人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数299名(単体) 355名(連結)
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平均年齢42.2歳(単体)
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平均勤続年数14.2年(単体)
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平均年収5,427,000円(単体)
従業員の状況
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
2-1 全般
当社は、「サステナビリティ経営の推進」を基本テーマに据えた2021~2023年度を期間とする中期経営計画(以下、前中期経営計画)を2021年6月に策定して推進してまいりました。さらに2024年度から2026年度を期間とする中期経営計画(以下、新中期経営計画)を2024年6月に策定しました。これに合わせて、サステナビリティ基本方針を以下のとおり2024年6月に策定しました。特に気候変動、人的資本経営の取組みについては、別に項目立てをして示します。
(サステナビリティ基本方針)
①脱炭素社会の実現への貢献 (GX)
・当社商品・技術を活用して、お客様の事業活動におけるCO2排出削減に貢献
・サーキュラーエコノミーの推進への貢献
・自社の事業活動でのカーボンニュートラルに向けたCO2排出削減対策の推進
②レジリエントな社会実現への貢献 (SX)
・建築物の防災への貢献 -耐火建材による建築の資産価値向上
・耐熱材料で産業分野への貢献
③持続可能な研究・生産の活動の確保
・生産体制の整備
・品質管理、労働安全管理の徹底
・研究開発の推進
④ステークホルダーとのエンゲージメント深化
・人権の尊重
・ダイバーシティーの重視
・人材の育成 -リスキリングを含む教育訓練等の推進
・健やかに働くことのできる職場実現-健康経営、労働時間管理、福利厚生の充実
・DXの推進による生産性向上
・ステークホルダーとのコミュニケーション
⑤信頼あるガバナンス構築
(1) ガバナンス
当社は、前中期経営計画で「サステナビリティ経営の推進」を経営方針に掲げてきたことでもご理解いただけますように、中長期的な企業価値の向上を実現するためには、サステナビリティを巡る課題への対応が必要不可欠と認識しております。サステナビリティに関する経営活動に対する監督体制については、取締役会、経営会議の各機関による経営計画の審議、実施状況の確認を行うこととしております。その詳細につきましては、「コーポレート・ガバナンスの概要」(P29)に記載しておりますので、ご参照ください。
また、当社グループの事業は、お客様の事業活動における省エネルギーや防災に貢献するものであり、当社の企業活動がそのままSDGs(特にSDGs7、11、12、13)に貢献するものであり、事業活動における廃棄物や資源のリサイクル及び省エネルギーの推進等と相まって、当社事業の拡大を通じて、持続可能な社会の構築への貢献と中長期的な企業価値の向上の両立を実現できるものと考えており、上述の「サステナビリティ基本方針」にサステナビリティを巡る方向性と課題を示し、適切に対応してまいります。
2024年6月20日付で策定したサステナビリティ基本方針は、当社グループのサステナビリティに関連する規定・方針類を束ねる上位方針として位置付けており、関連する方針として、環境方針、健康宣言等を定めています。サステナビリティ基本方針は、今後、当社ウェブサイトに掲載して広く周知に努めてまいります。
(2) リスク管理
サステナビリティ課題に関する事項の認識については、代表取締役社長を議長とするリスク管理委員会を設置して、リスクを抽出・評価し、管理するため、年に2回、取締役会メンバー及び執行役員により開催しております。
リスク管理委員会は、当社を取り巻く潜在的なリスクを事前に具体的に想定し、経営における重要度、影響度、発生可能性を評価しております。
リスク管理委員会では、予防的な取り組みとして、その未然防止策等について審議を行っており、それぞれについて対応担当部署を指定し、その対応策の策定等を指示しています。サステナビリティ関連のリスクの抽出・評価については、リスク管理委員会において、全社のリスクとの統合が図られています。
また、役職員に対する教育の実施により、リスクへの意識の涵養に努めます。さらにトップダウンアプローチに加え、当社はサステナビリティ経営の推進に向けて、社員が問題意識を共有するため、社内でサステナビリティ経営に関する勉強会を実施するなど、ボトムアップアプローチによる取組みも行っております。
(3) 戦略と目標
企業価値向上に向けた取り組みにつきましては、当社では、2021 年6月に「サステナビリティ経営の推進」を基本テーマに据えた前中期経営計画(2021~2023年度)を策定して開示しました。主要方策として、①脱炭素社会への実現への貢献、②レジリエントな社会実現への貢献、③ステークホルダーとのエンゲージメント深化、④ガバナンスの高度化によって、企業力の強化、企業への信頼の醸成を図ることを掲げて、方策を推進してまいりました。期間中(2021~2023年度)の主な実施内容は以下のとおりであります。
① 脱炭素社会への実現への貢献
当社は、前中期経営計画(2021~2023年度)においても、脱炭素社会実現への貢献を主要方策と位置付けて取り組みをしてまいりました。詳細につきましては「2-2 気候変動への対応」の項をご参照ください(P14)
② レジリエントな社会実現への貢献
都市防災に不可欠であり、今後も需要が見込まれる大型物流施設、データセンターや高層オフィスビル等の建物に向けて耐火建材や関連商品の開発を推進してまいりました。
(2021~2023年度における取組み例)
1)CFRP(炭素繊維強化プラスチック)型材「アルティ―ボード」及び不燃内装意匠材 「タイカライトウッド」の生産設備を増強しました
2)建築分野で、顧客のニーズに対応した耐火構造認定の取得を行いました
③ ステークホルダーとのエンゲージメント深化
当社は、前中期経営計画(2021~2023年度)においても、取引先様、株主様、従業員、地域などすべてのステークホルダーに信頼される経営を実践してまいりました。特に、従業員とのエンゲージメント深化の詳細につきましては、「2-3 人的資本経営への取組」の項をご参照ください(P15)
④ ガバナンスの高度化
当社は、コーポレート・ガバナンス・コード(CGC)への適合性をより一層高め、公正性、透明性、客観性の向上に努めてまいりました。
(2021~2023年度における取組み例)
1)2021年に指名・報酬等検討委員会を設置しました
2)執行役員制度を導入しました
3)取締役及び執行役員に対する譲渡制限付株式を導入しました
・新中期経営計画(2024~2026年度)
上記の前中期経営計画の実施状況、事業環境の変化等を踏まえ、新中期経営計画(2024~26年度)では以下の事項に力点を置いて進めてまいります。
① カーボンニュートラル(CN)を商機に、既存事業の拡大、新事業展開を本格化してまいります。
1)電力、石油、化学、鉄鋼等業界における顧客で検討が進む燃料、原料の化石燃料由来から非化石燃料由来へ切り替える事業構造の転換に保温保冷工事を通じて貢献してまいります。
・水素、アンモニア等の次世代燃料への燃料転換における保温材需要が見込まれ、保冷事業への参入を企図します。
・メタネーション、ケミカルリサイクル等の導入に伴い、新たな保温工事需要の増加が見込まれます。
2)新事業として、サーキュラーエコノミー関連の事業・製品の開発を推進してまいります。
・廃棄物の再資源化事業への参入
・バイオ由来原料の製品開発(研究開発段階)
② 顧客の多様なニーズに応える製品開発を実現してまいります。
1)耐熱性の高い素材を活かした製品開発・普及等を推進してまいります(当社独自のゾノトライト技術を基礎としつつ、他の素材開発にも取組み)
2)建物用途に応じた製品仕様の開発や耐火構造認定の自由度を高める等、ユーザー本位の製品設計に努めてまいります。(はり・柱の耐火被覆、免震装置耐火被覆システムの認定取得、範囲拡大等)
③ 自社生産設備のカーボンニュートラル化、設備生産性の向上を図ってまいります。2050年までのカーボンニュートラル化を目指してまいります。
・生産設備の集約、老朽設備の更新によるGHG排出量の削減、生産性向上の検討
・省エネ設備の導入によるGHG排出量削減
・工程で排出される廃材のリサイクルの徹底
④ 無形資産投資(R&D、人的資本等)を積極化してまいります(人的資本への投資はP15を参照)。
1)研究開発の積極的な推進を行ってまいります。
・若手研究人材の採用、組織の整備
・最新設備の導入
・R&Dマネジメント手法の活用
・産学連携の活用
2)チャレンジする企業文化を育み、成長基盤を構築することを目指して、社内ベンチャー的な取り組み(チャレンジR&D戦略枠)の制度を設けて、新たな事業の創造を推進します。
3)企業成長のために人的資本に投資してまいります(人的資本への投資はP15を参照)。また、社員自ら発案し、自発的な学びをサポートするリスキリング(チャレンジ人的資本戦略枠)を拡大してまいります。
4)DXによる生産性向上を目的として必要な投資を行ってまいります。
・基幹システムの更新検討
・RPA、現場帳票電子化ツールの業務への適用拡大
・AI導入による省力化
・EDIシステムの強化拡充
・その他ワークフロー化等
⑤ 真に必要な投資を見極め、資本効率の向上を図る
・資本コストをふまえたハードルレートを設定し、事業性を見極めながらも、サステナビリティ経営の方向性に合致する事業案件に積極的に投資する姿勢を明確にしてまいります。このため、環境価値織り込みも検討してまいります。
2-2 気候変動への取組
当社は、気候変動を事業機会ととらえ、気候変動対策に貢献する新事業や新製品の開発に向けた取組みを進めております。
(1) ガバナンス
当社は「サステナビリティ経営の推進」を経営方針に掲げていることもあり、気候変動への取組に関する経営活動に対する監督体制については、2-1の通り、取締役会、経営会議の各機関による経営計画の審議、実施状況の確認を行うこととしております。
(2) リスク管理
気候変動に関するリスクについては、2-1の通り、リスク管理委員会を設置して、経営全般にわたるリスクを認識し、リスクが顕在化しない様に対策を講じる中で、サステナビリティに関しても経営層による検討を実施しております。
(3)当社における削減目標と前中期経営計画期間における実績
(削減目標)
わが国政府目標に準拠して、
・2030年までに、2013年比でGHG排出量を46%削減するように努めます。
・2050年までに、カーボンニュートラルを実現できるように努めます。
(実績)
① 脱炭素社会への実現への貢献
(2021~2023年度における取組み例)
3) 自社でのCO2排出量削減
・CO2フリー電気を岐阜・北勢地区で導入しました
・CO2排出量(Scope1・2)は2013年度比で27%減少しました(右図参照)
・リサイクルでのCO2削減として、これまでの通常品のリサイクルに加え、岐阜工場ではっ水処理製品のリサイクルを開始しました。
2-3 人的資本経営の取組
当社は創業以来、さまざまな危機や環境変化に直面する中で、社員一人ひとりが社会の変化を見極め、事業モデルを変化させてきました。さらに変化に対応できるスキルを一人ひとりが身に付けられる研修制度や人事制度を充実させることで、社員が安心して長く働き続ける環境を構築していきます。
(1) ガバナンス
当社は「サステナビリティ経営の推進」を経営方針に掲げていることもあり、人的資本経営に関する経営活動に対する監督体制については、2-1の通り、取締役会、経営会議の各機関による経営計画の審議、実施状況の確認を行うこととしております。
(2) リスク管理
人的資本経営に関するリスクについては、2-1の通り、リスク管理委員会を設置して、経営全般にわたるリスクを認識し、リスクが顕在化しない様に対策を講じる中で、サステナビリティに関しても経営層による検討を実施しております。
中でも、将来見込まれる建設業界における人手不足は、当社においても重大なリスクであると認識しております。現場では主任技術者の配置が必須であり、今後の業容拡大のためには、優秀な人材の採用及び教育研修実施・内容の充実により、当社グループの成長を支える社員、特に専門的な知識を持った人材の確保・育成をすることが重要な経営課題であり、現在、有資格者の採用及び社員の資格取得の促進に注力しております。
(3) 戦略と目標
人的資本経営については、2023年2月に経営諮問委員会(経営全般について大所高所から取締役会に提言を行う機関)が人的資本経営、従業員エンゲージメントの観点から「JIC版働きがい改革実現のための提言」を行ったことを受け、今後より一層積極的な方策を検討し、推進することとしております。
① 人材育成
1)当社は、以下の方針により、人材の育成に取り組んでおります。
「日本インシュレーションは、独自の製造技術を武器にけい酸カルシウム系の耐火被覆材及び保温断熱材の製造メーカーとして、お客さまに喜ばれる高い付加価値を提供できる従業員の育成と、一人ひとりが持つ能力を最大限発揮することができる社内環境の整備を推進してまいります。」
社是である「信頼を高め、付加価値を創造し、人間を豊かにする」を軸に、人材を人財と捉え、企業価値向上の重要な資本と位置づけ、「成長意欲にあふれる自立した人材の育成」に取り組みます。
2)人材育成プログラムとして、当社では、将来を見据えた、人材への成長投資を推進し、必要なスキルを社員自ら選び、自発的な学びをサポートする取組みを拡大していきます。
新入社員、中堅社員、幹部社員など階層別に種々のカリキュラムを整備し、社員スキルの向上に努めています。
(注)上表の他、施工管理技士取得支援研修、RPA技能研修等の各事業部単位での人材育成も実施しています。
また、社内外の研修教育実績を集計したところ以下のとおりであり、今後、前年実績を上回る水準を確保しつつ、計画的な推進を行ってまいります。
提出会社
(注)ジェイ アイ シーベトナム有限会社は海外子会社であり、研修形態が異なるため含めておりません。
② 働き方改革
いきいきと働きやすい風土づくりを進めるため、以下のような目標と方策を実施しております。
《目指す姿》
・社員の個性を尊重し、お互いが支え合う風土の醸成
・心身共に健康で働きやすい職場作りの構築
・有給休暇取得率80%以上
《主な取り組み施策》
・仕事とライフイベント
・自己実現を支えるワークライフバランス
1)ノー残業デーの実施
残業時間削減を目的に、全社一斉のノー残業デーを設けて、社員に不要不急の残業をせずに帰宅するように呼び掛けています。
2)有給休暇の取得推進
計画的有給休暇の取得を年5日設定し、安心して働くことができる環境整備に力を入れています。また、有給休暇取得率の実績は下表のとおりであります。
提出会社
(注)ジェイ アイ シーベトナム有限会社は海外子会社であり、労働形態が異なるため含めておりません。
・仕事と育児の両立支援
育児休暇取得後の育児短時間勤務を小学校卒業までとしています。
・JIC人材バンク制度
諸事情により、当社を退職された社員で、将来当社での再就業を希望する方を対象にキャリア登録を行い、再雇用を希望する方も積極的に採用しています。
・自己申告制度
従業員が現在の職場、担当業務や勤務地等について満足しているか調査し、配置転換の際に経営計画等の会社ニーズと従業員個人のニーズを出来るだけ合致させるための参考にしています。また業務を円滑に遂行するために、上司との面談を通じて、最も適切な部下の育成方向を明確にして能力開発を図ります。
③ 健康経営の推進
・当社は、「JIC健康経営宣言」を定め、目標を設定して方策の推進に取り組んでおり、その取り組みを「見える化」するため、経済産業省と日本健康会議が共同で選定する「健康経営優良法人2024」の認定を受けました。初めて認定された2022年、2023年に続き3年連続となります。
《JIC健康経営宣言》
日本インシュレーションは「働き方改革」を推進すると共に「会社の基盤は社員の健康」という認識のもと、従業員一人一人が心身ともに健康で個性や能力を発揮することが,会社の成長につながると考えています。
“従業員が活き活きと働くことができる職場環境と風土作り”をさらに発展させるため,社員の健康維持・増進を支援し、「健康経営」を積極的に推進してまいります。
《体制》
人事部に属する健康推進担当が中心となり、 産業医や安全衛生委員会等と連携して体制を整備するとともに、効果的な施策を実行していきます。また、健康に関する情報発信だけではなく、従業員が相互にコミュニケーションが図れる仕組みを積極的に取り入れながら、 従業員の健康づくりや病気の予防に活用しています。
《指標及び目標》
提出会社
(注)ジェイ アイ シーベトナム有限会社は海外子会社であり、労働形態が異なるため含めておりません。
《主な取り組み施策》
・適切なワークライフバランスの維持
・一人ひとりの勤務時間をしっかりと把握・管理することで長時間労働を抑制
・有給休暇取得促進の取り組み
・健康増進イベントの開催
・健康アプリを活用したウォーキング大会を通じて、歩くことの習慣化を促進
・従業員の課題に応じて、各種セミナーを実施
・女性の健康管理セミナー
・健康管理サポート
・健康診断の受診促進や産業医によるケアなどサポート体制を構築