2025年9月期有価証券報告書より
  • 社員数
    2,588名(単体) 8,150名(連結)
  • 平均年齢
    33.8歳(単体)
  • 平均勤続年数
    6.5年(単体)
  • 平均年収
    9,138,000円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2025年9月30日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

メディア&IP事業

2,006

(564)

インターネット広告事業

2,610

(1,412)

ゲーム事業

2,996

(1,198)

投資育成事業

9

(8)

全社(共通)

529

(266)

合計

8,150

(3,448)

 

(注) 1 従業員数は、就業人員であります。

2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

3 全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門等の報告セグメントに属していない従業員であります。

 

(2) 提出会社の状況

2025年9月30日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

2,588

(407)

33.8

6.5

9,138

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

メディア&IP事業

404

(103)

インターネット広告事業

1,646

(220)

ゲーム事業

49

(10)

投資育成事業

(-)

全社(共通)

489

(74)

合計

2,588

(407)

 

(注) 1 従業員数は、就業人員であります。

2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

3 平均年間給与は、平均人員を基に算出しております。

4 全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門等の報告セグメントに属していない従業員であります。

 

(3) 労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係については良好であります。

 

(4) 多様性に関する指標

 ① 提出会社

2025年9月30日現在

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注1)

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注2)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注1)

補足説明

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

28.5

60.7

75.2

77.1

79.5

 

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。

 

 ② 連結子会社

2025年9月30日現在

名称

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業取得率(%)

(注2)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注1)

補足説明

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

㈱Cygames

12.3

87.2

84.4

84.0

109.1

 

㈱AbemaTV

64.7

84.7

84.8

80.7

 

㈱シーエー・アドバンス

28.6

111.0

88.3

155.7

 

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。

3 上記表記載以外の連結子会社の状況につきましては、「第7 提出会社の参考情報 2 その他の参考情報 (2) 多様性に関する指標の補足情報」をご参照ください。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

1)ガバナンス

当社は、取締役会監査等委員会設置会社として、当社グループ全体の経営を統治しており、取締役会がサステナビリティに関するリスク及び機会の監視・管理を行っております。

取締役会は、取締役8名のうち独立した社外取締役4名を含む構成とし、社外取締役は経営経験者、財務、経理、法務等の知識・専門性を有し、独立した観点から、業務執行取締役及び対象となる事案を担当する執行役員への助言を行い、業務執行の監督、会社と取締役との間の利益相反の監督などを行っており、社外からの経営監視が機能する体制となっております。

取締役会で審議されるサステナビリティに関する議案・報告事項は、人的資本、情報セキュリティ、気候変動に関する戦略等の事項について、それぞれの事項に関する担当部署の執行役員が議案や報告の内容を選定し、取締役会事務局を通じて取締役会に議案の上程や報告をしております。取締役会で審議された内容については、各業務執行取締役を通じて担当する執行役員に対し、評価を伝えられ、実効性のある取締役会による監督を可能としています。また、サステナビリティに関する議案・報告事項のうち、情報セキュリティに関するシステム監査報告以外の「緊急時のリスク管理体制」の詳細※については、担当する執行役員から、概ね週次で開催される本体役員室(経営会議)に本体役員室事務局を通じて直接報告することで緊急性・機動性を確保しております。

なお、サステナビリティ関連の決議事項等に関しては、以下の通り40議案を報告または決議しました。取締役会及び本体役員室の実施状況の詳細は「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおりであります。

 

※詳細は、「(2)リスク管理 ②情報セキュリティに関するリスク管理 b.緊急時のリスク管理体制」に記載のとおりであります。

 

(サステナビリティに関するガバナンスの体制図)(注1、2)


 

(注) 1 2025年12月12日開催の第28回定時株主総会における第3号議案「取締役(監査等委員である取締役を除く。)7名選任の件」及び第4号議案「監査等委員である取締役3名選任の件」が原案通り承認可決されたため、当社の取締役(監査等委員である取締役を除く。)は7名(うち社外取締役2名)、監査等委員である取締役は3名(うち社外取締役2名)全取締役の合計は10名となります。

2 指名・報酬諮問委員会は(注1)に記載の第3号議案及び第4号議案が承認可決されたため、指名諮問委員会及び報酬諮問委員会はそれぞれ異なるメンバー構成(独立社外取締役が過半数を占める構成)による2つの委員会となります。

 

・2025年度及び2026年度の取締役会におけるサステナビリティ関連の決議事項並びに報告事項は次のとおりであります。

項目

担当部署

種別

内容

実施年月

ガバナンス

内部監査室

報告

内部監査報告書についての報告

2024年10月・2025年1月・5月・8月

決議

内部監査計画

2024年10月

経営本部

決議

内部統制計画(J-SOX)

2024年10月

決議

第27期内部統制報告書の提出について

2024年12月

決議

コーポレート・ガバナンス報告書の提出について

2024年12月

決議

社内規程の改訂

2025年9月

報告・決議

子会社の不適切会計に関する調査報告及び過年度決算短信・過年度有価証券報告書・過年度内部統制報告書並びに再発防止策、人事処遇等の関連事項について

2025年2月・3月・4月・5月・6月・8月・11月

決議

取締役の自己取引承認の件

2024年11月~2025年11月

戦略

経営本部

決議

25年度予算の件

2024年10月

決議

中長期戦略と26年度予算

2025年11月

人的資本

人事本部

報告・決議

育児・介護休業法改正並びに働き方の実態に合わせた就業規則の改訂及び従業員への影響について

2025年3月・9月

報告

人的資本に関する指標及び目標について

2025年11月

情報セキュリティ

内部監査室

報告

情報セキュリティに関するシステム監査報告

2024年10月・2025年1月・5月・8月

気候変動

ESG推進室

報告

2024年度グループCO2排出量について

2025年5月

報告

気候変動への対応(指標及び目標について)

2025年11月

 

 

(2)リスク管理

当社グループでは、「3 事業等のリスク」に記載の各項目について、リスク管理担当部署である全社機能(経営本部、人事本部、グループIT推進本部等のコーポレート部門)が主導し、内部監査室と連携しつつ、事業部・子会社等(以下、「事業部等」といいます。)の各会議体等を通じて報告を受け、事業戦略に影響を及ぼすリスク情報等を集約しております。サステナビリティに関するリスク・機会が事業部等で判明した場合、それらの種類によって、経営本部、人事本部、グループIT推進本部がそれぞれ分担して、当該情報の詳細を把握し、発生した事象に基づいて、リスク・機会を識別・検証します。識別・検証の結果、特に重要なリスク・機会には、原則週1回タイムリーに対象事案を担当する執行役員が、本体役員室へ報告し、必要に応じて対策を協議、または議案を審議し、決議しております。その後、本体役員室での審議・指示を受けた担当の執行役員が、事業部等に対し、迅速に対策を講じるように指示・対策の実施をすることで、当社グループ全体で機動的なリスク管理体制を実現しております。

上記の他、当社グループでは、内部通報規程に基づく、内部通報制度を導入しており、内部通報窓口の設置、通報者の不利益な取り扱いからの保護、通報内容を精査する体制の構築、また内部通報制度の周知に加えて、コンプライアンス啓発施策等を実施し、リスク等の早期発見と管理をしております。

また、当社グループのリスクと機会の監視・管理を補完するための横断的な組織として、本体役員室の指揮・監督下にリスク委員会(「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に詳細を記載)を設置しております。リスク委員会は、潜在リスクの早期発見を目的として、3か月に1度「セキュリティリスク」「ハラスメントリスク」等のテーマを設定し、当社グループの全社員を対象としたアンケートを実施しております。テーマ毎に毎回平均約500件のアンケート回答に対し、リスク委員会のメンバーが、回答者に対し個別にヒアリングを実施することで、リスク情報の詳細を把握し、リスク委員会にて分類・分析・検証を行っております。検証の結果、直ちに対応可能なリスクは、各リスク委員メンバーが担当部署と連携して対処する一方で、重要度が高いと判断された回答の約1割相当のリスク・機会について、本体役員室事務局を通じて担当の執行役員に報告し、個別のリスクの極小化やゼロ化といった目標の設定と実現に向けた施策等の提言をし、施策の進捗をモニタリングすることでリスクを最小化し機会の損失を防いでおります。

さらに、リスク委員会は、それらのリスク情報の中で業績への影響が3億円以上相当と見込まれるリスクや事業継続に著しい影響を及ぼす可能性があるリスク・機会について、取締役会事務局を通じて、取締役会に報告し、対象事案を担当する業務執行取締役がその指示を受け、上記同様に対処する体制となっております。

 

なお、当期のリスク委員会によるリスク情報の収集テーマ並びに、本体役員室への報告事項は以下のとおりであります。

実施年月

主な担当部署

内容

2024年11月

グループIT推進本部

情報セキュリティリスク

2025年2月

人事本部

従業員のハラスメントリスク

2025年5月

経営本部

不正リスク

2025年8月

人事本部

従業員のオーバーワークリスク

 

 

①人的資本に関するリスク管理

当社グループは、人的資本に関するリスク・機会を経営上の最重要課題の一つと認識し取り組んでおり、人事本部を担当する執行役員が本体役員室において、人的資本に関する全社的なリスク・機会と人事施策について報告・提言しております。それらの報告等を受けて本体役員室にて経営戦略と連動した議論や意思決定を行った後、結果を人事本部並びに事業部等の人事部門(事業部人事)にフィードバックし、施策や対策を実施しております。また、人的資本に関するリスク・機会の中でも特に重要な人事施策・サクセッション(後継者育成)等に関する事項等は担当する執行役員より取締役会事務局を通じて、取締役会に報告し、指示・監督を受けております。

なお、人事本部では、月に1回を目安にGEPPOという社員のコンディション把握を主な目的としたアンケートを実施し、より細やかにオーバーワーク、ハラスメント、キャリア志向等の人的資本に関するリスク・機会の識別、評価、対応策の検討等を実施しており、必要に応じて結果を、人事本部を担当する執行役員が本体役員室に報告しております。

人的資本に関するリスク管理の実務体制としては、人事本部を担当する執行役員が全体を統括し、全社的な人事管理を担う人事本部が専門部署を配置し対応しております。これらの各専門部署は新卒採用や異動公募制度の運用等に加え、各種施策の実施状況、関連法規の改正動向、オーバーワーク、ストレスチェックの結果等の網羅的な評価・分析を行っている一方で、事業部人事と連携し、事業の特性に応じた現場管理を担っております。

 

事業の持続的成長の観点から、特に重要度の高い項目として識別している人的資本に関するリスク・機会とその管理体制は次のとおりであります。

 

a. 優秀な人材確保と多様性の実現に関するリスク管理体制

人事本部では、採用戦略室を中心に採用戦略を策定・実行しつつ、優秀な人材の採用状況を継続的にモニタリングしております。また、当社グループ全体の入退社人数や退職率に加え、女性管理職比率等の多様性に関する指標について、担当の執行役員より、本体役員室に報告し、必要な施策の議論を行い、継続的にそれらの指標をモニタリングすることで優秀な人材確保と多様性に関するリスク・機会についての管理を行っております。また、その中でも特に重要な人事施策は、担当の執行役員より取締役会事務局を通じて、取締役会に報告し、指示・監督を受けております。

 

b. サクセッション(後継者育成)に関するリスク管理体制

人事本部では、社長研修(次世代の経営人材育成のため、二代目経営者候補として選抜した16名の従業員に向けた特別カリキュラムによる研修)の実施を機にサクセッションラダー(各階層のリーダーごとのサクセッションプラン)開発室を新設し、経営層及び各階層のリーダー育成を目的とする育成プログラムの開発や全社的なサクセッションラダー構築を推進し、計画的な後継者育成に取り組んでおります。これらの施策の進捗状況は、必要に応じて取締役会に報告し、人材育成やサクセッションに精通した社外取締役から助言を受けることでサクセッションに関するリスク・機会についての管理を行っております。

 

 

c. 労働環境に関するリスク管理体制

人事本部では、健康推進室において、従業員の心身の不調及びそれに伴う人材流出及び生産性低下の防止を目的とする様々な健康施策を推進しております。また、労務コンプライアンス室では、ハラスメント対策等を含む各種コンプライアンスリスク及びコンプライアンス研修をはじめとする啓発等の対策を実施し、その実施状況を、担当の執行役員が本体役員室に報告・議論し、対策への指示を受けることでリスク・機会についての管理を行っております。

 

上記に記載の当社グループの人的資本に関する重要なリスクと機会として識別しているものは次のとおりであります。

人的資本に関するリスクと機会

リスク

機会

1

優秀な人材確保と多様性の実現に関するリスク

(例)所属部署等のミスマッチによる離職率の向上や人材の偏りによるイノベーションの低下

多様な視点や価値観を持つ優秀な人材の確保による事業機会の創出

2

サクセッション(後継者育成)に関するリスク

(例)経営の停滞、ステークホルダーからの信頼低下等

優秀な経営人材の育成による、中長期的な企業価値の向上

3

労働環境に関するリスク

(例)心身の不調やオーバーワークによる生産性の低下、コンプライアンス違反等による労働環境悪化等

働きやすい職場環境の実現による生産性の向上

 

 

②情報セキュリティに関するリスク管理

当社グループにとって、運営する多くのインターネットサービスを利用者の皆さまに安心・安全に継続してご利用いただくことがグループの持続的成長にとっての重要な機会であり、サイバー攻撃、マルウェアの感染等に伴うサービスの中断・停止、データの改ざん・消失、個人情報や機密情報の漏洩・流出等の情報セキュリティリスクをサステナビリティに関する重大なリスクと位置づけ、次の体制でリスク管理を行っております。

 

a.リスク管理体制

情報セキュリティに関するリスク管理は、グループIT推進本部が、全社的なセキュリティに関するリスクアセスメントやセキュリティ強化施策を推進しております。グループIT推進本部は、当社グループの情報セキュリティポリシーに基づき、事業部等のサービスの特性等に応じたリスクアセスメント方針を決定するとともに、情報セキュリティに関するシステム監査を内部監査室と連携して、全プロダクトに対し年1回実施し、年4回に分けて取締役会に報告することでモニタリングしております。また、結果は取締役会事務局を通じて、対象事案を担当する執行役員にフィードバックし、対応施策を実施しております。

 

b. 緊急時のリスク管理体制

事業部等の各部門にて、情報セキュリティに関する緊急リスクが検知された際は、まずグループIT推進本部に報告され、緊急時のリスク管理体制による対応を開始します。その後、報告元である事業部等のセキュリティ担当責任者とグループIT推進本部にてリスク内容を分析・検証し、必要な対策を協議・立案の上、事業部等へ対応を指示します。特に重大なセキュリティリスクを検知した場合は、グループIT推進本部を担当する執行役員が、リスクの内容と緊急性に応じて、代表取締役社長並びに対象となる事業を担当する執行役員に直ちに報告するもの、本体役員室事務局を通じて本体役員室に報告し対策を実施するものに分類し対応しています。本体役員室に報告したリスクのうち、重要度の高いものは取締役会事務局を通じて取締役会にも報告し、それらの判断や指示を仰ぎ対応する等、対応フローを整備しております。

なお、情報セキュリティリスク対策の戦略や具体的な施策は、「(3)戦略、指標及び目標 ②情報セキュリティに関する戦略、指標及び目標」に記載のとおりであります。

 

 

当社グループの情報セキュリティに関する重要なリスクと機会として識別しているものは次のとおりであります。

情報セキュリティに関するリスクと機会

リスク

機会

・サイバー攻撃による被害のリスク(不正アクセス、マルウェア感染、データの窃取や改ざん等)

・システム障害リスク(故障、設定ミス等)

・情報漏洩リスク(機密情報・個人情報・重要なIP資産等の漏洩・流出等の事故)

・安心・安全なサービスの継続による信用の向上

・顧客や取引先との信頼関係構築

・社会的な信用構築に伴うビジネス機会の創出

 

 

③気候変動に関するリスク管理と体制

当社グループでは、全社機能の執行役員をメンバーに含むESG推進室が主体となり、事業部や連結子会社等を通じ、ガス・電気使用量をはじめとした気候変動に関連するデータやリスク情報を収集しております。加えて、ESG推進室では、当社グループのCO2排出量の算定、第三者保証の取得、TCFD提言に沿ったシナリオ分析を実施し、取締役会に年に1回報告しております。取締役会は、ESG推進室から報告を受けた気候変動に関するリスク情報の内容を議論し、継続的に指標をモニタリングすることにより、リスク・機会を管理しております。

 

上記に記載のリスク管理のプロセスを通じ、当社グループの気候変動に関する重要なリスクと機会として識別しているものは次のとおりであります。

気候変動に関するリスクと機会

リスク

機会

・水害、節電、停電によるオフィスやデータセンターへの電力供給の停止

・事業成長や再エネ電力需要の高まりによる電力コストの増加

・カーボンクレジット価格の高騰

・脱炭素導入、税率の高騰

・気候変動対応が不十分なことによる投資家・消費者からの評判低下

・CO2排出量等の適切な情報開示による、社会的責任を果たし、企業価値向上につなげる

 

 

(3)戦略、指標及び目標

当社グループは、ビジョン「21世紀を代表する会社を創る」とパーパス「新しい力とインターネットで日本の閉塞感を打破する」を掲げ、人的資本の最大化、情報セキュリティに関するリスクの低減、気候変動への対応をサステナビリティに関する戦略の中心と考えております。

 

①人的資本に関する戦略、指標及び目標

当社グループは、インターネット産業に軸足を置き事業を拡大しており、技術革新、デバイスの進化をはじめ消費者や顧客動向等の急速な変化に対応しながらサービスを提供するため、人的資本に関する戦略が重要と考えております。

また、当社グループでは、「企業倫理ガイドライン」に基づき、取締役、従業員(非常勤従業員、臨時従業員等を含む)及び業務委託先等で業務に従事する者など、当社グループの事業活動に関わる全ての人々の人権を守る事を重視し、雇用や処遇にあたり人種、宗教、性別、年齢、性的指向、性同一性と性表現、障がい、国籍などによる差別やハラスメント等を受けずに自分らしく活躍できるよう多様性の実現に努めております。これらを踏まえ、当社グループは、人的資本に関し1.優秀な人材の確保と多様性の実現 2.サクセッション(後継者育成)3.労働環境の整備・向上の3つを戦略の中心に捉え、戦略の実効性を高めるため施策の実施と指標及び目標の設定をしております。

 

ⅰ 人的資本に関する戦略

a. 優秀な人材の確保と多様性の実現に関する戦略

当社グループでは、「採用・育成・活性化・適材適所」を軸に、やる気を最大化させ、自ら主体性をもって決断し、自走できる人材を育成することを戦略とし、その活力と会社へのロイヤリティを高めることで、事業や会社を持続的に成長させることを重視しております。

具体的な採用の施策としては、「採用には全力を尽くす」というミッションステートメントに基づき、人事本部の採用戦略室を中心として、採用市場と経営状況を見据えた採用戦略を策定・実行しつつ、採用選考のプロセスにおいて200名を超える幅広い事業等の現場従業員が直接携わることで優秀な人材を早期に獲得する施策を実施しております。

育成施策としては、ビジネス職、クリエイター職、エンジニア職の合同入社研修を当社全体で実施するとともに、各事業・子会社に属する事業部人事と事業現場の責任者や先輩従業員による事業部別人材育成プログラムを整備しております。

活性化施策としては、全社表彰制度やクリエイター職、エンジニア職向けに特化した社内技術カンファレンス(CA BASE CAMP)等を開催し、社内外を含めた交流を促進しております。

また、人材が長期に渡り活躍できる施策として、キャリアエージェント(グループ内のヘッドハンター、キャリア相談窓口)による社内異動公募制度等の適材適所施策を活用し、人材の流動性を高める施策を実施しております。

さらに、多様性の実現を目的に、全従業員の34%を占める女性従業員の中長期的な活躍を支援する「macalon(マカロン)パッケージ」、従業員の自主的な取り組みとして女性従業員による横断組織「CAramel(カラメル)」等の施策を長期的に運用しております。その他、特例子会社を通じての積極的な障がい者雇用の実施等を行っております。

 

b. サクセッション(後継者教育)に関する戦略

当社グループでは、持続的な企業価値の向上を実現するため、経営人材や重要ポストを担い得る次世代リーダーの計画的な選抜・育成をサクセッション戦略としております。

具体的には、経営幹部候補創出を目的とした、二代目社長研修、三代目社長研修、女性役員研修、優秀な若手人材の抜擢と成長機会の創出を目的とした「強化指定社員セレクション会議」等の実施を人事本部内に新設したサクセッションラダー開発室が主導で進めております。これらのサクセッションプログラムの実施により、後継者育成につながる戦略の実効性を高めております。

 

c. 労働環境の整備・向上に関する戦略

当社グループでは、「挑戦と安心はセット」という方針の元、従業員が自身のキャリアや働く環境に安心感を持ち、心身ともに健康で長く働き続けられる労働環境の整備による生産性の向上を戦略としております。

具体的には、人事本部が主体となり、健康推進室による勤務時間・勤務実態の継続的なモニタリング、週2日特定曜日をリモートワークとし出勤日と併用することで、生産性を高めるハイブリッド型の働き方を推奨しております。

また、定期健康診断の受診率向上施策、希望者向けに臨床心理士資格を持ったカウンセラーの面談、季節性インフルエンザの予防接種やマッサージルームの提供、オフィス内テレワーク環境の整備等、当社グループ従業員の健康や働き方に配慮した施策を実施しております。同時に、従業員のコンディション把握のためのアンケート等の活用やハラスメント対策等を実施し、労働環境の整備・向上に努めております。

 

ⅱ 人的資本に関する指標及び目標

人的資本に関する指標及び目標は次のとおりとなっております。人事本部は、上記の「ⅰ 人的資本に関する戦略」における施策の実施状況や関連する指標をモニタリングし、その内容に応じて、人事本部を担当する執行役員から本体役員室や取締役会に報告し、指示・助言・監督を受けております。

 

a.優秀な人材の確保と多様性の実現に関する指標及び目標は、人事本部において、優秀な人材の確保を目的に、優秀な人材が長期的に働ける環境であることを図る指標及び目標として、離職率を継続的にモニタリングするとともに、適正な水準の維持を目標としております。また、多様性の実現を図る指標として、女性管理職比率をモニタリングし、中長期的に上昇させることを目標としております。

 

 

b.サクセッションプラン(後継者教育)の進捗を測る指標及び目標は、将来の経営チーム育成を目的として実施している経営者研修への参加人数を指標としてモニタリングするとともに、多様なバックグラウンドを持つ経営人材の累計数を増やしていくことを目標としております。

 

c.労働環境の整備・向上に関する指標・目標は、心身ともに働きやすい環境の整備と成長機会の提供が、従業員の主体的な貢献意欲に欠かせないものであり、当社の人材育成方針の浸透度の一端を示すものと考えているため、人事本部が全従業員に対して年に一度実施しているストレスチェック※1において、設問「働きがいがある(働きがいのある仕事だ)」に対し「そうだ」または「まあそうだ」と肯定的に回答した割合を指標として、進捗をモニタリングするとともに、相対的に高い水準の維持を目標としております。

項目

指標

2023年度

2024年度

2025年度

目標

1

優秀な人材の確保と多様性の実現

女性管理職比率※1

24.7%

24.9%

25.0

(注1)

離職率※2

7.4%

9.1%

9.1

(注1)

2

サクセッション(後継者育成)

経営者育成プログラム参加人数

16名

16名

30

(注1)

3

労働環境の整備・向上

ストレスチェックにて「働きがいがある」と回答した割合※3

87.5%

87.6%

88.6

(注2)

 

※各指標の範囲:連結

(注) 1 女性管理職比率及び経営者育成プログラム参加人数について、具体的な数値目標を設定していない理由としては、目標数値の達成を目的とした能力や経験によらない選定リスクを予防するため、数値目標は設定しておりません。また、離職率についても組織の停滞を防ぎ、活性化につなげるため適切な従業員の入社・退職は必要と考えており、数値目標は設定しておりません。

2 労働環境について具体的な数値目標を設定していない理由としては、SBアットワーク株式会社を利用した同じストレスチェックを実施した企業の結果約34万件(2023年4月~2024年3月)において、同設問に対し「そうだ」「まあそうだ」と回答した割合は73.7%という結果と比較し、当社の指標は現時点で高い水準にあると考えており、今後も維持することを目標としているため数値目標は設定しておりません。

 

②情報セキュリティに関する戦略、指標及び目標

当社グループでは、情報セキュリティに関わる様々なリスクの低減のため「組織」「人」「技術」「オフィス」「サプライヤー」の5つを軸として取り組み、利用者の皆さまに信頼される安心・安全なサービス提供を実現するため、継続的な情報セキュリティ対策の実施・強化を戦略としております。また、戦略の実効性を高めるため、情報セキュリティに関する重大なインシデントのゼロ化及びインシデント発生時の被害の最小化を目標(注1)とし、プロダクト毎に設けた次の施策に関する指標をモニタリングしております。

 

ⅰ 情報セキュリティに関するシステム監査の実施

当社グループでは、内部監査室が、連携するグループIT推進本部を通じて、情報セキュリティに関するシステム監査を事業部等の全プロダクトを対象に、第三者機関等により実施しています。システム監査は、プロダクト毎に結果を大中小のセキュリティリスクに分類・指標化し、年に4回取締役会に報告し、監督を受けることで目標への実効性を高めております。

 

ⅱ 情報セキュリティに関するインシデント対応策の実施

当社グループでは、インシデント発生時の対策強化のため、当社主要事業においてはセキュリティ対策に関する外部の専門機関によるインシデント対応態勢に対するアセスメントを受け、その他の事業においてはグループIT推進本部が主導し、それらのアセスメントを基準とした対策強化に向けた取り組みを行っております。事業部等のセキュリティ責任者は、指標とする成熟度モデル(CMMI)による状態評価を元に、各項目でレベル5の評価取得を目指しており、グループIT推進本部が、プロダクト毎に施策の実施状況をモニタリングしつつ、指示・格付けし(SecurityCREST)※4、本体役員室に報告しております。具体的には、①緊急対応②方針決定③外部対応④技術対応⑤報告開示⑥復旧回復という6つのアクションプランの実施による被害最小化を目指しております。

 

これらに加え、グループIT推進本部に属するシステムセキュリティ推進グループが主導し、当社グループの所属する情報セキュリティ関連団体※5と連携し、最新のセキュリティ情報の取得と事業部等への早期共有・対策の実施に努めております。また、セキュリティインシデント対応策を補完する施策として、サイバー攻撃を模倣したレッドチーム演習、バグバウンティと呼ばれる第三者によるシステムの脆弱性指摘受付等の重層的な対策を行うことで、戦略の実効性を高めております。

 

(注) 1 情報セキュリティに関する具体的な数値目標を当社グループで設定していない理由としては、各事業セグメントにおいて、一律な情報セキュリティリスクの設定基準がなく、当社グループにおいて目標設定が困難であると考えており、代わりに各事業セグメントのプロダクト毎に応じた個別の目標設定や施策の実施状況のモニタリングを本体役員室及び取締役会にて監督しつつ、重大なインシデントをなくし、被害の最小化に努めるという目標となっております。

 

③気候変動に関する戦略、指標及び目標

ⅰ 気候変動に関する戦略

当社グループは、持続可能な社会の実現に貢献する企業として、気候変動を重要な経営課題のひとつとして認識し、環境負荷の低減と事業活動の効率性の向上に取り組んでおります。事業活動により排出する温室効果ガスの排出量、電気使用量の把握に努め、必要な対策の構築と適切な情報開示を目指します。

 

a. 戦略に基づく施策

災害対策に優れたオフィスビルやデータセンターを選択し、拠点分散を図る。

オフィスやサーバーの省エネルギー化対策を講じる。

 

ⅱ 気候変動に関する指標及び目標

当社グループは、2020年度より指標とするCO2排出量の算定に取り組み、2022年度より第三者保証を取得しCO2排出量の正確な算定に努めています。上記施策の継続的な運用により、売上高あたりのCO2排出量となるCO2排出量原単位を減らしていけるように努めております。

単位:tCO2

指標

指標の対象

2023年度実績

2024年度実績

2025年度実績

目標(注2)

CO2排出量スコープ1

連結

790

289

算定中

CO2排出量スコープ2(注1)

連結

12,210

12,373

算定中

CO2排出量原単位

(スコープ1+2排出量/連結売上高)

連結

0.0181

0.0158

算定中

 

2025年度の実績は現在算定中であります。第三者保証を取得後、2026年5月頃目途に、当社コーポレートサイトにて公表いたします。

(注) 1 ロケーション基準

2 気候変動についての数値目標を設定していない理由としては、当社および連結子会社の利用するオフィスビル64棟およびデータセンター11か所(2025年9月末現在)は、全てテナント利用であり、貸主の設備や取り組みに依拠する割合が高く、具体的な数値目標の設定が困難であることから、数値目標は設定しておりません。指標の推移をモニタリングするとともに、貸主と協力しながらCO2排出量削減施策に取り組み、CO2排出量の削減に努めております。

 

(4)その他

その他の重要なサステナビリティに関する取組は以下のとおりであります。

 

①持続的な成長および課題解決に関する取組

持続的な成長を叶えるには、課題の先送りを撲滅し、変革を怠らない文化の継承が不可欠と考え、執行役員を中心としたチームが新規事業案や課題解決策で競い合う仕組み「あした会議(サイバーエージェントの未来に繋がる新規事業や課題解決の方法などを提案、決議する会議)」を2006年から年1~2回継続して開催しております。この「あした会議」からは、多くの新規事業、子会社の設立や課題解決の仕組みが生まれ事業拡大に寄与するとともに、各執行役員をリーダーとし、チームメンバーとして現場で活躍している従業員を部署や年次、性別を問わず選抜することで、立案から審査の過程を通じて経営視点を養うリーダー層育成の場としても機能しております。

 

②AI活用に関する取組

当社グループでは、従業員のスキル向上を支援するため、職種ごとに必要な専門知識や、リスクマネジメント、リーダーシップなどを学ぶ様々な研修を行っていますが、特に現在は「AIの活用を競争優位性にする」と掲げ、AIとの協働促進に注力しております。

2016年に設立した研究開発組織「AIラボ」にて事業の生産性向上に繋がる様々なプロダクトを開発してきた知見を活かし、AI活用による業務効率化を促進する専門組織「AIオペレーション室」を2023年に新設いたしました。「AIオペレーション室」では、全従業員のAI活用スキルの底上げを目指した研修を実施し、その効果を試験するなど、AI活用を推進する機会を創出しております。2025年には、エンジニアとAIエージェントの協働を加速させる「AIドリブン推進室」を新設し、開発業務に携わるエンジニア約1,200名を対象とした開発AIエージェントの導入に必要な年間約4億円を投資するとともに、各事業のAIの活用度を測りランク付けする施策の実施など、今後も実践的な取り組みを進めていきます。

 

※1 管理監督業務を行う社員とマネージャーなど一定グレード以上の社員

※2 前年度末の人員数を基準にした当年度末1営業日前までの離職率の割合(当年度内での入退社を除く)

※3 ストレスチェック実施対象者:2025年10月15日時点の正社員、契約社員、社会保険に加入するアルバイト8,813人(回答率74.3%)

※4 SecurityCREST

NIST CSF 2.0をベースとしたプロダクト別セキュリティ格付け制度(SecurityCREST)

NIST CSF 2.0とは、米国国立標準技術研究所(NIST:National Institute of Standards and Technology)が2024年2月に公開したサイバーセキュリティ対策を検討・推進するためのフレームワークのこと

※5 所属団体

日本シーサート協議会

FIRST - Forum of Incident Response and Security Teams

日本ネットワークセキュリティ協会