2025年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 32,703 100.0 829 100.0 2.5

事業内容

3【事業の内容】

 当社グループは、当社、子会社6社及び関連会社4社で構成されており、その主な事業内容と当該事業における当社、子会社及び関連会社の位置づけは次のとおりであります。

 天然油脂を主たる原料とする主な製品は脂肪酸、高級アルコール、不飽和アルコール、界面活性剤等であり、当社及び子会社である日新理化㈱、日東化成工業㈱で製造し、当社が販売するほか、関連会社であるEdenor Oleochemicals Rika (M) Sdn.Bhd.等で製造し、その一部を当社が仕入れて販売しております。また、一部は市場より仕入れて当社が販売しております。

 石油化学製品を主たる原料とする主な製品は可塑剤、機能製品、樹脂添加剤等であり、当社及び子会社である日新理化㈱で製造し、当社が販売するほか、一部は市場より仕入れて販売しております。

 

 事業の系統図は次のとおりであります。

 

 

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における世界経済は、低調な中国経済に対して、欧州及び米国経済は堅調な個人消費に支えられ、底堅く推移しました。わが国経済は、製造業における人手不足感が高まっているものの、好調な外需と国内設備投資により、緩やかな回復基調を保ちました。しかしながら、緊張が続く世界情勢に加え、米国の相互関税引き上げに起因する貿易摩擦の激化が懸念されるなど、先行きは不透明さを増しています。

 当社グループにおいては、主要原材料の一つである油脂相場の高騰や、中国による廉価品の海外輸出拡大に端を発した価格競争激化などが、汎用品の収益を圧迫する状況にあります。一方、高耐候性可塑剤や医薬品原料などの高機能製品は、末端需要の増加から販売数量を伸ばし、全社収益を牽引しました。

 このような環境のなか、当社グループは、2024年6月に修正いたしました中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)に基づき、モノづくり力の向上と事業ポートフォリオの組換えに注力してまいりました。当連結会計年度におきましては、生産・設備保全・品質管理体制の見直しによる生産ロス低減や調達ソースの多様化など事業基盤の強化を進めました。また、製品の統廃合を含むラインアップ見直しのほか、需要拡大を見込む環境貢献製品の開発・用途開拓など、事業構造転換に向けた取り組みを推進しました。加えて、拠点集約のため生産を停止しておりました堺工場において、すべての製品の移管が完了したことから、建物・設備の撤去及び処分を決定し、当連結会計年度において資産除去債務を計上いたしました。

 この結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は、327億3百万円(前期比0.5%減)となり、損益面では、営業利益8億2千9百万円(前期比129.2%増)、経常利益11億9千5百万円(前期比53.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5億2千2百万円(前期比136.5%増)となりました。

 

 当連結会計年度における主要製品の概況は次のとおりであります。

 トイレタリー向け界面活性剤は、国内観光業の好調から製品需要は堅調に推移し、数量、売上高ともに前年並みとなりました。繊維油剤原料をはじめとする工業向け天然高級アルコールは、原料相場の高騰をうけた価格改定及び新規顧客の開拓により数量、売上高ともに前年を上回りました。日用品雑貨などのポリオレフィン樹脂成形物向け添加剤は、主要輸出先である欧州での需要が好調に推移し、食品・医薬品向け添加剤についても、需要が堅調であったことから数量、売上高ともに前年を上回りました。

 主に床材や壁紙、電線被覆材などの建築部材に使用される汎用可塑剤は、国内需要の低迷に加え、安価な海外品との競争激化により数量、売上高ともに前年を大きく下回りました。

 自動車産業向け製品は、需要の伸び悩みにより、数量、売上高ともに前年を下回りました。

 電子材料向け製品については、ユーザー需要が堅調に推移したことから、数量、売上高ともに前年並みとなりました。

 

 当連結会計年度末の総資産は前期末比6.5%減、金額で25億9千5百万円減少の375億1千9百万円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ9億1千5百万円減少し、27億8千万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、資金は2億2千4百万円減少(前期は35億7千8百万円増加)しました。これは主に、仕入債務の減少28億2千7百万円及び棚卸資産の増加5億4千7百万円と売上債権の減少20億7千2百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、資金は1億7千4百万円減少(前期は6千万円減少)しました。これは主に、有形固定資産の取得による支出6億6千5百万円及び投資有価証券の売却による収入5億6千万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、資金は5億1千3百万円減少(前期は25億9千6百万円減少)しました。これは主に、短期借入金の純減9億9千5百万円及び長期借入金の純増5億4千2百万円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

1)生産実績

 当連結会計年度における生産実績を示すと、次のとおりであります。

生産量(トン)

前年同期比(%)

57,284

77.5

 

2)受注状況

 当社グループ(当社及び連結子会社)は、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。

 

3)販売実績

 当連結会計年度における販売実績を示すと、次のとおりであります。

販売高(百万円)

前年同期比(%)

32,703

99.5

(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自2023年4月1日

至2024年3月31日)

当連結会計年度

(自2024年4月1日

至2025年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

昭和化成工業(株)

3,088

9.4

3,422

10.5

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当連結会計年度の売上高は、前期比0.5%減、金額で1億6千万円減少の327億3百万円となりました。これは主に、高耐候性可塑剤や医療用原料などの高機能製品が末端需要の増加から販売数量を伸ばしたものの、汎用品は安価な海外品との価格競争激化などにより販売数量が減少したためであります。

 営業利益は前期比129.2%増、金額で4億6千7百万円増加の8億2千9百万円となりました。これは主に、生産・設備保全・品質管理体制の見直しによる生産ロス低減によるものであります。

 受取配当金、持分法による投資利益等の営業外損益を加えた経常利益は前期比53.2%増、金額で4億1千4百万円増加の11億9千5百万円となり、原状回復費用や法人税等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比136.5%増、金額で3億1百万円増加の5億2千2百万円となりました。

 当連結会計年度末の総資産は前期末比6.5%減、金額で25億9千5百万円減少の375億1千9百万円となりました。

 流動資産につきましては、現金及び預金、受取手形及び売掛金が減少した影響などにより前期末比11.4%減、金額で22億6千万円減少の175億8千4百万円となりました。固定資産につきましては、投資有価証券の売却などにより前期末比1.7%減、金額で3億3千4百万円減少の199億3千4百万円となりました。

 流動負債につきましては、支払手形及び買掛金が減少したことなどにより前期末比29.3%減、金額で37億6千万円減少の90億7千6百万円となりました。固定負債につきましては、資産除去債務が増加したことなどにより前期末比7.3%増、金額で6億4千5百万円増加の94億4千6百万円となりました。

 純資産につきましては、利益剰余金が増加したことなどにより前期末比2.8%増、金額で5億1千9百万円増加の189億9千5百万円となりました。

 この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は47.4%となりました。

 

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、運転資金及び設備資金を内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入金による資金調達につきましては、運転資金は短期借入金で、設備資金などの長期資金は長期借入金で調達しております。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は72億9千5百万円となっております。

 また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は27億8千万円となっております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されています。

 連結財務諸表の作成にあたっては、経営者の判断の下、一定の前提条件に基づく見積りが必要となる場合がありますが、この前提条件の置き方などにより、連結貸借対照表上の資産及び負債、連結損益計算書上の収益及び費用などに重要な影響を及ぼすことがあります。

 なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 当社グループは単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 当社グループは単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

1 製品及びサービスごとの情報

 当社グループは単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

2 地域ごとの情報

(1)売上高

(単位:百万円)

 

日本

アジア・オセアニア

欧州

米州

合計

28,698

2,857

940

367

32,863

(注)1 売上高は顧客の所在地を基礎とし、地理的近接度によって国又は地域に分類しております。

2 各区分に属する国又は地域の内訳は次のとおりであります。

アジア・オセアニア ………中国・タイ・インド等

欧州 …………………………英国・スペイン等

米州 …………………………米国・ブラジル等

 

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3 主要な顧客ごとの情報

 外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

1 製品及びサービスごとの情報

 当社グループは単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

2 地域ごとの情報

(1)売上高

(単位:百万円)

 

日本

アジア・オセアニア

欧州

米州

合計

27,832

3,133

1,122

613

32,703

(注)1 売上高は顧客の所在地を基礎とし、地理的近接度によって国又は地域に分類しております。

2 各区分に属する国又は地域の内訳は次のとおりであります。

アジア・オセアニア ………中国・インド・韓国等

欧州 …………………………英国・スペイン等

米州 …………………………米国・ブラジル等

 

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3 主要な顧客ごとの情報

(単位:百万円)

顧客の名称または氏名

売上高

関連するセグメント名

昭和化成工業(株)

3,422

当社グループは単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 当社グループは単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 当社グループは単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

該当事項はありません。