事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
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ソフトウェアテスト関連サービス | 71,342 | 62.2 | 16,166 | 89.0 | 22.7 |
ソフトウェア開発関連サービス | 35,008 | 30.5 | 1,831 | 10.1 | 5.2 |
その他近接サービス | 8,327 | 7.3 | 170 | 0.9 | 2.0 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の関係会社、以下「当社グループ」)は、当社、連結子会社40社(2024年8月31日現在)で構成されており、「新しい価値の概念を追求し、誠実に世の中に価値を提供する」ことを企業理念に掲げております。また、「すべてのソフトウェアにMade in Japanの品質を」を合言葉として各種サービスを提供しております。
[ソフトウェアに関連する市場の環境について]
ソフトウェアは通常、ユーザーにどのようなサービスを提供できるか、それを達成するために必要な仕様や機能を設計する要求定義・要件定義フェーズから、開発フェーズ、そして動作検証を行うテストフェーズを経てリリースされます。
そのうち、要求定義から開発まではコンサルティングファームや上流SIerによるアウトソーシングが一般的ですが、テストフェーズは、標準化が図られておらず、また専門技術、知識が必要であるという認識も低いため、社内エンジニアを中心とした作業とするところが多く、国内ではアウトソーシングが進んでおりません。
このテストフェーズの市場規模は、主としてソフトウェア業を営む企業の売上高が15兆9,625億円(総務省及び経済産業省による「2021年情報通信業基本調査」)あり、開発工程に占めるテスト工程の割合が約35%(IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)による「ソフトウェア開発分析データ集」2022)であることから、約5.5兆円と推定されます。
また、こうしたテストアウトソーシングマーケットは、エンタープライズ向けの受託開発・パッケージソフトウェアのテスト作業(エンタープライズ系)、組込みソフトウェアのテスト作業(エンベデット系)、そしてソーシャルゲームなどのゲームソフトウェアのテスト作業(エンターテインメント系)に分類できますが、とりわけエンタープライズ系は高度な業務知識や開発知識が必要とされるため、その参入障壁は高く、アウトソースがほとんど進んでいない状況と考えております。
加えて、エンタープライズ向けソフトウェアは、確実で安全に動作することが社会的に求められてきており、また、そのようなソフトウェアを選定していくことが重要な経営課題として位置づけられてきているため、高度なソフトウェアテストに関する専門知識を有する第三者による検証やアウトソーシングをすることが必須要件となりつつあります。
[当社グループのソフトウェアテストの特徴について]
当社グループが展開するソフトウェアのテスト・品質保証サービスは、これまでの属人的に行われてきたテスト業務を効率化・標準化することで新しい市場と新しい価値を創造してまいりました。
これらを支えるテスト実行業務を提供するテストエンジニアについては、独自に開発した検定制度である「CAT検定(※)」により、ソフトウェアテストの適性を評価しております。これによりソフトウェア開発経験の有無に関わらずソフトウェアテストの本質的な適性を評価でき、広く優秀な人材による高品質なテスト実行業務の提供が可能となっております。
また、テスト実行の生産性を評価するために、独自に開発したテスト支援ツール「CAT(※)」を運用しており、テスト実行の進捗状況・問題工程がリアルタイムで可視化されるため、テスト実行時の問題発見を迅速に行うことが可能です。CATは、当社グループのバックグラウンドでもある製造業向けコンサルティングで培った「効率化」「可視化」「再現可能性」の工程管理手法を盛り込んだシステムになっており、属人性を減らし生産性の高いテスト業務を行うことを可能としております。
※CAT検定:当社グループが独自に開発したソフトウェアテスト適性を評価するための検定試験。ソフトウェアテスト管理者、設計者、実行者、ソーシャルゲームテスターの4区分での検定試験により適性を評価できる。
※CAT:高速で信頼性に優れ簡単に管理できるテスト設計、実行を支援する統合環境。テスト設計の支援ツールTD(Test Design)とテスト実行支援ツールTCM(Test Cycle Management)で構成される。
[当社グループの事業について]
当社グループでは、上記のように、発展的成長が見込まれる魅力的な市場に対し、単なる人材リソースの提供にとどまらず、独自の方法論に基づき標準化された高品質かつ費用対効果の高いテストのアウトソースを実現し、そこで培ったノウハウや膨大なデータを基に、当社グループ全体で、品質保証の観点に基づいてサービスを提供しております。さらに、ソフトウェア製品やサービスの企画段階では、要求定義・要件定義を行うコンサルティングや企画の基礎となる分析ツールの提供を行い、要件に基づいた開発の工程を経て、検証を行うテスト業務や性能改善、脆弱性診断などで安定した品質を創り上げ、リリースされた後ではカスタマーサポートからマーケティング支援などを提供しております。また、インフラ環境の構築やその自動化ツールのコンサルティング、生成AIを利活用したサービスなども手掛けることで、多様な顧客ニーズに対応できる体制を拡充しております。
また、当社グループでは、これらの多様なサービスを、ソフトウェアテスト関連サービス、ソフトウェア開発関連サービス、その他近接サービスに区分しております。
各サービスにおける当社及び関係会社の位置づけ等は次のとおりであります。以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。
① ソフトウェアテスト関連サービス
ソフトウェアテスト関連サービスでは、主にソフトウェアテスト・品質保証、コンサルティング・PMO、カスタマーサポート、セキュリティといったサービスを提供しております。
(主な関係会社)
当社、SHIFT GLOBAL PTE. LTD.、株式会社SHIFT PLUS、SHIFT ASIA CO., LTD.、株式会社SHIFT SECURITY、株式会社クラフ、株式会社マスラボ
② ソフトウェア開発関連サービス
ソフトウェア開発関連サービスでは、主にシステム開発、システム性能改善、IT戦略策定、システム企画・設計、エンジニアマッチングプラットフォーム、データ分析などのソフトウェア開発プロセスに直接関与するサービスを提供しております。
(主な関係会社)
株式会社メソドロジック、バリストライドグループ株式会社、ALH株式会社(*1)、Airitech株式会社、株式会社マデール、株式会社システムアイ、株式会社分析屋、株式会社ホープス(*2)、株式会社ADX Consulting、株式会社SPST、株式会社DeMiA、株式会社クロノス、株式会社キャリアシステムズ、株式会社クレイトソリューションズ、株式会社シムテック、株式会社ネットワークテクノス(*1)、株式会社トラストブレイン、株式会社ヒューマンシステム、株式会社SHIFT Enterprise Consulting、株式会社ネットワールド(*2)、株式会社テストウェア・エンジニアリング(*2) 他1社
*1 株式会社ネットワークテクノスは、2024年9月1日付でALH株式会社に合併しております。
*2 株式会社ネットワールド及び株式会社テストウェア・エンジニアリングは2024年9月1日付で株式会社ホープスに合併しております。
③ その他近接サービス
その他近接サービスでは、主にWeb企画制作、マーケティング、キッティング、クラウドサービス、ローカライズ、M&A/PMI(Post Merger Integration)、バイリンガル人材紹介など、ソフトウェア開発と近接するマーケットで、当社の既存事業とは異なるビジネスモデルに基づくサービスを提供しております。
(主な関係会社)
株式会社ナディア、株式会社xbs、株式会社エスエヌシー、株式会社CLUTCH、VISH株式会社、DICO株式会社、株式会社SHIFTグロース・キャピタル、Build Plus株式会社、インフィニック株式会社、株式会社クラブネッツ、株式会社バリューワン 他1社
[事業系統図]
当社グループの事業系統図は、以下のとおりであります。
*1 株式会社ネットワークテクノスは、2024年9月1日付でALH株式会社に合併しております。
*2 株式会社ネットワールド及び株式会社テストウェア・エンジニアリングは2024年9月1日付で株式会社ホープスに合併しております。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、このところ足踏みも見られますが、雇用・所得環境の改善や、各種政策の効果もあり、国内経済は緩やかに回復しております。一方で、金融資本市場の変動影響や海外景気の下振れなどもあり国内外における経済的な見通しは不透明な状況が続いております。
当社グループがサービスを提供するソフトウェア関連市場においては、「2025年の崖」(複雑化・老朽化・ブラックボックス化した既存システムが残存した場合に想定される国際競争力の低下や我が国経済の停滞など)が迫りくる中で、2025年の先を見据えて、産業界全体に変革を起こすDX(デジタル・トランスフォーメーション)はますます加速しております。そのため、クラウドサービスやアジャイル型の開発手法などを用いたIT投資は活況の一途であり、AIの利活用による生産性の向上も欠かせない技術の一つであります。
また、リモートワークの進展により、ネットワークやアプリケーションを中心として社会全体におけるセキュリティ領域への注目が集まる中、マルウェアへの感染やソフトウェアの脆弱性を悪用した攻撃等によるセキュリティリスクの顕在化が進み、シフトレフトなどソフトウェア開発段階からの早期のセキュリティ対策も求められております。
こうした経営環境の中、当社グループでは売上高1,000億円企業に向けた成長戦略「SHIFT1000 -シフトワンサウザンド-」を掲げており、その実現に向け、引き続き営業力の強化による顧客基盤の拡大、構造化・数式化され科学されたM&A戦略の実現、IT業界の構造変化に合わせたサービス提供力の向上、多様な人材獲得手法の展開を重点課題として取り組んでまいりました。なお、当連結会計年度においては、一部の投資有価証券の評価損を計上し、また、その他近接サービスセグメントに属する連結子会社に係るのれんの減損損失を計上いたしました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなりました。
※EBITDAは、営業利益にのれん以外の無形固定資産を含む固定資産の減価償却費、のれん償却費を加算して算定しております。当社グループでは、将来の成長のための投資の源泉たる現金の創出力を測る指標として有用であると判断し、EBITDAもモニタリングの対象としております。
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産については、前連結会計年度末に比べ13,186百万円増加し、62,717百万円となりました。本社移転等に伴い有形固定資産が4,857百万円、借入等により現金及び預金が3,277百万円、株式会社クラブネッツ等の取得によりのれん及び顧客関連資産がそれぞれ265百万円、3,158百万円、売上増加により受取手形、売掛金及び契約資産が2,756百万円増加したこと等によるものであります。他方、上場株式の売却、市場価格のない株式についての評価損の計上等により投資有価証券が1,936百万円減少しております。
(負債)
当連結会計年度末における負債については、前連結会計年度末と比べ8,243百万円増加し、28,195百万円となりました。これは主に、M&A資金及び設備投資を目的とした新規借入により長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が7,095百万円、業務拡大に伴う新規採用の結果として人件費が増加したこと等により未払費用が2,475百万円増加したこと等によるものであります。他方、返済により、短期借入金が2,420百万円減少しております。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産については、前連結会計年度末と比べ4,943百万円増加し、34,522百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が5,127百万円増加したこと等によるものであります。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は110,627百万円(前年同期比25.7%増)、営業利益は10,537百万円(前年同期比8.9%減)、経常利益は10,753百万円(前年同期比10.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,127百万円(前年同期比17.9%減)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(ソフトウェアテスト関連サービス)
ソフトウェアテスト関連サービスでは、主にソフトウェアテスト・品質保証、コンサルティング・PMO、カスタマーサポート、セキュリティといったサービスを提供しております。
当連結会計年度では、とりわけ官公庁や自動車業界での既存顧客に対する顧客目線での提案の徹底により、売上高が上昇した結果、当連結会計年度のソフトウェアテスト関連サービスの売上高は71,342百万円(前年同期比22.4%増)、営業利益は16,166百万円(前年同期比11.4%増)となりました。なお、ソフトウェアテスト関連サービスセグメントの販売費及び一般管理費に含まれているM&Aに係る取得関連費用は、205百万円(前年同期比37.7%増)となっております。
(ソフトウェア開発関連サービス)
ソフトウェア開発関連サービスでは、主にシステム開発、システム性能改善、IT戦略策定、システム企画・設計、エンジニアマッチングプラットフォーム、データ分析などのソフトウェア開発プロセスに直接的に関与するサービスを提供しております。
当連結会計年度では、基幹システム更改等の案件が堅調に推移したことと前連結会計年度からのM&Aにより、当連結会計年度のソフトウェア開発関連サービスの売上高は35,008百万円(前年同期比29.2%増)となりました。一方、一部の連結子会社において、順調な採用に対し相対的に案件獲得が遅延し稼働率が低下したことにより、営業利益は1,831百万円(前年同期比5.3%減)となりました。なお、ソフトウェア開発関連サービスセグメントの販売費及び一般管理費に含まれているM&Aに係る取得関連費用は、11百万円(前年同期比86.5%減)となっております。
(その他近接サービス)
その他近接サービスでは、主にWeb企画制作、マーケティング、キッティング、クラウドサービス、ローカライズ、M&A/PMI(Post Merger Integration)など、ソフトウェア開発と近接するマーケットで、当社の既存事業とは異なるビジネスモデルに基づくサービスを提供しております。
当連結会計年度では、売上高及び売上総利益は当セグメントに属する連結子会社を新たに取り込んだことにより前年より増加しましたが、一部の連結子会社では稼働率が低調に推移いたしました。その結果、当連結会計年度のその他近接サービスの売上高は8,327百万円(前年同期比29.0%増)、営業利益は170百万円(前年同期比49.8%減)となりました。なお、その他近接サービスセグメントの販売費及び一般管理費に含まれているM&Aに係る取得関連費用は、67百万円(前年同期比39.7%増)となっております。
<セグメント別売上高>
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は前連結会計年度末より3,292百万円増加した結果、20,844百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動によるキャッシュ・フローは9,088百万円の収入(前年同期は10,248百万円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払いが4,891百万円あったことに加え、売上債権の増加額2,021百万円等の資金の減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益を9,032百万円計上したこと、未払金及び未払費用の増加額2,424百万円等の資金の増加要因に加えて、投資有価証券評価損1,437百万円、のれん償却額1,451百万円、減価償却費1,435百万円等の資金の支出を伴わない費用を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動によるキャッシュ・フローは9,946百万円の支出(前年同期は3,802百万円の支出)となりました。これは主に、当社の本社、新宿第1オフィスの設備新設等の有形固定資産の取得による支出5,652百万円、株式会社クラブネッツ等の連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出4,624百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動によるキャッシュ・フローは4,154百万円の収入(前年同期は1,797百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出2,275百万円や、返済による短期借入金の純増減額2,420百万円等の資金の減少要因があったものの、M&A資金及び設備投資を目的とした新規借入により長期借入による収入9,300百万円等があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループの提供するサービスは、受注から販売までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ一致するため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
2.当連結会計年度において、販売実績に著しい増加がありました。この増加の内容は、① 財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績に記載のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループにおける経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループの連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
当連結会計年度の連結業績は、売上高成長を伴った業績予想値という目標のなか、売上高は着実な成長をしましたが、目標値には未達となりました。また、期中より各種施策を実施したことで、回復基調に転じたものの、期初の稼働率の低下が主因となり、売上総利益率は前連結会計年度の水準を下回りました。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、110,627百万円となり、前連結会計年度に比べ22,596百万円増加(前年同期比25.7%増)となりました。これは、部門を超えた営業活動の活性化によるもので、新規取引先も増加したため月間取引顧客数は増加したものの、顧客月額売上単価は低下いたしました。
なお、当連結会計年度における顧客月額売上単価及び顧客数並びに2017年8月期からの四半期ごとの推移は以下のとおりであります。
顧客月間売上単価及び月間取引顧客数の算出方法は、以下のとおりであります。なお、これらの計算における売上高には、顧客単価や顧客数をKPIとして業績を管理することが適切ではないと認められる一部の事業(ライセンス販売や教育サービス等)に係る売上高を含めておりません。
(ア) 顧客月間売上単価(単体)
(イ) 顧客月間売上単価(連結)
(ウ) 月間取引顧客数
月間取引顧客数=単体顧客数(平均)+連結子会社顧客数(平均)
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は75,267百万円となり、前連結会計年度に比べ17,180百万円増加(前年同期比29.6%増)し、また、売上総利益は35,360百万円となり、前連結会計年度に比べ5,416百万円の増加(前年同期比18.1%増)となりました。売上総利益率については、当連結会計年度で32.0%となり、前連結会計年度34.0%に対して2.0ポイント低下いたしました。
当社グループでは、「SHIFT1000-シフトワンサウザンド-」において、2024年8月期までにエンジニア数10,000人を目標として掲げておりました。この目標に対して、1年前倒しでのエンジニア数10,000人を達成するなど、採用施策や労働環境の整備を推進した結果であります。
また、エンジニア数の増加にあわせて、売上原価に含まれるエンジニアの労務費も増加しております。これには、人員数の増加に伴うものに加えて、エンジニアの給与の上昇によるものも含まれております。当社グループでは、エンジニアの給与は、エンジニアが顧客に対して提供できるサービスのレベル、すなわち顧客から受け取ることができる売上単価に連動しており、エンジニア単価という指標を用いて実績を管理しております。
一方で、取引先からのニーズとエンジニアが提供するサービスのレベルにミスマッチが生じ、当連結会計年度の第1四半期では一時的にエンジニア単価の下落がありました。
なお、当連結会計年度におけるエンジニア単価及びエンジニア数並びに2017年8月期からの四半期ごとの推移は以下のとおりであります。
エンジニア単価及びエンジニア数推移の算出方法は以下のとおりであります。なお、これらの計算における売上高には、エンジニア単価として業績を管理することが適切ではないと認められる一部の事業(ライセンス販売や教育サービス等)に係る売上高を含めておりません。
(ア) エンジニア単価(単体)
(イ) エンジニア単価(連結)
(ウ) エンジニア数推移
エンジニア数推移におけるエンジニア数は、四半期末時点において、雇用契約が締結されている当社グループの正社員、契約社員及びアルバイトの所属人数並びに協力会社の従業員契約者数の合算数値であります。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は24,823百万円となり、前連結会計年度に比べ6,444百万円の増加(前年同期比35.1%増)となりました。これは、前述の採用活発化の施策に伴い、採用費は4,568百万円(前連結会計年度4,048百万円)となり、519百万円増加(前年同期比12.8%増)しました。また、2016年より継続的に実施してきたM&Aの結果として、のれん残高が増加しております。当連結会計年度では、のれん償却額を1,451百万円計上しており、前連結会計年度に比べ423百万円増加(前年同期比41.2%増)いたしました。販売費及び一般管理費の増加は、当社グループの今後の成長のための積極的な投資の結果であり、今後もこの成長のための投資を継続する予定であります。
この結果、営業利益は10,537百万円となり、前連結会計年度に比べ1,028百万円の減少(前年同期比8.9%減)となりました。営業利益率については、当連結会計年度で9.5%となり、前連結会計年度13.1%に対して3.6ポイント減少いたしました。
(経常利益)
当連結会計年度において、受取配当金67百万円及び助成金収入101百万円を含め営業外収益を291百万円計上いたしました。一方で営業外費用を75百万円計上いたしました。この結果、経常利益は10,753百万円となり、前連結会計年度に比べ1,247百万円の減少(前年同期比10.4%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度において、上場株式の売却を行ったことから投資有価証券売却益を333百万円計上し、投資有価証券評価損を1,437百万円、のれんの減損損失587百万円を計上しております。これらの結果、税金等調整前当期純利益は9,032百万円(前年同期比11.0%減)となり、法人税等が3,786百万円、非支配株主に帰属する当期純利益が118百万円計上された結果、親会社株主に帰属する当期純利益は5,127百万円(前年同期比17.9%減)となりました。
b.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容及び資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、中長期的に持続的な成長を図るため、従業員等の採用にかかる費用や人件費等の売上原価、販売費及び一般管理費の営業費用への資金需要があります。
当連結会計年度における資金の主な増減要因については、「第2 事業の概況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しておりますが、M&A資金や経常的な運転資金、事業規模拡大による設備投資等につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入により調達された資金を財源としております。また、機動的な資金調達及び資本効率の改善のため、当社グループ全体で総額29,150百万円を限度とした当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しております。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「新しい価値の概念を追求し、誠実に世の中に価値を提供する」という企業理念のもと、持続的に社会課題を解決する会社としての成長を目指しております。その実現のマイルストーンとして売上高目標を設定しており、具体的な指標として、2026年8月期から2027年8月期に売上高2,000億円を目指す「SHIFT2000」や、2028年8月期から2030年8月期に売上高3,000億円を目指す「SHIFT3000」を掲げ、企業理念の実現と企業価値の最大化を図ってまいります。なお、当連結会計年度は、2023年8月期から2024年8月期に売上高1,000億円の達成を目指す「SHIFT1000」のもとで策定した、売上高成長を伴った業績予想値、実績値及び達成率は以下のとおりであり、また、顧客単価、顧客数、エンジニア単価、エンジニア数なども引き続き堅調に増加・拡大をしております。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
(1) 報告セグメントの決定方法
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループでは、ソフトウェアテストを含むソフトウェアの品質保証サービス、ソフトウェアの品質向上のためのソフトウェア開発サービス及びこれらのサービスに近接する各種サービスを提供しております。これらのサービスを、当社を含む各グループ会社が共同で顧客に対して提供しております。
したがって、当社は各種サービスを提供するグループ会社別のセグメントから構成されており、事業活動の内容及び経営環境に関して適切な情報を提供するため、経済的特徴及びサービスの要素がおおむね類似する複数の事業セグメントを集約した「ソフトウェアテスト関連サービス」、「ソフトウェア開発関連サービス」及び「その他近接サービス」の3つを報告セグメントとしております。
(2) 各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類
各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類は以下のとおりであります。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
セグメント間の内部収益及び振替高は、市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2022年9月1日 至 2023年8月31日)
(注)1.調整額は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益の調整額△5,218百万円は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費等の全社費用であります。
(2)セグメント資産の調整額945百万円には、セグメント間取引消去△3,876百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産4,822百万円が含まれております。全社資産は、主に建物附属設備・工具器具備品・ソフトウェア、敷金の本社資産、並びに長期投資資金(投資有価証券)等であります。
(3)減価償却費の調整額84百万円は、主に報告セグメントに帰属しない本社建物附属設備に係る減価償却費であります。
(4)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額189百万円は、報告セグメントに配分していない全社資産の増加であります。
2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2023年9月1日 至 2024年8月31日)
(注)1.調整額は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益の調整額△7,630百万円は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費等の全社費用であります。
(2)セグメント資産の調整額1,647百万円には、セグメント間取引消去△5,465百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産7,113百万円が含まれております。全社資産は、主に建物附属設備・工具器具備品・ソフトウェア、敷金の本社資産、並びに長期投資資金(投資有価証券)等であります。
(3)減価償却費の調整額453百万円は、主に報告セグメントに帰属しない本社建物附属設備に係る減価償却費であります。
(4)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額4,435百万円は、報告セグメントに配分していない全社資産の増加であります。
2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年9月1日 至 2023年8月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年9月1日 至 2024年8月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年9月1日 至 2023年8月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年9月1日 至 2024年8月31日)
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年9月1日 至 2023年8月31日)
(注)1.のれんの償却額に関してはセグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年9月1日 至 2024年8月31日)
(注)1.のれんの償却額に関してはセグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年9月1日 至 2023年8月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年9月1日 至 2024年8月31日)
該当事項はありません。