事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
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(単一セグメント) | 7,122 | 100.0 | 846 | 100.0 | 11.9 |
事業内容
3 【事業の内容】
当グループは、当社と子会社1社(非連結子会社1社)で構成されており、上下水道に関する調査・計画・実施設計・施工監理及び都市施設情報などの公共事業等に関する建設コンサルタント業を主な事業としております。
当グループの事業に係わる位置づけ及び事業部門との関連は次のとおりです。
(注)(株)VISTAQUAについては、2024年4月1日付で(株)ウルシから社名変更しております。
事業の系統図は、下記のとおりであります。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中における将来に関する事項は、当事業年度の末日現在において当社が判断したものです。
(1)経営成績等の状況の概要
① 業績
我が国の上下水道インフラ資産は、約130兆円との内閣府の試算があり、セクター別で道路に次ぐストックがあります。このうち、上水道の普及率は令和4年度末時点で98.3%、国内の全管路延長は約74万kmに達していますが、管路の年間更新率は全国平均で0.64%と低く、管路をすべて更新するのに約130年かかる計算となっています。水道管路は法定耐用年数40年とされていますが、その多くが高度成長時代の1970年代に集中的に整備されたものであり、施設の老朽化や管路の耐震化の遅れ(令和4年度末の基幹管路の耐震適合率は42.3%)、人口減少等による料金収入の減少という課題に直面し、また多くの水道事業者が小規模で経営基盤が脆弱であり、計画的な更新のための備えが不足している状況となっています。長らく厚生労働省が所管していた水道整備・管理行政が、令和6年4月から施設の管理・整備は国土交通省へ、水質・衛生面は環境省に移管されました。これにより、令和6年度の水道事業予算概算要求には、上下水道で一体的に取り組む施策を支援するための上下水道一体効率化・基盤強化推進事業の創設や水道施設整備事業調査費の拡充等が盛り込まれております。
下水道分野については、全国の汚水処理人口普及率が93.3%(2023年度末)となっていますが、そのうち下水道によるものが81.4%にとどまり、未だに約830万人が汚水処理施設を利用できない状況にあり、普及促進の加速が求められています。施設の新設のニーズは減少の一途を辿っていますが、高度成長期に急速に整備した上下水道施設は毎年大量に耐用年数を迎え、安心・安全で文化的生活を送るために不可欠なこれらのインフラ資産を維持、更新していくことが求められています。また、近年頻発する集中豪雨、大型台風による風水害などから人命や資産を守る浸水対策や地震が発生してもトイレが使えるなどの耐震化、津波に強い下水道施設の補強対策、脱炭素・循環型社会への転換を図る「グリーンイノベーション下水道」に向けた取り組みなどのニーズも高まっています。
2024年3月に可決・成立した我が国の令和6年度予算のうち、当社の事業と関わりの深い下水道予算を含む「社会資本総合整備」の配分総額は、国費1兆3,613億円で、この内訳は防災・安全交付金8,563億円、社会資本整備総合交付金が5,051億円となっています。その内、下水道内示総額は国費約4,769億円でほぼ前年度(約4,772億円)並みとなっております。
当社は、このような事業環境のもと、国土交通省上下水道グループの掲げるテーマを念頭に、上水道分野では新水道ビジョンに則ったアセットマネジメント関連業務、下水道分野では主要7大テーマ、「震災復旧・復興の支援の強化と全国的な安全・安心対策の実施」、「未普及地域の早期解消」、「水環境マネジメントの推進」、「施設管理・運営の適正化」、「下水道経営の健全化」、「低炭素・循環型社会への取組推進」及び「国際展開と官民連携による水ビジネスの国際展開」に沿った受注活動を展開しております。
当事業年度中のトピックとして、政府の掲げる「ウォーターPPP」の推進の本格化が挙げられます。我が国では人口減少社会を背景に、人口の多い政令指定都市やその周辺等の一部の自治体を除き、上下水道事業を担当する地方公共団体職員数の減少や関係予算を十分に確保することが困難になっております。このような状況から、政府は水道、下水道、工業用水道において、コンセッション事業(施設の所有権を公共主体が有したまま、施設の運営権を民間事業者に設定する)を推進していますが、本来“部分民営化”であるはずのコンセッションが、一般には“民営化”と理解されている現状があり、民営化へのアレルギーが特に強い水道事業でコンセッションが敬遠されている現実があります。
このような経緯を踏まえて、政府は令和5年6月2日に「PPP/PFI推進アクションプラン(令和5年改定版)」を決定、水道、下水道、工業用水道において、コンセッション事業へ段階的に移行するための官民連携方式を、「管理・更新一体マネジメント方式」として新設、コンセッション事業と併せて「ウォーターPPP」と定義しました。水道、下水道、工業用水道は、このアクションプランで重点分野に位置付けられており、2022~2031年度の10年間で水道100件、下水道100件、工業用水道25件の計225件の具体化を狙うという野心的なターゲットが設定されており、国費による支援も予定されております。当社では、このような流れを捉えて、政府が強く推進する「ウォーターPPP」における、更新計画案の策定やコンストラクションマネジメント(CM)により地方公共団体の更新を支援する「更新支援型」と、維持管理と更新を一体的に最適化するための方式として、維持管理と更新を一体的に実施する「更新実施型」の双方のスキーム関連業務の受注活動も進めております。
国内市場の受注活動をまとめると、既存顧客である地方公共団体の施設整備状況や事業課題を熟知する当社の優位性を背景に、きめ細かい技術提案、柔軟な顧客サービスの提供を通じたリピート率の高い受注活動とともに、積み上げた業務実績を基に新規開拓営業も展開しております。
新規事業領域への進出については、一部の地方自治体において、メタバースにより作成したバーチャル空間を活用した教育支援事業や地域のプロモーション活動のニーズが増えており受注活動を展開しております。海外分野では、官民連携による新興国の案件発掘などの受注活動を展開しております。
他方、社内の就労環境については、全社9割以上の社員にスマートフォンとノートパソコンを支給し、オフィスではフリーアドレスの環境で、在宅勤務や外出先でもテレワーク環境を活用しております。具体的には、全社で意識付けを行っている社内の各階層での迅速な情報共有・チャットの活用、部署別経営指標の随時確認による部署課題へのスピーディな対応、受注プロジェクトの適正な予算・工程・進捗・外注管理、社内エンジニアのスキル向上、次代を担う若手人材の確保・育成、改正労働基準法を遵守した残業時間の削減、社員の約4割が会社貸与のアップルウォッチを自発的な健康増進に活用していることに代表されるウェルビーイング経営の促進、時差出勤制度、産休・父親育休制度や有給休暇の取得促進、社員一人ひとりの事情に応じた勤務地で就労可能なカスタムメイド勤務など、社員目線を重視した社内制度を提供しています。社内業務管理システムにおいては、設計業務の受注から、着手、実行予算作成・変更、完了に至るまでの各業務ワークフローの承認機能の電子化を図り、予算管理の迅速化と印刷の削減を推進しております。これらにより、生産性向上と原価低減を図り、社員還元と収益の拡大に努めております。
この結果、当事業年度の受注高は74億7千6百万円(前期比9.8%増)となりました。受注増加の主な要因は、能登半島地震や各地で発生した豪雨災害等による災害復旧支援事業の受注、受注平均単価の増加、複数年契約の大型案件の受注増などとみております。一方、完成業務高は71億2千2百万円(前期比7.4%増)、営業利益は8億4千5百万円(前期比9.4%増)、経常利益は8億6千2百万円(前期比9.4%増)、当期純利益は6億5千万円(前期比36.2%増)となりました。
当社における事業部門別の業績は、次のとおりであります。
[建設コンサルタント部門]
建設コンサルタント部門につきましては、受注高は69億3千3百万円(前期比8.3%増)となりました。一方、完成業務高は66億3千万円(前期比6.9%増)となりました。
[情報処理部門]
情報処理部門につきましては、受注高は5億4千2百万円(前期比33.1%増)となりました。一方、完成業務高は4億9千1百万円(前期比14.3%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、31億3千2百万円(前期比4.1%減)となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、2億4千1百万円(前期比39.5%減)となりました。
これは主に税引前当期純利益の計上、売上債権の増加及び未成業務受入金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、1億5千2百万円(前期6千3百万円の獲得)となりました。
これは主に投資有価証券の取得及び償還、並びに固定資産の取得及び売却によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、2億2千2百万円(前期比0.8%減)となりました。
これは主に配当金の支払いによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
イ 生産実績
当事業年度における生産実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
ロ 受注実績
当事業年度における受注実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
ハ 販売実績
当事業年度における販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
① 当事業年度の財政状態の分析
(流動資産)
当事業年度における流動資産は、66億9千6百万円(前期比2.2%増)となりました。これは主に業務代金の未収入金である「完成業務未収入金及び契約資産」の増加によるものであります。
(固定資産)
当事業年度における固定資産は、16億1千4百万円(前期比21.3%増)となりました。これは主に投資有価証券の取得及び保有投資有価証券の時価上昇により「投資有価証券」が増加したことによるものであります。
(流動負債)
当事業年度における流動負債は、10億9千4百万円(前期比15.4%減)となりました。これは主に外注先への支払いによる「業務未払金」の増加及び「未払法人税等」の減少によるものであります。
(固定負債)
当事業年度における固定負債は、1億5千7百万円(前期比57.6%増)となりました。これは主にリース契約の減少による「リース債務」の減少及び「繰延税金負債」の増加によるものであります。
(純資産)
当事業年度における純資産は、70億5千9百万円(前期比8.7%増)となりました。これは主に当期純利益の計上による「利益剰余金」の増加によるものであります。
② 当事業年度の経営成績の分析
(完成業務高)
当事業年度における完成業務高は、完成業務高は71億2千2百万円(前期比7.4%増)と前事業年度と比較して増加となりました。当初予定に見込んでいなかった能登半島地震に関係した災害復旧支援業務の対応が加わった他、期初より多くの案件で概ね予定通りに業務進捗を進めることができました。
(営業利益)
当事業年度における営業利益は、8億4千5百万円(前期比9.4%増)となりました。
個々の受注案件の予算配分、実行予算の作成、月次売上の管理を徹底して、従業員一人ひとりの利益確保意識の下、作業内容に応じた内製化とアウトソーシングを適切に判断して取り組んでおります。
(経常利益)
当事業年度における経常利益は、8億6千2百万円(前期比9.4%増)となりました。これは主に保有する金融資産の配当の受け取りによる「受取配当金」などが寄与しています。
(当期純利益)
当事業年度における当期純利益は、6億5千万円(前期比36.2%増)となりました。これは主に営業利益の大幅な増加及び固定資産売却による特別利益によるものであります。
経営成績に重要な影響を与える主な要因は、国及び地方公共団体の会計年度毎の予算計上、適正な利潤が得られる業務価格での受注、不採算案件の発生を防ぐプロジェクト管理、中長期的人材の確保・育成による着実な技術伝承、社会のニーズに合った技術研究開発などであります。
③ キャッシュ・フローの分析
当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況 (1)経営成績等の状況の概況 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要のうち主要なものは、完成業務原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資等によるものであります。
資金需要に対しましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金で賄うことを基本とし、資金調達を行う場合には、経済情勢や金融環境を踏まえ、当社にとって最良の方法で行いたいと考えております。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の採用や、資産・負債及び収益・費用の計上および開示に関する経営者の見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績などを勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。