2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    1,287名(単体) 5,314名(連結)
  • 平均年齢
    41.0歳(単体)
  • 平均勤続年数
    16.0年(単体)
  • 平均年収
    8,172,000円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    4.6%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

① 人材戦略

当社の強みである「化学とデザインの融合」による高付加価値製品の開発・提供ならびにグローバル市場でのさらなる事業拡大を実現するため、人材育成とDE&Iの推進、従業員エンゲージメントの向上を人材戦略と位置付けています。当社の経営計画の達成に必要となる人材像を「グローバルに活躍できる人材」「事業を取り巻く環境の変化を素早く捉え柔軟に対応できるリーダー人材」「卓越したスキル・技術を持つプロフェッショナル人材」と整理し、これら人材の育成に努めるとともに、国籍・性別・年齢などに関わらず多様な人材が活躍できる環境、国・地域を超えて「アイカグループ」で事業を推進する組織体制、健康で安心していきいきと働くことができる環境など、アイカグループで働く従業員一人ひとりが存分に力を発揮できる基盤づくりに取り組んでいます。

 

② 従業員給与等の決定方針

当社は、人的資本を重要な経営資源と位置付け、中期経営計画において人的資本投資および従業員エンゲージメントの向上を推進しています。

従業員給与等の決定にあたっては、これらの経営戦略および人材戦略との整合を図り、以下の方針に基づき運用しています。従業員給与は、職務内容、役割および成果を基準とし、個人評価ならびに部門および会社の業績を反映した処遇としています。加えて、当社は従業員の生活を守ることを第一に考えるとともに、賃上げが事業の継続と発展に不可欠な「人への投資」であるとの認識のもと、労働生産性の向上および人的資本投資の進捗を踏まえて決定しています。

賃上げの実施にあたっては、会社業績、物価動向、外部労働市場および業界水準等を総合的に勘案し、適切な水準で決定しています。

また、競争力のある処遇水準の確保に努めるとともに、多様な人材が公正に評価される制度の運用を通じて、人材の確保および定着を図っています。

 

③ 従業員の平均年間給与の状況

当事業年度における提出会社の従業員の平均年間給与は8,172千円となり、前事業年度と比較して4.6%の増加となりました。当該増加の主な要因は、ベースアップの実施および業績連動賞与の増加等によるものであります。

 

 

(2)【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

化成品

3,166(427)

建装建材

2,069(387)

全社(共通)

79 (12)

合計

5,314(826)

(注)1 従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は( )内に外書きで記載しております。

2 臨時従業員の範囲は、アルバイト、パートタイマー及び嘱託契約の従業員としております。

 

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

 

 

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢

平均勤続年数

平均年間給与(千円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

1,287

41歳

4ヶ月

16年

4ヶ月

8,172

4.6

 

セグメントの名称

従業員数(人)

化成品

578

建装建材

630

全社(共通)

79

合計

1,287

(注)1 従業員数は就業人員であります。

2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3 臨時従業員数の平均雇用人員数については、臨時従業員の総数が従業員の100分の10未満のため記載を省略しております。なお、臨時従業員の範囲は、アルバイト、パートタイマー及び嘱託契約の従業員としております。

 

(3)労働組合の状況

アイカ工業労働組合は1946年5月に結成され2026年3月31日現在組合員数は1,013名であり、上部団体には加盟しておりません。なお、連結子会社の一部において労働組合が組織されております。

また、労使間は円満で協調的であり、特記事項はありません。

 

(4)管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異

①提出会社

当事業年度

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

   (注)1

男性労働者の育児休業取得率(%)

   (注)2

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注)1

全労働者

うち正規雇用労働者

うちパート・有期労働者

3.7

83.3

81.1

79.0

96.7

(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

②連結子会社

当事業年度

名称

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

 (注)1

男性労働者の育児休業取得率

  (%)

 (注)2

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注)1

全労働者

うち正規雇用労働者

うちパート・有期労働者

アイカインテリア工業株式会社

0.0

100.0

112.2

96.1

107.5

アイカハリマ工業株式会社

0.0

0.0

68.9

70.4

80.8

西東京ケミックス株式会社

0.0

100.0

82.1

81.5

82.9

アイカテック建材株式会社

5.9

66.6

74.4

70.2

94.5

アイカテックエンジニアリング株式会社

20.0

87.6

87.6

(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 本項目文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

1.サステナビリティに関する方針および取り組み

企業に求められる社会的責任を果たし、当社のみならず地球全体の持続可能性を高める活動を推進することは、当社の使命と認識しています。当社は2021年4月に策定したサステナビリティ方針において、サステナビリティ経営に関わる基本理念や方針を示しています。この方針を経営方針と同列に据え、グループ共通の価値観の醸成を図っています。

ⅰ.事業活動を通じて社会課題の解決に取り組み、より良い社会づくりに貢献します。

ⅱ.行動規範の基本原則を、法令遵守、人権尊重、社会との調和、公平・公正な取引、お客様の安心と信頼、適正な情報開示、会社情報及び財産の保護、環境及び安全、と定め、グループ従業員共通の価値観として行動します。

ⅲ.顧客、従業員、株主、サプライヤー及び取引先、地域社会及び行政など、ステークホルダーとの対話を重視し、社会の要請と変化に迅速に対応します。

ⅳ.ステークホルダーと会社経営の双方の視点で重要課題を特定し、事業活動と一体で課題解決に取り組むとともにその進捗状況を開示します。

 

(1)ガバナンス体制

サステナビリティをより深化するための推進母体として「サステナビリティ推進委員会」を設置し、事業活動と融合したマテリアリティ目標の達成に向けてアイカグループ全体で取り組んでいます。2024年4月より体制を一部変更し、サステナビリティ推進委員会の内部に5つの分科会を設けて推進力を強化するとともに、取締役も参加する「サステナビリティ推進会議」を設置し、監督機能を強化しました。サステナビリティ推進会議にはグループ各社の代表者も参加し、マテリアリティに対して設定している目標の達成に向けた議論を行っています。

 

・当社のサステナビリティ推進体制 (2026年6月現在)

 

 

(2)リスク管理

サステナビリティに関するリスクは、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③企業統治に関するその他の事項 ・リスク管理体制の整備の状況」において説明している全社的なリスク管理体制に組み込んで管理しています。

 

(3)戦略

当社が取り組むべき重要課題をリスクと機会の両面から影響度の大きさを評価した上でマテリアリティとして特定し、中期経営計画へ組み込み、事業活動とサステナビリティ活動の一体化を図っています。

2023年4月に始動した中期経営計画「Value Creation 3000 & 300」においては、マテリアリティの中でも特に重点課題を「気候変動対応」と「人的資本経営の基盤構築」としているため、以下第2項および第3項で戦略および指標と目標の詳細を記載します。(中期経営計画の全体像については当社ウェブサイトをご覧ください。https://www.aica.co.jp/company/philosophy/vision/)

 

・Value Creation 3000 & 300 で掲げたマテリアリティ

 

2.気候変動対応の取り組み

(1)戦略

2020年度から2022年度にかけて、リスクと機会の特定、これらに対するシナリオ分析を用いた重要度評価・財務インパクト評価を行い、下表の通り整理し、中期経営計画「Value Creation 3000 & 300」に対応策を組み込みました。

 

<シナリオ分析の実施概要および結果>

・シナリオ分析の対象範囲

a.移行リスクおよび機会:国内建設市場

b.物理的リスク:当社グループ国内生産拠点

 

・想定したシナリオの概要

 

・定量的評価結果および対応策

 

 

 

 

 

(2)指標と目標

当社は、温室効果ガス排出量を重要指標と捉えており、各年度のアイカレポート(統合報告書)掲載値に対して第三者保証を取得しております。(温室効果ガス排出量の推移はアイカレポートおよび当社ウェブサイトで公表しています。https://www.aica.co.jp/company/sustainability/environment/data/)

このような認識から、2023年4月に始動した中期経営計画において、2050年度までにスコープ1+2のカーボンニュートラル達成を目指すことを宣言するとともに、2022年度を基準年として、温室効果ガス排出量を2026年度までに14%、2030年度までに30%を総量で削減する目標を掲げました。さらに、2025年5月には2030年度までの削減目標を30%から42%に引き上げました。また、2025年度の温室効果ガス排出量(スコープ1+2)が14%削減を超える見込みとなったため、2026年度の削減目標は従来の14%から15%以上に引き上げました。スコープ3に関しては、海外を含めたグループ全体の排出量を算出し、アイカレポート(統合報告書)にて開示・削減目標の検討を開始しました。

(中期経営計画の詳細については当社ウェブサイトをご覧ください。https://www.aica.co.jp/company/philosophy/vision/)

 

・目標と実績

 

3.人的資本経営の基盤構築に向けた取り組み

(1)戦略

<人的資本経営に関する基本方針>

当社では持続的成長を支える根幹は人的資本にあるとの認識のもと、当社ならではのビジネス課題へ対応できる人材の育成・採用に取り組みます。エンゲージメントの高い多様な人材で構成されたイノベーションを生み出す組織基盤を構築します。

人的資本に現中期経営計画で4年累計40億円以上※1を投資し、事業成長を牽引する人材を育成するとともに、イノベーションを生み出す組織基盤の強化や多様な人材の確保、生産性向上につながる労働環境の整備を進めます。

※1:アイカ工業単体

 

・人材育成方針

「人材を最も重要な経営資源として捉え、相互理解と成長を通じ、活力あふれる人材・組織を形成する」ことを目指します。

自己能力の啓発と未来志向を強く意識し、社是である「挑戦と創造」に努め邁進する人材を育てます。

・社内環境整備方針

多様な人材が互いを認め合い、誰もが活躍できる環境を構築することにより、会社と従業員がともに成長することを目指します。

従業員は財産であると同時に、重要なステークホルダーであるとの認識のもと、相互理解を深めることを目的とした活動に注力するとともに従業員一人ひとりが存分に力を発揮できる機会の提供と環境整備に努めます。

 

<重点方策>

人的資本の価値を最大化することを目的に、持続的成長を達成する為のビジネス課題に基づき人材育成・環境整備を行います。

中期経営計画において、「人的資本経営の基盤構築」をマテリアリティの中でも特に注力すべき項目として掲げ、経営指標に人的資本投資額およびエンゲージメントスコアを組み込みました。当社の直面するビジネス課題に対して求められる人材像を整理した上で、「人材育成」「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン」「エンゲージメント」の3つを重点施策に位置づけました。重点施策に基づき、人的資本に対する投資を積極的に行い、従業員の働きがいの向上、ひいては労働生産性の向上を図り、当社グループの持続的成長を生み出す好循環の活性化を目指します。

 

・課題認識

 

・3つの重点施策

a.人材育成

「グローバル人材の育成」「リーダー人材の育成」「プロフェッショナル人材の育成」の3つのテーマに基づき人材を育成します。

b.ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン

多様な人材が集い、個々を尊重し相互に認め合う風土を醸成することで、それぞれの強みを最大化できる組織の構築を推進します。

c.エンゲージメント

人材の定着、会社と従業員のコミュニケーションを促進し、安心していきいきと働くことができる職場環境を形成します。

 

(2)主要な指標と目標

以下の目標を2023年4月に始動した中期経営計画「Value Creation 3000 & 300」に組み込みました。

各項目の課題を考慮した上で、対象範囲を検討した結果、エンゲージメントを除く項目については提出会社であるアイカ工業株式会社単体を対象としました。

 

・主なKPIと進捗

※1: アイカ工業単体  ※2: 当社グループ全体 ※3:労働生産性=付加価値÷従業員数

※4:2年に一度の実施のため実績なし

 

(3)独自の取り組みの事例

<グローバル人材の育成>

当社グループにおいて、ビジネスのグローバル化が急速に進む一方、海外事業を担える人材が不足していることを課題と認識しており、グローバル人材の育成を強化しています。

2021年度より「English Challenge Program」として、複数部門から選抜したメンバーや若手管理職を対象に英語集中プログラムを実施しています。加えて、英語をはじめとした5か国語のオンライン学習機会を提供しており、英語スピーキングテストにおいてビジネスレベルの到達者は年々増加しています。

当該プログラムの受講者からは、海外赴任や海外トレーニー制度への応募・登用につながる事例が着実に増加しており、海外事業を担う人材の裾野拡大および計画的な人材育成に寄与しています。

海外事業を担う人材育成を目的とした海外トレーニー制度については、新型コロナウイルス感染症の影響による中断を経て再開し、インド、タイ、マレーシアへの派遣を実施しています。さらに2026年度には台湾への派遣も予定しています。

当制度を通じて、派遣者は海外拠点における業務経験や現地理解を深めており、その後の海外赴任を希望し、海外拠点において継続して勤務する人材も輩出されています。

加えて、2026年度からは中期的な海外戦略を見据え、社内で育成対象者を選抜し、語学力の向上にとどまらず、海外ビジネスに必要な知識・スキルおよび実務経験の習得を含めた、将来的に海外ビジネスを牽引できる中核人材の育成を推進していきます。

今後もこれらの取り組みを通じて、グローバル人材の育成を進めていきます。

 

<リーダー人材の育成>

会社や部門を牽引することのできる人材を継続的に育成していく必要があると考え、リーダー人材の育成を強化しています。

2024年度には「次期経営層育成研修」を導入し、2025年度には第2期を実施しました。合計42名が受講し、会社を牽引する主要な部門に抜擢しました。企業組織の経営幹部として、経営管理知識・知見に基づく意思決定や、ステークホルダーに対し説明責任を果たすことのできるスキルの習得を目的とし、経営管理スキルの向上を図っています。

また、中堅社員を対象とした「Skill+Program」および課長級以上の管理職を対象とした「Management+Program」においては、複数のテーマを設定し、各自の意思に基づき受講テーマを選択する仕組みを導入することで、従業員の主体的な学びを促進しています。これらの取り組みにより、従業員の主体的な学習姿勢の醸成が進み、各種研修における自発的な受講申込の増加など、主体的に参加する風土が形成されつつあります。また、研修機会の拡充に伴い、全社的な研修受講時間も増加しています。

これら中堅・管理職層向けの育成施策においては、従来のヒューマンスキル中心のプログラムに加え、「財務会計」分野の研修を新たに導入したところ、高い関心と評価を得ました。受講後のアンケート結果から、従業員が実務に直結するスキルの習得を求めていることが明らかとなったため、今後はより実践的な内容の拡充を図っていきます。

今後もこれらの取り組みを通じて、リーダー人材の育成を推進していきます。

 

<プロフェッショナル人材の育成>

メーカーとして、生産・営業・研究開発・管理部門それぞれの職種ごとに必要なスキルを強化し、プロフェッショナル人材を育成することが重要であるとの認識から、2023年度より職種別の専門スキル習得研修を導入しています。

生産部門では、自律的に改善が進む現場づくりを目指し「生産性向上研修」を導入し、成果を踏まえ対象工場を拡大するとともに、内容の見直しを行いながら定着を図っています。

その結果、製品の歩留まり向上や業務プロセスの見直しが進むとともに、現場における課題抽出および改善活動への展開などが確認されています。

研究開発部門では、新たな付加価値の創出や事業拡大につながる次世代の基幹技術・商品の開発を担う人材の育成を目的に、選抜したメンバーに対して「研究開発力強化研修」を継続的に実施しています。

さらに、研修を通じて培った知見やインサイト、言語化力を業務に活かし、商品開発等を担う事例も見られるなど、AS商品の拡充にも寄与しています。営業部門では、提案型営業の強化を目的として、中堅社員を対象に「営業戦略研修」を実施しており、2024年度から2025年度にかけては、営業戦略、提案力、企画提案スキルなど、営業に必要なテーマを体系的に習得するプログラムとして展開しました。さらに2026年度からは、営業管理職層を対象とした育成を強化し、営業戦略の高度化を推進していきます。

今後も各職種に応じた専門性の強化を通じて、プロフェッショナル人材の育成を推進していきます。

 

<アイカ工業(株) 教育体系図>

 

<教育時間>

 

<ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン>

事業のグローバル化、市場ニーズの多様化に対応するため、ダイバーシティを推進しています。

女性の育児休業取得率は100%で推移しています。一方で、男性の育児休業取得率の向上を課題と認識し、育児休業サポート金の導入や社内周知活動の強化など、取得促進に取り組んできました。その結果、2021年度は13.9%であった男性育休取得率は、2025年度では83.3%まで上昇しています。また、取得率の向上に加え、取得期間についても長期化が進んでおり、同時に業務効率化、多能工化、DX化、業務シェアなどの環境整備に取り組んでいます。

 

・女性管理職比率

(注)1 各社のデータ算出にあたっての対象従業員(雇用区分)の定義および算出方法等については、厚生労働省で定められている各法律「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」に準拠しています。

なお、海外連結子会社における管理職数については、各国の制度および職務の内容や責任の程度等を踏まえつつ、当社における管理職の定義との整合性に配慮し、同等の職責にある職位を対象として算出しています。

 

女性管理職比率については、グループ全体では一定の水準にある一方で、日本においては相対的に低い水準にとどまっており、重要な課題と認識しています。

この課題に対応するため、当社では、将来の管理職候補となる女性人材の育成に注力に取り組んでいます。あわせて、女性同士のネットワーク形成や相互啓発の機会を設けるなど、女性人材の成長を後押しする環境整備を進めています。

また従業員の声を反映しながら働き方の多様化に対応した制度の見直しを進めるとともに、育休復帰前面談の実施による円滑な職場復帰支援や、保育園費用補助、ベビーシッター補助券の提供など、仕事と育児の両立支援策の充実にも取り組んでいます。今後もこれらの取り組みを通じて、特に日本における女性活躍の推進を図りながら、多様な人材が安心して働き続けられる環境の整備を推進していきます。

 

 

 

<従業員エンゲージメントサーベイの実施>

価値観の多様化に伴い、従業員の会社に対する考え方や働くことへの意識も変化しています。会社の持続的な成長のためには、従業員のエンゲージメント向上および健康増進への取り組みが重要であると認識しています。

2022年度には、国内外すべてのグループ会社を対象とした「アイカグループエンゲージメントサーベイ」を初めて実施し、5点満点中3.90ポイントという結果となりました。分析の結果、海外グループ会社と比較して、アイカ工業㈱および国内グループ会社において相対的にスコアが低いことが課題として認識されました。

この課題を踏まえ、2023年度にはアイカ工業㈱単体での詳細なエンゲージメントサーベイを実施し、要因分析を行いました。その結果、教育制度やキャリア各種人事制度に課題があることがわかりました。

これを受け、教育制度や福利厚生の充実、キャリア面談制度の導入などの施策を実行しました。

さらに2024年度には、第二回「アイカグループ従業員満足度調査」を実施し、グループ全体で3.97ポイントと前回比0.07ポイントの向上、アイカ工業㈱単体では0.2ポイントの改善が確認されました。

加えて、2025年度以降は、特にエンゲージメントに課題のある部署に対して人事部門が直接関与し、従業員との個別面談を通じた課題の把握と、各カンパニーへのフィードバックおよび改善施策の検討・実行を進めるなど、より踏み込んだ取り組みを実施しています。

また、グループ全体でエンゲージメントスコア4.0の達成を目指し、2025年度よりアイカ工業㈱が主導してグループ各社の人事部門に対しエンゲージメント向上に向けたアクションプランの策定を依頼し、進捗を確認しながら必要な支援を行っています。さらに2026年度には、海外グループ各社の人事担当者を一同に集め「HR Synergy Meeting」を開催し、各社の取り組み事例の共有などの活動を通じて、グループシナジーの創出と、エンゲージメント向上施策の検討・推進を図っていきます。

今後もこれらの取り組みを通じて、エンゲージメントの継続的な向上を図り、中期経営計画の最終年度である2026年度に、目標である4.0ポイントの達成を目指していきます。

 

<健康経営>

健康経営の取り組みに関して、2023年度より継続して「健康経営優良法人(大規模法人部門)」の認定を取得しています。また、従業員の健康保持・増進の取り組みを効率的かつ効果的に推進するため、健康経営戦略マップの策定に取り組み、2026年3月にホームページへ開示しました。

具体的な取り組みの一つとして、健康管理システムを導入し従業員の健診結果の分析を進めた結果、フィジカルヘルスに課題があることがわかりました。この結果を受け、フィジカルヘルスケア対策として従業員の健康フォローを強化するため、現在、産業保健師の導入をすすめています。

今後も生産性の向上を図りながら、ワークライフバランスやメンタル・フィジカルヘルスケアを推進し、従業員のエンゲージメントや定着率向上に努めてまいります。

 

<定年延長>

社会的課題である少子高齢化の急速な進行と人口減少を背景に高齢者の活躍が期待されています。

現在の当社の年齢別人員構成は、60歳から64歳は約90人と比較的少ない状況ですが、55歳から59歳は約150人、50歳から54歳は約180人、45歳から49歳は約230人と、将来的にシニア層が増加していく見込みです。これを受け、定年年齢を2025年4月から2年に1歳ずつ段階的に引き上げていき、2033年に65歳定年を完了させる計画です。

定年年齢の引上げと合わせて、シニア層の報酬水準を引き上げるとともに活躍の場を広げ、モチベーションと生活基盤の向上を支援し、安心して働くことができる環境整備を進めています。

 

<外部機関評価>

これらの取り組みの結果、外部からも一定の評価をいただいており、「人的資本経営品質2025」に選定されました。