事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
BASE事業 | 9,092 | 56.9 | 691 | 53.9 | 7.6 |
PAYJP事業 | 5,728 | 35.8 | 245 | 19.1 | 4.3 |
YELL BANK事業 | 902 | 5.6 | 394 | 30.7 | 43.7 |
want jp事業 | 258 | 1.6 | -47 | -3.7 | -18.2 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループは、「Payment to the People, Power to the People.」をミッション として掲げ、当社及び連結子会社であるPAY株式会社及びwant.jp株式会社の計3社で構成されており、ネットショップ作成サービス、購入者向けショッピングサービス、オンライン決済サービス、資金調達サービス及び越境ECサービス等の事業を営んでおります。
当社は、ネットショップ作成サービス「BASE」及び購入者向けショッピングサービス 「Pay ID」を提供するBASE事業と、「BASE」を利用するショップオーナー(注)を対象とした資金調達サービス「YELL BANK」等を提供するYELL BANK事業を展開しております。連結子会社であるPAY株式会社では、クレジットカード決済を簡単に導入できるオンライン決済サービス「PAY.JP」を提供するPAY.JP事業を展開しております。更に、2024年8月に子会社化したwant.jp株式会社は、日本のEC運営者による世界中のローカルな販売網へのアクセスを容易にする越境ECサービスを提供するwant.jp事業を展開しております。
当社グループは、これらのサービスを通して、個人及びスモールチームをエンパワーメントすること、スタートアップ企業等を支援することに注力しております。
なお、当連結会計年度より、従来「その他事業」としていた報告セグメントの名称を「YELL BANK事業」へ変更しております。
(注)ネットショップ運営者
(1) BASE事業
「BASE」は、ものづくりを行う個人にとどまらず、ビジネスを展開する法人、地方自治体をはじめとする行政機関にもご利用頂いているネットショップ作成サービスと、当該サービスによって開設されたショップの商品が購入できるショッピングアプリ等を提供しています。「BASE」は、専門的なWebサイト構築やWebデザインの技術がない方でも、当社が提供するデザインテンプレートや、ノーコードでショップのカスタマイズが可能なショップデザイン機能を使うことで、誰でも簡単にデザイン性の高いネットショップを作成することができます。また、ネットショップ運営の課題となっていた決済機能の導入に係る時間を短縮する仕組みとして、当社独自の決済システム「BASEかんたん決済」を提供し、ネットショップの開設から決済機能の導入までをワンストップで提供することで、これまでネットショップの作成時間、運営費用、Web技術など様々な理由で、ネットショップを始めることが困難だった方でも、手軽にネットショップの開設・運営を始めることができる仕組みを構築しております。
なお、「BASE」の主な特徴は、以下のとおりであると考えております。
A) 全てのショップに最適な料金体系
ネットショップの初期導入費用及び月額運営費用が無料の月額無料プランでは、ネットショップの作成から運営まで無料でできるため、誰でもかんたんにネットショップの開設・運営を始めることができます。さらに、成長意欲が高く、売上規模が大きなショップは、サービス利用料を固定金額で支払う月額有料プランを利用することでランニングコストを抑制することが可能です。
なお、月額無料プランは「スタンダードプラン」、月額有料プランは「グロースプラン」として提供しております。
(注1)Amazon Pay決済及びPayPal決済を利用された場合は、追加でシステム手数料相当額1%を受領しています。
(注2)ショップの売上代金を引き出す際に、別途引出申請手数料を受領しています。
B) 「BASEかんたん決済」
当社独自の決済システム「BASEかんたん決済」は、あと払い(Pay ID)、クレジットカード決済、コンビニ決済・Pay-easy決済、銀行振込決済、キャリア決済、PayPal決済、Amazon Pay決済の7つの決済方法を、最短翌営業日からという短い時間で、「BASE」により開設したネットショップに導入することができます。一般的に、ネットショップを始める際には、ネットショップの開設の他に決済機能の導入も併せて行う必要があり、ショップオーナーは、決済会社との間で、別途個別契約の締結や銀行口座の用意が必要など、ネットショップの運営開始までの間に煩雑な手続きを行わなければなりません。「BASE」を用いてネットショップ開設をしたショップオーナーは、これらの煩雑な手続きを行うことなく、「BASEかんたん決済」の利用申請を行うだけで、決済機能を導入することができます。なお、「BASEかんたん決済」は、エスクロー決済(注)であり、「BASE」を利用しているショップとそのショップで買い物をされる購入者とが安心して取引できるよう、当社が仲介することで取引の安全性を確保しております。
(注) エスクロー決済とは、取引の安全性を確保するための仲介サービスです。
C) 誰でもかんたんに使える機能
「BASE」では、はじめての方でもかんたんに使えるシンプルな標準機能に加え、多様なニーズに合わせてショップをかんたんに拡充できる拡張機能「BASE Apps」等を提供しております。ネットショップ運営に必要な基本機能は、標準機能としてすべてのショップに対して提供しており、はじめてネットショップを作成される方でもかんたんに操作することができます。また、「BASE Apps」は「BASE」をより便利にご利用頂くための拡張機能であり、目的や必要に応じてネットショップの機能をかんたんに拡充できるシステムです。「BASE Apps」をご利用頂くことによって、ショップの成長に伴うニーズの多様化に対応することが可能になります。主な拡張機能は以下のとおりであります。
D) ショッピングサービス「Pay ID」
「Pay ID」は「BASE」で開設されたすべてのショップで使える、購入者向けのショッピングサービスです。オンラインでの購入をかんたんに行えるID決済機能と、ショップと購入者の持続的なリレーション構築をサポートするモバイルアプリによって、決済からアフターショッピングまで包括的にショッピング体験を向上し、ショップと購入者双方への付加価値向上に注力しております。
E) リアル店舗出店スペース
「BASE」のショップに対し、リアル店舗を出店し商品販売をする機会を提供しております。リアル店舗出店スペースでは、ショップに対して、百貨店等と連携して販売や接客ノウハウをサポートし、ブランドの認知度の向上や、新規顧客の獲得など、ネットショップに限らずブランドの商機を拡大する支援を実施しております。リアル店舗で商品やショップオーナーの魅力を伝えることで、インターネット上では出会えなかった新たなお客様との出会いの機会を創出し、ショップの魅力を広めることが可能となります。2024年12月末現在、東京都渋谷区の渋谷モディにおける「SHIBUYA BASE」の提供により、「BASE」の出店ショップがリアル店舗を開設し、商品を販売しております。
「BASE」を利用しているショップオーナーの特徴は以下のとおりであります。なお、本特徴は、当社が2023年11月に実施したアンケート調査に基づいております(有効回答数2,484ショップ)。
A) 少人数でのショップ運営
ネットショップの運営人数は、「1名」が75.3%、「2名~4名」は23.8%であり、全体の9割以上が4名以下の少人数でネットショップを運営しております。
B) 個人でのショップ運営
個人と法人の利用割合では、個人でネットショップを運営しているショップオーナーが71.7%、法人が28.3%であります。この結果について、当社では、法人はもちろんのこと、初期費用や月額費用が無料であり、商品が売れない時期からコストが先行するリスクなくネットショップ運営に挑戦できる環境が、個人やスモールチームの利用しやすさに繋がっていると考えております。
C) オリジナル商品の販売が多い
「BASE」で販売されている商品のうち、オリジナル商品を展開しているショップは76.1%であり、大半のショップがショップ独自の商品を販売しております。
<BASE事業のビジネスの流れ>
① ネットショップを作成しようとする個人・事業者は、「BASE」を使用してネットショップを作成します。
② 購入者(「BASE」を使用するショップで商品を購入する者)は、顧客(ショップ)が出品する商品の購入決済を行います。決済が行われると、業務提携先の決済代行会社を経由して決済情報が「BASE」に送信されます。ショップは「BASE」を通じて「購入情報」を受領します。
③ 決済代行会社は、購入者から代金を回収し、決済手数料控除後、回収した代金を当社へ支払います。
④ 当社は、決済手数料及びサービス利用料控除後の代金をショップへ支払います。(注)
(注)月額有料プランの場合は決済手数料のみを控除し、サービス利用料月額19,980円は別途顧客(ショップ)に請求いたします。
<事業系統図(BASE事業)>
<ビジネスモデル上の特徴-ストック性の高いビジネスモデル>
BASE事業の主な収益は、「BASE」のショップの売上に対して発生する、決済手数料及びサービス利用料であります。そのため、ネットショップを開設後、継続的に「BASE」を利用することで、「BASE」の流通総額が増大し、当社売上の継続的な成長に寄与いたします。「BASE」におけるショップ開設年別の四半期流通総額(注)は、2024年12月期においては、月額有料プランの提供等により、売上規模の大きなショップの継続率が向上し、流通総額は長期的には着実に積上げられております。これらストック性の高い顧客基盤が「BASE」の特徴です。
(単位:百万円)
(注) 四半期流通総額は、「BASE」での四半期ごとの流通総額(注文ベース)を記載しております。
なお、「BASE」の各種指標の推移は、以下のとおりであります。
(注) 1.四半期流通総額は、「BASE」での四半期ごとの流通総額(注文ベース)を記載しております。
2.月間平均流通総額は、当該四半期における「BASE」での月間流通総額(注文ベース)の平均値を記載しております。
3.月間平均売店数は、当該四半期における月間売店数の平均値を記載しております。月間売店数とは、1ヶ月間に売上が計上されたショップの数をいいます。
4.1ショップあたりの月間平均流通総額は、月間平均流通総額を月間平均売店数で除した数値を記載しております。
5.四半期流通総額(決済ベース)は、「BASE」での四半期ごとの流通総額(決済ベース)を記載しております。決済ベースの流通総額は、注文ベースの流通総額のうち、決済まで至った取引金額の総額であり、決済日が属する月に計上しております。注文から決済までタイムラグがあり、注文日と決済日がずれることによる月ずれの発生及びキャンセルの発生により決済まで至らない取引があることから、注文ベースの流通総額と決済ベースの流通総額の金額は差異が生じます。
(2) PAY.JP事業
「PAY.JP」は、Webサービスやネットショップ(「BASE」により作成されたネットショップを除く)にクレジットカード決済を簡単に導入できるオンライン決済サービスです。
「支払いのすべてをシンプルに」というコンセプトのもと、個人・法人を問わずあらゆる開発者が導入しやすいシステム設計としており、「申請に時間がかかる」、「高い」、「使いにくい」という従来の複雑なオンライン決済サービスの問題を解決し、導入を圧倒的に簡単にすることで、オンライン決済の可能性を拡げ、人々のインターネットを通じた経済活動がこれまで以上に活発になるよう支援しております。
なお、「PAY.JP」の主な特徴は、以下のとおりであります。
A) シンプルな料金体系
料金体系は、以下の3つであります。
(注) 1.「スタンダードプラン」とは、月額費用なしのオーソドックスなプランです。月間流通総額400万円未満の事業者向けのプランです。
2.「ビジネスプラン」とは、月間流通総額が400万円以上2,000万円未満の事業者向けのプランです。
3.「エンタープライズプラン」とは、月間流通総額が2,000万円以上の事業者向けのプランです。
4.決済手数料はクレジットカード会社により異なります。
B) 簡単な組込み
シンプルなAPI(注1)と豊富なライブラリ(注2)で、スムーズに決済機能を組み込むことができます。「PAY.JP」を使えば、最短で翌営業日からWebサービスやネットショップで決済機能を利用することができるようになります。その結果、ECサイト運営者にとって決済機能を導入する上で大きな負担となっていた、煩雑な手続きや審査時間を大幅に緩和することが可能です。
(注) 1.Application Programming Interfaceの略語で、あるシステムで管理するデータや機能等を、外部のシステムから呼び出して利用するための手順やデータ形式などを定めた規約のことです。
2.今あるWebサイトなどに簡単に組み込める状態で提供される便利なツールのことです。
C) 強固なセキュリティ
JCB・American Express・Discover・MasterCard・VISAの国際クレジットカードブランド5社が共同で策定した、クレジット業界におけるグローバルセキュリティ基準であるPCI-DSS Version 4.0に完全準拠した運用を行っており、公正で高いセキュリティレベルが認められております。また、実在性の疑わしい取引やチャージバック(注1)のリスクを軽減するためにリアルタイムですべての決済を監視しております。さらに、「PAY.JP」のクライアントライブラリを使えばカード情報はトークン化(注2)され、「PAY.JP」へ直接送信されるため事業者のサーバーでは、カード情報に触れることなく安全な決済をすることができます。
(注) 1.チャージバックとは、購入者(クレジットカード保有者)が利用代金の支払いを不服とし、クレジットカード会社に注文取消(返金)を要求することを指します。
2.事業者がクレジットカード情報を扱わなくてもいいように、入力されたカード情報をトークンに置き換えて管理ができる仕組みです。
<「PAY.JP」サービスのビジネスの流れ>
① 顧客(加盟店)がオンライン決済システムとして「PAY.JP」を導入します。
② 「PAY.JP」が導入されているECサイトで商品を購入する者が、クレジットカードを使用して決済を行います。決済が行われると、業務提携先の決済代行会社を経由して決済情報が「PAY.JP」に送信されます。加盟店は「PAY.JP」を通じて「購入情報」を受領します。
③ 決済代行会社は、購入者から代金を回収し、決済手数料控除後、回収した代金をPAY株式会社へ支払います。
④ PAY株式会社は、決済手数料控除後の代金を加盟店へ支払います。
<事業系統図(「PAY.JP」)>
なお、「PAY.JP」の各種指標の推移は、以下のとおりであります。
(注) 四半期流通総額は、「PAY.JP」での四半期ごとの流通総額(決済ベース)を記載しております。
それぞれの事業における流通総額、売上高、売上総利益の推移は以下のとおりです。
(単位:百万円)
(注) 1.流通総額は「BASEかんたん決済」の決済ベースの流通総額を記載しております。
2.流通総額は「PAY.JP」の決済ベースの流通総額を記載しております。
(3) YELL BANK事業
「BASE」を利用するショップオーナーから将来発生する債権を買い取ることにより事業資金を提供する、資金調達サービス「YELL BANK」等のサービスを展開しております。
「YELL BANK」は、「BASE」のショップデータを活用することで、「BASE」のショップの将来の売上を予測し、当該予測に基づき将来債権を買い取ることによりショップオーナーに事業資金を提供する資金調達サービスであり、「BASE」のショップのさらなる成長をサポートいたします。
「YELL BANK」の主な特徴は以下の通りであります。
なお、2024年6月には、「YELL BANK」を「PAY.JP」の加盟店向けに横展開した「PAY.JP YELL BANK」の提供を開始いたしました。資金提供の仕組みは「BASE」のショップ向けと同様です。
A) 必要な金額がすぐに調達できる
「YELL BANK」が「BASE」のショップ及び「PAY.JP」の加盟店の将来債権を割り引いて購入することで、マーチャントは必要な事業資金をすぐに調達することができます。手数料率(サービス利用料)は1%から20%となります。
B) 支払いは商品が売れた時だけ
「YELL BANK」への支払いは、資金調達後、商品が売れた時だけ、支払率(将来債権のうち当社に譲渡した債権の割合)に応じて行われます。「YELL BANK」が買い取った将来債権が万一発生しない場合や、債権が発生したにもかかわらず回収できない場合、そのリスクを「YELL BANK」が負担するため、マーチャントは当該リスク無く「YELL BANK」を利用できます。
C) ショップ運営データによる将来債権の予測
「YELL BANK」は、「BASE」のショップ及び「PAY.JP」の加盟店の過去の運営データを活用して将来債権額を予測し、利用可能な条件を満たしたマーチャントに対し本サービスを提供いたします。このため、既存の金融機関を利用できずにチャレンジに足踏みをしていたマーチャントも、資金調達のチャンスを得ることが可能になります。
なお、マーチャントとは、「BASE」を利用するショップと「PAY.JP」を利用する加盟店の総称です。
(4) want.jp事業
2024年8月にwant.jp株式会社を子会社化したことにより、2024年12月期から、日本のEC運営者による世界中のローカルな販売網へのアクセスを容易にする越境ECサービスを提供するwant.jp事業も当社グループのプロダクト・ポートフォリオに加わりました。
「want.jp」はデータに基づくグローバルサプライチェーンを構築し、独自のプライシング機能やロジスティクス機能を提供することで、海外向け販売を強化したい日本のEC運営者をサポートしています。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当社グループは「Payment to the People, Power to the People.」をミッションとして掲げ、ネットショップ作成サービス「BASE」及び購入者向けショッピングサービス「Pay ID」を提供するBASE事業、オンライン決済サービス「PAY.JP」を提供するPAY.JP事業、資金調達サービス「YELL BANK」等を提供するYELL BANK事業、及び越境ECサービス「want.jp」を提供するwant.jp事業を展開しており、これらのサービスを通して、個人及びスモールチームをエンパワーメントすること、スタートアップ企業を支援することに注力しております。
「令和5年度 電子商取引に関する市場調査」によると、2023年の国内物販系分野のBtoC-EC市場規模は、COVID-19の影響を受けた2020年や2021年と比べると緩やかではあるものの、堅調に増加しており、スマートフォン経由の販売は全体平均よりも高水準で成長しました。国内サービス系分野は非常に力強く成長しており、2023年はCOVID-19感染拡大前の水準を上回る市場規模に成長しました。これらの状況は、当連結会計年度においても継続していると認識しており、物販ECを主軸とするBASE事業と、サービス系の加盟店が一定の比率を占めるPAY.JP事業が、持続的な成長を続ける要因となっております。
このような事業環境においてBASE事業では、幅広い個人及びスモールチームから圧倒的に選ばれるポジションを維持し、中長期にわたる持続的な成長を実現するために、引き続きプロダクトの強化に努めております。PAY.JP事業では、スタートアップ企業やベンチャー企業をターゲットに、よりシンプルで導入や運用が簡単なオンライン決済機能を目指してプロダクトを強化し、既存加盟店の成長及び新規加盟店の拡大に努めております。YELL BANK事業においては、当社グループのマーチャントを対象に低リスクな資金調達手段を提供し、全てのマーチャントのキャッシュフローにまつわる課題を解決することに注力しております。さらに、2024年8月に子会社化したwant.jp株式会社が運営するwant.jp事業においては、日本の EC 運営者による世界中のローカルな販売網へのアクセスを容易にする越境ECサービスを提供しております。(注)
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は15,981百万円(前年同期比36.8%増)、営業利益は772百万円(前年同期は営業損失425百万円)、経常利益は796百万円(前年同期は経常損失409百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は340百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失606百万円)となりました。
なお、当連結会計年度より、want.jp株式会社を連結子会社化したことに伴い、「want.jp事業」を報告セグメントとして追加しております。また、従来「その他事業」としていた報告セグメントの名称を「YELL BANK事業」へ変更しております。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(注)当連結会計年度におけるwant.jp株式会社の連結損益計算書への取り込みは、10月から12月の3カ月分のみです。
A) BASE事業
当連結会計年度のBASE事業の流通総額は、月間売店数及び1ショップあたり月間平均GMVがともに増加し、前年同期比で増加しました。2024年1月16日より、月額有料プラン(グロースプラン)の月額費用を5,980円から19,980円に値上げいたしましたが、当連結会計年度を通じて、他社への移転等は想定よりも抑制され、多くのショップに継続利用して頂けており、流通総額の成長を維持しながら、収益性を改善させることができました。
以上の結果、当連結会計年度の流通総額は、注文ベースで154,184百万円、決済ベースで、146,766百万円(前年同期比13.4%増(注文ベース)、13.7%増(決済ベース))、売上高は9,092百万円(前年同期比17.1%増)、セグメント利益は691百万円(前年同期は60百万円のセグメント損失)となりました。
B) PAY.JP事業
当連結会計年度におけるPAY.JP事業の流通総額は、既存加盟店及び新規加盟店両方が引き続き増加しました。さらに、上半期に実施した原価率(対流通総額比)の削減効果により、売上総利益率は大幅に改善し、当事業においても、流通総額の成長を維持しながら、収益性を改善させることができました。
以上の結果、当連結会計年度の流通総額は207,588百万円(前年同期比47.1%増)となりました。売上高は5,726百万円(前年同期比58.8%増)、セグメント利益は245百万円(前年同期は84百万円のセグメント損失)となりました。
C) YELL BANK事業
当連結会計年度におけるYELL BANK事業は、継続的に実施してきた「YELL BANK」の機能改善等の効果により、期初想定を超えて利用ショップ数及び利用金額が大幅に増加しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は902百万円(前年同期比192.8%増)、セグメント利益は394百万円(前年同期は25百万円のセグメント損失)となりました。
D) want.jp事業
2024年8月のwant.jp株式会社を子会社化したことにより、2024年10月より損益計算書への取り込みを開始し、当連結会計年度のwant.jp事業の売上高は258百万円、セグメント損失は47百万円となりました。
なお、当第4四半期連結会計期間においては、為替の変動に加え、「want.jp」が出店する海外のECプラットフォームの方針変更等の影響を強く受けたことにより、業績は想定を下回って推移したことを踏まえ、want.jp株式会社の株式取得時に想定していた超過収益力等が減少したと判断されたことから、want.jp株式会社の株式の取得により生じたのれん及びwant.jp株式会社の固定資産全額の減損処理による867百万円を、連結決算において特別損失として計上しました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は46,288百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,990百万円増加いたしました。これは主に、未収入金の増加4,039百万円、現金及び預金の増加3,502百万円によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は32,687百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,390百万円増加いたしました。これは主に、営業未払金が17,426百万円増加した一方で、その他の負債(主に営業預り金)が9,855百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は13,600百万円となり、前連結会計年度末に比べ600百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が340百万円増加したこと、譲渡制限付株式報酬の付与及びストック・オプションとしての新株予約権の行使により、資本金が66百万円、資本剰余金が66百万円増加したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、25,730百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,502百万円増加いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は3,657百万円(前年同期は80百万円の使用)となりました。主な増加要因は、営業未払金の増加17,426百万円、減損損失の計上867百万円等であり、主な減少要因は、営業預り金の減少10,247百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は159百万円(前年同期は53百万円の使用)となりました。主な増加要因は、敷金の回収による収入240百万円であり、主な減少要因は、敷金の差入による支出234百万円、新規連結子会社の取得による支出87百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は3百万円(前年同期は16百万円の獲得)となりました。主な増加要因は、新株予約権の行使による株式の発行による収入10百万円等であり、主な減少要因は長期借入金の返済による支出10百万円等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループで行う事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループでは、概ね受注から役務提供の開始までの期間が短いため、受注実績に関する記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用とともに、資産及び負債または損益の状況に影響を与える見積りを用いております。これらの見積りについては、過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なることがあります。
当社の連結財務諸表を作成するにあたって採用している重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度における売上高は15,981百万円(前年同期比36.8%増)となりました。主に、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載の要因により、BASE事業及びPAY.JP事業において、流通総額が増加したことによるものであります。
(売上原価)
当連結会計年度における売上原価は8,814百万円(前年同期比32.6%増)となりました。主な要因は、流通総額の増加により、決済代行業者等への支払手数料が増加したことによるものであります。
この結果、売上総利益は7,166百万円(前年同期比42.4%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は6,393百万円(前年同期比17.1%増)となりました。主な要因は、オンライン広告及びクーポン等の販促支援のプロモーションの増加により、販売促進費が増加したことによるものであります。
この結果、営業利益は772百万円(前年同期は営業損失425百万円)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は32百万円となりました。主な内容は、受取手数料20百万円、講演料等収入4百万円であります。また、営業外費用は8百万円となりました。主な内容は、コミットメントフィー3百万円、社債利息2百万円であります。
この結果、経常利益は796百万円(前年同期は経常損失409百万円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別損失は、減損損失867百万円の計上によるものであります。また、法人税等合計は△411百万円となり、内容は、法人税、住民税及び事業税203百万円、法人税等調整額△615百万円であります。
この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は340百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失606百万円)となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要のうち主なものは、当社サービスを拡大していくための開発人員の人件費、システム利用料、外注費等であります。これらの資金需要に対しては、自己資金及び銀行借入により調達することを基本方針としております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、市場動向、競合他社、人材確保・育成等様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保するとともに、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
⑤ 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループが今後の事業内容を拡大し、より高品質なサービスを継続提供していくためには、経営者は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対処していく必要があると認識しております。それらの課題に対応するため、経営者は常に市場におけるニーズや事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を認識したうえで、当社グループの経営資源を最適に配分し、最適な解決策を実施していく方針であります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象になっているものであります。
当社グループは「BASE事業」「PAY.JP事業」「YELL BANK事業」、「want.jp事業」の4つを報告セグメントとしております。
「BASE事業」は、誰でも簡単にネットショップが作成できるネットショップ作成サービス「BASE」を提供しております。「PAY.JP事業」は、Webサービスや既存のネットショップにオンライン決済を簡単に導入できる「PAY.JP」を展開しております。「YELL BANK事業」は、「BASE」を利用するショップオーナーから将来発生する債権を買い取ることにより事業資金を提供する、資金調達サービス「YELL BANK」等のサービスを展開しております。「want.jp事業」は越境ECサービス「want.jp」を提供しております。
当連結会計年度より、want.jp株式会社を連結子会社化したことに伴い、「want.jp事業」を報告セグメントとして追加しております。また、従来「その他事業」としていた報告セグメントの名称を「YELL BANK事業」に変更しております。当該セグメントの名称変更によるセグメント情報に与える影響はありません。なお、前連結会計年度のセグメント情報についても変更後の名称で記載しております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表を作成するために採用される会計方針に準拠した方法であります。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報
前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(単位:百万円)
(注) 1.セグメント損失(△)の調整額△254百万円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
2.セグメント損失(△)は、連結損益計算書の営業損失と調整を行っております。
3.セグメント資産の調整額△1百万円は、セグメント間債権の相殺消去△88百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産86百万円であります。
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(単位:百万円)
(注) 1.セグメント利益又は損失(△)の調整額△511百万円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
2.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
3.セグメント資産の調整額△83百万円は、セグメント間債権の相殺消去△150百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産67百万円であります。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(単位:百万円)
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
のれんの償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。