事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
-
売上
-
利益
-
利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
(単一セグメント) | 36,274 | 100.0 | 3,781 | 100.0 | 10.4 |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループは、当社、連結子会社12社および持分法適用会社1社により構成され、①システムマネジメント、②ソフトウェア開発、③ITインフラ、④サイバーセキュリティ・コンサルティング・教育、⑤その他の5つの事業を行っています。事業内容と当社および連結子会社の当該事業にかかる位置付けは、次のとおりです。
区分 |
内容 |
会社名 |
システムマネジメント |
・ITシステムの運営・管理、オペレーション業務 |
株式会社IDデータセンターマネジメント 艾迪系統開発(武漢)有限公司 INFORMATION DEVELOPMENT SINGAPORE PTE. LTD. Information Development Europe B.V. |
ソフトウェア開発 |
・システム化計画、設計開発、運用保守、プロジェクト管理支援業務 |
株式会社インフォメーション・ディベロプメント 艾迪系統開発(武漢)有限公司 Information Development Europe B.V. |
ITインフラ |
・ITプラットフォームの設計、構築、運用、保守業務 |
株式会社IDデータセンターマネジメント
|
サイバーセキュリティ・コンサルティング・教育 |
・セキュリティ製品の販売、セキュリティシステム構築・導入支援・運用 ・業務改革(BPR)、ITガバナンス、ITSMやプロジェクト管理に関するコンサルティングおよびトレーニング業務 ・セキュリティ監査・コンサルティングサービス、脆弱性診断サービス、情報漏えいIT 対策サービス
|
株式会社インフォメーション・ディベロプメント 株式会社DXコンサルティング 株式会社プライド Information Development Europe B.V. 株式会社ID AI Factory 株式会社ブロードバンドセキュリティ※ |
その他 |
・ネットワークセキュリティ、コンサルティング以外の製品販売 ・事務代行、人材採用・トレーニング、現地市場調査、情報収集業務等
|
INFORMATION DEVELOPMENT AMERICA INC. 株式会社ID AI Factory 艾迪系統開発(武漢)有限公司 Information Development Europe B.V. |
無印 連結子会社
※ 持分法適用会社
なお、愛ファクトリー株式会社は特例子会社として、植物工場運営および栽培物販売等を、INFORMATION DEVELOPMENT AMERICA INC.の子会社であるI-Collab X Inc.は、「利尻らーめん味楽」の米国における出店、IT企画、経営全般を行っています。
また、当社の連結子会社であるIDM INFORMATION DEVELOPMENT MYANMAR CO., LTD.は、2023年3月31日をもって営業を終了しました。
各事業の系統図は次のとおりです。
(注)1. 当社の連結子会社である株式会社インフォメーション・ディベロプメントを存続会社とし、2025年4月1日を効力発生日として、同じく連結子会社である株式会社IDデータセンターマネジメント、株式会社DXコンサルティング、株式会社ID AI Factoryの3社を消滅会社とする吸収合併を行いました。
2. 株式会社ブロードバンドセキュリティは、2025年1月20日付の株式一部取得により、当社の持分法適用会社となりました。
また、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
業績等の概要
(1) 業績
当連結会計年度における国内景気については、一部に足踏みが残るものの、雇用・所得環境の改善など緩やかな回復基調が継続しています。一方で、米国の今後の政策動向による影響のほか、物価上昇、国際情勢、金融資本市場の変動などが国内景気の後退リスクとして懸念され、今後の見通しは依然不透明な状況です。
当社グループが属する情報サービス業界では、社会課題である人材不足に対応するための業務効率化や、ビジネスモデルの変革を目指したデジタルトランスフォーメーション(DX)関連のIT投資ニーズが堅調です。また、クラウドサービスや生成AI技術の進展により、国内でのデータセンター建設が加速していくと見られます。一方、企業のDX推進やIoTの普及に比例してサイバー攻撃が高度化するなど、セキュリティリスクも増大しており、その対策に関する投資意欲も高まっています。
このような環境のなか、当社グループは収益性の高い高度運用・ITインフラ領域への経営資源の戦略的投入や受注単価の見直しなどを実施しました。その結果、ITインフラをはじめとしたすべてのサービスが堅調に推移し、売上高は362億74百万円(前年同期比11.0%増)となりました。
収益面においては、従業員への還元や、人材育成・確保のための戦略的投資の増加を図りつつ、売上高の増加や利益率の高いDX関連ビジネスの拡大などにより、営業利益は37億80百万円(同36.5%増)、経常利益は38億62百万円(同35.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は23億89百万円(同34.5%増)を実現しました。EBITDAは、43億90百万円(同28.3%増)となりました。
これにより、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は4期連続で増収増益となり、いずれも過去最高を更新しました。
当社の事業セグメントは単一セグメントであり、サービスごとの業績を以下のとおり記載しています。
(単位:百万円)
|
前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前年同期比 |
||
増減額 |
増減率(%) |
||||
システムマネジメ ント |
売上高 |
14,593 |
15,102 |
508 |
3.5 |
売上総利益 |
3,226 |
3,608 |
382 |
11.8 |
|
売上総利益率 |
22.1% |
23.9% |
1.8P |
― |
|
ソフトウェア開発 |
売上高 |
11,573 |
12,481 |
908 |
7.8 |
売上総利益 |
2,117 |
2,517 |
400 |
18.9 |
|
売上総利益率 |
18.3% |
20.2% |
1.9P |
― |
|
ITインフラ |
売上高 |
2,862 |
4,224 |
1,362 |
47.6 |
売上総利益 |
796 |
1,279 |
483 |
60.6 |
|
売上総利益率 |
27.8% |
30.3% |
2.5P |
― |
|
サイバーセキュリティ・コンサルティング・教育 |
売上高 |
3,319 |
3,994 |
675 |
20.4 |
売上総利益 |
960 |
1,271 |
310 |
32.3 |
|
売上総利益率 |
28.9% |
31.8% |
2.9P |
― |
|
その他 |
売上高 |
331 |
470 |
139 |
42.0 |
売上総利益 |
52 |
△18 |
△71 |
― |
|
売上総利益率 |
15.9% |
― |
― |
― |
|
合計 |
売上高 |
32,680 |
36,274 |
3,593 |
11.0 |
売上総利益 |
7,153 |
8,658 |
1,504 |
21.0 |
|
売上総利益率 |
21.9% |
23.9% |
2.0P |
― |
① システムマネジメント
金融関連顧客や大手ITベンダーにおけるデータセンター移設関連案件を含む受注拡大や新規案件の獲得、労務費や外注費の上昇を反映した単価の見直しなどにより、売上高は151億2百万円(同3.5%増)となりました。
② ソフトウェア開発
公共および金融関連顧客における受注拡大や大手ITベンダーへの営業強化による取引の拡大などにより、売上高は124億81百万円(同7.8%増)となりました。
③ ITインフラ
金融、公共、運輸関連顧客におけるクラウド案件等の受注や、大手ITベンダーにおける取引拡大などにより、売上高は42億24百万円(同47.6%増)となりました。
④ サイバーセキュリティ・コンサルティング・教育
サイバーセキュリティおよびコンサルティングにおける受注拡大などにより、売上高は39億94百万円(同20.4%増)となりました。
⑤ その他
新規案件の獲得などにより、売上高は4億70百万円(同42.0%増)となりました。
《経営施策の取組み状況》
当社グループは、前中期経営計画において、デジタル技術に精通した技術者育成と各領域におけるサービスの高度化に取り組み、今後に向けた成長基盤を構築しました。そして2023年3月期からは、
①「顧客のDX推進支援の強化」と「自社のソリューション開発」という当社DXポートフォリオに沿ったビジネスモデルの展開
②高付加価値創出に向けたパートナーシップの強化
③管理部門の高度化と事業部門への人材シフト
の3つの基本テーマをもとにさらなる収益性向上を図るべく、中期経営計画「Next 50 Episode Ⅱ『Ride on Time』」(2023年3月期~2025年3月期)を策定しました。
この中期経営計画では上記3つの基本テーマの実現に向けて、「ITサービス戦略」「人材戦略」「ニューノーマル戦略」「SDGs戦略」の4つの基本戦略を掲げています。
※1 BP(ビジネスパートナー):プロジェクトをともに遂行していただくITパートナー
※2 上の図表は、2023年4月28日に公表した「中期経営計画の数値目標の修正および2024年3月期配当予想(増配)に関するお知らせ」に基づき作成しています。
① ITサービス戦略
ニーズの高い技術領域を定め、パートナー企業との連携による顧客のDX推進支援や成長分野を対象とした自社ソリューション開発に努めます。利益率の高い高度運用・ITインフラ領域におけるよりいっそうの収益拡大を目指し、技術者の戦略的な配置やBPとの協業強化に注力しています。くわえて、需要増が見込まれるサイバーセキュリティ事業の強化を目指し、株式会社ブロードバンドセキュリティについて株式の一部取得による持分法適用会社化の実施、ならびに資本業務提携を開始しました。また、1月より同社のセキュリティサービスと、当社の強みであるソフトウェア開発、ITインフラ構築、システム運用を組み合わせた包括的なセキュリティサービスの提供を開始しました。さらに、3月には当社欧州子会社のInformation Development Europe B.V.にて、欧州におけるITサービス事業の拡大と新規ビジネスの開拓を目的として、サイバーセキュリティ関連サービスの提供を開始しました。
② 人材戦略
DXサービスの拡大や高付加価値化の実現に向けて、研修制度のさらなる充実を図り、中上級技術者および企画提案型人材の育成を加速させます。具体的な取組みとして、DXを推進する人材の役割(ロール)ごとのロードマップにもとづき、人材の育成を進めています。高度運用・ITインフラ領域における技術力と提案力の強化を目的として、コンテナ系の高度技術研修、ならびにプロジェクトマネジメント研修、プロポーザルマネジメント研修を実施しました。また、サービスの品質向上や新規サービスの創出を目指し、AIに関する研修を社員に提供し資格取得を支援しています。その結果、AIに関する技術的な手法や基礎知識を評価するG検定(ジェネラリスト検定)を約270名の社員が取得しました。さらに、サイバーセキュリティ領域における人材育成を目指し、認定サイバーセキュリティ技術者(CCT)やCompTIA Security+等の資格対策講座を提供し、社員のアップスキルを支援しています。
③ ニューノーマル戦略
社内基幹システムの刷新などによる業務の効率化・高度化に努めるとともに、スマートな管理部門の構築を図ります。管理部門業務のさらなる効率化を目的とし、対話型AIチャットボットサービス「ID AI コンシェルジュ」などのシステムの利活用に積極的に取り組んでいます。12月にはグループ全社的なAIの利用促進とプロンプト技術力の向上を目的とし、社内プロンプト大会を開催しました。また、ビジネスパートナーに関する管理業務の効率化を目的として、パートナー管理システムの刷新に向けた準備を進めました。くわえて、山陰BPOセンターへのバックオフィス機能の移転にともない、生産性向上やBCP(事業継続計画)の実現に向けた取組みを進めています。
④ SDGs戦略
事業活動を通じてサステナビリティへの取組みを進め、「社会課題の解決」と「企業価値の向上」の好循環を目指します。本戦略の施策の一環として、当社子会社の株式会社インフォメーション・ディベロプメントは鳥取県江府町とDX推進に関する協定を締結しています。この協定に基づき、江府町役場へのセキュリティソリューションの導入支援を行い、業務効率の向上とセキュリティ強化を実現しました。
また、全社的な健康経営の強化を目指し、今年度より健康推進プロジェクトを発足し、保健師によるヘルスサポートや禁煙治療費用の補助を開始したほか、ウォーキングイベントや健康経営セミナーを開催しました。こうした健康経営に関する取組みが評価され、経済産業省「健康経営優良法人(大規模法人部門)ホワイト500」に選出されました。さらに、当社のダイバーシティや先端分野人材の育成の取組みが評価され、日経「スマートワーク経営」調査で星3つ半、「SDGs経営」調査で星3つに認定されました。そのほか、こども食堂への寄付や「IDグループ献血DAY」の実施等の社会貢献活動、ビーチクリーンボランティア等の環境保全活動、クラシックコンサートの開催等の文化芸術活動支援も継続的に実施しています。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2億47百万円減少し、54億32百万円(前年同期比4.4%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は35億57百万円(前期は14億22百万円の資金増)となりました。
これはおもに、税金等調整前当期純利益38億37百万円、のれん償却額3億83百万円、賞与引当金の増加額2億85百万円、売上債権の増加額8億72百万円、仕入債務の増加額3億44百万円および法人税等の支払額11億24百万円などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は22億79百万円(前期は2億33百万円の資金減)となりました。
これはおもに、有形固定資産の取得による支出1億71百万円、投資有価証券の取得による支出20億27百万円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は15億9百万円(前期は4億32百万円の資金減)となりました。
これはおもに、短期借入金の純減少額4億円、長期借入金の返済による支出2億円および配当金の支払額8億54百万円などによるものです。
生産、受注および販売の実績
当社グループは情報サービス事業の単一セグメントですが、当連結会計年度における生産実績、受注実績、販売実績をサービス別に示すと、次のとおりです。
(1)生産実績
サービスの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
システムマネジメント |
15,102,026 |
103.5 |
ソフトウェア開発 |
12,480,962 |
107.8 |
ITインフラ |
4,224,813 |
147.6 |
サイバーセキュリティ・コンサルティング・教育 |
3,994,817 |
120.4 |
その他 |
406,638 |
160.2 |
合計 |
36,209,257 |
111.1 |
(注)金額は、販売価格によっています。
(2)受注実績
サービスの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
システムマネジメント |
17,724,584 |
134.1 |
4,985,049 |
211.0 |
ソフトウェア開発 |
14,121,994 |
132.6 |
2,733,515 |
250.0 |
ITインフラ |
4,527,574 |
149.9 |
1,022,192 |
142.1 |
サイバーセキュリティ・コンサルティング・教育 |
4,886,395 |
111.5 |
2,392,995 |
159.4 |
その他 |
310,838 |
58.3 |
154,659 |
49.1 |
合計 |
41,571,388 |
130.7 |
11,288,411 |
188.4 |
(3)販売実績
サービスの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
システムマネジメント |
15,102,026 |
103.5 |
ソフトウェア開発 |
12,481,778 |
107.8 |
ITインフラ |
4,224,813 |
147.6 |
サイバーセキュリティ・コンサルティング・教育 |
3,994,817 |
120.4 |
その他 |
470,955 |
142.0 |
合計 |
36,274,390 |
111.0 |
(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先が無いため、記載を省略しています。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先が無いため、記載を省略しています。
財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
(1)重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績に影響を与えるような見積り・予測を必要としています。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り・予測を実施しています。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループは、とくに以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えています。
① 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産は、今後の課税所得の予測等を踏まえその回収可能性を判断したうえで計上しています。
② 投資有価証券の減損処理
当社グループは投資価値の下落が一時的でないと判断した場合、投資有価証券の減損処理を実施しています。上場会社の株式および時価のある投資信託は、期末日の時価が取得原価に比べ50%以上下落した有価証券については、期末後1年以内に時価が取得原価にほぼ近い水準に回復することを合理的な根拠で予測できる場合を除きすべて減損処理を行い、30~50%程度下落した有価証券については、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っています。また非上場会社の株式は原則として、評価損の計上を検討すべき一定の事項が発生し、且つ、当該会社の純資産額に対する当社グループ持分額が取得価額より50%以上下落し、回復可能性が明確でない場合には、減損処理を行うこととしています。
③ のれん及びのれん相当額の減損処理
のれんの償却については、その超過収益力の効果が発現すると見積もられる期間の定額法により償却を行っています。のれんは減損の兆候があると認められた場合、割引前将来キャッシュ・フローの総額がのれんの帳簿価額を下回る場合には、減損処理を行うこととしています。
のれん相当額は、投資額とそれに対応する時価純資産の差額であり、その償却年数は、事業計画に基づく投資回収期間を勘案して決定しています。また、事業計画においては、売上高成長率、粗利率、販管費率を主要な仮定としています。
主要な仮定が変化することにより事業計画に対して実績が大幅に未達になった場合には、減損の兆候が生じ、割引前将来キャッシュ・フローの総額がのれん相当額を下回る場合には、減損処理を行うこととしています。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度の326億80百万円に対し35億93百万円増収の362億74百万円となりました。
サービス別の状況は第2「事業の状況」4「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「業績等の概要」(1) 業績をご参照ください。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度の255億27百万円に対し20億88百万円増加の276億16百万円となりました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度の43億84百万円に対し4億93百万円増加の48億77百万円となりました。
③ 営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度の27億69百万円に対し10億11百万円増加の37億80百万円となりました。
④ 営業外損益(純額)
当連結会計年度の営業外損益(純額)は、持分法による投資損失の増加などにより、前連結会計年度の91百万円の利益(純額)に対し10百万円減少の81百万円の利益(純額)となりました。
⑤ 経常利益
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度の28億60百万円に対し10億1百万円増加の38億62百万円となりました。
⑥ 特別損益(純額)
当連結会計年度の特別損益(純額)は、退職給付制度終了損の計上などにより、前連結会計年度の43百万円の利益(純額)から24百万円の損失(純額)となりました。
⑦ 税金等調整前当期純利益
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度の29億4百万円に対し9億33百万円増加の38億37百万円の利益となりました。
⑧ 法人税等
当連結会計年度の法人税等は、前連結会計年度の11億18百万円に対し3億22百万円増加の14億40百万円となりました。
⑨ 非支配株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の非支配株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の8百万円に対し1百万円減少の7百万円の利益となりました。
⑩ 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の17億77百万円に対し6億12百万円増加の23億89百万円の利益となりました。
(3)当連結会計年度末の財政状態の分析
① 資産の部
当連結会計年度末の資産の部は、のれんの償却による減少3億83百万円および現金及び預金の減少2億37百万円などがありましたが、投資有価証券の増加22億6百万円および売掛金の増加8億72百万円などにより、前連結会計年度末に比べ24億29百万円増加し224億90百万円となりました。
② 負債の部
当連結会計年度末の負債の部は、有利子負債の減少6億1百万円がありましたが、契約負債の増加5億61百万円、未払法人税等の増加4億98百万円および賞与引当金の増加2億85百万円などにより、前連結会計年度末に比べ8億24百万円増加し88億74百万円となりました。
③ 純資産の部
当連結会計年度末の純資産の部は、期末および中間配当金支払いによる減少8億51百万円がありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益による増加23億89百万円およびその他有価証券評価差額金の増加1億21百万円などにより、前連結会計年度末に比べ16億4百万円増加し、136億15百万円となりました。
(4)資本の財源および資金の流動性についての分析
① 当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度の14億22百万円より21億35百万円多い35億57百万円の資金を獲得しました。これはおもに、税金等調整前当期純利益が9億33百万円増加、賞与引当金の増減額が2億62百万円増加、売上債権の増減額が7億51百万円増加および仕入債務の増減額が8億8百万円増加したことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度の2億33百万円より20億46百万円多い22億79百万円の資金を使用しました。これはおもに、投資有価証券の取得による支出が19億93百万円増加したことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度の4億32百万円より10億76百万円多い15億9百万円の資金を使用しました。これはおもに、短期借入金の純増減額が12億円減少および配当金の支払額が3百万円増加したことによるものです。
② 当社グループは現在、運転資金および設備投資資金につきましては、自己資金または借入により資金調達することとしています。当連結会計年度末現在、短期借入金の残高は18億円、1年内返済予定の長期借入金の残高は1億50百万円です。
なお、当社グループは、資金調達の機動性と効率性を高めるため、取引銀行5行と総額61億円の当座貸越契約を締結しています。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
当社グループは、「情報サービス事業」の単一セグメントであるため、記載を省略しています。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品およびサービスごとの情報
当社グループは、「情報サービス事業」の単一セグメントであるため、記載を省略しています。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しています。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しています。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しています。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.製品およびサービスごとの情報
当社グループは、「情報サービス事業」の単一セグメントであるため、記載を省略しています。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しています。
(2)有形固定資産
(単位:千円)
国内 |
国外 |
合計 |
1,306,483 |
156,684 |
1,463,168 |
(注)有形固定資産の金額は有形固定資産の所在地を基礎として、国または地域に分類していますが、本邦以外の有形固定資産の金額が1国及び1地域で10%を超えるものがないため、国外としています。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しています。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額および未償却残高に関する情報】
当社グループは、「情報サービス事業」の単一セグメントであるため、記載を省略しています。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。