事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
| セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
|---|---|---|---|---|---|
| HR事業 | 282 | 42.8 | 72 | 481.1 | 25.5 |
| 教育事業 | 329 | 49.9 | 124 | 829.4 | 37.6 |
| プラットフォーム/Web3事業 | 48 | 7.3 | -181 | -1,210.5 | -373.6 |
3【事業の内容】
当社グループは、「人を幸せにする評価と教育で、幸せを作る人、をつくる。」というビジョンのもと、AIを活用した人材評価・教育支援、人的資本データの可視化、予測市場、ブロックチェーン関連サービス及び日本企業のグローバル人材・事業展開支援を行っています。
当社グループの事業の中核は、個人の能力や可能性を、学歴や経験年数といった従来型の単一指標ではなく、気質、コンピテンシー、スキル、行動特性、将来成果に関する多面的なデータによって可視化することにあります。企業に対しては、人的資本経営、採用、配置、育成、昇進、組織開発を支援し、学校や自治体に対しては、子どもたちの創造力、協調性、主体性など、これからの社会で重要となる非認知能力の評価・育成を支援しています。
これまで当社グループは、AIによるバイアス補正技術を活用した評価システム「GROW」「GROW360」「Ai GROW」を中心に、国内外の企業、学校、自治体、国際機関にサービスを提供してきました。その結果、130万人を超える人材関連データを蓄積しており、これは当社グループの重要な競争優位性の一つとなっています。当社の評価技術は、回答者自身の気質を潜在的な認知バイアスを除去して測定する技術や、他者評価に含まれる忖度・甘辛評価等のバイアスをAIで補正する技術に強みを有しており、関連特許も取得しています。また、当社の取り組みはハーバード・ビジネス・スクールのPeople Analyticsに関するケースとして取り上げられるなど、国内外で一定の評価を得ています。
近年、企業においては人的資本開示の制度化、生成AIの普及、グローバル人材獲得競争の激化を背景に、人材を「コスト」ではなく「将来価値を生む資本」として捉え、定量的に把握・育成・活用するニーズが急速に高まっています。一方、学校教育においても、記憶力や偏差値に偏った従来型の評価から脱却し、子ども一人ひとりの多様な能力や可能性を可視化する評価・教育への転換が求められています。当社グループは、こうした社会変化を成長機会と捉え、人的資本データを軸とした複数の事業領域を展開しています。
第一に、企業向けには、人的資本経営を支援する人材評価・分析サービスを提供しています。「GROW360」は、社員や採用候補者の気質、コンピテンシー、スキルを科学的に測定し、AIにより評価バイアスを補正することで、公平で一貫した人材評価を可能にします。これにより、企業は採用、育成、配置、リーダー選抜、後継者育成などの意思決定を、経験や勘に過度に依存するのではなく、データに基づいて行うことができます。人的資本開示が進む中で、当社グループは企業の人的資本の状態を可視化し、企業価値向上につながる人材戦略の実行を支援しています。また、足元で人間に加えてAIエージェントを組み合わせ、企業価値を最大化することを目指す企業もでてきており、弊社はこのサービスのパイオニアとして「GROW360」を進化させた「GROW360+」で提供しています。
第二に、教育機関・自治体向けには、「Ai GROW」を通じて、児童・生徒・学生の非認知能力や行動特性を可視化し、教育改善や個別最適化された学びを支援しています。生成AIの普及により、知識の暗記や定型的な処理能力だけではなく、創造性、協働力、課題発見力、主体性などの重要性が高まっています。また、非認知能力が高まると、結果として認知能力が向上することも分かっており、幅広い層にアピールできるサービスに成長してきています。当社グループは、学校現場においてこれらの能力を測定し、教育活動に活用できる仕組みを提供することで、将来の社会で活躍する人材の育成に貢献しています。
第三に、当社グループは、企業の意思決定を高度化する新たな領域として、予測市場プラットフォーム「Signals」を展開しています。予測市場は、参加者が将来の出来事や事業成果に関する予測を行い、その集合知を価格や確率として可視化する仕組みです。当社グループは、これを企業内外の専門家、社員、顧客、パートナーの知見を集約する仕組みとして活用し、需要予測、事業成果予測、政策・規制リスク、地政学リスク、サプライチェーンリスク、人材・組織課題など、経営上重要なテーマに関する意思決定支援へ応用していきます。
特に、従来のアンケートや会議では表面化しにくい現場の知見や専門家の見通しを、インセンティブ設計を通じて引き出し、経営判断に利用可能なデータへ変換できる点に、予測市場の大きな可能性があります。当社グループは、これまで培ってきた人材評価、AI、データ分析、ブロックチェーンに関する知見を組み合わせることで、単なる意見収集ツールではなく、企業の将来予測と意思決定を支援する新たなデータ基盤として「Signals」の事業化を進めています。
第四に、当社グループは、日本企業のグローバル人材戦略およびインドにおけるGCC(Global Capability Center)設立・活用支援にも取り組んでいます。生成AIの普及により、ソフトウェア開発、データ分析、AI運用、業務プロセス高度化などの機能を、国境を越えて最適配置する動きが加速しています。特にインドは、豊富なデジタル人材、高い英語運用力、グローバル企業のGCC集積を背景に、日本企業にとって重要な成長拠点となりつつあります。
当社グループは、これまでの人的資本評価・教育支援で培った人材データ、評価技術、企業ネットワークを活用し、同時に企業の戦略に応じた人的資本のTo BeとAs Isを計測し、どのようなスキル人材を採用するかを企業にサービスとして提供してきています。こうした資産を基礎に、日本企業によるインドGCCの立ち上げ、現地人材の採用・評価・育成、既存GCCの高度化、ならびに日本本社との連携強化を支援していきます。これは、国内人材不足への対応にとどまらず、日本企業がAI時代におけるグローバル競争力を高めるための重要な事業機会であると考えています。
第五に、当社グループは、ブロックチェーン技術を活用した個人データ管理、学習・キャリア履歴の真正性担保、人的資本データの利活用に関する研究開発およびコンサルティングを行っています。2020年以降、慶應義塾大学経済学部附属経済研究所FinTEKセンターとの共同研究等を通じて、個人が主体的かつ安全に自らのデータを管理・活用できる仕組みの実証に取り組んできました。
当社グループの事業は、単独の人材評価サービスにとどまるものではありません。AIによる公平な評価、人的資本データの蓄積、教育・育成支援、予測市場による集合知の可視化、ブロックチェーンによるデータの信頼性確保、そしてインドGCC支援を通じたグローバル人材活用を組み合わせることで、企業・学校・個人の意思決定を高度化するデータインフラを構築することを目指しています。
当社グループは、これらの取り組みにより、企業に対しては人的資本経営と事業成長の両面を支援し、教育機関に対しては多様な能力を育む評価と教育を提供し、個人に対しては自らの能力や可能性をより正しく社会に示す機会を提供します。これにより、当社サービスは個人と組織のエンパワーメントを支援し、Society5.0時代における産業データ基盤へと発展していくものと考えています。
また、当社グループの事業は、SDGsで掲げられる17の目標のうち、特に「4. 質の高い教育をみんなに」「5. ジェンダー平等を実現しよう」「8. 働きがいも経済成長も」「10. 人や国の不平等をなくそう」に貢献するものです。AI、データ、ブロックチェーン、予測市場、グローバル人材活用を組み合わせることで、当社グループは「分断なき持続可能な社会を実現するための手段を提供する」という企業パーパスの実現を目指してまいります。
なお、当社グループは、人材評価・育成支援に関するアセスメントサービス、予測市場プラットフォーム、ブロックチェーン関連コンサルティング及びインドGCC支援等の事業において、独自のアルゴリズムや技術要素を活用したプロダクト開発を進めています。知的財産の確保を通じて競争優位性の構築を図っており、現在、日本国内において6件、海外において1件の特許を取得しています。主な技術分野は以下のとおりです。
・潜在意識を推定する心理測定技術(IAT(*))に関するシステム
・公正で効率的な人事評価を支援するためのアルゴリズム
・採用情報等の個人データを安全かつ分割管理するブロックチェーン活用技術
・評価結果の定量的な提示を可能にする人物評価支援技術
・NFT技術を用いた学習・職歴等の履歴管理に関する情報処理技術
・求職者の希望待遇と能力スコアを視覚化し、採用オファー提示を可能にする人材採用技術
これらの知財は、当社グループの中核サービスにおける技術的差別化を可能とするものであり、今後の新規事業開発や海外展開においても、重要な戦略的資産として位置付けています。
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特許名称 |
事業との関連性(事業の内容文脈) |
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潜在意識推定システム (日本・アラブ首長国連邦) |
人材の心理特性可視化に基づくマッチング支援、アセスメント技術の中核要素 |
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人事評価サポートシステム (日本) |
人事評価の自動化・定量化による業務効率化と制度の透明性向上 |
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情報管理装置 (日本) |
採用・評価データの個人情報保護を目的とした、ブロックチェーン技術による安全な分割・管理手法 |
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人物評価支援システム (日本) |
人材アセスメントの精度向上、定量的な人物比較を可能にするシステム |
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情報処理システム (日本) |
学習履歴・職務履歴情報をNFT等で証明・管理しつつ、プライバシー保護を図るWeb3型人材サービスを支援 |
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人材採用装置及び人材採用システム(日本) |
求職者の希望待遇と能力スコアを視覚的に一覧表示し、効率的な比較・選別と採用オファー提示を可能にする人材採用システムに関する特許。 |
当社グループの主なサービスと、各事業の内容は以下のとおりです。また、次の各事業は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(1)HR事業
HR事業では、企業の人材採用・育成・配置・組織開発を、人材評価システム、人的資本に関するコンサルティング、DX研修など、多岐にわたるサービスを組み合わせて支援しています。特に、AIによってバイアスを補正した人材評価データを取得、分析し、データに基づく戦略人事を可能にする点に強みを持っています。当社の事業を取り巻く環境として、政府が推進する「人への投資」の流れは一層強固なものとなっています。政府が策定を進める『経済財政運営と改革の基本方針2026(骨太の方針2026)』においても、物価上昇を上回る持続的な賃上げの実現が重要課題とされ、その実現に向けた「三位一体の労働市場改革」を継続・強化する方針が示されています。特に、「リスキリングによる能力向上支援」、「個々の企業の実態に応じた職務給(ジョブ型人事)の導入」、「成長分野への労働移動の円滑化」は、企業の持続的成長に向けた重要な取組みと位置付けられております。こうした政策動向を背景として、当社がソリューションを提供する人事評価・育成市場は、引き続き良好な事業環境が継続し、更なる拡大を見込んでおります。
当社のサービスは、新卒採用の支援から、大企業の事業戦略に不可欠な組織開発、さらには人的資本経営の実現まで、幅広く展開しております。このため、従来の人事部との連携に加え、現在では経営企画部や、企業価値向上の観点から人的資本情報を重視する財務・IR部門など、経営層との直接的な連携が深化しています。こうした経営層との連携強化は、顧客満足度の向上に繋がり、事業の安定性を高めています。
なお、主要なサービスは以下のとおりです。
① GROW360+
「GROW360+」は、AI技術を駆使した次世代型の人材評価システムです。最大の特徴は、特許を取得した2つのコア技術にあります。第一に、評価に費やした時間や評価傾向などを基に、AIアルゴリズムが評価データのバイアスを自動で是正します。第二に、質問への無意識の反応速度を分析する技術(IAT)を用いて、受検者本人も意識していない潜在的な性格を客観的に分析します。
これにより、お客様は従来、特定の管理職層などに限定されがちだった360度評価を、全社員を対象に一人あたり4,000円以下という価格で公平かつ一貫性をもって実施できます。近年、企業の持続的成長の鍵である「ワークエンゲージメント」を高める上で、従業員が納得できる「評価の公平性」は極めて重要な要素となっています。また、ダイバーシティ&インクルージョン推進においても、評価プロセスに潜む「無意識のバイアス」は大きな障壁となります。GROW360は、AIによるバイアス補正を通じてこれらの経営課題を根本から解決し、客観的データに基づく公正な評価制度の構築を支援することで、顧客企業のニーズを捉え、導入されています。
「GROW360+」のユーザー(登録アカウント)数は94.6万人、累計他者評価件数は8,504万件(2025年度末時点)となっています。
さらに、三井住友信託銀行との業務提携も順調に進展しており、同行の幅広い取引先企業へのサービス提供を通じて、新たな顧客基盤の開拓を進めております。
なお、プルータス・グループとの資本業務提携を締結し、人的デューデリジェンスの共同開発や人的資本経営コンサルティングの共同開発を進めてまいります。
② 人的資本理論の実証化研究会
人的資本理論の実証化研究会(Human Capital and Corporate Value)は、人的資本投資のROI(投資対効果)を科学的に解明し、企業の戦略的な意思決定と情報開示を支援することを目的としています。2023年3月期から「人的資本の情報開示」が義務化されたことを背景に、経営者・投資家双方にとって価値のあるデータを提供すべく発足しました。
当研究会は、ノーベル経済学者ゲーリー・ベッカー氏が提唱した理論に基づき、人的資本を「能力」と定義しています。従来、測定・定量化が困難であったこの「能力」を、当社の360度人材評価システム「GROW360」を用いて可視化し、一橋大学 小野教授の監修のもと、参画企業の多様な人材能力データと財務データを統合的に分析し、企業価値向上に繋がる人材戦略モデルの構築に取り組んでいます。
その研究成果は、参画企業における具体的な人事施策や、投資家向け開示情報の高度化に活用されており、2025年度は21社が本研究会に参画しています。
(2)教育事業
教育事業では、AI等の先端技術を活用し、生徒一人ひとりの能力や学びの成果を可視化することで、個別最適な学びの実現と教員の働き方改革を支援する教育ソリューションを提供しています。当社の先端技術を活用した取り組みは、継続的に公的な評価を得ています。現在、文部科学省の「令和6年度 次世代の学校・教育現場を見据えた先端技術・教育データの利活用推進事業」に採択され、生成AIを活用した新たな探究指導モデルの開発・実装に取り組んでいます。また、経済産業省の探究学習支援に関する補助金についても、交付対象となりました。
文部科学省が推進するGIGAスクール構想(*)により、教育現場のICT環境は飛躍的に向上し、当社のデジタル教材や評価システムの活用基盤は全国的に確立されました。
このような環境下、特に主力サービスである「Ai GROW」は、教員の業務負担を大幅に軽減し「働き方改革」に直接貢献できる点が高く評価されています。この「Ai GROW」の順調な成長に加え、株式会社JTBとの共同開発による探究・キャリア教育プログラム「J’s GROW」も導入校数の増加に寄与し、2025年度の総顧客数は523校(前年同期は463校)に到達。個別の学校法人だけでなく、株式会社内田洋行との共同開発による「AiGROW Lite」を通じて、自治体や教育委員会単位での広域導入も本格化しています。
さらに、国内で培ったノウハウを基に、グローバル展開も加速させています。昨年度に引き続きADB(アジア開発銀行)やERIA(東アジアASEAN経済研究センター)と非認知能力に関する国際共同研究を行う一方、ヤマハ株式会社との連携によるコロンビア市場での「Ai GROW」展開や、経済産業省の「グローバルサウス未来志向型共創等事業」を通じたインドでのネットワーク整備など、海外での事業基盤構築を本格化しています。
なお、主要なサービスは以下のとおりです。
① Ai GROW
「Ai GROW」は、当社のHR事業で実績のある人材評価システム「GROW360」を基盤に、学校・教育機関向けに最適化したシステムです。360度コンピテンシー評価と気質診断により、生徒一人ひとりの能力や可能性、さらには多様な教育活動の効果を可視化します。これにより、カリキュラム設計から日々のクラス運営、進路指導に至るまで、データに基づいた多面的な教育支援を実現します。特に、蓄積された評価データを基に生成AIが所見作成の支援や個別学習アドバイスの素案を生成することで、教員の働き方改革と個別最適な学びを一層強力に推進します。GROW360と共通の尺度を用いることで、子どもから社会人まで一貫した評価軸で個人の成長を捉えることができる点が、当社の最大の強みです。
当社が主なターゲットとする国内の小中高生(小学校4年生~高校3年生)の市場規模は、最新の公的統計によると約950万人にのぼります。この大きな成長機会の中、Ai GROWは1年間利用可能なサブスクリプションモデルとして提供しており、2025年度末時点での累計ユーザー数は39.5万人、累計他者評価件数は11,820万件に達しています。
② GROW Academy
生徒のコンピテンシーを伸ばすための動画コンテンツと学習指導案、ワークシートを、生徒の人数に関わらず、学校単位で提供しています。生徒のコンピテンシーを伸ばすためのフレームワークを、学校生活を舞台に設定したアニメ形式の動画で分かりやすい事例を交えて習得することができます。カリキュラムや生徒の習熟度に応じて自由に組み合わせて利用でき、指導案も完備しています。Ai GROWとの併用により、新学習指導要領でも求められているコンピテンシー・ベースの教育を実現できるコンテンツ構成です。
③ 探究力測定パッケージ
探究型学習の教育効果を可視化するための評価「探究力測定」、地域活性化×最先端テクノロジーをベースにした探究学習プログラム「社会実装シミュレーション型プログラム」、探究レポートの「探究Navigator」をパッケージあるいは単体のサービスとしてスポット型で提供しています。Ai GROWとの併用により、新学習指導要領でも求められている探究型学習の成果を総合的に評価・教育することができます。
④ e-Spire
TOEFL®テストの構造に沿って設計されたオンライン英語学習プラットフォームです。VOCABULARY、READING、LISTENING、WRITING(AIによる自動判定付き)の4つのユニットで構成されています。各ユニットには単語や表現を限定した入門・初級レベルから英語の母語話者に近い上級レベルまで幅広い難易度の問題を用意しています。生徒は各自の英語力や学習ペースに合わせて、豊富な演習問題とトレーニングに自由に取り組むことができます。
(注)上記の顧客数は、サービス別で有償利用校数をカウントし、合算した延べ数(自治体案件なども学校ごとに個別カウント)。
(3)グローバルプラットフォーム事業(旧 プラットフォーム/Web3事業)
プラットフォーム事業では、AIによる人材評価・人的資本データの可視化で培ってきた技術・データ・顧客基盤を活用し、新たな成長領域として、予測市場プラットフォーム「Signals」及びインドGCC(Global Capability Center)支援事業を展開しています。
予測市場とは、参加者が将来の出来事や事業成果について予測を行い、その集合知を確率や価格として可視化する仕組みです。当社グループがローンチした「Signals」は、企業の経営判断、事業計画、需要予測、サプライチェーンリスク、地政学リスク、人材・組織課題など、従来の会議やアンケートだけでは把握しにくい将来情報を、社員、専門家、顧客、パートナー等の知見を通じて可視化することを目的としています。
生成AIの普及により、企業の意思決定スピードは一段と高まる一方で、不確実性の高いテーマについては、現場や専門家が持つ分散した情報をいかに早く集約し、経営に活用するかが重要になっています。「Signals」は、こうした分散した知見を企業の意思決定に活用可能なデータへ変換するプラットフォームであり、当社グループは、人的資本評価、AI、データ分析、インセンティブ設計に関する知見を組み合わせることで、企業向けの新たな意思決定支援サービスとして事業化を進めています。
当社グループは、これまでの人材評価・教育支援で培った評価技術、人的資本データ、企業ネットワークを活用し、日本企業によるインドGCCの立ち上げ、現地人材の採用・評価・育成、既存GCCの高度化、日本本社との連携強化等を支援していきます。これは、国内人材不足への対応にとどまらず、日本企業がAI・DX時代においてグローバル競争力を高めるための重要な成長機会であると考えています。
<事業系統図>
当社の事業系統図は、以下のとおりであります。既存のHR・教育の2事業においては、企業や学校が直接の顧客となり、その社員や生徒がユーザーとなるビジネスモデルです。
用語集
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用語 |
用語の定義 |
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エンパワーメント |
個人や組織が本来持っている潜在能力を引き出し、発揮させること。「権限委譲」や「能力開花」と訳される。社員に自発的な行動や判断を促し、本来持っている能力を発揮させることで、意思決定の迅速化や組織力の向上などが期待できます。 |
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Society 5.0 |
サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)のこと。第5期科学技術基本計画(2016年度~2020年度)において、我が国が目指すべき未来社会の姿として初めて提唱された(出所:内閣府)。 |
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気質 |
パーソナリティー。本人も認識できない生まれ持った潜在的な性格のこと。当社では、IAT(潜在連合テスト)技術を活用し、時間差・指の軌跡・間違いの回数などを基に、BIG5と呼ばれる最も代表的なパーソナリティ理論に基づいて気質診断を行います。 |
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コンピテンシー |
思考力や判断力、創造力や表現力など個人の行動特性のこと。一般的に経験によって上がっていき、開発が可能な能力のことを指します。当社では、東京大学中原淳研究室(当時)と共同開発したコンピテンシーフレームワーク&モデルをもとに、最低3人からの360度評価に基づいて、25項目(認知・自己・他者・コミュニティの4領域)を測定します。 |
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ブロックチェーン(BC) |
インターネット上に構築された価値交換のための基盤技術のこと。通貨や不動産、株式やライセンスなどの価値(資産)をインターネット上で特定の管理者を介することなく安全かつ安価に取引できるようにする仕組み。 |
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認知バイアス |
不合理な判断に繋がる、先入観や直感、願望などによる思考の偏りのこと。当社では、IAT技術の活用により、気質以外にも幅広い対立概念に対する認知バイアスの測定が可能で、実際にデジタル-リアルへの親和性などを測定するサービスを提供しています。 |
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People Analytics |
人事に関する情報や数字を収集、分析し、客観的なデータを用いて、採用や教育、評価など一連の人事業務の意思決定に活用すること(出所:HRプロ)。 |
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IAT |
Implicit Association Test(IAT、潜在連合テスト)は、社会心理学の分野において心的表象と対象物及び対象概念との潜在的な関連の強さを測る手法として、アンソニー・グリーンワルド、デビー・マギー、ジョーダン・シュワルツによって1998年に開発されました。偏見、固定観念、差別を見極めるための手法として、被検者の自己分析よりも信頼性の高い指標と考えられています。 |
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GIGAスクール構想 |
児童生徒1人1台端末の整備及び校内通信ネットワークの整備によって、多様な子供たちを誰一人取り残すことのない、公正に個別最適化された学びを全国の学校現場で持続的に実現させるために、文部科学省が2019年12月に発表した取り組み。 |
業績状況
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産は、649,164千円となり、前連結会計年度末に比べ119,681千円減少しました。これは主に、現金及び預金が171,435千円増加したものの、受取手形及び売掛金が196,651千円、投資有価証券が82,315千円減少したことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、170,691千円となり、前連結会計年度末に比べ106,662千円増加しました。これは主に、長期借入金が21,000千円、転換社債型新株予約権付社債が80,000千円増加したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、478,472千円となり、前連結会計年度末に比べ226,344千円減少しました。これは主に、第三者割当増資80,250千円により資本金が40,612千円、資本準備金が40,612千円増加したものの、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が281,595千円減少したことによるものです。
② 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益が高水準を維持し雇用環境も堅調であったため、底堅く推移しました。AI関連需要は引き続き高く、半導体、データセンター、電力・インフラ投資などの成長領域では投資意欲が旺盛です。また、賃上げの継続や、企業価値向上に向けた人的資本・成長投資への要請の高まりを背景に、国内企業においても人材・AI活用への投資は重要性を増しています。一方で、米国の通商政策や地政学リスク、国外経済に影響を受ける形で、物価上昇の長期化、国内長期金利の上昇、為替・金融資本市場の変動等により、先行きが不透明な状況は続いています。加えて、ブロックチェーン領域では、日本においてもステーブルコインを含むデジタル資産に関する制度整備が徐々に進んでおり、投機的用途にとどまらず、決済・金融インフラとしての活用可能性に対する関心が高まっています。
当社グループは、「分断なき持続可能な社会を実現するための手段を提供する」をパーパスとし、個人の能力を科学的に「見える化」し、その成長を支援するサービスを提供しています。具体的には、能力データを活用した学習教材や研修プログラムを学校・企業・自治体等に展開しています。また、2026年3月にブロックチェーン基盤の予測市場プラットフォーム「Signals」をローンチいたしました。WORLD IDとの連携により、企業が社内・サプライチェーン・エコシステム内の集合知を経営資源として活用することを可能にするサービスです。今後、国内外の企業において、社内、サプライチェーン、エコシステム内での貴重な情報を集合知による経営資源として活用し、AI時代に必要とされる個人の予測能力を測る基盤導入を支援していきます。
人的資本投資については、有価証券報告書での情報開示が定着する一方、政府が昨年6月に示した新たな方針では、開示情報の「比較可能性の向上」や、形式的な開示から脱却し、経営戦略と連動した実践を企業に求める動きが加速しています。これにより、単に情報を開示するだけでなく、投資対効果(ROI)を最大化し、企業価値向上へどう貢献するかを具体的に示すことが、市場から一層強く求められる段階に移行しました。当社グループはこうした市場動向を踏まえ、人材評価・育成サービスにおけるテクノロジー活用を着実に進めています。
教育市場においては、新学習指導要領を履修した第一期生が2025年度に卒業期を迎え、大学入学共通テストで「情報Ⅰ」が課されたことに加え、大学入試全体で総合型選抜の枠が拡大していることから、探究力や主体性といった非認知能力の重要性が一層高まっています。こうした中、政府は「GIGAスクール構想」の次なる段階として、学習履歴などの教育データを標準化し、利活用を促進する方針を明確にしました。特に、生成AIの教育活用も本格化しており、個別最適な学びを高度化する次世代教育モデルへの関心から、具体的な導入検討へと移っています。当社グループはこうした市場環境の変化に迅速に対応し、学校・自治体・教育関連事業者との連携を強化し、データドリブンな教育支援の拡大を目指しています。
暗号資産市場では、2024年に米国において現物ETFが承認されたことを契機に、機関投資家の資金流入が本格化し、市場の基盤が大きく変化しました。特に、昨年11月に予測市場大手のポリマーケットなどがCFTC(米国商品先物取引委員会)から仲介型取引プラットフォームの運営を正式に認可されたと発表され、予測市場が急速に拡大しています。こうした流れの中、日本でも日本円のステーブルコインが承認され、世界的に暗号資産は単なる投機的対象から、ユーザーが安心して主権を持つことができる実用的な技術基盤としての信頼性を増しており、新たなビジネス創出の土壌が急速に整いつつあります。当社グループは、予測市場基盤Signalsを中心にブロックチェーン技術を活用した企業向けサービスに注力してまいります。
売上高におきましては、HR事業において既存の「GROW360」、「人的資本理論の実証化研究会」を引き続き推進させるとともに、「DX研修」を再開しデジタルリスキリングに係るコンサルティングサービスの提供を行ったこと、教育事業において基幹商材である「Ai GROW」の売上が着実に伸長し、今年度においても経済産業省の「探究・校務改革支援補助金2025」の交付が決定したことにより、前期比で増収となりました。
コスト面におきましては、今年度より全社的にコスト構造を見直し、前期比で15%のコスト削減を達成すべくコスト最適化に努めております。こうした業務効率化や既存コストの見直し等によって創出される経営資源を、「GROW360」からより使いやすさを重視し機能拡充した「GROW360+」のソフトウエア開発及び研究開発活動や、サービス向上のためのマーケティング活動、人的資本(能力)の最大化に向けた人材戦略投資に、継続して投入しております。
この結果、当連結会計年度の売上高は659,144千円(前期比9.3%増)、営業損失227,182千円(前期は営業損失303,135千円)、経常損失186,829千円(同 経常損失295,946千円)、親会社株主に帰属する当期純損失281,595千円(同 336,333千円)となりました。
セグメント別の経営成績を示すと、次のとおりであります。
なお、報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表を作成するために採用される会計方針に準拠した方法であります。報告セグメントの利益(又は損失)は、営業利益(又は損失)ベースの数値であります。
HR事業
HR事業では、人的資本の情報開示が「投資対効果(ROI)」を問う段階へと移行する中、企業の価値向上に直結するサービスを展開しております。主力サービス「GROW360」で得られたデータを基に、戦略的なスキルマップの策定から人的資本投資のROI測定までを一気通貫で支援するコンサルティングを提供しています。こうしたサービスの理論的基盤となっているのが、当社が4年連続で運営を支援する産学協働の「人的資本理論の実証化研究会」であり、「DX研修」などのリスキリングサービスと組み合わせることで、測定から育成まで一貫した価値提供を実現しています。また、当第3四半期連結会計期間において、プルータス・グループとの資本業務提携を締結し、人的資本デューデリジェンスの共同開発や、人的資本経営コンサルティングの共同展開を進めてまいります。
この結果、当セグメントの売上高は281,900千円(前期比18.3%増)、セグメント利益は71,824千円(前期はセグメント損失21,895千円)となりました。
教育事業
教育事業では、教育効果の可視化を核心に据え、主力サービスである評価システム「Ai GROW」を軸に事業を展開しております。生徒の多様な能力を多角的に測定・分析するため、「探究力測定パッケージ」や動画コンテンツ「GROW Academy」といったツール群を提供。また、未就学児向けの気質測定サービス「First GROW」の提供を開始するとともに、株式会社JTBとの「J’s GROW」や株式会社内田洋行との「Ai GROW Lite」など、有力パートナーとの共同開発を通じて、サービス提供範囲を拡大しております。こうした取り組みは、経済産業省の「探究・校務改革支援補助金」に本年も含め複数年にわたり採択されています。これは、補助金導入をきっかけに当社のサービスをご利用いただいた学校の多くが、その価値を実感され、次年度以降、有償で契約を継続されている実績が評価されたものと考えております。この国内での確かな事業基盤を足掛かりに、アジア地域での共同研究や、ヤマハ株式会社との連携、インド市場などへのグローバル展開を加速させています。
この結果、当セグメントの売上高は328,877千円(前期比6.5%増)、セグメント利益は123,818千円(前期比26.5%増)となりました。
プラットフォーム/Web3事業
プラットフォーム/Web3事業では、世界的にブロックチェーン市場が成長する中、当初展開していた転職支援サービス「ONGAESHIプロジェクト」の戦略的撤退を決断した一方で、ゼロ知識証明や秘密計算といった先端技術を活用したブロックチェーンコンサルティング事業を拡大させており、予測市場に関するプラットフォームをローンチするなど当該分野への経営資源の集中を進めています。これにより短期的な売上減や「ONGAESHIプロジェクト」において海外展開していたシンガポール法人に対する売掛金に係る貸倒引当金繰入額150,000千円の計上があったものの、コスト構造の最適化と中長期的な収益反転への基盤整備を進めています。
この結果、当セグメントの売上高は48,366千円(前期比13.6%減)、セグメント損失は180,713千円(前期はセグメント損失146,920千円)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて171,435千円増加し、493,033千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、26,652千円(前年同期は225,078千円の使用)となり、4期ぶりにプラスに転換しました。これは主に、税金等調整前当期純損失の計上305,270千円があったものの、投資有価証券評価損の計上102,905千円、売上債権の減少額196,651千円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、38,946千円(前年同期は83,946千円の使用)となりました。これは主に、ソフトウエア開発に伴う固定資産取得による支出18,361千円、投資有価証券の取得による支出20,585千円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、184,595千円(前年同期は1,022千円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入30,000千円、転換社債型新株予約権付社債の発行による収入80,000千円、株式の発行による収入80,250千円があったことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) |
|||
|
受注高 (千円) |
前期比 (%) |
受注残高 (千円) |
前期比 (%) |
|
|
HR事業 |
262,846 |
104.1 |
10,417 |
35.3 |
|
教育事業 |
357,731 |
118.1 |
158,901 |
122.2 |
|
プラットフォーム/Web3事業 |
57,208 |
99.9 |
13,000 |
312.6 |
|
合計 |
677,785 |
110.7 |
182,318 |
111.4 |
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) |
|
|
金額(千円) |
前期比(%) |
|
|
HR事業 |
281,900 |
118.3 |
|
教育事業 |
328,877 |
106.5 |
|
プラットフォーム/Web3事業 |
48,366 |
86.4 |
|
合計 |
659,144 |
109.3 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
売上高は659,144千円(前年同期比9.3%増)となりました。セグメント別の売上高については次のとおりとなっております。
HR事業
HR事業では、人的資本の情報開示が「投資対効果(ROI)」を問う段階へと移行する中、企業の価値向上に直結するサービスを展開しております。主力サービス「GROW360」で得られたデータを基に、戦略的なスキルマップの策定から人的資本投資のROI測定までを一気通貫で支援するコンサルティングを提供しています。こうしたサービスの理論的基盤となっているのが、当社が4年連続で運営を支援する産学協働の「人的資本理論の実証化研究会」であり、「DX研修」などのリスキリングサービスと組み合わせることで、測定から育成まで一貫した価値提供を実現しています。また、当第3四半期連結会計期間において、プルータス・グループとの資本業務提携を締結し、人的資本デューデリジェンスの共同開発や、人的資本経営コンサルティングの共同展開を進めてまいります。
この結果、当セグメントの売上高は281,900千円(前期比18.3%増)となりました。
教育事業
教育事業では、教育効果の可視化を核心に据え、主力サービスである評価システム「Ai GROW」を軸に事業を展開しております。生徒の多様な能力を多角的に測定・分析するため、「探究力測定パッケージ」や動画コンテンツ「GROW Academy」といったツール群を提供。また、未就学児向けの気質測定サービス「First GROW」の提供を開始するとともに、株式会社JTBとの「J’s GROW」や株式会社内田洋行との「Ai GROW Lite」など、有力パートナーとの共同開発を通じて、サービス提供範囲を拡大しております。こうした取り組みは、経済産業省の「探究・校務改革支援補助金」に本年も含め複数年にわたり採択されています。これは、補助金導入をきっかけに当社のサービスをご利用いただいた学校の多くが、その価値を実感され、次年度以降、有償で契約を継続されている実績が評価されたものと考えております。この国内での確かな事業基盤を足掛かりに、アジア地域での共同研究や、ヤマハ株式会社との連携、インド市場などへのグローバル展開を加速させています。
この結果、当セグメントの売上高は328,877千円(前期比6.5%増)となりました。
プラットフォーム/Web3事業
プラットフォーム/Web3事業では、世界的にブロックチェーン市場が成長する中、当初展開していた転職支援サービス「ONGAESHIプロジェクト」の戦略的撤退を決断した一方で、ゼロ知識証明や秘密計算といった先端技術を活用したブロックチェーンコンサルティング事業を拡大させており、予測市場に関するプラットフォームをローンチするなど当該分野への経営資源の集中を進めています。これにより短期的な売上減や「ONGAESHIプロジェクト」において海外展開していたシンガポール法人に対する売掛金に係る貸倒引当金繰入額150,000千円の計上があったものの、コスト構造の最適化と中長期的な収益反転への基盤整備を進めています。
この結果、当セグメントの売上高は48,366千円(前期比13.6%減)となりました。
(売上原価及び売上総利益)
売上原価は、主に人件費156,940千円、外注費70,476千円の計上により、276,299千円(前年同期比31.9%減)となりました。この結果、売上総利益は382,844千円(前年同期比94.2%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
販売費及び一般管理費は、主に人件費210,934千円、貸倒引当金繰入額150,026千円、支払報酬68,366千円の計上により、610,026千円(前年同期比21.9%増)となりました。
この結果、営業損失は227,182千円(前年同期は営業損失303,135千円)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常損失)
営業外収益は、主に補助金収入40,990千円の計上により44,337千円(前年同期比130.2%増)となりました。
営業外費用は、主に支払手数料2,849千円の計上により3,984千円(前年同期比67.0%減)となりました。
この結果、経常損失は186,829千円(前年同期は経常損失295,946千円)となりました。
(特別損益、法人税等合計、当期純損失)
特別利益は、発生しておりません(前年同期は発生なし)。
特別損失は、主に投資有価証券評価損102,905千円の計上により118,441千円(前年同期比210.9%増)となりました。
法人税等合計は、法人税、住民税及び事業税の計上により2,290千円(前年同期は2,290千円)となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は281,595千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失336,333千円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、従業員の人件費、ソフトウエア開発に係る外注費、販売費及び一般管理費の営業費用であり、現在、運転資金は自己資金及び金融機関からの借入で賄っております。キャッシュ・フローの安定化及び財務基盤の強化を目的として、資本提携を含む他企業との戦略的な提携関係の構築や、金融機関からの借入等、多様な資金調達手段について引き続き協議しております。これにより、将来の事業環境の変化に柔軟に対応可能な体制の整備を図るとともに、持続的な成長に向けた経営の安定性確保に努めてまいります。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は493,033千円であり、当社グループの事業を推進していく上で十分な流動性を確保していると考えております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長と企業価値の向上のための客観的な指標として、売上高、営業利益の成長性を重視しております。
HR事業では、売上高を「顧客企業数」×「顧客あたりの売上」と捉え、高い売上高成長率の継続に向けて、「顧客数の最大化」と、「複数階層・全社利用や複数のサービスの提供による顧客あたり売上の増大」に積極的に取り組んでまいります。
教育事業では、売上高を「採用学校数」×「顧客あたりの売上」と捉え、売上高と営業利益の両方で高い成長率を継続するべく、特に「採用学校数の積み上げ」と、「複数のサービスの提供による学校あたり売上の増大」に積極的に取り組んでまいります。
グローバルプラットフォーム事業(旧 プラットフォーム/Web3事業)は、短期的には計画どおりに事業を進めることを最優先に取り組んでまいります。
セグメント別の各指標の推移は以下のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) |
|||
|
売上高 (千円) |
増減率 (%) |
営業利益又は損失(△) (千円) |
増減率 (%) |
|
|
HR事業 |
281,900 |
18.3 |
71,824 |
- |
|
教育事業 |
328,877 |
6.5 |
123,818 |
26.5 |
|
プラットフォーム/Web3事業 |
48,366 |
△13.6 |
△180,713 |
- |
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの将来の経営成績に重要な影響を与えるリスク要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、今後更なる業容拡大と成長を遂げるには、様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。また、当社グループを取り巻く外部環境及び内部環境を適宜適切に把握し、市場におけるニーズを識別して経営資源の最適化に努めてまいります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
「HR事業」は、AI搭載エンジンにより社員や採用候補者の気質・コンピテンシー・スキルを科学的に測定して能力を可視化する「GROW360」を利用したサービスを提供しております。また、産学協働の「人的資本理論の実証化研究会」を主催・運営支援するとともに、デジタルリスキリングに係る「DX研修」を展開しております。
「教育事業」は、生徒の能力と教育効果を可視化する評価システム「Ai GROW」、生徒の非認知能力(コンピテンシー)育成のための動画コンテンツ及びシミュレーション型起業家トレーニング教材を備えた「GROW Academy」、オンライン英語学習プラットフォーム「e-Spire」、探究力測定パッケージ「数理探究アセスメント」、株式会社JTBと開発した教育効果システム「J’s GROW」を提供しております。
「プラットフォーム/Web3事業」は、Web3領域におけるコンサルティングを展開しております。
2 報告セグメントごとの売上高、利益、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、財務諸表を作成するために採用される会計方針に準拠した方法であります。報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:千円) |
|
|
|
報告セグメント |
調整額(注)1 |
連結損益計算書計上額(注)2 |
|||
|
|
HR事業 |
教育事業 |
プラットフォーム/Web3事業 |
計 |
||
|
売上高 |
|
|
|
|
|
|
|
外部顧客への売上高 |
238,249 |
308,698 |
55,978 |
602,926 |
- |
602,926 |
|
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
計 |
238,249 |
308,698 |
55,978 |
602,926 |
- |
602,926 |
|
セグメント利益又は損失(△) |
△21,895 |
97,862 |
△146,920 |
△70,954 |
△232,181 |
△303,135 |
|
セグメント資産 |
- |
- |
- |
- |
768,846 |
768,846 |
|
その他の項目 |
|
|
|
|
|
|
|
減価償却費 |
8,483 |
2,168 |
- |
10,652 |
78 |
10,730 |
|
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
15,258 |
- |
- |
15,258 |
- |
15,258 |
(注)1.セグメント利益又は損失(△)の調整額△232,181千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であり、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
2.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業損失(△)と調整を行っております。
3.セグメント資産の調整額768,846千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であり、主に報告セグメントに帰属しない余資運用資金(現金及び預金)であります。
4.セグメント負債は、最高意思決定機関が経営の意思決定上、当該情報を各セグメントに配分していないため、記載は省略しております。
5.持分法適用会社への投資額は、該当事項がないため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:千円) |
|
|
|
報告セグメント |
調整額(注)1 |
連結損益計算書計上額(注)2 |
|||
|
|
HR事業 |
教育事業 |
プラットフォーム/Web3事業 |
計 |
||
|
売上高 |
|
|
|
|
|
|
|
外部顧客への売上高 |
281,900 |
328,877 |
48,366 |
659,144 |
- |
659,144 |
|
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
計 |
281,900 |
328,877 |
48,366 |
659,144 |
- |
659,144 |
|
セグメント利益又は損失(△) |
71,824 |
123,818 |
△180,713 |
14,929 |
△242,112 |
△227,182 |
|
セグメント資産 |
- |
- |
- |
- |
649,164 |
649,164 |
|
その他の項目 |
|
|
|
|
|
|
|
減価償却費 |
2,905 |
- |
- |
2,905 |
- |
2,905 |
|
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
18,361 |
- |
- |
18,361 |
- |
18,361 |
(注)1.セグメント利益又は損失(△)の調整額△242,112千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であり、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
2.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業損失(△)と調整を行っております。
3.セグメント資産の調整額649,164千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であり、主に報告セグメントに帰属しない余資運用資金(現金及び預金)であります。
4.セグメント負債は、最高意思決定機関が経営の意思決定上、当該情報を各セグメントに配分していないため、記載は省略しております。
5.持分法適用会社への投資額は、該当事項がないため、記載を省略しております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3 主要な顧客ごとの情報
単一の外部顧客との取引による売上収益が当社グループの売上収益の10%を超えるものがないため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3 主要な顧客ごとの情報
単一の外部顧客との取引による売上収益が当社グループの売上収益の10%を超えるものがないため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:千円) |
|
|
|
HR事業 |
教育事業 |
プラットフォーム/Web3事業 |
その他 |
全社・消去 |
合計 |
|
減損損失 |
34,425 |
3,444 |
- |
- |
226 |
38,096 |
(注)「全社・消去」の金額は、セグメントに帰属しない全社資産に係る減損損失であります。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:千円) |
|
|
|
HR事業 |
教育事業 |
プラットフォーム/Web3事業 |
その他 |
全社・消去 |
合計 |
|
減損損失 |
15,455 |
- |
- |
- |
- |
15,455 |
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。