2023年9月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります

(単一セグメント)
  • セグメント別売上構成
  • セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
  • セグメント別利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 セグメント別
売上高
(百万円)
売上構成比率
(%)
セグメント別
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 21,333 100.0 4,900 100.0 23.0

事業内容

 

3 【事業の内容】

当社グループは、当社及び連結子会社である株式会社Koiniwa並びに株式会社バンク・オブ・インキュベーションの3社で構成され、「ロマン (世界で一番「思い出」をつくるエンターテイメント企業)」と「企業信念 (良いものは必ず評価される)」の二つの企業理念のもと、人々の心に末永く刻まれるようなサービスの創出を目指してスマートフォンアプリの開発・運営に取り組むスマートフォンアプリ関連事業を行っております。

なお、当社グループはスマートフォンアプリ関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。

 

 

(1) スマートフォンアプリについて

当社グループは、Google LLC及びApple Inc.等が運営するプラットフォーム上で提供するスマートフォンアプリを通じて、サービスを提供しております。多くのユーザーに楽しんでいただけるよう、基本的に無料で利用可能とし、より便利に利用するためのアイテム等を有料で販売しております。主たるサービスはゲームとその他サービスの2つに分類され、主なサービス内容は以下の通りとなります。

 

① ゲーム

自社オリジナルのRPG (注) アプリを提供しております。また、アプリやアプリに含まれるコンテンツは自社IP (Intellectual Property:知的財産) として他社に著作物の利用許諾を行っており、他社から支払われるロイヤリティーも当社の売上として計上しております。

提供しているサービスは、次のとおりであります。

2023年9月30日現在

サービス名
(配信開始年月)

プラットフォーム

オリジナル/
他社IP

概要

メメントモリ

(2022年10月)

App Store

Google Play

DMM GAMES

オリジナル

「せつなくて、美しい。一瞬で別世界へ」

水彩調で儚く描かれたキャラクターたちが登場する放置RPG。多数の有名アーティストによる"ラメント"(歌) は少女たち一人一人が持つ想いを表現しており、心に残るストーリーと実力派声優によるボイスでゲームの世界観を存分に体感することができます。
(累計250万ダウンロード超)

 

(注) 「RPG (ロールプレイングゲーム)」とは、ユーザーがゲーム内の登場人物となり、与えられる試練 (冒険、難題、探索、戦闘等) を通して目的の達成を目指すゲームのことをいいます。

 

② その他サービス

当社の連結子会社である株式会社Koiniwaが開発・運営する、当社のゲームアプリ以外のサービスをいい、当連結会計年度末時点においては『恋庭』を提供しております。

2023年9月30日現在

サービス名
(配信開始年月)

プラットフォーム

オリジナル/
他社IP

概要

恋庭

(2021年4月)

App Store

Google Play

オリジナル

「ゲームしてたら、恋人ができた。」をコンセプトに、ゲーム恋活アプリ利用者数No.1の「心でつながる」サービスを提供しております。
 (累計200万ダウンロード超)

 

 

 

  サービス別売上高

タイトル名

2022年9月

2023年9月

売上高
(百万円)

割合
(%)

売上高
(百万円)

割合
(%)

メメントモリ

19,653

92.1

幻獣契約クリプトラクト

905

37.3

388

1.8

ミトラスフィア

573

23.6

146

0.7

恋庭

949

39.1

1,144

5.4

その他

0

0.0

合計

2,428

100.0

21,333

100.0

 

(注) 『幻獣契約クリプトラクト』及び『ミトラスフィア』は、2023年6月をもってサービス提供を終了した当社開発・運営のRPGアプリであります。

 

当社の事業系統図は次のとおりです。


 

(2) 当社の特徴及び強みについて

① ゲームアプリの長期運営

当社は、「ゲームに対して積極的なユーザー層 (注)」を想定主要顧客とし、自社IPかつグローバル配信を前提に開発しております。ゲームアプリにおける長期安定運営の基盤は、ユーザーにより深く刺さる施策を投じていくことで強化されていくものと考えており、ユーザー動向の分析、KPI (重要業績評価指標) 変動要因の把握、新機能の実装後におけるKPI推移や他社分析の実行等を継続的に行っていくことで確立されたPDCAサイクルは、当社の運営力の源泉となっております。さらに、これまでのPC向けゲームやゲームアプリ開発における成功・失敗のあらゆる面から蓄積したノウハウの活用、そして「お客様と共にゲームをつくっていく」という姿勢を通してサービスの長期運営に取組んでおります。

 

(注) 当社では、現在においてスマートフォンゲームや家庭用ゲーム機、PCゲーム等に親しんでいる層のほか、これらのゲームにかつて深く親しんだ経験のある層を対象としております。

 

② プロモーション

当社は、設定した予算内でより費用対効果があると判断したプロモーションを実施しております。また、プロモーション単価のコントロールを適切に行うため、実施したプロモーション施策についてのデータ分析及びPDCAサイクルを遂行しております。

 

③ 自社IPの活用

当社は、今後の中長期的な成長を見据えるために、収益貢献度が高く、かつ他社IPの制約にとらわれない開発が可能であるオリジナルタイトルの開発・運営を主力としており、プロモーションとの連携によって自社IPの確立及び収益の多角化を図っております。

 

業績

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー (以下、「経営成績等」という。) の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行により社会経済活動は正常化に進みつつあり、雇用・所得環境も改善傾向にあります。しかしながら、原材料価格の高騰や人材不足等が主な要因となり、物価上昇や消費動向に影響を与えているほか、海外景気の下振れリスク、金融資本市場の変動等の要因には十分に注視する必要があり、依然として先行き不透明な状況にあります。

当社グループの事業を取り巻く環境においては、2022年における世界のモバイルゲーム市場は8兆9,146億円、そのうち日本国内では1兆2,129億円と安定した推移が続いております (参考:株式会社角川アスキー総合研究所「ファミ通モバイルゲーム白書2023」)。
  このような事業環境のもと、当社グループの中長期的な成長の要となる複数の新規アプリの企画・開発及び既存アプリの運営に取り組んでまいりましたが、2022年10月にリリースした『メメントモリ』が年間を通して好調に推移したことにより、グループ全体の売上高及び営業利益は前連結会計年度比で増収増益となりました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は21,333百万円 (前連結会計年度比778.3%増)、営業利益4,900百万円 (前連結会計年度は営業損失1,008百万円)、経常利益4,920百万円 (前連結会計年度は経常損失1,015百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益に関しては3,293百万円 (前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失838百万円) となりました。

なお、当社グループはスマートフォンアプリ関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物 (以下、「資金」という。) は、前連結会計年度と比べて4,194百万円増加し、5,017百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は5,212百万円 (前連結会計年度比6,187百万円の収入増)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上4,920百万円、売上債権の増加額1,732百万円、未払金の増加額1,147百万円、未払消費税等の増加額729百万円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は278百万円 (前連結会計年度は96百万円の収入) となりました。主な要因は、定期預金の預入による支出179百万円、有形固定資産の取得による支出49百万円、敷金及び保証金の差入による支出50百万円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は739百万円 (前連結会計年度は349百万円の収入) となりました。主な要因は、短期借入金の返済による支出300百万円、長期借入金の返済による支出424百万円、ストックオプションの行使による収入3百万円、新株予約権の取得による支出17百万円であります。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a.生産実績

当社グループは生産活動を行っておりませんので、記載を省略しております。

 

 

b.受注状況

当社グループは受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループはスマートフォンアプリ関連事業の単一セグメントであります。

セグメントの名称 

当連結会計年度

(自 2022年10月1日

 至 2023年9月30日)

前年同期比
(%)

スマートフォンアプリ関連事業 (百万円)

21,333

778.3

 

 

(注) 1.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自 2021年10月1日

 至 2022年9月30日)

当連結会計年度

(自 2022年10月1日

 至 2023年9月30日)

販売高
(百万円)

割合
(%)

販売高
(百万円)

割合
(%)

Apple Inc.

1,274

52.5

11,163

52.3

Google LLC

786

32.4

8,324

39.0

 

2.相手先は決済代行事業者であり、ユーザーからの代金回収を代行しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とする箇所があります。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表の作成における重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 及び (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

1) 財政状態

 (資産)

当連結会計年度末における総資産は8,093百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,053百万円増加いたしました。これは主に、「メメントモリ」がヒットしたことにより、現金及び預金が4,374百万円増加、売掛金が1,732百万円増加、繰延税金資産が310百万円減少したためであります。

 

 (負債)

当連結会計年度末における負債は4,415百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,774百万円増加いたしました。これは主に、「メメントモリ」がヒットしたことにより、未払金が1,156百万円増加、未払法人税等が1,396百万円増加したためであります。

 

 (純資産)

当連結会計年度末における純資産は3,678百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,279百万円増加いたしました。これは主に、「メメントモリ」がヒットしたことにより、親会社株主に帰属する当期純利益を3,293百万円計上したことに伴い、利益剰余金が増加したためであります。

 

2) 経営成績

 (売上高) 

当連結会計年度の売上高は21,333百万円 (前連結会計年度比778.3%増) となりました。詳細は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

 (売上原価、売上総利益)

当連結会計年度の売上原価は10,010百万円 (前連結会計年度比320.3%増) となりました。増減の主な要因としては、アプリの課金高増加に伴うプラットフォーム手数料の増加によるものであります。

この結果、当連結会計年度の売上総利益は11,323百万円 (前連結会計年度比23,901.2%増) となりました。

 

 (販売費及び一般管理費、営業利益)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は6,422百万円 (前連結会計年度比508.5%増) となりました。増減の主な要因としては、「メメントモリ」に係る広告宣伝費の増加によるものであります。

この結果、当連結会計年度の営業利益は4,900百万円 (前連結会計年度は営業損失1,008百万円) となりました。

 

 (営業外損益、経常利益)

当連結会計年度の営業外収益は32百万円 (前連結会計年度比217.8%増)、営業外費用は12百万円 (前連結会計年度比32.1%減) となりました。営業外収益の主な内訳は受取手数料の発生31百万円、営業外費用の主な内訳は支払利息の発生6百万円であります。

この結果、当連結会計年度の経常利益は4,920百万円 (前連結会計年度は経常損失1,015百万円) となりました。

 

 (特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度の特別損益は、特別利益及び特別損失ともに計上がありませんでした。

これらの結果、税金等調整前当期純利益は4,920百万円 (前連結会計年度は税金等調整前当期純損失1,015百万円) となり、法人税、住民税及び事業税1,317百万円並びに法人税等調整額310百万円の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は3,293百万円 (前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失838百万円) となりました。

 

3) キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b.経営成績に重要な影響を与える要因

当社の経営成績に重要な影響を与える要因は「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

c.資本の財源及び資金の流動性

当社の事業活動における運転資金需要の主なものは、広告宣伝費、人件費、地代家賃等であります。このほか、会社の成長に必要な設備投資等を含め、収入と支出のバランスを考慮して資金運用を実施することを主たる方針としております。

これらの運転資金については、自己資金、金融機関からの借入及び新株の発行により調達しております。

 

d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、翌期以降3年間における売上高及び営業利益それぞれの合計金額を経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための指標と位置付け、その向上を目指しております。

 

セグメント情報

 

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

当社は、スマートフォンアプリ関連事業の単一セグメントのため、記載を省略しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度 (自 2021年10月1日 至 2022年9月30日)

1.製品及びサービスごとの情報

単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2) 有形固定資産

本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

 

3.主要な顧客ごとの情報

当社グループのサービス提供先は、ゲームの利用者 (一般ユーザー) であるため、連結損益計算書の売上高の10%を超える主要な顧客は存在いたしません。なお、連結損益計算書の売上高の10%を超える決済代行事業者を通じて入金された売上高は以下のとおりであります。

 

 (単位:百万円)

相手先の名称又は氏名

売上高

Apple Inc.

1,274

Google LLC

786

 

 

当連結会計年度 (自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)

1.製品及びサービスごとの情報

単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

(単位:百万円)

日本

その他

合計

17,551

3,781

21,333

 

(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国に分類しております。

 

(2) 有形固定資産

本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

 

3.主要な顧客ごとの情報

当社グループのサービス提供先は、ゲームの利用者 (一般ユーザー) であるため、連結損益計算書の売上高の10%を超える主要な顧客は存在いたしません。なお、連結損益計算書の売上高の10%を超える決済代行事業者を通じて入金された売上高は以下のとおりであります。

 

 (単位:百万円)

相手先の名称又は氏名

売上高

Apple Inc.

11,163

Google LLC

8,324

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

該当事項はありません。