人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数2,396名(単体) 4,101名(連結)
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平均年齢38.8歳(単体)
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平均勤続年数15.6年(単体)
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平均年収7,023,000円(単体)
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平均年収の
対前年増減率2.0%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
①連結ベースの企業戦略と関連付けた人材戦略
連結ベースの企業戦略と関連付けた人材戦略については、「第2 事業の状況 2サステナビリティに関する考え方及び取組 (5)人材戦略に関する基本方針等」に記載のとおりです。
②従業員給与等の決定方針
当社は、社員の成長と企業価値の向上を両立することを目的として、職務遂行能力、役割及び業績等を総合的に勘案して給与を決定しております。給与は、基本給及び業績等に連動する賞与等で構成し、外部水準も踏まえた競争力の確保に努めております。人事制度の基盤として職能資格制度を採用し、資格等級ごとに期待される役割・能力を明確化しております。また、管理職層においては職能に加えて役割レベルを処遇に直接反映する等、各人の担う役割に応じた処遇を行っております。さらに、育成段階の社員には一定の昇給機会を確保する一方、上位等級においては目標の達成度に加え、その難易度も評価に反映し、早期抜擢を含めたメリハリある処遇を行うことで、社員の挑戦を促進しております。なお、給与の決定にあたっては、評価結果等に基づき所定の承認プロセスを経て決定しております。
(2) 【従業員の状況】
①連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注)1.従業員数は就業人員(当グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当グループへの出向者を含んでおります)であります。
2.従業員数欄の[外書]は臨時従業員数(嘱託社員、パートタイマー等を含む)であります。
②提出会社の状況
2026年3月31日現在
(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)であります。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.従業員数欄の[外書]は臨時従業員数(嘱託社員、パートタイマー等を含む)であります。なお、平均年齢、平均勤続年数、平均年間給与には臨時従業員は含めておりません。
③労働組合の状況
当グループの労働組合は、オークマ労働組合(組合員数1,804名)、オークマ興産労働組合(組合員数180名)、及び大隈技研労働組合(組合員数47名)と称し、日本労働組合総連合会を構成する産業別労働組合であるJAMに加盟し、これを上部団体としております。
なお、労使関係については、相互信頼を基調として極めて良好であり、特記すべき事項はありません。
④管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
提出会社
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.「労働者の男女の賃金の差異」について、賃金や処遇に係る制度・体系において性別による差異はなく同一の基準で運用しています。現状の男女の賃金差異は、年齢、在籍年数、働き方(短時間勤務)、職種別の在籍人数等の人員構成の違いによるものです。
当社は、女性管理職の人数拡大に向けた人財育成を推進しており、また男女を問わず正規雇用の労働者に対し、子が小学校を卒業するまでの間、短時間勤務を可能とする等、中長期のキャリア形成を見据えた働きやすい環境づくりを進めています。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当グループが判断したものであります。
(1) 全般的なサステナビリティ課題への対応
ガバナンスとリスク管理
当グループは、安全保障、情報セキュリティに関する組織、及び会議体、そして社会・環境に関する会議体を設け、サステナビリティに関する重要事項はこれらの組織、会議体での議論を経て、執行役員会で審議、決定され、必要に応じて取締役会に報告又は付議されます。またESG推進室は、カーボンニュートラル、人権尊重等、環境や社会に関わる課題を見出し、提言を行うとともに、課題対応の取組を企画しその推進を図ります。
サステナビリティ体制
(2) 事業戦略を通じた社会課題の解決
世界が多岐にわたる環境・社会課題に直面する中、当グループは、企業理念や存在意義(Purpose)、そして事業活動をSDGsのゴールや課題に整合させることによって、当グループの「持続的な成長」を図りながら「持続可能な社会」の実現に貢献していく考えです。
持続可能な社会の実現に向け、当グループはイノベーションの創出を通して、少子高齢化に伴う労働力不足や脱炭素社会の実現等の社会課題の解決に貢献してまいります。またイノベーションを生み出す源泉は人材と考え、先端技術の研究・熟練技術の習得促進、ダイバーシティの推進、心身の健康の保持・増進、働きやすい環境づくり等、人的資本の強化を進めています。
マテリアリティ分析のプロセス
Step 1 課題と機会の抽出
国連グローバルコンパクトが発行するSDG Com-pass等のフレームワーク、グローバル・レポーティング・イニシアティブ(GRI)等が発行する報告基準を参照しながら、バリューチェーン全体(材料調達から製品の廃棄まで)を見渡して、当グループの技術・製品、販売、生産活動等が環境や社会へ与える、あるいは与える可能性のある正と負の影響について、また社会情勢や自然環境が当社の事業に与える影響について、各本部の事業計画の取組をSDGsのゴールに紐づけながら分析し、課題や機会を抽出しました。
Step 2 優先課題(マテリアリティ)の選択
当グループは、抽出した課題に対して、当グループが経済、環境、社会に与えるインパクトの大きさ、ステークホルダーや社会・環境にとっての重要度、コスト増加やリスクになる可能性、競争力強化や企業成長の機会という観点から重要性を評価し、マテリアリティを抽出しました。
労働人口の減少や省エネルギー・脱炭素化等、ものづくりに関わる社会課題に直面する中で、自社工場「Dream Site」においてこれらの課題解決を実証しています。そして、そこで得られた知識や技術を製品とともにソリューションとして提供しています。
このビジネスモデルでは、自社での課題解決のための取組が社会課題の解決につながります。また、当グループの工作機械はお客様に長期にわたって使用される生産財であることから、人や環境に大きな影響を与えると同時に、当グループの成長に大きな財務的影響を及ぼします。
高効率生産、省エネルギー、省資源等、気候変動や環境負荷低減に向けた技術・製品、また加工技術の向上、生産効率向上のためのソリューションを開発・提供し、「イノベーションの創出を通して、ものづくり産業の持続的な成長に貢献する」ためには、「イノベーションの源泉である人材を育成する」ことが重要であると考えています。
Step 3 課題に対する施策の立案、KPIの設定
選択した優先課題である「イノベーションの創出を通して、ものづくり産業の持続的な成長に貢献する」、「イノベーションの源泉となる人材を育成する」は、より具体的なテーマに落とし込み、KPIを定めて推進しています。
半期ごとに定める各本部の事業計画では、施策とマテリアリティやSDGsのゴールとの関連性が示され、各本部の事業計画は執行役員会で承認後、取締役会で報告が行われます。
(3) 脱炭素社会の実現への貢献
当グループは、低環境負荷の製品を開発し提供することが、お客様のニーズに応えることであるとともに、脱炭素社会の実現に資するものと考え、2021年9月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に賛同し、TCFDのフレームワークを踏まえた気候変動への対応を進めています。
①ガバナンス
当グループは、気候変動への対応をマテリアリティに位置づけています。具体的な目標や計画、施策は、当社の環境マネジメントシステムを統括する安全・環境会議、及び機会管理を行うESG推進室の提言を踏まえて、半期に1回、当社の全部門が参加する会議において事業計画として策定しています。同計画は執行役員会での承認を経て、その内容や進捗は取締役会に報告しています。また施策の進捗状況は全ての部門が参加して原則毎月1回開催される当社の経営会議で報告・議論され、必要に応じて追加措置や強化策等を施しています。
②リスク管理
「環境委員会」は毎月1回開催され、環境に関するリスクを評価・管理しています。評価結果は当社の各本部の担当役員及び本部長で構成する「安全・環境会議」で審議され、特に重要とされたリスクについては、代表取締役社長を議長とする執行役員会で審議しております。
③戦略、リスクと機会
当グループは主要生産拠点である国内の本社、可児、江南工場について、4℃シナリオと2℃シナリオの2つのシナリオにより気候変動が及ぼすリスクと機会について評価を行いました。その結果、物理リスクは軽微であると判断しております。移行リスクにつきましては、主にはScope2に相当する電力消費に伴う間接的な温室効果ガスの排出に伴うものであり、自社内において温室効果ガスが大量に発生する機器、工程はないことを確認いたしました。
また、気候変動への対応は、製品を生産する際の温室効果ガス排出量削減は元より、お客様の工場で稼働する際の電力消費量の削減が重要になります。高い生産性と高エネルギー効率を併せ持つ環境負荷を低減する技術・製品を提供することでお客様の脱炭素化のニーズに応え、脱炭素社会の実現に貢献するとともに、気候変動、脱炭素化の対応は当グループの成長の機会としています。
[移行リスク・物理リスク]
[機会]
④指標と目標
当グループは、パリ協定を踏まえた我が国の気候変動への取組に沿って、Scopeごとのネットベース及びグロスベースの温室効果ガス排出目標を設定しています。中間目標として2030年度までにScope1及びScope2の温室効果ガス排出量についてネットベースでカーボンニュートラルの達成、グロスベースで2013年度比90%削減を設定しています。また、長期的目標として2050年までにScope1、Scope2、及びScope3の温室効果ガス排出量をネットベースでカーボンニュートラル化することを設定しています。
⑤移行計画
当グループにおける気候変動に関するリスクと機会を踏まえ、カーボンニュートラルを達成すべく移行計画を策定しています。
a. 省エネ
当グループのエネルギー消費量のうち、生産拠点である当社の電力消費が約70%を占めています。生産における電力消費を抑制するためには、生産設備の大半である自社製工作機械のさらなる省エネ化が必要です。また、照明のLED化、省エネ型空調機器の切り替えも進めており、費用対効果を見極め、進めていく考えです。
b. 創エネ
2022年度から太陽光発電の設置やPPA(電力購入契約)も活用しており、再生可能エネルギーの利用を促進していく考えです。
c. オフセット
省エネ、創エネの取組による自助努力で削減できない温室効果ガス排出量については、エネルギー属性証明書やカーボン・クレジットを活用し、自主的にオフセットしてカーボンニュートラル化する考えです。
具体的には、当グループの国内拠点は日本が認証するJ-クレジットの再生可能エネルギー由来のクレジットを使用し、海外拠点については団体が認証するVCS(Verified Carbon Standard)やCAR(Climate Action Reserve)等のボランタリークレジットを使用しています。
⑥温室効果ガス排出量
当グループのScope1及びScope2の温室効果ガス排出量については、「温室効果ガスプロトコルの企業算定及び報告基準(2004年)」に基づき算定し、情報開示しています。
算定期間は、原則として当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日まで)で温室効果ガス排出量を算定しています。決算期が12月末である一部の連結子会社については、財務情報及び関連する環境データの管理単位との整合性を考慮し、暦年(2025年1月1日~2025年12月31日まで)を算定期間として採用しています。
活動量は、当連結会計年度の該当する活動量に、当連結会計年度末において入手可能な国立研究開発法人 産業技術総合研究所の「AIST-IDEA」における排出係数を乗じることを基本とし、次の方法により温室効果ガス排出量を算定しています。
a. Scope1の温室効果ガス排出量
当グループにおけるScope1の温室効果ガスの発生要因は、主にガス空調で使用する都市ガス及び天然ガスです。その他に、フォークリフトで使用するLPガス及び軽油、空調機器等から漏洩するHFCs等を含みます。
b. Scope2の温室効果ガス排出量
当グループにおけるScope2の温室効果ガスの発生要因は、主に部品の機械加工及び製品の組立等で使用する電力です。さらに、当グループはロケーション基準によるScope2の温室効果ガス排出量に加え、マーケット基準によるScope2の温室効果ガス排出量を開示することを選択しています。
・ロケーション基準
当グループ国内拠点の排出係数は、当連結会計年度末において入手可能な環境省の「電気事業者別排出係数」における全国平均係数とし、ロケーション基準によるScope2の温室効果ガス排出量を算定しています。また、当グループ海外拠点の排出係数は「AIST-IDEA」における国別排出係数とし、ロケーション基準によるScope2の温室効果ガス排出量を算定しています。
・マーケット基準
当グループ国内拠点の排出係数は、当連結会計年度末において入手可能な環境省の「電気事業者別排出係数」における電力契約ごとの排出係数とし、電力契約ごとの排出係数を把握できない場合は全国平均係数とし、マーケット基準によるScope2の温室効果ガス排出量を算定しています。また、当グループ海外拠点の排出係数は、原則として当連結会計年度末の電力契約ごとの排出係数とし、電力契約ごとの排出係数を把握できない場合は「AIST-IDEA」における国別排出係数とし、マーケット基準によるScope2の温室効果ガス排出量を算定しています。
当グループは、開示内容の透明性及び信頼性の向上のため、Scope1及びScope2の温室効果ガス排出量について、2021年度から一般財団法人 日本品質保証機構による限定的保証水準における第三者検証を受けており、2025年度についても第三者検証を実施中です。
当グループにおける2025年度の温室効果ガス排出量は、Scope1とScope2のマーケット基準を合わせて6.8千t-CO2eとなりました。また、中間目標として設定したScope1及びScope2の温室効果ガス排出目標は、ネットベースで4.1t-CO2e、グロスベースで2013年度比81%削減となりました。
当社における2025年度の温室効果ガス排出量は、Scope1の温室効果ガス排出量削減のための取組として、ガス空調の電化等を実施することで前年度に対して2.1千t-CO2eを削減し、Scope2の温室効果ガス排出量削減のための取組として、事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーに切り替え、Scope1とScope2のマーケット基準を合わせて2.3千t-CO2eとなりました。また、当社は日本が認証するJ-クレジットの再生可能エネルギー由来のクレジットを2.3千t-CO2eを活用し、ネットベースでのScope1及びScope2の温室効果ガス排出量は0.0千t-CO2eとなり、カーボンニュートラルを達成しました。
(単位:千t-CO2e)
(注) 1.カーボン・クレジットによるオフセットは含みません。
2.2026年6月現在の算定値となります。なお、温室効果ガス排出量の透明性及び信頼性の向上の
ため、現在、第三者検証を実施中です。
Scope1及びScope2の温室効果ガス排出目標に対する進捗
(注) 1.2013年度の値には一部、推計値を含みます。
2.ネットベースの温室効果ガス排出量には、カーボン・クレジットによるオフセットを含みます。
(4) サプライチェーンを含めた人権尊重の取組
当グループは工作機械のグローバルメーカーとして、多岐にわたるサプライチェーンとつながりを持ち、また製品は幅広い産業分野、顧客層のユーザーに及んでいます。サプライチェーンにおける人権尊重は当グループの事業を営む上で重要な基盤のひとつと考え、人権リスクの把握と低減を図っております。また取引先をはじめとするビジネスパートナーに対しても人権尊重を働きかけてまいります。
当グループは、国際的に認められた人権(「国際人権章典」で表明されたもの及び「労働における基本的原則及び権利に関するILO(国際労働機関)宣言」に挙げられた基本的権利に関する原則等)を尊重し、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」等のガイドラインに沿って、人権尊重に取り組んでおります。また、事業活動を行うそれぞれの国や地域で適用される法令を遵守し、国際的に認められた人権と各国や地域の法令の間に矛盾がある場合には、国際的な人権の原則を可能な限り尊重するための方法を追求してまいります。
(5) 人材戦略に関する基本方針等
当グループは、工作機械メーカーとしての従来のものづくりに加え、お客様のバリューチェーンの一員としてお客様とともに新たな価値を創出する「コトづくり」に取り組んでいます。これらにおいては、技術力や開発力、現場力といった強みを発揮し、「総合ものづくりサービス企業」として価値提供を行っています。こうした価値創出を支える基盤として、人財を重要な競争力の源泉と位置付けるとともに、人財戦略を経営戦略の実現を支える基盤と捉え、「人づくり」を重要課題としています。この考えのもと、人財戦略は各社の事業特性や各国の法制度・労働慣行を踏まえ、各社主体で推進しています。グループとしても、経営戦略と整合した人財基盤の強化に向け、人財の確保・育成、能力開発、組織風土の醸成の観点から、各社の取組を促進しています。
その中で当社は、本社・研究開発・主要製造拠点としての役割を担う中核企業として、事業戦略に資する人財の育成・活用に重点を置き、人財戦略の高度化を図っています。これらの取組は、事業環境や経営課題を踏まえ、適宜見直しを行います。
①ガバナンス
人的資本に関するガバナンス体制として CHRO(最高人事責任者) を設置し、採用、人財育成、労務、労働安全衛生等、人事領域全般に関する基本方針の策定及び施策の推進を統括しています。人的資本に係る重要事項については、以下の会議体が中心的役割を担っています。これらの会議体での議論を踏まえて策定された具体的な目標・計画・施策は、半期に1回事業計画としてまとめ、全部門が参加する事業計画検討会で審議されます。その後、当該事業計画は執行役員会での承認を経て、取締役会に報告され、取締役会にて報告内容に対する審議と指導及び実行のモニタリングが行われます。
■安全・環境会議
労働安全衛生に関する当社最高機関として、安全・衛生及び労務に関わる重要事項を審議し、職場における安全確保、健康維持、労働環境改善に関する施策の検討・推進を行います。
■執行役員会
採用戦略、人財育成方針等、組織の持続的な成長に関わる重要事項を審議・決定します。CHRO は執行役員として、人財戦略に関わる重要事項について企画立案及び論点整理を担い、執行役員会における審議を支えます。
②リスク管理
当社は既存の会議体及び業務プロセスを通じて、人的資本に関するサステナビリティ関連のリスク・機会を識別・評価し、管理しています。
■安全・環境会議による安全衛生リスク管理
労働災害、作業環境、健康リスク等について、リスクの洗い出し・評価を定期的に実施し、改善施策を検討・推進しています。
■執行役員会による人財リスク・機会の管理
労働市場動向、人財獲得の課題、次世代人財の育成等を踏まえ、採用計画、教育体系等を審議し、人財リスク低減及び機会創出を図っています。
■CHROによる統括的管理
CHRO は人事領域全体に関わるリスク及び機会を横断的に把握し、関係部門と連携して対応策を企画・実行する役割を担います。
今後は、既存の枠組みを基盤に、人的資本に関するリスク管理の体系化とサステナビリティ戦略との連動に向けた取組を検討・推進していく予定です。
③戦略・リスクと機会
工作機械は、金属等の工作物に切削や研削等の加工を施す、ものづくりに不可欠な機械であり、製造プロセスの最上流を担い製造業の設備投資の中核をなす資本財です。そのため、工作機械メーカーには、個別工程の最適化にとどまらず、ものづくり全体を俯瞰し、中長期的な視点で将来像を描くことが求められています。
近年、ものづくりの現場は、脱炭素・省エネルギー要請の高まりによる加工精度やプロセス要件の高度化、熟練技能者の減少や労働力不足を背景とした工程設計・加工条件設定の高度化及び自動化ニーズの拡大、地政学リスクや供給網再編、原材料価格変動等による不確実性の増大等、大きな転換点を迎えています。さらに、お客様のグローバル生産戦略の変化に伴い、より迅速かつ総合的な提案力・サポート力の重要性も高まっています。
このように環境変化のスピードが年々増す中、短い意思決定サイクルの中で状況を的確に捉え、学び、行動につなげられる人財を中核に据えることが、競争力の維持・強化に直結します。そのため当社は、個々の専門性の高度化に加え、企業理念や事業の方向性を踏まえながら、技術・市場・組織を横断して課題を捉え、将来を見据えた判断や企画ができる人財層の裾野を広げていくことが、持続的な競争力確保に不可欠であると認識しています。
当社は工作機械の製造・販売・サービスを単一事業として展開し、長年にわたり高い技術力と現場力を強みとして競争力を築いてきました。一方で、事業環境や技術の高度化・複雑化を背景に、従来の経験重視型の人財育成に加え、分野横断的な構想力や将来の経営・事業を担う人財の育成が重要な課題となっています。
この認識の下、中期経営計画2025における重点施策の一つとして人事制度の改定を実施しました。新制度では、発揮能力及び成果の適切な評価、成長課題の明確化とフィードバック、ならびに知識・経験の多様化を促進する柔軟な配置を重視し、人財の能力発揮と計画的な育成を図っています。同制度は2025年度中に全社員(再雇用者を除く)に導入され、現在は運用フェーズに移行しています。
また、将来の経営・事業を担う中核人財やマネージャー層の年齢構成を重要な経営課題の一つと捉え、次世代の経営人財・リーダー候補の発掘及び育成に向けた取組を開始しています。
当社は、この人事制度改定と中核人財・マネージャー層の育成・強化を起点として、人財の能力発揮を最大化し、変化に柔軟に適応できる人財基盤の構築を進めることで、事業環境の変化を機会として捉え、持続的な価値創出につなげていきます。
a.人材の育成に関する方針
新たな価値創造においては、社員の成長こそが競争力の源泉になるとの考えから、「人づくり」に重きを置き、求める人財像に向けた人財育成を強化しています。当社は、2019年に教育に関しての総称を「Okuma University」とし、「創発と熟練」、「ものづくり教育」、「階層別教育」、「キャリア自律」といったテーマを軸に、部門ごとの必修研修プログラムを定めつつ、新たに本部の垣根を越えて学ぶ場の提供までを行っています。
2025年度は、新人事制度の全面導入に伴い、管理職への後進(部下・後輩)の育成を含むマネジメント力強化に重点を置いた教育(階層別教育)、制度の理解促進と評価基準の共有強化、評価者研修に注力してまいりました。
教育全体像(2026年3月版)
b.社内環境整備に関する方針
企業価値向上に繋がる新たな価値創造を実現するには、多様な個人が最大限能力を発揮することが不可欠と考え、異なるバックグラウンドを持つ人財の採用・登用、そして活躍できる仕組み・環境の整備を進めています。また、当社は「健康経営宣言」に則り、健康経営を推進しています。
・健康経営宣言
オークマは、社員一人ひとりが心身ともに健康で活き活きと働き、やりがいと成長を感じて
充実した毎日を過ごせる環境を創造します。
「ものづくりサービスの力で社会に貢献する」ため、健康経営に取り組むことを宣言します。
当社は女性活躍の促進としては、育児をしながら働き続けられる環境整備としての短時間勤務制度の拡充や時間単位有休制度の導入等、柔軟な働き方を推進しています。また部門横断の活発なコミュニケーションにより新たな気づきやイノベーションの創出を促進するため、談話スペースを設ける等、オフィスフロアの改装、リノベーションも段階的に進めております。
④指標と目標
当社は人事制度改定によって整えた制度的基盤を、実際の行動や意思決定として定着させていくことが重要であると考えています。そこで、中期経営計画2028(2026年度~2028年度)においては、人財戦略の進捗を以下の2つの指標に集約して継続的にモニタリングします。
これらの指標は、短期的な成果を直接測るものではなく、人的資本に関する結果指標を設定する前提として、評価・育成・配置の運用定着や人財ポートフォリオ管理がどの程度機能しているかといった基盤整備の進捗や成熟度を確認することを目的としています。
各指標については、その達成状況を多面的に把握するため、成長課題の明確化やフィードバックの実施状況、重要ポジションにおける人財構成や後継候補の把握状況、ストレスチェックの指標等、複数の観点から継続的にモニタリングします。
・ダイバーシティ指標と目標
中長期的な企業価値向上に向けて、意思決定層における多様性の確保を重要な経営課題の一つと位置づけています。工作機械事業においては技術・技能職が中心である事業特性から、管理職候補となる基幹職における女性比率が低水準にとどまってきたほか、過去の制度設計に起因する構造的制約も存在していました。
こうした認識の下、当社は中期経営計画2025において、採用・雇用・育児支援の各領域でダイバーシティに関する指標を設定し、取組を進めてきました。その結果、新卒採用に占める女性割合やキャリア採用割合等の指標においては目標を達成する一方、障がい者雇用率や男性育児休業取得率については継続的な定着及び安定的な維持に向けて取組を進めていく必要があると認識しています。
今後3か年の目標(2026~2028年度)においては、将来の意思決定層の多様化に向けた先行指標として、採用段階における女性比率及び男女別の育児休業取得率の2指標に重点化しています。採用における一定割合の女性人財の確保は、将来の管理職候補層の多様性を高めるために重要であり、また、男女を問わず育児休業を取得しやすい環境を整備することは、ライフイベントを前提とした柔軟な意思決定が可能な組織づくりにつながると考えています。なお、指標の重点化は、障がい者雇用を含むその他のダイバーシティ課題への取組を後退させるものではなく、当社は引き続き法令を遵守し、働きやすい職場環境の整備を継続して進めていきます。
これらの取組を通じて、多様な価値観を有する人財が活躍し、意思決定に参画できる組織基盤の構築を進め、持続的な企業価値の向上を目指していきます。
[中期経営計画2025の重点指標・目標・実績]
(注)1.男性育児休業取得者比率については、従来、相対的に低い水準にとどまっていた状況を踏まえ、「取得率100%」の目標を設定しました。この目標は、取得行動を強く後押しする経営からのメッセージとして、一定の行動変容を促す効果を発揮しました。
[2028年度(3か年目標)の重点指標・目標・実績]
(注)1.2026~2028年度の目標値(20%)は、2025年度実績(25%)の水準を踏まえ、単年度の変動に左右されずに女性人財を継続的に確保するための維持目標として設定しています。
(注)2.育児休業の取得は個人の意思を尊重すべきとの考え方の下、取得しやすい環境整備を前提に、男性育児休業取得率の目標を80%に改定しました。前段の「取得率100%」の目標設定により取得行動が大きく促進されたことを踏まえ、今後は制度利用の定着および継続的な維持に重点を置く観点から設定したものです。