2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

アグロ&ライフソリューション ICT&モビリティソリューション アドバンストメディカルソリューション エッセンシャル&グリーンマテリアルズ 住友ファーマ その他 エッセンシャルケミカルズ エネルギー・機能材料 情報電子化学 健康・農業関連事業 医薬品
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
アグロ&ライフソリューション 520,350 21.7 56,334 23.5 10.8
ICT&モビリティソリューション 575,130 24.0 53,041 22.1 9.2
アドバンストメディカルソリューション 72,413 3.0 2,818 1.2 3.9
エッセンシャル&グリーンマテリアルズ 683,376 28.5 14,446 6.0 2.1
住友ファーマ 453,294 18.9 108,444 45.3 23.9
その他 94,764 3.9 4,394 1.8 4.6

 

3 【事業の内容】

住友化学グループは、当社及び関係会社214社から構成され、その主な事業内容と当社及び主な関係会社の当該事業における位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、当連結会計年度における主な事業内容を記載しております。

 

(1) アグロ&ライフソリューション

当セグメントにおいては、農薬、肥料、農業資材、家庭用・防疫用殺虫剤、熱帯感染症対策資材、飼料添加物等の製造・販売を行っております。

[主な関係会社]

スミトモ バイオラショナル カンパニー LLC、ベーラント バイオサイエンス LLC、ベーラント U.S.A. LLC、スミトモ ケミカル ブラジル インダストリア キミカ S.A.、スミトモ ケミカル チリ S.A.、スミトモ ケミカル インディア リミテッド

 

(2) ICT&モビリティソリューション

当セグメントにおいては、光学製品、半導体プロセス材料、化合物半導体材料、タッチセンサーパネル、高純度アルミニウム・アルミナ、化成品、添加剤、エンジニアリングプラスチックス、電池部材等の製造・販売を行っております。

[主な関係会社]

東友ファインケム㈱、スミカ セミコンダクター マテリアルズ テキサス インコーポレーテッド、SSLM㈱、住化電子材料科技(無錫)有限公司、住華科技股份有限公司、㈱田中化学研究所、田岡化学工業㈱

 

(3) アドバンストメディカルソリューション

当セグメントにおいては、高度化低分子医薬分野、医療用オリゴ核酸分野、再生・細胞医薬分野のCDMO(製法開発、製造受託)事業等を行っております。

[主な関係会社]

広栄化学㈱

 

(4) エッセンシャル&グリーンマテリアルズ

当セグメントにおいては、合成樹脂、合成繊維原料、各種工業薬品、メタアクリル、合成樹脂加工製品、普通アルミナ、合成ゴム等の製造・販売を行っております。

[主な関係会社]

日本シンガポール石油化学㈱、PCS(プライベート)リミテッド、ザ ポリオレフィン カンパニー(シンガポール)プライベート リミテッド、ラービグ リファイニング アンド ペトロケミカル カンパニー、スミトモ ケミカル アメリカ インコーポレーテッド、スミカ ポリマーズ アメリカ コーポレーション、スミトモ ケミカル アジア プライベート リミテッド

 

(5) 住友ファーマ

当セグメントにおいては、低分子医薬品の製造・販売を行っております。

[主な関係会社]

住友ファーマ㈱、スミトモ ファーマ アメリカ インコーポレーテッド、スミトモ ファーマ スイス GmbH、ユーロバント サイエンシズ GmbH

 

(6) その他

上記5セグメント以外に、電力・蒸気の供給、運送・倉庫業務等を行っております。

[主な関係会社]

住友精化㈱

 

 


業績状況

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要性がある会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しております。

連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」に記載しております。

連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り、判断及び仮定を行っておりますが、実際の結果は、見積り及び仮定に関する不確実性があるために、翌連結会計年度に係る連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。

当社グループの財政状態または経営成績等に重要な影響を及ぼす会計上の見積り、判断及び仮定は、以下のとおりであります。

 

・非金融資産の減損

有形固定資産、のれん及び無形資産の減損テストにおいて、資金生成単位を判別したうえで、当該資金生成単位における使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうちいずれか高い方を回収可能価額として測定しております。当該処分コスト控除後の公正価値算定上の仮定、あるいは使用価値算定の基礎となる資金生成単位の使用期間中及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フロー、割引率等の仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、有形固定資産、のれん及び無形資産に係る減損損失額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。

 

・関連会社に対する投資の評価

当社は、当社の持分法適用会社であるペトロ・ラービグ社に対する投資(A種普通株式)について、減損の兆候の有無を判断しており、減損の兆候が存在する場合には減損テストを実施しております。回収可能価額は公正価値で算定しており、公正価値は市場価格を用いております。回収可能価額は将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、持分法で会計処理されている投資の金額に重要な影響を生じさせる可能性を有しております。

 

・繰延税金資産の回収可能性

繰延税金資産については、将来減算一時差異等を利用できる将来課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しております。当該回収可能性の判断は、当社グループの事業計画に基づいて決定した将来の各事業年度の課税所得の見積りを前提としております。当該将来の課税所得の見積りは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、繰延税金資産の計上額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。

 

 

・引当金の測定

引当金は、将来において債務の決済に要すると見込まれるキャッシュ・フローの期末日における最善の見積りに基づいて測定しております。将来において債務の決済に要すると見込まれるキャッシュ・フローは、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しております。これら引当金の測定において使用される仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、引当金の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。

 

・金融商品の公正価値

特定の金融商品の公正価値を評価する際に、市場で観察可能ではないインプットを利用する評価技法を用いております。当該観察不能インプットは、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

ペトロ・ラービグ社が発行するB種普通株式については議決権が無く、発行当初から数年間の配当猶予期間が設定されており、2028年以降、年ごとに異なる配当率が設定されております。またB種普通株式には、一定の累積配当や買戻しに関する定めがあります。B種普通株式はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産(FVTOCIの金融資産)に分類し、公正価値ヒエラルキーレベル3に区分するとともに、割引キャッシュ・フロー法により公正価値を算定しております。公正価値の算定にあたっては、重要な観察不能インプットとして将来キャッシュ・フローの総額及び割引率を使用しております。当社は、ペトロ・ラービグ社の事業計画を基礎とした資金繰りの見積りを行い、その結果生じうる手元資金の範囲内でB種普通株式に対する配当等の将来キャッシュ・フローを見積っております。その見積りにあたっては主要製品の将来の販売価格・マージン等の仮定を置いております。これらの仮定や割引率は、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があります。

 

なお、中東地域における地政学的リスクの高まりに起因する原材料価格の高騰やサプライチェーンへの影響については先行き不透明感が高い状況にありますが、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づき、会計上の見積りを行っております。

 

(2) 経営成績

当連結会計年度の世界経済は、地政学リスクの高まりや通商政策の不確実性が続くなかでも、各国の財政・金融政策や好調なAI関連投資等により、全体として底堅い成長を維持しました。また、国内経済についても、原油価格の上昇等による物価高の影響を受けつつも所得環境の改善によって個人消費が増加したことに加え、企業による省力化やデジタル関連の堅調な設備投資が内需を下支えし、景気はゆるやかな回復基調が継続しました。

この結果、当連結会計年度の売上収益は、前連結会計年度に比べ2,778億円減少し、2兆3,285億円となりました。損益面では、コア営業利益は2,084億円となり前連結会計年度を上回りましたが、営業利益は1,517億円となり前連結会計年度を下回りました。親会社の所有者に帰属する当期利益は609億円となり、前連結会計年度を上回りました。

 

 

(売上収益)

売上収益については、エッセンシャル&グリーンマテリアルズセグメントにおいて、持分法適用会社であるペトロ・ラービグ社の定期修繕に伴う販売子会社の出荷減少や、前連結会計年度の事業撤退に伴うアルミニウム等の出荷減少、及び当連結会計年度の事業譲渡に伴う合成樹脂の出荷減少がありました。

この結果、売上収益は、前連結会計年度の2兆6,063億円に比べ2,778億円減少し、2兆3,285億円となりました。


 

 

(コア営業利益/営業利益)

コア営業利益については、住友ファーマセグメントにおいて、北米における進行性前立腺がん治療剤「オルゴビクス」及び過活動膀胱治療剤「ジェムテサ」の売上が拡大したことに加え、事業構造改善効果の発現等により研究開発費を含む販売費及び一般管理費が減少しました。また、アジア事業の一部持分を譲渡したことによる利益も計上しました。エッセンシャル&グリーンマテリアルズセグメントにおいては、ペトロ・ラービグ社の一部株式売却による売却益の計上に加え、ペトロ・ラービグ社や合成樹脂等の交易条件の改善がありました。

この結果、コア営業利益は、前連結会計年度の1,405億円に比べ679億円増加し、2,084億円となりました。


 

コア営業損益の算出にあたり営業損益から控除した、非経常的な要因により発生した損益は、前連結会計年度においてペトロ・ラービグ社に対する貸付金の債務免除に伴う持分法による投資利益(非経常要因)等を計上していたことから、前連結会計年度の525億円の利益に比べ1,091億円悪化し、566億円の損失となりました。以上の結果、営業利益は、前連結会計年度の1,930億円に比べ413億円減少し、1,517億円となりました。

 


 

 

(金融収益及び金融費用/税引前利益)

金融収益及び金融費用は357億円の損失となりましたが、前連結会計年度にペトロ・ラービグ社に対する貸付金の債権放棄に伴う損失を計上していたことから、前連結会計年度の1,349億円の損失に比べ993億円改善ました。この結果、税引前利益は、前連結会計年度の581億円に比べ580億円増加し、1,161億円となりました。

 

 

(法人所得税費用/親会社の所有者に帰属する当期損益及び非支配持分に帰属する当期利益)

法人所得税費用は7億円となり、税引前利益から法人所得税費用を控除した当期利益は、1,154億円となりました。

非支配持分に帰属する当期損益は、主として住友ファーマ社等の連結子会社の非支配持分に帰属する損益からなり、前連結会計年度の41億円に比べ504億円増加し、545億円となりました。

以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度の386億円に比べ224億円増加し、609億円となりました。

 

 

当連結会計年度のセグメント別の業績の概況は、次のとおりであります。

なお、セグメント損益は、持分法による投資損益を含む営業損益から非経常的な要因により発生した損益を控除した経常的な収益力を表す損益概念であります。

 

(アグロ&ライフソリューション)

農薬は国内外で出荷が堅調に推移しました。メチオニン(飼料添加物)は出荷数量が減少しました。この結果、売上収益は前連結会計年度に比べ、210億円減少し5,193億円となった一方、コア営業利益は上記の堅調な国内農薬出荷などに支えられて、前連結会計年度に比べ14億円増加し563億円となりました。

また、生産規模は、約2,560億円となりました。(販売価格ベース)

 

 


 

 

 

(ICT&モビリティソリューション)

ディスプレイ関連材料は価格競争の激化により売価が下落したことに加え、大型液晶ディスプレイ(LCD)用偏光フィルム事業の抜本的構造改革実施の影響もありました。半導体プロセス材料は市況のゆるやかな回復が継続しており、出荷数量は増加しましたが、固定費の増加がありました。また、円高に伴う輸出手取りの減少や、在外子会社の邦貨換算差の影響もありました。この結果、売上収益は前連結会計年度に比べ、328億円減少し5,742億円となり、コア営業利益は前連結会計年度に比べ、175億円減少し530億円となりました。

また、生産規模は、約5,240億円となりました。(販売価格ベース)

 

 

 


 

 

 

 

(アドバンストメディカルソリューション)

オリゴ核酸の生産が本格化し出荷が増加した一方、医薬品原薬・中間体では製品構成の違いから、売上収益は前連結会計年度に比べ、35億円減少し586億円となり、コア営業利益は前連結会計年度に比べ、11億円減少し28億円となりました。

また、生産規模は、約600億円となりました。(販売価格ベース)

 

 

 


 

 

 

 

(エッセンシャル&グリーンマテリアルズ)

持分法適用会社であるペトロ・ラービグ社の定期修繕に伴う販売子会社の出荷減少に加え、前連結会計年度の事業撤退に伴うアルミニウム等の出荷減少、及び当連結会計年度の事業譲渡に伴う合成樹脂の出荷減少がありました。この結果、売上収益は前連結会計年度に比べ、2,202億円減少し6,788億円となりました。コア営業利益はペトロ・ラービグ社の一部株式売却による売却益に加え、ペトロ・ラービグ社や合成樹脂等の交易条件改善により、前連結会計年度に比べ、729億円改善し144億円となりました。

また、生産規模は、約4,580億円となりました。(販売価格ベース)

 

 

 


 

 

 

 

(住友ファーマ)

日本及びアジアは減収となりましたが、北米において進行性前立腺がん治療剤「オルゴビクス」及び過活動膀胱治療剤「ジェムテサ」の売上が拡大したことに加え、「オルゴビクス」の販売マイルストン収入を計上したこと等により増収となりました。この結果、売上収益は前連結会計年度に比べ、539億円増加し4,519億円となりました。コア営業利益は、増収に加え、事業構造改善効果の発現等により研究開発費を含む販売費及び一般管理費が減少したこと、アジア事業の一部持分を譲渡したことによる利益を計上したことから、前連結会計年度に比べ、731億円増加し1,084億円となりました。

なお、再生・細胞医薬のCDMO(製法開発・製造受託)事業は本セグメントに属さないことや当社連結決算処理の影響等により、本セグメントの売上収益及びコア営業利益は、連結子会社である住友ファーマ社の売上収益及びコア営業利益と異なります。

また、生産規模は、約4,080億円となりました。(販売価格ベース)

 

 


 

 

 

(その他)

上記5セグメント以外に、電力・蒸気の供給、運送・倉庫業務等を行っております。前連結会計年度に放射性診断薬事業等を売却したことにより、売上収益は前連結会計年度に比べ、541億円減少し458億円となりました。コア営業利益は上記放射性診断薬事業等の売却に伴う一過性の利益がなくなったことに加え、当社の連結から除外されたため、前連結会計年度に比べ625億円減少し44億円となりました。

 

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

① 生産実績及び受注状況

当社グループ(当社及び連結子会社)の生産品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産製品の規模は小さいため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。

このため生産の状況については、セグメントごとの経営成績に関連付けて示しております。

② 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前連結会計年度比(%)

アグロ&ライフソリューション

519,256

△3.9

ICT&モビリティソリューション

574,162

△5.4

アドバンストメディカルソリューション

58,601

△5.7

エッセンシャル&グリーンマテリアルズ

678,800

△24.5

住友ファーマ

451,933

13.6

その他

45,763

△54.2

合計

2,328,515

△10.7

 

(注) 1 上記販売実績は、外部顧客への売上収益を示しております。

2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。

 

(3) 財政状態

当連結会計年度末の資産合計は、売却目的で保有する資産や棚卸資産の減少により前連結会計年度末に比べ347億円減少3兆4,050億円となりました。

負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,970億円減少し、2兆1,684億円となりました。有利子負債は、前連結会計年度末に比べ1,347億円減少し、1兆1,515億円となりました。

資本合計(非支配持分を含む)は、その他の資本の構成要素や非支配持分が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ1,623億円増加し、1兆2,367億円となりました。親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末に比べて3.4ポイント増加し、29.6%となりました。

 

(4) キャッシュ・フロー

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益が前連結会計年度を上回った一方で、運転資金の増加等により、前連結会計年度並みの2,348億円の収入となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、投資の取得による支出の増加により、前連結会計年度に比べ1,601億円減少し、748億円の支出となりました。

この結果、フリー・キャッシュ・フローは、前連結会計年度の3,183億円の収入に対して、当連結会計年度は1,599億円の収入となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の減少等により1,991億円の支出となりました。また、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、売却目的で保有する資産への振替額も加味すると、前連結会計年度末に比べ12億円減少し、2,086億円となりました。

 

 

当社グループの資金需要及び資本の財源並びに資金の流動性は、次のとおりであります。

当社グループの資金需要には、通常の営業活動に必要となる運転資金や既存設備の定期修理のための資金に加え、中期経営計画(2025-2027年度)の基本方針の一つである「新成長戦略による事業ポートフォリオ高度化」を推進するための投資に必要となる資金があります。成長への目配りもしながら案件を徹底的に厳選するとともに、資産売却やCCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)短縮等により財務体質の改善に努めてまいります。

また、当社グループは株主還元についても、経営上の最重要課題の一つと考えております。各期の業績、配当性向並びに将来の事業展開に必要な内部留保の水準等を総合的に勘案の上、安定的な配当を継続することを基本とし、中長期的に配当性向30%程度を安定して達成することを目指しております。

 

当社グループの財務活動の方針は、低利かつ中長期にわたり安定的な資金調達を行うこと、及び十分な流動性を確保することです。D/Eレシオ(有利子負債/純資産)については、フレキシブルな資金調達が可能な現在の当社格付を維持することを考慮し、中長期的に0.7倍程度を目安としております。当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、銀行借入、資本市場における社債及びコマーシャル・ペーパー(当連結会計年度末の当社発行枠2,500億円)の発行等により、必要資金を調達しております。

 

当社グループは、キャッシュマネジメントシステム及びグループファイナンス等により手元資金の最大活用を図っており、現金及び現金同等物の保有額は事業遂行上必要な水準に維持することを目指しております。当連結会計年度末の現金及び現金同等物は2,086億円であり、流動比率(流動資産/流動負債)は150.6%であります。

また、大手邦銀のシンジケート団による1,300億円のコミットメント・ライン及び大手外銀のシンジケート団による200億円のマルチカレンシー(円・米ドル・ユーロ建)によるコミットメント・ラインを有しており、事業等のリスクの顕在化等による突発的な資金需要に備え、手元流動性を確保しております。

 

(5) 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況

「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

セグメント情報

 

6.セグメント情報

(1) 報告セグメントの概要

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、当社の取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
 当社グループは、取り扱う製品・サービス別に事業を区分し、生産・販売・研究を一体的に運営する事業部門制を採用しております。各事業部門は、取り扱う製品・サービスについて国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。

したがって、当社グループは、主に事業部門を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、「アグロ&ライフソリューション」、「ICT&モビリティソリューション」、「アドバンストメディカルソリューション」、「エッセンシャル&グリーンマテリアルズ」、「住友ファーマ」の5つを報告セグメントとしております。

各報告セグメントに属する主要な製品・サービスの種類は、下表のとおりであります。

 

報告セグメント

主要な製品・サービス

アグロ&

ライフソリューション

農薬、肥料、農業資材、家庭用・防疫用殺虫剤、熱帯感染症対策資材、飼料添加物等

ICT&

モビリティソリューション

光学製品、半導体プロセス材料、化合物半導体材料、タッチセンサーパネル、

高純度アルミニウム・アルミナ、化成品、添加剤、エンジニアリングプラスチックス、

電池部材等

アドバンスト

メディカルソリューション

高度化低分子医薬分野、医療用オリゴ核酸分野、

再生・細胞医薬分野のCDMO(製法開発、製造受託)事業等

エッセンシャル&

グリーンマテリアルズ

合成樹脂、合成繊維原料、各種工業薬品、メタアクリル、合成樹脂加工製品、

普通アルミナ、合成ゴム等

住友ファーマ

低分子医薬品

 

 

(2) 報告セグメントの情報

報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「3.重要性がある会計方針」における記載と概ね同一であります。報告セグメントの損益は、営業損益から非経常的な要因により発生した損益を除いて算出したコア営業損益で表示しております。

セグメント間の内部売上収益は市場実勢価格に基づいております。

 

 

前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他
 (注2)

調整額
 (注3)

連結
財務諸表
計上額

アグロ&

ライフ

ソリューション

ICT&

モビリティ

ソリューション

アドバンスト

メディカル

ソリューション

エッセンシャル&グリーン

マテリアルズ

住友ファーマ

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への
売上収益

540,221

606,995

62,145

899,029

398,001

2,506,391

99,890

2,606,281

セグメント間の
内部売上収益

1,114

3,258

10,388

4,874

529

20,163

65,195

△85,358

541,335

610,253

72,533

903,903

398,530

2,526,554

165,085

△85,358

2,606,281

セグメント利益
又は損失(△)
(コア営業利益)

(注1)

54,978

70,555

3,966

△58,471

35,337

106,365

66,855

△32,701

140,519

セグメント資産

771,293

635,736

125,339

791,922

728,688

3,052,978

284,587

102,219

3,439,784

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費及び
償却費

21,046

34,154

7,701

22,764

24,862

110,527

9,763

11,307

131,597

持分法による
投資損益
(△は損失)

322

3

13,191

△355

13,161

6,383

1,095

20,639

減損損失

6,066

2,724

7,895

2,802

5,463

24,950

1,340

22

26,312

減損損失の戻入

274

274

274

持分法で会計
処理されている投資

8,765

507

233,959

243,231

45,699

△953

287,977

資本的支出

20,102

49,230

12,998

26,300

11,453

120,083

4,398

7,244

131,725

 

(注) 1 「その他」のセグメント利益(コア営業利益)66,855百万円は、事業譲渡益48,879百万円を含んでおります。

   2 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、放射性診断薬、電力・蒸気の供給、化学産業設備の設計・工事監督、運送・倉庫業務等を含んでおります。

   3 調整額は以下のとおりであります。

(1) セグメント利益又は損失の調整額△32,701百万円には、セグメント間取引消去2,324百万円、各報告セグメントに配分していない全社費用△35,025百万円が含まれております。全社費用は、主に特定の報告セグメントに帰属させて管理していない全社共通研究費等であります。

(2) セグメント資産の調整額102,219百万円には、セグメント間の債権及び資産の消去△96,460百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産198,679百万円が含まれております。全社資産は、主に当社の余資運用資金(現金及び現金同等物等)、長期投資資金(株式及び出資金)及び全社共通研究に係る資産等であります。

(3) 減価償却費及び償却費の調整額11,307百万円は、主に各報告セグメントに配分していない全社共通研究に係る資産の減価償却費及び償却費であります。

(4) 持分法で会計処理されている投資の調整額△953百万円は、セグメント間取引消去によるものであります。

(5) 資本的支出の調整額7,244百万円は、主に各報告セグメントに配分していない全社共通研究に係る資本的支出であります。

 

 

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他
 (注3)

調整額
 (注4)

連結
財務諸表
計上額

アグロ&

ライフ

ソリューション

ICT&

モビリティ

ソリューション

アドバンスト

メディカル

ソリューション

エッセンシャル&グリーン

マテリアルズ

住友ファーマ

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への
売上収益

519,256

574,162

58,601

678,800

451,933

2,282,752

45,763

2,328,515

セグメント間の
内部売上収益

1,094

968

13,812

4,576

1,361

21,811

49,001

△70,812

520,350

575,130

72,413

683,376

453,294

2,304,563

94,764

△70,812

2,328,515

セグメント利益
(コア営業利益)

(注1、2)

56,334

53,041

2,818

14,446

108,444

235,083

4,394

△31,101

208,376

セグメント資産

819,631

722,571

125,225

639,853

785,884

3,093,164

231,026

80,851

3,405,041

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費及び
償却費

21,152

33,735

7,844

19,217

20,771

102,719

7,045

11,305

121,069

持分法による
投資損益
(△は損失)

350

△49,544

4,821

△44,373

1,192

△90

△43,271

減損損失

1,274

2,830

3,766

23,016

2,073

32,959

1,648

34,607

減損損失の戻入

1,086

1,086

1,086

持分法で会計
処理されている投資

9,031

569

116,065

29,311

154,976

49,929

△1,043

203,862

資本的支出

15,846

52,970

9,575

18,176

8,115

104,682

7,261

9,617

121,560

 

(注) 1 「エッセンシャル&グリーンマテリアルズ」のセグメント利益(コア営業利益)14,446百万円は、事業譲渡に関連する利益55,807百万円を含んでおります。

   2 「住友ファーマ」のセグメント利益(コア営業利益)108,444百万円は、事業譲渡に関連する利益50,024百万円を含んでおります。

   3 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、電力・蒸気の供給、運送・倉庫業務等を含んでおります。

   4 調整額は以下のとおりであります。

(1) セグメント利益又は損失の調整額△31,101百万円には、セグメント間取引消去586百万円、各報告セグメントに配分していない全社費用△31,687百万円が含まれております。全社費用は、主に特定の報告セグメントに帰属させて管理していない全社共通研究費等であります。

(2) セグメント資産の調整額80,851百万円には、セグメント間の債権及び資産の消去△135,817百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産216,668百万円が含まれております。全社資産は、主に当社の余資運用資金(現金及び現金同等物等)、長期投資資金(株式及び出資金)及び全社共通研究に係る資産等であります。

(3) 減価償却費及び償却費の調整額11,305百万円は、主に各報告セグメントに配分していない全社共通研究に係る資産の減価償却費及び償却費であります。

(4) 減損損失の調整額1,648百万円は、主に各報告セグメントに配分していない全社共通研究に係る資産の減損損失であります。

(5) 持分法で会計処理されている投資の調整額△1,043百万円は、主にセグメント間取引消去によるものであります。

(6) 資本的支出の調整額9,617百万円は、主に各報告セグメントに配分していない全社共通研究に係る資本的支出であります。

 

 

セグメント損益から税引前損益への調整は、以下のとおりであります。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2024年4月1日
 至 2025年3月31日)

 

当連結会計年度
(自 2025年4月1日
 至 2026年3月31日)

セグメント利益

140,519

 

208,376

減損損失

△26,312

 

△34,607

事業構造改善費用

△23,583

 

△26,627

固定資産売却益

14,339

 

1,207

持分法による投資損益(非経常要因)

83,569

 

残存持分の公正価値測定による評価損益

9,449

 

その他

△4,948

 

3,395

営業利益

193,033

 

151,744

金融収益

17,650

 

28,100

金融費用

△152,590

 

△63,776

税引前利益

58,093

 

116,068

 

 

 

 

 

 

(注)営業損益に含まれる持分法による投資損益の内訳は、以下のとおりであります。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2024年4月1日

 至 2025年3月31日)

 

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

 至 2026年3月31日)

持分法による投資損益(△は損失)

20,639

 

△43,271

うち、経常的な要因により発生した損益

△62,930

 

△43,271

うち、非経常的な要因により発生した損益

83,569

 

 

 

(表示方法の変更)

 前連結会計年度において独立掲記していた「条件付対価に係る公正価値変動」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度において「その他」に含めて表示しております。

 これに伴い、前連結会計年度において「条件付対価に係る公正価値変動」に表示していた2,427百万円は、「その他」△4,948百万円として組み替えております。

 

 

 

(3) 地域別に関する情報

売上収益及び非流動資産の地域別内訳は、以下のとおりであります。

 

外部顧客への売上収益

 

前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

(単位:百万円)

日本

中国

北米

(うち、米国)

東南アジア

  その他

合計

784,907

394,545

419,075

(403,098)

265,423

742,331

2,606,281

 

(注)  売上収益は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しております。

 

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

(単位:百万円)

日本

中国

北米

(うち、米国)

東南アジア

  その他

合計

675,899

 304,923

490,399

(474,795)

220,815

636,479

2,328,515

 

(注)  売上収益は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しております。

 

 

非流動資産

 

前連結会計年度(2025年3月31日)

(単位:百万円)

日本

北米
 (うち、米国)

その他

合計

516,145

497,543

(497,473)

270,354

1,284,042

 

(注) 非流動資産は、資産の所在地によっており、金融商品、繰延税金資産及び退職給付に係る資産を含んでおりません。

 

当連結会計年度(2026年3月31日)

(単位:百万円)

日本

北米
 (うち、米国)

その他

合計

496,090

521,333

(521,279)

283,375

1,300,798

 

(注) 非流動資産は、資産の所在地によっており、金融商品、繰延税金資産及び退職給付に係る資産を含んでおりません。

 

(4) 主要な顧客に関する情報

外部顧客への売上収益のうち、連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める相手先がないため、記載をしておりません。