人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数608名(単体) 2,519名(連結)
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平均年齢39.6歳(単体)
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平均勤続年数18.0年(単体)
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平均年収6,947,464円(単体)
従業員の状況
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社における状況
2024年3月31日現在
(注) 1.従業員数は、就業人員であります。
2.臨時従業員数は年間の平均雇用人員数を()内に外数で記載しています。
(2) 提出会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
2.従業員数は就業人員であります。
3.臨時従業員数は従業員数の100分の10未満であり、記載を省略しております。
(3) 労働組合の状況
当社の労働組合は、1964年3月に結成され、上部団体「JAM」に加盟しています。組合活動は極めて穏健かつ建設的で労使関係は円満であります。また、連結子会社の一部に労働組合が結成されておりますが、労使関係は安定しており、特記すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.実数を()内に記載しております。
4.当社は女性管理職比率2030年度5%目標を掲げております。
② 連結子会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.実数を()内に記載しております。
4.連結子会社のうち国内連結子会社について記載しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(1)サステナビリティ基本方針
当社グループは、「顧客の信頼に応えることにより社会に貢献し、人間尊重を基本としてすべての人々を大切にする」という経営理念のもと、すべてのステークホルダーに配慮し事業活動を行うことによって、持続的な成長の実現を目指します。自らの持続的な成長とともに、持続可能な社会の実現に貢献するために、以下の方針に沿って重要課題(マテリアリティ)に取り組み、企業価値の向上を目指します。
(企業統治)
当社グループは、株主の権利を尊重し経営の公平性・透明性を確保するとともに、取締役会を中心として株主に対する受託者責任・説明責任を果たし、同時に経営ビジョンの実現に向けて、コーポレート・ガバナンスを経営上の重要課題と位置付け、迅速かつ的確な意思決定および監督機能の強化を図ります。また、中長期的な企業価値向上と経営の健全性維持のため最良のコーポレート・ガバナンスを追求し、その充実に継続的に取り組みます。
(顧客に対する責任)
当社グループでは、エンドユーザーに与える影響を配慮しつつお客様のニーズに適合した安全かつ高品質な製品を供給し、ご相談に誠実、迅速、かつ的確に対応するよう努めます。また、製品に関する情報提供を適切に行い、あらゆるお客様のさらなる満足の確保、維持、向上に努めます。さらに、各国の法およびその精神を遵守し、お客様をはじめ事業活動に関わる全ての人々の個人情報の保護を徹底します。
(公正な事業慣行)
当社グループは、商取引にあたっては、正しい判断と節度を持って行動し、誤解や不名誉な評価を受けることのないよう、不当な利益を与えたり、得たりすることは行いません。商取引は、製品かサービスかを問わず、誠実で正当な交渉に基づき取引内容を公平に比較・評価したうえで正しい手続きを踏んで進めます。また、当社グループは賄賂を認めず、反社会的勢力との関係を断絶し、あらゆる形態の腐敗に関与しません。
(環境)
当社グループでは、将来世代に住み良い環境を提供するため、法令遵守による社会的責任の遂行を基本として、より一層の地球環境保護に貢献します。リサイクル性の高い鉄を使用した製品の提供を通じて循環型社会の一端を担うとともに、生産活動における大気・水質・土壌等の環境汚染を予防します。また、日々技術を追求し、エネルギー、水、原料などの資源の効率的な活用のため努力します。これらに関連する目標、目的を設定し継続的な改善活動のためのマネジメントシステムを整備します。
(コミュニティへの参画およびコミュニティの発展)
当社グループは、さまざまな国、地域社会と共に発展・成長を遂げることを目指しています。事業を通じた貢献として、国や地域の多様なニーズに応じた製品を安定的に供給することで、産業のプラットフォームの構築と発展に寄与します。また、雇用機会の拡大、納税等による利益の再配分を通じ、豊かな社会の実現に寄与します。事業を行うにあたっては、環境・社会負荷を削減するよう配慮することで、事業の持続可能性を追求します。また、コミュニティの一員として社会課題解決への意識を持ち、社会貢献活動を積極的に展開することで、同じコミュニティに属し、志を共有する人々と積極的にエンゲージメントを図ります。
(労働慣行)
当社グループでは、「人間尊重」の理念のもと、多様な社員が平等にディーセントワーク(働きがいのある人間らしい仕事)に取り組むことで、人生を託すにふさわしい、夢にあふれた会社を実現します。そのために、個々の事情にあったワークライフバランス、多様で柔軟な働き方を実現します。高い安全衛生基準のもとで1人1人の能力開発を促進し、従業員が心身ともに安全・健康に働ける環境を整備します。また、従業員代表との対話の機会を設け、健全な労使関係を構築します。
(人権)
当社グループでは、間接的な関与を含むあらゆる人権侵害行為を未然に防ぎます。また、性別や国籍等の個人の属性に関係なく、社会的に弱い立場や危機的状況にある人を含むすべてのステークホルダーの人権を守ります。人権を侵害する事業体に対する製品の提供や購買活動を行わず、人権を侵害された人を救済するための措置を整備します。
なお、当社のガバナンスの全般的な内容については第4「提出会社の状況」4「コーポレート・ガバナンスの状況等」を、リスクの全般的な内容については第2「事業の状況」3「事業等のリスク」をご参照ください。
(2)TCFD提言に基づく情報開示
当社グループは、上記7つの基本方針の中でも、昨今の気候変動問題は地球レベルでの気候危機に相当し、重要な経営課題の一つとの認識の下、地球上のすべてのステークホルダーに配慮した事業活動を行うことによって、パリ協定が示す「平均気温の上昇を1.5℃未満に抑えた世界」の実現を目指しております。そのため、当社グループは「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に賛同し、同提言に基づき、「ガバナンス」、「戦略」、「リスク管理」、「指標と目標」についての情報開示をして参ります。
(TCFD提言が推奨する4つの開示項目に沿った情報開示)
TCFD提言は、すべての企業に対し、「ガバナンス」、「戦略」、「リスク管理」、「指標と目標」の4つの項目に基づいて開示することを推奨しています。当社グループは、TCFD提言の4つの開示項目に沿って、当社の気候関連への取組みを開示します。
1.ガバナンス
・当社グループの気候変動に係る諸課題への対応のため、国内外グループ各社に環境管理責任者を置き、環境最高責任者(当社社長)をヘッドとする丸一グループ・カーボンニュートラル環境委員会を設置。
・環境最高責任者は、丸一グループ全体におけるカーボンニュートラルについての方針及び施策を決定し、その進捗について取締役会へ報告(半期に1回以上)。
2.戦略
・IPCCやIEAが公表する4℃シナリオおよび2℃未満シナリオを用いてリスク及び機会を分析。
・リスク及び機会を特定し、定量分析が可能な項目については2030年度時点における財務インパクトを試算。
3.リスク管理
・丸一グループ・カーボンニュートラル環境委員会が気候関連のリスクを識別し、財務インパクトへの影響度を評価、管理。
・コンプライアンス委員会が全社リスクと上記気候関連のリスクの相対的な評価を行い、発生頻度や財務インパクト等から重要なリスクを特定し定期的にモニタリング。
・リスク管理状況を取締役会へ報告し、リスクへの対応策を経営戦略や中期経営計画へ反映。
<主な気候関連リスク・機会と評価>
4.指標と目標
・2030年に国内当社グループのCO₂排出量を46%削減(2013年度比)。
・2050年にカーボンニュートラルの実現を目指す。
Scope別CO₂排出量データ(2024年3月期)
(注) 1.2023年3月期のScope2及び2024年3月期のScope1、Scope2は、再エネ由来電力購入等による削減分を減じた後の排出量です。
2.Scope3の算定範囲は、カテゴリ1~7、カテゴリ9、カテゴリ10、カテゴリ13です。
CO₂排出量削減のロードマップ
当社は2050年カーボンニュートラルの実現を達成するために、中長期CO₂排出削減計画(ロードマップ)を作成し、CO₂排出量削減に取り組んでおります。
2030年までは、更なる省エネルギー活動、低炭素エネルギーへの転換、再生可能エネルギーの活用(自家使用太陽光発電設備設置、再生可能エネルギー由来電力の導入)などによってCO₂排出量の削減を推進して参ります。海外の丸一鋼管グループ各社においても国内と同等レベルでのCO₂削減活動を推進して参ります。
(3)人的資本・多様性について
(基本的な考え方)
当社では、「人間尊重」の理念のもと、「すべての人を大切にする」会社としてのあり方を追求し、雇用の維持、働き甲斐のある職場作りや、「少数が精鋭を作る」との考えの下、一人が複数の業務をこなす多能工の育成を大切にしてきましたが、変化の大きい不確実性が高い現在社会において、採用間口の拡大や長期的視野に立った育成・教育といった課題があります。
変化の大きな事業環境・グローバル展開を踏まえ、ダイバーシティ&インクルージョンを推進し、少子高齢化に対応するため女性・外国人・高齢者をより活用していくことで、課題を解決し企業価値の創出をしていきます。
(ダイバーシティ&インクルージョンの推進)
社員が活躍する環境作りとして、もともと「男性社会」である鉄鋼業界にあって、これまで見落とされがちだった女性の視点を積極的に取り入れております。
女性の離職を防ぎ、持続的にその能力を発揮できる環境を構築するため、ライフイベントに対応する制度として育児休暇制度、育児短時間勤務制度、育児休暇早期復職サポートを導入し、スキル形成に向けた研修等の施策を実施しています。
また、業務内容の見直しや工場設備・職場環境のリニューアルにより、技能職においても女性社員が活躍できる環境をさらに整備してまいります。
他に、グローバルに活躍できる環境づくりとして、①人種や出身国・地域に関わらず活躍できる会社づくりとして外国人留学生の積極採用、②海外現地法人から技術職社員を国内工場で受け入れることにより、現地人材のスキルアップや帰国後の現地産業の発展に貢献、③社員の海外研修や国内当社グループから積極的に海外拠点へ出向することで、今後の当社グループをけん引するスキルフルな人材の育成等を行っております。
(人事制度・研修制度)
当社は、1人1人が複数の技術・知識を身につけ、幅広い業務に対応するマルチスキル人材を育成しております。
2021年3月期からは人事制度の抜本的な見直しを実施し、年功序列ではなく優秀な社員が早期にキャリアアップできる仕組みをつくりました。
また、従来実施していた新入社員から役員まで各階層で必要不可欠なスキルを身につけることで会社全体のレベルの底上げを目的とした階層別研修の他、従業員エンゲージメント調査の結果を踏まえ、上司が部下の育成やモチベーションの向上を目的とした1on1ミーティングや丸一グローバル・フォーラム2025(※)を開催し社員の育成を図ると共に従業員エンゲージメントの向上に取り組んでまいります。その他にも社員の自己啓発を目的として業務に必要とされる資格取得を支援する制度を導入しております。
(※)丸一グローバル・フォーラム2025は2025年大阪・関西万博を機に、国内外の丸一鋼管グループ社員を大阪に集め、会社の理念や社会的意義の共有を図る取組み
(労働安全衛生)
当社では、労働安全衛生方針・行動指針に従い、製造現場で働く社員および協力会社の社員に対し作業内容と設備の改善と安全衛生教育に継続して取り組み、安全で健康な職場環境の構築に向けて取り組んでおります。
具体的な取り組みとして、工場内の空調設備の設置や生産工程における重労働負荷の軽減を目的として次世代造管機の導入をすすめております。また、安全教育部を設置し新入社員から階層別研修を実施するとともに、社長をトップとした安全会議において全国各工場を一斉に巡回し、不安全行動の指摘やヒューマンエラー撲滅に向けた指差呼称の指導、安全衛生の基本である5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)の確認を行っております。
万が一、労働災害が発生した際は、現場担当者と安全教育部が中心となって、発生原因を分析、対策を立案して、全工場に展開することで類似災害の防止に取り組み、また、過去に発生した災害に対してもOJTによる教育訓練を定期的に実施しております。
また、職場環境の改善やメンタルヘルスケアを実施することで心身ともに安全かつ健康に働けるよう取り組んでおります。
人的資本・多様性に関する指標及び目標については、従業員の状況に記載しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。