事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
-
利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
オンラインメディア事業 | 3,970 | 74.3 | 1,525 | 107.7 | 38.4 |
ITソリューション事業 | 401 | 7.5 | 139 | 9.8 | 34.7 |
金融プラットフォーム事業 | 972 | 18.2 | -185 | -13.0 | -19.0 |
VCファンド事業 | - | - | -64 | -4.5 | - |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループは、当社及び子会社8社で構成されております。
当社グループは、法人営業の新しいスタイルを創造することに注力し、インターネットを活用して非効率な法人営業を効率化させることで企業の売上利益の向上に貢献するべく事業を展開しております。具体的には、法人営業のプロセスを「認知⇒見込み顧客(注1)情報入手⇒見込み顧客育成⇒提案・クロージング⇒アップセル・クロスセル(注2)」の5領域と定義し、主に「認知⇒見込み顧客情報入手」までの2領域の効率化を「オンラインメディア事業」にて支援し、「見込み顧客育成⇒提案・クロージング⇒アップセル・クロスセル」の3領域の効率化を「ITソリューション事業」で支援しております。このように法人営業のプロセス「認知⇒見込み顧客情報入手⇒見込み顧客育成⇒提案・クロージング⇒アップセル・クロスセル」の5領域全ての工程において、顧客の課題に応じて最適と考えられるサービスを提案できることが当社の事業の特徴です。
(注)1.見込み顧客とは、製品やサービスに興味があり購入する可能性がある企業内個人を意味しております。
(注)2.アップセルとは、以前、購入・契約いただいたものより上級グレードの製品あるいはサービスの購入を顧客に促すことを意味しております。クロスセルとは、購入・契約済みの製品あるいはサービスの関連商品の購入を顧客に促すことを意味しております。
当社グループの各セグメントの事業内容は以下のとおりであります。
(1)オンラインメディア事業
オンラインメディア事業では、主に、勤怠管理システムや会計システム等の法人向けIT製品の比較・資料請求サイトである「ITトレンド」(https://it-trend.jp/)の運営を行っております。また、BtoBに特化した動画プラットフォーム「bizplay」(https://biz-play.com/)の運営、国内最大級のオンライン展示会「ITトレンドEXPO」の開催を通じて、BtoBマーケティング支援を行っております。
「ITトレンド」は、当社の顧客となるIT製品やアウトソーシングサービスの提供企業(以下「掲載企業」という。)にとっては、自社のIT製品やアウトソーシングサービスを掲載することができ、サイトへ来訪するユーザが掲載情報を閲覧することによって認知を得ることができます。また、ユーザからの資料請求によって見込み顧客の社名や氏名等の情報を入手することができます。一方、サイトを閲覧し利用する企業内個人であるユーザにとっては自社の課題に適したIT製品やアウトソーシングサービスを複数の製品や会社から比較検討ができ、その場で資料請求が一括でできるサイトです。
「ITトレンド」の特徴は以下の4点であります。
1.掲載企業は初回掲載時の初期費用のみで製品数やサービス数に関わらず掲載が可能
2.資料請求(見込み顧客情報入手)の1件毎の成果報酬課金
3.サイトへの集客は検索エンジンが中心
4.サイトを閲覧し利用するユーザは、無料で資料請求が可能で、会員登録の必要なし
これらの特徴により、法人向けIT製品やアウトソーシングサービスを販売している掲載企業にとっては、1件毎の成果報酬課金にて見込み顧客情報を入手することができます。また、検索エンジンでユーザ自ら検索し、商品への問い合わせがなされることに伴い、効率よく見込み顧客情報を入手することが可能となります。さらに、ユーザにとっては情報が欲しいタイミングで、インターネット上の検索エンジンを通じて自社の課題に適したIT製品を複数の種類から比較検討ができ、その場で資料請求やお問い合わせが一括でできるという点において利便性が高まります。
また、法人向けのIT製品やアウトソーシングサービス市場においても、クラウド・コンピューティング(注1)の普及により、物理的なサーバやネットワーク機器の設定等の専門的な知識を必要としない、より低単価で利便性の高い製品やサービスの活用が広がりを見せてきていることで、専門的な知識を有する人材がいない企業においても利用を検討できる製品やサービスに注目が集まってきております。そのため、掲載企業側のより効果的かつ効率的な見込み顧客情報の入手を求める動きと、ユーザ側のインターネットを活用した効率的な情報収集や比較ニーズの高まりは、今後も拡大していくものと考えております。
「ITトレンド」は、当連結会計年度末現在において351サービスカテゴリー、1,925社、3,529製品の掲載があり、サイトへの来訪者数(延べ人数)(注2)は19,676,238人となっております。
(注)1.クラウド・コンピューティングとは、コンピュータネットワークをベースとしたコンピュータ資源の利用形態を意味しております。
(注)2.当社が定める来訪者数(延べ人数)とは、アクセス解析ツール「Googleアナリティクス」(※1)における「セッション数」(※2)を意味しております。
※1.「Googleアナリティクス」とは、Google LLC(グーグル)が無料で提供するWebページのアクセス解析サービスであります。
※2.「セッション数」とは、「Googleアナリティクス」における「セッション」の数を意味しております。「セッション」とは、特定の期間にWebサイトで発生した一連の操作を意味しております。
|
サイトへの来訪者数 (延べ人数) |
2021年3月期 |
15,716,303 |
2022年3月期 |
19,653,109 |
2023年3月期 |
20,056,920 |
2024年3月期 |
20,477,131 |
2025年3月期 |
19,676,238 |
「ITトレンド」では、サイト来訪時の膨大な検索キーワードデータの集積及び分析に基づくリスティング広告やSEO対策等の検索エンジンを中心としたサイト集客のさらなる強化、組織的な営業力による掲載製品・サービス数の拡大、自社メディアの活性化により、競合サイトとの差別化を図り優位性の構築に努めております。
(2)ITソリューション事業
ITソリューション事業では、法人営業に特化したマーケティングオートメーション(注1)ツールである「List Finder」の提供に加え、連結子会社である株式会社シャノンが提供する「SHANON MARKETING PLATFORM」等のソリューションを通じ、BtoBマーケティング支援を幅広く展開しております。これにより、Webサイトへの集客施策や、見込み顧客の発掘・育成から営業部門への引き渡しまで、一貫した支援を可能としています。
「List Finder」は、Webサイト訪問企業の可視化や企業内個人の行動分析、メール配信等の機能を備え、リード育成を効率化することを特徴としております。一方、「SHANON MARKETING PLATFORM」は、より機能性の高いMA、CMS(コンテンツ管理システム)機能、BPO(業務代行)サービス等を含み、大規模なキャンペーン管理やセミナー運営支援、複雑なリードナーチャリングなどに強みを有しております。
(注)1.マーケティングオートメーションとは、マーケティング活動におけるプロセスの自動化や効率化を支援するシステムの総称であり、見込み顧客情報を管理し、中長期に渡って良好な関係を築くためのコミュニケーションや最適なタイミングで営業に引き渡す事に必要な煩雑な業務を自動化するために開発されたツールのことです。
当事業の主要なサービスである「List Finder」の主な機能は以下のとおりであります。
1.IPアドレスを活用した自社のWebサイトにおける企業情報の解析機能 (注2)
IPアドレス情報を活用して自社のWebサイトに来訪した企業名を取得できます。
2.Cookieを活用した自社のWebサイトにおける企業内個人の行動分析機能 (注3)
Cookieを活用して名刺交換やセミナー参加後の企業内個人が自社のWebサイトのどのページをどれくらいの時間見たかなど自社のWebサイト上での行動が分析できます。
3.メール配信機能
名刺交換やセミナー参加後の企業内個人にメールを配信できます。
4.自社のWebサイトのアクセス解析機能
自社のWebサイトの来訪者数やページビュー数など自社のWebサイトへのアクセス状況を解析できます。
5.フォーム作成機能
自社のWebサイトにセミナー参加の申込みに必要な情報を入力する画面等を簡易的に作成できます。
(注)2.「List Finder」から生成される固有のタグ(※1)を導入企業が自社のWebサイトに埋め込む(※2)ことにより、当該Webサイト閲覧者のIPアドレスを当社が保有するデータベースと照合し、導入企業の「List Finder」管理画面に表示させることで会社名や所在地、電話番号等の企業情報を取得できます。
※1.固有のタグとは、「List Finder」が生成する導入企業固有の計測タグを意味しております。計測タグとは、Webサイトを閲覧したユーザのアクセス情報を「List Finder」サーバに送信するための短いプログラムを意味しております。
※2.Webサイトに埋め込むとは、上述の固有のタグを自社のWebサイトを構成している言語内に追記する行為を意味しております。
(注)3.導入企業は見込み顧客情報を「List Finder」に登録した上で、当該見込み顧客が「List Finder」から生成される固有のパラメータ(※3)を付与したURLにアクセスした場合、企業内個人の自社のWebサイト閲覧情報を導入企業の「List Finder」管理画面に表示させることで取得できます。
※3.固有のパラメータとは、「List Finder」が生成する登録個人情報固有のURLパラメータを意味しております。
これらの「List Finder」の機能により、導入企業の営業担当者は、自社のWebサイトを閲覧している企業や過去に名刺交換や自社セミナーに参加した企業内個人が、自社のWebサイトのどのページを閲覧しているのかといった企業や企業内個人の自社のWebサイトにおける行動履歴を把握することができるため、見込み顧客情報の入手活動や見込み顧客の育成活動、アップセルやクロスセルといった法人営業活動の効率化に役立たせることが可能になると考えております。また、見込み顧客である企業や企業内個人の自社のWebサイトにおける行動履歴を組織的に把握した上で営業活動を行うことが可能になると考えております。
「List Finder」は、当連結会計年度末日現在において366アカウントの契約となっております。
|
契約アカウント数 |
2021年3月期 |
475 |
2022年3月期 |
478 |
2023年3月期 |
477 |
2024年3月期 |
436 |
2025年3月期 |
366 |
今後も法人営業領域に特化して、マーケティングオートメーションツールを初めて利用する企業にとって簡単に使える機能の実装、サポートの充実や他社サービスとの連携を進めるなどして差別化を図り、安定成長を目指してまいります。
(3)金融プラットフォーム事業
金融プラットフォーム事業では、株式会社Innovation IFA Consultingが金融商品取引法第2条第11項に掲げる有価証券の売買の媒介等の行為に係る業務である金融商品仲介業を行っております。
また、株式会社Innovation M&A Partnersでは、M&A仲介業務を行っております。
(4)VCファンド事業
INNOVATION HAYATE V Capital投資事業有限責任組合の運営を行っております。当事業では、ベンチャー企業等への投資を行い、ストラテジック並びにフィナンシャルリターンを獲得することを目的に運営しております。
なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については、連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
事業の系統図は、次のとおりであります。
① オンラインメディア事業
② ITソリューション事業
・SHANON MARKETING PLATFORM
・List Finder及びコクリポ
③ 金融プラットフォーム事業
・金融商品仲介サービス
・M&A仲介サービス
④ VCファンド事業
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、創業以来培ってきた営業、マーケティング、そしてテクノロジーのノウハウを活用して、グループミッションである「『働く』を変える」の実現に向けて法人営業の新しいスタイルを創造する事業の拡大に取り組んでまいりました。当連結会計年度におきましては、新たな集客施策への注力及び広告効率の改善、並びに営業を中心とした人材採用の強化に努めました。また、「ITトレンドEXPO」の開催数を増やしたことにより、オンラインメディア事業を中心に売上が伸長いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は5,343,785千円(前年同期比11.0%増)、営業利益は351,870千円(前年同期比11.9%減)、経常利益は340,497千円(前年同期比15.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は67,478千円(前年同期比72.4%減)となりました。
なお、2025年1月24日付で株式会社シャノンの株式を取得し、同社及びその子会社2社を子会社化しITソリューション事業に含めております。株式会社シャノンの決算日は10月31日であり、当社の連結決算日と異なるため、連結財務諸表の作成に当たっては、当連結会計年度末の2か月前である1月31日で実施した仮決算に基づく連結財務諸表を使用しております。ただし、連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な修正を行っております。また、みなし取得日を2025年1月31日としております。それらの結果、連結貸借対照表のみを連結しております。
当連結会計年度における報告セグメント別の業績の詳細は、次のとおりであります。
(オンラインメディア事業)
オンラインメディア事業の主力である「ITトレンド」におきましては、当連結会計年度の来訪者数(延べ人数)は19,676,238人(前年同期比3.9%減)、掲載製品数が3,529製品(前年同期比5.9%減)にとどまりました。一方で、「ITトレンドEXPO」におきましては、開催数を増やしコスト改革を行ったことにより、オンラインメディア事業の売上高は3,969,791千円(前年同期比18.0%増)、セグメント利益は1,525,259千円(前年同期比23.8%増)となりました。
(ITソリューション事業)
ITソリューション事業の主力製品である「List Finder」におきましては、当連結会計年度末のアカウント数は366件(前年同期比16.1%減)となったことから、ITソリューション事業の売上高は400,645千円(前年同期比5.8%減)、セグメント利益は138,887千円(前年同期比3.1%増)となりました。
(金融プラットフォーム事業)
金融プラットフォーム事業の「金融商品仲介サービス」におきましては、株式市場の乱高下により顧客投資意欲が低下し売上が鈍化したこと、並びに、デジタルマーケティングを併用した顧客獲得施策を継続したものの広告単価が増加したこと等により、当連結会計年度における金融プラットフォーム事業の売上高は972,148千円(前年同期比4.8%減)、セグメント損失は184,537千円(前年同期はセグメント利益10,641千円)となりました。
(VCファンド事業)
VCファンド事業は、INNOVATION HAYATE V Capital投資事業有限責任組合に関わるもので、当連結会計年度におきましては未上場の営業投資有価証券の取得はありましたが売却は行っていないため、セグメント損失は63,944千円(前年同期はセグメント損失137,219千円)となりました。なお、出資先であるGVA TECH株式会社は、2024年12月26日付で、東京証券取引所グロース市場に新規上場をいたしました。
当連結会計年度末における財政状態は、次のとおりであります。
(資産)
資産につきましては、子会社3社を新たに連結範囲に追加したことにより、8,321,724千円となり、前連結会計年度末に比べ3,643,364千円増加いたしました。これは主に、のれんが1,438,299千円、顧客関連資産が912,000千円、ソフトウエアが296,381千円、現金及び預金が296,179千円、売掛金及び契約資産が226,269千円及び前払費用が155,938千円増加したことによるものであります。
(負債)
負債につきましては、子会社3社を新たに連結範囲に追加したことにより、4,254,474千円となり、前連結会計年度末に比べ3,143,258千円増加いたしました。これは主に、短期借入金が2,200,000千円、契約負債が416,461千円、繰延税金負債が287,453千円増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産につきましては、子会社3社を新たに連結範囲に追加したことにより、4,067,249千円となり、前連結会計年度末に比べ500,106千円増加いたしました。これは主に、非支配株主持分が640,896千円増加、自己株式の取得76,135千円、親会社株主に帰属する当期純利益67,478千円を計上したこと及び利益剰余金の配当107,121千円があったことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ296,179千円増加し、3,576,474千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は73,062千円(前年同期は345,301千円の獲得)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益302,937千円を計上、減価償却費70,685千円計上、仕入債務が39,710千円減少、未払費用が79,678千円減少及び法人税等の支払による支出181,342千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果支出した資金は1,699,002千円(前年同期は236,378千円の獲得)となりました。この主な要因は連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,563,223千円、無形固定資産の取得による支出79,966千円、投資有価証券の取得による支出32,490千円及び有形固定資産の取得による支出30,322千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果獲得した資金は1,922,119千円(前年同期は403,474千円の獲得)となりました。この主な要因は、短期借入による収入2,200,000千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入39,374千円、長期借入金の返済による支出99,996千円、自己株式の取得による支出76,135千円及び配当金の支払による支出107,124千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループは、受注実績の金額と販売実績の金額の差額が僅少であるため、受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
第25期連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
|
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
オンラインメディア事業 |
3,969,791 |
118.0 |
ITソリューション事業 |
400,645 |
94.2 |
金融プラットフォーム事業 |
972,148 |
95.2 |
VCファンド事業 |
- |
- |
合計 |
5,342,585 |
111.0 |
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
||
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
あかつき証券株式会社 |
702,276 |
14.6 |
659,672 |
12.3 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、期末日における資産・負債の数値、及び決算期における収益・費用に影響を与える見積りや判断を行う必要があります。これら見積りや判断には不確実性が存在するため、見積った数値と実際の結果の間には乖離が生じる可能性があります。
なお、当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについて、当該見積り及び当該仮定の不確実性の内容やその変動により経営成績等に生じる影響は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における経営成績等は、オンラインメディア事業、ITソリューション事業及び金融プラットフォーム事業の各セグメントにおいて、収益性拡大のための様々な施策を行った結果、売上高5,343,785千円(前年同期比11.0%増)、売上総利益は2,311,568千円(前年同期比11.6%増)となりました。また、販売費及び一般管理費は1,959,697千円(前年同期比17.2%増)となりました。その結果、営業利益は351,870千円(前年同期比11.9%減)となりました。
これに、営業外収益3,226千円及び営業外費用14,599千円を計上した結果、経常利益は340,497千円(前年同期比15.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は67,478千円(前年同期比72.4%減)となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループの資金需要のうち主なものは、人材採用費、販売促進に係る費用及び知名度向上のための広告宣伝費等の費用であります。また、新サービス及び新機能追加に係る費用、並びに研究開発費等の投資を目的とした資金需要があります。
当該資金については、自己資金及び金融機関からの借入金により資金調達することとしております。なお、借入金に関しましては、計画的に返済する方針であります。
当社は、法人営業に特化して、認知、見込み顧客情報入手を支援する「オンラインメディア事業」及び見込み顧客育成、提案・クロージング、アップセル・クロスセルを支援する「ITソリューション事業」を行っております。「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社が今後さらなる成長と発展を遂げるためには、事業基盤の安定や人材の確保をはじめとする様々な課題に対処し、事業環境の変化にも柔軟かつ即応することが重要であると認識しております。今後も継続的な発展を実現するために、最善の経営方針を立案するよう努めてまいります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
(オンラインメディア事業)
2024年の国内インターネット広告媒体費は同10.2%増(出典:株式会社電通「2024年 日本の広告費」)となり継続的な拡大基調にあると同時に日本の総広告費全体の38.6%を構成しております。テレワークやペーパーレスの拡大等、ワークスタイルの変革に向けたIT環境の整備が企業活動の継続のためには依然として必要であり、テレワーク関連カテゴリー等における検索数の増加が当面は続くものと見込まれます。
「ITトレンド」への掲載製品・サービス数の拡大を図るとともに、集客の最適化を推進することで、来訪者数と成約率の最適化を図っております。
一方、国内外経済の低迷が長期化した場合、企業の広告宣伝費予算の削減、IT投資の中止、人材採用の抑制等の動きが拡大する可能性も想定されることから、カテゴリーによっては掲載製品・サービス数の拡大が計画通り進捗せず、当事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(ITソリューション事業)
近年のTHE MODEL型のマーケティング手法の確立とともに、テレビや紙媒体等のマスマーケティングから、顧客毎に最適なアプローチを行うOne to Oneマーケティングへの移行が進んでおります。マーケティングオートメーションにつきましても、「マーケティングオートメーション元年」と言われた2014年以降、定着が進んでおり、国内統合型マーケティング支援ツール市場は引き続き拡大が見込まれております。
一方、短期的には競合関係が激化していることから、収益力強化と併せてM&Aやアライアンスに積極的に取組んでまいります。当連結会計年度に子会社化した株式会社シャノンとの資本業務提携を通じては、マーケティング支援領域における製品・サービスの相互補完や顧客基盤の共有を進めることで、クロスセルの強化や業務効率化を図り、事業全体の競争力向上につなげてまいります。
(金融プラットフォーム事業)
証券営業の分野は、デジタルマーケティングを含むマーケットの拡大の余地がまだまだ大きいと認識しております。子会社の株式会社Innovation IFA Consulting並びに株式会社Innovation M&A Partnersを収益力の核として、将来の金融周辺事業全般におけるプラットフォーム化を見据えた事業展開を目指してまいります。
(VCファンド事業)
金融市場に停滞感が予見される環境において、今まで以上に既存の事業分野と新しい事業分野並びに技術との融合が求められる市場環境にシフトすると見込んでおります。当社の事業領域では競合も増加していることから、新しいビジネスシーズ、テクノロジー等新規性に接点を増やし、それらの所有者との連携を深めていくために、新規性のあるベンチャー企業等への接点並びに協働を増やし、当社の各事業とのオープンイノベーションの実現を図るべく、事業展開を進めてまいります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
(1)報告セグメントの決定方法
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、「オンラインメディア事業」、「ITソリューション事業」、「金融プラットフォーム事業」及び「VCファンド事業」の4つを報告セグメントとしております。
(2)各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類
「オンラインメディア事業」は、主に「ITトレンド」の提供を行っております。
「ITソリューション事業」は、主に「SHANON MARKETING PLATFORM」、「List Finder」及びそれに付随するコンサルティングサービスの提供を行っております。なお、2025年1月24日付で株式会社シャノンの株式を取得し、同社及び同社の連結子会社を当社の子会社とし連結の範囲に含めたことで、当連結会計年度より「ITソリューション事業」に含めております。株式会社シャノンの決算日は10月31日であり、当社の連結決算日と異なるため、連結財務諸表の作成に当たっては、当連結会計年度末の2か月前である1月31日で実施した仮決算に基づく連結財務諸表を使用しております。ただし、連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な修正を行っております。また、みなし取得日を2025年1月31日としております。それらの結果、連結貸借対照表のみを連結しているため損益情報には被取得企業の業績は含まれておりません。
「金融プラットフォーム事業」は、主にフィナンシャルコンサルティングサービス及びM&Aコンサルティングサービスの提供を行っております。
「VCファンド事業」は、主にINNOVATION HAYATE V Capital投資事業有限責任組合の運営を行っております。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:千円) |
|
|
報告セグメント |
調整額 (注)1 |
連結財務諸表計上額(注)2 |
||||
|
オンライン メディア事業 |
ITソリューション事業 |
金融プラットフォーム事業 |
VCファンド事業 |
計 |
||
売上高 |
|
|
|
|
|
|
|
外部顧客への売上高 |
3,365,104 |
425,273 |
1,021,242 |
- |
4,811,620 |
1,456 |
4,813,076 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
計 |
3,365,104 |
425,273 |
1,021,242 |
- |
4,811,620 |
1,456 |
4,813,076 |
セグメント利益又は 損失(△) |
1,231,796 |
134,720 |
10,641 |
△137,219 |
1,239,939 |
△840,396 |
399,542 |
セグメント資産 |
160,485 |
- |
406,642 |
1,314,252 |
1,881,379 |
2,796,979 |
4,678,359 |
その他の項目 |
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減価償却費 |
45,110 |
- |
- |
- |
45,110 |
11,669 |
56,779 |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
125,101 |
- |
- |
- |
125,101 |
25,371 |
150,472 |
(注)1.調整額の内容は以下のとおりであります。
(1)外部顧客への売上高1,456千円は、関連法人からの業務委託料であります。
(2)セグメント利益又は損失(△)の調整額△840,396千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
(3)セグメント資産の調整額2,796,979千円は、主に報告セグメントに配分していない全社資産が含まれております。
(4)その他の項目の減価償却費の調整額11,669千円、有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額25,371千円は、報告セグメントに配分していない全社資産に係るものであります。
2.セグメント利益は連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
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(単位:千円) |
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報告セグメント |
調整額 (注)1 |
連結財務諸表計上額(注)2 |
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オンライン メディア事業 |
ITソリューション事業 |
金融プラットフォーム事業 |
VCファンド事業 |
計 |
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売上高 |
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外部顧客への売上高 |
3,969,791 |
400,645 |
972,148 |
- |
5,342,585 |
1,200 |
5,343,785 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
計 |
3,969,791 |
400,645 |
972,148 |
- |
5,342,585 |
1,200 |
5,343,785 |
セグメント利益又は 損失(△) |
1,525,259 |
138,887 |
△184,537 |
△63,944 |
1,415,665 |
△1,063,794 |
351,870 |
セグメント資産 |
175,995 |
3,954,083 |
258,393 |
1,503,192 |
5,891,665 |
2,430,058 |
8,321,724 |
その他の項目 |
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減価償却費 |
54,069 |
- |
- |
- |
54,069 |
16,616 |
70,685 |
のれんの償却額 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
138,524 |
2,711,831 |
- |
- |
2,850,355 |
29,604 |
2,879,959 |
のれんの未償却残高 |
- |
1,438,299 |
- |
- |
1,438,299 |
- |
1,438,299 |
(注)1.調整額の内容は以下のとおりであります。
(1)外部顧客への売上高1,200千円は、関連法人からの業務委託料であります。
(2)セグメント利益又は損失(△)の調整額△1,063,794千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
(3)セグメント資産の調整額2,430,058千円は、主に報告セグメントに配分していない全社資産が含まれております。
(4)その他の項目の減価償却費の調整額16,616千円、有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額29,604千円は、報告セグメントに配分していない全社資産に係るものであります。
2.セグメント利益は連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
3.有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、新規連結に伴う増加額を含んでおります。
4.当連結会計年度に株式会社シャノンの株式を取得し、連結子会社としたことにより、「ITソリューション事業」において、のれんが発生しております。当該事象によるのれんの増加額は1,438,299千円であります。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3 主要な顧客ごとの情報
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
あかつき証券株式会社 |
702,276千円 |
金融プラットフォーム事業 |
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
あかつき証券株式会社 |
659,672千円 |
金融プラットフォーム事業 |
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。