事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
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エンタープライズ | 22,051 | 19.5 | 2,498 | 16.1 | 11.3 |
金融 | 17,166 | 15.2 | 2,393 | 15.4 | 13.9 |
製造 | 14,866 | 13.2 | 2,786 | 18.0 | 18.7 |
ITサービス事業 | 54,083 | 47.9 | 7,677 | 49.5 | 14.2 |
デジタルソリューション事業 | 4,678 | 4.1 | 167 | 1.1 | 3.6 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループは、親会社である㈱クレスコと連結子会社12社及び持分法適用関連会社2社により構成されており、ITサービス事業及びデジタルソリューション事業を営んでおります。
事業の内容と各社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。
ITサービス事業
主にエンタープライズシステム、金融システム、組込みシステム、AIシステム、モバイルシステム、プラットフォーム、アジャイル開発・ニアショア開発・オフショア開発、RPA導入支援、データアナリティクス、UXデザインといったコンサルティング並びにIT企画・開発・保守の総合サービスを行っております。
デジタルソリューション事業
主にクラウド、Robotics、AI&Data、セキュリティ、UX/UIといった顧客のDX実現を支援する製品・サービスからなるソリューション群の提供を行っております。
(注)1.当社は、2024年4月1日付でジェット・テクノロジーズ㈱の全発行済株式を取得したため、同社を連結の範囲に含めております。
2.当連結会計年度において、当社はクレスコワイヤレス㈱の全株式を譲渡したため、同社を連結の範囲から除外しております。
3.当社の連結子会社であった日本ソフトウェアデザイン㈱は、2024年7月1日付で当社の連結子会社である㈱メクゼスを存続会社とする吸収合併により消滅したため、連結の範囲から除外しております。
4.当社の連結子会社である㈱クレスコ・ジェイキューブが、2024年10月1日付で㈱高木システムの株式を取得したため、同社を連結の範囲に含めております。
5.㈱高木システムは、2025年4月1日付で㈱クレスコ・ジェイキューブを存続会社とする吸収合併により消滅しております。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)においては、日米の金融政策への警戒感や主要各国における政治的主導者の交代等の影響により為替相場や証券市場が急速に変動しており、企業業績の不安定化を招いております。また、物価水準の高騰と実質賃金の低下が続いており、国内企業における生産性の向上が喫緊の課題となっております。さらに、ランサムウェアを用いたサイバー攻撃やシステムトラブルなど、国内企業の事業活動においてITの影響が注視される事態が相次いでおります。
このような経営環境のもと、当社グループは今年度より『中期経営計画2026』を開始いたしました。2026年度における「連結売上高700億円」「連結営業利益率11.5%」「連結ROE15%」の達成を財務KPIとして掲げ、7つの成長戦略(①共創型モデルの確立、②品質リーダーシップ発揮、③人的資本経営推進、④技術・デジタルソリューションの拡張、⑤事業連携促進、⑥デジタル変革実現、⑦グループ一体経営)の実践を通じて、これらの財務KPI及び当社グループとしてのミッションである『顧客とともに持続的に成長し、社会を前進させること』を実現してまいります。
当連結会計年度における当社グループの主な取り組みは、以下のとおりです。
組織及び体制
当社においては、地方拠点におけるニアショア開発の推進、商材開発力や技術力の強化を目的として、ソリューション&サービスイノベーション本部を再編し、地域イノベーション本部へ改組いたしました。また、ビジネスイネーブルメントサービス本部を再編し、デジタルソリューション事業を推進するとともに、先端技術にも対応できる組織としてデジタルモダナイゼーション本部へ改組いたしました。さらに、品質・プロセス統括本部の配下に品質管理室及びプロジェクト管理室を設置し、品質管理の強化に取り組むとともに、ビジネスサポートセンターを設置することで社内事務の集約化と効率化を目指すことといたしました。また、グローバル市場への進出を目的として、経営戦略統括本部にグローバルビジネス&マネジメント室を設置いたしました。
当社では7つの成長戦略ごとに担当の執行役員を配置し、戦略の実現を目指してまいります。
当社グループ会社においては、2024年4月1日付で、当社がジェット・テクノロジーズ㈱の全発行済株式を取得して子会社とし、当連結会計年度において連結の範囲に含めております。同社はITインフラ分野における専門性と豊富な顧客基盤を有しており、高いシナジー効果が発揮できるものと考えております。
また、当連結会計年度において、当社の連結子会社である日本ソフトウェアデザイン㈱の再編を実施し、同社の名古屋支店の事業を当社が譲り受けております。同社は2024年7月1日付で当社の連結子会社である㈱メクゼスに吸収合併されたことにより消滅しております。
2024年6月には、当社が保有するクレスコワイヤレス㈱の全株式を同社の代表取締役に譲渡いたしました。この結果、当連結会計年度において同社を連結の範囲より除外しております。
財務
2024年5月10日の取締役会の決議に基づき、当社株式の投資単位当たりの金額を引き下げ、投資家層の拡大と市場流動性の向上を目的として、2024年7月1日付で当社普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。
また、2024年7月18日の取締役会の決議に基づき、当社の取締役(社外取締役及び監査等委員である取締役を除く。)及び当社の執行役員である従業員並びに当社子会社の取締役の一部に対する譲渡制限付株式報酬として、自己株式18,047株を処分いたしました(処分価額の総額は25,680,881円)。
さらに、2024年11月11日の取締役会の決議に基づき、当社の従業員に対する譲渡制限付株式報酬として、自己株式24,215株を処分しております(処分価額の総額は28,985,355円)。
2025年2月には、取締役会の決議に基づき、当社が保有する自己株式2,000,000株を消却いたしました。
2025年3月には、2025年3月期の期末配当金予想の上方修正を公表しております。なお、2025年5月にさらなる上方修正を公表し、期末配当金予想は1株当たり23円、年間配当金予想は1株当たり42円としております。
事業
当社
デジタルソリューション事業において、2024年6月より、クラウド総合支援Creageの新サービスとして「アプリケーションモダナイゼーションサービス」、クラウドシステム導入・更新時の生産性と品質を向上させる仕組みを構築する「Creage DevOps導入支援サービス」、AWS環境のセキュリティやガバナンスの課題を解決するサービスである「Control Towerオプション」の提供を開始いたしました。
また、ホテルの部屋割り業務最適化ツールである「RooMagic(ルーマジック)」の新バージョンをリリースし、相鉄ホテル㈱が展開する横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズ様での導入が決定しております。
さらに、7月には当社グループにおける適切なAI技術の活用と、将来の展開を見据えた戦略的な取り組みを行う基盤を築くことを目的とした仮想組織として「生成AIビジネス変革研究室」を設立いたしました。最新のAI技術のトレンドを継続的に追跡し開発プロセスに適用することで、生産性と品質向上を目指してまいります。
10月には、企業のクラウド環境内にGPT環境を構築し、生成AIの簡単かつ迅速な導入・活用をサポートするサービスである「生成AI環境構築サービス」の提供を開始いたしました。また、12月には、福岡市の協力のもと、屋台とデジタル技術を融合させる「屋台DX」プロジェクトの一環として、CAPICHI社の「Capi Order」システムを活用した「多言語デジタルメニュー」に関する実証実験を開始しております。2025年2月にはお客様のAI活用に向けた支援を行う「AIトレンド解説セミナー」を、3月には生成AIを活用した「社内DX推進支援サービス」の提供を開始いたしました。
セキュリティ関連分野においては、2024年11月より「自動車産業サイバーセキュリティガイドライン対応支援サービス」の提供を開始しております。
なお、ITサービス事業に関連して、当連結会計年度において損害補償損失(特別損失)を85百万円計上しております。
連結子会社
2024年4月に㈱クレスコ・ジェイキューブが、IBM社のOS「IBMi」市場の活性化に向け、アイエステクノポート社と包括的協業パートナーシップ「Project Techno-Cube」を締結いたしました。また、同社は2024年9月10日開催の取締役会の決議に基づき、10月1日付けで㈱高木システムの自己株式を除く全発行済株式を取得し子会社としております。
㈱クレスコ・デジタルテクノロジーズにおいては、2024年7月にクラウド型次世代ファイアウォール「Prisma®Access」導入支援サービスの開始を発表いたしました。また、同社は、11月にMicrosoft社が提供する仮想デスクトップ「Azure Virtual Desktop」の導入支援サービスを、12月にFortinet社が提供する「FortiSASE」の導入支援サービスを、2025年2月にシスコシステムズ社の「Cisco Secure Connect」を用いた導入支援サービスの提供を開始しております。
CRESCO VIETNAM CO., LTD.においては、2024年10月よりサイボウズ社の業務管理プラットフォームである「Kintone」上で利用可能な新ソリューションである「C-Rescue(クレスク)」の提供を開始いたしました。
上記の他、資金運用においては、投資有価証券売却益(特別利益)を1億73百万円、投資有価証券償還益(特別利益)を57百万円、投資有価証券評価損(特別損失)を23百万円計上しております。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高587億60百万円(前年同期売上高527億55百万円、11.4%増)、営業利益59億83百万円(前年同期営業利益51億21百万円、16.8%増)、経常利益62億90百万円(前年同期経常利益56億58百万円、11.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益44億5百万円(前年同期親会社株主に帰属する当期純利益37億28百万円、18.2%増)と増収増益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①ITサービス事業
ITサービス事業の売上高は、540億82百万円(前年同期比10.6%増)となり、セグメント利益(営業利益)は76億77百万円(前年同期比16.3%増)となりました。サブセグメント別の状況は、次のとおりであります。
(エンタープライズ)
「エンタープライズ」区分の売上高は、220億50百万円(前年同期比8.6%増)となりました。これは、「建設・不動産」「資源・エネルギー」「流通サービス」「人材紹介・人材派遣」の各分野における受注が落ち込んだものの、「情報・通信・広告」「運輸」「その他」の各分野における受注の伸びが大きく上回ったことによるものであります。
また、「エンタープライズ」区分のセグメント利益(営業利益)は、24億98百万円(前年同期比20.5%増)となりました。これは、上記の売上高の増加に加え、前年同期において当社で不採算プロジェクトが複数発生していたことによるものであります。
(金融)
「金融」区分の売上高は、171億65百万円(前年同期比16.4%増)となりました。これは、当社及び一部の連結子会社において「銀行」分野での受注が伸びたことと、ジェット・テクノロジーズ㈱を新規連結したことによるものであります。
また、「金融」区分のセグメント利益(営業利益)は、23億92百万円(前年同期比15.4%増)となりました。これは、上記の売上高の増加に加え、前年同期において当社で不採算プロジェクトが発生していたことによるものであります。
(製造)
「製造」区分の売上高は、148億66百万円(前年同期比7.3%増)となりました。これは、当社において「機械・エレクトロニクス」分野での受注が伸び悩んだものの、当社グループ全体として「自動車・輸送機器」「その他」の分野で受注が増加したことと、ジェット・テクノロジーズ㈱及び㈱高木システムを新規連結したことによるものであります。
また、「製造」区分のセグメント利益(営業利益)は、27億86百万円(前年同期比13.5%増)となりました。これは、上記の売上高の増加と同様の理由によるものであります。
②デジタルソリューション事業
デジタルソリューション事業の売上高は、46億77百万円(前年同期比21.6%増)となりました。これは、主としてジェット・テクノロジーズ㈱及び㈱高木システムを新規連結したことによるものであります。
また、セグメント利益(営業利益)は1億67百万円(前年同期比26.0%減)となりました。これは、上記の売上高の増加があったものの、当社及び一部の連結子会社において製品・ライセンスの販売利益率が低下したことによるものであります。
(2) 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、製造原価によっております。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上となる取引先がないため、記載しておりません。
(3) 財政状態
当連結会計年度末における資産総額は前連結会計年度末に比べ、36億22百万円増加し、433億36百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ5億48百万円増加し、284億51百万円となりました。これは主に、電子記録債権が2億5百万円、金銭の信託が1億7百万円、仕掛品が55百万円それぞれ減少したものの、現金及び預金が3億54百万円、前払費用が2億73百万円、売掛金が2億62百万円それぞれ増加したことによるものであります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ、30億73百万円増加し、148億85百万円となりました。これは主に、のれんが16億10百万円、投資有価証券が6億93百万円、敷金及び保証金が3億43百万円、建物が1億85百万円、繰延税金資産が1億18百万円それぞれ増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における負債合計は前連結会計年度末に比べ4億87百万円増加し、125億20百万円となりました。
流動負債は前連結会計年度末に比べ3億82百万円増加し、89億71百万円となりました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が1億98百万円、未払金が1億46百万円、未払法人税等が97百万円それぞれ減少したものの、買掛金が3億32百万円、賞与引当金が2億46百万円、契約負債が2億20百万円それぞれ増加したことによるものであります。
固定負債は前連結会計年度末に比べ1億5百万円増加し、35億49百万円となりました。これは主に、長期借入金が4億34百万円、社債が30百万円それぞれ減少したものの、役員退職慰労引当金が4億円、退職給付に係る負債が1億3百万円、資産除去債務が40百万円それぞれ増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における純資産合計は前連結会計年度末に比べ31億34百万円増加し、308億15百万円となりました。これは主に、退職給付に係る調整累計額が46百万円減少したものの、利益剰余金が17億99百万円、その他有価証券評価差額金が65百万円それぞれ増加したことと、自己株式が13億21百万円減少したことによるものであります。
(4) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ3億80百万円増加し、152億44百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは47億62百万円の収入(前年度32億13百万円の収入)となりました。
これは主に、法人税等の支払額が21億66百万円、未払金の減少額が2億31百万円、役員退職慰労引当金の減少額が1億2百万円あったものの、税金等調整前当期純利益が62億43百万円、売上債権の減少額が4億26百万円、のれん償却額が3億44百万円、減価償却費が2億82百万円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは22億93百万円の支出(前年度14億51百万円の収入)となりました。
これは主に、投資有価証券の償還による収入が8億17百万円、投資有価証券の売却による収入が4億9百万円、有価証券の売却による収入が1億32百万円あったものの、投資有価証券の取得による支出が14億13百万円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が11億65百万円、「その他」に含まれる敷金及び保証金の支払額が4億61百万円、有形固定資産の取得による支出が4億11百万円、無形固定資産の取得による支出が1億83百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは20億84百万円の支出(前年度7億23百万円の支出)となりました。
これは主に、配当の支払額が13億37百万円、長期借入金の返済による支出が7億3百万円あったことによるものであります。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(6) 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績について、売上高は前年同期に比べて11.4%増の587億60百万円となりました。営業利益は前年同期に比べて16.8%増の59億83百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期に比べて18.2%増の44億5百万円となりました。
①売上高
ITサービス事業の売上高は、前連結会計年度に比べて10.6%増の540億82百万円となり、デジタルソリューション事業の売上高は、前連結会計年度に比べて21.6%増の46億77百万円となりました。
②売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、前連結会計年度より45億62百万円増加し、469億80百万円となりました。費目別では、材料費が4億7百万円、外注費が15億31百万円、労務費が20億59百万円、経費が3億44百万円それぞれ増加しております。これらの増加は主として売上高の増加に伴うものであります。
この結果、売上総利益率は、前連結会計年度の19.6%より0.4%上昇し20.0%となりました。
販売費及び一般管理費につきましては、前連結会計年度から5億80百万円増加し、57億95百万円となりました。これは、のれん償却額が1億33百万円、人件費が1億7百万円、取得関連費用が99百万円それぞれ増加したことによるものであります。
以上の結果、売上高営業利益率は、前連結会計年度の9.7%から0.5%上昇し10.2%となりました。
③営業外収益、営業外費用
営業外収益は、前連結会計年度より2億53百万円減少し、5億10百万円となりました。これは主に、デリバティブ評価益が2億43百万円減少したことによるものであります。
営業外費用は、前連結会計年度から23百万円減少し、2億3百万円となりました。
以上の結果、売上高経常利益率は、前連結会計年度と同値の10.7%となりました。
④特別利益、特別損失
特別利益は、前連結会計年度から1億95百万円減少し2億48百万円となりました。これは主に、投資有価証券売却益が1億50百万円、投資有価証券償還益が50百万円それぞれ減少したことによるものです。
特別損失は、前連結会計年度から1億6百万円減少し、2億95百万円となりました。これは主に、損害補償損失が85百万円、事務所移転費用が38百万円それぞれ増加したものの、減損損失が2億7百万円減少したことによるものです。
⑤親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度より6億76百万円増加し、44億5百万円となり、売上高当期純利益率は、前連結会計年度の7.1%から0.4%上昇し7.5%となりました。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因について
① 市況の動向
生産労働人口の減少や昨今の物価高騰が企業のIT戦略・IT投資の姿勢に質的・量的な変化をもたらしていると考えられ、これらの動向は当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因となります。
② プロジェクトマネジメント
当社グループのプロジェクトマネジメントは標準化された手法を用いて行われておりますが、顧客とのミスコミュニケーションや仕様変更、開発人員の不足等により不採算プロジェクトや損害賠償責任が発生するリスクがあり、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因となります。
③ 事業投資及び資金運用
当社が保有するM&Aやアライアンス目的の金融商品並びに資金の運用目的の金融商品は、市況及び金融市場の動向に強い影響を受けるため、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因となります。
(8) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容)
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「(4) キャッシュ・フロー」に記載しております。
(資金需要)
当社グループが持続的に成長し企業価値を向上させるためには、事業活動や資金の運用を源泉とした自己資金を十分に確保することは当然として、ソフトウェア開発体制を拡充するための設備投資資金、将来の事業拡大に向けたM&A・アライアンスのための投資資金及び新規技術の獲得に向けた研究開発資金を適時適切に調達することが必要不可欠であると認識しております。
(資金調達方法)
当社グループでは、原則として、これらの資金を自己資金で賄うこととしております。ただし、経営環境や業界動向、経済・金融情勢等を勘案して、多額の資金が必要となった場合には、財務健全性に配慮しつつ、証券市場からの資金調達や金融機関からの借入れを実行することも視野に入れております。
(株主還元)
当社グループでは、株主の皆様に対する利益還元を経営上の重要課題と位置付けており、株主資本の充実と長期的な安定収益力を維持するとともに、業績に裏付けられた適正な利益配分を維持することを基本方針としております。また、株価動向や経営に与える影響を考慮しつつ自己株式の取得を実行することも重要な株主還元政策の選択肢の一つであると考えております。
なお、当連結会計年度における配当の実施状況につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。
(9) 経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
(1) 報告セグメントの決定方法
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社は、製品・サービス別に事業部を置き、各事業部は、取り扱う製品・サービスについて包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
したがって、当社は事業部を基礎とした製品・サービス別セグメントから構成されており、「ITサービス事業」及び「デジタルソリューション事業」を報告セグメントとしております。
なお、「ITサービス事業」については、契約ごとのエンドユーザー業種を基準として、「エンタープライズ」「金融」「製造」の3つの区分に細分化しております。
(2) 各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類
「ITサービス事業」は、主にエンタープライズシステム、金融システム、組込みシステム、AIシステム、モバイルシステム、プラットフォーム、アジャイル開発・ニアショア開発・オフショア開発、RPA導入支援、データアナリティクス、UXデザインといったコンサルティング並びにIT企画・開発・保守の総合サービスを行っております。
「デジタルソリューション事業」は、主にクラウド、Robotics、AI&Data、セキュリティ、UX/UIといった顧客のDX実現を支援する製品・サービスからなるソリューション群の提供を行っております。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は営業利益ベースの数値であります。
セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:千円)
(注) 1 調整額は、以下のとおりであります。
(1) セグメント利益の調整額△1,705,064千円には、各報告セグメントに配分していない全社費用△1,705,064千円が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
(2) セグメント資産の調整額17,331,286千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない本社の余資運用資金(現金及び預金、有価証券)、長期投資資金(投資有価証券)及び管理部門に係る資産等であります。
(3) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額6,021千円は、本社管理部門の設備投資額であります。
2 セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:千円)
(注) 1 調整額は、以下のとおりであります。
(1) セグメント利益の調整額△1,860,737千円には、各報告セグメントに配分していない全社費用△1,860,737
千円が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
(2) セグメント資産の調整額16,870,832千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない本社の余資運用資金(現金及び預金、有価証券)、長期投資資金(投資有価証券)及び管理部門に係る資産等であります。
(3) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額58,498千円は、本社管理部門の設備投資額であります。
2 セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手がいないため、記載はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手がいないため、記載はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。