事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
-
売上
-
利益
-
利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
介護事業 | 23,719 | 81.2 | 1,705 | 108.7 | 7.2 |
カラオケ事業 | 4,394 | 15.0 | -311 | -19.8 | -7.1 |
飲食事業 | 684 | 2.3 | 23 | 1.5 | 3.4 |
不動産事業 | 283 | 1.0 | 98 | 6.2 | 34.6 |
その他 | 131 | 0.4 | 53 | 3.4 | 40.6 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループは当社(持株会社)及び連結子会社である株式会社さわやか倶楽部、PT. Sawayaka Fujindo Indonesiaにより構成されており、主に5つの事業(介護事業、カラオケ事業、飲食事業、不動産事業、その他)を展開しております。当社は、持株会社としてグループ各社の戦略の立案をはじめ、グループ各社に対して経営全般にわたる管理・指導等を行っております。当社グループ各社の主な事業内容及びセグメントとの関連は次のとおりであります。
(1) 介護事業
当事業においては、福岡県北九州市を中心として、介護等が必要な高齢者を対象として主に介護保険法に基づく各種サービスを提供しております。
提供するサービスとしては、有料老人ホーム(介護付ホーム及び住宅型有料老人ホーム)を中心として、グループホーム、ショートステイ、ヘルパーステーション、ケアプランセンター、デイサービスセンター、小規模多機能型居宅介護施設、サービス付き高齢者向け住宅、訪問看護ステーション等があり、有料老人ホーム等の入居型施設を中心として各種介護サービスにかかる事業所を併設する等により事業展開を行っております。
また、障がい児童支援を行う事業として、障がい児通所支援事業放課後等デイサービスを運営しております。
なお、当連結会計年度末現在、118ヶ所197事業所を展開しており、各介護サービスの内容及び特徴は以下のとおりであります。
①介護付ホーム(当連結会計年度末現在における事業所数:72事業所※1)
介護保険法における「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた有料老人ホームであります。要介護者及び要支援者を対象としており、特定施設サービス計画に基づき、施設スタッフが入浴・排泄・食事等の介助、その他の日常生活上の支援、機能訓練等の介護サービスを提供しております。
②住宅型有料老人ホーム(13事業所)
特定施設入居者生活介護の指定を受けない形態の有料老人ホームであり、入居者に対して食事サービス及び日常的な生活支援等を提供しております。施設スタッフは原則として介護サービスを提供せず、入居者において介護が必要な場合は、別途契約により訪問介護等の外部サービスを利用することとなります。当社グループにおいては各種介護サービスの事業所を併設すること等により入居者が必要とする介護サービスを提供しております。
③グループホーム(15事業所)
要介護認定を受けた認知症高齢者を対象として、5~9人を1ユニットとして、施設スタッフの支援のもと家庭的な雰囲気の中で生活する入居型施設であり、入浴・排泄及び食事等の介護サービスを提供しております。
④ショートステイ(34事業所)
要介護者及び要支援者を対象として、介護される家族が一時的に介護困難となる場合等において、短期間入所により利用していただく介護サービスであり、利用者に対して、入浴・排泄・食事等の介助、日常生活のお世話及び機能回復訓練等のサービスを提供しております。
⑤ヘルパーステーション(10事業所)
要介護者及び要支援者を対象として、ホームヘルパーを派遣し、利用者の心身の特性等に応じた入浴・排泄・食事・外出等の身体介護及び清掃・洗濯・調理・買い物等の生活援助等の生活全般にわたる援助サービスを提供しております。なお、当該サービスは、主として当社グループが運営する住宅型有料老人ホーム等の入居者を対象としております。
⑥ケアプランセンター(5事業所)
専任のケアマネジャー(介護支援専門員)を配置し、要介護者及びその家族の希望を踏まえ、日常生活に関して状態の改善や自立を進めること等を目的としたケアプランの作成を行うほか、介護に関する相談や要介護認定の申請代行等のサービスを提供しております。
⑦デイサービスセンター(17事業所)
要介護者及び要支援者を対象として、利用者は日帰りで通う形態をとり、生活相談・機能訓練・食事・入浴・健康チェック等の各種介護サービスを提供しております。
⑧小規模多機能型居宅介護(1事業所)
利用者の在宅での自立した生活が継続できるように支援するサービスであり、利用者に対して、入浴・排泄・食事等のサービスを提供しております。利用形態については、利用者及びその家族の希望に応じて、「デイサービス(通い)」を中心として、「訪問介護(訪問)」及び「ショートステイ(泊まり)」を組み合わせ、24時間体制でサービスを提供するものであります。
⑨サービス付き高齢者向け住宅(1事業所)
高齢者住まい法の基準により、都道府県、政令市、中核市の登録を受けた住宅であり、住宅としての居室の広さやバリアフリーといった設備面での一定の条件を整備するとともに、ケアの専門家による安否確認や生活相談サービスを提供することにより、高齢者が安心して暮らすことができる環境を提供するものであります。
⑩障がい児通所支援事業(27事業所(生活介護※22事業所含む))
児童福祉法の基準により、主に6歳から18歳までの学校に通っている障がいのある子供たちが学校の帰りや土曜日、日曜日、祭日などの学校休業日や夏休み、冬休みなどの長期休暇に利用する通所訓練施設になります。また家族に代わり一時的にケアを代替することでリフレッシュして頂く家族支援サービスでもあります。
⑪訪問看護ステーション(2事業所)
居宅において介護を受ける要介護者・要支援者に対して、看護師や准看護師を派遣し、療養上のお世話や必要な診療の補助などのサービスを提供しております。
※1 介護付ホームの中には、サービス付き高齢者向け住宅の登録を受けた事業所が9事業所含まれています。
※2 障害者総合支援法に基づく障がい福祉サービスで、18歳以上の障がいを持たれた方で日常的に介護を必要とする方に対して、主に日中(昼間)に、入浴・排せつ・食事等の介護、調理・洗濯・掃除等の家事、生活等に関する相談・助言その他の必要な日常生活上の支援、創作的活動・生産活動の機会の提供のほか、身体機能や生活能力の向上の為に必要な援助を行う事業所。
(介護保険制度について)
「介護保険制度」とは、国民が支払う保険料と国及び地方自治体の税収を財源として要介護、要支援認定者に介護サービスを提供する制度であり、身体機能の衰えなどにより、介護を必要とする高齢者を社会全体で支える仕組であります。要介護又は要支援の認定を受けた高齢者は、実際の介護サービスにかかる費用の一割を自己負担する(一定以上の所得のある利用者は二割負担又は三割負担となる場合もある。)ことにより、各種介護サービスを受けることができます。当社グループの介護事業は、主として要介護又は要支援の認定を受けた高齢者に対して、介護サービスを提供しており、介護保険にかかる審査及び支払業務を行う各都道府県の国民健康保険団体連合会に対して、提供した介護サービスに応じた請求を行い、介護報酬を受領しております。
(事業展開について)
①地域及び事業展開について
当社グループは、当連結会計年度末現在、九州地域を基盤とし、全国各地域に事業所の展開を広げております。介護事業においては、介護付ホーム形態を事業所展開の中心として位置付けておりますが、当該事業所の開設は主に地方自治体の開所計画に応募する公募という形態でのみ可能となるため、現在は各地域の公募案件を中心に新規開設を図っております。また、それ以外の事業所の新規開設は、各地域における需要動向等を考慮して検討の上で決定しております。
②介護施設について
介護施設の新規開設は、多額の設備投資が必要となるため、家主が建設する介護施設を賃借する方式を優先的に考えております。しかしながら、実際には全ての介護施設においては当該方式による施設開設は困難であり、個別状況に応じて自社投資による施設開発も行っております。
なお、これらの自社開発施設については、一定の施設稼働率を確保した段階で国内外の投資ファンド等が出資する特別目的会社(SPC)へ売却を行うことにより賃借方式に切り替える等の対応を実施しております。
③入居一時金を受領しない料金形態について
当社グループの介護施設は、一部施設を除き、入居時において入居一時金を受領しない料金形態を採用しております。これは、入居希望者の所得や財産の水準に関わらず、より多くの高齢者に介護サービスを受ける機会を設けることを目的としており、また、事業展開においては、他社施設との差別化を図ると同時に、施設稼働率の向上及びその期間の短縮を図るものであり、当該施策により採算性向上を推進しております。
(2) カラオケ事業
当事業においては、カラオケボックスの運営を主に福岡県を中心に行っております。「コロッケ倶楽部」の屋号で展開を図っております。
カラオケ事業における店舗は、1店舗当たりのボックス数は30室程度の規模を基本としております。また、年中無休を基本とし、立地によって24時間営業の店舗も配置するなどして競合他社との差別化を図るとともに、昼間の営業においてはランチとカラオケのセット提供等により、夜間の営業においては食事付きコースや飲み放題コース等の展開による飲食比率の向上等を図っております。また、子どもからお年寄りまで幅広い顧客層の取り込みを目指した店舗展開を推進しております。
なお、出店数は、当連結会計年度末現在、カラオケ店舗67店舗を出店しております。
(店舗展開について)
当連結会計年度末現在の出店地域は下表のとおりであり、福岡県を中心とする九州各県及び山口県、広島県、滋賀県、兵庫県、静岡県、東京都、茨城県、神奈川県に店舗を展開しております。
当社グループにおいては、2008年頃までは、九州及び山口県の郊外型の店舗を中心に出店を行っておりましたが、カラオケ業界の市場動向等を考慮して、不採算店の整理を行い収益性の改善に注力しております。
(3) 飲食事業
当事業においては、主に居酒屋店舗等の運営を九州各県を対象として行っております。店舗コンセプトの異なる複数の店舗形態(業態)での展開を行っており、「かんてきや」(主にサラリーマン層が対象)、「再生酒場」「フジヤマ桜」(低価格居酒屋)等を展開することにより、幅広い顧客層の取り込みを図っております。また、既存店舗について店舗形態を変更しリニューアルすること等により、顧客を飽きさせずに集客を伸ばす取組を行っております。
なお、出店数は、当連結会計年度末現在、居酒屋10店舗となります。
(4) 不動産事業
賃貸マンションの賃貸・管理業務と不動産物件の売買・仲介業務を行っております。また、優良な介護施設を収益不動産として取得する取組も行っております。
(5) その他
その他におきましては、2022年8月10日付けにて特定技能外国人材の支援業務の委託を受けることができる登録支援機関として登録しており支援業務を行っております。2022年12月1日には有料職業紹介事業の許可を取得し、主に外国人材を対象とする人材紹介業務を行っております。
また、インドネシアで職業訓練校(日本語教育)も展開しております。
なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については、連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。
[事業の系統図]
事業の系統図は以下のとおりです。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国の経済は社会・経済活動の正常化に伴い、インバウンドの増加や賃上げ率の上昇などによる雇用・所得環境の改善が進み、緩やかな景気回復の動きがみられました。一方、円安による原材料価格の高騰、国際情勢の不安定化など、世界経済は依然として先行き不透明な状態が続いております。
このような環境の中で当社グループが運営する介護事業におきまして、2024年度は医療、介護、障がい福祉サービス等報酬の改定も同時に行われる、いわゆる「トリプル改定」の年となります。なお、介護保険制度改定では、①地域包括ケアシステムの深化・推進②自立支援・重度化防止に向けた対応③良質なサービスの効率的な提供に向けた働きやすい職場づくり④制度の安定性・持続可能性の確保、の4つの視点に基づいた内容が定められております。また、介護報酬の改定率についてはプラス1.59%、内訳としては介護職員の処遇改善分がプラス0.98%、介護職員以外の処遇改善分がプラス0.61%となりました。
今後の介護事業をとりまく状況として、65歳以上の高齢者数は2025年には約3,657万人、2042年には約3,878万人となることが予測されており、IT化による介護負担の軽減が期待されております。
しかし、デジタル化の進展だけでは人間性を低下させる可能性があるためテクノロジーを活用し、利用者様にとって最適なサービスを提供するためのデータ集積、業務の改善や効率化を進めることで職員の負担を軽減し、利用者様、職員にとってより良質な時間創出を図れる運営が必要となります。その上で、多様化する高齢者ニーズへの対応スキル向上、科学的根拠に基づいたデータ基点でのケアの最適化、利用者様の生活の質(QOL)向上、介護現場における働きやすい職場環境づくりの強化に取組んでおります。その為、当社グループが展開する介護事業におきましては、より専門性をもつ従業員を育成する社内認定資格制度において、あらたに利用者様の生活の質の向上を目的として、排泄ケアを中心とした多職種連携でのチームケアの実践に取組める人材育成を目的とした「排泄ケア専門士」、認知症ケアにおける基本的な知識や理念を理解し、多職種連携による効果的な認知症ケアの実践を目指す「認知症ケアリーダー」および介護ロボット等のテクノロジーを活用し、業務の改善や効率化を進めることで職員の負担を軽減し、利用者様、職員にとってより良質な時間創出を図れる人材育成を目的とした「ケアクリエイター」3種の認定資格を開始しております。
また、カラオケ事業および飲食事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響は収まったものの、コロナ前の生活習慣が元に戻ることはなく、完全な回復と言えるまでの状況には至っておりません。その他、原材料をはじめ光熱費や物流費、さらに人手不足に伴う人件費の増加など、さまざまなコストが上昇したことにより、想定よりも回復に遅れが見られております。
この結果、当連結会計年度の売上高は29,105,853千円(前年同期比0.9%増)、営業利益は208,513千円(同64.6%減)、経常利益は565,694千円(同52.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は法人税等調整額(益)1,651,084千円を計上したことにより2,051,278千円(同858.9%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
a. 介護事業
介護事業におきましては、介護付ホーム1カ所を開設しました。また、介護付ホーム1カ所および認知症対応型共同生活介護1カ所を事業譲受により開設しました。その他、住宅型有料老人ホーム1カ所、デイサービスセンターを1事業所、小規模多機能型居宅介護施設1事業所を閉鎖、放課後等デイサービス2事業所を近隣事業所と統合、2事業所を移転しており、当連結会計年度末時点での営業拠点は118カ所197事業所となりました。
なお、当連結会計年度での既存施設の平均入居率は93.1%(前年同期既存平均入居率91.5%)と安定的に推移しました。
それらの結果、売上高は23,718,502千円(前年同期比3.9%増)、セグメント利益は1,704,857千円(同7.5%増)となりました。
b. カラオケ事業
カラオケ事業におきましては、円安が進行し、原材料費、光熱費の高騰に伴う消費者の節約志向が高まり、不採算店舗については退店等を進め、固定費の削減に努めたものの、深夜帯や二次会需要の低迷により、店舗運営に厳しい状況となっております。
それらの結果、売上高は4,390,007千円(前年同期比11.1%減)、セグメント損失は311,028千円(前年同期はセグメント損失324,471千円)となりました。
なお、当連結会計年度において新規開店は行っておらず退店を9店舗行ったことから、当連結会計年度末時点での店舗数は67店舗(前年同期76店舗)となりました。
c.飲食事業
飲食事業におきましては、カラオケ事業と同様に、厳しい環境下でありましたが、業務の効率化やコスト削減に取組、収支の改善を図りました。この結果、売上高は646,524千円(前年同期比1.8%減)、セグメント利益は23,085千円(同26.5%増)となりました。
なお、当連結会計年度において新規開店及び退店は行っておらず、当連結会計年度末時点での店舗数は10店舗となりました。
d.不動産事業
不動産事業におきましては、販売用不動産の売買及び賃貸不動産の仲介業務等を中心に行っております。賃貸用不動産及び収益不動産が、堅調に収益を確保することができており、今後も当該事業においては情報収集の強化と積極的な展開を検討して参ります。
この結果、売上高は279,514千円(前年同期比20.2%減)、セグメント利益は97,907千円(同23.9%減)となりました。
e.その他
その他におきましては、特定技能外国人材の支援業務の委託を受けることができる登録支援機関として、外部への特定技能外国人材の紹介および登録支援機関として支援業務に注力しております。
また、グループ内の特定技能外国人材の支援業務についても内製化することでコスト削減に取組んでおります。
この結果、売上高は71,304千円(前年同期比11.6%増)、セグメント利益は53,196千円(同39.7%増)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べ62,555千円減少し、31,060,604千円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末より739,992千円増加し、15,736,778千円となりました。主な要因は、現金及び預金が858,421千円、売掛金が55,823千円増加し、有価証券が200,000千円減少したこと等によるものです。
固定資産は、前連結会計年度末より802,547千円減少し、15,323,826千円となりました。主な要因は、建物及び構築物が2,035,678千円、土地が426,207千円減少し、繰延税金資産が1,266,074千円、その他(投資その他の資産)が292,632千円増加したこと等によるものです。
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末と比べ1,937,549千円減少し、16,818,401千円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末より1,146,566千円減少し、8,116,903千円となりました。主な要因は、短期借入金が443,000千円、未払法人税等が509,682千円、その他(流動負債)が179,435千円減少したこと等によるものです。
固定負債は前連結会計年度末より790,982千円減少し、8,701,498千円となりました。主な要因は、長期借入金が327,718千円、繰延税金負債が386,229千円減少したこと等によるものです。
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末より1,874,993千円増加し、14,242,203千円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加と配当金の支払による減少により利益剰余金が1,856,790千円増加したこと等によるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて890,562千円増加し、10,984,263千円となりました。
各キャッシュ・フローの状況については下記のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、254,625千円(前年同期は1,986,306千円の収入)となりました。収入の主な内訳は税金等調整前当期純利益が685,467千円、減価償却費の計上が570,174千円、減損損失の計上が306,333千円であり、支出の主な内訳は固定資産売却益の計上が440,979千円、法人税等の支払額が920,100千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、1,738,941千円(前年同期は708,820千円の支出)となりました。収入の主な内訳は有形固定資産の売却による収入が3,190,517千円、投資有価証券の償還による収入が700,000千円、定期預金の払戻による収入が650,025千円であり、支出の主な内訳は有形固定資産の取得による支出が1,049,163千円、投資有価証券の取得による支出が633,158千円、定期預金の預入による支出が622,233千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,103,511千円(前年同期は255,610千円の支出)となりました。支出の主な内訳は短期借入金の減少額が443,000千円、長期借入金の返済による支出が5,946,408千円であり、収入の主な内訳は、長期借入れによる収入が5,522,000千円であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
該当事項はありません。
b. 受注実績
該当事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 当連結会計年度のその他は、介護事業・カラオケ事業・飲食事業・不動産事業以外の合計であり、株式会社ウチヤマホールディングスの有料職業紹介事業、特定技能外国人材等への支援業務及び合弁会社PT. Sawayaka Fujindo Indonesiaの職業訓練事業等が該当します。
3 前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績等は、以下のとおりであります。
a.経営成績の分析
(売上高)
売上高につきましては、29,105,853千円(前年同期比0.9%増)となりました。介護事業におきましては、前期開設した施設の入居者が増加したこと、また当期において介護付きホームを1カ所の新規施設開設等を行ったことにより、売上高は順調に推移いたしました。カラオケ事業及び飲食事業におきましては、物価高騰による個人の消費動向の変化や不採算店舗の退店等により、前年同期の売上高を下回る結果となりました。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識並びに分析・検討内容は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(売上総利益)
売上総利益につきましては、原材料、光熱費等様々なコストの上昇による厳しい環境が続いており、1,792,462千円(前年同期比14.7%減)となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費につきましては、業務効率化により、継続的にコスト削減に努めましたが、1,583,948千円(前年同期比4.7%増)となりました。主な内容は人件費及び租税公課となります。この結果、営業利益は、208,513千円(前年同期比64.6%減)となりました。
(経常利益)
営業外収益につきましては、補助金収入が減少したことにより、570,186千円(前年同期比20.9%減)となりました。営業外費用につきましては、支払利息及び災害損失が増加したことにより、213,005千円(前年同期比76.5%増)となりました。この結果、経常利益は、565,694千円(前年同期比52.4%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益につきましては、介護施設4施設及び不動産テナントビル1棟を売却したことによる固定資産売却益を計上し、440,979千円(前年同期比129.4%増)となりました。特別損失につきましては、介護事業、カラオケ事業及び飲食事業等において減損損失を計上したことから、321,206千円(前年同期比42.7%減)となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、法人税等調整額(益)1,651,084千円を計上したことにより2,051,278千円(同858.9%増)となりました。
b.財政状態の分析
当連結会計年度の財政状態につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利息の支払額
(注) 1 いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
2 キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローを利用しています。
3 株式時価総額は、期末株価×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
4 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。
5 2021年3月期の営業キャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率並びにインタレスト・カバレッジ・レシオは算定しておりません。
b.資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当連結会計年度におきましては、1,306,854千円の設備投資を行い、その主なものは、介護事業における介護施設及び不動産事業の賃貸マンションの取得によるものです。これらの設備投資においては、借入金及び自己資金等で賄っております。また、資金の流動性については、当連結会計年度における流動比率は、193.9%となっており、今後、十分な流動性を確保するために、比率を高めてまいります。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成の状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2025年5月20日に公表した「中期経営計画」(2026年3月期~2028年3月期の3ヵ年)において「成長戦略」及び「持続可能な成長への基盤作り」をこれからのテーマの中心におき、既存事業の充実に加えて、介護事業を中心としたM&Aや、新規事業の開発などを積極的に検討し、将来の企業の成長に向けての体制強化に取組、また、積極的な外国人材の採用及び廃棄物の削減等に注力し、中期経営計画の実現を進めてまいります。財務目標としては、2028年3月期においてROEは2.4%以上を確保できるよう努めてまいります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
(1) 報告セグメントの決定方法
当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、本社にサービス別の事業部を置き、各事業部は取り扱うサービス等について包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。したがって、当社は、各事業部を基礎としたサービス別のセグメントから構成されており、「介護事業」、「カラオケ事業」、「飲食事業」及び「不動産事業」の4つを報告セグメントとしております。
(2) 各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類
「介護事業」は有料老人ホーム・デイサービスセンター・グループホーム・ケアプランセンターの運営、福祉用具の販売・レンタル、障がい児通所支援事業放課後等デイサービス等を提供しております。「カラオケ事業」においてはカラオケ店を展開し、「飲食事業」は、居酒屋店舗の運営をしております。「不動産事業」は、販売用不動産の売買、ビル・住宅等の賃貸・管理及び仲介を行っております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益又は損失は、営業利益ベースの数値であります。
セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:千円)
(注) 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、職業訓練事業及び職業紹介事業を含んでおります。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:千円)
(注) 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、職業訓練事業及び職業紹介事業を含んでおります。
4.報告セグメント合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)
(単位:千円)
(単位:千円)
(注)全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
(注)全社資産は主に報告セグメントに帰属しない余資運用資金(現金及び預金)及び長期投資資金(投資有価証券)及び管理部門に係る資産であります。
(単位:千円)
(注)1 減価償却費の調整額(前連結会計年度20,630千円、当連結会計年度18,353千円)は、本社管理部門等に係るものであります。
2 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額(前連結会計年度40,869千円、当連結会計年度18,493千円)は、各セグメントに帰属しない全社資産における設備投資額であります。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:千円)
(注)「全社・消去」の金額は、セグメントに帰属しない全社資産に係る減損損失であります。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:千円)
(注)「全社・消去」の金額は、セグメントに帰属しない全社資産に係る減損損失であります。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
介護事業において、当連結会計年度に当社の連結子会社である株式会社さわやか倶楽部が株式会社あおいそらを吸収合併したことにより、負ののれん発生益16,602千円を計上しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。