事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
医療関連事業 | 1,629,032 | 69.8 | 285,108 | 75.9 | 17.5 |
ニュートラシューティカルズ関連事業 | 557,043 | 23.9 | 59,776 | 15.9 | 10.7 |
消費者関連事業 | 33,760 | 1.4 | 22,998 | 6.1 | 68.1 |
その他の事業 | 113,657 | 4.9 | 7,525 | 2.0 | 6.6 |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社173社、関連会社28社で構成され、事業の核をヘルスケアにおいて、国内・海外で医療関連、ニュートラシューティカルズ関連(注)、消費者関連及びその他(倉庫・運送事業、液晶・分光事業及び化学薬品等)の事業活動を展開しております。
当社は持株会社として、グループ戦略の立案・決定、グループ経営のモニタリング機能を果たすとともに、グループ会社に対して、各種共通サービスの提供を行っております。
なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
当社グループの事業に係わる位置づけ及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。
当連結会計年度より、報告セグメントの内容の一部を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.事業セグメント(2)報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
(注)ニュートラシューティカルズとは、栄養「Nutrition」+薬「Pharmaceuticals」の造語であり、科学的根拠をもとに開発された医薬部外品や機能性食品及び栄養補助食品等を取り扱うセグメントです。
[医療関連事業]
国内においては、大塚製薬㈱及び大鵬薬品工業㈱他が、海外においては大塚アメリカファーマシューティカル Inc.、大鵬オンコロジー Inc.及び大塚ファーマシューティカルヨーロッパ Ltd.他が医療用医薬品の販売を担っております。
このうち、治療薬の分野に関しては、大塚製薬㈱及び大鵬薬品工業㈱が日本における製造販売を行っており、大塚製薬㈱及び大鵬薬品工業㈱は、大塚アメリカファーマシューティカル Inc.、大鵬オンコロジー Inc.及び大塚ファーマシューティカルヨーロッパ Ltd.他に対して治療薬の輸出を行っております。また、臨床栄養の分野に関しては、日本においては㈱大塚製薬工場及びイーエヌ大塚製薬㈱他が製造販売を、海外においては中国、インド、インドネシア及びエジプト他、各国で製造販売を行っております。研究開発活動に関しては、日本及び米国を中心に行っており、新薬に関する臨床開発業務を、大塚製薬㈱は米国の大塚ファーマシューティカルD&C Inc.他、大鵬薬品工業㈱は米国の大鵬オンコロジー Inc.に委託しております。
当社の医療関連事業における主要製品は、以下のとおりであります。
製品名 |
主な効果・効能 |
薬の作用と効果について |
エビリファイ持続性水懸筋注用/エビリファイ メンテナ |
統合失調症 双極Ⅰ型障害 |
脳内の神経伝達物質であるドパミンなどの受容体に作用し、幻覚・妄想などの症状を抑え、不安定な精神状態を安定させるとともに、やる気がしない、何も興味が持てないといったような状態を改善する。 |
エビリファイ アシムトファイ |
統合失調症 双極Ⅰ型障害 |
エビリファイ2ヵ月持続性注射剤 脳内の神経伝達物質であるドパミンなどの受容体に作用し、幻覚・妄想などの症状を抑え、不安定な精神状態を安定させるとともに、やる気がしない、何も興味が持てないといったような状態を改善する。 |
レキサルティ |
統合失調症 大うつ病補助療法 アルツハイマー型認知症に伴うアジテーション |
脳内の神経伝達物質であるセロトニンやドパミンなどの受容体に作用し、幻覚・妄想などの症状を抑え、不安定な精神状態を安定させるとともに、やる気がしない、何も興味が持てないといったような状態を改善する。 |
サムスカ/ジンアーク |
心不全・肝硬変における体液貯留 常染色体優性多発性のう胞腎(ADPKD)の進行抑制 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)における低ナトリウム血症の改善 |
腎臓に作用して尿量を増やし、体内の余分な水分を排泄することにより、体のむくみをとる。 腎臓での「バソプレシン」の働きをさまたげ、のう胞が増大する速度を抑える。 腎臓に作用して尿量を増やし、体内の余分な水分を排泄することにより、血液中のナトリウム濃度を上昇させる。 |
ロンサーフ |
治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん、がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の胃がん |
腫瘍細胞のDNAに取り込まれ、腫瘍増殖抑制効果を発揮する。 |
アブラキサン |
乳がん、胃がん、非小細胞肺がん、治癒切除不能な膵がん |
細胞の中に入り、悪性の細胞の増殖を抑えて死滅させる。 |
アロキシ |
抗悪性腫瘍剤による消化器症状(悪心、嘔吐)の抑制 |
薬剤性の吐き気や嘔吐をおさえる。 |
ニューデクスタ |
情動調節障害(PBA) |
中枢神経系に作用する臭化水素酸デキストロメトルファンとその有効血中濃度を高めるための代謝を阻害する硫酸キニジンの配合剤。 |
モイゼルト |
アトピー性皮膚炎 |
皮膚の炎症を抑えてアトピー性皮膚炎の症状を改善する。 |
INQOVI/INAQOVI |
骨髄異形成症候群(MDS) 慢性骨髄単球性白血病(CMML) |
腫瘍細胞のDNA及びRNAに取り込まれ、悪性の細胞の増殖を抑えて死滅させる。 |
ニュープロ パッチ |
パーキンソン病 中等度から高度の特発性レストレスレッグス症候群(下肢静止不能症候群) |
脳のドパミン受容体を刺激することにより、パーキンソン病症状(手のふるえ、筋肉のこわばり、動作が遅い、姿勢が保持できない)や、特発性レストレスレッグス症候群の症状(脚の不快感や脚を動かしたいという強い欲求、これに伴う睡眠の障害)を改善する。 |
ビラノア |
アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴う皮膚のかゆみ |
ヒスタミンH1受容体拮抗作用を有し、スギ花粉症などの季節性アレルギー性鼻炎、ダニやハウスダストで起こる通年性アレルギー性鼻炎によるくしゃみ・鼻みず・鼻づまりの鼻症状、じんましんの症状、また湿疹・皮膚炎(虫刺されなど)皮膚そうよう症など皮膚のかゆみを改善する。 |
エルネオパNF |
経口・経腸管栄養補給が不能又は不十分で、経中心静脈栄養に頼らざるを得ない場合の水分、電解質、カロリー、アミノ酸、ビタミン、亜鉛、鉄、銅、マンガン及びヨウ素の補給 |
ブドウ糖、電解質、アミノ酸、ビタミン、微量元素を配合した輸液。経口又は経腸管からの栄養補給ができないか不十分なときに、水分、電解質、カロリー、アミノ酸、ビタミン、亜鉛、鉄、銅、マンガン、ヨウ素を補給する。 |
[ニュートラシューティカルズ関連事業]
国内においては、大塚製薬㈱を中心にニュートラシューティカルズ関連製品の製造販売、仕入販売を行っており、海外においては、ファーマバイト LLC、デイヤフーズ Inc.、PTアメルタインダ大塚、ニュートリション エ サンテ SASを中心にニュートラシューティカルズ関連製品の製造販売を行っております。また、大塚製薬㈱は一部の製品について㈱大塚製薬工場、大塚食品㈱、ファーマバイト LLCから仕入れています。
当社のニュートラシューティカルズ関連事業における主要製品は、以下のとおりであります。
製品名 |
製品概要 |
ポカリスエット |
発汗により失われた水分、電解質をスムーズに補給する健康飲料 |
オロナミンC |
ビタミンCをはじめとする各種ビタミンが入った炭酸栄養ドリンク |
ボディメンテ |
カラダを守る働きを確認した「乳酸菌B240」と体調管理をサポートする成分を組み合わせた製品 |
カロリーメイト |
五大栄養素を含んだバランス栄養食 |
ソイジョイ(SOYJOY) |
小麦粉を使用せず大豆を粉にした生地にフルーツ等を加えて焼き上げた栄養食品 |
ネイチャーメイド |
着色料、香料、保存料無添加のサプリメント |
エクエル |
大豆を乳酸菌で発酵させて作った、エクオール含有食品 |
インナーシグナル |
エナジーシグナルAMP(注)を母細胞まですばやく届け、エネルギー代謝を高めて、肌の生まれ変わりを後押しする薬用美容液を主とするスキンケアシリーズ |
オーエスワン(OS-1) |
水・電解質を補給・維持するのに適した経口補水液 |
チオビタ・ドリンク |
ビタミンB1、B2、B6、ニコチン酸アミド等配合のビタミン含有保健剤 |
(注)アデノシン一リン酸二ナトリウム OT
[消費者関連事業]
国内においては、大塚食品㈱が消費者製品の製造販売を行っており、海外においては、CGロクサーヌ LLC及びアルマ S.A.を中心にミネラルウォーターの製造販売を行っております。
当社の消費者関連事業における主要製品は、以下のとおりであります。
製品名 |
製品概要 |
クリスタルガイザー |
ミネラルウォーター |
ジャワティストレート |
無糖、無香料、ノンカロリーストレートティ |
マッチ |
ビタミン炭酸飲料 |
リッジ |
カリフォルニアワイン |
ボンカレー |
レトルトカレー |
マイサイズ |
レトルト食品 |
[その他の事業]
大塚化学㈱が化学製品の製造販売をするほか、大塚電子㈱は計測機器の製造販売及び輸入販売をしております。大塚包装工業㈱は紙器の製造、大塚テクノ㈱が合成樹脂成形製品の製造を行っており、国内のグループ会社へ供給しております。大塚倉庫㈱が、大塚製薬㈱、㈱大塚製薬工場及び大鵬薬品工業㈱等日本におけるグループ各社の製造する製品、及びグループ外企業の製品等の保管・出荷業務を行っております。
事業の系統図(2024年12月31日現在)は、次のとおりであります。
セグメント及び事業分野と主要事業会社との関係は、次のとおりであります。
(注)健粧品は肌も身体の大事な器官の一つであるという事実から、美しく粧うための化粧品ではなく、健やかに粧う「健粧品」として、「肌の健康」をテーマに独自の発想と技術をもって作られたスキンケア製品です。
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当社グループは、経常的な収益力を示す指標として事業利益を採用しております。
事業利益とは、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費並びに研究開発費を控除した額に持分法による投資損益を加減算した額であります。
(単位:百万円)
|
前連結会計年度 (2023年12月期) |
当連結会計年度 (2024年12月期) |
増減額 |
増減率 |
売上収益 |
2,018,568 |
2,329,861 |
311,293 |
15.4% |
研究開発費投資前事業利益 |
620,358 |
744,696 |
124,338 |
20.0% |
事業利益 |
312,553 |
430,463 |
117,909 |
37.7% |
営業利益 |
139,612 |
323,564 |
183,951 |
131.8% |
税引前当期利益 |
142,655 |
335,854 |
193,198 |
135.4% |
当期利益 |
125,499 |
347,271 |
221,771 |
176.7% |
親会社の所有者に帰属する |
121,616 |
343,120 |
221,504 |
182.1% |
|
|
|
|
|
研究開発費 |
307,804 |
314,233 |
6,428 |
2.1% |
減損損失 |
172,419 |
126,040 |
△46,378 |
△26.9% |
これまで当社グループは、健康の維持・増進、病気の診断から治療までを担う「トータルヘルスケア企業」として事業を展開してまいりました。社会環境が変化し続ける中、「人を取り巻く社会全体で考え、社会課題を解決するトータルヘルスケア企業」として、新しい技術やニーズを取り入れながら、持続的成長の実現に向けた取り組みを進めてまいります。
当連結会計年度の売上収益は、医療関連事業及びニュートラシューティカルズ関連事業を中心に増収となり、2,329,861百万円(前期比15.4%増)となりました。主な要因は、医療関連事業において、第4次中期経営計画の成長ドライバーとして位置付けた抗精神病薬「レキサルティ」、抗悪性腫瘍剤「ロンサーフ」の『コア2』製品に加え、持続性注射剤「エビリファイ メンテナ/エビリファイ アシムトファイ」、V2-受容体拮抗剤「ジンアーク」等の売上増加によるものです。また、ニュートラシューティカルズ関連事業においても、成長ドライバーとして新たに設定した3つの社会課題別カテゴリーにおいて、「ポカリスエット」や「ネイチャーメイド」を中心に全カテゴリーが成長したことから売上収益は増収となりました。
研究開発費投資前事業利益は、744,696百万円(同20.0%増)となりました。主な要因は、医療関連事業及びニュートラシューティカルズ関連事業の増収を受け売上総利益が増加したことなどによります。
研究開発費は、314,233百万円(同2.1%増)となりました。開発品目ではIgA腎症を対象に開発中のシベプレンリマブ/VIS649、住友ファーマ株式会社より導入した新規抗精神病薬ウロタロント/SEP-363856の開発費が増加した一方で、AVP-786の開発中止に伴う開発費は減少しました。
順調な売上成長により、事業利益は430,463百万円(同37.7%増)と大幅な増益となりました。
営業利益においても、323,564百万円(同131.8%増)と大幅な増益となりました。これは、AVP-786及びデジタルメディスン関連資産等に係る減損損失が計上されたものの、売上収益が想定以上に伸長したことによります。
また、米国子会社における一過性の税務調整の影響により、当期の法人所得税費用が11,417百万円(前期は
△17,155百万円、△は費用)となりました。
その結果、当期利益は347,271百万円(同176.7%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は343,120百万円(同182.1%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
当連結会計年度より、報告セグメントの内容の一部を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 5.事業セグメント」をご参照ください。
なお、前連結会計年度については、変更後の報告セグメントの内容に組替えた数値を記載しております。
(単位:百万円)
|
医療関連 |
ニュートラシューティカルズ |
消費者 |
その他 |
調整額 |
連結 |
売上収益 |
1,629,032 |
557,043 |
33,760 |
113,657 |
△3,631 |
2,329,861 |
事業利益 |
390,608 |
64,147 |
23,662 |
6,952 |
△54,907 |
430,463 |
(参考-前連結会計年度)
(単位:百万円)
|
医療関連 |
ニュートラシューティカルズ |
消費者 |
その他 |
調整額 |
連結 |
売上収益 |
1,391,155 |
483,463 |
37,081 |
110,211 |
△3,343 |
2,018,568 |
事業利益 |
282,089 |
60,462 |
18,101 |
3,134 |
△51,234 |
312,553 |
(医療関連事業)
当連結会計年度における売上収益は1,629,032百万円(前期比17.1%増)、事業利益は390,608百万円(同38.5%増)となりました。
<主要製品の状況>
・抗精神病薬「レキサルティ」
米国では、アルツハイマー型認知症に伴うアジテーションに関する疾患啓発活動を積極的に進めております。情報提供活動の強化により処方数が伸長し、増収となりました。日本では、統合失調症の情報提供活動の強化により新規処方数が伸長し、また、2023年12月にうつ病・うつ状態の効能の承認を取得、2024年9月にアルツハイマー型認知症に伴うアジテーション*1の効能の承認を取得し、大幅増収となりました。これらの結果、売上収益は267,441百万円(前期比25.8%増)となりました。
*1 日本の添付文書上の効能・効果は「アルツハイマー型認知症に伴う焦燥感、易刺激性、興奮に起因する、過活動又は攻撃的言動」
・抗悪性腫瘍剤「ロンサーフ」
米国では、2023年8月に大腸がんにおけるベバシズマブ併用療法の適応追加が承認され、NCCNガイドライ ン*2による併用療法の推奨により処方数が伸長し大幅増収となりました。欧州では、同併用療法が適用される一部の国において、情報提供活動を開始したことに伴い処方数が伸長し、大幅増収となりました。日本では、同併用療法の論文掲載等による認知向上や、2024年3月の添付文書改訂により情報提供活動が可能になったこと、同年7月の大腸癌治療ガイドライン改訂もあり増収となりました。これらの結果、売上収益は104,394百万円(前期比30.3%増)となりました。
*2 世界的に広く利用されているがん診療ガイドライン
・アリピプラゾール持続性注射剤(1ヵ月製剤)「エビリファイ メンテナ」
米国では、服薬アドヒアランスに課題がある双極Ⅰ型障害や統合失調症患者に対する製品の有用性の訴求や情報提供活動により増収となりました。欧州では、各国で堅調に推移したことにより増収となりました。日本では、統合失調症に加え、双極Ⅰ型障害の情報提供活動を強化し、増収となりました。これらの結果、売上収益は218,973百万円(前期比10.8%増)となりました。
・アリピプラゾール持続性注射剤(2ヵ月製剤)「エビリファイ アシムトファイ」
米国では、服薬アドヒアランスに課題がある双極Ⅰ型障害や統合失調症患者に対する製品の有用性の訴求や情報提供活動、及びアリピプラゾール持続性注射剤(1ヵ月製剤)「エビリファイ メンテナ」からの切り替えにより処方数が伸長し、大幅増収となりました。欧州では、2024年3月に統合失調症維持療法を対象とした欧州初となる2ヵ月持続性注射剤の承認を取得し、売上収益は堅調に推移しています。これらの結果、売上収益は18,937百万円(前期比286.8%増)となりました。
・V2-受容体拮抗剤「サムスカ/ジンアーク」
米国では、常染色体優性多発性のう胞腎(ADPKD)治療薬として継続的な疾患啓発や臨床データの情報提供活動等により処方数が伸長し、大幅増収となりました。欧州と日本では、後発医薬品の影響を受け減収となりました。これらの結果、売上収益は281,403百万円(前期比21.4%増)となりました。
(ニュートラシューティカルズ関連事業)
当連結会計年度における売上収益は557,043百万円(前期比15.2%増)、事業利益は64,147百万円(同6.1%増)となりました。
<社会課題別カテゴリーの状況>
・For Climate & Environmental Risk(気候及び環境リスク)
水分・電解質補給飲料「ポカリスエット」は、販売数量は伸長し増収となりました。日本では、以前から取り組んでいる季節やシーンに合わせた水分・電解質補給の啓発活動や、生活者への熱中症対策の情報発信等ブランド価値を訴求する活動を継続した一方で、昨年よりも猛暑日が増加したことにより外出をはじめとする生活者の活動量の減少等の影響を受け、販売数量は減少しました。海外では、各地の文化や状況に応じた水分・電解質補給の重要性の啓発活動を通じてブランド価値が向上したことにより、販売数量は伸長しています。欧州を中心に健康食品を展開するニュートリション エ サンテ社ブランドは、「ジェルブレ」等の主力製品の成長等により、増収となりました。これらの結果、当カテゴリーの売上収益は198,580百万円(前期比8.2%増)となりました。
・For Women’s Health(女性の健康)
女性の健康と美をサポートするエクオール含有食品「エクエル」は、増収となりました。日本では女性の健康に関するセミナーの開催等、幅広い情報提供活動により製品の認知が進んでいます。また、米国ではeコマースで販売数量が伸長しています。北米で展開している女性の泌尿器系健康分野をサポートする「ユコラ」は、eコマースの拡大に加えて薬局での店頭販売が順調に推移し増収となりました。また、当カテゴリーでは、2023年11月に女性の健康分野をサポートするボナファイドヘルス社を買収したことにより、同社ブランド「ボナファイド」を獲得しております。これらの結果、当カテゴリーの売上収益は56,613百万円(前期比52.3%増)となりました。
・For Healthier Life(ヘルシアーライフ)
ファーマバイト社のサプリメント「ネイチャーメイド」は、米国では生活者へのプロモーション活動を継続しており、ブランドや品質に対する高い信頼性を背景にシェアが拡大*3し増収となりました。植物由来のサプリメント「メガフード」は、新製品の発売等により増収となりました。これらの結果、当カテゴリーの売上収益は219,332百万円(前期比19.3%増)となりました。
*3 Circana Data; Market Advantage; YTD wks 12/29/2024, Food, Drug, Mass Excluding Amazon and Costco (MULO) © 2024 Circana
[カテゴリーを構成する製品]
For Climate & Environmental Risk|ポカリスエット、OS-1、デイヤ、ニュートリション エ サンテ社ブランド
For Women’s Health|エクエル、ボナファイド、ユコラ、コスメディクス*4(インナーシグナル、サクラエ)
For Healthier Life|ネイチャーメイド、メガフード、カロリーメイト
*4 Cosmedics(健粧品)=cosmetics(化粧品) + medicine(医薬品)
(消費者関連事業)
当連結会計年度における売上収益は33,760百万円(前期比9.0%減)、事業利益は持分法投資利益の貢献等により23,662百万円(同30.7%増)となりました。
減収の主な要因は、米国のスパークリングウォーター事業の見直しによるものです。「クリスタルガイザー」は、日本では、価格改定の影響もあり販売数量は減少しましたが、軽量ボトル・軽量キャップ、50%リサイクルペットボトルによる環境への取り組みを発信したブランド価値の訴求を継続しています。ビタミン炭酸飲料「マッチ」は、高校生を中心とした体感施策、絆づくりなどの継続したマーケティング活動により既存品のユーザー層が拡大しました。加えて、2024年10月にリニューアル発売した「マッチ ビタミンみかん」の販売も貢献し、販売数量が伸長しました。
(その他の事業)
当連結会計年度における売上収益は113,657百万円(前期比3.1%増)、事業利益は持分法投資利益の貢献等により6,952百万円(同121.8%増)となりました。
機能化学品分野は、増収となりました。主に自動車市場やスマートフォン市場の回復によるものです。
運輸・倉庫分野は、物流のデータ連携によるトータルヘルスケア物流プラットフォーム強化に取り組んでおり、売上収益は前期並となりました。
※ その他、製品別の売上収益等につきましては、決算補足資料(ファクトブック)をご参照ください。
https://www.otsuka.com/jp/ir/library/materials.html
② 財政状態の状況
(単位:百万円)
|
前連結会計年度 (2023年12月31日) |
当連結会計年度 (2024年12月31日) |
増減額 |
流動資産 |
1,326,797 |
1,366,972 |
40,175 |
非流動資産 |
2,034,446 |
2,372,278 |
337,831 |
資産合計 |
3,361,244 |
3,739,251 |
378,006 |
流動負債 |
667,233 |
632,664 |
△34,569 |
非流動負債 |
257,692 |
328,421 |
70,728 |
負債合計 |
924,926 |
961,085 |
36,159 |
資本合計 |
2,436,317 |
2,778,165 |
341,847 |
a. 資産
当連結会計年度末における総資産は3,739,251百万円(前連結会計年度末は3,361,244百万円)となり、378,006百万円増加しました。その内訳は、流動資産が40,175百万円の増加、非流動資産が337,831百万円の増加であります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は1,366,972百万円(前連結会計年度末は1,326,797百万円)となり、40,175百万円増加しました。その主たる内訳は、現金及び現金同等物が87,168百万円減少したものの、売上債権及びその他の債権が41,202百万円、棚卸資産が48,710百万円、その他の流動資産が37,667百万円増加したこと等によるものです。
(非流動資産)
当連結会計年度末における非流動資産は2,372,278百万円(前連結会計年度末は2,034,446百万円)となり、337,831百万円増加しました。その主たる内訳は、有形固定資産が75,186百万円、のれんが主として為替の影響及びジュナナ社の買収等により70,416百万円、無形資産は研究開発中のAVP-786等の減損損失計上による減少要因はあったもののジュナナ社の買収等により53,276百万円、米国子会社における一過性の税務調整の影響等により繰延税金資産が86,874百万円増加したこと等によるものです。
b. 負債
当連結会計年度末における負債合計は961,085百万円(前連結会計年度末は924,926百万円)となり、36,159百万円増加しました。その内訳は、流動負債が34,569百万円の減少、非流動負債が70,728百万円の増加であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は632,664百万円(前連結会計年度末は667,233百万円)となり、34,569百万円減少しました。その主たる内訳は、仕入債務及びその他の債務が13,626百万円、その他の流動負債が32,928百万円増加したものの、社債及び借入金が62,074百万円、未払法人所得税が25,689百万円減少したこと等によるものです。社債及び借入金の減少は、主に米国子会社における銀行借入の返済及び第1回無担保社債20,000百万円を償還したことによるものです。
(非流動負債)
当連結会計年度末における非流動負債は328,421百万円(前連結会計年度末は257,692百万円)となり、70,728百万円増加しました。その主たる内訳は、社債及び借入金が18,075百万円、リース負債が16,896百万円、その他の金融負債が36,352百万円増加したこと等によるものです。社債及び借入金の増加は、主として環境課題の解決を目指す投資を資金使途とするグリーンボンド20,000百万円を発行したことによるものです。また、その他の金融負債の増加は、主としてジュナナ社買収による条件付対価を計上したことによるものです。
c. 資本
当連結会計年度末における資本は2,778,165百万円(前連結会計年度末は2,436,317百万円)となり、341,847百万円増加しました。その主な要因は、資本効率の向上及び株主還元のため、50,000百万円を上限とした自己株式の取得及び取得した全株式の消却を実施したことにより自己株式が22,729百万円増加するとともに、資本剰余金が27,743百万円減少し、資本を減少させたものの、親会社の所有者に帰属する当期利益343,120百万円の計上、配当金の支払い65,135百万円等により利益剰余金が283,186百万円増加し、その他、主として円安の影響によりその他の資本の構成要素が107,183百万円増加した結果、資本は増加いたしました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は426,173百万円となり、前連結会計年度末より87,168百万円減少しました。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、354,638百万円となりました。一方で、将来の持続的成長に向けて、主に医療関連事業におけるジュナナ社等の買収、医療関連事業及びニュートラシューティカルズ関連事業において設備投資等を行ったことにより、投資活動によるキャッシュ・フローは、△265,793百万円となりました。また、ジュナナ社買収のための短期資金の借入やグリーンボンド発行を行った一方で、資本効率の向上及び株主還元のため、自己株式の取得及び消却を行うとともに、リース負債の返済、第1回無担保社債の償還、配当金の支払いを行ったことにより、財務活動によるキャッシュ・フローは、△189,367百万円となりました。
これらの結果、投資活動と財務活動をあわせたキャッシュ・アウト・フローは、営業活動によるキャッシュ・イン・フローを上回り、現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より減少し、426,173百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、354,638百万円(対前期比71,405百万円増)となりました。
当連結会計年度の主な内容は、税引前当期利益335,854百万円、減価償却費及び償却費107,979百万円、減損損失及びその戻入益126,040百万円、持分法による投資損益△33,614百万円、棚卸資産の増減額△38,578百万円、売上債権及びその他の債権の増減額△9,510百万円、仕入債務及びその他の債務の増減額△14,635百万円、法人所得税等の支払額△111,217百万円となっております。当連結会計年度における対前期比71,405百万円のキャッシュ・フロー増加の主な要因は、法人所得税等の支払額が30,235百万円増加したこと及びその他営業活動によるキャッシュ・フロー等の影響によりキャッシュ・フローが減少した一方で、医療関連事業において、主にAVP-786及びデジタルメディスン関連資産等に係る減損損失を計上しましたが、医療関連事業及びニュートラシューティカルズ関連事業の増収が業績を牽引したこと等によりキャッシュ・フローが増加し、それらの結果、キャッシュ・フローの増加がキャッシュ・フローの減少を上回ったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、△265,793百万円(同75,254百万円支出増)となりました。
当連結会計年度の主な内容は、有形固定資産の取得による支出△95,558百万円、無形資産の取得による支出△33,804百万円、投資の売却及び償還による収入71,947百万円、投資の取得による支出△79,018百万円、ジュナナ社等の買収による子会社の取得による支出△115,558百万円等であります。当連結会計年度における対前期比75,254百万円のキャッシュ・フロー減少(支出増)の主な要因は、医療関連事業におけるジュナナ社等の買収により子会社の取得による支出が44,514百万円増加したこと、契約一時金、マイルストーン等の支払い増により、無形資産の取得による支出が9,866百万円増加したこと、投資の取得による支出が50,920百万円増加したこと、定期預金の増減額が対前期比△18,136百万円となったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、△189,367百万円(同129,106百万円支出増)となりました。
当連結会計年度の主な内容は、自己株式の取得による支出△50,016百万円、短期借入金の増減額△41,069百万円、長期借入金の返済による支出△6,224百万円、リース負債の返済による支出△22,969百万円、配当金の支払額△66,763百万円であります。当連結会計年度における対前期比129,106百万円のキャッシュ・フロー減少の主な要因は、環境課題の解決を目指す投資を資金使途とするグリーンボンドの発行を行ったものの、資本効率の向上及び株主還元のため、自己株式の取得及び消却を行うとともに、中間配当を1株につき50円から60円としたことにより、配当金の支払額が増加したこと等により支出増となった結果、キャッシュ・フローの減少がキャッシュ・フローの増加を上回ったことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
医療関連事業 |
215,664 |
109.4% |
ニュートラシューティカルズ関連事業 |
260,491 |
116.5% |
消費者関連事業 |
19,850 |
92.4% |
その他の事業 |
52,551 |
105.0% |
合計 |
548,557 |
111.5% |
(注)1.ニュートラシューティカルズとは、栄養「Nutrition」+薬「Pharmaceuticals」の造語であり、科学的根拠をもとに開発された医薬部外品や機能性食品及び栄養補助食品等を取り扱うセグメントです。
2.金額は、製造原価によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.当連結会計年度より、「その他の事業」としてきた一部事業を各セグメントへ含める方法に変更を行っております。これに伴い、変更後のセグメント区分による生産実績に基づき前年同期比を算出しております。
b. 受注実績
連結子会社は主として受注見込みによる生産方式をとっております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
医療関連事業 |
1,629,032 |
117.1% |
ニュートラシューティカルズ関連事業 |
557,006 |
115.2% |
消費者関連事業 |
33,752 |
91.1% |
その他の事業 |
110,070 |
102.8% |
合計 |
2,329,861 |
115.4% |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.当連結会計年度より、「その他の事業」としてきた一部事業を各セグメントへ含める方法に変更を行っております。これに伴い、変更後のセグメント区分による販売実績に基づき前年同期比を算出しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要性がある会計方針及び重要な会計上の見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要性がある会計方針及び重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容
経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当社グループのキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は426,173百万円であり、社債及び借入金の合計額94,626百万円を上回っております。
当社グループにおける経常的な資金需要としましては、主に事業の拡大に伴う運転資本の増加、生産設備の増強・更新に伴う設備投資及び研究開発投資がありますが、基本的に営業キャッシュ・フローで獲得した資金を主な財源としております。一方、事業の買収等に伴う非経常的な資金需要につきましては、必要に応じて外部から調達しております。
セグメント情報
5.事業セグメント
(1) 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社は持株会社として、グループ戦略の立案・決定、グループ経営のモニタリング機能を果たすとともに、グループ会社に対して、各種共通サービスの提供を行っており、事業活動は、当社傘下の子会社及び関連会社が展開しております。
当社グループは、事業の核をヘルスケアに置いて、国内・海外で医療関連、ニュートラシューティカルズ関連、消費者関連及びその他の事業活動を展開しており、「医療関連事業」、「ニュートラシューティカルズ関連事業」、「消費者関連事業」及び「その他の事業」の4つを報告セグメントとしております。
「医療関連事業」は、治療薬及び輸液等を生産及び販売しております。「ニュートラシューティカルズ関連事業」は、機能性飲料等、医薬部外品及び栄養補助食品等を生産及び販売しております。「消費者関連事業」は、ミネラルウォーター、嗜好性飲料及び食品等を生産及び販売しております。「その他の事業」は、商品の保管、保管場所の提供、化学薬品及び液晶評価機器・分光分析機器他を生産及び販売しております。
(2) 報告セグメントの変更等に関する事項
2024年12月期からの5年間を対象とする第4次中期経営計画の開始にあたる当連結会計年度より、各セグメントの収益、費用及び利益の状況を、より一層明確にするため、従来、「その他の事業」としてきた一部の事業について、以下の変更を行っております。
当該変更は、第4次中期経営計画の策定を契機に、第3次中期経営計画のもとで推進してきたグループ会社間のシナジー効果増加・協業深化に伴いセグメント間取引が増加してきたことから、従来、「その他の事業」としてきた一部の事業について、他のセグメントに直接関連する活動となっている実態をより適切に反映するため、セグメント区分の見直しを行い、収益及び費用を適切に各セグメントに帰属させることを目的にしたものです。
・ 大塚倉庫㈱のグループ会社向け倉庫・運送事業を分離し、各セグメントへ含める方法へ変更
・ 大塚化学㈱他3社の医薬品原末及び中間体を扱うファインケミカル事業を分離し、医療セグメントへ含める方法へ変更
・ 大塚テクノ㈱他2社及び大塚包装工業㈱のグループ会社向け医療用容器・包装の損益を分離し、医療セグメントへ含める方法へ変更
なお、(3) 報告セグメントの売上収益及び業績の前連結会計年度については、変更後の報告セグメントの内容に組替えた数値を記載しております。
(3) 報告セグメントの売上収益及び業績
当社グループの報告セグメントごとの売上収益及び業績は、以下のとおりであります。
報告セグメントの利益は、営業利益に基づく数値であります。
セグメント間の内部売上収益及び振替高は市場実勢価格に基づいて算定した合理的な内部振替価格によっております。
前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
調整額 (注)1 |
連結 |
||||
|
医療関連 事業 |
ニュートラシューティカルズ関連事業 |
消費者 関連事業 |
その他の 事業 |
合計 |
||
売上収益 |
|
|
|
|
|
|
|
外部顧客への売上収益 |
1,391,155 |
483,325 |
37,066 |
107,020 |
2,018,568 |
- |
2,018,568 |
セグメント間の内部売上収益又は振替高 |
- |
138 |
14 |
3,190 |
3,343 |
△3,343 |
- |
計 |
1,391,155 |
483,463 |
37,081 |
110,211 |
2,021,912 |
△3,343 |
2,018,568 |
セグメント利益 |
143,654 |
34,243 |
12,136 |
278 |
190,313 |
△50,700 |
139,612 |
その他の項目 |
|
|
|
|
|
|
|
減価償却費及び償却費 |
66,085 |
17,837 |
2,409 |
5,694 |
92,026 |
5,750 |
97,777 |
持分法による投資利益(△は損失) |
△808 |
1,256 |
20,937 |
△1,027 |
20,358 |
6 |
20,365 |
減損損失 |
138,290 |
26,065 |
4,604 |
3,438 |
172,398 |
21 |
172,419 |
資本的支出(注)2 |
83,586 |
105,808 |
3,751 |
5,390 |
198,536 |
12,451 |
210,988 |
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
調整額 (注)1 |
連結 |
||||
|
医療関連 事業 |
ニュートラシューティカルズ関連事業 |
消費者 関連事業 |
その他の 事業 |
合計 |
||
売上収益 |
|
|
|
|
|
|
|
外部顧客への売上収益 |
1,629,032 |
557,006 |
33,752 |
110,070 |
2,329,861 |
- |
2,329,861 |
セグメント間の内部売上収益又は振替高 |
- |
37 |
7 |
3,586 |
3,631 |
△3,631 |
- |
計 |
1,629,032 |
557,043 |
33,760 |
113,657 |
2,333,493 |
△3,631 |
2,329,861 |
セグメント利益 |
285,108 |
59,776 |
22,998 |
7,525 |
375,410 |
△51,846 |
323,564 |
その他の項目 |
|
|
|
|
|
|
|
減価償却費及び償却費 |
72,810 |
20,730 |
2,091 |
5,836 |
101,468 |
6,510 |
107,979 |
持分法による投資利益(△は損失) |
4,512 |
1,273 |
26,220 |
1,607 |
33,614 |
- |
33,614 |
減損損失 |
119,682 |
5,735 |
454 |
121 |
125,993 |
47 |
126,040 |
資本的支出(注)2 |
252,004 |
54,170 |
3,606 |
7,659 |
317,441 |
9,883 |
327,325 |
(注)1.調整額の内容は、以下のとおりであります。
① セグメント利益
セグメント利益の調整額の内容は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
|
前連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) |
セグメント間取引消去 |
△628 |
△530 |
全社費用 ※ |
△51,657 |
△55,819 |
その他の収益 |
1,584 |
4,504 |
合計 |
△50,700 |
△51,846 |
※ 全社費用は、主に当社及び一部の子会社の本社等の間接部門に係る費用であります。
② その他の項目
減価償却費及び償却費、減損損失
減価償却費及び償却費、減損損失の調整額の内容は、当社及び一部の子会社の本社等の全社資産としての有形固定資産及び無形資産に係るものであります。
③ 資本的支出
資本的支出の調整額の内容は、当社及び一部の子会社の本社・研究所等の全社資産に係る設備投資額であります。
2.資本的支出は、有形固定資産、のれん及び無形資産の増加額であります。
(4) 製品及びサービスに関する情報
主要な製品及びサービスごとの外部顧客への売上収益は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
|
前連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) |
(医療関連事業) |
|
|
レキサルティ |
212,509 |
267,441 |
ロンサーフ |
80,105 |
104,394 |
エビリファイメンテナ/エビリファイアシムトファイ |
202,464 |
237,911 |
サムスカ |
48,230 |
40,226 |
ジンアーク |
183,541 |
241,176 |
臨床栄養 |
135,192 |
151,747 |
(ニュートラシューティカルズ関連事業) |
|
|
気候及び環境リスク (注)1 |
183,578 |
198,580 |
女性の健康 (注)2 |
37,179 |
56,613 |
ヘルシアーライフ (注)3 |
183,862 |
219,332 |
当連結会計年度において、新たなカテゴリーとして「気候及び環境リスク」「女性の健康」「ヘルシアーライフ」を定義し、各製品を再分類する区分変更を行いました。この表示方法の変更は、2024年度から開始した第4次中期経営計画において、「地球環境」「女性の健康」「少子高齢社会」という3つの社会課題に注力し、新たなカテゴリーを導入したことによるものです。なお、前連結会計年度については、変更後の内容に組替えた数値を記載しております。
(注)1.気候及び環境リスクは、ポカリスエット、OS-1、デイヤ、ニュートリション エ サンテ社ブランドに係るものであります。
2.女性の健康は、エクエル、ボナファイド、ユコラ、インナーシグナル、サクラエに係るものであります。
3.ヘルシアーライフは、ネイチャーメイド、メガフード、カロリーメイトに係るものであります。
(5) 地域別に関する情報
外部顧客への売上収益
(単位:百万円)
|
前連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) |
日本 |
670,850 |
699,709 |
北米 |
873,376 |
1,095,110 |
欧州 |
218,667 |
242,882 |
その他 |
255,673 |
292,158 |
合計 |
2,018,568 |
2,329,861 |
(注)1.売上収益は顧客の所在地によっております。
2.北米のうち、米国における前連結会計年度及び当連結会計年度の売上収益は、それぞれ851,355百万円及び1,068,709百万円であります。
非流動資産
(単位:百万円)
|
前連結会計年度 (2023年12月31日) |
当連結会計年度 (2024年12月31日) |
日本 |
497,493 |
521,272 |
北米 |
725,853 |
881,796 |
欧州 |
126,243 |
134,068 |
その他 |
80,159 |
96,083 |
合計 |
1,429,750 |
1,633,221 |
(注)1.非流動資産は、資産の所在地によっております。
2.持分法で会計処理されている投資、その他の金融資産、繰延税金資産及びその他の非流動資産(長期前払費用を除く)を含んでおりません。
3.非流動資産に含まれるのれんは、投資先の所在地によっております。
4.北米のうち、米国における前連結会計年度及び当連結会計年度の非流動資産は、それぞれ685,926百万円及び849,702百万円であります。
(6) 主要な顧客に関する情報
当社グループの売上収益の10%を超える単一の外部顧客との取引による売上収益がないため、記載を省略しております。