事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
-
売上
-
利益
-
利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
| セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
|---|---|---|---|---|---|
| (単一セグメント) | 40,007 | 100.0 | 625 | 100.0 | 1.6 |
3 【事業の内容】
当社グループは、「クラウドで 世界をもっと はたらきやすく」のビジョンのもと、Amazon.com, Inc.の関連会社 Amazon Web Services, Inc.が提供するクラウドコンピューティング(※1)サービス「AWS」のソリューション販売を主軸とし、2021年からはGoogleが提供するGoogle Cloudにも事業領域を広げてクラウドコンピューティング事業を展開しております。
当社は、Amazon Web Services, Inc.の日本法人が設立される以前のクラウド黎明期より、他社に先駆けてAWS導入支援サービスの提供を開始し、AWSへの移行にかかるコンサルティング、クラウド基盤構築、アプリケーション開発、クラウド移行後の運用支援サービス及び運用自動化のためのサービス提供等を一貫して行うことにより、ソリューションを提供しながら、AWSの利用にかかる再販売を行っております。また、より一層多様化・複雑化する顧客ニーズを的確に把握し、顧客ニーズを満たす適切な商品・サービスを提供し続けていくことやマルチクラウドへ対応するため、2021年8月には、Google Cloud事業を展開する株式会社G-genを子会社として設立、2022年6月にはアプリケーション開発に強みを持つ株式会社トップゲートをM&Aにより連結子会社化し、その後、当該2社を合併することで国内トップクラスのGoogle Cloud事業会社となりました。
そのほかにも、当社グループの企業価値向上に寄与する技術・サービスを保有する事業企業への投資事業を開始する目的で2022年11月には株式会社SXイノベーション・パートナーズを設立(その後、2024年11月に「株式会社サーバーワークス・キャピタル」に社名変更)、更に、2025年3月にはMSP(マネージドサービスプロバイダー)業務やMSSP(マネージドセキュリティサービスプロバイダー)業務を行う株式会社サーバーワークス・スマートオペレーションズを設立し当社グループのケイパビリティの強化・拡充を進めております。
クラウドコンピューティングは、サーバー、ソフトウェアライセンス、ネットワーク機器などの初期投資、また運用にあたって多大な運用コストを要する従来型のオンプレミス(※2)と比較し、初期投資を必要とせず、必要に応じてコンピューティング・リソースを柔軟かつ迅速に拡張・縮小することが可能であります。その利便性の高さから、Web・ゲーム・スタートアップ企業のみならず、近年では障害や中断が許されない基幹業務系システム構築の領域においても主要な選択肢となっております。従来の基幹業務系システムに限らず、今後の企業のイノベーションを後押しするビッグデータ(※3)、IoT(※4)、AI(※5)のなかでも、特にAIの飛躍的進化により、柔軟性と変化対応のスピードが要求される新しいビジネス領域においてはクラウドをIT基盤の最初の選択肢に据える考え方はもはや常識化しつつあると認識しております。
このような市場環境の中、当社グループは国内外のIaaS/PaaS(※1)市場で高いシェアを誇るAWSを中核に、AI実装を見据えたデータ基盤の最適化から、AIのビジネス活用を支える高度なアーキテクチャ設計・構築、およびセキュアな運用支援サービスの開発・提供を行っております。単なるインフラ提供にとどまらず、最新のAI技術を企業の成長エンジンへと変換する技術的架け橋としての役割を担っております。
(1) 当社グループサービスの特徴
当社グループの事業は、サーバーワークスによるAWS事業、連結子会社G-genによるGoogle Cloud事業ともに「クラウド事業」単一セグメントであるため、以下については製品・サービス区分別に記載しております。
① クラウドインテグレーション
当社グループは、従来のオンプレミス環境で運用されてきた主に企業の基幹業務系システムをクラウド環境へ移行する際のクラウド基盤のデザイン、構築サービス及びアプリケーション開発を提供しています。従来のシステムをクラウド上に移行し(リフト)、コスト効果や生産性を向上するためにクラウドに最適化したシステムの再構築を図る(シフト)、リフト&シフト戦略を顧客企業に提案することにより、クラウドを活用することにより享受できる効用の最大化を図ります。
また、クラウド基盤の構築サービスの提供にとどまらず、顧客企業がクラウドを通じて実現するビジネス目標の設定、クラウドへの移行計画の策定やクラウド導入後の運用計画の策定支援まで、クラウドを導入することによって実現するIT基盤全体の最適化を見据えた上流のコンサルティングサービスも提供しております。
そのほかにも、数多くのクラウド導入に携わってきた実績から得られたナレッジ・ノウハウをデータベース化して社内での技術トレーニングを行うことにより、Amazon Web Services, Inc.等が提供する各種認定技術者資格を保有する数多くのエンジニア(※6)を育成しております。公表実績AWS導入取引社数およびプロジェクト数のうち、クラウドインテグレーションの実績は以下のとおりであります。
取引社数
(単位:社)
プロジェクト数
(単位:件)
主として検収時まで一定の期間にわたり売上が計上される一過性の売上が中心となっており、当社ではフロー売上と位置づけております。
② リセール
(AWSリセール/Google Cloudリセール)
当社は2011年7月に Amazon Web Services LLC(現Amazon Web Services, Inc.)とVAR契約(付加価値再販売契約)を締結して以来、日本におけるAWSのリセラーとしてAWSの再販売を行っております。顧客企業は、当社が提供する付加価値としての課金代行サービス経由でAWSを利用することにより、従来ハードウェアの調達やその管理に費やしていた時間やコストを削減することができます。また、当社がAWS利用料に手数料を加算した日本円建ての請求書を発行することにより、顧客企業は一般的な銀行振込による支払いが可能となります。
当社では、2016年6月より、既存の課金代行サービスに新たな付加価値サービスをパッケージとして組み合わせたAWS請求代行サービスを展開しておりますが、各種構築支援やコンサルティングサービスが利用可能な「アドバンスドプラン」のほか、複数のAWSアカウントを適切に統制するフルパッケージプランである「ガバナンスプラン」や基本サービスのみの提供でAWSをおトクに利用できる「ディスカウントプラン」、スタートアップ向けの「スタートアッププラン」など豊富なサービスメニュー提供しております。また、AWS利用料の決済機能だけでなく、「Cloud Automator」(当社のAWS運用自動化サービス)も併せて提供するなど、当社独自の付加価値を付与して提供しております。
当社が取扱う稼働するAWSアカウント数の実績は以下のとおりであります。
AWSアカウント数
(単位:個)
AWSは、基本的には初期費用が不要であり、顧客企業のAWS利用時間に応じたオンデマンドかつ従量型課金制となっておりますが、利用するサーバースペックと利用期間を予約することにより大幅な割引を得ることのできるReserved Instance(リザーブド・インスタンス)およびSavings Plans(セービング・プラン)と呼ばれる取引形態が存在します。
また、連結子会社である株式会社G-genでは、日本におけるGoogle CloudのリセラーとしてGoogle Cloudの再販売を行っております。
(AWS運用自動化サービス「Cloud Automator」)
「Cloud Automator」は、AWSのAPI(※7)を、当社が提供するWebアプリケーションの画面上からプログラムレスで直感的・視覚的に操作することにより、クラウド運用の自動化・最適化による運用品質の向上を実現するための当社独自のSaaS(※1)であります。AWSの運用に欠かせないバックアップ、EC2(仮想サーバー)やRDS(リレーショナル・データベース)の起動・停止といった「ジョブ自動化機能」と、顧客企業が利用するAWS環境が安全に運用されていることを自動的にレビューする「構成レビュー自動化機能」の2つの機能を実装しており、ヒューマンエラーを極小化しながら運用・保守管理コスト削減と安定運用を実現します。
(ソフトウェアライセンス販売)
情報漏洩対策など顧客企業の関心が高いセキュリティ対策ソフトウェア・サービスは、クラウド環境を安全に運用し顧客企業の不安を払拭するうえで不可欠なものとなっております。当社グループは、顧客企業のAWS及びGoogle Cloud環境を運用する上で有効な各種ソフトウェア・サービスの仕入れ販売を行っております。
リセール、AWS運用自動化サービス「Cloud Automator」、ソフトウェアライセンス販売ともに、主に利用時間・期間に応じサービス料金を課金するサブスクリプション型のビジネスモデルとなっており、持続的かつ長期的に安定的な収入を見込めるため、当社グループはストック型の売上と位置づけております。なお、AWSリセール及びGoogle Cloudリセールは取引の性格上、利用料金の総額を売上高に計上しております。
③ MSP(マネージドサービスプロバイダー)/MSSP(マネージドセキュリティサービスプロバイダー)
顧客企業がAWS及びGoogle Cloud上に展開した仮想サーバーやネットワークの監視・運用・保守等を請け負うサービスを提供しております。
当社グループは、24時間365日体制でインフラからアプリケーション層をカバーする性能監視、障害監視・復旧、バックアップ等の運用サービスを提供できる体制を整えております。サービス設計にあたっては、安定的なサービス提供と継続的な改善を管理するためにITIL(※8)に準拠した運用設計、運用フローとサービスレベルを規定しております。当社グループは、顧客エンゲージメントライフサイクル(計画、設計、移行または構築、実行および最適化)全体を通して、顧客企業をサポートするために持ち合わせておくべき能力を保有するとしてAmazon Web Services, Inc.に認定された最新の「MSPプログラム」を取得しております。主に利用期間に応じてサービス料金を課金するサブスクリプション型のビジネスモデルとなっており、持続的かつ長期的に安定的な収入を見込めるため、当社グループはストック型の売上と位置づけております。
また、近年、クラウド環境の普及とサイバー攻撃の高度化により、企業のリスクマネジメントを戦略的に支援する役割へのシフトに伴い、従来のMSPにおいて「可用性の確保」に加え、「セキュリティ対応」までを包括的に担うことが求められています。こうした背景から、MSPは単なる運用支援から、脅威監視やインシデント対応を含むMSSP(マネージド・セキュリティ・サービス・プロバイダー)へと進化しており、当社においても、2025年9月に「AWS MSSP コンピテンシー」の資格を取得しております。
④ その他
主に、AWS及びGoogle Cloud上で稼働する特定顧客企業のサービスにおけるシステム運用等を行っております。
(2) 当社グループのビジネスモデルについて
当社グループでは、クラウドインテグレーションによる売上を「フロー売上」(主に、顧客企業へのコンサルティング、基盤デザイン及び基盤構築等クラウドインテグレーションサービス提供時における役務提供による売上であって、主として顧客企業の検収時に売上が計上される一過性の売上)として位置付け、導入企業を開拓することによりフロー売上を拡大させるとともに継続利用企業を蓄積することにより、前述の「ストック売上」(主に、顧客企業がAWS及びGoogle Cloudを継続的に利用するにあたり発生するAWS及びGoogle Cloudの月額利用料及び「Cloud Automator」をはじめとする自社サービスの月額利用料及びサードパーティーソフトウェア・サービスの継続利用に伴うライセンス料(前述(1)② リセール)並びにAWS及びGoogle Cloud上のサーバーの監視・バックアップ等の運用代行利用料及び保守料等(前述(1)③ MSP)による継続的な売上)の拡大による安定収益化を図っております。
〔用語解説〕
※1 クラウドコンピューティング: ソフトウェア、データベース、サーバー及びストレージ等をインターネットなどのネットワークを通じてサービスの形式で必要に応じて利用する方式のことを意味し、「IaaS」「PaaS」「SaaS」の大きく3つの種別に分類されます。
※2 オンプレミス:顧客企業が情報システムを自社で保有し、自社の設備において自社運用する形態を意味します。
※3 ビッグデータ:従来のツールやアプリケーションで処理することが困難な巨大・膨大で複雑なデータ集合のことを意味します。
※4 IoT: Internet of Things の略称であります。コンピュータなどの情報通信機器だけでなく、世の中に存在する様々な物体(モノ)に通信機能を持たせ、相互に通信を行うことにより認識や制御を自動的に行うことを意味します。
※5 AI:Artificial Intelligenceの略称であり、日本では「人工知能」として知られております。従来から概念として広く知られた言葉ですが、ロボティクス同様、膨大なデータの分析・解析・学習処理をクラウドベースで実現することにより現実味を帯び始めています。
※6 2026年2月末日現在、AWS認定資格取得者数は以下のとおりであります。
(単位:名)
※7 API:Application Program Interfaceの略称であります。あるコンピュータプログラムの機能や管理するデータを、外部の他のプログラムから呼び出して利用できるようにする仕組みを意味します。
※8 ITIL: Information Technology Infrastructure Libraryの略称であります。ITサービスマネジメントの成功事例(ベストプラクティス)を体系化したITシステムのライフサイクルマネジメントに関するガイドラインであります。
業績状況
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度末における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は15,567,069千円となり、前連結会計年度末に比べて344,632千円増加しました。これは主に、現金及び預金が603,519千円増加、売掛金及び契約資産が590,238千円増加した一方で、有価証券が590,451千円減少、前渡金が314,800千円減少したことによるものであります。また、固定資産は4,691,877千円となり、前連結会計年度末に比べて579,473千円減少しました。これは主に、のれんが797,330千円減少、関係会社株式が144,276千円減少した一方で、投資有価証券が193,625千円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は10,010,406千円となり、前連結会計年度末に比べて1,301,233千円増加しました。これは主に、買掛金が754,817千円増加、短期借入金が720,000千円増加した一方で、契約負債が467,234千円減少したことによるものであります。また、固定負債は513,335千円となり、前連結会計年度末に比べて189,150千円増加しました。これは主に、繰延税金負債が120,065千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は9,735,204千円となり、前連結会計年度末に比べて1,725,224千円減少しました。これは主に、利益剰余金が600,957千円減少、自己株式の取得により自己株式が1,116,926千円増加したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度(自 2025年3月1日 至 2026年2月28日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、緩やかに回復しております。一方で、米国の通商政策をめぐる動向による景気の下押しリスクに加え、為替相場における円安基調の継続や不安定な変動、金融資本市場の動向等の影響には引き続き注意が必要であり、先行き不透明な状況が続くものと想定されます。
当社グループを取り巻く日本国内のクラウド市場は、引き続き急速な成長軌道にあり、その背景にはデジタルトランスフォーメーション(DX)(注1)やオムニチャネル(注2)化による顧客接点の高度化に加え、AI技術の劇的な進化が挙げられます。
特に2026年初めの生成AI分野での技術進展(いわゆる「アンソロピック・ショック」など)に象徴されるAIモデルの飛躍的進化は社会やビジネスのあり方を根本から変容させつつあります。しかしながら、AIの進化は膨大な計算リソースと高度なデータ基盤を必要とするため、クラウドビジネスを専業とする当社グループにとって、この変化は極めてポジティブな追い風であると認識しております。AIが高度化・複雑化するほど、その安定的な実行基盤としてのクラウドの重要性は増しており、AIの進化はクラウド市場の成長を更に加速させる強力なエンジンとなっています。また、企業のAI対応は急務となっており、当社グループにおいてもAI関連プロジェクトの引き合いが急増していることを受け、Amazon Web Services(以下「AWS(注3)」)でのAIコンピテンシー認定を取得し、AI活用を前提としたインフラ構築・運用の体制整備を急ピッチで進めております。
世界的には、パブリッククラウド市場をけん引するAWSが、技術の進化とイノベーションを繰り返しながら、依然高い成長率と圧倒的シェアを維持して順調に市場を拡大しています。追随するGoogleやMicrosoftとの競争は、それぞれが独自の強みを活かしてクラウドサービスの拡充や改善に力を入れることで多様な選択・オプションが利用可能になり、顧客にとって多くの利益をもたらすとともにクラウドサービスの性能向上やクラウド市場の拡大に大きく寄与しております。
このような状況の中、当社グループは、2025年4月に中期経営方針(FY26-FY28)を公表するとともに、2023年に締結されたAWSとの戦略的協業契約を中心戦略としたクラウド基盤に関するコンサルティング、基盤構築・運用、クラウドサービスの機能強化に加えて、生成AIを活用した新たなサービス展開やセキュリティ領域における付加価値の強化、アライアンスによる海外展開に取り組むなどビジネス拡大に尽力してまいりました。また、Google Cloud事業を展開する連結子会社である株式会社G-genのほか、高度なクラウド運用管理を専門的に運営する株式会社サーバーワークス・スマートオペレーションズを2025年3月に新潟市に設立いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高は40,006,534千円(前期比12.0%増)と前期比で増収となった一方で、一過性の不採算プロジェクトの影響により営業利益は625,262千円(前期比41.7%減)、経常利益は766,168千円(前期比28.1%減)と減益となり、のれんの一括償却等に伴う特別損失等により親会社株主に帰属する当期純損失は600,957千円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益677,331千円)となりました。
なお、当社グループの事業はクラウド事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりませんが、製品・サービス別の業績の概要は以下のとおりであります。
(クラウドインテグレーション)
旧来のオンプレミスシステムから新たなクラウド環境への移行や複数のクラウドサービスを統合するハイブリッドクラウド戦略などを推進する企業が増加していることによってクラウド需要が更に拡大しており、また、生成AIやIoTなど高度な技術の活用により多様なデータ連携やシステムの最適化が必要となり、専門的な技術支援を求める企業が増え顧客獲得と受注が堅調に推移しました。一方で、大規模かつ複雑なクラウドインテグレーション案件が増加していることから、将来のリスクに備えて一部案件で受注損失の引当を行いました。これは、当社グループがより大規模で高難度の案件を手掛ける機会が拡大していることの表れでもあり、今後の事業規模拡大に資する前向きなものと捉えております。以上の結果、売上高は2,367,675千円(前期比4.2%増)となりました。
(リセール)
既存顧客からの継続的な受注及び大口顧客のAWS利用料の増加によりARPU(注4)が堅調に推移するとともに、新規顧客の獲得もあってアカウント数も増加しました。加えて、クラウドインテグレーション案件の大型化に伴い、リセールにおけるAWS利用料も大規模なものが増加しており、当社グループの収益基盤の拡大に寄与しております。一方で、案件の大型化に伴い戦略的なディスカウント案件も増加していますが、現時点ではアカウントを獲得することを優先方針として営業活動を行ってまいりました。また、セキュリティを中心とするサービス・ソフトウェアのライセンス販売、自社サービスの販売も堅調に推移しました。以上の結果、売上高は35,877,350千円(前期比12.9%増)となりました。
(MSP(注5))
クラウド需要の高まりに伴い、クラウド環境の運用や管理に関するニーズが拡大しており、企業はクラウド導入後の運用効率化やセキュリティ確保、コスト最適化のため、専門知識を持つ外部パートナーに依頼するケースが増えております。また、生成AIやIoTなどの先進技術の導入によりシステムの複雑性が増し、運用負担が高まっていることなどから受注が堅調に増加しました。特に、MSP事業は当社グループ事業区分の中で最も利益率が高く、収益性をけん引する重要な柱となっております。以上の結果、売上高は1,731,316千円(前期比4.0%増)となりました。
(その他)
その他は、特定顧客向けサービスの提供により、売上高は30,192千円(前期比145.8%増)となりました。
〔用語解説〕
(注1) デジタルトランスフォーメーション(DX): 企業がデジタルテクノロジーを活用して、ビジネスプロセスやカスタマーエクスペリエンス、組織文化などの様々な領域において革新的な変革を実現する取り組みのことを指します。
(注2) オムニチャネル: 企業が複数の販売チャネル(店舗、ウェブサイト、モバイルアプリなど)を統合して、顧客にとってシームレスな購買体験を提供する戦略のことを指します。
(注3) AWS:「Amazon Web Services」の略称であります。Amazon.comの関連会社であるAmazon Web Services, Inc.が提供する、Webサービスを通じてアクセスできるよう整備されたクラウドコンピューティングサービス群の総称であります。
(注4) ARPU:「 Average Revenue Per User 」の略称であります。1社あたりの平均売上金額を表す数値であります。
(注5) MSP:「Managed Service Provider」の略称であります。顧客がAWS上に展開した仮想サーバーやネットワークの監視・運用・保守等を請け負うサービスであります。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ4,289,513千円増加し、40,006,534千円(前期比12.0%増)となりました。これは主に、リセールが4,110,419千円増加したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、前連結会計年度に比べ4,749,319千円増加し、36,362,176千円(前期比15.0%増)となりました。これは主に、リセール売上にかかる仕入高の増加によるものであります。
以上の結果、売上総利益は前連結会計年度に比べ459,806千円減少し、3,644,357千円(前期比11.2%減)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ12,992千円減少し、3,019,095千円(前期比0.4%減)となりました。これは主に、人件費が増加した一方で、業務委託費が減少したことによるものであります。
以上の結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ446,813千円減少し、625,262千円(前期比41.7%減)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度に比べ66,203千円増加し、295,682千円(前期比28.8%増)となりました。これは主に、受取利息が18,376千円減少した一方で、受取手数料が25,379千円増加、為替差益が24,250千円増加したことによるものであります。
また、営業外費用は、前連結会計年度に比べ80,537千円減少し、154,776千円(前期比34.2%減)となりました。これは主に、持分法による投資損失が98,481千円減少したことによるものであります。
以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ300,072千円減少し、766,168千円(前期比28.1%減)となりました。
(特別損益)
当連結会計年度における特別利益は、45,378千円となりました。これは、主に臨時収益38,614千円によるものであります。
また、特別損失は、前連結会計年度に比べ769,352千円増加し、866,875千円(前期比788.9%増)となりました。これは、主にのれん償却額742,966千円によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における法人税等合計は、前連結会計年度に比べ275,923千円増加し、545,628千円(前期比102.3%増)となり、非支配株主に帰属する当期純利益は21,680千円減少し、-千円(前期は非支配株主に帰属する当期純利益21,680千円)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は600,957千円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益677,331千円)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は6,645,493千円となり、前連結会計年度末に比べて603,519千円増加しました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は765,814千円(前連結会計年度は906,594千円の収入)となりました。これは主にのれん償却額797,330千円、仕入債務の増加額754,817千円、前渡金の減少額314,800千円等があった一方で、売上債権及び契約資産の増加額590,495千円、契約負債の減少額467,234千円、法人税等の支払額345,474千円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は156,907千円(前連結会計年度は1,453,379千円の支出)となりました。これは主に有価証券の償還による収入598,520千円等があった一方で、投資有価証券の取得による支出374,517千円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は398,620千円(前連結会計年度は227,252千円の支出)となりました。これは主に短期借入れによる収入720,000千円等があった一方で、自己株式の取得による支出1,128,094千円があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループは受注から販売までの期間が短いため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当社グループは「クラウド事業」の単一セグメントとしておりますが、当連結会計年度の販売実績を製品・サービス区分ごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1.製品・サービス区分間の取引については相殺消去しております。
2.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」及び「② 経営成績の状況」に記載しております。また、当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、リセールにおける仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資、継続的なソフトウエアの開発及び投資有価証券の取得等によるものであります。なお、当社グループの資金の源泉は主に営業活動によるキャッシュ・フローによるものであり、必要に応じて金融機関からの短期借入金による調達も行っております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りに関しては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
当社グループの事業セグメントは、クラウド事業のみの単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
1.製品及びサービスごとの情報
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2025年3月1日 至 2026年2月28日)
1.製品及びサービスごとの情報
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
当社グループの事業セグメントは、クラウド事業のみの単一セグメントであるため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
当社グループの事業セグメントは、クラウド事業のみの単一セグメントであるため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。