2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    1,261名(単体) 224,438名(連結)
  • 平均年齢
    43.1歳(単体)
  • 平均勤続年数
    15.9年(単体)
  • 平均年収
    8,718,000円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    0.9%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

① 企業戦略と関連付けた人材戦略

「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 B 人的資本」をご参照ください。

 

② 従業員給与等の決定方針

人力依存度が高い郵政事業において、人材の獲得・定着は重要課題であり、そのための従業員の給与水準見直しは毎年行っております。なお、給与水準の見直しにおいては「魅力ある職場・希望を持って長く働ける環境の構築/従業員の企業価値向上意識の醸成」を目指し、労使一体となって経営状況を踏まえた議論を実施しております。

 <賃上げ>

2025年度賃上げ率

(グループ4社(当社及び事業子会社)統一)

3.12%

 

 <初任給水準>

 

2024年度入社

2025年度入社

金額

224,200~251,100円

234,200~262,300円

増加率(前年度比)

約4.5%

 

 ※総合職(大卒)の初任給

 

臨時従業員に対する処遇の見直しについても同様に、毎年継続して取り組んでおり、早期に有期雇用から無期雇用に転換できるよう、無期転換時期を法定よりも早く(通算3年)設定することや、無期転換した社員に対して、病気休暇・扶養手当の拡充等を実施しております。

その他、昨今の職場課題に対応する観点から、転居を伴う転勤の労苦に報いるための転居転勤一時金や、育児・介護休業の取得を職場全体で後押しする風土の醸成のため、休業者の業務を応援する周囲の社員に支給する育児・介護休業応援一時金を新たに導入しました。

なお、最大人員会社である日本郵便においても同様の方針です。

 

(2) 【従業員の状況】

① 連結会社の状況

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

郵便・物流事業

108,402

[91,182]

郵便局窓口事業

74,491

[30,186]

国際物流事業

9,353

[2,476]

不動産事業

300

[34]

銀行業

10,771

[2,278]

生命保険業

18,487

[2,294]

その他

2,634

[3,043]

合計

224,438

[131,493]

 

(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員等)を含み、派遣社員を除く。)は報告対象期間の平均人員を[ ]内に外書きで記載しております。

 2.当社の従業員はすべてその他に属しております。

 

 

② 提出会社及び最大人員会社の状況

2026年3月31日現在

会社名

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

提出会社

(当社)

1,261

43.1

15.9

8,718

0.85

[229]

日本郵便

168,922

45.4

20.1

6,503

1.57

[116,729]

 

(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数(派遣社員を除く。)は報告対象期間の平均人員を[ ]内に外書きで記載しております。

2.平均年齢、平均勤続年数及び平均年間給与は、臨時従業員を除いております。

3.平均勤続年数は、郵政省、郵政事業庁、公社等における勤続年数を含んでおります。

4.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

5.提出会社(当社)の平均年齢と平均勤続年数は、当社で勤務する者(他社への出向者を含まず、他社からの出向者を含む)の集計としております。

 

③ 労働組合の状況

当社グループにおいては、日本郵政グループ労働組合等の労働組合が組織されております。

また、労使関係については概ね良好であり、特記すべき事項はありません。

 

④ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成27年法律第64号)等に基づき、当社及び連結子会社が公表している指標は次のとおりであります。なお、管理職に占める女性労働者の割合は2026年4月1日時点、その他の指標は当連結会計年度における実績を記載しております。

 

 ア 提出会社及び主たる子会社

提出会社及び

主たる子会社

管理職に占める女性労働者の割合(%)

育児休業取得率(%)

労働者の男女の賃金の差異(%)

(男性の賃金に対する女性の賃金の割合)

男性

女性

全労働者

うち正規

(無期)労働者

うち非正規

(有期)労働者

日本郵政(当社)

17.8

100

100

68.4

68.8

56.8

日本郵便

9.5

100

100

61.1

61.5

63.7

ゆうちょ銀行

20.8

100

100

68.8

67.3

72.0

かんぽ生命保険

10.6

100

100

75.1

73.2

80.8

上記4社全体の数値

10.5

100

100

62.7

63.1

63.5

 

(注) 1.管理職に占める女性労働者の割合は、各会社で本籍とする社員を対象としており、他社からの出向者を含めておらず、他社への出向者を含めております。なお、かんぽ生命保険においては2022年4月からの新しいかんぽ営業体制への移行に伴う他社からの出向者を含める場合の割合は10.4%です。

2.育児休業取得率は、各会社を本籍とする社員を対象としており、他社からの出向者を含めておらず、他社への出向者を含めております(出向契約の締結内容に基づく個別取扱いを除く。)。加えて、臨時雇用(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含みます。)を含めておりません。また、当連結会計年度に本人または配偶者が出産した社員のうち、育児休業等を開始した社員(開始予定の申出者を含む。)の割合を記載しております。なお、かんぽ生命保険においては2022年4月からの新しいかんぽ営業体制への移行に伴う他社からの出向者を含める場合の男性労働者の育児休業取得率は100%、女性労働者の育児休業取得率は100%であります。

3.労働者の男女の賃金の差異は、各社の賃金台帳に記載がある社員を対象としており、出向契約の締結内容に基づき、各社において給与を支払っている他社からの出向者及び他社への出向者を含んでおります。

4.労働者の男女の賃金の差異は、各社の賃金台帳を基に、その各社において雇用する男性労働者の賃金の平均(平均年間賃金=賃金総額÷人員数)に対するその雇用する女性労働者の賃金の平均の割合を記載しております。総賃金から退職手当は除き、人員数から休職中の社員は除いております。また、無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)は正規(無期)雇用労働者に含めて記載しております。

5.労働者の男女の賃金の差異の補足(差異の要因等)は下記のとおりであります。なお、給与体系は性別に関係なく同一であります。

 

(日本郵政)

< 正規労働者 >

・ 給与が高い管理職における女性割合が低い。

・ 給与が高くなる主要要素の1つである勤続年数について、男性の方が、2026年4月1日時点で平均勤続年数が約5年以上長い(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)は除く)。

< 非正規労働者 >

・ 男性のうち約6割弱を占める専門職採用者の給与が高い。

(日本郵便)

< 正規労働者 >

・ 給与が高い管理職における女性割合が低い。

・ 給与が高くなる主要要素の1つである勤続年数について、男性の方が平均勤続年数が長い(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)は除く)。

・ 時給制の無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)において、賃金単価の高い郵便・物流事業に男性社員が多い。

・ 時給制の無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)の女性は、パートタイム(例:1日4時間)で働く社員が多く総労働時間が短い。

< 非正規労働者 >

・ 賃金単価の高い郵便・物流事業に男性社員が多い。

・ 時給制契約社員において、パートタイム(例:1日4時間)で働く女性が多く総労働時間が短い。

(ゆうちょ銀行)

< 正規労働者 >

・ 年齢構成の男女比率に偏りがあり、相対的に賃金水準の高い高齢層・管理職層の女性比率が低い。

< 非正規労働者 >

・ 期間雇用社員(有期)の無期雇用への転換により、賃金水準の高い高齢再雇用社員の割合が高まり、かつ男性社員が高齢再雇用社員の約7割を占めている状況から差異が生じている。

(かんぽ生命保険)

< 正規労働者 >

・ 年齢構成を踏まえた男女比率に偏りがあり、相対的に賃金水準の高い高齢層・管理職層の女性比率が低い。

< 非正規労働者 >

・ 相対的に賃金水準の高い高齢再雇用社員および専門職社員の男性が、非正規社員の約9割を占めている状況により、賃金差が生じている。

 

 

 イ その他の連結子会社

連結子会社

管理職に占める女性労働者の割合(%)

育児休業取得率(%)

労働者の男女の賃金の差異(%)

(男性の賃金に対する女性の賃金の割合)

男性

女性

全労働者

うち正規(無期)労働者

うち非正規(有期)労働者

日本郵便輸送株式会社

-

80.0

100.0

68.2

75.2

60.4

日本郵便メンテナンス株式会社

-

100.0

(対象なし)

67.9

73.9

69.1

JPビズメール株式会社

13.0

(対象なし)

(対象なし)

46.3

59.4

53.1

株式会社JPメディアダイレクト

19.1

-

-

-

-

-

株式会社郵便局物販サービス

-

(対象なし)

100.0

75.5

79.7

63.4

日本郵便オフィスサポート株式会社

8.6

100.0

100.0

51.3

66.2

60.7

日本郵政インフォメーションテクノロジー株式会社

7.5

-

-

-

-

-

トナミ運輸株式会社

7.4

67.6

100.0

64.1

71.9

75.6

トナミ運輸信越株式会社

0.0

100.0

100.0

53.0

54.9

69.7

トナミ運輸中国株式会社

0.0

-

-

-

-

-

阿南自動車株式会社

13.0

0.0

(対象なし)

57.1

69.4

54.0

京神倉庫株式会社

8.0

100.0

100.0

63.4

84.2

87.6

北陸トナミ運輸株式会社

13.6

(対象なし)

(対象なし)

75.1

76.2

90.3

トナミシステムソリューションズ株式会社

10.7

-

-

-

-

-

トナミ国際物流株式会社

25.6

-

-

-

-

-

新生倉庫運輸株式会社

18.2

-

-

-

-

-

東海トナミロジスティクス株式会社

7.1

-

-

-

-

-

関東トナミ運輸株式会社

13.6

-

-

-

-

-

トナミ首都圏物流株式会社

26.7

-

-

-

-

-

福井トナミ運輸株式会社

11.1

-

-

-

-

-

トナミ近畿物流株式会社

0.0

-

-

-

-

-

 

 

 

連結子会社

管理職に占める女性労働者の割合(%)

育児休業取得率(%)

労働者の男女の賃金の差異(%)

(男性の賃金に対する女性の賃金の割合)

男性

女性

全労働者

うち正規(無期)労働者

うち非正規(有期)労働者

石川トナミ運輸株式会社

0.0

-

-

-

-

-

株式会社ケーワイケー

28.6

-

-

-

-

-

トナミ商事株式会社

15.6

-

-

-

-

-

山一運輸倉庫株式会社

0.0

-

-

-

-

-

トナミコールドロジスティクス株式会社

5.3

-

-

-

-

-

日新冷凍運輸株式会社

33.3

-

-

-

-

-

嶋本運輸株式会社

16.7

-

-

-

-

-

JPロジスティクス株式会社

7.7

44.0

100.0

69.8

76.0

80.4

JP楽天ロジスティクス株式会社

11.5

66.7

100.0

51.7

64.5

93.0

かんぽシステムソリューションズ株式会社

10.7

93.3

100.0

79.8

79.2

92.9

日本郵政コーポレートサービス株式会社

17.9

100.0

100.0

65.5

65.1

73.8

JPツーウェイコンタクト株式会社

26.5

66.7

100.0

69.9

77.5

91.0

株式会社JPデジタル

16.7

-

-

91.0

92.7

-

日本郵政建築株式会社

0.0

100.0

100.0

56.9

55.3

27.7

 

(注) 1.管理職に占める女性労働者の割合は、各会社を本籍とする社員を対象としており、他社からの出向者を含めておらず、他社への出向者を含めております。

2.育児休業取得率は、各会社を本籍とする社員を対象としており、他社からの出向者を含めておらず、他社への出向者を含めております。加えて、臨時雇用(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含みます。)を含めておりません。また、当連結会計年度に本人または配偶者が出産した社員のうち、育児休業等を開始した社員(開始予定の申出者を含む。)の割合を記載しております。

3.労働者の男女の賃金の差異は、各社の賃金台帳に記載がある社員を対象としており、出向契約の締結内容に基づき、各社において給与を支払っている他社からの出向者及び他社への出向者を含んでおります。

4.労働者の男女の賃金の差異は、各社の賃金台帳を基に、その各社において雇用する男性労働者の賃金の平均(平均年間賃金=賃金総額÷人員数)に対するその雇用する女性労働者の賃金の平均の割合を記載しております。総賃金から退職手当は除き、人員数から休職中の社員は除いております。また、無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)は正規(無期)雇用労働者に含めて記載しております。

 

(参考1) 提出会社及び主たる子会社に関するその他の指標

提出会社及び主たる子会社

本社における

管理職に占める女性労働者の割合(%)

男性の育児休業の

平均取得日数(日)

年次有給休暇の

平均取得日数(日)

日本郵政(当社)

13.0

55.4

16.3

日本郵便

14.2

45.4

19.2

ゆうちょ銀行

21.1

93.6

19.0

かんぽ生命保険

17.7

88.2

18.3

上記4社全体の数値

18.1

53.5

19.1

 

(注) 1.本社における管理職に占める女性労働者の割合は、2026年4月1日時点における、本社を勤務先とする労働者を母数として算出した、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく一般事業主行動計画等に関する省令(平成27年厚生労働省令第162号)第2条第1項第4号に定める管理的地位にある労働者のうち女性の占める割合であります。

 2.本社女性管理者比率は、各社を本籍とする社員を対象としており、他社からの出向者は含めておらず、他社への出向者を含めております。

 3.男性の育児休業の平均取得日数は、当連結会計年度に配偶者が出産した社員のうち、育児休業等を取得した社員の平均取得日数(当連結会計年度に取得を開始した場合の、2026年度以降の見込日数も含む。)を記載しております。なお、各会社で本籍とする社員を対象としており、他社からの出向者を含めておらず、他社への出向者を含めております。加えて、臨時雇用(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含みます。)を含めておりません。

4.年次有給休暇の平均取得日数は、当連結会計年度に労働者1人当たりが取得した年次有給休暇の平均日数を記載しております。なお、臨時雇用(無期転換制度に基づく無期雇用転換者(アソシエイト社員)を含みます。)を含めておりません。加えて、年次有給休暇の平均取得日数は、前々年度及び前年度からの繰越分日数を含んでおります。

 

(参考2) 多様性に関する主な社内制度及び施策

育児に関する支援制度

・育児休業3歳迄(法定1歳)

・育児部分休業9歳迄(法定3歳)※子が障がい等の場合12歳迄

男女とも育児休業取得率100%達成に取り組むとともに、2023年度から男性に関しては、3日間の育児休業(有給)の完全取得かつ、4週間以上の取得勧奨実施を義務化

・子の看護等休暇

小学校3年終了まで5日(有給)

(法定:小学校3年終了まで5日(無給))

介護に関する支援制度

・介護休業183日(法定93日)

・介護部分休業5年(法定3年)

育児・介護休業を取得する社員の業務を応援する者に対する支援制度

・育児・介護休業応援一時金

(育児・介護休業を取得した社員が所属する組織において、休業者の業務を応援する者に支給。支給要件を満たす人数が1~5人のとき40,000円、6~10人のとき20,000円、11~20人のとき10,000円、21~40人のとき5,000円)

病気に関する支援制度

・正社員に対する不妊治療のための休暇

(チャイルドプラン休暇、無給、1年度30日迄)

・両立支援コーディネーターの養成、両立支援啓発研修、職場復帰支援プログラム策定

性の多様性に関する支援制度

・同性パートナーへの制度適用(社宅、扶養手当、住居手当、介護休業 等)

その他人事措置

・カムバック採用制度

(原則、自己都合含むすべての退職者を再び社員として再採用する制度。)

・短時間勤務制度

(「1日8時間・4週10日勤務」又は「1日4時間・4週20日勤務」という勤務形態である短時間勤務職への転換を可能とする制度。)

・早期役職復帰制度

(カムバック採用社員、短時間勤務職からフルタイム勤務へ復帰した社員及び育児・介護、がん治療、不妊治療を理由として自ら降職した社員について、一定の要件を満たした場合に、元の役割等級を限度として昇格させることができる制度。)

・配偶者同行休職制度

(配偶者の転勤等に同行する社員について、国内外問わず、3年間の範囲内で休職を認める制度。)

各種支援セミナー

・育児・介護との両立やキャリア形成に関する支援セミナー実施

ダイバーシティ強化月間

・2022年からダイバーシティ強化月間を設置。男性育休の促進や不妊治療、介護、性の多様性などからテーマを複数設定し、勉強会や理解度テストを通して、職場の理解浸透を促進

 

 

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

A 全般

(1) ガバナンス

当社では、コーポレート・ガバナンス基本方針に基づき、取締役会がサステナビリティ関連のリスク及び機会の監督責任を負っています。また、監査委員会は、サステナビリティ関連のリスク及び機会に関する取締役・執行役の職務執行の監査を行っております。

執行機能においては、サステナビリティ経営を適切に推進するため「サステナビリティ推進規程」を制定し、サステナビリティ経営に係る機能と責任について定め、サステナビリティ経営推進の最高責任者を執行役社長としております。また、サステナビリティ関連のリスク・機会を評価・管理するため、サステナビリティ推進部の担当執行役を委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置しており、代表執行役社長は特別委員として随時参加します。

サステナビリティ委員会は経営会議の諮問機関として、サステナビリティに関するリスク・機会の識別・評価や、これらに対するグループ方針・指標・目標等を審議します。審議内容は毎回、経営会議及び取締役会に報告し、また、定期的に監査委員会へも報告を行っております。取締役会は、企業の戦略、主要な意思決定、リスク管理プロセス及び関連する方針に対する監督を行うにあたり、サステナビリティ関連の重要なリスク及び機会の間のトレードオフの有無や内容についても検討しています。企業のサステナビリティの戦略については、サステナビリティ委員会の審議結果が新中期経営計画に反映されており、取締役会での審議を経て決定しております。

グループ全体では、各事業子会社のサステナビリティ担当役員が参加する「日本郵政グループサステナビリティ連絡会」を設置しています。同連絡会は当社サステナビリティ委員会委員長の諮問を受け、グループとしてのサステナビリティ経営に関する企画を協議し、その結果を同委員長に報告しています。

さらに、当社においては、各部・室に「サステナビリティ推進リーダー」を配置し、サステナビリティ推進部との連携を促進しています。サステナビリティ推進リーダーは、情報連携、浸透啓発、情報発信、調整及び取組推進の役割を担っています。

 

 

 (各組織体の機能と責任、構成、開催頻度)

組織体

機能と責任

構成

開催頻度

サステナビリティ委員会

・経営会議の諮問機関として、当社及び当社グループのサステナビリティ経営に係る事項(サステナビリティに関するリスク及び機会の認識・評価・管理を含む。)について審議し、その結果を経営会議、取締役会及び、監査委員会に報告する。

委員長:

サステナビリティ推進部担当執行役

 

委員:

リスク・コンプライアンス統括部担当執行役、クライシスマネジメント統括部担当執行役、総務部担当執行役、人事部及び人事戦略部担当執行役、CX戦略部担当執行役、経理・財務部担当執行役、経営企画部担当執行役、広報宣伝部担当執行役及びその他委員長が指名する執行役

 

特別委員:

執行役社長、執行役副社長

年4回

日本郵政グループサステナビリティ連絡会

・サステナビリティ委員会委員長の諮問を受け、当社及び事業子会社がサステナビリティ経営の企画及び推進に関し連携を図るために必要な事項について審議し、その結果を同委員長に報告する。

会長:

サステナビリティ推進部担当執行役

 

委員:

サステナビリティ推進部担当執行役、事業子会社のサステナビリティ推進部署を担当する執行役又は執行役員、その他会長が必要と認めた者

年4回

 

 

 

 サステナビリティ委員会の各回での審議内容及び取締役会報告内容は次のとおりです。

 なお、「※」の審議・報告内容は、監査委員会に報告しております。

 

 

サステナビリティ委員会開催時期

主な審議事項・報告事項

第1回

2025年7月

・「JP ビジョン2025+」の非財務目標進捗報告(人的資本、温室効果ガス排出量削減)

・SSBJ基準との開示ギャップ分析に基づく課題の特定に関する審議

・サステナビリティに関する研修、社内浸透施策に関する報告

第2回

2025年10月

・経営の最重要課題検討に関する審議

・SSBJ基準との開示ギャップに基づく課題への対応状況の報告

・温室効果ガス排出量の算定早期化に関する審議

・気候変動関連リスク・機会への対応状況の報告

第3回

2025年12月

・経営の最重要課題と中計骨子の主要戦略と指標・目標に関する審議※

・サステナビリティ関連のリスク・機会の特定と重要性判断の検討プロセスに関する審議

・温室効果ガス排出量算定に関するプレ保証の結果の報告

・ESG評価機関等による評価結果に関する報告

第4回

2026年3月

・経営の最重要課題設定に関する報告※

・サステナビリティに関するリスク・機会の特定と重要性判断、評価指標に関する報告※

・温室効果ガス排出量の削減目標に関する審議※

・生物多様性関連リスク・機会を踏まえた指標・目標の設定に関する報告

・人権デューディリジェンス取組状況に関する報告

 

 

サステナビリティ推進体制


 

 

また、新中期経営計画の策定に際しては、サステナビリティ委員会が、サステナビリティ関連のリスク・機会、長期ビジョン実現に向けた経営の最重要課題(マテリアリティ)、それらに対応する指標・目標を審議し、その結果を取締役会及び監査委員会へ報告しました。これを踏まえ、2026年5月開催の取締役会において、中期経営計画とともに決議されています。

 

① スキル及びコンピテンシー

当社グループの持続的な成長と、中長期的な企業価値の創出の実現に向け、適切な監督機能を果たすため、取締役会は、豊富な知識・経験と高い見識を有する多様な取締役にて構成することとしており、取締役に求めるスキルを定めているスキル・マトリックスにおいて、「地域貢献・公共政策・サステナビリティ」を項目の一つに含めております。

 

② 報酬に組み込まれている関連するパフォーマンス指標

執行役に対する業績連動型金銭報酬(年次賞与)の算出においては、サステナビリティ指標(社員エンゲージメントスコア・本社女性管理者比率・温室効果ガス排出量の削減施策の実施状況・ESG評価機関の評価の改善状況)を採用しております。

 

評価項目

目標

社員エンゲージメントスコア

対前年評価点数以上

本社女性管理者比率

2031年4月1日時点

本社における女性管理者比率30%

温室効果ガス排出量の削減施策の実施状況

施策の100%実施

ESG評価機関の評価の改善状況

評価向上機関数>評価低下機関数(3評価機関中)

 

 

 また、新中期経営計画が策定されたことに伴い、2027年度以降の報酬に適用するパフォーマンス指標の見直しを行っております。

 

(2) リスク管理

(a) 全社的リスクマネジメントシステム

全社的なリスク管理態勢は 「3.事業等のリスク <当社グループのリスク管理態勢>及び、<グループ重要リスク管理>」をご参照ください。 

サステナビリティに関するリスクについては、グループ全体の重要なリスクの一つとして、リスクの種類に応じて、リスク・コンプライアンス統括部等の関係部署と連携し管理を行っております。

併せて、サステナビリティに関するリスク評価、取組状況のモニタリングは、サステナビリティ推進部の担当執行役を委員長とするサステナビリティ委員会で行い、結果は経営会議及び、監督機関である取締役会並びに監査委員会へ報告しております。

 

(b) サステナビリティに関するリスクと機会の評価

サステナビリティに関する各種リスク及び機会については、2025年度は、当社グループ全体の製品・サービス開発から調達・製品サービス提供、廃棄までの上流・下流を含むバリューチェーン全体において選定しました。短期(1年以内)、中期(3年以内)、長期(3年以上)の時間軸で、SASB(サステナビリティ会計基準審議会)において業種別に定められているトピックのほか、当社グループの事業の特質、当社グループで最近発生した不祥事や経営の最重要課題(マテリアリティ)なども参考に項目を洗い出し、グループの関係各社・部署への影響の性質・影響度及び発生可能性に関するヒアリング、信頼及び評判に与える影響の考察を行い、サステナビリティ委員会での審議を経て重要性の評価を行っております。

なお、気候関連リスク及び機会の識別・評価も、サステナビリティ委員会で実施し、当社グループ全体の事業活動及び提供する製品、サービスに対する移行・物理リスク及び機会を識別し、2025年度はさらに、財務インパクトや対策の精査を進めております。評価及び対応計画はそれぞれ、同委員会において報告・検討された上で、取締役会及び監査委員会が報告を受け、気候変動リスクの管理及び管理プロセスの監督を行っております。

 

<気候関連リスク及び機会の識別・評価手法>

当社グループの主要事業について、産業革命前と比べて今世紀末の気温上昇を1.5℃以下に抑えるシナリオと、産業革命前と比べて今世紀末の気温上昇が4℃を超えるシナリオ※を想定して、気候変動リスク及び機会を特定し、それらが事業ポートフォリオに及ぼす影響を把握するためのシナリオ分析を実施しております。

※物理的リスクの定量試算に必要なパラメータがRCP1.9 (1.5℃シナリオ)にない場合は、 RCP2.6 (2℃シナリオ)のパラメータを使用しています。

 

 <郵便・物流事業、郵便局窓口事業>

物理的リスク:IPCC RCP1.9(1.5℃シナリオ)・RCP2.6(2℃シナリオ)・RCP8.5(4℃シナリオ)

移行リスク:IEA WEO NZE 2050(1.5℃シナリオ)・WEO STEPS

対象期間:2030年、2050年

 <不動産事業>

物理的リスク:IPCC RCP1.9(1.5℃シナリオ)・RCP2.6(2℃シナリオ)・RCP8.5(4℃シナリオ)

移行リスク:IEA WEO NZE 2050(1.5℃シナリオ)・WEO STEPS

対象期間:2030年、2050年

 <国際物流事業>

移行リスク:未使用

物理的リスク:RCP8.5(4℃シナリオ)

対象期間:2030年、2050年

 

(3) 戦略

① サステナビリティに関する重要性のあるリスク及び機会

当社のサステナビリティに関する重要性のあるリスク及び機会は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)当社グループの経営戦略等 ①中期経営計画等について」において図示した3つの経営の最重要課題(マテリアリティ)に対応しており、それぞれの内容、事業への影響、対応策について、以下の(a)(b)(c)に記載のように整理し、2025年度第4回サステナビリティ委員会、経営会議及び、監督機関である取締役会並びに監査委員会へ報告を行っております。

重要性の評価は、「リスク管理」に記載した手順を経て行ったものです。

リスクに関しては、当社の事業の多くがお客さまをはじめとするステークホルダーの信頼・評判を存立の基盤としており、発生可能性及びリスクへの対応が不十分であった場合に信頼・評判に影響を与える可能性を考慮しました。また、機会に関しては、当社の強みを発揮して、信頼・評判及び企業価値の向上につながるものであり、実現に向けた具体的な計画が存在するものは、重要性が高いものとしました。

 

 


 

 上記検討で導出したサステナビリティに関するリスク・機会、及び関係する事業については下表のとおりです(注)。

2026年度においては、「JP プラン 2028」の戦略と (c).リスク予防策、機会実現策との連動について、各セグメントとの継続的な議論・検討を進めてまいります。

 

(注) 1.以下の表において、「郵便・物流事業」「国際物流事業」「郵便局窓口事業」「不動産事業」「銀行業」「生命保険業」は、3 事業の内容 (1) 当社グループの事業の内容における①から⑥までの事業をそれぞれ指しております。「物販事業」は、②郵便局窓口事業の中の(d)物販事業を指しており、上記の「郵便局窓口事業」はこれを除いたものを指しております。また、「病院事業」は、⑦その他の事業の中で当社グループの信頼・評判に与える影響が比較的大きい(b)病院事業を指しております。

2.◎…大きく関係する事業、〇…関係する事業

 

経営の最重要課題

(a).

リスク or 機会

時間軸

(注)

(b).

直接の影響

(c).

リスク予防策

機会実現策

郵政グループとしての信頼・評判への影響

郵便

・物流事業

国際物流事業

郵便局窓口事業

物販事業

不動産事業

銀行業

・生命保険業

病院事業

①<地域>

地域インフラ、生活サポート拠点としての役割を発揮

機会

荷主のGHG排出量の削減

短~長

 

低炭素サービス提供

新たな顧客の獲得

 

 

 

 

 

地域生活インフラ機能、施設活用

短~長

サービス提供等による対価獲得

受託・協業、施設改修等

郵便局の集客増

イメージ向上

 

 

 

 

②<人>

ニーズやライフステージに応じて暮らしを支えるサービスを提供

機会

エシカル商品の販売

短~長

顧客の獲得

エシカル商品開発

サービスの好評

 

 

 

 

 

 

顧客のデジタル化志向

短~長

顧客の維持・新規開拓

高利便性サービス開発

サービス利用の浸透

 

 

 

 

金融包摂

中~長

新たな収益機会

新たなサービス提供

好評の獲得

 

 

 

 

 

 

 

③<信頼>

地域・お客さまからの「信頼」の基盤を強化

リスク

自然災害の激甚化・頻発

(物理的リスク)

短~長

施設の被災、事業中断

施設の改修・移転・復旧

 

規制導入、排出削減のための投資、環境価値購入

(移行リスク)

短~長

投資コスト増、環境価値の価格高騰

排出削減策の実施(EV導入、LED化等)

顧客の離反

従業員の労働条件・職場環境と人的資本

短~長

離職率増加(補充コストの増加)

 

採用困難による人材の質の低下

重大な交通事故・労災

短~長

損害賠償、行政処分

安全対策、健康管理

信頼の毀損

 

 

 

 

サプライチェーン上の人権(委託先含む)

短~長

顧客の離反

サプライヤー調査

イメージ低下

 

 

 

顧客保護(不適切営業)

短~長

損害賠償、行政処分

お客さま本位の営業

信頼の毀損

 

 

 

 

 

顧客情報保護、情報セキュリティ

短~長

顧客の損害補償

業務混乱

システム対策

従業員教育・研修

信頼の毀損

 

 

 

 

 

国際規範(贈収賄)

短~長

ペナルティへの対応、損害補償

組織体制の構築

従業員教育・研修

信頼の毀損

 

 

 

 

国際規範(マネロン等)

短~長

ペナルティへの対応、損害補償

組織体制の構築

従業員教育・研修

信頼の毀損

 

 

 

 

 

 

(注)時間軸は、短期(1年以内)、中期(3年以内)、長期(3年以上)で区分しております。

 

② 主要事業に関する気候変動リスクと機会、対応方針

当社グループの主要事業について、気候変動リスク及び機会を特定し、それらが事業ポートフォリオに及ぼす影響を把握するためのシナリオ分析を実施しております。

当社グループの主要事業である郵便・物流事業及び郵便局窓口事業に関してシナリオ分析に基づき明らかになったリスクと機会及びそれらの財務への影響評価と今後の対応方針の概要については、以下のとおりです。

 

 郵便・物流事業及び郵便局窓口事業におけるリスクと機会

 シナリオ分析

区分

発生時期

見込み

(注1)

財務への

影響

(注2)

内容

物理的リスク

急性

短期

小~大

河川の氾濫、高潮等の発生により郵便局舎が被災した場合における復旧・操業コスト等の増加

郵便局舎の被災や道路等の寸断により事業を継続できない場合におけるユニバーサルサービス提供への支障及び売上の低下

慢性

短期

小~中

・夏場の真夏日や猛暑日の増加に伴い、屋外業務に従事する社員の生産性低下

移行リスク

政策規制

中長期

小~中

・化石燃料の使用量に応じた炭素税の賦課やエネルギーミックスの変化に伴う操業コストの増加

評判

短期~中期

小~大

・気候変動対応に消極的とみなされた場合における株主、投資家からのダイベストメントなど

・環境への配慮が不十分と判断された場合における顧客離れ、売上の低下

機会

 

 

 

・環境に配慮した配送サービス・商品の開発・提供など顧客ニーズに応えることによる売上の増加

・施設設備の改修やEVの導入・拡大等により、炭素税が導入された場合におけるコスト増加の抑制

 

(注) 1.発生時期見込み:短期(~1年程度)・中期(~3年程度)・長期(3年~)で区分しております。

 2.財務への影響:現時点では、大(100億円以上)・中(10億円以上100億円未満)・小(10億円未満)を目安としております。

 

今後の対応方針

区分

対応方針

物理的リスク

大雨・洪水リスクの可視化とレジリエンス強化

短期的取組

施設単位のリスクの可視化

被災リスクの高い施設のBCP対策、災害発生時の復旧

時間短縮や代替機能の構築、社員の安全確保策等

中長期的取組

物流ネットワークの再構築、物流施設の集約、移転等

被災リスクを回避・低減するための拠点の移転・新設時におけるハザードマップの活用 等

屋外作業の

生産性維持

短期的取組

既存の事業形態を前提とした緩和策導入計画の策定

中長期的取組

サービス内容や業務の提供方法の見直しによる緩和策の検討

移行リスク

施設・車両の

脱炭素化強化

省エネルギー技術や再生可能エネルギーの導入による温室効果ガス排出量の削減

郵便局舎等のZEB化

郵便・荷物の配達に使用する車両のEV化

基幹輸送のカーボンニュートラル化

より低炭素な輸送モードの組み合わせによるカーボンニュートラル化の推進

技術・コスト等を踏まえながら、より低炭素な車両・燃料への切り替え

FCVの社会実装に向けた検証への参画

機会

脱炭素化社会を見据えた収益機会創出

環境品質に関する顧客ニーズについて、営業活動を通じて収集し、社内で共有する仕組みの構築

顧客ニーズを捉えた環境品質の高い商品サービスの開発・拡充

マネジメント

脱炭素化経営マネジメント

インターナルカーボンプライシング(ICP)の導入

 

銀行業及び生命保険業における気候変動に関する取組みについては、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険の第20期通期有価証券報告書をご参照ください。

 

 

(4) 指標及び目標

① 「JP プラン 2028」で掲げる目標及びその進捗状況

「JP プラン 2028」においては、経営の最重要課題(マテリアリティ)への対応並びにサステナビリティに関するリスク及び機会への対応の観点等から特に重要であり、グループ全体として取り組む必要性が高いと考える以下の項目について、目標値を設定しております。これらの項目の進捗状況については、サステナビリティ委員会及び日本郵政グループサステナビリティ連絡会において推進管理を行い、経営会議及び取締役会に報告する体制を構築しております。

 

経営の

最重要課題

指標

 

単位

 

目標値 (注1)

<地域>地域インフラ、生活サポート拠点としての役割を発揮

 

<人>ニーズやライフステージに応じて暮らしを支えるサービスを提供

総受託自治体数

自治体

2028年度 600自治体(日本郵便)

サステナブルファイナンス、インパクト投資

2030年度 

・サステナブルファイナンス 新規投融資累計額(注2)

  : 10兆円程度(ゆうちょ銀行)(注3)

 

2028年度

・インパクト“K”プロジェクト認証 累計投資額

  : 1,000億円(かんぽ生命)(注4)

ゆうID 会員数

万件

2028年度 2,800万件(日本郵政) 

郵便局アプリダウンロード数

万件

2028年度 2,000万件(日本郵便)

<信頼>地域・お客さまからの「信頼」の基盤を強化

 

温室効果ガス排出削減量

 

2030年度 2019年度比46%削減

2050年  カーボンニュートラル

エンゲージメントスコア(注5)

2028年度結果 グループ全体B

女性管理者比率

(注6)

2031年4月1日

日本郵政・日本郵便 14.0%

ゆうちょ銀行 25.0%

かんぽ生命 16.5%

育児休業取得率

男女ともに100%

男性育休平均取得

期間

1か月以上

 

(注) 1.会社名の記載がないものは、グループの目標値であります。

 2.ESG債、再エネセクター向け与信等が含まれます。

3.「サステナブルファイナンス 新規投融資累計額」は、ゆうちょ銀行のマテリアリティ「持続可能な環境・社会に向けた投融資」のKPIとなっております。

4.「インパクト“K”プロジェクト認証 累計投資額」は、かんぽ生命のマテリアリティ「一人ひとりが健康に安心していきいきと暮らせる社会」及び「地球環境の保護」共通のKPIとなっております。

5.エンゲージメントスコアは株式会社リンクアンドモチベーションが提供する調査結果に基づくスコア。全11段階中、Bは上位から6段階目の評価であります。

6.前中期経営計画「JPビジョン2025+」では、グループ主要4社の「本社のみ」を対象としておりましたが、「JP プラン 2028」では、「会社全体」を対象としております。2030年度までの取組の結果である2031年4月1日における比率です。

なお、日本郵政と日本郵便については、両社を合算し指標を設定しております。

 

上記の目標のうち、前中期経営計画「JP ビジョン 2025+」から継続して設定されているものに対する、これまでの進捗は、以下に記載の➁、➂、④のとおりであり、温室効果ガス排出量は、第三者保証を受けております。

また、投融資先の温室効果ガス排出量の削減目標など当社の努力のみでは達成を確約することができない目標も含まれている点にご留意ください。

なお、前中期経営計画「JP ビジョン 2025+」における指標目標の実績については、当社コーポレートサイトにて公表しております。https://www.japanpost.jp/sustainability/sustainability_management/kpi/

 

② 気候変動関連の指標・目標

(a) 温室効果ガス排出量実績(スコープ1・2排出量)

(単位:千t-CO2、%)

 

2019年度

(基準年)

2022年度

(実績)

2023年度

(実績)

2024年度

(実績)

総排出量

1,258

1,098

1,020

953

累計削減量(対2019年度)

△160

△238

△305

累計削減率(対2019年度)

△12.7

△18.8

△24.2

 

(注) 1.当社グループ温室効果ガス排出量削減目標の対象は、グループ総排出量の大宗を占める当社、日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険、日本郵便輸送株式会社、トール社、JPロジスティクスグループ株式会社(JPロジスティクスを含む)及び日本郵政不動産株式会社であります。

2.2024年度の当社及び日本郵便の温室効果ガス排出量は、合理的保証を受けて開示しております。

3.2025年度実績は、当社ウェブサイトにて公表する予定であります。

https://www.japanpost.jp/sustainability/library/data/#emissions

 

(b) 気候関連のリスク、機会に投下された資本的支出、ファイナンス、投資の金額

日本郵便における気候変動関連リスク及び機会に投下された、2025年度の資本的支出(省エネ投資)は以下のとおりです。

車両:79億円

施設:205億円

合計:284億円

なお、事業経費を含みます。

 

(c) 内部炭素価格の適用方法・価格

日本郵便では、TCFDにて開示している気候変動移行リスク及びマネジメントにおいて、脱炭素に関する想定コストについて中長期的に考慮するため、2025年より内部炭素価格を試行運用し、2026年度より本格運用しております。

2026年度以降の内部炭素価格を、耐用年数10年未満は10,000円/t、耐用年数10年以上を20,000円/tと設定し、スコープ1(燃料の燃焼)及びスコープ2(電気の使用)の温室効果ガス排出量削減に資する投資施策を対象として、投資判断の定量効果に適用しております。

 

③ エンゲージメントスコア

「B 人的資本」「(3)指標及び目標 ①」をご参照ください。

 

④ 女性管理者比率

「B 人的資本」「(3)指標及び目標 ②」をご参照ください。

 

 

B 人的資本

(1) グループ人事方針の位置づけと策定プロセス

当社グループは経営戦略と人事戦略を実現するための基本的な方向性を位置づけるものとして「グループ人事方針」を策定しています。

本方針を通じて、お客さま、地域及び社会への貢献の拡大と、企業価値の向上につなげてまいります。

策定に当たっては、フロントライン社員の存在を特に意識し、当社グループの注力すべき項目として、目指す姿としての「誇りとやりがい」、その達成のための3つの軸、「異なる互いを認め合う」、「能力を高める」、「強みを発揮する」という4要素を抽出し、それぞれの要素に関する具体的な指標及び目標の整理を行いました。

 

<策定に当たって、特に意識した事項>

・フロントライン社員の「誇りとやりがい」の向上を最重要課題とし、その実現に必要な施策を体系化すること

・挑戦をより高く評価する人事評価制度見直しなど、社員の意識・変化をもたらす人事制度見直しを意識すること

・フロントライン社員に伝わりやすい内容であること

 

なお、ガバナンスとリスク管理は上記「A 全般」をご参照ください。

 

(2) 戦略

グループ人事方針

日本郵政グループは、社員全員が「誇りとやりがい」をもって働ける会社を目指します。

そのために、「異なる互いを認め合う」、「能力を高める」、「強みを発揮する」を軸に、社員の成長と挑戦を支援する人材育成と環境整備に取り組みます。

こうした人的資本経営の実践を通して、持続的な企業価値の向上を図り、お客さまの幸せと地域の発展に貢献します。

 

社員の仕事への前向きな姿勢・行動が、お客さま、地域・社会への貢献を拡大し、広い意味での企業価値を向上させます。そこで、当社グループは、日々、お客さまのために「縁の下の力持ち」※ として尽力している社員全員が、誇りとやりがいを感じ、仕事に前向きに取り組める職場を提供します。

※ 郵便事業の創業者、前島密の信条:縁の下の力持ちになることを厭うな。人のためによかれと願う心を常に持てよ。

 

社員が誇りとやりがいを感じつつ仕事に取り組めるよう、社員が互いの違いを認め合う職場という基盤(=「異なる互いを認め合う」)及び能力や意欲を高める自発的取組を支援する環境(=「能力を高める」・「強みを発揮する」)を会社は提供します。

・「異なる互いを認め合う」については、心身の健康増進と、ハラスメントがなく、性別・年齢などに関係なく多様な生き方や個々の社員の事情を尊重しあう、相互承認、安心感の得られる職場を提供します。

・「能力を高める」については、事業環境変化に伴うサービスの内容・提供方法の変化に対応できるよう、また、働き方を自律的に選択できるよう、能力・知識・技術獲得の機会を提供します。

・「強みを発揮する」については、挑戦の機会を提供し、また挑戦を評価する仕組みを強化し、自身の強みや創造性を発揮してお客さまのため新たな取組みに挑戦する組織や風土を構築します。

・こうした取組みで「異なる互いを認め合うこと、能力を高めること、強みを発揮すること」ができる人材の育成を進めます。


社員の能力発揮・意欲向上が事業の発展をもたらすとの認識の上で、人事施策を企画・実施し、社員と共に事業の発展を推進してまいります。

 

 

(3) 指標及び目標

グループ人事方針は、社員の「誇りとやりがい」の向上を追求することとし、そのための3つの軸、「異なる互いを認め合う」、「能力を高め合う」、「強みを発揮する」を設定しております。以下で、各要素の目指す姿、関連人事施策並びに指標及び目標を示します。人事施策並びに指標及び目標については、毎年評価・反省を実施し、必要な見直しを行います。

 

① 「誇りとやりがい」

<目指す姿と人事施策>

社員の誇りとやりがい(エンゲージメント)を高めることで、社員の幸せと生産性向上を実現します。

誇りとやりがいを高めるには、「異なる互いを認め合う」環境を基盤として整備すること、個々の社員の「能力を高める」こと、そして、個々の社員が「強みを発揮する」ことが必要と考え、下記のとおり、各要素についての具体的な施策、指標及び目標を設定し、その実現に努めます。

並行して、社員が誇りとやりがいをどの程度感じているかを定期的に把握し、結果の分析や社員との共有を図り、課題の抽出・対策につなげます。

 

<指標・目標>

対象組織

施策、指標及び目標

実績

当社及び

事業子会社

社員エンゲージメント(誇りとやりがい)スコア

  対前年度評価点以上

・社員と調査結果の共有及び継続的な改善策の実行

3.39pt
(2025年度)

 

※ 2023年度からグループES調査結果を活用。新中期経営計画が策定されたことに伴い、指標を見直したうえで、引き続き人的資本の主要KPIといたします。

 

② 「異なる互いを認め合う」

<目指す姿と人事施策>

 社員の健康を土台に、個々の違いや能力、多様な働き方を認め合い、尊重することで、安心感やイノベーションの創出を促し、社員の誇りとやりがいを高めます。そのために、次のような施策を実施します。

 

・「真の多様性」の実現への意識啓発・行動改革

・女性活躍・高齢者の就業・障がい者雇用・性の多様性への対応の推進

・健康経営の推進、柔軟で多様な勤務・休暇制度の整備・定着及びライフイベントと仕事との両立支援の推進

・パワーハラスメント・セクシャルハラスメント等の根絶など、適切な労務管理

 

<指標・目標>

対象組織

指標及び目標

実績

当社及び

事業子会社

・健康経営KPI 達成 (2025年度)

アブセンティーイズム 対前年度比 100%未満

プレゼンティーイズム 対前年度比 100%未満

・男女ともに育休取得 100%

・男性育休平均日数 1か月以上

・ハラスメント認定件数  対前年度以下

・障がい者雇用率  3.0% (2025年度)

・アブセンティーイズム 対前年度比 107%(4.36日)

 プレゼンティーイズム 対前年度比 91%(9.1%)

・女性100.0% 男性100%(2025年度)

・平均53.5日(2025年度)

142(2025年度)

・2.55%(2025年6月)

当社及び

事業子会社

の本社

・本社女性管理者比率 30% (2030年度)

18.1%(2025年度)

 

※ アブセンティーイズム…社員一人当たりの年間傷病休暇・休職日数

※ プレゼンティーイズム…仕事の作業効率や能率等が低下(9割未満)していると感じる者の割合。

※ 育休取得率、男性育休平均日数については、新中期経営計画でも引き続き人的資本の主要KPIといたします。

※ 女性管理者比率については、新中期経営計画が策定されたことに伴い、指標を見直したうえで引き続き人的資本の主要KPIといたします。

 

 

③ 「能力を高める」

<目指す姿と人事施策>

挑戦や成長意欲を重視し、自律的なキャリア形成やDX推進等に必要なスキル習得などで、努力が報われる実感を伴いながら、社員の誇りとやりがいを高めます。そのために、次のような施策を実施します。

 

・挑戦と能力向上を促す自律的なキャリア形成支援

・「職務が評価された」、「努力が報われた」と実感できる人事諸制度の実現

・DX推進等による業務効率化や新たな業務へのスキル習得支援

・コンサルティングやマネジメント、経営課題解決に必要な能力等、専門性強化

 

<指標・目標>

対象組織

指標及び目標

実績

当社及び

事業子会社

・キャリア形成の支援策実施
 (シニア層向け等のリスキリング施策実施)

・グループ内社内公募人数 対前年度以上

 ・キャリア研修の実施 
 

 ・74名

当社及び

事業子会社

の本社

・本社、支社等対象者数 DX研修受講率100%(2025年度)

・受講率100%

(受講者数16,284名(2025年度末時点))

 

※ グループ内社内公募…フロント組織を含む全社実績

 

④ 「強みを発揮する」

<目指す姿と人事施策>

 適所適材の実感を持って働くことや風通しのよい組織への変革により、自身の強みや創造性の発揮を促し、社員の誇りとやりがいを高めます。そのため、次のような施策を実施します。

 

・お客さま本位の姿勢で、強みや創造性を発揮できる人材の採用・育成・配置及び職場環境の整備

・新たなチャレンジや組織風土の変革に取り組む社員を高く評価する仕組みの導入

・柔軟な要員配置・働き方によるグループ内の人材流動化

・グループ内外の人事交流の促進及び外部専門人材等の積極的な採用や副業の受入れ

※ 専門人材のほか、多様な人材確保の視点から、特定技能(今後、国において創設予定の「育成就労制度」を通して外国人の人材確保・育成を図り、「特定技能1号」に転換していくことで、長期間事業を支える人材の確保を行うもの。)の導入検討を含む採用手法・採用対象の多様化により必要な人材を確保していきます。

 

<指標・目標>

対象組織

指標及び目標

実績

当社及び

事業子会社

・適所適材スコア※ 対前年度評価点数以上

・年休取得平均日数 18日以上

・グループ内外の人事交流人数 2021年度水準の維持

グループ4社(当社及び事業子会社)間の交流人数 約1,500人

2.74pt (2025年度)

・平均19.1日 (2025年度)

・2025年度達成

当社及び

事業子会社

の本社

・戦略的副業の取組人数 対前年度以上

・経験者採用の推進

54 (2025年度)

126 (2025年度)

 

※ 2023年度からグループES調査結果を活用