2025年11月期有価証券報告書より

リスク

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

リスク項目

リスク内容

リスク対策

(1)原材料の調達、原油価格及び原料価格の変動

原材料の供給元や生産委託先が自然災害や事故、倒産等により製品供給の遅れや生産が中断する可能性があります。また、海外の政治・経済情勢の悪化や予期しない法律の変更、治安の悪化なども影響します。これらの要因により、当社及び子会社の生産活動に支障をきたす可能性があります。さらに、原油価格やナフサ価格が大幅に変動すると、当社及び子会社の業績に影響を与える可能性があります。

リスク分散のために複数の供給元から原材料の購入を行っており、安定的な原材料の調達に努めております。また、海外の情勢を常に監視し、供給リスクを最小限に抑えています。さらに、製品価格への連動や、原価低減等の施策により効率化やコスト削減の取り組みを進めております。

(2)事故・災害・パンデミックによる生産への影響

大規模な自然災害や火災事故、化学物質の社外流出事故、パンデミック等が発生した場合には、生産活動の停止や物流寸断、人員不足等により当社及び子会社の業績に影響を与える可能性があります。

製造設備の定期点検や災害に備えた従業員の教育・防災訓練、必要な物品の備蓄等の実施のほか、BCP(事業継続計画)を策定し、リスクの低減を図っております。パンデミックに対しては、感染症対応マニュアルを策定し、感染防止策を徹底しております。

(3)法的規制

国内外の法令・規制(化学物質関連、毒劇法、労安法、消防法等)に従って事業活動を行っておりますが、今後、より厳格な規制が導入されたり、法令の大幅な変更や解釈が厳しくなったりすることにより、事業活動が制限される可能性があります。また、法令等に抵触しコンプライアンス違反が発生した場合には、社会的な信用が低下し、損害賠償責任や罰金が科され、当社及び子会社の業績に影響を与える可能性があります。

国内外の法令等の運用や改訂動向に関する情報を調査、抽出するとともに、業務プロセスの検証や見直し、社内規程の整備等の施策を展開しております。また、コンプライアンス違反の未然防止、早期解決のための体制を整えるとともに、コンプライアンスの教育、マニュアルの周知を通じて、法令遵守の強化に努めております。

(4)海外での事業活動

海外での事業活動を展開しており、これらの活動には、政治・経済情勢の悪化、治安の悪化、予期しない法律・規則の変更、戦争・テロ・感染症等のリスクが潜在しております。当社では、専門家や政府関係機関等からの情報収集を通じて、これらのリスクに対する適切な対策を講じておりますが、これらの事象が顕在化し、事業活動に支障が生じた場合には、当社および子会社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

海外拠点における事業活動に伴うリスクを最小化するため、現地の優秀な人材の確保・育成を推進しております。加えて、迅速かつ正確な情報収集と適切な対応を通じて、政治・法規制・治安等の変化に柔軟に対応できる体制を整備しております。さらに、内部統制の強化を図り、法令遵守、規制動向の監視、不正リスク管理の徹底により、事業の安定的な運営に努めております。

(5)経済動向による需要変動

当社及び子会社の製品は、幅広い分野で使用されており、各業界の需要変動に大きな影響を受けます。為替の変動、市況の変動、安価な製品の流入、代替製品の出現等により、製品の低価格化が進んだ場合には、収益性の低下につながり、当社及び子会社の業績に影響を与える可能性があります。

需要動向等の影響を受け難い収益構造を目指し、製品の新陳代謝を進めるとともに、高機能で高付加価値の製品群の増加に努めております。

(6)資産の減損損失

当社及び子会社の機械及び装置、建物等は投資計画どおりに収益が得られず、投資額の回収が見込めない場合は、減損損失を計上する可能性があります。また、製品市況が著しく下落した場合には、棚卸資産の評価減により、当社及び子会社の業績に影響を与える可能性があります。

当社及び子会社では、継続して業績と減損の兆候について把握を行っており、投資に対する回収が困難となる前に対策を講じております。棚卸資産については、需要動向、在庫状況を確認し、棚卸資産の適正在庫管理に努めております。

(7)買収、資本提携

企業買収、事業買収、資本提携等にあたり、当初期待していたシナジーやその他のメリットを獲得できなかった場合や、想定していない新たな問題が生じ又は発見された場合には、当社及び子会社の業績に影響を与える可能性があります。

企業買収、事業買収、資本提携等を行う際には、対象企業や事業等の投資先について詳細な調査を行い、慎重にリスクを検討するとともに、投資案件については、業績と当初計画との乖離を確認し、必要に応じて対策を講じております。

 

 

リスク項目

リスク内容

リスク対策

(8)情報セキュリティ

サイバー攻撃の高度化・多様化により、ランサムウェア感染、情報漏洩、業務システムの停止、クラウドサービスの脆弱性悪用等のリスクにさらされております。特に、生成AIを活用したフィッシングや内部協力者の買収を伴う攻撃が増加しており、サプライチェーン全体への波及も懸念されます。これらの事象が発生した場合、事業活動の停止や社会的信用の低下につながり、当社及び子会社の業績に影響を与える可能性があります。

情報セキュリティポリシーを定期的に更新し、情報セキュリティ管理のための組織体制を構築しております。加えて、セキュリティシステムの導入やバックアップ体制の強化を通じて、情報資産の保護とセキュリティの確保・維持に努めております。さらに、従業員に対して定期的な教育・訓練を実施し、セキュリティ意識の向上を図っております。インシデント発生時には迅速かつ的確に対応できるよう、対応手順および復旧体制の整備・強化を進め、事業継続性の確保にも注力しております。

(9)訴訟

事業を行う中で、取引先や第三者との間で紛争が発生した場合、訴訟やその他法的手続きの対象となるリスクがあります。重要な訴訟等が提起された場合には、当社及び子会社の業績に影響を与える可能性があります。

法令を遵守するとともに、紛争の発生や訴訟等のリスクを未然に防ぐように努めております。また、弁護士事務所等と連携し、訴訟等に対応する体制を整えています。

(10)研究開発投資

技術的な競争優位性を確保するため、継続して一定水準の研究開発投資を行っておりますが、期待した成果が得られなかった場合には、当社及び子会社の業績に影響を与える可能性があります。

特殊アクリル酸エステルに対する先進的且つ独自の技術を活かした製品を適時に提供するため、市場の要望に迅速に対応する体制を整えています。また、開発した製品を積極的に外部発信することで、技術力と製品の信頼性が広く認知され、さらなる市場拡大と技術革新を推進しております。

(11)人材の確保

少子化に伴う労働者人口の減少に加え、働き方の多様化や価値観の変化により、必要な人材の確保や優秀な人材の獲得・維持が計画通りに進まない場合、当社および子会社の事業運営や業績に影響を及ぼす可能性があります。

採用方法の適宜見直しを通じて、必要な人材の確保および優秀な人材の獲得に努めております。さらに、社員教育や研修による能力開発を推進するとともに、労働時間の適正な把握・管理を徹底し、従業員の心身の健康維持とワークライフバランスの向上に取り組んでおります。これらの施策を通じて、働きやすい職場環境の整備を図り、人材確保リスクへの対応を強化しております。

(12)製品の品質

当社および子会社が製造した製品において、予期しない重大な品質問題が発生した場合、製品の回収、損害賠償、顧客との信頼関係の悪化、社会的信用の失墜等を通じて、当社および子会社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

品質マネジメントシステムに基づき、品質保証体制の強化に継続的に取り組んでおります。また、製造物賠償責任保険を付保することで、万が一の損害賠償リスクに備えております。さらに、製品の品質向上に資する製品開発を推進し、顧客満足度の向上および信頼の獲得を通じて、品質リスクの低減に努めております。

(13)知的財産

保有する技術・ノウハウの流出や、他社の知的財産権を侵害しているとされる可能性等、知的財産権について問題が発生した場合には、競争力の低下につながり、当社及び子会社の業績に影響を与える可能性があります。

保有する技術・ノウハウを厳格に管理するとともに、当社及び子会社が他社の知的財産権に抵触していないか十分に調査を行い、他社の権利を侵害することがないように事業展開をしております。

(14)環境

事業活動において、環境汚染の発生や廃棄物の増加による処理費用の増加、またそれに伴う社会的信用の低下が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

環境方針を定め、環境保全に関する取り組みを経営の優先課題の一つとして位置づけております。関連法令・規則の遵守を徹底するとともに、環境負荷の低減、省資源・省エネルギーの推進を通じて、環境リスクの低減に努めております。

 

 

配当政策

3 【配当政策】

当社は、長期的な観点に立ち財務体質と経営基盤の強化を図るとともに、株主の皆様へ安定的かつ継続的な利益還元を実施することを経営の重要課題として位置付けております。

株主還元につきましては、新中期経営計画 P&D 2030の目標に沿い、会社の業績や今後の事業計画に備えた内部留保の充実等を勘案してバランスをとりつつ、配当性向40%を重要な指標のひとつとし、業績に応じた配当に努めるとともに、機動的な自己株式の取得を含めた株主還元の充実に努めてまいります。

当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としております。配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会であります。

内部留保は将来につながる新製品、新技術へ向けての研究開発投資や生産能力増強、合理化や高付加価値化へ向けての設備投資等の原資として、今後の業績向上と株主の利益を確保するためには不可欠と考えております。

このような方針のもと、2025年11月期の配当につきましては、中間配当は1株当たり35円を実施し、期末配当は1株当たり40円を、2026年2月26日開催予定の定時株主総会で決議して実施する予定です。これにより、年間配当額は1株当たり75円となる予定です。

また、2026年11月期の配当につきましては、業績予想に鑑み1株当たり年間80円(中間40円、期末40円)を予定しております。

内部留保資金の使途は財務体質の強化と業績の向上を図り、経営体質の更なる充実と、今後の事業展開に役立てていく所存であります。

なお、当社は中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。

(注) 基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額(千円)

1株当たり配当額(円)

2025年7月10日

取締役会

711,809

35.00

2026年2月26日

定時株主総会(予定)

813,490

40.00