人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数4,009名(単体) 49,112名(連結)
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平均年齢43.4歳(単体)
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平均勤続年数18.4年(単体)
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平均年収7,494,597円(単体)
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平均年収の
対前年増減率7.3%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
当社グループは、古河電工グループ パーパス「『つづく』をつくり、世界を明るくする。」を軸とした経営を推進しており、パーパスは「古河電工グループ ビジョン2030」に向けた経営戦略及び事業戦略の起点となる概念です。こうした考え方のもと、経営戦略と連動した人材戦略を通じて、人的資本に関するリスク及び機会を踏まえながら、人材・組織実行力を強化し、戦略の実行性を高めることを基本方針としています。
なお、経営戦略と連動した人材戦略の考え方及び具体的な取組みについては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)人的資本(人材の多様性を含む。)」を参照してください。
また、当社の従業員の賃金・処遇は、事業環境や業績等の実態を踏まえ、毎年の春季労使交渉を通じて決定しています。春季労使交渉における賃金改定に当たっては、月例賃金及び賞与を含む総合的な報酬の考え方に基づき、事業の収益力を安定的に確保するとともに、中長期的に持続可能な人件費水準を維持することが、企業価値の向上につながるとの認識のもと、丁寧な協議を行っています。また、企業競争力や採用・定着力の確保に向け、当社の収益性や事業特性に加え、労働市場の動向や他社水準を踏まえ、報酬の適正水準を検討しています。これらの検討結果については、賃金・処遇に関する経営側の考え方や妥結内容を含め、グループ会社に共有しています。
当社グループの賃金・処遇については、グループ全体としての整合性を図りつつ、各社の事業内容、市場環境、収益構造等の違いを踏まえ、それぞれの経営戦略及び人材戦略、並びに各社の実情に応じて最適化を図っています。
(2) 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注)1.従業員数には、臨時従業員及び企業集団外への出向者を含めておりません。
2.サービス・開発等の従業員数には、当社の本部部門等、全社共通の業務に従事する人員数が含まれております。
(2) 提出会社の状況
2026年3月31日現在
(注)1.従業員数には、臨時従業員及び出向者を含めておりません。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.サービス・開発等の従業員数には、当社の本部部門等、全社共通の業務に従事する人員数が含まれております。
(3) 労働組合の状況
当社グループには、古河電気工業労働組合をはじめとする労働組合が組織されており、全日本電線関連産業労働組合連合会(日本労働組合総連合会加盟)等に所属しております。なお、労使関係について特に記載すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
② 連結子会社
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
③ 提出会社・国内連結子会社グループ
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
本章は、「1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]」に記載した経営戦略のうち、サステナビリティ関連のリスク及び機会について、重要性の高いテーマごとに詳細に記載するものです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「当社グループのパーパスに基づき、収益機会とリスクを踏まえて設定した経営上の重要課題に取り組み、社会課題の解決を通じて持続的な成長を目指す」をサステナビリティ基本方針に掲げています。サステナビリティを単なるESG対応の“義務”ではなく“競争力の源泉”と捉え、社会課題の解決を通じて持続的な成長と企業価値を向上することと位置づけています。2026年度からのパーパスを軸とした経営戦略のなかで、経営上の重要課題に取り組み、ビジョン2030の実現及び中長期的な企業価値向上を目指します。このような考えのもと、当社グループの事業環境及び中長期的な経営への影響の観点から、サステナビリティ関連のリスク及び機会のうち重要性が高い事項について検討を行い、重要テーマを「気候変動」及び「人的資本」と判断し、取組みを推進しています。具体的には以下に記載のとおりです。なお、今後、サステナビリティ関連財務開示の高度化を見据え、段階的に整理を進めてまいります。
※ サステナビリティ基本方針、経営上の重要課題の取組み等の詳細は、「1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]」を参照してください。
※ サステナビリティに関する詳細は、WEB「サステナビリティ」等を参照してください。
(1)気候変動
① ガバナンス
気候関連のリスク及び機会については、経営会議及び取締役会での議論を経て策定した当社グループの経営上の重要課題「情報をベースとした社会基盤の創出」等に織り込み、経営戦略に明確に組み込みました。この実行体制として、25中計まで気候関連の取組みを担っていた環境部とサステナビリティ推進室を経営企画部に統合(経営企画部サステナビリティ推進室を組成)し、経営戦略として一括で推進しています。なお、サステナビリティ委員会においては、経営上の重要課題の成果指標を定点観測する機能を新たに付与し、温室効果ガス排出量削減等の活動を含むリスク及び機会への対応状況を確認しています。また、経営上の重要課題については、当社グループの経営に関する重要事項について審議する機関である経営会議において定期的に報告・審議されています。
一方で、引き続き、リスクマネジメント委員会においては、事業等のリスク項目として「気候変動(カーボンニュートラル)」を設定しサステナビリティ委員会と連携して対応しているほか、物理リスクへの対応はリスクマネジメント委員会の特別委員会である中央防災・BCM推進委員会で自然災害等のリスク発生後の事業継続対策について定期的に議論されています。
なお、気候変動関連の業務執行状況は、取締役会に四半期ごとに報告・共有し、取締役会による監督を受けています。
詳細については、「4[コーポレートガバナンスの状況等]」を参照してください。
② 戦略
<古河電工グループの気候関連リスク及び機会の認識>
当社グループは、将来の気候変動によるリスクや機会を多角的に把握し、経営判断や戦略策定に反映するため、事業ごとにシナリオ分析を実施しています。2019年度から2025年度までに主要事業のシナリオ分析を完了し、事業ごとに特定した気候関連リスク及び機会のうち当社グループ全体の見通しに影響を与える可能性があるものは、リスクと収益機会の両面でビジョン2030実現に向けた経営上の重要課題に織り込まれています。
<シナリオ群の選択>
国際エネルギー機関(IEA)や気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表する複数の既存シナリオを参照し、2021年度までは「2℃以下シナリオ」と「4℃シナリオ」の検討を進めてきました。2022年度からは、2050年カーボンニュートラルへの取組みを加速するため、環境目標2030を改定し、SBT1.5℃認定にも申請したことに伴い、選択するシナリオを「1.5℃シナリオ」と「4℃シナリオ」に見直しました。2025年度からは気候移行計画策定におけるシナリオ分析で使用する「1.5℃シナリオ」と「2℃以上シナリオ」に見直しました。
※ 1.5℃シナリオに基づき財務的影響を算定する際、記載されたシナリオのパラメーターが存在しない場合は、記載シナリオに最も近いシナリオのパラメーターを代替として使用しています。
<気候関連リスク及び機会の期間の定義>
<当社グループ全体に影響する気候関連リスク及び機会>
<気候関連リスク及び機会への対応戦略>
i)移行リスク – カーボンプライシングへの対応
気候変動リスクのうち移行リスクとして、自社やサプライチェーンにおいて炭素税や排出量取引制度等のカーボンプライシングが適用されることにより製品製造時のコストが増加する可能性があります。
これらのリスクに対応するため、環境目標2030及び環境ビジョン2050に脱炭素目標を定め、温室効果ガス排出量の着実な削減を推進しています。2024年11月には環境ビジョン2050を改定し、バリューチェーン全体で温室効果ガス排出量ネットゼロを目指すことを目標に掲げています。また、環境目標2030においてはSBTイニシアチブ(SBTi)のガイダンスに基づき温室効果ガス排出量(スコープ1、2並びにスコープ3)削減の目標を設定し、SBT1.5℃の認定を取得しています。
事業活動における温室効果ガス排出量(スコープ1、2)の削減
当社グループの収益機会として注力する「データセンタ領域」「再エネ・HVDC領域」の2つの領域においては、市場拡大に伴う製品需要の増加に対応するため供給能力の増強が予定されていますが、それに伴い温室効果ガス排出量(スコープ1、2)が増加しカーボンプライシングの影響によるリスク増大が懸念されます。温室効果ガス排出量(スコープ1、2)の削減は、2050年ネットゼロに向けたロードマップを策定し、取組みを推進しています。
経営上の重要課題「情報をベースとした社会基盤の創出」等による事業成長に伴い温室効果ガス排出量(スコープ1、2)が一定程度増加することが見込まれるのに対し、経営上の重要課題「労働生産性の向上」に対する施策において工場の次世代化、設備の自動化により労働生産性の向上のみならず、エネルギー効率の向上やエネルギー利用の最適化による一定の温室効果ガス排出量削減効果を見込んでいます。更に、2050年ネットゼロの達成に向けては、再生可能エネルギーの積極的な利活用が不可欠であり、再生可能エネルギーの利用比率向上に向けた取組み(水力発電の活用、太陽光発電設備の設置、再生可能エネルギー由来電力の導入)を進めています。
バリューチェーンの温室効果ガス排出量(スコープ3)の削減
当社グループのバリューチェーン排出量(スコープ3)のうち割合の高いカテゴリーは、カテゴリー1「購入した製品・サービス」及びカテゴリー11「販売した製品の使用」です。このうち、カテゴリー1については当社グループ製品の原材料として使用量の多い「銅」「アルミ」「樹脂」をターゲットとし、「自社における削減努力」と「供給パートナーに対する働きかけ」の両面からアプローチを行っています。
自社においては、新材料使用量を削減し、再生材の活用を推進しています。これまでにも当社グループの強みである「メタル」及び「ポリマー」の技術力を活かし、リサイクル材を使用した製品の開発、製造及び販売を行ってきました。2025年度にはリサイクルや省資源化技術の研究開発を行うハブとしてサーキュラーエコノミーデザインセンターを設置し研究開発の取組みを推進しています。
供給パートナーに対しては、温室効果ガス排出量の算定及び削減の働きかけを行い、CSR調達ガイドラインに基づく自己評価調査票(SAQ)と併せて実施するアンケートにより購入製品に係る排出量データの把握に努めています。さらに、原材料である「銅」「アルミ」「樹脂」の供給パートナーのうち当社グループへの供給量の多いパートナー(※)と対話を行い、気候変動に対する取組みについて意見交換を行っています。
※ 当社グループでは、お取引先様を、価値を共創する「パートナー」とお呼びしています。
ii)移行リスク – 再エネ調達コスト増加への対応
当社グループで利用している再生可能エネルギーの大部分を、再生可能エネルギー電力メニューの利用及び電力非化石証書の購入が占めています。これらの手法は、比較的柔軟に調達可能である一方、社会全体での脱炭素化の進展に伴い需要が増加することで、価格上昇や調達困難となるリスクがあると認識しています。加えて、温室効果ガス(GHG)プロトコルの改訂に向けた議論の中では、証書利用に関する同時同量性や供給可能性といった観点が示されており、従来の手法による温室効果ガス排出量削減の取扱いに関する考え方が見直される可能性もあります。
こうした外部環境の変化を踏まえ、当社グループでは、製造拠点を置く国・地域におけるエネルギー政策や制度、再生可能エネルギーの需給動向、国際的な基準改訂の議論状況等を継続的に把握し、価格変動リスクや制度変更リスクに適切に対応できる体制の整備を進めています。事業活動における温室効果ガス排出量(スコープ1、2)の削減に向けては、エネルギーコストの中長期的な安定性や事業特性との整合を考慮しつつ、再エネ調達ポートフォリオの多様化を検討しており、2030年以降を見据えて、再生可能エネルギー電力メニュー及び電力非化石証書への依存度を段階的に低減し、水力発電・太陽光発電を中心とした自社設備の活用や、風力発電等を対象としたPPAの活用を組み合わせていくことを想定しています。こうした背景を踏まえ、25中計の期間において「データセンタ領域」及び「自動車電装システム領域」の一部製造拠点においてはPPAによる太陽光発電を導入しています。
引き続き、古河日光発電(株)の水力発電設備や各製造拠点に設置した太陽光発電設備の安定的な運用を継続するとともに、PPAを含む多様な再生可能エネルギー調達手法について、事業戦略との整合や財務面での影響を踏まえながら、検討・準備を進めてまいります。
iii)物理リスク – 異常気象、気候災害への対応
世界の気温上昇に伴いリスクが高まる気候関連災害による操業停止やサプライチェーン寸断等のリスクは、全社リスクマネジメントにおいてオペレーショナル視点のリスク「災害・感染症等の影響」として管理されています。全社リスクマネジメント体制のもと、ISO22301による事業継続マネジメント(BCM)の促進や事業継続計画の策定・ブラッシュアップ等の施策を推進しています。
詳しくは、3[事業等のリスク]を参照してください。
iv)気候関連機会への対応
26年度以降の価値創造戦略において、当社グループはデータセンタ関連市場を重要な収益機会と捉えています。加えて、より長期的な収益機会として、脱炭素及び電力レジリエンス強化に伴う送電インフラの需要の増加を捉えています。これらの収益機会には、気候関連で拡大する機会の考え方が包含されており、事業戦略の中で対応しています。データセンタ領域においてはデータセンタの低消費電力化に貢献する製品として、当社グループの高出力・低消費電力技術を活かしたファイテル製品や光ファイバ・ケーブル製品、GPU等の高発熱化に対応するサーマル製品や高密度化に対応するAT製品を気候関連機会として認識しています。また、再エネ・HVDC領域においては洋上風力向け海底ケーブルシステム及び直流送電システムを、新事業領域においてはエネルギー問題を解決する革新的な技術として核融合発電における超電導製品や、グリーンLPGも気候関連機会として捉えています。
これらの機会において主要顧客との共創関係の構築にあたり、顧客のカーボンニュートラルやサーキュラー・エコノミーへの対応要請にも確実に応えることで、当社グループへの信頼感の醸成と競争優位性の確保・向上を図ってまいります。
当社グループでは、製品のライフサイクル全体を総合的に評価し、環境負荷の低減に寄与する、又は良い環境影響を与える製品・サービスを「環境調和製品」と定義し、登録件数及び売上高比率の拡大に取り組んできました。26年度以降は、製品のカーボンフットプリント算定を行い、その低減を目指す「環境配慮設計」の取組みへと転換します。これにより、製品のライフサイクル全体における環境負荷を定量的に把握するとともに、製品の特性や顧客の要求水準に応じた設計・材料・製造プロセスの改善を可能とし、自己宣言型の環境主張に基づく取組みから、顧客視点での製品の環境性能向上に向けた取組みへと進化させていきます。
成長分野への取組みを推進するにあたり、当社グループでは、日本国のGX戦略における成長志向型カーボンプライシング構想を踏まえ、経済産業省やNEDO等によるGX投資関連補助金の活用についても検討しています。これにより、脱炭素化に資する設備投資や技術開発を進めながら、資金負担の軽減や投資効率の向上を図ることを想定しています。あわせて、当社グループはGXリーグに参画し、排出量取引制度を含むカーボンプライシング関連政策やエネルギー・環境分野の制度動向を継続的に注視しています。これらの動向を踏まえ、気候関連リスクと機会を一体として捉え、事業機会の創出とリスク低減の両立を図ってまいります。
③ リスク管理
<気候関連リスク及び機会の特定>
気候関連リスク及び機会の特定に当たっては、事業ごとにシナリオ分析を実施しており、事業戦略及び計画をベースラインとして、Step1~Step3のプロセスで行っています。まず、Step1では「外部情報」と「内部情報」を参考に、当社グループのみならずバリューチェーン全体での気候関連リスクと機会の項目リストを作成します。Step2では洗い出した項目に対して、「当社グループに与える影響度」を点数化し優先順位を付けます。Step3で、優先度の高い項目を気候関連リスク・機会の項目として特定します。特定した気候関連リスク・機会の項目は1.5℃シナリオや2℃以上シナリオにおける影響パラメーターを用いて、2030年度における事業への影響度評価を行います。事業ごとに特定した気候関連リスク及び機会は当該事業領域を管掌する領域長のほか、CSO及びCGOに報告されています。
なお、26年度以降の価値創造戦略の策定に伴い、「外部情報」及び「内部情報」を最新の情報に更新し、環境ビジョン2050に掲げるネットゼロ目標達成に向けた気候移行計画の策定において事業ごとのシナリオ分析を再実施し気候関連リスク及び機会の見直しを行っています。
<気候関連リスク及び機会の管理>
「温室効果ガス排出量削減率(スコープ1、2並びにスコープ3)」及び「電力消費量に占める再生可能エネルギー比率」はビジョン2030実現に向けた経営上の重要課題「情報をベースとした社会基盤の創出」に関連する指標としてサステナビリティ委員会にて指標の進捗状況と対応策をフォローしています。
気候関連リスクのうち自社にかかるカーボンプライシングによるリスクの管理に当たってはインターナルカーボンプライシング(Shadow price)を活用しています。2019年度から事業部門ごとの温室効果ガス排出量を炭素価格(2025年度は2万円/トンCO2eを適用)によって試算し、四半期ごとの評価・掲示効果により、脱炭素化に向けた気候変動リスク回避への準備を促しています。また、2023年度より、各事業部門が温室効果ガス排出量目標に対して未達成となった場合、再生可能エネルギー調達コスト増加分を各事業部門で負担するルールを定め、目標に達しない見込みの事業部門に対して再生可能エネルギーの導入計画の策定を促進しています。
<全社経営戦略・全社リスクマネジメントへの統合>
当社グループはパーパスに基づくサステナビリティ経営を実践するにあたり、気候変動を含むサステナビリティ関連リスク及び機会を踏まえビジョン2030実現のための経営上の重要課題を特定しています。詳細については、「1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](2)経営環境、中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題」を参照してください。
当社グループ全体のリスク管理において、「気候変動(カーボンニュートラル)」は経営視点でのリスク項目として掲げております。詳細については、「3 [事業等のリスク]」を参照してください。
④ 指標と目標
<古河電工グループ環境ビジョン2050>(2024年11月改定)
環境ビジョン2050では、環境に配慮した製品・サービスの提供及び循環型生産活動を通じ、バリューチェーン全体で持続可能な社会の実現に貢献することを掲げています。脱炭素社会への貢献としては、バリューチェーン全体で温室効果ガス排出量ネットゼロを目指しています。
<環境目標2030>(2022年11月改定)
環境ビジョン2050の実現に向け、マイルストンとなる環境目標2030を設定しています。脱炭素社会への貢献として、以下の2030年目標を掲げています。
(1)事業活動における温室効果ガス排出量(スコープ1、2) :2021年度比42%以上削減
(2)バリューチェーンにおける温室効果ガス排出量(スコープ3):2021年度比25%以上削減
スコープ1:自社工場・オフィスからの直接排出
スコープ2:自社が購入した電力、熱等の使用による間接排出
スコープ3:スコープ1、2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)
<25中計におけるサステナビリティ指標・目標の実績>
25中計においては、収益機会のマテリアリティ「社会課題解決型事業の創出(環境配慮事業)」のサステナビリティ指標として「環境調和製品売上高比率」を、リスクのマテリアリティ「気候変動に配慮したビジネス活動の展開」のサステナビリティ指標として「温室効果ガス排出量削減率(スコープ1、2)」及び「電力消費量に占める再生可能エネルギー比率」をそれぞれ設定し取り組んでまいりました。
「環境調和製品売上高比率」の向上に当たっては、2022年度以降4つの認定分類(※)のうち主に「地球温暖化防止(温室効果ガス排出の低減及び吸収・固定に寄与する機能を有する製品)」に分類される製品の登録を進めた結果、2025年度の目標を達成しました。
「温室効果ガス排出量削減率(スコープ1、2)」及び「電力消費量に占める再生可能エネルギー比率」については、主に再生可能エネルギーの導入を進めました。導入した再生可能エネルギーは、電力会社が提供する再エネ電力メニューへの切り替えと非化石証書の購入が中心です。特に「データセンタ領域」及び「再エネ・HVDC領域」に関連する事業での再エネ導入が進み、当該領域向け製品の一部製造拠点では消費電力の100%再エネ化を達成しています。これらの結果、「温室効果ガス排出量削減率(スコープ1、2)」及び「電力消費量に占める再生可能エネルギー比率」の2025年度目標は大幅に達成の見込みです。
「温室効果ガス排出削減率(スコープ3)については、2025年度については排出量を算定中でありますが、2024年度実績はほぼ目標どおりに削減を進めており2030年目標を目指して引き続き削減を進めてまいります。
※ 当社グループの環境調和製品は、「地球温暖化防止」「ゼロエミッション」「環境影響物質フリー」「省資源」の4つの分類のいずれかに該当します。
<2026年度以降の指標・目標>
2026年度以降も環境目標2030に掲げる温室効果ガス排出量削減率目標(スコープ1、2並びにスコープ3)、並びに電力消費量に占める再生可能エネルギー比率を指標に設定し、2030年時点で温室効果ガス排出量をスコープ1、2は2021年度比42%削減、スコープ3は同年度比25%削減、再エネ比率は50%以上を目指します。
2025年度実績において、スコープ1、2が環境目標2030の水準に到達する見込みですが、2026年度以降の事業成長に伴う排出量の大幅な増加の可能性や温室効果ガス(GHG)プロトコル改正議論の状況を鑑み2030年度目標を据え置いています。一方で、環境目標2030の水準に達成後も引き続き環境ビジョン2050の達成に向けて着実に温室効果ガス排出量の削減及び再生可能エネルギーの導入を推進するために、2030年度より先のマイルストンとして2035年度目標である「古河電工グループ温室効果ガス削減目標2035」を設定しました。
※1 当社グループが排出する温室効果ガスは、主にエネルギー起源による二酸化炭素(CO2)と六フッ化硫黄(SF6)です。
※2 「環境調和製品売上高比率」指標については、25中計での目標を達成し経営指標としての管理や目標設定を終了しました。今後は自己宣言型の環境主張に基づく取組みから、顧客視点での製品の環境性能向上に向けた取組みへと進化させていきます。
(2)人的資本(人材の多様性を含む。)
当社グループは、古河電工グループ パーパス(以下、パーパス)「『つづく』をつくり、世界を明るくする。」を軸とした経営を推進しています。パーパスは、「古河電工グループ ビジョン2030」(以下、ビジョン2030)に向けた全社戦略及び全ての経営判断・戦略立案の起点となる概念です。こうした考え方のもと、人的資本に関するリスク及び機会を踏まえた上で、経営上の重要課題のひとつである人的資本の最大化を図るための施策に取り組んでいます。
① ガバナンス
「人的資本の最大化」は価値創造を持続可能にする経営基盤確立に向けた重要課題であることから、人事戦略の立案・遂行の責任者としてCHROを置くとともに、その内容について経営会議にて討議・決議を行っています。
また、経営課題に直結する個別テーマについては、社長又はCHROを委員長とした委員会を設置し、戦略の策定と活動計画の決定、施策の実行を推進しています。具体的には、高度な専門性を持つ人材を認定する「プロフェッショナル任用委員会」、働き方改革やダイバーシティ&インクルージョンを促進する「HK(※1)・D&I(※2)委員会」、労働安全衛生に関する「古河電工グループ安全衛生委員会」を設置・開催しています。こうした業務の執行状況については、取締役会に定期的に報告し、その監督を受けています。
※1 HKは働き方改革の略称です。
※2 D&Iはダイバーシティ&インクルージョンの略称です。当社グループでは、従来のD&I活動で重視してきた「誰もが成長・実践の機会にアクセスできる=公平性」を踏まえて、2026年4月よりエクイティ(Equity)を明記し、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)として取組みを進めています。
<当社グループの主な人事課題に対するガバナンス体制(※)>
※ 当社は2026年4月に実施した組織変更及びCXO制の導入を踏まえ、会議体・委員会の機能・役割の最適化に向けた見直しを進めています。
② 戦略
当社グループにおける人的資本に関する施策は、グループ全体で共有するパーパス及び経営方針を基盤とし、各社の事業特性、所在国の法律・制度及び労働市場環境等の違いを踏まえた上で、主体的に設計・運用しています。本項では、当社における代表的な取組みを中心に記載していますが、これらの取組みは当社が主導して推進しているものであり、グループ各社においても同様の考え方のもと、各社の実情に応じて施策を展開しています。
<ビジョン2030における人材マネジメント戦略>
当社グループでは、経営上の重要課題のひとつである「人的資本の最大化」を実現するため、人材・組織実行力(人と組織のやりきる力)の強化を人材マネジメント戦略の中核と位置づけています。
経営戦略・事業戦略の実行にあたり、対話を通じて個人と組織の成長ベクトルをすり合わせることで、実行力の向上を図り、社会課題の解決及びビジョン2030の実現につなげていきます(下図)。
多様な事業内容や市場環境、収益構造を有する当社グループは、戦略遂行に必要な人材を確保・配置するとともに、その成長を組織として支援することで、一人ひとりがやりがいを持って活躍し続けられる組織風土の醸成を目指しています。こうした人と組織のありたい姿の実現に向け、経営上の重要課題の解決に資する人事施策をNeeds・Can・Willの3つの要素で捉え、具体的な活動に取り組んでいます(表1・表2)。
(表1)Needs・Can・Willの3要素について
(表2)
<当社グループ全体に影響する人的資本関連リスク及び機会>
※1 財務的影響について、当該リスク又は機会が顕在化した場合、事業機会の喪失や新たな事業創出・価値創造を通じた売上機会の拡大等が考えられますが、現時点ではその影響度を合理的に見積もることが困難であるため、定量的な数値情報は記載していません。
※2 短期:1~3年(2028年まで)・中期:5年(2030年まで)と定義しています。
※3 人材・組織実行力に関する調査「フルカワEサーベイ」における総合指標である「従業員エンゲージメント」スコアを指標・目標に設定しています。「人材・組織実行力」の構成要素である13のカテゴリー(企業理念、リーダーシップ、業務運営体制、コミュニケーション、ダイバーシティ、タレントマネジメント等)から測定しています。
※4、※5 当該指標は、生産性向上に関するリスク及び機会を直接的に測定するものではありませんが、労働環境の改善や人材マネジメント上の取組みが進展した結果として現れるアウトカムの一つと位置づけています。社会的要請も踏まえ、当社では重要な参考指標として継続的に管理しています。
<リスク及び機会への対応戦略>
以下に記載する対応戦略は主に当社を中心に推進している取組みであり、グループ会社においては各社の事業特性や人材構成等を踏まえ、同様の考え方のもと個別に施策の立案・実行を行っています。
1)注力領域(データセンタ関連等)における専門人材の不足により、案件獲得機会の逸失や品質低下による収益性悪化、並びに人員負荷や離職の増加につながるリスクへの対応戦略
2025年度は、注力領域における専門人材不足への対応として、採用数の確保にとどまらず「必要な人材を、必要なタイミングで、早期に戦力化する」ことを目的に、人材採用力及びオンボーディングの強化に取り組みました。
キャリア採用については、これまでの人材紹介型の採用から、ポジション別にターゲティングを行う能動的な採用手法へ転換しました。ダイレクトソーシングの活用拡大、リファラル採用及びリターン雇用を通じて、採用コストの抑制と定着確度の高い人材獲得の両立を図りました。あわせて、事業戦略の遂行に必要な専門性の高い人材(プロフェッショナル人材)の採用にも注力しました。これらの取組みに関連する採用プロセスについては、標準化・迅速化を進め、期中で変動する採用ニーズにも柔軟に対応できる運用体制を整備しました。
新卒採用については、将来に向けた人材基盤の強化を目的として、学生に対して入社後に担う職務内容や配属先となる事業の役割・特徴を具体的に説明し、入社後のミスマッチ低減と定着を重視した採用へシフトするとともに、入社後面談等のオンボーディングを強化しました。これらの取組みは2026年度以降も継続して推進していきます。
2)パーパスの浸透により、判断の共有と日常業務における行動の変化が進み、従業員エンゲージメントの向上につながる機会への対応戦略
パーパスの浸透段階を「認知・理解」と「行動・体現」の2つのフェーズに分解し、浸透活動を展開するとともに、人材・組織実行力に関する調査「フルカワEサーベイ」を活用して浸透状況を定量的に把握・可視化しています。
2024年度末に実施した従業員のパーパス認知度調査(2025年1月)の結果、パーパスに対する「認知・理解」が十分とはいえない状況が確認されました。また、国内グループ会社及び当社の直接部門においては、「行動・体現」に関する回答が限定的であり、業務上の意思決定や行動との結び付きに伸びしろがあることを確認しました。その後、2025年6月の調査結果では、「認知・理解」は一定の改善が見られたものの、依然として不十分な水準であり、「行動・体現」は当社が目標として掲げる50%水準には到達していませんでした。これらの結果から、パーパスの内容自体は理解され始めている一方で、日常業務や現場において、どのようにパーパスを判断軸として用い、従業員一人ひとりの業務と結び付けていくかが十分に明確になっておらず、「認知・理解」と「行動・体現」のフェーズ間にギャップが存在していることが課題として認識されました。
こうした結果を踏まえ、2025年度は「認知・理解」の底上げを目的とした取組みを重点的に実施しました。具体的には、パーパス紹介動画の制作・配信や社内イントラネット上での特設ページ公開、管理職向けガイドラインの発信、ポスターやクレドカードの配付等、多様なチャネルを通じた情報提供を行いました。あわせて、部長層以上を対象とした理解浸透ワークショップの実施や、経営層によるメッセージ発信を通じ、パーパスへの理解促進に取り組みました。
2026年度以降は、パーパス浸透活動を「行動・体現」フェーズへと段階的に移行します。具体的には、理解浸透ワークショップを課長層へ拡大するとともに、パーパスを起点とした部門方針・課題設定から個人目標設定への接続、並びに日常のマネジメントや対話の場面において、パーパスの視点を組み込む取組みを進めていきます。これらの取組みを通じてパーパスを判断軸とした意思決定や行動が広がることで、従業員エンゲージメントの向上につながる機会になると捉えています。
3)人材・組織実行力の強化により、事業遂行力が高まり、生産性向上や新規事業・新製品創出につながる機会への対応戦略
人材・組織実行力(人と組織のやりきる力)の強化を人材マネジメント戦略の中核と位置づけ、従業員一人ひとりの自律的な学習と能力発揮を支える基盤づくり及び管理職層のマネジメント力向上に取り組んでいます。
2025年度は、リスキリング(※1)の考え方のもと、従来の集合型・画一的な研修に加え、従業員が自身の業務や課題に応じて、いつでも・どこでも主体的に必要な知識・スキルを学べる環境整備に継続して取り組みました。具体的には、Eラーニングシステムを活用し、個人の自律的な学びや成長を継続的に支援しています。また、2026年度のジョブ型人事制度導入に向けて、事業戦略の達成に必要な機能・役割及び職務の整理を進めるとともに、それらに求められるスキルの可視化に向けた検討を開始しました。管理職層のマネジメント力強化については、階層別研修カリキュラムの刷新に向けた検討を行いました。
2026年度以降は、従業員一人ひとりが自身に求められる役割や能力を理解したうえで、自律的に学習できる環境整備に継続して取り組みます。管理職層については、フルカワ・リーダーズコンピテンシーを軸に、事業戦略の遂行に必要なスキルを各種研修の場やEラーニングを通じて提供し、マネジメント力を強化していきます。また、新たに導入するジョブ型人事制度とフルカワ・リーダーズコンピテンシーを反映した改定版360度フィードバックを実施し、管理職のマネジメント行動を多面的に可視化することで、「チームで成果を上げる」組織の実現に向けた行動を促進します。
さらに、経営戦略・事業戦略と人事施策の連動を強化し、HRBP(※2)が事業領域ごとの業務特性や人材構成を整理したうえで、より事業部門に踏み込んで改善活動を支援していきます。これらの取組みを通じて人材・組織実行力が強化され、人材の多様性を活かした事業遂行力の向上に加え、新規事業・新製品の創出、生産性向上(※3)及び利益率改善の機会につながるものと捉えています。
※1 当社のリスキリングは「新規・既存を問わず、業務遂行において必要な知識及びスキルを自律的に学ぶこと」と定義しています。
※2 当社におけるHRBP(Human Resources Business Partner)とは、2026年4月の組織変更により、事業部門又は領域ごとに設置した人事課に配置され、人材配置・育成や組織運営上の課題解決を支援する役割と位置づけています。
※3 労働生産性の向上については、経営戦略の実行を支える重要な取組みであることから、人・組織の持続的な成長と一体で進めていく方針です。労働人口の減少や人材獲得競争の激化といった環境変化を踏まえ、デジタル技術の活用や業務プロセス改革による効率化を進めるとともに、働きやすい労働環境の整備や、一人ひとりが働きがいを感じられる職場づくりに取り組みます。当社は、短期的な売上確保のための効率追求に偏ることなく人的資本の価値を高めることが、中長期的な企業価値向上につながる機会になると捉えています。
③ リスク管理
<人的資本関連リスク及び機会の管理>
経営上の重要課題のひとつである「人的資本の最大化」に関する事項については、リスクの管理にとどまらず、収益拡大等の経営戦略とも密接に関係すると認識しています。そのため、2022年度より人材・組織実行力に関する調査「フルカワEサーベイ」を毎年実施し、人材・組織の状態を可視化しています。その調査結果を踏まえ、組織課題の設定や改善施策の検討を行うとともに、人的資本に関するリスク及び機会を特定し、それらへの対応戦略を事業活動に反映するPDSサイクル(※)を回しています。こうしたプロセスを通じて、リスク及び機会に関する認識を定期的に見直しながら、各施策の取組みに反映しています。当社グループにおける現状の人的資本に関するリスク及び機会の認識については、②戦略<当社グループ全体に影響する人的資本関連リスク及び機会>に記載しています。
※ PDSサイクルはPlan(計画)・Do(実行)・See(評価・見直し)を通じて、施策の継続的な改善を図る取組みのサイクルを指します。
④ 指標と目標
人的資本に関する取組みの進捗については、経営上の重要課題の一つである「人的資本の最大化」に資する指標を設定し、継続的に管理しています。
2025年度までは、人材・組織実行力に関する調査「フルカワEサーベイ(以下、Eサーベイ)」における総合指標である「従業員エンゲージメントスコア」、「管理職層に占める女性比率」、「新規採用者に占めるキャリア採用比率」を管理してきましたが、キャリア採用比率については中期経営計画における当初目標値(30%)を達成しており、近年の実績も踏まえ指標の見直しを行いました。
2026年度以降は、Eサーベイにおける「従業員エンゲージメントスコア」について、人材・組織の状態を捉える指標として引き続き進捗の管理を行います。「管理職層に占める女性比率」及び「男性育児休業取得率」については、人的資本に関するリスク及び機会を直接的に測定するものではないものの、人材マネジメント上の取組みや労働環境改善の進展を通じて現れるアウトカムの一つとして位置づけ、2030年度末までの目標達成に向けて、取組みを着実に推進していきます。
<実績と目標>
1)従業員エンゲージメントスコア
従業員がパーパスに共感し、当社グループで成長・活躍し続けたいと思えるようなエンゲージメントの高い組織風土を醸成することで、社会課題解決志向型の人材育成につながり、その人材の活躍が持続的な企業価値向上に貢献できると考えています。そのために、人材・組織の状態を定量的に把握し、そこで得た課題に対する改善施策を事業活動に反映する目的で、2022年度より人材・組織実行力に関する調査「フルカワEサーベイ(以下、Eサーベイ)」を実施しています。この調査における総合指標である「従業員エンゲージメント」スコアを、経営上の重要課題のひとつである「人的資本の最大化」の指標として目標を設定し、各種施策に取り組んでいます。
2025年度のEサーベイ結果について、従業員エンゲージメントスコアは古河電工グループ全体で76となり、目標差では△4ポイントであったものの前年度差では+4ポイントと改善しました。内訳を見ると、当社、国内グループ会社、海外グループ会社のいずれにおいても前年度と比べて改善が見られ、グループ全体として改善傾向が確認されました。また、Eサーベイ結果に基づいて各部門との対話を進めた結果、パーパスや方針と個人の行動とのつながりをより明確にすること、管理職による組織内の対話やマネジメントの質をさらに高めること、並びに組織運営のあり方を整理することが、今後の改善に向けて重要であることが明らかとなりました。
これらの結果を踏まえ、2026年度は、職制を通じたパーパスの理解浸透の強化、管理職のマネジメント力向上、各事業戦略に即した組織・配置の適正化に取り組みます。今後もEサーベイによるモニタリングと改善施策の反映を継続し、人的資本の最大化に向けた取組みを進めていきます。
※1 グループには、当社(単体)並びに国内外のグループ会社を含みます。
※2 国別・業種別の平均スコアや当社グループのエンゲージメント実績の推移、他社動向等を踏まえ、中長期にわたる改善の実効性を重視する観点から目標水準を見直しました。2030年度にはグループ全体で81とし、85到達時期を2035年度へ見直しました。引き続き、人材・組織実行力の強化を通じてエンゲージメント向上に取り組んでいきます。
2)管理職層に占める女性比率
多様な人材が意思決定に参画できる組織づくりに向けた重要な参考指標として管理職層に占める女性比率を位置づけ、2030年度末までに10%到達を目指して取り組み、その進捗を管理しています。2025年度末時点における当社(単体)の管理職層における女性比率は6.3%となり、前年度から0.9ポイント上昇しました。今後も、サクセッションプランに基づく計画的な育成やキャリア採用の継続、管理職の労働環境改善、キャリアデザインに関する情報提供等を通じて、中長期的な視点から基盤整備を進めつつ、着実なパイプライン形成に取り組んでいきます。
※1 事業戦略に基づく技術系人材の採用拡大と、その母集団となる主に理系を専攻する学生の男女構成比の状況等を踏まえ、2030年度の管理職層に占める女性比率目標を10%とし、15%到達時期を2035年度へ見直しました。今後も、管理職層における多様性の確保に向けて取り組んでいきます。
※2 国内グループは当社(単体)を含みます。
※3 国内グループについては、各社の制度・状況を踏まえた対応を進めており、現時点では共通の数値目標は設定していません。
(人材のパイプラインに関する参考指標)
※1 国内グループは当社(単体)を含みます。一部グループ会社において出向受入者の数字を含めていない場合があります。
3)男性育児休業取得率
多様な人材が活躍できる組織づくりに向けた参考指標として男性育児休業取得率を位置づけ、2030年度末までに100%取得を目指して取り組み、その進捗を管理しています。2025年度末時点における当社(単体)の男性育児休業取得率は95.1%となり、取得率・取得日数ともに前年度から改善しました。一方で、上司の各種制度の理解度や職場における人員体制、業務配分の状況によって取得状況に差が生じていることも確認されています。今後は、制度周知や情報提供の充実に取り組み、男性育児休業を取得しやすい職場環境の整備を進めていきます。
※1 「男性の取得率=当年度内に育休を開始した人数÷パートナーが出産した人数」、「女性の取得率=当年度内に育休を開始した人数÷出産者の人数」として提示しています。また、産前産後休暇取得者は育休取得者には含みません。
※2 「当年度育休取得者の平均取得日数」として提示しています。
※3 国内グループについては、各社の制度・状況を踏まえた対応を進めており、現時点で共通の数値目標は設定していません。また、実績把握の対象範囲を段階的に拡大しており、2025年度より集計体制を整備のうえ実績の把握に取り組んでいます。
<人的資本に関する主な実績(参考)>
1)男女賃金差異について
当社(単体)の正規従業員における賃金水準及び男女間賃金差異については、女性比率が約15%、管理職層に占める女性比率が約6%にとどまっているといった人員構成上の差異に加え、男性の時間外労働時間が相対的に多いことに伴う時間外手当の影響等により生じているものと認識しています。近年は賃金の増減率及び正規従業員の男女間賃金差異については改善傾向が見られており、引き続き人材配置の多様化や管理職層の構成の変化等を通じて、中長期的な改善について検討していきます。
※1 「総合職・一般職・休職者及び出向受入者を含み、出向者は含まない。」として提示しています。
2)その他実績
※1 「総合職・一般職・休職者及び出向受入者を含み、出向者は含まない。」として提示しています。