リスク
3【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
1.会社がとっている特異な経営方針に係るもの
該当事項はありません。
2.財政状態及び経営成績の異常な変動に係るもの
(1)売上高の変動について
これまでの緩やかな金属缶の需要の減少に加え、鋼材価格、印刷費、輸送費、ガス・電力費等の急激な上昇に起因した製品価格の上昇等が、金属缶の他容器への移行の動きを誘発し、金属缶の需要そのものの減少を大きく加速する可能性があります。またそのために、過当競争が激化することも懸念されます。これらの事象が、当社グループの売上高に大きな影響を与える懸念があります。
美術缶の大型設備の設置を予定しており、設置期間中は操業を止めるため、売上高に影響が出てきます。また、美術缶客先について、従来の1社購買から複数購買にしたい旨の客先申し入れがあり、美術缶の売上高の減少が見込まれます。
(2)原材料価格の変動について
現在、鋼材価格の値上げ要請を受けており、他にもホワイト物流による物流費値上げ、印刷代や部材の値上げや、従業員の待遇改善に対応したコスト上昇分の製品価格への転嫁を行う必要があります。客先への製品価格転嫁が遅れたり、十分でない場合、当社グループの業績に影響を及ぼします。
(3)外部負債と金利変動リスクについて
当社グループの外部負債は、2024年3月末現在、短期借入金400百万円、長期借入金(含む1年内)2,824百万円、リース債務(含む1年内)5百万円、合計3,229百万円であります。
今後金利水準が大きく変動した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)賃貸不動産の稼働率について
当社グループは本社敷地内に賃貸建物(鉄骨造3階建延べ11,493㎡)を保有しており、賃貸不動産の稼働率が業績に影響を及ぼす可能性があります。
3.業界状況について
当社グループの主力商品である金属缶業界は、過剰設備と長期的な需要減退の状況が続いており、稼働率の低下、過当競争による採算悪化という構造的な問題を抱えております。
需要に見合った業界規模への再編成の動きが出て来ることが予想され、適切な経営判断を行う必要があります。
配当政策
3【配当政策】
当社は、企業価値の継続的向上を図るとともに、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要課題のひとつと位置づけており、財務体質の強化と今後の事業展開に必要な内部留保の充実を勘案し、安定した配当政策を実施することを基本方針としております。
当社は「取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として、中間配当をすることができる。」旨を定款に定めております。
これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。
当事業年度の配当につきましては、当期の業績に基づき配当方針を総合的に検討いたしました結果、普通配当として1株当たり70円の配当とすることといたしました。
なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。
決議年月日 |
配当金の総額 (千円) |
1株当たりの配当額 (円) |
2024年6月27日 |
94,839 |
70.0 |
定時株主総会決議 |
当社は、中長期的な視点にたって経営資源を投入することにより、持続的な成長と企業価値の向上並びに株主価値の増大に努めてまいります。
この観点より、2023年度から始まり2025年度を最終年度とする中期経営計画では、配当性向については、30%から50%迄段階的な引き上げを計画しております。