事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
色材・機能材関連事業 | 81,069 | 24.9 | 2,687 | 20.1 | 3.3 |
ポリマー・塗加工関連事業 | 77,746 | 23.9 | 5,257 | 39.3 | 6.8 |
パッケージ関連事業 | 84,292 | 25.9 | 3,668 | 27.4 | 4.4 |
印刷・情報関連事業 | 77,202 | 23.7 | 2,373 | 17.7 | 3.1 |
その他 | 5,609 | 1.7 | -601 | -4.5 | -10.7 |
事業内容
3 【事業の内容】
当企業グループは当社、連結子会社56社及び持分法適用関連会社6社により構成されております。
当企業グループが営んでいる事業内容は、次のとおりであります。
2023年1月に当社100%子会社である東洋インキ株式会社は同じく当社100%子会社である東洋インキ北海道株式会社、東洋インキ東北株式会社、東洋インキ中四国株式会社、東洋インキ九州株式会社、東洋インキグラフィックス株式会社、東洋インキグラフィックス西日本株式会社を吸収合併しております。
また、2023年1月にリチウムイオン電池正極材用導電カーボンナノチューブ(CNT)分散体の北米第2拠点として、LioChem e-Materials LLCを設立しております。
さらに、2023年4月に食缶・キャップ用内外面塗料の製造・販売を行っているタイの製缶塗料メーカーであるThai Eurocoat Ltd.の株式を取得し、100%子会社化しております。
そして、2023年7月に当社100%子会社である東洋ビーネット株式会社は同じく当社100%子会社である東洋SCトレーディング株式会社を吸収合併しております。
なお、その他の関係会社である凸版印刷株式会社は、2023年10月に持株会社体制へ移行し、TOPPANホールディングス株式会社に商号変更を行いました。これにより、当企業グループは、持株会社の傘下となる凸版印刷株式会社の主要部門を母体とするTOPPAN株式会社との間で製商品等の取引が行われております。
当社は特定上場会社等であります。特定上場会社等に該当することにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することになります。
事業の系統図は次のとおりであります。
(事業系統図)
(注) 当社は、2024年1月1日付で東洋インキSCホールディングス株式会社よりartience株式会社に商号を変更しております。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって緩やかな回復がみられた一方、物価上昇や中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等、先行きは不透明な状況にあります。
このような環境のなか、当企業グループは次の3つを経営方針として掲げ、経営活動を行ってまいりました。
第一の方針である「事業の収益力の強化」については、市況の回復に足踏みがみられた液晶ディスプレイカラーフィルター用材料や、エレクトロニクス用の粘接着剤、機能性フィルムなどが利益面で低調に推移しましたが、カラーフィルター用材料の中国での現地生産化の検討が進捗したほか、インドや東南アジアを中心に設備増強を進めてきたグラビアインキや粘接着剤は、各市場のニーズを捉えた製品投入によって拡販が進みました。また、タイで缶用塗料メーカーを買収するなど、グローバル市場でのコスト競争力の獲得と海外展開の基盤強化を図りました。印刷・情報関連事業では、国内の情報系印刷市場の縮小に対応した販売拠点の統廃合による合理化や生産アライアンスなどによる事業の構造改革を進めたほか、脱プラに寄与する機能性コーティング剤やUVインキによる紙器パッケージ市場へのシフトを推進しました。更に、近年の原材料やエネルギー、物流コストの高騰に対しては、各事業において生産の効率化や原料代替によるコストダウンに加えて価格改定を推進し収益の確保を進めました。
第二の方針である「重点開発領域の創出と拡大」については、以下の3つの注力領域での活動を継続しました。「サステナビリティ・サイエンス」領域では、車載用リチウムイオン電池材料の事業拡大のため、米国ケンタッキー州で新工場建設に着手し、欧・米・中・日での4極5拠点体制の構築を進めました。また、バイオマスインキや水性フレキソインキ、リサイクル用マスターバッチ等の環境対応製品群の取組みを拡大しました。「コミュニケーション・サイエンス」領域では、次世代エレクトロニクス向けの製品開発の為に、国内にポリマーのパイロットプラントを新設するとともに、積極的にマーケティング活動を進めました。「ライフ・サイエンス」領域では、メディカル分野での将来的な事業展開を視野に、最先端の感染症予防ワクチン開発を行う米国VLPT社へ出資したほか、次年度からの稼働に向け貼付型医薬品の国内新工場の建設が進みました。
第三の方針である「持続的成長に向けた経営資源の価値向上」については、間接部門でのコスト構造を変革するための機構改革を実施し、業務の棚卸しと整理による効率化を図るとともに、成長領域への人材シフトを図ったほか、資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、資本効率性を向上させるため政策保有株式を縮減し、運転資金の管理も強化しました。ESGについては専任部署を設けて当企業グループのサステナビリティビジョン「TSV2050/2030(現 asv2050/2030)」を推進し、海外拠点を含めたCO2削減のロードマップの策定を進めました。また、人権に関する基本的な考え方及び方針を整理統合した「東洋インキグループ人権方針(現 人権尊重に関する基本方針)」を制定したほか、ガバナンス面では女性取締役を2名から3名へと増員するなど、多様な人材が活躍する職場の整備を進めました。DXに関しても、技術開発におけるマテリアルインフォマティクスの実践展開や、各種業務の効率化と付加価値向上につながる施策を進めるとともに、近年高まるサイバーリスクに対するセキュリティ対策の体制整備などを実施しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は3,221億22百万円(前期比2.0%増)と増収、営業利益は133億72百万円(前期比94.8%増)、経常利益は128億80百万円(前期比62.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は97億37百万円(前期比4.6%増)と、それぞれ増益となりました。
セグメントごとの経営成績につきましては、次のとおりです。
a. 色材・機能材関連事業
液晶ディスプレイカラーフィルター用材料は、液晶パネルメーカーでの稼働率が時季による変動があったものの、中国での拡販や台湾でのシェア向上が進み、通期では堅調な出荷となりました。
プラスチック用着色剤は、国内では消費者の買い控えで容器用が低調でしたが、海外ではOA機器用の需要が減少した一方、太陽電池用が好調でした。
インクジェットインキは、海外市場での在庫調整の影響がありましたが、後半は回復に向かいました。車載用リチウムイオン電池材料は、米国や欧州での供給を本格化させ販売を伸ばしており、米国と中国では今後の需要増に備えた設備増強を進めております。
これらの結果、当事業全体の売上高は810億69百万円(前期比2.1%増)、営業利益は26億87百万円(前期比45.5%増)と、増収増益になりました。
b. ポリマー・塗加工関連事業
塗工材料は、スマートフォン向けの機能性フィルムが需要期の販売は回復したものの通期では減少となり、液晶パネル向けも市況の調整が続き低調に推移しました。
粘着剤は、国内ではラベル用やディスプレイ用が低調でしたが、米国やインド、中国では販売が拡大しました。接着剤は、国内外で包装用が消費の冷え込みで伸び悩みましたが、工業用はリチウムイオン電池向けの拡販もあり海外で好調でした。
缶用塗料は、国内では顧客での稼働が伸び悩み、海外でも漁獲量の低迷などで食缶用が低調でしたが、トルコでの拡販やタイでの現地塗料メーカー買収による事業拡大が進みました。
このほか価格改定の効果もあり、当事業全体の売上高は777億46百万円(前期比2.0%増)、営業利益は52億57百万円(前期比109.9%増)と、増収増益になりました。
c. パッケージ関連事業
リキッドインキは、国内では、ペットフードや土産物用の包装材需要は堅調に推移しましたが、物価上昇による消費者の買い控えで食品用は伸び悩みました。また、段ボール用も猛暑や価格高騰で青果物向けなどの需要が減少し、低調でした。海外では、インドでは需要が底堅く、販売も堅調に推移しましたが、中国では消費の低迷で食品包装用が低調でした。他方、国内外で原料価格高騰に対する生産面でのコストダウンや価格改定などを行い、利益改善が進みました。
グラビアのシリンダー製版事業は、包装用は拡販による需要の取り込みもあり堅調でしたが、エレクトロニクス関連の精密製版は低調に推移しました。
これらの結果、当事業全体の売上高は842億92百万円(前期比1.0%増)、営業利益は36億68百万円(前期比280.6%増)と、増収増益になりました。
d. 印刷・情報関連事業
国内では、情報系印刷市場の構造的な縮小が継続し、チラシや広告、出版向けが低調でしたが、紙器パッケージ向けは拡販による効果もあり堅調でした。なお、エネルギーや原材料のコストが高止まりするなか、同業他社との協業や事業の構造改革によるコストダウンを継続して進める一方、自助努力で吸収不可能な範囲は販売価格の改定も進めさせていただいております。
海外では、中国での不動産市況の悪化や輸出低迷による景気の弱含みもあり販売が低調に推移しましたが、紙器パッケージ向けに機能性を付与したコーティング剤は販売が伸長しました。
これらの結果、当事業全体の売上高は772億2百万円(前期比2.7%増)、営業利益は23億73百万円(前期比262.8%増)と、増収増益になりました。
e. その他
上記のセグメントに含まれない事業や、東洋インキSCホールディングスなどによる役務提供などを対象にしています。売上高は56億9百万円(前期比13.4%増)と増収になりましたが、役務提供収益の減少などにより、6億1百万円の営業損失(前期は、8億90百万円の営業利益)となりました。
財政状態につきましては、次のとおりです。
当連結会計年度末における総資産は4,477億98百万円で、前連結会計年度末より366億20百万円増加しました。負債は1,921億44百万円で、前連結会計年度末より88億44百万円増加しました。純資産は2,556億53百万円で、前連結会計年度末より277億76百万円増加しました。
当連結会計年度末日の為替レートが前連結会計年度末日の為替レートに比べ円安外貨高に振れたため、海外子会社で保有する資産及び負債、為替換算調整勘定がそれぞれ増加しました。また、海外での新工場建設に伴い有形固定資産が増加しました。さらに、日本国内の株価上昇を反映し、投資有価証券、繰延税金負債、その他有価証券評価差額金がそれぞれ増加しました。一方、棚卸資産の減少に伴い、支払手形及び買掛金は減少しました。なお、借入金の返済資金に充当するため第2回無担保普通社債を発行し、一部の長期借入金の返済期限が1年以内になりましたため短期借入金への振替を行っております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の期末残高は、前期末残高より26億55百万円増加し、560億40百万円となりました。
営業活動により得られた資金は234億78百万円(前連結会計年度比192億16百万円増)となりました。税金等調整前当期純利益計上や棚卸資産の減少による資金の増加や、仕入債務の減少や法人税等の支払いによる資金の減少などがありました。
投資活動により使用した資金は194億57百万円(前連結会計年度比138億11百万円増)となりました。有形固定資産の取得による支出や有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入などがありました。
財務活動により使用した資金は26億29百万円(前連結会計年度比54億73百万円減)となりました。配当金の支払いや短期借入金の純減による資金の減少や、社債の発行による資金の増加などがありました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 生産金額は製造原価によっております。
b. 受注実績
当企業グループにおける受注生産は極めて少なく、大部分が計画生産のため、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額は、連結会社間の内部売上高を除いております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合につきましては、販売実績の総販売実績に対する割合が10%以上の相手先が存在しないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当企業グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当企業グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されていますが、その作成には経営者による会計方針の選択・適用と、資産・負債及び収益・費用の報告金額に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りにあたっては過去の実績等を勘案し合理的な判断を行っていますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性がありますため、これらの見積りと異なる場合があります。
当企業グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は、前期比61億94百万円(2.0%)増の3,221億22百万円(期初計画 3,300億円、2023年11月10日公表修正計画 3,200億円)となりました。その内容は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しており、為替変動に伴う海外子会社の円換算額の増加や価格改定効果に加え、海外のパッケージ向け製品群の伸長や機能性インキ・機能性コーティング材やLiB用分散体の伸長もあり、増収となりました。この結果、海外売上高比率は、過去最高の53.7%となっております。
営業利益は、前期比65億6百万円(94.8%)増の133億72百万円(期初計画 110億円、修正計画 120億円)となりました。液晶ディスプレイカラーフィルター用材料は、中小型市況が振るわず減益となりましたが、国内の印刷・情報関連事業の収益改善が進み、増益に寄与したことや、粘接着剤、グラビアインキなどパッケージ関連事業の価格改定が国内外で寄与した結果、グループ全体で増益となりました。
経常利益は、前期比49億73百万円(62.9%)増の128億80百万円(期初計画 95億円、修正計画 125億円)となりました。「為替差益」が減少し「支払利息」が増加しましたものの、営業利益の増加に加え「正味貨幣持高に係る損失」の減少により増益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比4億28百万円(4.6%)増の97億37百万円(期初計画 60億円、修正計画 80億円)となりました。「投資有価証券売却益」が減少し「事業構造改善費用」が増加しましたものの、営業利益の増加により前期並みを確保しました。
なお、セグメント別の経営成績については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
b. 財政状態の分析
財政状態の分析については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであり、セグメント別の財政状態は、以下となりました。
色材・機能材関連事業の資産1,247億84百万円(前期末より106億85百万円増加)。
ポリマー・塗加工関連事業の資産1,118億32百万円(前期末より98億72百万円増加)。
パッケージ関連事業の資産996億50百万円(前期末より92億6百万円増加)。
印刷・情報関連事業の資産1,007億32百万円(前期末より45億16百万円増加)。
その他の事業の資産107億99百万円(前期末より23億40百万円増加)。
c. キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、収益構造の改善などにより、560億40百万円と前期末と比べ増加しております。今後とも、手元資金を確保しつつも将来の成長に向けた資金運用に努めてまいります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当企業グループが提供する製品の市場は多岐に渡っておりますが、一般的な消費動向や、石油化学系原料の仕入価格、為替レートなどは、当企業グループの経営成績に大きく影響を与える要因になっております。
当連結会計年度では、液晶パネル及びエレクトロニクスの市況回復遅延や中国景気の停滞による影響を受けております。また、原材料価格について海外はナフサ価格が落ち着き価格安定してきたものの、国内は酸化チタンや為替による輸入原料の価格高騰が続いており、人件費、物流コスト、経費も世界的なインフレに伴い増加しました。この厳しい事業環境のなか、グループ会社間のグローバル規模での生産協力、生産や物流の効率化、原材料の代替対応などのコストダウンを実施したうえで、原材料価格高騰分に見合う適正価格へ改定しております。
その他、海外活動や災害への対応など、当企業グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクについては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりですが、これらの発生を抑制する活動を、サステナビリティ委員会傘下のリスクマネジメント部会を中心に、引き続き積極的に推進していきます。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当企業グループの主な運転資金需要は、製品製造のための原材料費や労務費及び製造経費をはじめ、販売費及び一般管理費、新製品創出や事業領域拡大のための研究開発活動費などにあります。また、設備投資では、成長領域や事業拡大に合わせた生産設備投資によるグローバル供給体制の強化や、統合システム整備による事業や業績のグローバル一体管理を進めています。さらには、事業拡大を目的とした各種アライアンスや、人材・技術・事業などの戦略投資についても機動的に実施してまいります。
なお、これらの資金需要につきましては、主に手元資金や営業活動によるキャッシュ・フローから創出するとともに、必要に応じて金融機関からの借入なども実施してまいります。当連結会計年度の有利子負債残高は、長期借入金返済のための資金調達を第2回無担保普通社債発行により前倒しで実施した影響もあり、898億97百万円となっております。また、国内では、キャッシュ・マネジメント・システムを導入しており、当企業グループの余剰資金を効率的に運用しております。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当企業グループの報告セグメントは、当企業グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会等が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当企業グループは、事業の種類・性質の類似性等を勘案して、「色材・機能材関連事業」、「ポリマー・塗加工関連事業」、「パッケージ関連事業」及び「印刷・情報関連事業」の4つの事業に区分しており、これを報告セグメントとしております。各事業は取り扱う製品・サービスごとに国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
「色材・機能材関連事業」は、有機顔料、加工顔料、プラスチック用着色剤、カラーフィルター用材料、インクジェット材料及びリチウムイオン電池材料等を製造・販売しております。「ポリマー・塗加工関連事業」は、缶用塗料、樹脂、接着剤、粘着剤、塗工材料、天然材料及びメディカル製品等を製造・販売しております。「パッケージ関連事業」は、グラビアインキ、フレキソインキ及びグラビアシリンダー製版等を製造・販売しております。「印刷・情報関連事業」は、オフセットインキ、金属インキ、印刷機械、印刷機器、プリプレスシステム、印刷材料等を製造・販売しております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(注) 1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない原料販売等の事業セグメントや、当社が親会社として行うその他の収益を稼得する事業活動であり、役務提供等を含んでおります。
2 セグメント利益の調整額5百万円は、セグメント間取引消去等であります。
3 セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(注) 1 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない原料販売等の事業セグメントや、当社が親会社として行うその他の収益を稼得する事業活動であり、役務提供等を含んでおります。
2 セグメント利益又は損失(△)の調整額△12百万円は、セグメント間取引消去等であります。
3 セグメント利益又は損失(△)は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報として、同様の情報が開示されているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
3.主要な顧客ごとの情報
連結損益計算書の売上高の10%以上を占める特定の顧客への売上高がないため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報として、同様の情報が開示されているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
3.主要な顧客ごとの情報
連結損益計算書の売上高の10%以上を占める特定の顧客への売上高がないため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(注)「色材・機能材関連事業」に係る減損損失375百万円のうち101百万円は連結損益計算書上、「事業構造改善費用」に含まれております。
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(注)「色材・機能材関連事業」に係る減損損失366百万円、「ポリマー・塗加工関連事業」に係る減損損失0百万円、「パッケージ関連事業」に係る減損損失23百万円、「印刷・情報関連事業」に係る減損損失597百万円のうち31百万円、「その他」に係る減損損失107百万円は連結損益計算書上、「事業構造改善費用」に含まれております。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
該当事項はありません。