事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
-
セグメント別売上構成
-
セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
-
セグメント別利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
(単一セグメント) | 6,929 | 100.0 | 757 | 100.0 | 10.9 |
事業内容
3【事業の内容】
当社は、コーポレートビジョンである「あるべき未来をクラウドでカタチにする」のもと、クラウド先端テクノロジーとデザインで企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するマルチクラウド・インテグレーターです。近年、スマートフォンの普及やクラウドテクノロジーの進化によって、生活やビジネスなど社会のあらゆる領域でデジタルに最適化された顧客体験(注1)が求められています。さらに新型コロナウイルス感染症の流行拡大による影響から、日本のみならず、世界においてこのデジタル化の流れは加速しました。顧客のニーズは多様化し、企業がその移りゆくニーズをとらえ、デジタル時代を生き抜いていく必要があります。あらゆるヒト、モノがデジタルでつながる社会において、当社はデジタルに最適化された新しい顧客体験をカタチにし、顧客中心型のビジネス変革を支援していきます。
DXには様々な定義がありますが、日本経済団体連合会によると、単純な改善や自動化、効率化をもってDXとは言い難く、社会の根本的な変化に対して、新たな価値を創出するための改革がDXと定義されております(出典:日本経済団体連合会「Digital Transformation(DX)」2020年5月19日)。コスト削減を目的とした、紙からデジタルへの置き換えといった社内のアナログな業務やデータをデジタル化する「守りのDX」から、収益や顧客エンゲージメントの向上を目的とした、新しい顧客体験を創出する「攻めのDX」にシフトすることが求められています。「攻めのDX」のステップとして、顧客接点の変革、サービス商品の変革、最後にビジネスモデルの変革となり、達成難度も高く、これを実現すると企業の高い競争力が獲得でき、この「攻めのDX」こそがDXの本質と言えます。
※ 株式会社NTTデータ経営研究所「日本企業のデジタル化への取り組みに関するアンケート調査(2019年8月20日)」を基に当社作成
日本企業においてビジネス変革等の「攻めのDX」の必要性を強く感じる割合が約9割となりますが、その背景にはデジタル技術の普及による自社の優位性や競争力が低下することの懸念があります。(出典:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「デジタル・トランスフォーメーション推進人材の機能と役割のあり方に関する調査 (2019年5月17日)」)
一方で、顧客への新たな価値を創造するDXで成果が出ている企業の割合はわずか8.3%であり、DX推進の上位課題に「人材・スキルの不足」といった人や組織の課題が挙げられております(出典:一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)「企業IT動向調査報告書2024(2024年3月31日)」)。
こうしたビジネス環境の変化において、当社はクラウド先端テクノロジーを活用して顧客ニーズの変化に適応できる高いアジリティ(俊敏性)で新しい顧客体験をカタチにする企業のDX支援を行い、企業の事業成長(カスタマーサクセス)の実現を追求していきます。
当社は、DX支援のプロフェッショナルサービスを展開する「クラウドインテグレーションサービス」とクルマと企業をつなぐドライバー働き方改革クラウド「Cariot」を展開する「Cariotサービス」の2つのサービスを運営しており、以下に具体的な内容を記載いたします。なお、当社の事業は「クラウドソリューション事業」の単一セグメントとなります。
(1)クラウドインテグレーションサービス
「クラウドインテグレーションサービス」は、DX支援のプロフェッショナルサービスとして、クラウド先端テクノロジーで新しい顧客体験をカタチにする「攻めのDX」を支援しています。当社の中核サービスとして、国内大手企業を中心に、マルチクラウド上でのIoT/MobilityやAIのサービスづくり、法人向けECサービス(B2B)やリ アル店舗と連携するECサービス(B2C)、顧客とつながるコミュニティサービス、API(注2)及びID統合のプラ ットフォーム構築等、企業の既存事業や新規事業のデジタル変革をサービス企画からデザイン、マルチクラウド開発、運用までをワンストップで提供しています。
(2)Cariotサービス
「Cariotサービス」は、「クルマと企業をつなぐドライバー働き方改革クラウド」のサービスコンセプトのもと、法人車両のリアルタイム位置情報活用と運転日報のデジタル化を中心とした車両管理業務のDXにより、現場の業務効率化と安心・安全を提供する自社のクラウドサービスです。ドライバーを中心に管理者やスタッフ、顧客などクルマに関わる全ての人の働き方改革を支援します。
(注)
1.顧客体験:顧客が企業のサービスや商品を利用することで得られる体験
2. API:Application Programming Interfaceの略でソフトウェア同士が互いに情報をやりとりするのに使用
するインターフェース仕様
[サービスの流れ]
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績」という。)の状況の概要は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態の状況
当事業年度末における財政状態は、総資産4,010,314千円(前事業年度末比39.1%増)、負債合計は2,022,083千円(前事業年度末比49.6%増)、純資産合計は1,988,230千円(前事業年度末比29.9%増)となりました。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は、前事業年度末より1,028,133千円増加し、3,605,351千円となりました。これは主に、現金及び預金が420,045千円増加したこと、また売掛金及び契約資産が627,521千円増加したこと等によるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は、前事業年度末より100,676千円増加し、404,962千円となりました。これは主に、有形固定資産が60,783千円増加したこと、繰延税金資産が5,345千円増加したこと等によるものであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は、前事業年度末より735,257千円増加し、1,503,933千円となりました。これは主に、賞与引当金が150,120千円増加したこと、未払法人税等が292,592千円増加したこと、未払消費税等が169,037千円増加したこと等によるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は、前事業年度末より64,380千円減少し、518,150千円となりました。これは主に、長期借入金が64,380千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末より457,932千円増加し、1,988,230千円となりました。これは主に、当期純利益440,471千円の計上により利益剰余金が同額増加したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当社は、コーポレートビジョンである「あるべき未来をクラウドでカタチにする」のもと、クラウド先端テクノロジーとデザインで企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するマルチクラウド・インテグレーターです。
当事業年度におけるわが国の経済は、経済活動の回復が進展しつつある一方で、物価上昇、海外経済の減速懸念等、先行き不透明感が継続しております。
当社が属するDX市場に関して、DXには様々定義がありますが、日本経済団体連合会によれば、単純な改善や自動化、効率化をもってDXとは言い難く、社会の根本的な変化に対して、新たな価値を創出するための改革がDXと定義されております(出典:日本経済団体連合会「Digital Transformation(DX)」2020年5月19日)。コスト削減を目的とした、紙からデジタルへの置き換えといった社内のアナログな業務やデータをデジタル化する「守りのDX」から、収益や顧客エンゲージメントの向上を目的とした、新しい顧客体験を創出する「攻めのDX」にシフトすることが求められています。「攻めのDX」のステップとして、顧客接点の変革、サービス商品の変革、最後にビジネスモデルの変革となり、達成難度も高く、これを実現すると企業の高い競争力が獲得でき、この「攻めのDX」こそがDXの本質と言えます。
日本企業において、ビジネス変革等の「攻めのDX」の必要性を強く感じる割合が約9割となりますが、その背景にはデジタル技術の普及による自社の優位性や競争力が低下することの懸念があります(出典:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「デジタル・トランスフォーメーション推進人材の機能と役割のあり方に関する調査(2019年5月17日)」)。一方で、顧客への新たな価値を創造するDXで成果が出ている企業の割合はわずか8.3%であり、DX推進の上位課題に「人材・スキルの不足」といった人や組織の課題が挙げられております(出典:一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)「企業IT動向調査報告書2024(2024年3月31日)」)。
さらに、新型コロナウイルス感染症の流行拡大の影響により、各企業においてはリモートコミュニケーションを含めた業務のオンラインへのサービス転換や柔軟な労働環境への急速なシフト等の取り組みが加速し、DXは喫緊の経営課題となっております。
このような環境下、国内DX市場の規模は、2022年度の3兆4,838億円から2030年度には8兆350億円に拡大すると 予測されております(出典:株式会社富士キメラ総研「2024 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」)。また、DX実現を支える国内パブリッククラウドサービス市場は2023年~2028年にかけて15.7%の年平均成長率で推移し、2028年の市場規模は2023年比2.1倍の6兆5,146億円になることが予測されております(出典: IDCJapan株式会社「国内パブリッククラウドサービス市場予測、2024年~2028年」)。
当社においては、「クラウドインテグレーションサービス」及び「Cariotサービス」の2つのサービスについて事業運営を行ってまいりました。なお、当社の事業はクラウドソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載は省略しております。
(クラウドインテグレーションサービス)
当事業年度において、新規顧客を多数獲得しながらも既存顧客の取引拡大を実現し、過去最高の売上高となりました。大手企業(注1)の「四半期契約顧客数(注2)」は48社(前年同期は33社。前四半期は41社)となり、大手企業の「顧客当たりの四半期平均売上高(ARPA)(注3)」については36.4百万円(前年同期は41.7百万円。前四半期は39.2百万円)となりました。
取り組みとしては、従来からの強みであるIoT/MobilityやAIのサービスづくり、法人向けECサービス(B2B)やリアル店舗と連携するECサービス(B2C)、顧客とつながるコミュニティサービス、API(注4)連携及びID統合のプラットフォーム構築による顧客体験の向上といった「攻めのDX」を支援しました。
大手企業の主力事業領域におけるSalesforceプラットフォームを活用したマルチクラウド案件が業績貢献しました。また、新規で導入支援を開始したSalesforce Data Cloudについても、受注活動に取り組み、来期以降の案件獲得を見込んでいます。
強みの一つであるAPI連携プラットフォームのMuleSoft導入支援については、複数の新規顧客獲得に加え、当第3四半期会計期間に発生した既存顧客からの大口の追加引き合いが継続しており、取引規模の更なる拡大を実現しました。
新たに注力しているID認証プラットフォームの導入支援は、複数の新規顧客を獲得し、来期以降の取引拡大を見込んでいます。
クラウドエンジニア等の専門職従業員数(注5)については、2024年3月末時点で275人(前年同期は192人、前四半期は258人)となり、期初計画253人を大きく上回る結果となりました。
注
1. 大手企業:日経225、日経400、日経500のいずれかに採用されている企業、または当該企業のグループ企
業や当該企業に準ずる売上(1,000億円以上)規模の企業
2. 四半期契約顧客数:再販案件を除いた四半期会計期間における契約顧客数。再販案件とは当社が仕入れた
ライセンスを顧客に再販売するリセールにあたり、当社においては金額が僅少なため、当該顧客は除く
3. 顧客当たりの四半期平均売上高(ARPA):Average Revenue per Accountの略(顧客当たりの平均売上
高)で、再販案件を除いた顧客当たりの四半期平均売上高。再販案件を除いた四半期売上高÷四半期契約顧客により算出
4. API:Application Programming Interfaceの略でソフトウエア同士が互いに情報をやりとりするのに使用
するインタフェース仕様
5. クラウドエンジニア等の専門職従業員:事務職を除いたクラウドインテグレーションサービス部門のエン
ジニア、マネージャー等の専門職
(Cariotサービス)
当事業年度において、「クルマと企業をつなぐドライバー働き方改革クラウド」のサービスコンセプトのもと、製品競争力を引き続き向上させました。マーケティング及び営業活動においては、主なターゲット顧客である中小企業に加え、中堅・大手企業にも営業対象を広げた結果、契約数は357件と過去最高を更新しながら、ARPA及びARR(注6)の上昇を実現しました。引き続き、競争優位性が生かせる領域へ注力しながら着実な事業展開を図っていきます。
注
6. ARR:Annual Recurring Revenueの略。月末のMRR(Monthly Recurring Revenueの略で月間経常収益)を
12倍して算出した年間経常収益
これらの結果、当事業年度における当社の経営成績は、売上高6,928,611千円(前年同期比30.6%増)、売上総利益3,001,516千円(前年同期比46.7%増)、営業利益757,378千円(前年同期比193.5%増)、経常利益751,825千円(前年同期比194.7%増)、当期純利益440,471千円(前年同期比98.0%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,575,067千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度末において営業活動により得られた資金は、600,031千円(前年同期は306,041千円の支出)となりました。主な増加要因は、税引前当期純利益751,203千円、未払消費税等の増加169,037千円、賞与引当金の増加150,120千円、主な減少要因は受注損失引当金の減少17,908千円、法人税等の支払36,122千円、売上債権の増加627,521千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度末において投資活動により支出した資金は、149,627千円(前年同期は135,813千円の支出)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出104,084千円、無形固定資産の取得による支出31,940千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度末において財務活動により支出した資金は、30,358千円(前年同期は42,190千円の支出)となりました。主な増加要因は、新株の発行による収入17,772千円、主な減少要因は長期借入金の返済による支出47,820千円であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社の事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社は、受注から販売までの期間が短いため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。なお、当社は、クラウドソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
事業の名称 |
当事業年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
クラウドソリューション事業(千円) |
6,928,611 |
130.6 |
(注)1.製品・サービス間の取引はありません。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
前事業年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当事業年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
||
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
株式会社EARTHBRAIN |
622,040 |
11.7 |
592,197 |
8.5 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りに関しては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる可能性があります。
当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
b.経営成績の分析
(売上高)
当事業年度における売上高は、前事業年度に比べ1,622,772千円増加し6,928,611千円(前事業年度比30.6%増)となりました。これは主に、旺盛なDX支援の引き合いを背景に、クラウドインテグレーションサービスによる売上高が増加したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は、前事業年度に比べ666,693千円増加し3,927,095千円(前事業年度比20.4%増)となりました。これは主に、クラウドインテグレーションサービスにおいて、旺盛な引き合いに応える供給体制を構築したことから労務費及びパートナーへの外注費が増加したことによるものであります。
以上の結果、売上総利益は前事業年度に比べ956,079千円増加し3,001,516千円(前事業年度比46.7%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ456,756千円増加し2,244,137千円(前事業年度比25.6%増)となりました。これは、業績が上振れて推移したことから業績連動型の賞与が支給されることになり、賞与引当金繰入が150,120千円増加したこと等によるものであります。
以上の結果、営業利益は前事業年度に比べ499,322千円増加し757,378千円(前事業年度比193.5%増)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当事業年度における営業外収益は、前事業年度に比べ358千円増加し715千円(前事業年度比100.6%増)となりました。これは主に、助成金収入が340千円増加したことによるものであります。また、営業外費用は、前事業年度に比べ2,929千円増加し6,268千円(前事業年度比87.7%増)となりました。これは主に、支払利息が2,901千円増加したことによるものであります。
以上の結果、経常利益は前事業年度に比べ496,752千円増加し751,825千円(前事業年度比194.7%増)となりました。
(法人税等合計、当期純利益)
当事業年度における法人税等合計は、税引前当期純利益が増加したことから法人税、住民税及び事業税が増加し、前事業年度に比べ278,241千円増加し310,732千円となりました。
以上の結果、当期純利益は前事業年度に比べて217,969千円増加し440,471千円(前事業年度比98.0%増)となりました。
c.キャッシュ・フローの分析
各キャッシュ・フローの分析については、「3(1)経営成績等の状況の概要③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
d.資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要のうち主なものは、クラウドインテグレーションサービスにおける労務費及び外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、投資を目的とした資金需要は、Cariotサービス及び受注管理システムに係るソフトウエア開発費用等の設備投資等によるものであります。
なお、当社の資金の源泉は主に借入等によるものであります。
e.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載の通り、クラウドインテグレーションサービスにおける売上総利益率、四半期契約顧客数及び顧客当たりの四半期平均売上高(ARPA)を重要な経営指標と位置づけ、各経営課題に取り組んでおります。売上総利益率、四半期契約顧客数及び顧客当たりの四半期平均売上高(ARPA)につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)当社の強みと特徴 ② 優良な顧客基盤を有する収益性の高いクラウドインテグレーションサービス」に記載の通りです。
f.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」及び「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業内容や外部環境、事業体制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
g.経営者の問題認識と今後の方針について
クラウド先端テクノロジーとデザインで企業のDXを支援することで、あらゆるヒト、モノがデジタルでつながる社会において、デジタルに最適化された新しい顧客体験をカタチにし、顧客中心型のビジネス変革を支援していきます。
当社が今後更なる成長を遂げるために、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載している課題に対処することが重要であると認識しております。