2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    326名(単体) 1,275名(連結)
  • 平均年齢
    42.8歳(単体)
  • 平均勤続年数
    15.8年(単体)
  • 平均年収
    7,487,000円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    4.8%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

  ①企業戦略に関連付けた人材戦略

当社グループでは、経営コンセプトとして「G&G」を掲げ、世界とリンクするGlobalな視点と活動、そして地球環境と向き合うGreenの理念と実践に取り組んでおります。この取り組みに向けて、行動指針として掲げる3つの指針「①お客様第一主義」、「②現場主義」、「③当事者意識の徹底」を体現できる人材を育成していくことが、人材育成の基本的なコンセプトと捉えております。

また、事業環境の高度化及び競争の激化を踏まえ、持続的な企業価値向上を実現するためには、人的資本の強化が経営戦略の中核を担うと認識しております。特に、製造業を取り巻く環境は、デジタル技術の進展、顧客ニーズの多様化、並びにグローバル競争の激化により、大きな変革期にあります。

このような状況下において、当社は2024-2026中期経営計画の柱の一つである「人材の育成と活用」を基に、持続的な成長に向け、未来を創造する人材や組織づくりを推進しています。その推進に向けて、従来の延長線上にない人材の質的転換及び組織能力の高度化が不可欠であると考えております。こうした認識のもと、「挑戦」「活躍」「成長」の3つを人材戦略の柱に定め、それぞれの施策を実施しています。

    1.挑戦(挑戦的風土)

これまでになかった仕組みの創出や、生産プロセスの継続的な改善等、さまざまなことに主体的に取り組む姿勢や意志を大切にいたします。従業員一人ひとりが挑戦することを前向きに受け止める企業風土が当社には根付いており、今後もその風土を大切に育み、さらなる深化を図ります。

    2.活躍(活躍支援)

多様なバックグラウンドを持つ人材が集い、それぞれが異なった能力や強みを有しています。それらを最大限発揮するために、個々が活躍するための仕組みを整えるとともに、その成果を公正に評価することで、さらなる好循環を生み出していきます。

    3.成長(成長実感)

日々の業務を通じたOJTに加え、研修制度をはじめとするOff-JTも充実させています。日常が学びの場となる組織として、従業員の視座が高まり人間的な成熟に繋がるようOJTとOff-JTを有機的に連動させた人材育成に取り組んでいきます。

これら3つの柱は、それぞれ独立した施策領域ではなく、相互に連関しながら当社の価値創造を支える基盤として機能するものであります。挑戦を後押しする企業風土のもとで従業員一人ひとりが活躍し、その経験を通じて成長し、さらに次の挑戦へと踏み出していく。この好循環(サイクル)を継続的に回していくことが、新たな価値の創造に繋がると考えています。

このように、「挑戦こそ、活躍のきっかけ」となり、「活躍が評価されれば、成長実感を得る」ことに繋がり、「成長実感で得た自己効力感は、次の挑戦を促進する」という循環を形成することで、当社は人的資本を起点とした価値創造サイクルを確立してまいります。

 

<人材戦略体系図>

 


 


 

 

 

人材戦略を着実に推進することにより、経営戦略の実行力を高めるとともに、競争優位の源泉である現場力と技術力のさらなる進化を図ってまいります。また、これらの取り組みの進捗については、中計目標を主要な指標として設定し、継続的にモニタリングを行うことで、人的資本投資の実効性を高めてまいります。
 

   ②従業員給与・報酬の額や内容の決定に関する方針

当社では、給与・報酬は、単なる労務対価にとどまらず、社員一人ひとりの役割の発揮や挑戦を促し、エンゲージメントの向上及び組織全体の生産性向上に繋がる重要な要素であると認識しております。

報酬体系は、基本給、賞与、各種手当で構成しており、報酬の決定にあたっては、社内規程に基づき、評価結果を踏まえた上で適切な決定プロセスを経ております。

その上で、当社の報酬制度は、以下の実現を目的としています。

・従業員のモチベーション及びエンゲージメントの向上

・優秀な人材の確保及び定着

・組織全体の生産性及び競争力の強化

 

また、給与・賞与の決定にあたり、現在改定を進めております新評価制度と連動させることで、成果創出の促進及び納得性の高い処遇の実現を図ります。評価は、以下を総合的に勘案して実施いたします。

・貢献度評価(成果に対する定量×定性評価)

・行動評価(行動・姿勢に対する評価)

・成長評価(成長・挑戦に対する評価)

これらの評価は、昇給及び賞与に反映され、個々の貢献度に応じた処遇を実現します。

 

今後も、経営環境や人材戦略の変化に応じて制度の継続的な見直しを行い、社員一人ひとりが能力を最大限発揮できる環境の整備に努めてまいります。

なお、人的資本に関しては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組  (3)人的資本」にも記載しております。

 

(2) 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

アルミニウム二次合金

980

〔205〕

その他

295

〔14〕

合計

1,275

〔219〕

 

(注) 1 従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員であります。

2 従業員数欄の〔 〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員を外書きで記載しております。

 

(2) 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

326

42.8

15.8

7,487

4.8

〔64〕

 

 

セグメントの名称

従業員数(人)

アルミニウム二次合金

326

〔64〕

合計

326

〔64〕

 

(注) 1 従業員数は、就業人員であります。

2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3 従業員数欄の〔 〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員を外書きで記載しております。

 

(3) 労働組合の状況

当社グループのうち、当社はJAM大紀アルミ労働組合を組織しており、JAMに属しております。当連結会計年度末の組合員数は305人であり、ユニオンショップ制であります。

なお、労使の関係は安定した状態にあり、特筆すべき問題は生じておりません。

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

  ①提出会社

当事業年度

補足説明

管理職に

占める

女性労働者

の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)

(注2)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

3.4

90.9

64.7

73.1

61.3

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規 定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

 

  ②連結子会社

当事業年度

補足説明

名称

管理職に

占める

女性労働者

の割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)

(注2)

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

 株式会社聖心製作所

5.3

100

72.6

77.3

96.4

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規 定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3 その他の連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティ全般

 ①ガバナンス

サステナビリティを推進する組織として、2022年度に代表取締役社長を委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置し、サステナビリティに関する基本方針や戦略、計画の策定、目標とすべき指標の設定等について審議を行うとともに、取組状況のモニタリング等を実施し、取締役会に報告や提言を行う体制を整備しています。

また、委員会の下部組織として、サステナビリティ課題に関連する関係部署から招集されたメンバーで構成する分科会を設置し、分科会で議論した内容は、サステナビリティ委員会を通じて定期的(原則年1回以上)に取締役会に上程・報告され、取締役会は必要に応じて対策を決議し、監督・指示を行っています。

 

 <サステナビリティ推進体制>


 

 ②戦略

当社グループは、「事業」と「環境」を同軸にとらえたG&G<Global&Green>の経営コンセプトのもと、アルミニウムのリサイクルを通じて、社会の発展に貢献するとともに、地球環境保全のための継続的な改善を推進しています。

企業に対して、事業活動を通した社会課題解決を求める声が高まり、サステナビリティ推進の強化が問われる中、当社グループはG&Gのもと、サステナビリティ基本方針を定め、これまでも、そしてこれからも、E(環境)・S(社会)・G(ガバナンス)におけるさまざまな施策に取り組んでいきます。

 

 ③リスク管理

当社グループは、2030年に目指す姿を掲げ、その達成に向け、マテリアリティを特定し、中期経営計画を通じて取り組みを進めています。その中で、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指すサステナビリティ経営の構成要素として、サステナビリティに関するマテリアリティを特定しています。

当社グループにおけるリスク管理の詳細については、「第一部企業情報第2 事業の状況3 事業等のリスク」、気候変動におけるリスク管理の詳細については「第一部企業情報第2 事業の状況2 サステナビリティに関する考え方及び取組(2)気候変動」、人的資本に関するリスク管理の詳細については「第一部企業情報第2 事業の状況2 サステナビリティに関する考え方及び取組(3)人的資本」をご参照ください。

 

 

 ④指標及び目標

  マテリアリティに関する指標や2030年に目指す姿(指標)は以下のとおりです。

マテリアリティ

目標

2030年に目指す姿

おもな活動

気候変動への対応

脱炭素社会へ貢献するため、

生産や流通過程における二酸化炭素排出量を削減する

CO2排出量▲30%

(Scope1・2・3合計)

・気候変動関連リスクの識別及び評価 

・気候変動関連リスクに関する分析、対策の立案

・気候変動関連リスクに関する対策の推進、

 進捗管理

脱炭素社会・高度循環型社会へ貢献するため、リサイクル原料活用を推進する

リサイクル原料選別技術・システム構築

水平リサイクルシステムの構築

・スクラップ選別技術、能力向上のための対策の

 立案・実装

・ユーザーニーズに即したリサイクル合金開発、

 リサイクル原料供給

安全な労働環境

安全対策・教育を徹底し、安全な労働環境を整備する

労働災害ゼロ

・安全パトロール実施 

・VRを活用した安全教育実施

・危険作業(箇所)排除のための対策実施

人権への配慮

人権デュー・ディリジェンス

実施及び、結果を踏まえ、人権に配慮した取り組みを実行する

ハラスメントゼロ

グループ全体で人権デュー・ディリジェンス実施

・人権方針の策定、周知

・人権問題への対応

・人権リスクの特定、対策の立案・実施

人材の育成と活用

育児と仕事を両立できる職場づくり

男性育児休業取得率100%

・育児休業制度の周知

・育児休業取得促進のための対策の立案・実施

人材育成のための投資を強化し、働きがいを創出する

年間教育研修コスト

20万円以上/人

・従業員エンゲージメント向上のための対策の

 立案・実施

・キャリアビジョン可視化のための人材育成プ

 ラン作成 

・研修制度の再構築・運用

ダイバーシティの推進

人材の多様性、及び登用・処遇における機会均等を確保する

女性管理職数6名以上

・女性活躍・両立支援のための対策の立案・実施

・性別・国籍にとらわれない採用活動の継続 

・人事評価制度の再構築・運用

グローバル企業として、ローカル人材の経営参画を推進する

グローカル人材管理職比率70%

・グローカル人材・候補生の育成プラン作成

・グループネットワークを活かした来日出向者制

 度運用

 

 

 

(2)気候変動

当社グループは、気候変動がグローバルで事業を展開している当社グループ全体に与える影響の大きさを認識し、気候変動への対応を経営のマテリアリティと位置づけ、リサイクルを通じて、地球環境保全と省資源・省エネルギーへ貢献するという環境方針に基づき、気候変動リスク及び脱炭素社会への移行に取り組んでいます。

 

①ガバナンス

a.取締役会の監督

 気候変動にかかる事項(気候変動に取り組む会社方針、それらに対応するための短期的、中長期的な計画や投資案件の選定等)は取締役会に報告され、監督を受けています。中でも重要性が高い案件は、経営会議での審議を経て取締役会において決議されます。

b.経営陣の役割

 代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会の下にTCFD分科会を設け、リスク・機会の抽出、シナリオ分析や財務的影響および対応策を議論しています。サステナビリティ委員会において検討・審議された内容については、定期的(原則年1回以上)に取締役会に上程・報告され、取締役会は取り組みの目標設定および進捗を議論・モニタリング・監督しています。

 

 <気候変動リスクへの対応に係るガバナンス・リスク管理体制>


 

 ②戦略

中長期的なリスクの一つとして「気候変動」をとらえ、関連リスク及び機会を踏まえた戦略と組織のレジリエンスについて検討するため、IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)による気候変動シナリオを参照し、2050年までの長期的な当社グループへの影響を考察し、当社の製品事業を対象にシナリオ分析を実施しています。
 シナリオ分析を通じて特定されたリスクと機会への対応策を、今後、当社グループが注力すべきマテリアリティととらえ、中期経営計画を通じて取り組みを進めていきます。

 

<気候変動によるリスクと機会(シナリオ分析)>

シナリオ

リスク分類

要因

リスク

発生時期

見込

インパクト

評価

事業への影響

主な対応策

カーボンプライシングの導入による操業コスト増加

短期

~中期

↓↓↓

 

(リスク:大)

・炭素税・排出量取引の導入、または炭素価格が上昇した場合、自社製品の製造にかかるScope1・2の排出量に応じて炭素税等の支払コストが増加し、収益を圧迫するリスクがある

・脱炭素目標の達成に向け、省エネ設備への投資コストが増加する

・省エネの取り組みを継続し、生産や流通過程における二酸化炭素排出量を削減する

再エネ使用推進によるエネルギー調達コスト増加

短期

~中期

↓↓

 

(リスク:中)

・脱炭素目標の達成に向け、再エネ調達コストが増加する

・脱炭素目標の達成に向け、燃料転換関連コストが増加する

・生産過程でのさらなる再エネ移行を推進する

:太陽光発電の設置を通じての外部調達コストの抑制

:費用対効果の高い再生ECOプランの購入

・新規調達先の開拓など安定した再エネ調達体制を構築する

スクラップ原料の需要増加

短期

↓↓↓

 

(リスク:大)

・リサイクル率の向上や水平リサイクル推進により、国内外でスクラップ原料の需要が旺盛となり、スクラップ調達価格が上昇する

・原料サプライチェーン構築によりスクラップ集荷体制を強化する

・顧客の工場発生のスクラップ集荷を強化する

・地域に根差した集荷による、「回収」から「製品まで」のリサイクルループを確立する

高品位スクラップ原料の需要増加

短期

↓↓

 

(リスク:中)

・スクラップ原料の格上げ工程(不純物除去・無害化)のためのコストが増加する

・選別技術強化のため、新規設備への投資コストが増加する

・取扱量を増加させ、格上げ工程での原単位コストを削減する

・リサイクル率向上を目指す顧客と連携し、クローズドループリサイクルの推進、普及に努め、資源効率の良い素材としてアルミニウムのリサイクル特性の認知度を高める

 

 

二次合金地金(リサイクル合金)の用途拡大につながる技術革新

中期

↑↑

 

(機会:中)

・リサイクル率向上や水平リサイクル推進により、二次合金地金(リサイクル合金)の利用対象が広がり、需要が増加し、売上が拡大する

・「新塊」→「リサイクル原料」を用いたリサイクル合金開発を強化する

・開発した二次合金について顧客のご要望に応じて調整し製品化する

・国内外の自動車メーカー・バッテリーメーカーへのアプローチとコネクションづくりを行う

EV市場の拡大

中期

~長期

↑↑

 

(機会:中)

・車体軽量化のため、重量の7割を占める鋼材に替わって、アルミニウムの適用部位が増え、かつ、環境配慮の点から、二次合金地金(リサイクル合金)需要が増加し、車体用合金の売上が拡大する

・EV分野向けに顧客と提携し、車体用アルミニウム二次合金の研究・技術開発を行う

・国内外の自動車メーカー・バッテリーメーカーへのアプローチとコネクションづくりを行う

中期

~長期

↓↓

 

(リスク:中)

・EV市場の拡大により、内燃機関用アルミニウム二次合金の需要が減少し、売上が減少する

・従来のガソリン車用部品に加えて、新たにEV用部品に対応するアルミニウム二次合金地金を開発・販売する

異常気象の激甚化による大規模自然災害頻発

長期

↓↓

 

(リスク:中)

・異常気象による自然災害(台風、豪雨、落雷等)による建物被害、及び洪水による浸水等、生産拠点の操業停止、物流機能不全による調達遅延が発生し、損害が発生する。また、設備被害修繕費や損害保険料の負担が増加する

・被災状況を想定した復旧計画の具体的な策定と継続的な見直し・実践を徹底する

・BCPを強化し、他拠点での代替生産の体制を整備する

平均気温の上昇

長期

 

(リスク:小)

・高温化による生産拠点の労働環境が悪化し、作業者の生産効率が下がり、収益性が低下する。また、空調コストが増加する

・暑熱環境下での作業者の身体的負担を減らすため、生産システムの自動化を推進する

 

 

 ③リスク管理

a.気候変動リスクを識別・評価するプロセス

 気候変動リスクの識別・評価は、TCFD分科会が担当しています。当社グループの事業活動及び製品・サービスに対する政策・法規制、技術、市場、評判、急性または慢性な物理変化などのリスク分類から識別、それらの識別されたリスク分類から想定されるリスクと機会を、バリューチェーン全体において抽出し、短期(1年以内)・中期(~2030年)・長期(~2050年)の時間軸で評価しています。

b.気候変動リスクを管理するプロセス

 影響評価を踏まえた気候関連リスクの対策立案・推進・進捗管理は、TCFD分科会が担当し、各部門と連携を図った上で対応しています。これら対策及び進捗管理はサステナビリティ委員会に報告・検討された上で、定期的(原則年1回以上)に取締役会に上程・報告され、取締役会は気候変動リスクの管理及び管理プロセスを監督しています。

 また、気候変動リスクを管理するTCFD分科会と、全社的なリスクを統括・管理するリスク管理室は互いに連携し、一元的なリスク管理を行っています。

 

 ④指標及び目標

当社グループでは、中期経営計画において、CO2排出量削減を指標とし、2030年度のCO2排出量を2019年度比30%削減※とする目標を掲げています。

※当社グループの合金生産拠点におけるScope1・2及び3(カテゴリー1・4の主要部分)を対象範囲としています。

 

 


 

 

 

(3)人的資本

 当社グループを取り巻く国内外の外部環境の変化がますます激しくなる中で、当社では、VISION 2030「DAIKI∞NEXT∞」の実現に向けて、その原動力である人材一人ひとりの活躍支援が不可欠と捉えております。

 当社グループでは、人権を尊重し、国籍、人種、民族、出身地、性別、性的指向、性自認、年齢、宗教、信条、思想、社会的身分、疾病、障がいの有無等などにかかわらず、一人ひとりの個性を多様性として活かし、挑戦・革新し続ける風土の醸成や仕組みの充実を推進する方針であります。そして、従業員の「個」の最大化を支援・育成し、その層を厚くすることが、人的資本の拡充に繋がると考えます。

 これらの考え方を踏まえ、当社グループでは、人材の育成及び社内環境整備について推進しております。具体的方針については、次のとおりであります。

 

①ガバナンス

 当社グループは、リサイクルを通じて地球環境保全と省資源・省エネルギーに貢献し続けるための原動力は「人材」という資産であり、特に「多様な個を活かす環境整備」を重要なテーマと考えております。そして、役員及び従業員一人ひとりが働きやすい環境を実現し、その能力や個性を最大限に活かしていくため、ダイバーシティ&インクルージョン推進を宣言し、管理部及びダイバーシティ推進室を中心とした体制を整備しております。

 

≪ダイバーシティ&インクルージョン推進宣言≫

 1.多様性(ダイバーシティ)の尊重

  大紀アルミグループは、役職員のみならず、自らの事業活動において影響を受けるすべてのステークホルダーに

 ついて、性別・性的指向・性自認・年齢・国籍・人種・民族・出身地・宗教・信条・思想・社会的身分・障がいの

 有無・疾病の有無・経済状況・家族関係・家庭環境などの属性や差異を受け容れ、これらの多様性を尊重します。

 2.包摂性(インクルージョン)の推進

  大紀アルミグループは、役職員のみならず、関係する全ての人々の人権が尊重され、様々な属性や差異が差別さ

 れることなく受け容れられ、その多様な強みを掛け合わせて、その能力や個性を最大限に活かして活躍できる環境

 の確立を目指します。

 3.意識啓発と環境整備

  大紀アルミグループは、多様性の尊重と包摂性の推進に向けて、大紀アルミグループ内での意識啓発及び環境整

 備に努めます。とりわけ、ハラスメントや差別を取り除くため、適切な教育による役職員の意識の変革・向上に取 

 り組みます。その上で、働き方改革の推進や人事制度の充実等により、組織の生産性向上やエンゲージメント向上

 に努めます。

 

 また、上記ダイバーシティ&インクルージョンの文化を企業風土として醸成させるため、まずは経営層自らがその重要性を理解・体現することが不可欠であると考えています。そのため、経営層を対象としたダイバーシティ&インクルージョン研修を実施しており、多様性を尊重する企業風土の定着を図っています。今後は、研修対象を管理職や一般社員にも順次拡大し、全社的なダイバーシティ&インクルージョン推進に繋げてまいります。

 

 

②戦略

 a.人材育成方針

当社グループは、経営コンセプトとして「G&G」を掲げ、世界とリンクするGlobalな視点と活動、そして、地球環境と向き合うGreenの理念と実践に取り組んでおります。この取り組みに向けて、行動指針として掲げる3つの指針①お客様第一主義、②現場主義、③当事者意識の徹底を体現出来る人材を育成していくことが、人材育成の基本的なコンセプトと捉えております。

このような中で、当社では、2021年度発表の中期経営計画の柱の一つ、『人材の育成と活用』を基に「~100年企業 その先へ~」を人材育成コンセプトとし、未来を創造する人材、組織づくりが持続的成長に欠かせないと考え、研修体系を新たに作り直し、階層別研修プログラムを2022年度からスタートさせました。

新研修体系の目的は、異なる拠点社員との交流を図り、対面での研修受講をメインに、中堅層の主任研修では社内の上下階層を超えた働きかけを強めることが社内活性化に繋がるとの考えから、より一層の研修内容を整備しました。

全社員を対象としており、階層や経験を問わない育成体系運用で全社員に浸透させ、また、育成課題や階層別研修以外の新たなテーマの策定などを実施しております。

加えて、グローバルな視点と活動を実現するための戦略として、当社グループの海外子会社への積極的な若手参画の機会創出や、実践的な英語学習の自己啓発支援等にも注力しております。

 

b.社内環境整備方針

 従業員満足や自発的貢献意欲の向上を図り、これを起点としてお客様満足の向上に繋げられるように、従業員一人ひとりが働きがいを持って能力を十分に発揮できる仕組みづくりと、安心して働き続けることができる働きやすい職場環境の整備に努めていくため、ダイバーシティ&インクルージョンへの取り組みとして、ダイバーシティ推進室を中心に、性別や年齢などに関係なく様々な人材が活躍できる環境や仕組みを整備し、多様な人材が意欲を持って活躍する活力ある組織の構築を推進していきます。

 中期経営計画においても「グローカライゼーション・ダイバーシティの推進」をマテリアリティとして掲げて取り組んでおり、中核人材への女性、外国人の登用において、その比率が高まるよう人材育成及び社内環境の整備に努めていきます。

 

≪女性社員の活躍推進≫

 当社は、女性がキャリアを止めることなく活躍できる環境を整えることが重要であると考え、女性社員の仕事と育児の両立支援にも取り組んでおります。2026年3月末時点における女性の育児休業後復職率は100%でした。

 また、より多様な人材が活躍できる企業を目指すため、女性活躍推進の一環として、女性社員一人ひとりが自分らしく働き続け、能力を発揮できる環境づくりを目的として、2025年度に女性社員向け研修を4回実施しました。本研修は、キャリア意識の醸成やスキル向上に加え、ライフイベントと仕事の両立に関する理解を深めることを狙いとしています。

≪男性育児休業取得の推進≫

 当社は、従業員一人ひとりが多様な働き方を選択できる環境の整備を進めており、特に男性従業員による育児休業の取得を積極的に推進しています。男性従業員の育児参加を促進するため、制度の周知徹底に加え、上司による取得推奨や、取得しやすい職場風土づくりに注力しています。2023年度における男性従業員の育児休業取得率は21.4%でしたが、推進活動を経て、2025年度においては90.9%まで向上しました。今後も、性別を問わず育児に関与できる環境整備を進め、全従業員のワークライフバランスの向上を図ってまいります。

≪有給休暇取得の推進≫

 当社は、従業員の心身の健康維持と生産性の向上を目的として、年次有給休暇の計画的かつ積極的な取得を推進しています。2025年度における全社員の年次有給休暇取得率は78.5%(管理職含む)となりました。

≪職場環境ヒアリングの実施≫

 当社は、従業員のエンゲージメント向上及び職場環境の継続的改善に向けて、各事業所にダイバーシティ推進室が出向き、面談形式によるヒアリングを全従業員を対象に(3年計画)実施しています。本取り組みにより、現場のリアルな声を把握し、職場における課題や改善ニーズを把握・対応する体制を構築しています。

 

≪再雇用制度≫

 当社は、原則、希望者の全員を65歳まで再雇用する制度を導入しています。なお、2026年3月31日時点の再雇用者は24人です。

≪障がい者雇用の推進≫

 当社は、障がいの有無にかかわらず誰もが活躍できる職場環境の実現を目指し、障がい者雇用の推進に取り組んでいます。障がい者雇用率3.1%と法定雇用率を大きく上回っており、安定した雇用環境を維持及び向上していくため、雇用の受け入れ体制や業務設計の見直し、就労支援機関との連携などを行っています。

≪来日出向者制度≫

 当社は、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナムより専門性の高い来日出向者を日本国内工場に受け入れ、交流を深めています。

≪コンプライアンス研修≫

 当社は、全従業員のコンプライアンス意識の向上・定着を図ることを目的として、コンプライアンス研修を実施しています。コンプライアンス研修のテーマとして多く取り上げられる、ハラスメント研修、情報セキュリティ研修、知的財産研修等を実施しており、2025年度では主にパワーハラスメントに関する研修を実施しました。次年度以降も各テーマを取り上げ、継続的に実施します。

 

③リスク管理

 人的資本に関する当社の全社的なリスクマネジメントに関しては、リスク管理室を中心とするリスクマネジメント体制を整備しており、「大紀アルミニウム工業所グループ人権方針」、「リスクマネジメント規程」他関係諸規定に基づき、当社の事業を取り巻く様々なリスク管理に取り組んでいます。また、管理部が社内規程類の整備、教育研修の実施等の環境整備を行っております。

 

④指標及び目標

 上記「(3)人的資本 ② 戦略」において記載した、人的資本経営の取り組みについては、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取組が行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われてはいないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、次の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。

 

 

単位

対象

2025年3月末

(実績)

2026年3月末

(実績)

有給休暇取得率(管理職含む)

単体

75.6

78.5

離職率(定年退職除く)

単体

1.8

3.4

女性社員比率

単体

12.6

13.9

女性管理職比率

単体

7.7

5.4

 

 

 

単位

対象

2025年3月末

(実績)

2026年3月末

(実績)

2030年

(目標)

海外子会社における
グローカル人材管理職比率

グループ

62.4

64.6

70

一人当たり年間教育研修コスト

万円

単体

8.9

7.5

20

女性管理職数

単体

3

2

6

女性取締役数

 ※()はうち社外取締役

単体

0(0)

2(1)

男性育児休業取得率

単体

76.9

90.9

100