2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    6,465名(単体) 27,491名(連結)
  • 平均年齢
    42.4歳(単体)
  • 平均勤続年数
    16.7年(単体)
  • 平均年収
    9,585,195円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    17.1%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

Ⅰ 当社グループの経営戦略をふまえた人材戦略

 人材は最重要の経営資源であり、高い意欲と能力を持つ人材の確保が事業運営の礎と考えております。ビジネス環境がより複雑化、高度化する中、多様な人材を確保・育成し、従業員がその能力を最大限に発揮し、活躍しうる環境を整えることが重要と考えております。

 2025-2027年度中期経営計画を推進し、持続的な成長を実現するため、人材の確保と育成の長期的な視点での推進及びエンゲージメントの強化を目指し、以下の4つの人材戦略とそれに基づく諸取組みを進めております。

 

①競争力強化に向けた人事制度・施策

 人材難、共働き社会、若年層の労働観変化等をふまえた制度・施策によるエンゲージメント強化を図ります。

②人材獲得力の強化

 採用ソース・チャネルの多様化、情報発信の拡充等により、人材獲得力を強化します。

③新成長戦略に沿った人員・組織の最適化

 DX・AI活用による生産性向上を進め、成長・育成分野への重点配置と収益力の高い組織づくりを行います。

④自律的キャリア支援と育成促進

 仕事と学びのサイクル明確化を通じ、自律的キャリア形成と育成を促進します。

 

経営戦略と連動した人材戦略の全体像


 

Ⅱ 人材戦略をふまえた従業員給与等の決定方針

 当社は職務・役割主義に基づく制度を基本骨格としており、担当する役割・責任の大きさと達成した業績にその過程で発揮した能力や行動を合わせて評価し、賃金等の処遇に反映する制度を導入しております。また、賞与は業績連動型とし、個人配分は成績評価結果により決定しております。このように会社への貢献を賃金等に適切に反映することにより、従業員のエンゲージメントの強化を図っております。

 

 

 

(2) 【従業員の状況】

Ⅰ 連結会社の状況

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

アグロ&ライフソリューション

7,016

(695)

ICT&モビリティソリューション

9,563

(666)

アドバンストメディカルソリューション

2,161

(231)

エッセンシャル&グリーンマテリアルズ

3,030

(323)

住友ファーマ

3,112

(147)

その他

1,305

(239)

全社共通

1,304

(80)

合計

27,491

(2,381)

 

(注) 1  従業員には、嘱託、パートタイマー、派遣社員、連結会社外への出向者は含んでおりません。

     2  従業員数欄の(外数)には、臨時従業員(嘱託、パートタイマー)の年間平均雇用人員を記載しております。

 

Ⅱ 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の対前
事業年度増減率()

6,465

(422)

42.4

16.7

9,585,195

17.1

 

 

セグメントの名称

従業員数(人)

アグロ&ライフソリューション

1,445

(85)

ICT&モビリティソリューション

1,862

(145)

アドバンストメディカルソリューション

648

(51)

エッセンシャル&グリーンマテリアルズ

1,374

(62)

全社共通

1,136

(79)

合計

6,465

(422)

 

(注) 1  従業員数には、嘱託、パートタイマー、派遣社員、他の法人等への出向者は含んでおりません。

     2  従業員数欄の(外数)には、臨時従業員(嘱託、パートタイマー)の年間平均雇用人員を記載しております。

     3  平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

Ⅲ 労働組合の状況

当社には、住友化学労働組合があり、その結成以来、終始よくその統制を保ちつつ今日まで健全に発展し、組合員の経済的地位の向上と企業の発展に寄与してきました。

2026年3月31日現在の上記従業員数に含まれる組合加入人員は4,545人であります。

 

 

Ⅳ 多様性に関する指標

当連結会計年度の多様性に関する指標は、以下のとおりであります。

① 女性活躍推進法、育児・介護休業法に基づく開示

(提出会社)

会社名

管理職に占める
女性労働者の割合
(%)

男性の育児休業等
取得率
(%)

男女の賃金差異(%)(注3)

全労働者

うち正規雇用
労働者

うち
パートタイマー・
有期労働者

住友化学㈱

9.2(注1)

101.1(注2)

77.2

78.0

73.7

 

(注) 1  「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)(以下「女性活躍推進法」という。)の規定に基づき算出したものであります。

     2  「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)(以下「育児・介護休業法」という。)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。

     3  男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております。賃金制度は従事する役割(職務)の大きさに基づく制度としており、従事する役割(職務)レベルが同一の場合の基準賃金に男女間の差はありません。

平均年間賃金の差異が生じている要因は以下のとおりであります。

〈正規雇用労働者〉

女性の方が管理職の割合が少ないことや、労働時間短縮措置適用者や産休・育休等の休業者は女性が多く、基準賃金控除額や時間外手当支給額等に差が生じていることが主な要因であります。また、製造職場に勤務する女性が少なく、交替勤務手当等の手当支給額に差が生じることも影響しております。

〈パートタイマー・有期労働者〉

最も人数が多い定年退職後再雇用者の賃金は退職時の基準賃金をもとに設定していることから、女性管理職比率が差異に影響していることが主要因であります。

 

(連結子会社)

常用労働者がいない会社等を除く、国内の連結子会社を記載しております。

会社名

管理職に占める
女性労働者の割合
(%)

男性の育児休業等
取得率
(%)(注2)

男女の賃金差異(%)(注3)

全労働者

うち正規雇用
労働者

うち
パートタイマー・
有期労働者

㈱イージーエス

2.4

87.5

59.8

75.3

58.0

広栄化学㈱

8.0

80.0

81.1

81.8

32.0

住化アグリテック㈱

2.6

100.0

52.8

72.9

43.6

住化アッセンブリーテクノ㈱

0.0

100.0

65.2

66.1

61.6

住化テクノサービス㈱

19.2

100.0

66.5

78.4

72.3

㈱住化分析センター

16.7

87.5

77.0

83.7

55.0

住化ロジスティクス㈱

0.0

111.8(注1)

67.8

76.9

50.0

住友ファーマ㈱

15.4

100.0

82.9

84.7

43.5

田岡化学工業㈱

11.7

100.0

81.8

83.1

74.0

㈱田中化学研究所

6.7

100.0

77.7

77.7

85.6

アイアグリ㈱

14.2

100.0

SMPビジネスパートナーズ㈱

9.1

大分ゼネラルサービス㈱

5.9

㈱サンリッツ

0.0

100.0

㈱シアテック

0.0

100.0

 

 

会社名

管理職に占める
女性労働者の割合
(%)

男性の育児休業等
取得率
(%)(注2)

男女の賃金差異(%)(注3)

全労働者

うち正規雇用
労働者

うち
パートタイマー・
有期労働者

住化アグロ製造㈱

5.0

100.0

住化エンバイロメンタルサイエンス㈱

14.0

100.0

住化加工紙㈱

0.0

0.0

住化ポリカーボネート㈱

7.7

100.0

住共エンジニアリング㈱

0.0

100.0(注1)

住友共同電力㈱

0.0

100.0(注1)

㈱セラテック

0.0

100.0

千葉ゼネラルサービス㈱

0.0

朝日化学工業㈱

0.0

100.0

S-RACMO㈱

0.0

大阪ゼネラルサービス㈱

0.0

川崎バイオマス発電㈱

0.0

-(注1)

住化アクリル販売㈱

0.0

住化アルケム㈱

0.0

-(注1)

㈱住化技術情報センター

72.7

㈱住化パートナーズ

66.7

100.0(注1)

住化不動産㈱

16.7

-(注1)

住化プラステック㈱

16.7

100.0

㈱住化HRサービス

0.0

㈱住共クリエイトサービスセンター

0.0

-(注1)

住友ファーマプロモ㈱

14.3

㈱田岡化学分析センター

0.0

新居浜コールセンター㈱

0.0

レインボー薬品㈱

28.6

 

(注) 1  育児・介護休業法の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。当該注記が付されていない連結子会社については同規則第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

     2  対象者(当連結会計年度中に、男性労働者であって、配偶者が出産したもの)がいない場合は「-」と記載しております。

     3  男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております。女性活躍推進法及び育児・介護休業法に基づく情報公表を行っていない指標については「-」と記載しております。

男女間の賃金差が生じている主な要因としては、上位階層(役職・等級等)での男性の比率が高いことや、勤続年数において男性のほうが長いこと、また短時間勤務制度の利用が女性に多いこと等が挙げられます。差異解消に向けて、仕事と育児や介護の両立支援や上位階層への女性の積極的な登用等に取り組んでおります。

     4  出向者は出向元の従業員として計算しております。

 

② 連結会社の状況

2026年3月31日現在

管理社員

男性(人)

5,876

女性(人)

1,211

合計(人)

7,087

女性社員比率(%)

17.1

一般社員

男性(人)

14,520

女性(人)

5,884

合計(人)

20,404

女性社員比率(%)

28.8

総合計

 

27,491

 

(注) 1  「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第2条第5号に規定されている連結会社を対象としております。

     2  上記指標は、海外子会社を含めた指標を記載しており、海外子会社の指標の定義や計算方法は女性活躍推進法とは異なっております。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 当社グループの企業理念とサステナビリティに対する考え方

 当社は、約400年の歴史を持つ「住友家」の事業を起源とし、現在もその事業経営の根本精神を継承しております。そして、その住友の事業精神を踏まえ、住友化学としての基本精神や使命、価値観を整理し、「経営理念」として明文化しております。

 住友の事業精神を表す「自利利他 公私一如」は、「住友の事業は自社の発展のみではなく、社会にも貢献するものでなければならない」という意味で、当社グループが創業から大切にしてきた考え方であり、Creating Shared Valueにも通じるものであります。当社グループの持続的な成長(自利)と、社会への価値創出(利他)を実現します。これにより、経済価値と社会価値を一体的に創出(公私一如)し、企業価値の向上を目指します。

 


 

 サステナビリティ推進基本原則では、住友化学グループにとってのサステナビリティの推進を「事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献するとともに、自らの持続的な成長を実現する」と定義し、その達成を通じて企業価値の向上に取り組むこととしております。

 また「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1) 長期的に目指す姿」にありますように、長期的に目指す企業像を「Innovative Solution Provider」と定め、社会が直面している課題に対し、当社の革新的な製品や技術によりソリューションを提供することを目指しております。

 


 

(2) サステナビリティ全般

① ガバナンス

 当社は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」に記載の企業統治の体制を採用しております。この体制において、当社グループの経営に関わる重要事項について、広範囲かつ多様な見地から審議する会議・委員会を設置することで、業務執行や監督機能等の充実を図っており、サステナビリティに関しては、「サステナビリティ推進委員会」を設置しております。

 サステナビリティ推進委員会は、グループの取り組みを総合的に把握し、サステナビリティへの貢献を俯瞰的に検証し、社会課題解決への統合的な取り組みを加速させることを目的として、取り巻く状況を踏まえ、課題や取り組みの方向性について審議するとともに、取り組みの具体化に向けて各執行機関に必要な提言を行っております。同委員会では、委員長である社長の下、各事業部門統括役員・コーポレート部門統括役員・海外地域統括会社社長を委員として任命しつつ、さらに、会長、社外取締役・常勤監査等委員もオブザーバーとして参加しております。2025年度は2回開催され、活発な議論が行われました。取締役会の取り組みや実効性評価につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ⑧ 取締役会の活動状況等」をご覧ください。

 

サステナビリティ推進委員会 体制図(2026年3月31日現在)


 

 

(関連する他の主要会議・委員会)

・経営会議

サステナビリティに関連した事項を含む、経営戦略や設備投資等経営に関わる重要事項の審議

・レスポンシブル・ケア委員会

気候変動など環境関連課題への対応を含む、レスポンシブル・ケアに関する年度方針や中期計画、具体的施策の策定、実績に関する分析及び評価

・カーボンニュートラル戦略審議会

2050年カーボンニュートラル実現に向けたグランドデザインの立案・審議及び推進

・リスク・クライシスマネジメント委員会

地震災害や異常気象による風水害、パンデミック、治安悪化等、個別のリスク・クライシスの対処方針等を審議

・人権尊重推進委員会

グループ全体に向けた人権尊重に関する啓発の実施、バリューチェーン全体における人権尊重のための施策の立案と実行

 

② リスク管理

 当社では、内部統制委員会を中心とした複数の会議体連携によるリスクマネジメント推進体制のもと、当社グループの各組織がグループ方針に従い、業務遂行上のリスクを適切に管理しております。事業継続のための基盤に関わるリスクについては、内部統制委員会で、リスクの状況を把握したうえでグループ全体に係わる重要なリスクを識別し、リスク主管組織と連携してリスクへの対策を推進するとともに対応状況の把握をしております。経営戦略に関わるリスクと機会のうち、経営上の重要事項に関しては、経営会議で審議しております。また中長期的な環境・社会問題に関する事項については、サステナビリティ推進委員会で審議し、当社グループの経営諸活動が社会や自社のサステナビリティの実現に繋がる提言を行っております。

 リスクと機会の詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項 (ハ)リスク管理体制の整備の状況」をご覧ください。

 

リスクマネジメント推進体制図


 

③ 戦略

 当社は、グループ一丸となって事業を通じた経済・社会・環境に関する課題の“統合的解決”を目指し、「経営として取り組む重要課題」を特定しました。これらは、サステナビリティを推進するための課題を俯瞰的に検証・整理したうえで、経営層の審議と承認を経て特定したものです。

 2025年度には、住友化学グループが脈々と受け継いできた、環境への配慮を重視する基本的な取り組み姿勢を守りつつ、Innovative Solution Providerを目指すという経営の長期的な方向性に沿う形で一部見直しを行いました。社会課題解決をリードするイノベーティブなソリューションの提供に向けた「持続的な成長のための重要課題」と、社会から信頼される企業集団であり続けるための前提としての「事業継続のための基盤」で構成しています。「持続的な成長のための重要課題」は、主要取り組み指標(KPI)を設定して、進捗状況の可視化と管理を行っております。

 

経営として取り組む重要課題)


 

(経営として取り組む重要課題の特定・見直しプロセス)


 

④指標及び目標

 「持続的な成長のための重要課題」に関しては、各取り組みについて設定した主要取り組み指標(KPI)を活用して進捗状況の可視化と管理を進めるとともに、社内外のステークホルダーとの対話を推進し、取り組みの充実と加速につなげてまいります。各KPIと実績は以下のとおりであります。詳細については、サステナビリティレポート2026(2026年8月末公開予定)をご覧ください。

 

持続的な成長のための重要課題における主要取り組み指標(KPI)

社会課題の解決を通じた価値創造

 

社会課題の解決をリードするイノベーティブなソリューションの提供/環境保全への貢献と社会への訴求

 

KPI

目標

実績

2024年度

2025年度

 

Sumika Sustainable
Solutions(注1)認定製品・

技術の売上収益

2030年度までに

1兆2,000億円を目指す

5,543億円

5,556億円

 

Sumika Sustainable
Solutionsに占めるイノベーティブ製品群(注2)の売上比率

2030年度までに

Sumika Sustainable
Solutions認定製品・技術の売上収益の内訳として40%を目指す

-(注3)

31.9%

気候変動:
グループの温室効果ガス排出量(Scope1+2)(注4)

2030年度までに2013年度比

50%削減

555万トン

529万トン

資源循環:製造プロセスに使用したプラスチック再生資源の量

2030年度までに20万トン/年

約11,440トン

約14,420トン

生物多様性・自然資本:
ネイチャーポジティブに向けた
取り組み推進状況

人と自然が共生する社会の実現

-(注5)

-(注5)

価値創造のための経営基盤の強化

 

イノベーションの推進

 

特許資産規模(注6)

特許資産規模を高い水準で維持

13,582pt

13,182pt

DXによる競争力強化

 

生成AI活用率(単体)(注7)

今中期中に生成AIの業務での活用率100%

38%

55%

 

 

人材の確保と育成・活用

 

社員の能力、知識・スキル開発(単体)

社員の能力、知識・スキル開発実施率100%

-(注8)

81.5%

自身の成長に関する上司・周囲のサポート状況について一般社員の肯定的受け止め80%以上

-(注8)

86.3%

管理社員(課長職相当)登用者における女性比率(単体)

2023~2027年度の5年平均で

15%以上

14.3%(注9)

16.3%(注10)

子が出生した男性社員の育児休業もしくは育児関連諸休暇の

取得状況(単体)

取得率95%以上(注11)

かつ取得日数平均50日以上

97.5%

-(注12)

97.9%

41.2日

 

 

(注) 

気候変動の緩和と適応、資源循環への貢献、自然資本の持続可能な利用の分野で貢献するグループの製品・技術

 

食糧・ICT・ヘルスケア・環境の4つのテーマにおいて当社グループが重点的に取り組む課題の解決に貢献するイノベーティブな製品・事業

 

2025年度から集計を開始しております。

 

Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
Scope2:工場外からの電力・熱の購入等による間接的な排出

 

現時点で国際的に定まった指標がないため、指標については検討中であります。2025年度の取り組み事例等については、「サステナビリティレポート2026」(2026年8月末公開予定)をご覧ください。

 

特許分析ツール LexisNexis PatentSight® により、Patent Asset Indexを算出して評価しております。数値は暦年で集計しております。

 

週に1回以上、社内向け生成AIサービス「ChatSCC」を使用しているユーザーの比率

 

2025年度から集計を開始しております。

 

2023年度~2024年度の管理社員登用者累計における女性比率であります。

 

10

2023年度~2025年度の管理社員登用者累計における女性比率であります。

 

11

子が1歳に到達するまでの取得状況に基づいて算出しておりますが、2024年度については年度内の取得率となっております。

 

12

2025年度から集計を開始しております。

 

 

(3) 気候変動対応

 気候変動対応に関連し、当社は、2017年6月にTCFD提言が公表されると同時にその支持を表明しました。同提言の4つの開示推奨項目「ガバナンス」「リスク管理」「戦略」「指標及び目標」に沿った当社グループの気候変動問題への取り組みは以下のとおりであります。

 

① ガバナンス

 (1) サステナビリティ全般 ① ガバナンス」に記載の枠組みにおきまして、気候変動については特に以下の体制で対応を行っております。

  気候変動対応体制図(2026年3月31日現在)


 

 

② リスク管理

 当社では、持続的な成長を実現するため、事業目的の達成を阻害する恐れのある様々なリスクを早期発見し、適切に対応していくとともに、リスクが顕在化した際に迅速かつ適切に対処すべく、リスクマネジメントに関わる体制の整備・充実に努めております。気候変動問題は、その発生の可能性と影響度の観点からの評価等を通じて、当社グループの中長期的な主要リスクの一つとして位置付けられており、グループ全体のリスク管理プロセスに統合されております。

 

(具体的な手順)

 国内外のグループ会社を含めた各組織で、顕在化する可能性(頻度)と顕在化した際の財務影響度の観点から個別リスクの評価を行い、社長を委員長とする内部統制委員会にてグループ全体での取り組みが必要な全社重要リスクを審議・特定の上、承認しております。個別リスクの重要度は、「個別リスクの発生可能性×当社グループ事業への財務または戦略面での影響度」により判断されます。このプロセスを踏まえ、気候変動問題に関するリスクと機会を下表のとおり特定しております。

 


 

③ 戦略

 当社は、「経営として取り組む重要課題」の一つとして掲げている「環境保全への貢献と社会への訴求」の中に「気候変動」を明記しており、2050年のカーボンニュートラル実現に向けたグランドデザイン(2021年12月策定・公表)に沿った取り組みを進めております。前述のリスク管理のプロセスで特定した気候変動問題に関するリスクと機会に対して、当社グループが排出する温室効果ガス(GHG)をゼロに近づける「責務」と、当社グループの技術・製品を通して社会全体のカーボンニュートラルを推進する「貢献」の両面で取り組みを推進してまいります。

 

(シナリオ分析)

 気候変動に関するシナリオ分析とは、複数のシナリオを考慮した上で、気候変動の影響や気候変動に対応する長期的な政策動向による事業環境の変化を予想し、その変化が自社の事業や経営に与える影響を検討する手法であります。現在、当社では、世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて1.5℃に抑制するために様々な施策がとられるシナリオ、このまま対策を講じず4℃上昇するシナリオについて、「リスク」・「機会」の両面から分析し、当社事業へのインパクトや今後とっていくアクションを検討しております。シナリオ分析の全文については、サステナビリティレポート2025(P.67~68)及びサステナビリティレポート2026(2026年8月末公開予定)をご参照ください。

 


 

(カーボンニュートラル実現に向けた投資)

 2019年度から、社会全体のカーボンニュートラルの実現に貢献すべく、個別の投資案件についてGHG排出量の増減が見込まれる場合、インターナルカーボンプライス(1トン当たり 10,000円)を反映した経済性指標を算出し、投資判断を実施しております。

 

(投資規模)

 カーボンニュートラル関連投資について、2013年度から2030年度にかけて、合計約2,000億円規模の投資を想定しております。

 

(「責務」に関する具体的な取り組み)

エネルギー由来(自家発電燃料)のGHG削減:燃料転換

・愛媛地区において、既存の化石燃料に代わってLNGを用いた火力発電所の運転を開始 

・千葉地区において、既存の石油コークス発電設備を廃止し、高効率なガスタービン発電設備の運転を開始

 

プロセス由来のGHG削減

・バイオテクノロジーを駆使した排水処理により、排水処理能力の向上とともに、発生する汚泥量、排水処理に伴うGHG排出量、燃料使用量の削減を実現

・海外グループ会社における製造工程において使用するプロセスガスの除害設備導入によるGHG削減を実現

 

エネルギー由来(購入電力)のGHG削減:再生可能エネルギーの利用

・大分工場において、購入電力を100%再エネ電力化することで約20%、重油から都市ガスに燃料転換することで約10%のGHG削減を達成し、トータルで2013年度比で約30%のGHG削減を実現

 

(「貢献」に関する具体的な取り組み)

・炭素資源循環システムの構築

ごみや廃プラスチックを化学品の基礎原料であるメタノール、エタノール、オレフィン等に変換し、新しいプラスチックの原料として利用するケミカルリサイクル技術の開発

・カーボンネガティブへの挑戦

土壌中に存在する有用微生物の菌を植物の根に付着・共存させることで、植物の光合成によるCO2吸収を促進、地中にも炭素化合物の形でCO2が固定化される技術の開発

 

(外部連携の取り組み)

・製品のカーボンフットプリント計算ツールの普及(無償提供)

・地域連携による取り組み(京葉臨海コンビナート カーボンニュートラル推進協議会等)

 各取り組みの詳細や、その他の気候関連情報については、サステナビリティレポート2025(P.76)及びサステナビリティレポート2026(2026年8月末公開予定)をご参照ください。

 

④ 指標及び目標

気候関連のリスクに対する指標

 前述のリスク管理のプロセスにおいて特定した気候関連のリスクについて、指標と取り組みは以下のとおりであります。

 

(ⅰ) GHG排出量の削減(Scope1+2)

 当社グループの気候関連のリスクに対する指標であるGHG排出削減目標は、総合化学企業として世界で初めてScience Based Target(SBT)に認定されました。2030年のGHG排出量(Scope1+2)の削減目標は50%(※1)で、2021年12月にSBTのWell Below2.0℃基準の認定を取得しております。当社グループは、当GHG排出削減目標を「(1) サステナビリティ全般」に記載の「経営として取り組む重要課題」の目標として設定し、「環境負荷低減への貢献」の取り組みを進めております。2030年までは、既存プラントの製造プロセスにおける徹底した省エネや燃料転換と、現時点で利用可能な最善の技術(BAT)の活用による目標達成を目指します。一方、2050年のネットゼロに向けては、既存技術のみでの対応は難しく、カーボンネガティブやCCUS(※2)等、革新的な技術が必要になります。この開発と早期の実装を目指し、検討を進めてまいります。

 ※1:2013年度比

 ※2:工場等から排出されたCO2の回収・有効利用・貯留

  (CCUS:Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)

 


 

(GHG排出量(Scope1+2)) 

 算出にあたっては、連結売上高99.8%以内の主要な連結グループ会社を対象範囲とし、GHG排出量をGHGプロトコルに基づいて算定しております。2024年度までの数値については、当社のサステナビリティレポート2025の数値を記載しており、同数値は、KPMGあずさサステナビリティ株式会社による第三者保証を取得しております。サステナビリティレポート2026で開示予定の2025年度分については、当該第三者により保証手続き実施中であり、暫定値は529万トンであります。詳細については、サステナビリティレポート2026(2026年8月末公開予定)をご参照ください。

 


 

(ⅱ) GHG排出量の削減(Scope3)

 GHG排出量(Scope3)については、「2030年度までにグループ主要会社のGHG排出量(Scope3(カテゴリ1及び3))を2020年度比で14%削減」を目標として設定しており、Scope1+2と合わせてSBTの認定を取得しております。GHG排出量(Scope3)削減にあたっては、サプライヤーエンゲージメント(お取引先様情報交換会の開催等)に取り組んでおり、国際NGOであるCDPが実施した「CDP2025 サプライヤー・エンゲージメント評価」において「A」スコアとなり、7年連続で最高評価を獲得しております。

 

Scope3温室効果ガス排出量


なお、本有価証券報告書提出日(2026年6月22日)において、株式会社田中化学研究所については上場を廃止しており、日本エイアンドエル株式会社についてはグループ会社から除外しております。

当連結会計年度の実績につきましては、サステナビリティレポート2026(8月末公開予定)をご覧ください。

 

(気候関連の機会に対する指標)

 前述のリスク管理のプロセスにおいて特定した気候関連の機会について、指標と取り組みは以下のとおりであります。

 当社グループは、気候関連の機会に対する指標として、Sumika Sustainable Solutions(SSS)を活用しております。SSSとは、気候変動の緩和と適応、資源循環への貢献、自然資本の持続可能な利用の分野で貢献するグループの製品・技術を自社で認定し、その開発や普及を促進する取り組みで、これまで認定された製品・技術数は、累計で101であります。認定製品の売上収益は、2025年度は5,556億円であり、2030年度には1兆2,000億円を目指しております。

 


 

 また、当社製品・技術のカーボンニュートラル(CN)に対する貢献度合いをより明確に示す指標として、「Science Based Contributions (SBC)」を策定しました。SBCは、当社が販売・提供したSSS認定製品・技術の活用を通じて、社会でどの程度の量のGHGが削減されたかを定量的かつ科学的に算定するものであります。対象製品の製品カーボンフットプリント(CFP)や販売量、ライセンスプラントの生産能力等を基に算出した数値であり、算出方法は外部有識者により確認いただいております。社会での当社製品・技術の貢献に関して、SBCを用いたステークホルダーの皆様への積極的な情報開示を通じて理解促進に努めるとともに、世界のCN実現に向けた取り組みを推進してまいります。


 

(4) 人的資本・多様性

 企業の競争力の大きな源泉は「人」であり、人材の確保・育成は当社の将来の価値創造に向けた重要課題であります。当社は、最重要の経営資源と考えている人材の確保と育成を長期的な視点で推進するとともに、エンゲージメントの強化を通じて、当社グループの構造改革と持続的成長を実現します。

 

(基本理念)

 100年余の歴史を有する当社は、これまで一貫して「人こそ最重要の経営資源」という考えを堅持し、「人材確保」「公平・公正な処遇」「育成・成長」の3要素を変わらぬ人事理念として継続しております。

 

(人事制度体系)

 当社の人事制度では、各人の役割・責任の大きさと達成した業績に、その過程で発揮した能力や行動を合わせて評価し、賃金等の処遇に反映しております。これからの当社に求められる人材像に着目し、その特色や強みを発揮しやすいように制度設計を行っていることが特徴であります。加えて、メリハリある成績評価を通じて社員の努力・貢献を明確に処遇へ反映することで、社員のやりがい・働きがいや自発的な成長意欲の醸成を図ります。

 

 また、グループ各社のグローバルな事業展開を支える人材の充実を図るため、海外グループ会社のマネージャー以上の層を対象に住友化学本体管理社員と共通の人事制度を導入し、当社グループのコア人材として、グローバルポジションホルダー(GPH)に任命し、企業理念に基づいた価値観の共有をはじめ、育成・成長並びに活躍機会の提供を推進しております。

 


 

 

① 戦略

 人材の確保・育成を推進していくため、グループ全体で「多様な人材の活用」、「人材の育成・成長」、「従業員の健康増進」の面から、将来の価値創造に向けた戦略を展開しております。

 

(多様な人材の活用)

 当社グループは、「DE&I推進に関するグループ基本原則」を定め、その方針のもと、従業員の個性や属性の違いを尊重し、総合化学会社ならではの多様性に富んだ「知と経験」を互いに受け入れ活かし合い、社員一人ひとりがその適性・能力を発揮し、グループ全体で成長していくことを目指しています。

 

ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン推進に関するグループ基本原則

多様な発想と価値観は、住友化学グループの競争力の源泉の一つです。新たな価値の創造に挑戦し続けるために、従業員一人ひとりの個性や属性の違いを尊重し、相互に緊密なコミュニケーションのもと多様性を受け入れ活かすことができる組織風土を醸成します。こうした考えのもと、私たち住友化学グループは、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(Diversity, Equity and Inclusion)を推進します。

 

 

 また、当社は、ノーマライゼーションの社会の実現に向けて、障がい者雇用に取り組んでおります。2017年には、障がい者の社会参画を支援し、勤労意欲のある障がい者の雇用機会を提供するために、株式会社住化パートナーズを設立しました。今後も引き続き、障がいのある人が活躍できる環境を、当社・住化パートナーズ一体となって提供してまいります。

 

(人材の育成・成長)

 当社は、多様な人材が、その能力・資質を伸長することを目指し、全社員対象の基礎的プログラム、階層別の職責教育・キャリア教育、マネジメント強化プログラムや、グローバルビジネス展開に対応した語学力向上等、目的及び社員区分別に教育体系「スミカ・ラーニングスクエア(SUMIKA Learning Square:SLS)」を整えております。
 従業員が自発的に学び、成長していくことを支援するため、また必要なタイミングで知識・スキル開発ができるよう「手挙げ式(自発的に申込む)研修」として、受講できるプログラムを提供しております。

 

手挙げ式研修

① スミカ・マネジメント

  マネジメントスキルの早期習得・強化に向けたプログラム(100講座)

② スミカ・ナレッジ

 ・業務関連基礎知識習得

  当社独自の知識・スキルを中心としたプログラム(14分野80科目以上、順次拡大)

 ・住友化学アカデミー

  当社の技術的課題等をテーマとした全社横断ゼミ(毎年4~5ワークショップ)

 ・自己啓発講座

  「いつでも、どこでも、何度でも」をキーワードに、スマートフォンやパソコンでの学習が

  可能なオンラインプログラム(全4,500コース、17,800本)

 

 

 

 

(従業員の健康増進)

 社員が心身ともに健康な生活を送り豊かな人生を実現できるよう、社員の健康課題の解決・改善に向けた様々な支援施策を推進しております。取締役会や経営会議において、その取り組みの方向性について議論するとともに、毎年開催する産業医連絡会において、施策や目標の設定に対し医学的見地から意見をいただくなど各施策の有効性を高める体制・仕組みとしております。

 このような体制の下、会社・健康保険組合共同で策定した「すみか健康社員宣言」において、運動習慣の定着を目的とした提携スポーツジムの拡充、禁煙を目指す社員へのサポート等、「食事」「運動」「睡眠」「禁煙」「こころ」の5分野で、具体的なアクションアイテムに取り組んでおります。

 また、これらの取り組みを客観的に点検・高度化する指標として、「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)ホワイト500」の取得を目指しており、2017年度から9年連続で認定されております。


「健康経営優良法人(ホワイト500)」は、経済産業省が2016年に創設した健康経営優良法人制度(特に優良な健康経営を実施している企業等を顕彰する制度)において、上位500法人が認定され、健康管理に関する様々な施策や取り組みを評価するものであります。

 

 

② 指標及び目標

(ⅰ) 多様な人材の活用

 女性活躍推進について、採用、育成、昇進、環境整備等の各施策の進捗をトータルに反映しうるものとして「管理社員(注1)への登用率」に焦点をあてたKPIを設定しています。また、全員活躍の実現に向け、男女共同参画の観点から男性社員の育児休業取得を促進するKPIも設定し、DE&I推進の取り組みをさらに加速させております。

KPI

目標

2025年度実績

管理社員登用者における女性比率

2023~2027年度の平均で15以上

16.3%(注2)

子が出生した男性社員の、育児休業もしくは育児関連諸休暇の取得状況

取得率95%以上かつ

取得日数平均50日以上

97.9%(注3)

41.2日(注3)

 

 (注) 1  管理社員:課長職相当以上

      2 2023年度~2025年度の管理社員登用者累計における女性比率

      3 2024年度に子が生まれた男性社員の子が1歳に到達するまでの育児休暇または育児関連休暇の

          取得状況をもとに算出

(参考)

住友化学本体の部長職と海外グループ会社幹部人材の合計に占める、外国人幹部人材の割合:20.2%

 (2026年4月時点)

管理社員に占める経験者採用者(中途採用者)の比率:25.0%(2026年4月時点)

障がい者雇用率:2.77%(2025年6月時点)

 

(ⅱ) 人材の育成・成長

 社員の能力・知識・スキル開発実施率をKPIとして設定し、意欲・能力のあるすべての従業員の能力向上・人材育成を進めております。

KPI

目標

2025年度実績

社員の能力、知識・スキル開発実施率

100

81.5%

 

 

(グループ会社におけるKPI)

 国内外の主要グループ会社約100社が、各国・各社の状況に応じて具体的なKPIを設定し、グループ全体で取り組みを進めております。また当社グループでは、各社がKPIを設定するために実施すべき最重要プロセスを、以下のとおり定めております。

最重要プロセス

① 経営層を含めた多様な人材の確保、育成・登用

② 多様な人材の活躍を推進するための施策の実施

③ 経営層、管理社員、一般従業員の各層における多様性に対する意識向上、並びに多様性を受け入れ

  活躍を促進する組織風土の醸成に資する施策の実施

 

 

人的資本・多様性についての詳細は、サステナビリティレポート2025(P.123~139)及びサステナビリティレポート2026(2026年8月末発行予定)をご参照ください。