人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数5,281名(単体) 17,953名(連結)
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平均年齢41.8歳(単体)
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平均勤続年数18.5年(単体)
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平均年収7,914,122円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
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2025年3月31日現在 |
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セグメントの名称 |
従業員数(名) |
|
懸架ばね事業 |
3,978 |
(822) |
シート事業 |
4,351 |
(452) |
精密部品事業 |
3,235 |
(476) |
DDS事業 |
2,464 |
(825) |
産業機器ほか事業 |
3,022 |
(258) |
全社(共通) |
903 |
(23) |
合計 |
17,953 |
(2,856) |
(注)1 従業員数は就業人員であります。
2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。なお、臨時従業員には、パートタイマー、期間従業員を含み派遣社員を除いております。
3 全社(共通)として記載されている従業員数は、特定の事業に区分できない管理部門等に所属しているものです。
(2)提出会社の状況
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2025年3月31日現在 |
従業員数(名) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
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5,281 |
(95) |
41.8 |
18.5 |
7,914,122 |
セグメントの名称 |
従業員数(名) |
|
懸架ばね事業 |
830 |
(13) |
シート事業 |
1,477 |
(42) |
精密部品事業 |
891 |
(18) |
DDS事業 |
665 |
(-) |
産業機器ほか事業 |
842 |
(22) |
全社(共通) |
576 |
(-) |
合計 |
5,281 |
(95) |
(注)1 従業員数は就業人員であります。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。なお、臨時従業員には、パートタイマー、期間従業員を含み派遣社員を除いております。
4 全社(共通)として記載されている従業員数は、特定の事業に区分できない管理部門等に所属しているものです。
(3)労働組合の状況
日本発条労働組合は1973年6月1日に、全日本自動車産業労働組合総連合会に加盟し、下部機構である日本自動車部品産業労働組合連合会に所属しております。
なお、提出会社を含むグループ各社の労働組合(国内14社、海外9社)について、労使関係は円満に推移し、特筆すべき紛議もなく、労使協調して社業に努力しております。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
①提出会社
当事業年度 |
補足説明 |
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管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1. |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2. |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1. |
|||
全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
|||
2.9 |
60.2 |
76.8 |
76.2 |
76.7 |
・男女の賃金格差の理由は、等級別人数構成の差によるものであり、賃金制度において性別による差はありません。 ・正規雇用労働者は、直接雇用で期間の定めがないフルタイム従業員及び無期転換した非正規雇用の従業員を含んでおります。 ・パート・有期労働者は、パートタイマー、期間従業員、定年後の再雇用者及び嘱託契約の従業員を含み派遣社員を除いております。 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
②連結子会社
当事業年度 |
補足説明 |
|||||
名称 |
管理職に占める女性労働者の割合 (%) (注)1. |
男性労働者の育児休業取得率 (%) (注)2. |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1. |
|||
全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
||||
日発販売株式会社 |
1.7 |
60.0 |
61.0 |
59.4 |
80.4 |
・男女の賃金格差の理由は、等級別人数構成の差によるものであり、賃金制度において性別による差はありません。 ・正規雇用労働者は、直接雇用で期間の定めがないフルタイム従業員及び無期転換した非正規雇用の従業員を含んでおります。 ・パート・有期労働者は、パートタイマー、期間従業員、定年後の再雇用者及び嘱託契約の従業員を含み派遣社員を除いております。 |
日発運輸株式会社 |
2.3 |
20.0 |
68.8 |
74.0 |
54.8 |
|
株式会社スミハツ |
2.4 |
60.0 |
78.4 |
81.0 |
59.5 |
|
ニッパツ水島株式会社 |
0.0 |
0.0 |
94.9 |
94.6 |
94.5 |
|
株式会社ニッパツパーキングシステムズ |
4.5 |
100.0 |
74.8 |
78.3 |
61.5 |
|
株式会社トープラ |
3.6 |
40.0 |
70.1 |
76.8 |
56.7 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく一般事業主行動計画等に関する省令」(平成27年厚生労働省令第162号)の規定に基づき、「管理職に占める女性労働者の割合」、「男性労働者の育児休業取得率」、「労働者の男女の賃金の差異」について、いずれか1項目でも情報公表をしている国内連結子会社を記載しております。
③当社及び国内連結子会社
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当事業年度 |
補足説明 |
||||
管理職に占める 女性労働者の割合 (%)(注)1 |
男性労働者の 育児休業取得率 (%)(注)2 |
労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1 |
||||
全従業員 |
正規 雇用労働者 |
パート・ 有期労働者 |
||||
当社及び国内連結子会社 (注)3 |
2.7 |
57.9 |
72.6 |
75.2 |
64.0 |
・男女の賃金格差の理由は、等級別人数構成の差によるものであり、賃金制度において性別による差はありません。 ・正規雇用労働者は、直接雇用で期間の定めがないフルタイム従業員及び無期転換した非正規雇用の従業員を含んでおります。 ・パート・有期労働者は、パートタイマー、期間従業員、定年後の再雇用者及び嘱託契約の従業員を含み派遣社員を除いております。 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第2条第5号に規定されている連結会社のうち、当社及び住所が本邦となっている連結子会社を対象としております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月26日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)基本方針
当社グループは、社訓と企業理念のもと、社会の変革に「なくてはならないキーパーツ」を提供し続けることにより、持続可能な社会の実現と社会課題の解決に貢献してまいります。
また、当社グループの果たすべき法的、倫理的、社会的責任について「グローバルCSR基本方針」を2016年に制定し、
「透明性を維持すること」
「倫理的に行動すること」
「地球環境を保全すること」
「人をはぐくむこと」
「グループ・グローバルで取り組むこと」
の5つを宣言し、コーポレート・ガバナンスの充実及び法令順守の徹底に努めております。
当社は、本業における競争力・経営基盤の強化を図り、企業価値を高め、その成果をステークホルダーに還元することにより、社会から信頼される会社であり続けることを目指します。
(2)マテリアリティ(重要課題)
当社は、持続可能性に関する経営課題を明確にし、基本方針及びこれまでの取組実績を踏まえ、下表のマテリアリティ(重要課題)に取組んでおります。
区分 |
マテリアリティ |
主な取り組み |
目標・KPI |
|||||||||||||||
事業 活動 |
地球環境保全への対応「ニッパツグループ環境チャレンジ」 |
|||||||||||||||||
|
CO2排出量の削減 |
・省エネ推進 ・設備の電化、燃料転換、ライン編成 ・生産工程や製品開発における技術革新 ・再生可能エネルギーの活用(電力購入、太陽光発電への設備投資など) |
|
|||||||||||||||
|
環境負荷物質の削減 |
・材質判定機による分別の徹底と廃プラの有価物化 ・再資源化が可能なリサイクル業者の再検証 ・有償リサイクルの無償化や有価物化の推進 |
|
|||||||||||||||
環境貢献型製品の創出 |
・電動車の駆動用モーターに使用されるモーターコアやインバーター用の金属基板など電動車関連製品の開発・生産・安定供給 |
2025年5月決算説明会時点 |
||||||||||||||||
社会課題の解決に寄与する製品開発 |
・社会全体で情報化が加速するなかでのビッグデータ需要に対応するHDD関連部品や半導体プロセス部品の開発・生産・安定供給 |
2025年5月決算説明会時点 |
注)CNはカーボンニュートラルの略
区分 |
マテリアリティ |
主な取り組み |
目標・KPI |
|||||||||||||||
経営基盤 |
人の価値の 最大化 |
・人材の確保と育成 ・ダイバーシティ推進 ・働き方改革 ・人事制度改革 ・安心・安全な職場づくり |
・処遇改善、ライセンス手当制度拡充によるエンゲージメント向上 ・重筋作業の撲滅
|
|||||||||||||||
人権の尊重 |
・人権尊重方針の浸透 ・人権推進体制の強化 ・人権リスクに対する防止策の推進 |
・人権研修の実施と受講率100% ・当社及び国内連結会社での人権調査の実施 ・当社でのサプライチェーンにおける人権調査の実施 ・長時間労働防止のための取り組み実施 |
||||||||||||||||
コンプライアンス |
・役員、従業員への継続的な教育 |
・コンプライアンス意識調査結果に基づく問題点・課題の抽出とコンプライアンスプログラムへの落とし込み |
||||||||||||||||
グループ経営 |
・サステナビリティ、マテリアリティのグループでの取り組み ・当社及び連結会社への社長訪問によるコミュニケーションの実施(「TOP巡回」) |
・「TOP巡回」によるグループ一体感の醸成 ・グループ社長会、グループ会議体による情報共有 ・当社及び国内連結会社での従業員持株会加入率80%以上 ・グループ会社との連携による、働きやすい・働きがいのある職場づくりの促進 |
<マテリアリティの特定プロセス>
当社は、持続可能性に対し重要な財務的影響を与え、かつ、環境や社会にも重大な影響を与える課題について、 ①地球環境保全への対応「ニッパツグループ環境チャレンジ」、②人の価値の最大化の2つを特定し、各々の分野への対応を通じて、持続的な企業価値向上に努めております。
(3)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理
当社は、2024年4月にサステナビリティ推進委員会を立上げました。サステナビリティ経営推進のための重要事項について、内容に応じて、サステナビリティ推進委員会、経営戦略会議、取締役会で協議・審議のうえ、決定しています。
また、当社では、様々な観点からリスクを想定して未然防止を図り、影響を最小限にとどめるため、リスク管理規程を制定し、代表取締役社長を最高責任者、企画管理本部本部長を推進責任者とするリスク管理体制を構築しております。
サステナビリティ領域においてリスク発生が予見される事項は、サステナビリティ推進委員会で協議のうえ対応策を策定するとともに、重要度に応じて経営に報告する体制を構築しております。
<サステナビリティの考え方および推進体制>
https://www.nhkspg.co.jp/sustainability/management/approach
(4)地球環境保全への対応
当社は、地球環境保全への対応として、CO2排出量削減による脱炭素社会および産業廃棄物(非資源化物)ゼロの実現をマテリアリティ(重要課題)に掲げております。
当社グループでは1993年に環境ボランタリープランを公表以降、グループ全体で地球環境保全活動に取り組んでまいりましたが、持続可能な社会の実現と将来の当社グループのありたい姿をさらに明確にするため、2021年9月に、「ニッパツグループ環境チャレンジ」を宣言いたしました。現在、2026年度までの中期経営計画に沿って、生産本部毎にCO2・産業廃棄物(非資源化物)低減に向けた施策を推進し、地球環境対策委員会を通じて達成状況を確認するとともに、同委員会にて更なる低減方策を協議しながら取組んでおり、2024年度まで計画のとおり進捗しています。2025年度では、SCOPE3の情報収集や集計に向けて準備を進めてまいります。
ア)ガバナンス
「ニッパツグループ環境チャレンジ」の宣言に基づき、地球環境対策委員会では事業ごとの長期の環境活動計画をとりまとめる等、当社グループで持続可能な社会の実現に向けて活動を強化しています。
地球環境対策委員会は年2回開催され、環境チャレンジに関する中長期目標の設定、実現に向けたシナリオの策定を行い、活動を推進しております。推進の進捗状況は、経営戦略会議へ定期的に報告し、経営戦略へ反映しております。
イ)戦略
当社グループでは、「ニッパツグループ環境チャレンジ」に基づき、これまでも脱炭素社会の実現に向けてCO2排出量削減に取り組んできました。気候変動が当社に与えるリスクや機会とそのインパクトを把握し、当社の中長期的な戦略強化と、さらなる施策の必要性の検討を目的に、シナリオ分析を実施しました。
<TCFDシナリオ分析>
■気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に沿って、気候変動に起因するリスクと機会を網羅的に洗い出したうえで関連性の高いものを特定し、シナリオ分析によって各リスクと機会の重要度評価を実施しました。
■シナリオ分析では、当社が目指す厳しい温暖化対策を取ることにより産業革命時期比で気温上昇が2℃以下に抑えられるシナリオ(2℃以下シナリオ)と、参考として産業革命時期比で気温が4℃上昇するシナリオ(4℃シナリオ)という2つのシナリオを想定しました。
■各シナリオ下において2030年と2050年の時間軸で想定される外部環境や社会環境の変化をもとに、当社の事業活動に与える影響を評価しました。
想定したシナリオ
|
2℃以下シナリオ |
4℃シナリオ(参考) |
シナリオの概要 |
厳しい気候変動対策により温室効果ガス排出を抑制し、産業革命以前と比較した世界の平均気温の上昇を2℃以下に抑えるシナリオで、脱炭素社会への移行による影響が顕在化する。 |
気候変動対策が進展せず、産業革命以前と比較した世界の平均気温の上昇が4℃に到達するシナリオで、異常気象による物理的な影響等が大きく顕在化する。 |
想定される外部環境変化 |
・炭素税の導入や規制強化 ・再生可能エネルギーの普及 ・ガソリン車から電気自動車への移行 ・環境配慮型製品の普及 ・消費者行動の変化 ・顧客や投資家等の外部ステークホルダーからの評判の変化 |
・異常気象による大規模災害の発生回数の増加 ・平均気温の上昇 ・海水面の上昇 |
主な参照シナリオ・参考文献 |
・IEA「World Energy Outlook 2024」(NZE) ・IEA「Net Zero by 2050」 ・日本自動車工業会「2050年カーボンニュートラルシナリオ」 ・経済産業省他「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」 等 |
・IPCC「RCP8.5」シナリオ ・IEA「World Energy Outlook 2024」(STEPS) 等 |
リスク・機会一覧
注)重要度は、①財務影響度、②財務影響の発生可能性、③財務影響が及ぶ期間、④事業領域との関連性を評価軸として評価したものです。
ウ)リスク管理
当社では、代表取締役社長を最高責任者、企画管理本部本部長を推進責任者とするリスク管理体制を構築し、気候関連のリスク(移行リスク及び物理的リスク)を含め管理しております。リスク管理においてはリスクの未然防止を図り、被害を最小限にとどめるとともに、再発を防止するための対策を決定し、進捗管理をしております。
一方で、リスク管理において取締役会が明確に関与するガバナンスプロセスの構築は、これから実現すべき課題であると認識し、今後取り組んでまいります。
エ)指標・目標
当社は地球環境保全への対応を積極的に進めるべく、「ニッパツグループ環境チャレンジ」のもとでCO2削減目標を定めています。
「ニッパツグループ環境チャレンジ」
(当社および国内連結子会社を対象としたSCOPE1+SCOPE2におけるCO2排出削減目標)
①2039年までにカーボンニュートラルを達成する。そのために、2030年までにCO2排出量を2013年度比50%減にする。
②2039年までに産業廃棄物ゼロを目指す。そのために、2030年までに産業廃棄物量を2013年度比95%減にする。
加えて、2025年3月に、海外連結子会社を加えて、当社および国内外の連結子会社として2050年にカーボンニュートラル(SCOPE1+SCOPE2)を達成する目標を制定しました。
<CO2・産業廃棄物の排出量(※1)および低減に向けた主な施策>
項目 |
2024年 |
推進中の主な施策 |
||
目標 |
実績 |
|||
CO2 |
排出量 (千t-CO2) |
114 |
109 |
・太陽光パネルの設置(※2) ・電力会社からの再生可能エネルギーの使用 ・設備の電化 ・放熱ロス防止 ・LPGからLNGへの切替 ・空調設備更新 |
2013年比 削減率 |
△26% |
△30% |
||
非資源化物 |
排出量 (t) |
29 |
28 |
・材質判定機による廃プラの有価物化 ・汚泥リサイクル業者の再検証 |
2013年比 削減率 |
△76% |
△76% |
※1 当社および国内連結子会社を対象としたSCOPE1+SCOPE2
※2 当社6拠点、国内外グループ会社9社にて太陽光パネルを設置済みです。
(5)人の価値の最大化
当社を取り巻く社内外の環境は大きく変化してきており、将来にわたり社会に必要とされる会社であり続けるために人と組織のあるべき姿も変わりつつあります。当社のものづくりがこれからもお客様や社会の課題解決に貢献し続けるためには、人の価値を最大限に引き出す継続的な取り組みが一層重要になると考えています。
ア)ガバナンス
人事に関する重点施策は、経営戦略会議又はその下部機関である人事政策委員会で議論・審議を行い決定し、事業の目指す方向性と人事戦略との整合を図り推進する体制を整えています。各本部長はそれぞれの部門の活動状況を確認し、重要事項について経営戦略会議や取締役会で報告をする事で、適宜施策の見直しや組織運営・職場環境改善に繋げる体制を取っています。
イ)戦略
<方針>
2026中計グループ基本方針では、「人を大切にし、社会へ貢献する」をスローガンに、「ステークホルダーとの信頼関係の一層の強化」「安全・安心な会社、働きがいのある働きやすい職場づくり」「多様な人材の成長支援と活躍推進」を方針に掲げ、人づくり、組織づくり、制度・風土づくりの取り組みを進めます。
経営戦略と人事戦略を連動させ、取り組みの成果が経営方針の実現に結びつくよう2024年度に「求める人材像」と「目指す組織像」を制定しました。一人一人の「個の力」と個を活かす「組織の力」を融合させ、多様な人材が成長とやりがいを感じ、誰もが持てる力を発揮できる組織風土を醸成していく事で人の価値の最大化に繋げます。社訓・企業理念、外部環境の変化や将来の事業の方向性を踏まえ、当社で活躍する人の価値のさらなる進化を図るための様々な取り組みへ果敢に挑戦していきます。
<実行施策と取り組み状況>
当社が求める人材の確保と育成に向けた取り組みを強化し、目指す組織像を実現するための雇用環境整備を進めています。具体的な取り組みとして、「人材の確保と育成」「ダイバーシティ推進」「働き方改革」「人事制度改革」「安全・安心な職場づくり」に関する各種施策を実行しています。
<人材の確保と育成>
2024年度は、策定した「求める人材像」と「目指す組織像」を礎とし、採用、人材育成において新たな取り組みに着手しました。新卒採用では、「求める人材像」に合致した学生を採用できるよう新卒採用基準の見直しを図っています。女性総合職の新卒採用比率向上に向けた取り組みも継続しており、先輩社員との懇談会やキャリア面談等を行っています。人材育成においても、人事制度と人材育成の連動を高めるために、教育体系の再構築や研修内容の見直しに着手しました。
<ダイバーシティ推進>
2026中計では、これまでのダイバーシティ推進活動の継続に加えて、LGBTQ+やグループ会社への活動の展開を図っています。2024年度も、女性リーダー研修や管理職向けダイバーシティ研修の継続実施、育児関連制度の大幅拡充などを行い、2025年1月に当社では初めてとなる「プラチナくるみん認定」を取得しました。また、男性の育児休業取得率は、当初目標の「60%」を2024年度に早期達成したため、2030年度までに男性の育児休業取得率の目標を100%に上方修正しました。今後もニッパツグループで働く誰もが働きやすく働きやすい職場を目指してダイバーシティ推進の取り組みを継続していきます。
<働き方改革>
当社における働き方改革の取り組みは、労働生産性の向上を目指し、業務効率化や総労働時間削減等の取り組みと、付加価値の最大化を図るためのエンゲージメント向上の取り組みの両輪で進めています。業務効率化の取り組みは、DX推進プロジェクトを中心に活動をしています。エンゲージメント向上の取り組みは、従業員意識調査(エンゲージメント診断)を起点として、全社単位・職場単位で個々の課題に応じた組織改善の取り組みを進めています。従業員意識調査の結果は、2030年度までに75ptにするという目標を掲げ、年に1回実施をして取り組みの効果を測定し、施策の適宜見直し等を図りながら継続して組織改善の取り組みを行っています。
<人事制度改革>
2024年度は、策定した求める人材像・目指す組織像を礎として、等級制度・評価制度・賃金制度の見直しなど、人事制度改革に向けた検討を本格的に開始しました。
また、ベースアップや諸手当、福利厚生の拡充を通じた人への投資も強化しています。公的資格等を保有する人材に支給するライセンス手当制度は、毎年継続して新資格を追加しています。また、2025年4月には大幅なベースアップも実施しております。
<安全・安心な職場づくり>
2025年度は、労働災害の撲滅に向けて、グループ経営方針において、「火災・労働災害撲滅」を掲げ、従来からの安全活動の更なる強化に努めています。
また、女性や高年齢者を含めた従業員が安全・安心に働ける職場作りと多様性の推進を目指して、各工場における重筋作業の軽減を目指した取り組みを強化しています。健康推進の取り組みでは、2024年度はメンタルヘルス教育や健康イベントの開催、食育活動等を実施しています。また、ハラスメント撲滅に向けて、コンプライアンス通信の発行等による情報発信やハラスメントに関するテーマ別研修、コンプライアンス意識調査を毎年実施しており、法令及び企業倫理を順守するための啓発を行っています。
ウ)リスク管理
人の価値を最大限に高めるための方針や戦略の策定、指標と目標の決定、進捗管理等がさらに効果的に実施されるために、取締役会が監督やモニタリングをより適切に実施できるリスク管理体制の強化をすべく体制整備を検討していきます。
エ)指標及び目標
目指すべき姿(目標)とモニタリングすべき指標については、従来から管理している指標の集計方法や集計項目を見直し、更なる開示を今後検討してまいります。
分類 |
指標 |
実績 |
2030年度目標 |
女性活躍推進 |
女性管理職比率 |
3.2% |
5% |
|
総合職新卒採用における女性採用比率 |
24.3% |
20% |
|
男性の育児休業取得率 |
60.2% |
100% |
従業員エンゲージメント |
エンゲージメント診断結果 |
67.6pt |
75.0pt |
(注)1 実績と目標は提出会社の状況のみとなります。
2 女性管理職比率、総合職新卒採用における女性採用比率は2025年4月1日における実績となります。男性の育児休業取得率、エンゲージメント診断結果は2024年度の実績となります。
3 当社で実施するエンゲージメント診断は、従業員体験(Employee Experience)に着目した調査で満点を100とします。業務遂行、人事評価、人材育成、人材配置、仕事環境、企業文化等の多岐にわたる項目によるエンゲージメント診断を毎年定期的に行い、状況を把握し、従業員エンゲージメント向上のための施策を継続的に行っています。