2024年1月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります

(単一セグメント)
  • セグメント別売上構成
  • セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
  • セグメント別利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 セグメント別
売上高
(百万円)
売上構成比率
(%)
セグメント別
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 4,087 100.0 179 100.0 4.4

事業内容

3【事業の内容】

 当社グループ(当社および当社の関係会社)は、株式会社ユークス(以下当社という)および子会社2社(株式会社ファイン、ユークスミュージック株式会社)により構成されており、家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機およびモバイル等向けにコンテンツの開発・制作・販売、パチンコ・パチスロの画像開発、コンサート・イベントの企画・制作・運営等を営んでおります。

 

事業の系統図は、次のとおりです。

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国経済は、先行きについては、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されています。ただし、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっています。また、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要がある状況となっています。

 当社グループに関連するエンタテインメント業界においては、2023年9月21日~24日に幕張メッセで開催された「東京ゲームショウ2023」の総来場者数が24万3,238人と、前年の13万8,192人より76%増と大幅に回復し、これはコロナ禍前の2019年対比で9割超えと、ほぼ通常モードに戻り活況を呈しています。

 そのような環境のもと、当社グループの受託ソフトにおいては、新進気鋭の米国プロレス団体である「All Elite Wrestling」(略称「AEW」)から開発受託した、同団体をモデルとしたプロレスゲーム「AEW: Fight Forever」がTHQ Nordic GmbHから2023年6月29日に発売されました。また、2024年5月23日発売予定の「四角い地球に再びシカク現る!? デジボク地球防衛軍2 EARTH DEFENSE FORCE: WORLD BROTHERS」(発売元:株式会社ディースリー・パブリッシャー)の開発が進行中です。本ゲームは、2023年9月21日~24日に開催された「東京ゲームショウ2023」および2024年1月25日~28日に開催された「台北ゲームショウ2024」において出展されました。また、株式会社バンダイナムコエンターテインメントより2021年に発売された「Tales of ARISE」のゲーム本編のエンディング後を描いた物語である新規大型ダウンロードコンテンツ「Tales of ARISE – Beyond the Dawn」(2023年11月9日発売)において、レベルデザイン、バトル実装等のプログラム、カットシーン作成など、PS5, PS4, Xbox Series X|S, Xbox One, Steam全プラットフォームでの開発に参加いたしました。その他、複数のプロジェクトの開発が進んでおります。

 XR事業分野においては、自社オリジナル技術であるAR Live System「ALiS ZERO®」は、引き続き複数のライブ開催に寄与しております。2023年2月23日~3月25日にかけて全国5カ所で6回開催された「初音ミク JAPAN TOUR 2023 〜THUNDERBOLT〜」(主催:クリプトン・フューチャー・メディア株式会社)において、初音ミク・鏡音リン・鏡音レンの楽曲の一部についてCG制作を担当いたしました。また、2023年8月19日に「ALiS ZERO®」を使い「ガールズ&パンツァー バーチャルライブ、はじめます!~オオアライで全員集合!!!!!!!~」(主催:株式会社バンダイナムコフィルムワークス、株式会社バンダイナムコミュージックライブ)のライブ制作に参加いたしました。また、2023年8月11日~13日にインテックス大阪で、2023年9月1日~3日に幕張メッセで開催された「初音ミク「マジカルミライ 2023」」(主催:東京メトロポリタンテレビジョン株式会社、クリプトン・フューチャー・メディア株式会社)のライブ制作に参加いたしました。また、2023年9月16日~17日開催の「プロジェクトセカイ 3rd Anniversary 感謝祭」(主催:株式会社セガ、株式会社Colorful Palette)においてリアルタイムCGを制作いたしました。また、2023年10月8日には、株式会社セガと株式会社Colorful PaletteによるiOS/Android向けリズム&アドベンチャーゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」において、「コネクトライブ 3rd ANNIVERSARY Memorial Stage」のリアルタイムライブ配信に参加いたしました。また、2023年11月12日に配信された「HATSUNE MIKU EXPO 2023 VR」(主催:クリプトン・フューチャー・メディア株式会社)において、CGモーションデータを制作いたしました。

 パブリッシング事業分野においては、DCコミックスのキャラクターをテーマにしたデジタルカードゲーム「DC デュアルフォース」が2023年8月31日にアーリーアクセスに移行し、2023年10月18日からはSteam / Epic Games Storeにおいて配信を開始いたしました。しかし、短期間での黒字化や、将来における初期開発費用の回収可能性も非常に低いと判断せざるを得ない状況となり、「DC デュアルフォース」に関連する資産を減損処理し、特別損失1,655,267千円を計上いたしました。

 パチンコ・パチスロ分野においては、引き続き複数タイトルの画像開発プロジェクトを受託しており開発が順調に進行しております。

 その他、モバイルコンテンツ分野も複数のプロジェクト開発が進んでおります。

 また、2023年8月6日から放送が開始されたABCテレビ日曜ドラマ「何曜日に生まれたの」において、美術協力をいたしました。本ドラマ内では、当社のデジタルカードゲーム「DC デュアルフォース」、当社が開発したプロレスゲーム「AEW:Fight Forever」(発売元:THQ Nordic GmbH)、さらに当社が開発協力したRPG「Tales of ARISE」(発売元:株式会社バンダイナムコエンターテインメント)が使用されました。また、2024年1月17日~18日に東京国際フォーラムで開催されたdocomo Open House’24(主催:株式会社NTTドコモ)に株式会社NTTコノキューが出展した「ゴルフで体験!ARグラス向け多重コンテンツ起動システム」に共創パートナーとして参加し、株式会社NTTデータMSEと連携し、アプリケーションの基礎となる多重コンテンツ起動制御の仕組みと、コンテンツとしてARによるエージェントアバターの作成を担当いたしました。

以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は4,087,093千円(前年同期比4.9%減)となりました。

利益面につきましては、「DC デュアルフォース」にかかる広告宣伝費の計上や人件費の増加等により営業利益は179,488千円(前年同期比81.1%減)、為替相場の変動による為替差益の発生等により経常利益は282,710千円(前年同期比74.1%減)、「DCデュアルフォース」に関連する資産を減損処理し、特別損失1,655,267千円を計上したため、親会社株主に帰属する当期純損失は1,349,644千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益883,448千円)となりました。

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して1,506,161千円減少し、3,253,617千円となりました。主な要因としては、現金及び預金の減少704,230千円、無形固定資産の減少900,067千円によるものであります。

負債は、前連結会計年度末と比較して106,230千円増加し、819,308千円となりました。主な要因としては、短期借入金の増加300,000千円、未払法人税等の減少141,081千円によるものであります。

純資産は、前連結会計年度末と比較して1,612,391千円減少し、2,434,308千円となりました。主な要因としては、親会社株主に帰属する当期純損失1,349,644千円および剰余金の配当252,913千円によるものであります。

なお、当社グループはデジタルコンテンツ事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの経営成績の記載を省略しております。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より704,230千円減少し、1,183,933千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は、29,411千円(前年同期は634,823千円の獲得)となりました。

これは主に、税金等調整前当期純損失1,367,957千円、減損損失1,655,267千円、売上債権の増加額230,143千円、法人税等の支払額226,085千円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は657,262千円(前年同期は511,427千円の使用)となりました。

これは主に、無形固定資産の取得による支出606,350千円、投資有価証券の取得による支出40,000千円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は56,475千円(前年同期は316,714千円の使用)となりました。

これは主に、短期借入金の純増加額300,000千円、自己株式の取得による支出126,110千円、配当金の支払額251,625千円によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループは、デジタルコンテンツ事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2023年2月1日

至 2024年1月31日)

前年同期比(%)

デジタルコンテンツ事業(千円)

2,888,296

104.9

合計(千円)

2,888,296

104.9

 

b.受注実績

 当社グループは、デジタルコンテンツ事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の受注実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2023年2月1日

至 2024年1月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

デジタルコンテンツ事業(千円)

4,180,044

120.8

1,349,678

107.4

合計(千円)

4,180,044

120.8

1,349,678

107.4

(注)上記受注高は、「業務委託契約」による開発受託金額のみを記載しております。

販売本数に応じて当社グループが受取るロイヤリティ収入は、受注時に未確定であるため、上記受注高には含めておりません。

 

c.販売実績

当社グループは、デジタルコンテンツ事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2023年2月1日

至 2024年1月31日)

前年同期比(%)

デジタルコンテンツ事業(千円)

4,087,093

95.1

合計(千円)

4,087,093

95.1

(注)主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

All Elite Wrestling, LLC

1,159,042

27.0

682,159

16.7

クリプトン・フューチャー・メディア㈱

481,227

11.2

123,104

3.0

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

①当連結会計年度の経営成績の分析

(売上高)
 当連結会計年度の売上高は、パチンコ・パチスロ分野で増加したもののその他の分野において減少したため4,087,093千円(前年同期比△4.9% 212,753千円減少)となりました。

(営業利益)
 当連結会計年度の売上原価は、人件費の増加やソフトウエアの減価償却費の増加等により、2,907,642千円(前年同期比5.6% 154,766千円増加)、販売費及び一般管理費は、DCデュアルフォースにかかる広告宣伝費の計上や人件費の増加等により999,961千円(前年同期比67.0% 401,327千円増加)となりました。以上の結果、営業利益は、179,488千円(前年同期比△81.1% 768,847千円減少)となりました。

(経常利益)
 当連結会計年度における営業外収益は、主に為替差益の減少により、110,729千円(前年同期比△27.4% 41,850千円減少)となりました。営業外費用は、7,507千円(前年同期比△12.5% 1,070千円減少)となりました。以上の結果、経常利益は、282,710千円(前年同期比△74.1% 809,628千円減少)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純損益)
 DCデュアルフォースに関連する資産を減損処理し特別損失1,655,267千円を計上したため、親会社株主に帰属する当期純損失は1,349,644千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益883,448千円)となりました。

(資本の財源および資金の流動性)

当社グループの資金需要の主なものは、運転資金、法人税の支払等であります。

当社グループは、事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保することを基本方針とし、原則として自己資金で賄うこととしております。なお、必要に応じて金融機関からの借入等による資金調達にて対応していくこととしております。

②当連結会計年度の財政状態の分析

(総資産)
 当連結会計年度末の総資産は、3,253,617千円(前年同期比△31.6% 1,506,161千円減少)となりました。主な要因は、現金及び預金の減少704,230千円、無形固定資産の減少900,067千円によるものであります。

(負債合計)
 当連結会計年度末の負債合計は、819,308千円(前年同期比14.9% 106,230千円増加)となりました。主な要因は、短期借入金の増加300,000千円、未払法人税等の減少141,081千円によるものであります。

(純資産合計)
 当連結会計年度末の純資産は、2,434,308千円(前年同期比△39.8% 1,612,391千円減少)となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純損失1,349,644千円および剰余金の配当252,913千円によるものであります。

③経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について

  当社グループは、企業価値を向上し継続的な成長を遂げるため、収益力を測る指標としてROE(株主資本利益率)を重視しております。具体的な目標数値は設定しておりませんが、当連結会計年度においてはROEは△42.3%となりました。当社としましては、収益構造の改善施策を継続し、これにより企業体質の強化を推進してまいります。

④重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定

  連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

前連結会計年度(自 2022年2月1日 至 2023年1月31日)

当社グループの事業は、デジタルコンテンツ事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自 2023年2月1日 至 2024年1月31日)

当社グループの事業は、デジタルコンテンツ事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自  2022年2月1日  至  2023年1月31日)

1.製品およびサービスごとの情報

 当社グループの事業は、デジタルコンテンツ事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

(単位:千円)

 

日本

米国

その他

合計

2,972,994

1,296,293

30,559

4,299,846

(注)1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

2.本邦以外の区分に属する主な国又は地域

その他・・・・・・アジア

 

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

 

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

All Elite Wrestling, LLC

1,159,042

デジタルコンテンツ事業

クリプトン・フューチャー・メディア㈱

481,227

デジタルコンテンツ事業

 

 

当連結会計年度(自  2023年2月1日  至  2024年1月31日)

1.製品およびサービスごとの情報

 当社グループの事業は、デジタルコンテンツ事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

(単位:千円)

 

日本

米国

合計

3,183,845

903,247

4,087,093

(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

 

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

All Elite Wrestling, LLC

682,159

デジタルコンテンツ事業