2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

ペイメントプラットフォーム事業 マーチャントプラットフォーム事業 コンサルティング事業
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
ペイメントプラットフォーム事業 5,289 53.3 -181 -19.9 -3.4
マーチャントプラットフォーム事業 2,943 29.7 501 55.2 17.0
コンサルティング事業 1,692 17.0 588 64.8 34.8

3【事業の内容】

(1)当社グループの概況

当社及び連結子会社3社(以下、総称して「当社グループ」という。)は、「決済から、きのうの不可能を可能にする。」をミッションとして掲げ、消費者向け(BtoC)から事業者間(BtoB)まで、あらゆる産業の事業者や金融機関に決済・金融機能を実装することにより、経済活動の変革を支える「決済イネーブラー」(注1)として事業を展開しております。

大手金融機関から新たにフィンテック(注2)市場に参入する新興企業まで、あらゆる事業者のフィンテック・パートナーとして、次世代型の決済システムを中心とした金融サービスを機能単位で柔軟に自社サービスに組み込むことができるプラットフォームを提供するとともに、当社プラットフォームの導入支援を含む決済・金融領域全般に関するコンサルティングサービスを提供しております。これまで国内の金融機関や大手企業で用いられてきた決済・金融基盤よりも柔軟性が高くコスト効率に優れた次世代型のインフラ提供者として、決済・金融領域を起点に、従来よりも効率的で利便性の高い社会の実現に貢献することを目指しております。

 

当社グループが事業を展開する決済・金融領域では、コロナ禍に端を発した社会構造の変革やデジタル化・キャッシュレス化の潮流により、これまで以上に手軽で利便性の高いサービスを求めるエンドユーザーのニーズが高まっており、金融機関や事業会社は、多様化・複雑化が進む社会のニーズに迅速かつ柔軟に適合することが求められております。また、国策による電子帳簿保存法の改正、インボイス制度開始のほか、近年のAI技術のめざましい発展によって企業のバックオフィス業務は定常業務の省力化やペーパーレス化をはじめとした効率化が急速に進んでおり、これらを実現する業務プロセス自体のデジタル化に対応した決済手段の整備が急務となっております。

 

当社グループは創業以来、このような事業者の課題解決に向けて、決済手段の多様化や効率化を実現するプラットフォームの拡充に取り組んでまいりました。当社グループが提供するプラットフォームはクラウド上で構築されており、多様な外部システムと連携可能な拡張性に加えて、初期導入及びメンテナンスに係るコストメリットを有するという特徴があります。これにより現在では、消費者向け決済及び事業者間決済の双方にプラットフォームを提供する総合型の決済イネーブラーとしての事業基盤を築いております。

 

2024年8月には、事業者間決済領域において、事業者の経営改革やデジタル・トランスフォーメーション(以下、「DX」という。)を総合的に支援するプラットフォームの構築を目指し、株式会社三井住友銀行及び三井住友カード株式会社(以下、総称して「SMBCグループ」という。)との資本業務提携契約を締結し、2025年4月には、SMBCグループが提供する法人向けデジタル総合金融サービス「Trunk(トランク)」の開発への参画を発表いたしました。当社グループは、SMBCグループへの決済領域における専門的なナレッジ及びノウハウの提供のほか、AIを活用した先進的な決済基盤の開発を担うとともに、当社グループが持つ次世代カード発行プラットフォーム及び請求書支払いプラットフォームをSMBCグループの法人カードとシームレスに融合することで、決済・金融の枠にとどまらないソリューションの提供を目指すなど、企業の経営を多角的に支援するプラットフォームの構築に取り組んでおります。

 

このように当社グループは、従来型の重厚なシステムを基盤として拡大した日本の決済・金融業界を変革し得る、高い拡張性及び連携性を有する軽量な決済プラットフォームを提供することで成長を続けてまいりました。あらゆる事業者を支える決済イネーブラーとして、日本全体の産業・サービスの競争力向上に貢献してまいります。

 

当社グループは、以下の3つの事業セグメントに区分し事業運営しております。以下に示す区分は、「第5経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

セグメント名

事業内容

① ペイメントプラットフォーム事業

・国際ブランド(注3)カード発行プラットフォーム

・請求書のカード支払いプラットフォーム

・金融機関や大手企業におけるオリジナルPay(注4)を

 はじめとした自社決済手段構築プラットフォーム

② マーチャントプラットフォーム事業

・加盟店とカード会社等を接続するための決済端末及び

 決済ゲートウェイの提供

・加盟店の売上代金回収・精算の一元管理プラットフォーム

③ コンサルティング事業

・決済・金融領域における総合コンサルティングサービス

 

(2)事業及びサービスの概要

当社グループは、事業持株会社である当社が中心となり、グループ一体となって事業を展開しております。各事業の内容は以下のとおりであります。

 

① ペイメントプラットフォーム事業

金融機関や事業者のサービスに、クラウド上で構築された当社グループの決済・金融ソリューションをAPIで接続し、機能を組み込むことにより、各社サービスへクレジットカード発行機能や、アプリへのキャッシュレス決済機能の搭載など、先進的な組込型のファイナンス機能をオープンプラットフォーム上で提供しております。

本事業は、株式会社インフキュリオン及び株式会社ネストエッグが提供しております。

 

 

(ⅰ)Wallet Station

「Wallet Station」は、金融機関自身のデジタル化やリテール企業におけるオリジナルPayをはじめとした自社決済手段の構築をサポートするためのプラットフォームを提供しております。金融機関においてはWallet Stationを活用することで、自身のデジタル化のみに留まらず、金融機関の顧客である事業会社、系列金融機関などに対するウォレット機能を提供することができます。また、導入先企業は、二次元コード決済や個人間送金のみならず、会員管理からクーポンやポイントの発行まで行うことができるため、Wallet Stationを通じて自社の顧客経済圏を構築することが可能となります。

 

(ⅱ)Xard

「Xard」は、フィンテック企業、金融機関、SaaS(注5)事業者、WEBサービス事業者など、国際ブランドカードの発行ニーズがある法人顧客に対して、自社オリジナルの国際ブランドカード発行の基盤となるプラットフォームを提供しております。一般的に国際ブランドカードの発行は、カード発行ライセンスの取得、プリペイドバリューとしてチャージされた残高の管理や明細照会、カード発行や決済に関わるミッションクリティカルなシステムプロセシング等、必要となるプロセスが多岐にわたりますが、XardがAPIで提供する様々な機能を導入先企業のサービスに組み込むことにより、国際ブランドカード発行プロセスに掛かる一連のプロセスやコストを大きく低減させることができます。

 

(ⅲ)Winvoice

「Winvoice」は、法人間における請求書払いのクレジットカード決済を実現するために必要な業務プロセス、システムをワンストップで提供する請求書カード払いプラットフォームを提供しております。導入先企業は、経費精算や会計システムをはじめとした自社サービスに、Winvoiceを利用して機能拡張することにより、低価格かつ迅速に請求書カード払いサービスの提供を開始することができます。また、利用企業においては、請求書をクレジットカードにより支払うことによって、30日間から60日間支払いサイクルを延長できるほか、請求書をデジタルプラットフォーム上で一元管理することにより、請求書管理に要する業務負担を軽減することが可能となります。

 

 

そのほか、ペイメントプラットフォーム事業として以下のサービスを提供しております。

サービス名

サービス概要

CharG

自社オリジナルPayや地域通貨などに、銀行口座からのリアルタイムチャージやコンビニATMチャージなど、新たなチャージ手段を低コストかつ短期間で追加構築できるサービス

finbee

個人又はグループの貯金をサポートする自動貯金アプリサービス

 

② マーチャントプラットフォーム事業

マーチャントプラットフォーム事業では、キャッシュレス社会の拡大に必要不可欠な要素である店舗のキャッシュレス化・デジタル化を推進するためのプラットフォームを展開しております。具体的には、あらゆるキャッシュレス手段を単一デバイスで解決するマルチ決済機能に加えて、継続課金業務や店頭オペレーションのデジタル化を実現する端末の提供、加盟店におけるキャッシュレス決済の処理等を行うアクワイアリングシステム(注6)の開発、運営などを行っております。

本事業は、株式会社インフキュリオン及び株式会社リンク・プロセシングが提供しております。

 

 

(ⅰ)Anywhere

「Anywhere」は、加盟店とカード会社をはじめとした決済事業者を接続するために必要な決済端末、決済アプリ、ゲートウェイまでをワンストップで提供しております。Anywhereには、加盟店のタブレットやスマートフォンと組み合わせて決済端末化する簡易型決済端末(mPOS)と、単体で利用可能な決済専用端末(EFT-POS)があり、POSレジ、顧客管理、予算管理といった他のAndroidアプリを搭載することで、加盟店のオペレーションを効率化する業務端末となっております。また、アプリなどフロントエンドシステムの開発のみならず、決済情報処理センターなどバックエンドシステムの開発及び24時間365日対応のヘルプデスクも含めて運用を行い、加盟店向けに安心・安全な決済処理サービスを提供しております。

 

(ⅱ)Axios

「Axios」は、アクワイアリング事業の参入を低コストかつ短期間で実現するフルクラウド型アクワイアリングプラットフォームを提供しております。カード決済の加盟店開拓・契約・決済処理・加盟店精算といったアクワイアラに必要な機能をワンストップで導入可能であるほか、Visaグループが世界で展開するソリューションを活用した共同利用型のクラウドによる提供により、従来のアクワイアリングシステムよりも導入・運用の低コスト化を実現しており、あらゆる事業者の参入を後押ししております。

 

③ コンサルティング事業

当社グループは創業以来、金融機関や大手企業に対する決済・金融領域におけるコンサルティングサービスを提供しております。決済・金融領域と先端テクノロジーに精通した事業開発のプロフェッショナルチームにより、新規事業開発時の課題抽出から企画立案、実行までの各フェーズにおける支援を行うとともに、金融機関や大手企業と共創して社会のデジタル化の推進に取り組んでおります。また、コンサルティングサービスを起点として、ペイメントプラットフォーム事業及びマーチャントプラットフォーム事業で提供するプロダクトの導入に繋がる入口としても機能するなど、コンサルティングとプロダクト間におけるグループシナジーを発揮しております。

本事業は、株式会社インフキュリオン コンサルティングが提供しております。

(3)売上高の区分

当社グループの売上高は、サービス導入時や決済端末の販売に伴って受け取る「フロー収入」、固定額を定期的に受け取る月額基本料と決済処理金額等に応じて課金される従量型の収入で構成される「ストック収入」、コンサルティングサービスの対価として受け取る「コンサルティング収入」に区分されます。

2026年3月期時点で、フロー収入が連結売上高の48.2%を占めておりますが、業績成長を牽引するペイメントプラットフォーム事業において提供する各プロダクトは、導入後の決済処理金額に応じた従量型のストック収入を中心とした収益構造であるため、決済処理金額の拡大に伴う継続的な収益成長を見込んでおります。

コンサルティング収入は、80%以上が既存顧客からの継続的な受注による売上となっており、ストック収入とあわせて、当社グループにおける安定的な収益基盤として位置付けております。

 

事業セグメント

売上高区分

主な内容

ペイメント

プラットフォーム事業

フロー収入

・プロダクトの初期導入及び機能追加等に伴う開発収入

・決済システムの構築、モダナイズに伴う開発収入

ストック収入

・決済処理金額又は件数に応じて課金する従量型収入

・基本機能の使用対価として固定額で受領する基本料収入

マーチャント

プラットフォーム事業

フロー収入

・決済端末の販売によって得られる収入

・端末の実用化に向けた開発に伴う収入

・その他システム開発に伴う収入

ストック収入

・決済処理金額又は件数に応じて課金する従量型収入

・基本機能の使用対価として固定額で受領する基本料収入

コンサルティング事業

コンサルティング収入

・コンサルティングサービスの対価として受領する収入

 

(4)事業系統図

当社グループの事業系統図は、次の通りであります。

(注1)イネーブラー(Enabler)

他社のビジネスが成長する上で不可欠なインフラ基盤の一部として機能し、後方支援をする立場・企業

(注2)フィンテック(FinTech)

金融を意味するファイナンス(Finance)と技術を意味するテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語。金融と情報技術を融合した金融工学分野の技術革新や関連するビジネス

(注3)国際ブランド

VISA、Mastercard、JCBなど世界中の国や地域で利用できるクレジットカードのブランド

(注4)オリジナルPay

スマートフォンやタブレットを用いた事業者独自の電子決済サービス

(注5)SaaS(Software as a Service)

インターネットを経由してソフトウエアを利用するサービス

(注6)アクワイアリングシステム

カード決済を受け付け、加盟店に売上金を支払うまでの処理を行うシステム

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は8,964百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,962百万円増加いたしました。これは主に「Winvoice」のユーザーによるクレジットカード決済額が増加したことに伴い、未収入金が1,198百万円増加したこと及び新規上場に伴う公募増資による資金調達や「Winvoice」の取引増加に伴い借入の実行を行い現金及び預金が3,724百万円増加したこと等によるものであります。当連結会計年度末における固定資産は1,794百万円となり、前連結会計年度末に比べ563百万円増加いたしました。これは主に繰延税金資産が364百万円増加したこと等によるものであります。この結果、当連結会計年度末における総資産は10,759百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,525百万円増加いたしました。

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は4,343百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,682百万円増加いたしました。これは主に「Winvoice」の取引増加に伴い借入の実行を行い、短期借入金が1,957百万円増加したこと等によるものであります。当連結会計年度末における固定負債は838百万円となり、前連結会計年度末に比べ320百万円減少いたしました。これは長期借入金の返済期限が当連結会計年度末時点で1年以内となり、流動負債への振替を行い、320百万円減少したことによるものであります。この結果、当連結会計年度末における負債合計は5,182百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,362百万円増加いたしました。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は5,577百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,163百万円増加いたしました。これは主に新規上場に伴う公募増資等により資本金及び資本剰余金それぞれが1,361百万円増加したこと等によるものです。

 

② 経営成績の状況

当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における我が国経済は、雇用・所得環境の改善を背景とした個人消費のほか、堅調な設備投資が下支えとなり、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、米国の政策変更による貿易摩擦の懸念のほか、為替相場の変動や地政学的リスク、中東情勢の緊迫によるエネルギー・原材料価格の高騰リスクなど、先行き不透明な状況が継続しております。

 

当社グループの事業が立脚する決済・金融領域におきましては、Eコマース(EC)、モバイルバンキング、二次元コード・バーコードを用いた消費者向けデジタル決済・金融サービスの拡大に加え、法人領域におけるDXの進展により、事業者間の決済取引においても電子商取引の拡大及びキャッシュレス化が急速に進んでおります。銀行口座以外での給与受け取りを可能とした「デジタル給与払い」の解禁、バックオフィス業務の電子化を促す「改正電子帳簿保存法」の施行及び「インボイス制度」の導入など、政府による政策面での後押しも、法人、個人双方の領域におけるキャッシュレス決済の拡大に寄与しております。

 

このような状況の下、当社グループは「決済から、きのうの不可能を可能にする。」をミッションとして掲げ、消費者向け(BtoC)から事業者間(BtoB)まで、あらゆる産業の事業者や金融機関に決済・金融機能を実装することにより、経済活動の変革を支える「決済イネーブラー」として事業を展開しております。

 

当連結会計年度においては、当社グループの成長ドライバーであるペイメントプラットフォーム事業において導入先企業の拡大による事業者間の決済処理金額(BtoB Gross Transaction Value、以下「BtoB GTV」という。)の積み上げに注力したほか、マーチャントプラットフォーム事業、コンサルティング事業における事業活動に取り組みました。また、2025年4月には、㈱三井住友フィナンシャルグループ、㈱三井住友銀行、三井住友カード㈱(以下、「SMBCグループ」という。)が提供開始した法人向けデジタル総合金融サービス「Trunk」の開発に参画することを発表するなど、2024年9月に締結した資本業務提携契約に基づくSMBCグループとの法人向け決済領域における協業が具体的に進捗いたしました。

これらの結果、当連結会計年度の売上高は9,505百万円(前期比32.5%増)、営業利益は440百万円(前期比207.4%増)、経常利益は336百万円(前期比212.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は444百万円(前期比495.0%増)となりました。

 

主なセグメントの概況は以下のとおりであります。

<ペイメントプラットフォーム事業>

当連結会計年度は、Xard及びWinvoiceにおけるBtoB GTVが積み上がったことにより従量型で得られるストック収入が伸長し、セグメントの売上高を牽引いたしました。また、Wallet Stationにおける開発売上が前期を下回った一方で、SMBCグループと共同で進める法人向けデジタル総合金融サービス「Trunk」の開発に係る収益が寄与し、フロー収入が前期に比して増加いたしました。

これらの結果、ペイメントプラットフォーム事業の当連結会計年度の売上高は5,289百万円(前期比44.5%増)、セグメント損失は181百万円(前期は223百万円の損失)となりました。

 

<マーチャントプラットフォーム事業>

当連結会計年度は、Anywhereにおいてモビリティ業界への決済端末の導入が進んだことにより、フロー収入が大きく増加したほか、稼働端末ID数が着実に積み上がったことにより、将来のストック収入の源泉となる事業基盤が拡大いたしました。

これらの結果、マーチャントプラットフォーム事業の当連結会計年度の売上高は2,736百万円(前期比36.4%増)、セグメント利益は501百万円(前期比529.1%増)となりました。

 

<コンサルティング事業>

当連結会計年度は、当社グループの成長領域であるペイメントプラットフォーム事業におけるプロダクト拡大及び大型案件のプロジェクト推進を目的として、コンサルタント人材の再配置を行ったことにより、売上高は横ばいとなった一方、外部への費用流出が少ない案件を中心に受注したことにより収益性が改善いたしました。

これらの結果、コンサルティング事業の当連結会計年度の売上高は1,478百万円(前期比1.9%減)、セグメント利益は588百万円(前期比48.8%増)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,724百万円増加し、5,340百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動により減少した資金は、412百万円(前期は336百万円の支出)となりました。これは主に、増加要因として税金等調整前当期純利益313百万円(前期は税金等調整前当期純利益104百万円)及び未払費用の増加額201百万円(前期は未払費用の減少額4百万円)があった一方で、減少要因として未収入金の増加額1,198百万円(前期は未収入金の増加額639百万円)等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動により減少した資金は、321百万円(前期は283百万円の支出)となりました。これは主に、ソフトウエアの取得による支出271百万円(前期は269百万円の支出)等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動により増加した資金は、4,459百万円(前期は829百万円の収入)となりました。これは主に、増加要因として株式の発行による収入2,627百万円(前期は1,630百万円の収入)及び短期借入れによる収入57,062百万円(前期は600百万円の収入)があった一方で、減少要因として短期借入金の返済による支出55,104百万円(前期は1,400百万円の支出)等によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

b.受注実績

当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

ペイメントプラットフォーム事業

5,289,140

144.5

マーチャントプラットフォーム事業

2,736,229

136.4

コンサルティング事業

1,478,299

98.1

報告セグメント計

9,503,668

132.5

その他

2,063

193.5

合計

9,505,732

132.5

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱北國銀行

1,786,748

24.9

1,358,274

14.3

BIPROGY㈱

737,267

10.3

三井住友カード㈱

1,474,059

15.5

GO㈱

1,023,827

10.8

3.各連結会計年度において割合が10%未満の取引先については記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(財政状態)

財政状態の分析内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

(経営成績)

経営成績の分析内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

キャッシュ・フローの状況の分析内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

なお、当社グループにおける主な資金需要は、事業活動における運転資金及びプロダクト開発に伴う設備投資資金であります。運転資金は、人件費を中心とする販売費及び一般管理費等の営業費用のほか、請求書支払いプラットフォーム「Winvoice」にかかるサプライヤー企業への一時的な立替資金であり、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの短期借入により調達された資金を財源としております。また、設備投資資金は、内部留保に加え、エクイティファイナンス及び金融機関からの長期借入金等による外部調達を含めた資金を財源としており、当該タイミングにおける資本コスト及び財務の健全性等を総合的に勘案し、調達することとしております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。そのなかで、当社グループは、過去の実績等をふまえ合理的と判断される仮定に基づいて会計上の見積りを行っておりますが、見積りの不確実性により、実際の結果がこれらの見積りと相違する可能性があります。

なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析

当社グループの経営成績に影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、キャッシュレス決済及び金融DX関連市場の特性上、特に技術革新や顧客ニーズの変化への対応につきましては、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼすリスクであると認識しております。なお、当該リスクへの対応として、優秀な人材の確保及び教育等により、技術革新や顧客ニーズの変化に迅速に対応可能な体制の構築を進める方針であります。

 

⑤ 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容

「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、セグメントごとに計画達成のキーとなる数値目標(KPI)を設定し、計画と実績の差異について検討と対策を実施しております。これは、現時点において予定通りの進捗となっており、今後の業績に寄与するものと期待できることから、堅調に推移しているものと認識しております。なお、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標の推移については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

 当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 当社グループは事業の分類別に報告セグメントを決定しており、「ペイメントプラットフォーム事業」、「マーチャントプラットフォーム事業」、「コンサルティング事業」の3つを報告セグメントとしております。

 「ペイメントプラットフォーム事業」は、金融機関の基幹システムと事業会社・フィンテック事業者の間をAPIで接続することで、金融機関自身のデジタル化やリテール企業の自社アプリへの決済機能の組込をサポートし、デジタル技術を用いた決済機能など利便性の高いサービスをクラウド上で提供する事業を行っております。「マーチャントプラットフォーム事業」は、あらゆるキャッシュレス手段を一つのデバイスで提供するマルチ決済端末の販売など、店舗におけるキャッシュレス化・デジタル化を実現する事業を行っております。「コンサルティング事業」は決済・金融領域を中心に、大企業の新規事業や金融デジタルトランスフォーメーション(DX)化などを企画から運用までの各種フェーズでコンサルティング支援を行う事業を行っております。

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

 報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成のために採用している会計処理の方法と同一であります。報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部営業収益及び振替高は、市場実勢価格に基づいております。

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

調整額

(注)1

合計

(注)2

 

ペイメントプラットフォーム事業

マーチャントプラットフォーム

事業

コンサルティング

事業

売上高

 

 

 

 

 

 

一時点で移転される財又はサービス

252,913

350,514

1,022

604,450

1,066

605,516

一定の期間にわたり移転される財又はサービス

3,406,736

1,656,117

1,506,047

6,568,901

6,568,901

顧客との契約から生じる収益

3,659,649

2,006,631

1,507,070

7,173,351

1,066

7,174,418

外部顧客への売上高

3,659,649

2,006,631

1,507,070

7,173,351

1,066

7,174,418

セグメント間の内部売上高又は振替高

1,400

53,877

55,277

△55,277

3,661,049

2,006,631

1,560,947

7,228,628

△54,210

7,174,418

セグメント利益又は

損失(△)

△223,460

79,697

395,414

251,651

△108,462

143,189

セグメント資産

2,770,075

1,011,219

673,959

4,455,253

778,463

5,233,717

その他の項目

 

 

 

 

 

 

減価償却費

330

44,082

259

44,672

591

45,264

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

228,102

45,933

274,035

274,035

(注)1.調整額の内容は以下のとおりであります。

(1)外部顧客への売上高の調整額は、講演料収入等であります。

(2)セグメント利益の調整額△108,462千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。

(3)セグメント資産の調整額778,463千円には、セグメント間の相殺額△964,922千円及び各報告セグメントに配分していない全社資産1,743,385千円が含まれております。全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない預金等の金融資産であります。

(4)減価償却費の調整額には、各セグメントに配分していない資産に係る償却費が含まれております。

2.セグメント利益又は損失は連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

調整額

(注)1

合計

(注)2

 

ペイメントプラットフォーム事業

マーチャントプラットフォーム

事業

コンサルティング

事業

売上高

 

 

 

 

 

 

一時点で移転される財又はサービス

353,835

1,040,167

1,394,003

2,063

1,396,067

一定の期間にわたり移転される財又はサービス

4,935,304

1,696,061

1,478,299

8,109,665

8,109,665

顧客との契約から生じる収益

5,289,140

2,736,229

1,478,299

9,503,668

2,063

9,505,732

外部顧客への売上高

5,289,140

2,736,229

1,478,299

9,503,668

2,063

9,505,732

セグメント間の内部売上高又は振替高

206,951

213,800

420,751

△420,751

5,289,140

2,943,180

1,692,099

9,924,420

△418,687

9,505,732

セグメント利益又は

損失(△)

△181,094

501,334

588,433

908,673

△468,437

440,235

セグメント資産

6,766,404

1,039,448

731,442

8,537,295

2,221,868

10,759,163

その他の項目

 

 

 

 

 

 

減価償却費

56,200

60,168

256

116,625

3,579

120,204

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

265,127

44,765

309,893

309,893

(注)1.調整額の内容は以下のとおりであります。

(1)外部顧客への売上高の調整額は、講演料収入等であります。

(2)セグメント利益又は損失の調整額△468,437千円は、各報告セグメントに配分していない全社損益であります。全社損益は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費、受取配当金であります。

(3)セグメント資産の調整額2,221,868千円には、セグメント間の相殺額△573,216千円及び各報告セグメントに配分していない全社資産2,795,084千円が含まれております。全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない預金等の金融資産であります。

(4)減価償却費の調整額には、各セグメントに配分していない資産に係る償却費が含まれております。

2.セグメント利益又は損失は連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

株式会社北國銀行

1,786,748

ペイメントプラットフォーム事業

マーチャントプラットフォーム事業

コンサルティング事業

BIPROGY株式会社

737,267

ペイメントプラットフォーム事業

コンサルティング事業

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

三井住友カード株式会社

1,474,059

ペイメントプラットフォーム事業

マーチャントプラットフォーム事業

コンサルティング事業

株式会社北國銀行

1,358,274

ペイメントプラットフォーム事業

マーチャントプラットフォーム事業

コンサルティング事業

GO株式会社

1,023,827

マーチャントプラットフォーム事業

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

 該当事項はありません。