2025年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 4,589 100.0 109 100.0 2.4

事業内容

 

3 【事業の内容】

当社グループは「個のエンパワーメント」をミッション、「すべてのビジネスを『ランサーの力』で前進させる」、「誰もが自分らしく才能を発揮し、『誰かのプロ』になれる社会をつくる」をビジョンに掲げ、企業(クライアント)には優秀な人材を、ランサー(注)1には時間と場所にとらわれない働き方を提供するプラットフォームを展開しております。

 

(注)1 「ランサー」とは、当社グループが提供しているサービスにおいて、クライアント企業の依頼(発注)に対し、役務提供を行うフリーランスを指します。こちらのフリーランスには、特定の会社に属さずに報酬を得ている「専業フリーランス」に加え、直近1年間にフリーランスとしての報酬を得たことがある人(副業をしている一般の会社員等)を含んだグループ(広義のフリーランス)を示します。

 

当社グループの事業は「セルフマッチング」と「エージェントマッチング」の2つの事業モデルが存在します。

「セルフマッチング」は、オンラインで企業が直接利用するサービスで構成されており、主力サービスは「ランサーズ」です。クライアントからの依頼(発注)に対してランサーから見積(納期や予算等)が提案され、その中から特定の1名(1社)を決定して案件を開始するプロジェクト方式、多数のランサーが同時に依頼作業を行い最終完成物に近い形でランサーからクライアントへ提案が行われ、クライアントが複数の中から意向に沿ったものを選ぶコンペ・タスク方式、ビジネスカテゴリにおいて個人のスキルに基づいた商品をパッケージとして出品し、クライアントは特定のランサーを決定して発注するパッケージ方式等の依頼方式があります。

「エージェントマッチング」は、当社グループが介在し、プロフェッショナル人材を紹介する事業であり、主力サービスは「ランサーズ テックエージェント」と「ランサーズ プロフェッショナルエージェント」です。「ランサーズ テックエージェント」においては、エンジニア、デザイナー、マーケターといった IT人材を当社グループを介してクライアントへ紹介し、クライアントからの業務委託内容や当該業務を再委託するランサーの要件やスキルレベルを明確にした上で、精度の高いマッチングを成立させています。「ランサーズ プロフェッショナルエージェント」は同様の形式で、経営課題に応じてIT系や戦略系といった各分野におけるフリーコンサルタントのマッチングを行っております。

 

当社事業のビジネスモデルは下記の通りであり、「セルフマッチング」は依頼金額に伴うシステム手数料及びオプション利用料を売上として計上、「エージェントマッチング」は業務委託料とシステム手数料の総額を売上として計上しています。

 


 

(注)当社グループの管理会計基準の事業区分であり、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントと異なります。

業績

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の分析

当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善するなかで、景気回復の兆しがみられた一方、海外での紛争や円安・物価高により金融市場の見通しは未だ不透明な状況が続いております。当社グループが事業展開しているインターネット関連市場は、技術革新や顧客ニーズの変化のスピードが非常に早いことが特徴です。昨今では、生成AIをはじめとする革新的技術の急速な普及により、企業においては業務プロセスの抜本的な見直しが加速しています。

企業においては、引き続き生成AIの活用が拡大していくとともに、今後は、経営モデルやビジネスモデルの刷新などより大きな経営課題へのAI活用が加速する見立てであり、戦略策定から実装までの包括的なAX支援のニーズが高まると予想されます。また、企業の経営モデルや業務プロセスの変化に伴い、個人に求められるスキルも変化しています。このような変化を受けて、AI時代に適した高度なデジタルスキルを持つ人材の不足が引き続き深刻な課題となっており、専門性の高い外部人材の活用ニーズが一段と高まっています。

このような環境において、当社グループは「個のエンパワーメント」をミッション、「すべてのビジネスを『ランサーの力』で前進させる」、「誰もが自分らしく才能を発揮し、『誰かのプロ』になれる社会をつくる」をビジョンに掲げ、企業と個人の双方のAX/DX支援を提供してまいりました。

主力のプラットフォーム事業においては、オンライン上でクライアント(企業)とランサー(個人)を直接マッチングするサービスである「ランサーズ」のプロ人材ネットワーク(登録ユーザー数300万)を中心に、クライアントのエンジニア・デザイナー・マーケター等の求人ニーズに対応して、エージェントを介してフリーランス人材を紹介するサービスである「ランサーズ テックエージェント」と、同様の形でコンサルタントを紹介する「ランサーズ プロフェッショナルエージェント」を当社グループの主力サービスに位置付け、事業を拡大しております。また、当連結会計年度においては、システム開発の上流工程から支援する「ランサーズ システムインテグレーション」を立ち上げ、正社員とフリーランスのチーム提供により柔軟なリソース提供ができる体制構築をしてまいりました。

 

以上の結果、当連結会計年度における売上高は4,589,136千円(前年同期比0.3%増)となり、営業利益は109,169千円(前年同期比44.7%増)、経常利益は115,374千円(前年同期比42.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は176,882千円(前年同期比59.2%増)となりました。

なお、当社グループはプラットフォーム事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。

 

 

②財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末における総資産につきましては、前連結会計年度末と比較して236,763千円減少し、3,280,733千円となりました。これは主に、投資その他の資産において繰延税金資産が62,217千円増加したものの、流動資産において現金及び預金が150,676千円、無形固定資産においてのれんが48,040千円減少したこと等によるものです。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債につきましては、前連結会計年度末と比較して413,646千円減少し、1,922,214千円となりました。これは主に、流動負債において預り金が125,674千円、買掛金が54,855千円、固定負債において長期借入金が68,740千円減少したこと等によるものです。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産につきましては、前連結会計年度末と比較して176,882千円増加し、1,358,518千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が176,882千円増加したことによるものです。

 

③キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ157,174千円減少し、1,767,036千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、37,504千円の支出(前年同期は316,495千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益115,374千円があったものの、預り金の減少額125,674千円、買掛金の減少額54,855千円があったこと等によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、50,930千円の支出(前年同期は94,974千円の支出)となりました。これは、ソフトウエア開発などにかかる投資支出が50,930千円あったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、68,740千円の支出(前年同期は353,910千円の収入)となりました。これは、長期借入金の返済による支出68,740千円があったことによるものです。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループは、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております

 

b.受注実績

当社グループは、受注から役務提供の開始までの期間が短いため、当該記載を省略しております

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。

 

事業の名称

金額(千円)

前年同期比(%)

プラットフォーム事業

4,589,136

+0.3

合計

4,589,136

+0.3

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に記載のとおりであります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループは、当社グループのサービス経由で取引される金額の総額である流通総額と、クライアント及びランサーへ提供される付加価値を示す売上総利益の最大化を重視した経営を行っております。

当連結会計年度の売上総利益につきましては2,054,701千円(前年同期比6.5%減)と順調に推移しております。

なお、当社グループの流通総額の推移は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)目標とする経営指標」に記載のとおりであります。当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、「(1)経営成績等の状況の概要」をご参照ください。

 

③経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

④資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資金需要としては、事業の拡大に伴う人件費、外注費、クライアント獲得や認知度向上のための広告宣伝費に加え、M&A等の投資を実施する方針であります。当社グループは、財政状態等や資金使途を勘案しながら、必要な資金は自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としております。なお、これらの資金調達方法の優先順位等は、資金需要の額や用途に合わせて柔軟に検討を行う予定であります。

 

⑤経営者の問題意識と今後の方針について

経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

当社グループは、プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自  2023年4月1日  至  2024年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手がいないため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手がいないため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自  2023年4月1日  至  2024年3月31日)

当社グループは、プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

当社グループは、プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

該当事項はありません。