2025年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

SIソリューション事業 決済ソリューション事業 ECソリューション事業
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
SIソリューション事業 1,160 37.9 145 - 12.5
決済ソリューション事業 1,781 58.1 -101 - -5.7
ECソリューション事業 122 4.0 -49 - -39.8

事業内容

3【事業の内容】

 当社は、物流系や金融系を中心とした事業会社向けのシステムコンサルティング、システム開発・保守、クラウドサービスを活用したシステム開発支援等、自社製品の電子決済ソリューション「Incredist」シリーズ、Android端末によるタッチ決済ソリューション「Tapion」シリーズ及び無人自動精算機向けの決済ソリューション等の開発・販売、並びにB2B向けECサイト構築パッケージの開発・販売等の事業を展開しております。

 事業内容及び当社と関係会社に係る位置付けは次のとおりであります。

 なお、以下の区分は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 

事業セグメント

主要業務

SIソリューション事業

物流系や金融系を中心とした事業会社向けのシステムコンサルティング、システム開発・保守、並びにクラウドサービスを活用したシステム開発支援等

決済ソリューション事業

下記の自社製品の開発、販売及び運用保守

 ・電子決済ソリューション「Incredist」シリーズ

 ・Android端末によるタッチ決済ソリューション「Tapion」シリーズ

 ・マイナンバーカードを用いた本人確認(公的個人認証)ソリューション「myVerifist」

 ・無人自動精算機向けの決済ソリューション

ECソリューション事業

B2B向けECサイト構築パッケージ「EC-Rider B2B」シリーズの開発及び販売、並びに本パッケージ導入に係るコンサルティングやシステム開発及び保守

 

[事業系統図]

以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 経営成績の概要

当社は、当事業年度より連結子会社FLIGHT SYSTEM USA Inc.の重要性が乏しくなったことから、同社を連結範囲から除外したことにより連結子会社がなくなり、非連結での開示となったため、前年度との比較分析は行っておりません。

当事業年度におけるわが国経済は、資材価格の上昇や急激な円安等による影響が懸念される中、各種政策等による持ち直しが期待されておりますが、先行きは不透明な状況にあります。

このような状況の中、当社は、事業会社向けのシステム開発・保守、並びに電子決済ソリューション「Incredist」シリーズやAndroid端末によるタッチ決済ソリューション「Tapion」シリーズの開発・販売等に注力いたしました。

以上の結果、当事業年度の業績は、売上高3,063百万円、営業損失298百万円、経常損失333百万円、当期純損失382百万円となりました。

セグメントの業績は次のとおりであります。

a.SIソリューション事業

SIソリューション事業においては、事業会社の基幹システム開発・保守等を行いました。

顧客都合による開発プロジェクトの中断に伴う損失の発生等により、当初計画を下回る結果となり、売上高は1,160百万円、営業利益は144百万円となりました。

b.決済ソリューション事業

決済ソリューション事業においては、電子決済ソリューション「Incredist」シリーズ、Android端末によるタッチ決済ソリューション「Tapion」及び無人精算機向け決済ソリューションの開発・販売、並びにマイナンバーカードを用いた本人確認(公的個人認証)ソリューション「myVerifist」の開発に注力いたしました。

上記ソリューションの開発費が発生した一方、当期に売上を計画していた「Incredist」シリーズの大口案件が来期に期ずれしたこと等により、売上高は1,780百万円、営業損失は101百万円となりました。

c.ECソリューション事業

ECソリューション事業においては、B2B向けECサイト構築パッケージ「EC-Rider B2B」及び新バージョン「EC-Rider B2BⅡ」の開発及び販売に注力いたしました。

「EC-Rider B2B」のセキュリティ強化並びに新バージョン「EC-Rider B2BⅡ」の立ち上げに注力した結果、売上高は122百万円、営業損失は48百万円となりました。

② 財政状態の状況

当事業年度末の総資産は、前事業年度末と比べ144百万円減少し、1,509百万円となりました。主な増減要因は商品の減少(103百万円減)、現金及び預金の減少(93百万円減)及びソフトウエアの増加(72百万円増)であります。

負債は、前事業年度末と比べ218百万円減少し、1,005百万円となりました。主な増減要因は、短期借入金の増加(150百万円増)、社債の減少(118百万円減)及び長期借入金の減少(104百万円減)であります。

純資産は、前事業年度末と比べ74百万円増加し、503百万円となりました。主な増減要因は、資本金及び資本剰余金の増加(457百万円増)、当期純損失の発生(382百万円)であります。

③ キャッシュ・フローの状況

 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、主として税引前当期純損失の計上、無形固定資産の取得による支出及び株式の発行による収入により、当事業年度末は453百万円となりました。

 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、支出した資金は75百万円となりました。これは主に、税引前当期純損失381百万円の計上、減価償却費196百万円の計上及び棚卸資産の減少額106百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、支出した資金は349百万円となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出282百万円及び有形固定資産の取得による支出66百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、得られた資金は331百万円となりました。これは主に、株式の発行による収入445百万円、短期借入金の純増額150百万円及び社債の償還による支出148百万円等によるものであります。

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

  前期比(%)

SIソリューション事業(千円)

846,062

決済ソリューション事業(千円)

1,069,952

ECソリューション事業(千円)

153,805

合計(千円)

2,069,821

(注)金額は、製造原価によっております。

b.外注実績

当事業年度の外注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

  前期比(%)

SIソリューション事業(千円)

403,507

決済ソリューション事業(千円)

194,055

ECソリューション事業(千円)

51,731

合計(千円)

649,294

c.受注実績

当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

SIソリューション事業(千円)

910,637

302,819

決済ソリューション事業(千円)

1,523,671

203,238

ECソリューション事業(千円)

127,892

27,243

合計(千円)

2,562,201

533,301

d.販売実績

当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

  前期比(%)

SIソリューション事業(千円)

1,160,491

決済ソリューション事業(千円)

1,780,607

ECソリューション事業(千円)

122,185

合計(千円)

3,063,284

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.当事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

当事業年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

販売高(千円)

割合(%)

ソフトバンク㈱

841,850

27.5

GMOフィナンシャルゲート㈱

390,131

12.7

㈱第一興商

367,388

12.0

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社の当事業年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 当社の資本の財源及び資金の流動性については、金融機関借入を中心に、低コストな資金を安定的に調達できるよう努めております。当社サービスの追加開発資金を調達するため、2024年9月17日に新株予約権の発行を行い、2025年3月6日までに行使が完了し、457百万円の資金調達を行いました。

 また、当社は、資金需要の変動に応じて資金繰り計画を随時更新するとともに、手元資金を一定額以上に確保することにより、手元流動性の維持に努めております。

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが実際の結果は見積りによる不確実性のためこれらの見積りと異なる場合があります。

 財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

④ 経営戦略の現状と見通し

 次期の見通しにつきましては、SIソリューション事業については、既存顧客向けのシステム開発、DX推進支援、並びに「Google Workspace」等のクラウドサービスを活用したシステム開発支援に注力してまいります。

 決済ソリューション事業については、Android端末によるタッチ決済ソリューション「Tapion」シリーズの開発及び拡販、電子決済ソリューションにおいて国内製造となる新モデル「Incredist Premium Ⅲ」の拡販、同様に国内製造を開始する「Incredist Trinity」の拡販、並びに無人自動精算機向け決済端末「VP6800/IFC」の拡販に注力してまいります。なお「Tapion」につきましては、法人向け案件で多くの引合いを頂いており、既に受注した法人案件も出ております。次期以降、手数料収入等のストックの収入の大幅増大を計画しており、これにより経営の安定化を図ります。

 ECソリューション事業については、ECサイト構築パッケージ「EC-Rider B2B」シリーズの拡販に注力してまいります。