2024年2月期有価証券報告書より

リスク

 

3 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

1.事業環境に関する事項

(1)経営環境の変化について

当社は、顧客企業のIT構築の要望に迅速に応えるために、日々進化するIT技術等に迅速に対応することで事業活動を拡大してまいりました。しかしながら、今後の技術革新への十分な対応ができなかった場合及び景気低迷等により顧客企業のITへの投資が減少した場合には、顧客企業からの受注が減少し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社は、今後も先端のIT技術の取り込みに努めてまいります。

 

(2)IT投資環境リスク

顧客のIT投資は経済情勢や景気動向の影響を受ける傾向にあり、日本経済が低迷又は悪化した場合には、顧客のIT投資が減少するおそれがあり、その場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、先端のIT技術の取り込みや、安定収益の基盤となるストック型売上の確保に努めております。

 

(3)競合他社による影響について

当社グループは、人材力等の強化、付加価値の高いサービスの提供等により顧客との良好な取引関係の維持等に積極的に取り組み、競争優位性を確保しながら、品質及び価格の維持向上に努めております。しかしながら、競合他社のサービス力の向上や価格競争の激化により当社の競争力が相対的に低下した場合、収益性の低下等を招き、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

2.事業内容に関する事項

(1)人材の確保・育成について

当社グループが今後事業の拡大を図るためには、優秀な人材の確保及び育成が必須となります。当社グループは、積極的に人材の採用及び育成を進めております。しかしながら、人材採用及び育成等が計画どおり進まない場合、大量離職が発生した場合等には、必要な人材を確保することが困難となり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)法的規制について

当社は、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(以下、「労働者派遣法」という)」、「下請代金支払遅延等防止法」等の規制を受けております。当社は法令遵守に努めており、当該法的規制等に抵触する事実はなく、許認可等の継続に支障を来たす要因は発生していないものと認識しております。当社は、労働者派遣事業許可の免許を取得し、一部の業務において顧客先に従業員を派遣しているため、労働者派遣法の遵守に努めておりますが、労働者派遣法に定める派遣元事業主としての欠格事由に該当した場合、関係法令に違反した場合には当該事業の停止、許可の取消しを命じられる可能性があります。また、法令の制定、改正、解釈の変更が行われた場合に、当社の事業活動に影響が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(許認可等の状況)

許認可等の名称

有効期限

許認可等の番号

規制法令

所轄官庁等

取消事由等

労働者派遣事業許可

2022年9月1日~

2027年8月31日

派13-304512

労働者派遣法

厚生労働省

労働者派遣法第6条に定められている条項に抵触した場合

 

 

 

(3)情報管理について

当社は、事業を通じて顧客の機密情報や個人情報を保有しております。情報の取扱いについては情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格である「ISO27001:2013」(ISMS)の認証取得しているほか、社内規程の整備、運用並びに社員教育を徹底しております。しかしながら、これらの対策にも関わらず当社の人的オペレーションのミス、システム障害、その他予期せぬ要因等により、情報漏洩が発生し、当社の社会的信用の失墜や顧客に対する損害賠償責任等が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)コンプライアンス体制について

当社グループは、今後企業価値を高めていくためにはコンプライアンス体制が有効に機能することが重要であると考えております。そのためコンプライアンスに関する社内規程を策定・運用するとともに適宜研修を実施し、周知徹底を図っております。しかしながら、これらの取り組みにも関わらずコンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、今後の当社の事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)M&A(企業買収等)による事業拡大について

当社グループでは、事業拡大のため、M&A等の投資活動を行っております。

M&Aにあたっては、対象企業の財務内容や契約関係等についての詳細な事前審査を行い、十分にリスクを吟味した上で決定しておりますが、買収後に偶発債務の発生や未認識債務の判明等事前の調査で把握できなかった問題が生じた場合、事業の展開等が計画どおりに進まない場合、のれんの減損処理を行う必要が生じる等、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)訴訟等について

当社グループでは、これまでに訴訟は発生しておりません。しかしながら、将来において予期せぬトラブルや訴訟等が発生した場合には、その内容や賠償金額によって、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
  

3.その他

(1)大株主について

当社の代表取締役社長である冨永重寛は、当社の大株主であり、本書提出日現在で発行済株式総数の49.51%を所有しております。

同人は、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求すると共に、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。

当社といたしましても、同人は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、大株主である同人の株式が減少した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)配当政策について

当社は、経営基盤の強化及び積極的な事業展開のために内部留保の充実を図り、財務体質の強化と事業拡大のための投資に充当していくことが重要であると認識しており、無配としております。

将来的には、経営成績及び財政状態、事業環境などを総合的に勘案し、内部留保とのバランスをとりつつ、株主に対する配当を実施していく方針であります。

ただし、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。

 

配当政策

3 【配当政策】

当社は、財務体質の強化と事業拡大のための内部留保の充実を図ることが優先課題であると考えており、創業以来配当を行っておりません。しかしながら、株主に対する利益還元も経営の重要課題であると認識しております。

今後の配当政策の基本方針につきましては、収益力の強化や事業基盤の整備を実施しつつ、当社を取り巻く事業環境を勘案し、内部留保とのバランスを取りながら検討していく方針であります。内部留保につきましては、財務体質の強化、競争力の維持・強化による将来の収益力向上を図るための資金として、有効に活用する方針であります。

当社は、中間配当を行うことができる旨を定款で定めております。なお、当社は会社法第459条第1項の規定に基づき、法令に別段の定めがある場合を除き、剰余金の配当にかかる決定機関を取締役会とする旨を定款に定めております。