2025年12月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 3,980 100.0 484 100.0 12.2

3【事業の内容】

当社グループは、単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

 

(1)事業の概要

当社グループは、当社(ラクオリア創薬株式会社)及び連結子会社2社(テムリック株式会社及びファイメクス株式会社)により構成されております。

なお、2026年1月1日付で、当社を存続会社、テムリック株式会社を消滅会社とする吸収合併を行っております。

当社グループは、先端科学技術を活用し、医療分野においてニーズの高い疾患領域に対する新たな医薬品を生み出すことを目指す研究開発型の創薬ベンチャー企業であり、独自に創出した開発化合物(*)の知的財産権を製薬企業各社等に対して導出(使用許諾契約によりライセンスアウト)することにより収益を獲得することを事業展開の基本としております。

 

① 当社グループの事業の背景

世界的な規模で進行する人口の高齢化や新興国の発展により世界の医薬品市場は拡大しています。遺伝子治療、細胞医薬、デジタルヘルスケア等、新たな技術が医薬品の開発や治療法に革新をもたらし、これらの技術がさらなる成長をもたらす可能性があります。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により製薬業界も大きな変化を経験しましたが、mRNAワクチンの開発・製造・販売等、業界の成長に寄与する変化も生まれました。一方、日本国内では、常態化した毎年の薬価改定による薬剤費の削減や医療保険の適用基準の厳格化等の影響により、医薬品販売高の成長率は鈍化しております。また、近年、新薬開発の成功確率の低下と必要なコストの増加により、製薬企業各社の研究開発費は増加の一途をたどっています。

このような状況の中、製薬企業各社は、医薬品として成功する可能性の高い高品質な開発化合物(*)を外部からも積極的に導入し、パイプラインを充実させております。米国では新薬の約6割の起源がバイオベンチャー由来とされており、医療ニーズに応える新薬候補の供給源としてのバイオベンチャーに対する期待はますます高まっております。当社グループは研究開発型の創薬ベンチャー企業として、このような製薬企業各社の期待に応えるべく、自社の研究開発に留まらず、アカデミアやスタートアップ、ベンチャー企業等との協力関係を深め、次世代型創薬バリューチェーンの構築を通じて、医薬品の研究開発事業を展開しております。

 

② 医薬品研究開発の一般的進行(*)及び当社グループの事業領域

一般的に新薬の開発は、探索研究、前臨床試験、臨床試験、厚生労働省(あるいは米国食品医薬品局(FDA:Food and Drug Administration)等の各国の医薬品許認可審査機関)への製造販売承認申請、医薬品としての承認取得、薬価基準収載(*)を経て行われます。その後、初めて新薬として販売が開始され、病院・医師・患者へ提供することが可能となります。

(注)医薬品の研究開発における標準的な各段階の所要年数は、あくまでも標準的な想定期間を表示したものであり、各プロジェクトがこの想定期間どおりに進捗するとは限りません。各プロジェクトが経過した、あるいは現在進行中の各段階の幅についても、実際の所要期間あるいは想定所要期間を示すものではありません。

 

当社グループは、医薬品の研究開発段階のうち、探索研究段階、前臨床試験段階及び初期臨床試験段階を主たる事業分野としております。第Ⅲ相臨床試験などの後期臨床試験段階においては多額の研究開発費が必要となるため、当社グループにおける研究開発に係る費用及びリスク負担を低減する目的から、有効性及び安全性が概ね評価可能となる段階(前期第Ⅱ相臨床試験)までを当社グループにて行い、その後製薬企業各社等へ開発化合物(*)を導出することを基本としております。

 

③ 低分子化合物から新規モダリティ(*)への展開を目指す研究開発活動

当社グループは、従来、低分子化合物に係る研究開発を行ってまいりました。近年、医薬品業界においては、抗体医薬やワクチン等のいわゆるバイオ医薬の研究開発が盛んに行われておりますが、低分子化合物は依然として医薬品開発の大きな柱であります。当社グループにおきましては、これまで蓄積してきた低分子化合物に係る高い技術力を軸に据えつつ、業界の動向や当社グループが保有する技術との親和性等を総合的に考慮して低分子化合物以外の新たなモダリティ(*)への展開にも取り組んでおります。

 

④ 研究開発活動

(A)研究開発の概要

当社グループの研究開発部門が行っている研究開発の概要とその流れは、以下のとおりであります。当社グループでは、創薬標的分子(*)の探索から初期臨床試験(主として第Ⅰ相臨床試験、必要に応じて前期第Ⅱ相臨床試験)まで、博士・修士号を有した研究者を中心にこの業務を推進しております。

 

(B)当社グループの研究開発体制

当社グループは、豊富な知識と経験を有する研究員を有し、国内バイオベンチャートップクラスのインフラを最大限に活かした創薬研究開発体制を構築しております。

 

a)プロジェクトを中心とした研究開発体制

当社グループの研究開発体制は、組織横断的なプロジェクトを単位として運営されており、迅速な意思決定及び業務の遂行を可能にしております。実際の業務は、プロジェクト単位で協議し決定され、特に重要な方針に関わる場合は、プロジェクトから経営戦略委員会へ提案が行われ、その決定は速やかにプロジェクト活動に反映されます。

 

b)研究・開発・事業開発活動の一体化

当社グループにおいては、探索研究から開発そして導出に至るまで、プロジェクトチームが一貫して主体性を持ち、組織横断的に業務を実施しております。これにより、一貫した研究・開発、導出計画の下、必要な情報を随時共有し、適切な情報をタイムリーに導出先企業に提供することを可能としております。

 

(C)研究開発ポートフォリオ(*)による展開

当社グループの研究開発は、創薬の初期段階を担うものであり、少数の限られたプロジェクトを選択して経営資源を集中することにより、研究開発ポートフォリオ(*)を拡充し、製薬企業各社等へ開発化合物(*)を導出していくことに重点を置いたものであります。

医薬品開発は、研究開発のいずれの段階においても、安全性、有効性及び薬物動態(*)並びにその他の開発上の問題から中止される可能性があります。当社グループにおいては、探索段階から海外市場において上市済みのものまで、各段階のプロジェクトを保有しており、さらに、自社の探索研究から新たな開発化合物(*)を継続して創出する能力を備えていることから、複数のプロジェクトからなる研究開発ポートフォリオ(*)を拡充するとともに、開発リスクを低減し、より安定した事業の遂行を図りたいと考えております。

 

⑤ 導出活動

当社グループの導出活動は、内外の各製薬企業各社における医薬品として成功する可能性の高い高品質な化合物に対するニーズに対応するため、初期探索段階から臨床開発段階までの各段階において保有する研究開発ポートフォリオ(*)のすべてを対象とし、機動的かつ柔軟に営業活動を進めております。

また、研究開発ポートフォリオ(*)は、各プロジェクトの特性と導出先である製薬企業各社等のニーズに応じて、日本・東アジア・米国・欧州等の地域ごと、あるいは剤形(経口剤、注射剤、局所用剤)ごと、さらには動物用医薬品用途での導出等、様々な形態で導出を図っております。

 

⑥ 当社グループの収益

当社グループの収益は、探索研究、前臨床試験及び初期臨床試験の成果として創出した開発化合物(*)を製薬企業各社等に導出することにより獲得するものであり、その概要は以下のとおりであります。

収  益

内     容

契約一時金収入

導出または共同研究に係る契約締結時に、当社グループが提供するそれまでの研究開発成果の対価等として受け取る収入

マイルストン収入

契約相手先の研究開発の進捗(契約書に規定された研究開発段階の達成)または売上の進捗(契約書に規定された売上高の達成)に応じて受け取る収入

ロイヤルティ収入

医薬品の上市後に販売額の一定割合(契約書に規定された料率に基づく)を受け取る収入

研究協力金収入

共同研究の期間中に提供する役務等の対価等として受け取る収入

 

 

⑦ 事業系統図

当社グループの事業の系統図は、以下のとおりであります。

 

 

(2)当社グループの研究開発対象領域及び研究開発ポートフォリオ(*)

① 当社グループの研究開発対象領域

当社グループは、当社の前身であるファイザー株式会社中央研究所から引き続き消化器疾患領域及び疼痛疾患領域を中心に研究開発活動を行ってまいりましたが、2014年より国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学(以下「名古屋大学」)に研究拠点を移した後は、幅広い疾患領域における魅力ある創薬テーマの研究開発に取り組んでおります。テムリック株式会社及びファイメクス株式会社の買収等も通じて、疾患領域の拡大に取り組み、現在はがんと神経疾患を含む医療ニーズの高い疾患に対する創薬研究開発を進めております。

 

② 当社グループのポートフォリオ(*)及び研究開発の状況

一般的に医薬品の研究開発は長期に渡って多額の資金を必要とされております。当社グループは、当社グループ保有の開発化合物(*)の研究開発投資において、パートナーシップに基づくオープンイノベーション型の研究開発を積極的に展開するとともに適切な選択と集中を行うことで、資源の有効活用を図っております。

具体的には、当社グループが強みを持つ探索段階から第Ⅰ相臨床試験を中心に自社単独で開発化合物(*)の研究開発に注力して導出に向けて推進するプログラムを「導出準備プログラム」、当社グループからの導出後に導出先が中心となって開発を進めるプログラムを「導出済みプログラム」と定義しております。また、探索研究段階においては、当社グループと提携先企業の双方が強みを持ち寄りイノベーティブな開発化合物(*)の創出を目指す共同研究プログラムを「共同研究プログラム」と定義しております。

当連結会計年度末現在の主な「導出準備プログラム」及び「導出済みプログラム」、「共同研究プログラム」の状況は、以下のとおりであります。

 

(A)導出準備プログラム

当連結会計年度末現在の「導出準備プログラム」は、以下のとおりであります。当社グループは、これらのプロジェクトに関して一部導出済みの契約を除き、全世界を対象とする開発、販売及び製造に関する権利を有しております。

プログラム

化合物コード

(注)1

導出対象

地域

主な想定適応症

研究開発段階

5-HT4作動薬

RQ-00000010

全世界

胃不全麻痺

機能性胃腸症(*)

慢性便秘

第Ⅰ相臨床試験終了(英国)

5-HT2B拮抗薬

RQ-00310941

全世界

下痢型過敏性腸症候群(*)

第Ⅰ相臨床試験終了(英国)

モチリン受容体作動薬

RQ-00201894

全世界

胃不全麻痺

機能性胃腸症(*)

術後イレウス

前臨床試験終了

グレリン受容体作動薬

RQ-00433412

全世界

便秘

がんに伴う食欲不振

悪液質症候群

前臨床試験終了

TRPM8遮断薬

RQ-00434739

日本

疼痛

(注)2

選択的ナトリウムチャネル遮断薬

非開示

全世界

疼痛・掻痒

タミバロテン

tamibarotene

TM-411

全世界

がん

臨床段階

IRAK-M分解誘導薬

FIM-001

全世界

がん

前臨床試験実施中

(注)1.化合物コードは、RQ-(当社)、FIM-(ファイメクス株式会社)、TM-(テムリック株式会社)で始まるコードで表記されており、当社グループで研究・開発・評価に使用するすべての化合物に対して付与しております。

2.日本以外の権利を導出しているXgene Pharmaceutical Co. Ltd.(香港)により、前臨床試験が行われ、当連結会計年度末時点で豪州における第Ⅰ相臨床試験が進行中です。

 

(B)導出済みプログラム

当連結会計年度末現在、当社グループの導出済みのプログラムの状況は、以下のとおりであります。なお、契約内容の詳細については、後述の「第2 事業の状況 5 重要な契約等」をご参照ください。

 

[ヒト用医薬品領域]

プロジェクト

化合物コード

(注)1

主な想定適応症

研究開発段階

権利地域

導出先

カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)

RQ-00000004

(tegoprazan)

胃食道逆流症(*)

販売中(韓国、中国、フィリピン、インドネシア、メキシコを含む中南米諸国など、全19カ国)

審査中・承認申請準備中(米国、ベトナム他)

第Ⅰ相臨床試験終了(日本)

全世界

HK inno.N Corporation

(韓国)

EP4拮抗薬

RQ-00000007

(grapiprant)

疼痛

第Ⅰ相臨床試験終了(中国)(注)2

全世界

株式会社AskAt

がん

第Ⅰ相臨床試験終了(米国)

(注)3

第Ⅰ相臨床試験実施中(中国)

RQ-00000008

変形性関節症、自己免疫疾患他

前臨床試験終了

5-HT4部分作動薬

RQ-00000009

アルツハイマー病

第Ⅰ相臨床試験終了

(注)3

全世界

シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害薬

RQ-00317076

疼痛

第Ⅰ相臨床試験実施中(中国)

(注)2

全世界

CB2作動薬

RQ-00202730

疼痛等

第Ⅰ相臨床試験実施中(英国)

全世界

P2X7受容体拮抗薬

RQ-00466479

非開示

(注)4

全世界

旭化成ファーマ

株式会社

TRPM8遮断薬

RQ-00434739

慢性疼痛

第Ⅰ相臨床試験実施中(豪州)

日本を除く全世界

Xgene Pharmaceutical Co. Ltd.(香港)

ナトリウムチャネル遮断薬

RQ-00350215

慢性疼痛

非開示

全世界

久光製薬株式会社

(注)1.化合物コードは、RQ-(当社)で始まるコードで表記されており、当社グループで研究・開発・評価に使用するすべての化合物に対して付与しております。

2.Pfizer Inc.(米国)において、前期第Ⅱ相臨床試験を実施済みです。

3.Pfizer Inc.(米国)において、第Ⅰ相臨床試験を実施済みです。

4.2021年1月にEli Lilly and Company(米国)にサブライセンスされ開発が進められておりましたが、当連結会計年度におけるパイプライン見直しによりPainを対象とした開発からは除外されました。なお、ライセンス契約は有効に存続しており、今後の開発方針は同社にて検討されております。

 

[動物用医薬品領域]

プロジェクト

化合物コード

(注)7

主適応症

研究開発段階

権利地域

導出先

グレリン受容体作動薬

RQ-00000005

(capromorelin、ENTYCE、ELURA)

食欲不振(犬)

販売中(米国)

全世界

Elanco Animal Health Inc.
(米国)

慢性腎疾患の体重減少管理(猫)

販売中(米国、フランス、ベルギー、日本、ブラジル)

全世界

EP4拮抗薬

RQ-00000007

(grapiprant、GALLIPRANT®)

変形性関節症(犬)

販売中

(米国、欧州、日本他)

全世界

シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害薬

RQ-00317076

疼痛

パイロットフィールド試験実施中

(注)2

全世界

株式会社AskAt

/Velo-1, Inc.(米国)

5-HT4作動薬

RQ-00000010

腸管運動障害(犬・猫)

POC試験実施中

全世界

Vetbiolix SAS

特定の4化合物

非開示

評価中

評価中

全世界

Velovia Pharma, LLC

(注)1.化合物コードは、RQ-で始まるコードで表記されており、当社グループで研究・開発・評価に使用するすべての化合物に対して付与しております。

2.2022年7月にVelo-1, Inc.(米国)にサブライセンスされ、現在、パイロットフィールド試験を実施中です。

 

(C)共同研究プログラム

当連結会計年度末現在、製薬企業各社等との共同研究プログラムは、以下のとおりであります。なお、研究内容の詳細については、後述の「第2 事業の状況 6 研究開発活動」をご参照ください。

プロジェクト

共同研究先

研究開発段階

眼疾患治療薬創製に向けた共同研究

株式会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所

探索研究段階

メッセンジャーRNA(mRNA)を標的とした低分子医薬品の創出に向けた共同研究

株式会社Veritas In Silico

探索研究段階

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済は、米国の関税政策や資源価格の上昇等により先行き不透明な状況が続いているものの、堅調な企業業績に基づく株価上昇や新政権誕生による政治の安定化と景気浮揚策への期待もあって緩やかに回復しております。一方、消費市場は、恒常的な物価上昇と実質所得の伸び悩みの下での節約志向の高まりにより、全般に消費マインドが鈍化しており停滞状況が続いております。日銀短観12月調査によれば、大企業・製造業の景況感は、緩やかに景気の持ち直しが続く中、3四半期連続で改善し、大企業・非製造業の景況感は、宿泊・飲食サービスが中国人観光客の減少への懸念もあって小幅に悪化した反面、活発な企業活動を背景に対事業所サービスが改善したほか、需要の底堅さを反映してその他の業種でもおおむね高い水準での推移が続いたことにより、横ばいとなりました。

医薬品業界につきましては、2025年12月、日本製薬工業協会(JPMA)、米国研究製薬工業協会(PhRMA)、欧州製薬団体連合会(EFPIA Japan)の日米欧製薬3団体共同声明として、2026年度(令和8年度)薬価制度改革及び費用対効果評価制度改革に関する意見が表明され、特許期間中の薬価の維持や新薬の薬価算定の改善が提言されております。このような業界の動向の中において、当社グループのような創薬ベンチャーが果たすべき役割はますます大きくなっております。

このような環境下において、当連結会計年度における当社グループの業績は以下のとおりとなりました。

 

上市済みのヒト用医薬品につきましては、HKイノエン社が韓国で販売中の胃酸分泌抑制剤K-CAB®(一般名:tegoprazan、以下「tegoprazan」)の売上が引き続き好調に推移しております。当連結会計年度の売上は、処方データで2,179億ウォン(前年同期比10.7%増、約239.7億円/1韓国ウォン=0.11円)となりました。韓国の消化性潰瘍治療薬市場でのシェアは15%であり、引き続きシェア第1位を維持しております。

Tegoprazanのグローバル展開も着実に進展しております。当社は、HKイノエン社との間で、tegoprazanの開発・製造及び販売の再実施許諾権(サブライセンス権)付き独占的ライセンス契約を締結しており、HKイノエン社及び同社からライセンスまたは製品輸出を受けた世界各国の提携先企業によってtegoprazanに関する事業活動が進められております。当連結会計年度末の時点で、tegoprazanは日本を含む世界57カ国で開発・製造・販売等の事業活動が行われております。また、HKイノエン社は、K-CAB®をはじめとするtegoprazan製品について、2030年の全世界における年間売上高3兆ウォンの達成を目指しています。

当連結会計年度末の時点でtegoprazan製品が販売されている国は、韓国、中国、モンゴル、フィリピン、インドネシア、シンガポール、メキシコ、ペルー、チリ、コロンビア、ドミニカ共和国、ニカラグア、ホンジュラス、グアテマラ、エルサルバドル、パナマ、マレーシア、インド及びタイの19カ国であり、当社はHKイノエン社を通じて、製品の売上高等に応じたロイヤルティを受領しております。東南アジアや中南米のその他の国々でも承認審査が進行中であるほか、ブラジル、中東地域等の国々で承認申請の準備が進められております。

当連結会計年度においては、2025年1月、HKイノエン社は、Southern XP IP Pty Ltd(本社:オーストラリア・ビクトリア州、以下「Southern XP社」)に対して、オーストラリア・ニュージーランドを対象地域としたライセンス契約を締結しました。Southern XP社は、20年以上製薬事業を営んできたオーストラリアの製薬会社であり、オーストラリア及びニュージーランド内の医薬品の登録及び流通に強みを持つ企業です。

また、2025年4月には、HKイノエン社は、Tabuk Pharmaceutical Manufacturing Company(本社:サウジアラビア・リヤド、以下「Tabuk社」)との間で、2024年4月に締結した中東・北アフリカ地域におけるライセンス契約の地域拡大契約を締結しました。これにより、Tabuk社の対象地域は、エジプト、スーダン、エチオピア、モロッコ、イエメン、リビアの6カ国が追加となり、合計16カ国に拡大されました。

さらに、HKイノエン社の提携先であるDr. Reddy’s Laboratories(本社:インド・ハイデラバード、以下「Dr. Reddy’s社」)がインド中央医薬品標準管理機構(Central Drugs Standard Control Organization (CDSCO))より販売承認を取得したことに伴い、マイルストン達成が認定され、当社はHKイノエン社から一時金を受領いたしました。インドの消化性潰瘍薬の市場規模は、2024年時点で約1兆5,200億ウォン(約1,672億円)と評価されており、中国、米国、日本に次ぐ世界第4位の規模となっております。インドでは人口の約38%が胃食道逆流症(GERD)(*)に悩まされているとされ、Dr. Reddy’s社は本製品の投入により、同国の消化性潰瘍治療のパラダイムシフトを目指しております。

 

米国におきましては、2025年4月、HKイノエン社は、サブライセンス先であるSebela Pharmaceuticals Inc.(本社:米国・ジョージア州)の一部門であるBraintree Laboratories(本社:米国・マサチューセッツ州、以下「Braintree社」)が米国で実施中の第Ⅲ相臨床試験(以下「TRIUMpH試験」)について、良好なトップライン結果を発表しました。TRIUMpH試験は、EE(びらん性胃食道逆流症)及びNERD(非びらん性胃食道逆流症)を対象とした米国第Ⅲ相臨床試験のピボタル試験として実施されました。TRIUMpH試験において、tegoprazanはEE試験とNERD試験の両方で全ての主要評価項目と副次評価項目を達成しました。さらに、2025年8月には、Braintree社が継続して実施していたEE治癒後の維持療法についても良好な試験結果が得られたこと及び試験の完了が発表されました。

また、当社は、tegoprazanの韓国物質特許(韓国特許番号:特許第1088247号)について、韓国の後発品メーカー等60社以上により消極的権利範囲確認審判が請求され、延長された特許権の効力範囲について争っておりましたが、当連結会計年度において、特許審判院の審決(第一審に相当)及び審決取消訴訟(第二審)に続いて大法院(第三審)においても、全件勝訴判決を獲得いたしました。これにより、2031年までの韓国におけるK-CAB®錠の独占販売権は完全に確立され、揺るぎない法的保護のもとで当社の市場優位性が盤石なものとなりました。

当社が旭化成ファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、以下「旭化成ファーマ社」)に導出したP2X7受容体拮抗薬(化合物コード:AK1780/RQ-00466479/LY3857210)につきましては、当連結会計年度において、旭化成ファーマ社のライセンス先であるEli Lilly and Company(本社:米国インディアナ州、以下「Lilly社」)のパイプラインが更新され、標的疾患をPainとして開発されていた本化合物は除外となりました。ただし、このことはLilly社におけるP2X7プログラム全体の終了を意味するものではありません。旭化成ファーマ社とLilly社とのライセンス契約は現在も有効に存続しており、今後の開発プランはLilly社によって検討されております。

ペット用医薬品につきましては、Elanco Animal Health Inc.(本社:米国・インディアナ州、以下「Elanco社」)に導出した犬の骨関節炎治療薬GALLIPRANT®(一般名:grapiprant)、犬の食欲不振症の適応を持つENTYCE™(一般名:capromorelin)、及び猫の体重減少管理の適応を持つELURA™(一般名:capromorelin)の売上が順調に推移しております。

その他の導出済みプログラムにつきましても、導出先及びサブライセンス先の企業において前臨床開発段階以降の取り組みが進められております。

 

導出準備プログラムにつきましては、自社で開発を進めているグレリン受容体作動薬の前臨床試験を完了し、提携先獲得を目指した事業開発活動を実施しております。

また、tegoprazanにつきましては、当連結会計年度において、当社は、HKイノエン社との間で締結した2019年11月26日付ライセンス契約を変更するAMENDMENT TO LICENSE AGREEMENT OF TEGOPRAZAN IN NORTH AMERICA AND EUROPE(以下「ライセンス契約変更契約」)を締結し、日本を対象とした独占的な開発・製造・販売権をHKイノエン社に許諾しました。ライセンス契約変更契約の締結によって、HKイノエン社がtegoprazan製品の開発・承認取得を目的とした後期臨床試験に向けた取り組みを進めることになります。日本を対象とした独占的な開発・製造・販売権の許諾にかかる一時金はありませんが、当社は、今後の事業化の進展に応じたマイルストン、販売ロイヤルティ及びHKイノエン社が提携先から受け取る収益の一部を受け取る権利を取得します。

 

探索研究段階におきましても、引き続き、新たな開発候補化合物(*)の創出に向けた探索研究を進めております。当社グループは、既存技術と新技術の相乗効果によって創薬バリューチェーンを強化することで従来の技術では対処が困難とされてきた未開拓の創薬標的(遺伝子・タンパク質等)に対する医薬品を生み出すことを重要な成長戦略とし、「モダリティ(*)」、「創薬標的」、「疾患領域」及び「基盤技術」の4つの切り口で、技術及びパイプラインの強化に取り組んでおります。

当連結会計年度においては、2025年5月、株式会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所(本社:愛知県名古屋市)と共同で実施中の眼疾患治療薬創製に向けた共同研究について、良好な結果が得られました。本結果をもとに更なる検証を進め、次の段階への協業の可能性を追求してまいります。また、がん治療薬の創出を目標として、mRNAを標的とする低分子医薬品の創出に向けた共同研究を株式会社Veritas In Silico(本社:東京都品川区)と進めております。当連結会計年度においては、共同研究で取り扱う標的遺伝子の研究範囲を拡大すると共に、双方のノウハウを活かして複数遺伝子に対するスクリーニングを実施し、開発化合物(*)の創出を目指した創薬研究の起点となり得る低分子化合物を複数取得しました。

 

さらに、連結子会社のファイメクスを中核として創薬の新たなモダリティ(*)である標的タンパク質分解誘導剤の研究開発を進めております。ファイメクスは、アステラス製薬とともに、ファイメクスが保有する、標的タンパク質分解誘導剤に特化した独自のプラットフォーム技術であるRaPPIDS™(Rapid Protein Proteolysis Inducer Discovery System)を用いて、がんを標的疾患として複数の標的を対象とした標的タンパク質分解誘導剤の探索に取り組んでおります。当連結会計年度においては、2025年3月、ファイメクスは、アステラス製薬との共同研究において、特定の1つのプログラムについて、次段階の初期目標を達成し、アステラス製薬から2億円の一時金を受領いたしました。また、11月には、新たに2つの標的を追加することで合意いたしました。これに伴い、ファイメクスは契約条件に伴いアステラス製薬から一時金4億円を受領しております。開発候補化合物(*)が同定され、新たな医薬品の製品化に至った場合、ファイメクスは、開発、申請・承認、販売等の進捗に応じたマイルストンとして最大で150億円を上回る金額を受領するとともに、製品の売上高に対して一桁台の料率のロイヤルティを受領する可能性があります。

 

当社は、2025年3月21日、HKイノエン社との間で資本業務提携契約(以下「原提携」)を締結し、HKイノエン社に対して第三者割当による新株式の発行を決議し、当社普通株式2,592,100株を割り当てました。原提携は、HKイノエン社による出資を通じた財務基盤の強化と、両社間の戦略的なパートナーシップの構築を目的としております。これにより、研究開発をはじめ多岐にわたる分野で相乗効果を創出し、企業価値の最大化を目指します。さらに、当社は、2025年12月12日開催の取締役会において、HKイノエン社との間で第三者割当による新株式(以下「本株式」)の発行(以下「本資金調達」)に係る新株引受契約(以下「新株引受契約」)を締結すること、ライセンス契約変更契約を締結すること、HKイノエン社及び当社の監査等委員である柿沼佑一氏との間で2025年3月21日に締結した株主間契約を変更する株主間契約変更契約(以下「株主間契約変更契約」)を締結することを決議し、新株引受契約、ライセンス契約変更契約及び株主間契約変更契約を締結いたしました(以下「本提携」)。本提携は、原提携の拡大を行うものであり、当社は、本資金調達により、HKイノエン社に対して、当社普通株式1,555,900株を割り当てます。原提携の拡大の中で最も大きな点は、tegoprazanについて日本を対象とした独占的な開発・製造・販売権をHKイノエン社に許諾し、HKイノエン社がtegoprazan製品の開発・承認取得を目的とした後期臨床試験に向けた取り組みを進めることです。これに加えて、tegoprazanに続く画期的な医薬品の創出を目的とした創薬研究基盤の強化に取り組みます。本株式の発行により調達する資金は、当社グループの創薬研究開発基盤のさらなる強化を目的とし、研究開発費及び研究設備投資に充当する予定です。これにより、当社グループの強みである低分子創薬技術に加えて次世代創薬技術を活用するなど、tegoprazanに続く画期的な医薬品の創出を目的とした創薬研究基盤の強化に取り組み、当社グループの中長期的な株主価値の向上を図るとともに、当社のミッション「イノベーションの力で、いのちに陽をもたらす」を実現できるよう、創薬研究開発に係る事業活動をさらに加速化してまいります。

 

当社は、2025年10月17日、2026年1月1日を合併効力発生日として、当社の完全子会社であるテムリック株式会社を吸収合併(以下「本合併」)することを取締役会において決議いたしました。本合併は、当社グループの事業効率化を図るため、コストの削減と管理業務の簡素化及び効率化を実現することを目的としております。

 

以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

(A)財政状態

(資 産)

当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ858百万円増加(前連結会計年度比8.9%増)し、10,514百万円となりました。これは主に、現金及び預金の減少99百万円、売掛金及び契約資産の増加1,239百万円、のれんの減少165百万円によるものであります。

(負 債)

当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ467百万円減少(前連結会計年度比11.4%減)し、3,617百万円となりました。これは主に、未払金の増加72百万円、長期借入金の減少512百万円によるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,325百万円増加(前連結会計年度比23.8%増)し、6,896百万円となりました。これは主に、第三者割当増資等に伴う資本金及び資本剰余金の増加1,040百万円、親会社株主に帰属する当期純利益273百万円の計上によるものであります。

 

以上の結果、自己資本比率は65.1%(前連結会計年度末比7.7ポイント増)となりました。

(B)経営成績

事業収益3,979百万円(前期比28.1%増)、営業利益483百万円(前期は、営業損失213百万円)、経常利益437百万円(前期は、経常損失361百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益273百万円(前期は、親会社株主に帰属する当期純損失495百万円)となりました。

また、事業費用の総額は3,496百万円(前期比5.3%増)であり、その内訳は、事業原価711百万円(前期比13.8%増)、研究開発費1,599百万円(前期比6.1%減)、その他の販売費及び一般管理費1,184百万円(前期比19.5%増)となりました。

なお、当社グループは、単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ102百万円増加(前連結会計年度比3.3%増)し、3,244百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により使用した資金は、前連結会計年度末に比べ535百万円減少し354百万円(前年同期は、資金の獲得180百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益437百万円及び減価償却費202百万円及びのれん償却額285百万円を計上したことのほか、売上債権の増加1,239百万円及び前渡金の増加58百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により獲得した資金は、前連結会計年度末に比べ3,789百万円増加し124百万円(前年同期は、資金の使用3,665百万円)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出200百万円、定期預金の払戻による収入400百万円、有形固定資産の取得による支出67百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により獲得した資金は、前連結会計年度末に比べ2,604百万円減少し378百万円(前年同期比87.3%減)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出512百万円、株式発行による収入1,018百万円及びリース債務の返済による支出76百万円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

(A)生産実績

当社グループは研究開発を主体としており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績は記載しておりません。

(B)受注実績

当社グループは研究開発を主体としており、受注生産を行っておりませんので、受注実績は記載しておりません。

(C)販売実績

当連結会計年度の販売実績は、以下のとおりであります。

 

当連結会計年度

(自 2025年1月1日

  至 2025年12月31日)

前年同期比(%)

事業収益 合計 (千円)

3,979,956

128.1

 

(注)1.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、それぞれ以下のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2024年1月1日

  至 2024年12月31日)

当連結会計年度

(自 2025年1月1日

  至 2025年12月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

HK inno.N Corporation

1,180,816

38.0

2,051,468

51.5

アステラス製薬株式会社

601,856

19.4

1,052,412

26.4

Elanco Animal Health, Inc.

1,128,822

36.3

852,778

21.4

2.販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先については記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(A) 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループは、2025年2月14日に事業計画及び成長可能性に関する事項『中期経営計画2025-2027』を公表し、事業を推進しております。

当連結会計年度は、自社による単独研究、または提携先の企業もしくはアカデミアとの共同研究に基づく医薬品の開発化合物(*)の創出活動や研究開発ポートフォリオ(*)の拡充を図る一方、保有する開発化合物(*)の導出活動ならびに価値向上のための研究開発を推進してまいりました。

以上の結果、当連結会計年度の業績は、事業収益3,979百万円(前期比28.1%増)、営業利益483百万円(前期は、営業損失213百万円)、経常利益437百万円(前期は、経常損失361百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益273百万円(前期は、親会社株主に帰属する当期純損失495百万円)となりました。

なお、事業費用の総額は3,496百万円(前期比5.3%増)であり、その内訳は、事業原価711百万円(前期比13.8%増)、研究開発費1,599百万円(前期比6.1%減)、その他の販売費及び一般管理費1,184百万円(前期比19.5%増)となりました。

当連結会計年度を含む3ヶ年の経営成績は、以下のとおりであります。

(単位:百万円)

 

2023年度

2024年度

2025年度

3ヶ年累計

(計画)

(実績)

(計画)

(実績)

(計画)

(実績)

(計画)

(実績)

事業収益

2,799

1,901

4,535

3,107

3,889

3,979

11,223

8,987

事業費用

2,538

2,238

4,222

3,320

3,769

3,496

10,529

9,054

営業利益又は営業損失(△)

260

△337

313

△213

118

483

691

△67

経常利益又は経常損失(△)

242

△293

290

△361

73

437

605

△217

親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)

183

△323

236

△495

△71

273

348

△545

 

(B) 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。

 

(C) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループは研究開発型の創薬ベンチャー企業であり、開発化合物(*)の導出による契約一時金収入、研究開発の進捗に応じたマイルストン収入、医薬品の上市後において医薬品販売高に応じたロイヤルティ収入等の対価を受領することにより収益を得る契約形態を採用しております。しかしながら、依然として開発化合物(*)の導出に伴う契約一時金収入、あるいは開発の進捗に基づくマイルストン収入の割合も大きいことから、導出交渉及び開発の成否が全体の事業収益に大きな影響を与える可能性があります。

詳細は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。

当社グループは、事業活動のための適切な流動性の確保と株主価値向上のための資金調達戦略の提示と実行を基本方針としております。

資本の財源につきましては、医薬品の上市品目が増えたことにより、長期的かつ安定的なロイヤルティ収入が主要な財源となっております。一定規模以上の臨床開発を除き、ロイヤルティ収入を財源として医薬品の研究開発を進めてまいります。また、今後の臨床開発等の資金需要に対して、機動的かつ安定的な資金調達手段を確保するため、金融機関と総額5億円のコミットメントライン契約を締結しているほか、ファイナンス・リースや銀行借入等の活用により財務基盤の強化を図っております。

資金の流動性につきましては、当連結会計年度末における流動比率は445.7%となっており、十分な流動性を確保できているものと認識しております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

当社グループは、「医薬品の研究開発」並びにこれらに関連する事業内容を行っており、事業区分が単一セグメントのため、記載を省略しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の事業収益の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

(単位:千円)

米国

日本

アジア

その他

合計

1,128,822

710,928

1,255,566

12,258

3,107,575

 

(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2)有形固定資産

海外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

顧客の名称又は氏名

売上高

HK inno.N Corporation

1,180,816

Elanco Animal Health Inc.

1,128,822

アステラス製薬株式会社

601,856

 

(注)当社グループは、単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりません。

 

当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の事業収益の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

(単位:千円)

米国

日本

アジア

その他

合計

860,996

1,067,491

2,051,468

3,979,956

 

(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2)有形固定資産

海外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

顧客の名称又は氏名

売上高

HK inno.N Corporation

2,051,468

アステラス製薬株式会社

1,052,412

Elanco Animal Health Inc.

852,778

 

(注)当社グループは、単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりません。

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年1月1日  至 2024年12月31日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2025年1月1日  至 2025年12月31日)

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年1月1日  至 2024年12月31日)

(単位:千円)

 

医薬品の研究開発

合計

当期償却額

203,436

203,436

当期末残高

3,865,297

3,865,297

 

当連結会計年度(自 2025年1月1日  至 2025年12月31日)

(単位:千円)

 

医薬品の研究開発

合計

当期償却額

285,248

285,248

当期末残高

3,700,048

3,700,048

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年1月1日  至 2024年12月31日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2025年1月1日  至 2025年12月31日)

該当事項はありません。