2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    2,700名(単体) 4,612名(連結)
  • 平均年齢
    41.4歳(単体)
  • 平均勤続年数
    11.0年(単体)
  • 平均年収
    5,472,375円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    1.4%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

①人財に対する基本的な考え方と目指す人財像

BMLグループの根幹事業である臨床検査受託事業は、高い検査品質が求められます。この品質を高い水準で維持・向上させ続けるためには、個々の従業員の力だけでなく、組織としての総合力が不可欠となっています。

こうした事業特性のもと、BMLグループが目指す人財像は、事業環境や業務の状況を的確に把握し、求められる成果を確実に、迅速に、再現性高く実行できる人財です。個々の従業員が自らの役割責任を深く理解し、組織の一員として確実に遂行していくことが、検査品質を安定的に維持することにつながり、ひいては持続的な企業価値の向上につながるものと考えています。

この人財像の実現に向けて、経営戦略と人財戦略を一体的に連動させ、重点施策に取り組んでいます。

 

②経営戦略と人財戦略の連動

BMLグループは、BML総合研究所を中心とした大規模検査体制の構築とシステム投資による自動化・効率化を推進し、受託検査件数の拡大を通じて持続的な成長を実現してまいりました。

今後の成長に向けては、既存の検査事業における品質の維持・向上に加え、DXによる生産性の向上や高度な検査の開発が求められます。こうした経営戦略を実現するためには、事業の量的拡大を支えてきた組織体制から、従業員一人ひとりの能力開発を重視した組織体制への移行が不可欠であると認識しています。

 

③重点施策(内部人財の育成および外部人財の確保)

   a.役割責任の明確化と組織力の強化

BMLグループでは、事業規模が急速に拡大する中で、各階層が担う役割責任について全従業員に改めて認識させる取り組みを行っています。具体的には、部長・課長・主任等の各階層における役割責任を明確に再定義し、研修等を通じて認識させたうえで役割責任の履行のために求められるスキル・ナレッジを定めています。

b.スキル体系図の整備

各階層に求められるスキル・ナレッジを「コンセプチュアルスキル」「ヒューマンスキル」「テクニカルスキル」に分別し、各階層に求められるスキル・ナレッジを定めています。


c.教育研修体制の強化

スキル体系図に基づき、階層別の教育研修計画を策定し、体系的な人財育成プログラムを展開しています。研修内容は各階層の役割責任の遂行に直結するものとし、実務に即した実効性の高いプログラムとなるよう設計しています。あわせて、教育研修を企画・推進する人事部門の体制強化にも取り組んでおり、育成機能の充実を図っています。

 

d.人事制度との連動(評価・処遇への反映)

役割責任の明確化と連動し、人事評価制度の見直しを進めています。具体的には、再定義した役割責任の遂行状況を人事評価に直接反映させる仕組みとし、短期的な業績貢献は賞与に、中長期的な役割遂行能力の向上は昇給・昇格に反映する体系としています。

これにより、各従業員が自らの役割責任を主体的に認識し、その遂行に向けて継続的に成長していく組織文化の醸成を目指しています。

e.戦略分野における高度専門人財の確保

高度な検査の開発やDXを活用した高付加価値サービスの創出等、経営戦略の実現に必要となる高度な専門性を有する人財については、「戦略分野高度専門人財コース」を新設し、外部から積極的に確保しています。当該人財には、専門性に見合った処遇を提供するとともに、新たな事業領域の推進役として活躍いただいています。

外部から確保した高度専門人財の知見・ノウハウを組織内に展開することで、既存従業員のスキル向上との相乗効果を生み出し、組織全体の底上げにつなげてまいります。

 

④従業員給与等の決定方針

当社は、前掲の人財戦略、とりわけ「役割責任の明確化」および「人事制度との連動(評価・処遇への反映)」の考え方を踏まえ、従業員の給与(賞与を含む)その他の給付の額および内容について、以下の方針により決定しています。

a.基本的な考え方

従業員給与は、各階層の役割責任の遂行状況に基づいて決定することを基本方針としています。これは、再定義した役割責任を公正に評価し、その遂行および成長に報いることで、自律的に役割貢献を行う人財を育成するという人財戦略と一体の考え方に基づくものです。

b.給与の構成と決定方法

・ 役割給:役割等級に基づき給与テーブルを設定し、役割責任の遂行能力の向上に応じた昇給を行っています。

・ 賞与:会社業績および個人の短期的な業績貢献に基づき決定しています。

・ 戦略分野高度専門人財コースにおいては、外部労働市場における報酬水準を考慮し、専門性に見合った処遇を設定しています。

c.平均年間給与

当事業年度における提出会社の従業員の平均年間給与は547万円であり、対前年比増減率は+1.4%となっています。

d.非正規従業員の給与決定方針

当社の事業活動においては、非正規従業員(有価証券報告書における臨時従業員に該当し、契約社員、パートタイマー等を含む)が従業員数の相応の割合を占めており、当社サービスの安定的かつ継続的な提供を支える重要な役割を担っています。こうした事業活動上の特性を踏まえ、当社は、改正府令の趣旨に則り、正規従業員に加え、非正規従業員の給与についても以下の方針により決定しています。

ⅰ)基本的な考え方

 非正規従業員の給与は、職務内容、勤務地および地域の労働市場における賃金水準を総合的に勘案し、適正な水準となるよう決定しています。安定的なサービス提供体制を維持・強化していくためには、必要な人財の確保および定着が不可欠であるとの認識のもと、外部労働市場の動向を継続的にモニタリングしています。

ⅱ)募集賃金の見直し

 近年の労働需給の逼迫、最低賃金の継続的な引上げ、並びに同業他社をはじめとする他社における募集賃金の引上げ動向等を踏まえ、地域ごとの賃金水準を注視しながら、募集賃金について適宜見直しを行っています。

ⅲ)既存非正規従業員の処遇

募集賃金の見直しに際しては、既存の非正規従業員の処遇との均衡にも配慮し、既存従業員の給与についても併せて改定を実施しています。これにより、新規採用と既存従業員の処遇水準の整合性を確保するとともに、従業員の定着を図っています。

 

(2) 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

当社グループは、臨床検査並びにこれに関連する事業を営んでおりますので、事業部門別の従業員数を示すと、次のとおりであります。

2026年3月31日現在

事業部門の名称

従業員数(名)

検査部門

2,649

(1,295)

営業部門

1,376

(2,657)

事務部門

587

(  459)

合計

4,612

(4,411)

 

(注) 1.従業員数は就業人員であります。

2.従業員数欄の( )は、外書で臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

 

(2) 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

2,700

(1,530)

41.4

11.0

5,472,375

1.4

 

(注) 1.従業員数は就業人員であります。

2.従業員数欄の( )は、外書で臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

なお、提出会社における事業部門別の従業員数を示すと、次のとおりであります。

2026年3月31日現在

事業部門の名称

従業員数(名)

検査部門

1,599

(  568)

営業部門

707

(  848)

事務部門

394

(  114)

合計

2,700

(1,530)

 

(注) 1.従業員数は就業人員であります。

2.従業員数欄の( )は、外書で臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

 

(3) 労働組合の状況

労働組合を結成している会社はありませんが、労使関係は安定し、円満に推移しております。

 

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

   ①提出会社

当事業年度

管理職に占める

女性労働者の

割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)

(注2)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

17.0

109

71.8

76.3

82.7

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

  なお、この指標の計算において分母は年度中に子を出生した人数、分子は年度中に育児休業を取得した人数としているため、100%を超える場合があります。

 

   ②連結子会社

当事業年度

名称

管理職に

占める

女性労働者

の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業取得率(%)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

 

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

㈱ジャパンクリニカルサービス

9.8

50.0

(注2)

70.6

90.6

76.0

㈱第一岸本臨床検査センター

6.1

100.0

該当無し

(注1)

78.5

82.7

70.0

㈱QCL

22.6

66.7

0.0

(注1)

60.3

80.8

79.9

㈱BMLフード・サイエンス

25.0

100.0

該当無し

(注1)

62.8

79.2

43.5

㈱岡山医学検査センター

28.0

80.0

該当無し

(注1)

67.1

77.4

69.1

㈱ピーシーエルジャパン

21.4

100.0

該当無し

(注1)

78.4

89.9

66.9

㈱BMLメディカルワークス

66.7

該当無し

該当無し

(注1)

67.3

80.7

72.2

㈱盛岡臨床検査センター

40.0

該当無し

該当無し

(注1)

87.1

90.9

91.6

微研㈱

0.0

該当無し

該当無し

(注1)

85.4

91.0

79.0

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次の通りであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、実際の結果とは様々な要因により異なる可能性があります。

 

(1)サステナビリティ全般

BMLグループは、第9次中期経営計画においてESGをキーコンセプトの基盤と位置づけました。当社グループは「豊かな健康文化を創造します。」の企業理念のもと、事業を通じて社会の健康増進に貢献するとともに、持続可能な社会の実現に向け責任を果たしていくことが使命であると認識しています。医療インフラの一翼を担う企業として、環境負荷の低減、社会課題の解決、透明性の高いガバナンスに向けた取り組みを着実に進めてまいります。

 

①ガバナンス

 a.ガバナンス体制

当社グループでは、グループ全体のサステナビリティの推進を目的としたサステナビリティ委員会を設置しています。委員会は専務執行役員を委員長とし、関係する本部の統括役員で構成されています。

サステナビリティ委員会は、重要課題(マテリアリティ)の特定、評価を始めとするサステナビリティに関する方向性や計画等を討議・決定し、四半期に1回、活動内容を取締役会へ報告しています。

取締役会は、サステナビリティ委員会で討議・決定した内容の報告を受け、その活動状況の評価、助言、監督を行っています。

取締役会において重要な評価や決定がなされた場合、執行役員会議等を通じてフィードバックし、改善を行う体制を組んでいます。

 

サステナビリティ委員会体制図

 


 


 

 

b.役員報酬との連動

2024年度より、役員報酬の評価項目にESG評価を加えることで、ESGの取り組みへのインセンティブとしています。

詳細は「第4提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等 (4)役員の報酬等」をご参照ください。

 

②リスク管理

当社グループのリスク管理は、リスク管理部が主体となり、コンプライアンス、情報セキュリティ、労働安全衛生、自然災害対応等の全社リスクを四半期に1回モニタリングする体制を構築しております。これらリスクの中には、災害、労務管理、情報漏洩等、サステナビリティ関連の要素を含むリスクが一部含まれております。

 

③戦略

当社グループでは2022年、13項目の重要課題(マテリアリティ)を特定いたしました。特定にあたっては、当社の事業戦略上の課題、業界における重要課題等を抽出し、事業インパクトとステークホルダー関心の2軸で評価し優先付けを行ったうえで取締役会による妥当性の確認を経て特定しております。

また、各マテリアリティは、主管部署を設定し、KPI、目標を定め、取り組みを進めております。

マテリアリティ進捗は、サステナビリティ委員会が毎年1回確認し、取締役会へ報告しています。

マテリアリティ各項目のKPI、目標値は、当年度実績と併せて次項「④指標と目標」に掲載しております。

 

 

④指標と目標

2026年3月期までのマテリアリティ目標及び進捗状況は以下の通りです。


 

(2)気候変動への対応

当社グループは、気候変動への対応を優先度の高い課題としてマテリアリティ項目のひとつに特定し、環境負荷の一因であるGHG排出量の削減を始め、環境保全に関する取組みを進めています。

 

①ガバナンス

当社グループの気候変動に対する方向性や計画は、サステナビリティ委員会運営体制に則り推進しております。

当該項目の詳細につきましては、「(1)サステナビリティ全般①ガバナンス及び②リスク管理」をご参照ください。

 

②戦略

当社グループが臨床検査事業を展開している日本における主な気候変動リスク・機会について、国際機関が公表する主要な気候変動シナリオのうち1.5~2℃及び4℃シナリオを用い、それぞれのリスク・機会に関する将来予測データを収集しました。これに基づいて、脱炭素社会への移行に伴うリスク・機会と気候変動に起因する物理リスク・機会について検討し、当社事業に2050年までに影響を与えうる重要なリスクと機会を特定しています。

例えば、異常気象の激甚化が進む想定シナリオにおいて、重要拠点への浸水やサプライチェーン断絶による検体の配送遅延・破棄など、販売機会の損失のリスクを特定した一方、BCPの観点から拠点強靭化に資する設備投資を適切に行うことが競合他社との差別化につながり、販売機会にポジティブに影響するといった機会を特定しています。

当社グループが特定した気候変動関連のリスクと機会は以下の通りです。

 

 


 

③リスク管理

当該項目に関する詳細は(1)サステナビリティ全般②リスク管理をご参照ください。

 

④指標及び目標

a.GHG排出量削減目標

当社グループでは、環境技術開発の進化や環境規制の強化等を見据え、より意欲的にGHG排出量の削減を推進するべく、これまでの削減計画の見直しを行うとともに、2030年度までの中期目標を『Scope1,2の30%削減(2021年度比)』に引き上げました。

当社事業の排出源を特定し、当社グループ内でより多く排出しているBML総合研究所を中心に、燃料と電力の見直しと新技術の活用を積極的に行い、ひとつひとつのテーマに着実に取り組んでまいります。

また、Scope3につきましては、サプライチェーンとの協働が重要であるとの認識より「サステナブル調達方針」と「サステナブル調達ガイドライン」を策定し、お取引先様との連携を図っております。

 


 

b.GHG排出量実績

当年度はBML総合研究所6期棟の本格稼働による増加を想定し、再生可能エネルギー比率引き上げ等、削減施策強化を計画していたことから、当社の掲げる2030年までの中期目標『Scope1,2の30%削減(2021年度比)』に対し、当年度は13%削減しました。

当年度のGHG(CO2)排出量は以下の通りです。

なお、Scope3につきましては、上流(カテゴリ1~7)の算定に着手し、現在目標設定に向けた計画を進めております。

単位:t-CO2

 

 

 

2021
年度

(基準年)

2022
年度

2023
年度

2024
年度

2025
年度

対2024

年度比

対基準年削減率

Scope1

12,797

13,007

13,157

12,319

11,302

△1,016

△1,495

△12%

Scope2(マーケット基準)

18,271

19,182

17,231

17,050

15,760

△1,290

△2,511

△14%

Scope1,2合計

31,069

32,190

30,388

29,369

27,063

△2,306

△4,006

△13%

Scope3

176,118

165,909

154,182

221,891

160,686

△61,205

 

 

 

カテゴリ1

購入した製品・サービス

147,918

134,670

118,632

123,637

127,105

3,468

カテゴリ2

資本財

20,797

23,218

27,500

89,738

22,554

△67,184

カテゴリ3

Scope1,2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動

2,798

2,961

2,717

2,796

5,306

2,510

カテゴリ4

輸送、配送(上流)

1,444

1,583

1,883

1,755

2,018

262

カテゴリ5

事業から出る廃棄物

1,975

2,281

2,249

2,776

2,517

△259

カテゴリ6

出張

1,164

1,183

1,189

1,178

1,175

△2

カテゴリ7

雇用者の通勤

21

12

12

12

12

0

合計

207,187

198,098

184,570

251,260

187,749

△63,511

 

※排出量実績(Scope1,2及びScope3カテゴリ1~7)は、2024年度よりBSIグループジャパン株式会社による第三者検証(限定的保証)を実施しており、2024年度実績については「独立保証声明書」を取得しております。

当年度実績については、現在「独立保証声明書」取得に向けた手続きを進めております。

 

 

 

(3) 人的資本に関するガバナンス・リスク管理・戦略・指標および目標

 当社の経営戦略実現に向けて、必要な人財の育成・獲得および組織・人財の活性化を通じ、人的資本を積み上げていくための施策について各種会議体で協議を重ねています。

 

① ガバナンス

a.経営協議会における協議

当社では、戦略的な方向性その他の重要案件を協議する経営協議会において、人的資本を統括する人事部より以下の人的資本に関する重要事項について報告を受け、協議を行っています。

 ・重要なスキルを有する人財の育成・確保に向けた投資

・ジョブ・スキルに基づく処遇制度

・従業員の健康維持・増進

・働きやすく働き甲斐のある職場づくりに関する取り組み

・女性活躍を中心としたDE&I施策

b.人事委員会における協議

部門毎に適材適所の人財を配置するため、全役員で構成する人事委員会において各本部から推薦された人財の配置の適性について協議を行っています。

c.取締役会によるモニタリング

取締役会では、経営協議会で協議された人的資本に関する重要事項について、所管部である人事部より人財戦略の遂行状況および経営戦略上のリスクについて報告を受けています。取締役会では、これらの報告に基づき、人財戦略の方向性や人的資本投資の妥当性について議論を行い、必要に応じて人事部および関連本部に対し改善指示を行っています。

また、サクセッションプランなど重要な人事テーマに関しては、社外取締役および監査等委員と集中的な議論を行うことで意見集約を図っています。

 

人的資本に関するガバナンス体制図


 

 

② リスク管理

当社では、人的資本に関するリスクと機会を以下のプロセスにより識別・評価し、対応策を講じています。

a.リスクの識別・評価プロセス

人事部では、人的資本に関するリスクおよび機会に関する指標を設定のうえ継続的にモニタリングし、当該進捗について毎月の取締役会において報告しています。

b.特に重視するリスクと対応

当社の事業は、臨床検査技師などの有資格者(専門人財)に支えられており、人財の確保・育成は事業継続上の最重要課題です。以下のリスクを特に重視し、対応策を講じています。

 ⅰ)中核人財の育成・確保(最優先課題)

当社では、会社組織の持続的成長に向けて中核人財を育成・確保していくことを最優先課題と位置づけています。具体的には、階層毎の従業員が担う「役割責任」を認識させ、特に部長・副部長(経営職階)に対しては「組織開発」および「人財育成」を最重点テーマとして強く認識させています。

人財育成にあたっては、次世代の中核人財となりうる候補者を選定し、切磋琢磨させることで人財力の底上げを図っています。

ⅱ)営業職・システム職の採用難

営業職およびシステム職においては、業界の垣根を超えた人財獲得競争が課題となっています。

営業職に関しては、営業職限定のコースにより、処遇の改善を進めており、高機能検査等の販売においては、高度専門人財コース(以下「SXコース」)により競争力のある処遇を用意しています。

システム職においては、AIエンジニア等、高度な専門技術を保有する人財についてはSXコースで処遇し、DXを推進するデジタル企画の実務を担う技術者については、新たにデジタル技術職コースを設置して、採用力の強化を図っています。

また、既存従業員の退職を防ぐため、年1回のキャリア面談を通じて全従業員のキャリア形成の意向を把握しながら人財の育成および適正配置を行っています。

ⅲ)特定部署における長時間労働リスク

検査需要の増加や欠員・休職の発生により、一部の検査部門で時間外労働が集中するリスクがあります。対応策として、毎月の取締役会において長時間労働の状況(所属部署・要因・対策・見通し)を報告し、人事部と各本部が連携して増員(採用・派遣)、業務分散、業務効率化等の対策に迅速に取り組んでいます。また、全社的なワークライフバランス活動として本部毎に時間外労働目標を設定し、進捗管理を行っています。

c.機会の認識

臨床検査においてはゲノム検査等の高機能検査が大きく伸長していくことが見込まれています。また、検体回収業務・検査の前処理部門においてはDXの活用により劇的に効率化が進むことが見込まれています。

このような機会の早期実現に向け、ゲノム分野に対し、バイオインフォマティクスなど高い専門性を有する人財の確保や効率化のためのデジタル人材の確保を行っています。

 

 

③ 戦略

人財戦略を支える重点テーマとして「人財投資」「風土改革」「環境整備」を掲げ、テーマ毎に定めた施策に取り組んでいます。


 

a.人財投資

経営戦略の実現に向け、当社の成長を支える戦略分野に必要な人財像を具体的に定義し、戦略分野高度専門人財コース制度を導入したうえで、社外から積極的な採用を行っています。現在、12名の高度人財が戦略分野で活躍しています。

既存従業員に対しては、組織の持続的な成長を実現するため、全従業員に対してアップスキリングやリスキリングを推奨し自律的な成長を促しています。

具体的には、①自己啓発に積極的な従業員に外部学習コンテンツ費用の補助、②全正社員向けに月4回のe-Learing研修の実施、③取得奨励資格に対する受験料および奨励金の支給、④BMLグループ全従業員のITリテラシー向上に向けた資格取得の奨励等を行っています。

b.風土改革

自責の文化の醸成に向け、階層毎に求められる役割責任の浸透を図っています。

具体的には、①役割等級毎の責任について社内教育やOJTを通じて全従業員に浸透させるとともに、②今後、人事考課と連動させていくことで、組織力向上を目指しています。

c.環境整備

多様な人財が活躍できるよう、働きやすい職場環境の整備に積極的に取り組み、誰もが公正かつ公平に働くことができる職場づくりに努めています。

 

 

-働きやすい職場環境づくり-

‣ ワークライフバランス活動による時間外労働の削減

‣ 時間単位有給休暇制度や積立有給休暇制度等さまざまな休暇制度の充実

 

-多様な人財の活躍-

‣ 女性社員に向けたキャリアデザイン研修や育休から復職する方に対する復職者セミナー

‣ 有望な女性社員の動機付けのためのBML Women's Workshop

 

-健康で「いきいき」と働くための施策-

‣ 健康アプリの導入

‣ 睡眠に関する認識を深める定期通信の配信

‣ 女性特有疾病研修

‣ 外部EAPを活用した専門カウンセラーによる相談体制の整備

‣ ビジネスケアラー研修の実施

‣ 労働安全体制の強化

 

その他、労働時間の削減や年次有給休暇および男性育児休業の取得率の向上を図り、働き甲斐とともに働きやすさを追求していくことで、従業員のエンゲージメントを高め、「活気ある人財と組織」を実現してまいります。

             単位:日              単位:%              単位:%


 

④ 指標・目標

BMLグループは、人財戦略の進捗および職場環境等に関する指標・目標について、以下のとおり設定し、モニタリングしています。指標・目標は、a.人財戦略の進捗に関する指標(役割責任の明確化、教育研修体制の強化、戦略人財の確保等に関するもの)、b.ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンに関する指標、c.職員の健康と安全に関する指標の3区分に整理しています。

 

a.人財戦略の進捗に関する指標

第4提出会社の状況 5従業員の状況等 (1)人材戦略に関する基本方針等 ③重点施策の進捗を測定するため、以下の指標を設定しています。

指標

内容

目標・実績

平均教育研修時間

従業員一人当たりの年間研修時間

(目標)管理職25H、一般職15H

(実績)管理職32.3H、一般職23.9H

戦略人財採用数

戦略分野高度専門人財コースによる採用実績

(実績)12

従業員エンゲージメント

従業員意識調査における

エンゲージメントスコア(満点:6.00)

(目標)4.50

(実績)4.17

 

 

b.ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンに関する指標

指標

主な取り組み

目標・実績

女性管理職比率

・女性職員向けポジティブアクション
・毎期女性管理職登用25%以上

(目標)2031年度まで22%

(実績)2026年4月時点19.0%

育児休業後の復職率

・休職者フォロー
・復職者面談、キャリアセミナー

(目標)毎期100%

(実績)同 上

男女別育児休業取得率

・男性育休取得推奨
・管理職教育

(目標)男女とも毎期100%

(実績)同 上

 

 

c.職員の健康と安全に関する指標

指標

主な取り組み

目標

有給休暇取得日数

・連続5日間有給取得の奨励
・時間単位有給休暇制度の導入

2031年度まで13.0

定期健康診断受診率

・産業医、看護師による定期的なフォロー

毎期100%

ストレスチェック受検率

・健康状態、ストレス状況把握の必要性を繰り返し発信し、部門単位で受検を継続奨励

毎期97%

 

※ 上記のほか、「女性活躍推進法」および「育児・介護休業法」に基づく各種指標の開示は、当社ウェブサイトに掲載している「女性活躍推進・次世代育成支援行動計画」および「男性の育児休業等取得状況」に記載しています。