2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 1,566 100.0 83 100.0 5.3

3【事業の内容】

(1)事業の概要

 当社グループは、当社と連結子会社2社により構成されており、PXBマウス(ヒト肝細胞を持つキメラマウス)を用いた医薬品開発の受託試験サービスを主たる業務としております。

 当社の事業の系統図は以下のとおりであります。なお、当社のセグメントはPXBマウス事業のみの単一セグメントであります。

 

[事業系統図]

 

・PXBマウス事業

 当社は、マウスの肝臓の70%以上がヒトの肝細胞に置き換えられた「PXBマウス=ヒト肝細胞キメラマウス」を作製する技術を持ち、このヒト肝細胞キメラマウス(製品名:PXBマウス)を用いて、医薬品開発における創薬過程のうち、主に前臨床過程において様々なサービスを展開しております。

 医薬品の安全性、有効性を確保するためには、臨床試験においてヒトでの代謝を確認することが必要ですが、「PXBマウス」では薬を代謝するのに重要な臓器である肝臓の大部分がヒト肝細胞に置き換わっていることから、ヒトの代謝を予測することができると考えられ、当社は製薬会社に対し「PXBマウス」を用いた医薬候補物質の投与の受託試験サービスを提供しております。

 また、「PXBマウス」は、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスなど、ヒトの肝細胞にしか感染しないウイルスを研究するツールとなることも実証されており、抗ウイルス薬の開発にも利用されております。

 

 

 PXBマウスを用いた主なサービスは以下のとおりです。

① DMPK/Tox試験(薬物動態関連試験、安全性試験)

 DMPK(Drug Metabolism and Pharmacokinetics)とは、薬物がヒトの体内に取り込まれて薬効を発揮する過程で酵素的酸化反応や抱合反応、あるいは加水分解などの代謝作用によって速やか、かつ安全に体外に排出する薬物の体内動態に関する評価・解析のことです。薬物が薬効を発揮するためには一定の時間、適切な有効濃度で体内にとどまる必要がありますが、同時に、ヒトにとって薬物は異物であるので代謝機構で速やかに排出されなければなりません。また、Tox(Toxicology)とは、肝臓を始めヒト体内の種々の組織や細胞に与える毒性の評価・解析のことであります。薬物は常に薬効と毒性が表裏一体の関係であるため、毒性が現れる臓器や症状、毒性を示す薬の量などを臨床試験に入る前に、十分予測しておく必要があります。特に肝臓は薬物代謝の主担当臓器であるため、毒性を示すことが多いとされています。

 新薬候補のヒト臨床での開発が中止される理由のうちDMPK/Toxはおよそ30%を占めると報告があり、また、ヒトでの毒性の多くは肝毒性であるとの報告もあります。

 PXBマウスは肝臓の70%以上は移植したヒト肝細胞によって形成されていることから、ヒト肝臓での薬物動態や肝毒性反応を擬似予想することができるモデル動物だと考えられます。当社では、創薬の前臨床試験において有用なデータを取得することができると考え、PXBマウスを用いた薬物動態関連試験及び安全性試験の受託試験サービスを提供しております。

② 肝炎試験(薬効評価)

 新薬候補化合物の有効性について評価することが薬効試験の目的ですが、PXBマウスは、ヒト肝細胞を有することで、ヒト肝臓疾患モデル動物としての高い利用価値を持っています。特に、適切な疾患モデル動物の利用が困難となっていたC型肝炎ウイルスやB型肝炎ウイルス研究については、PXBマウスを利用することで大規模な薬効評価試験を速やかに実施することが可能となりました。これまでに国内外の多くの製薬企業や研究機関がPXBマウスを利用して新薬候補化合物の有効性を検証しており、当社グループは主に抗肝炎薬の薬効評価の受託試験サービスを提供しております。

③ PXB-cellsの販売(PXBマウスから得られる新鮮ヒト肝細胞)

 新薬候補の探索や最適化の過程では、短時間で大量の候補物質を評価するために、ロボットを用いた自動的解析手法であるin vitro ハイスループットスクリーニングが採用されています。このスクリーニングでは、主にヒト由来の細胞が用いられており、特に代謝に関連する評価ではヒト肝細胞が一般的に使用されています。しかし、供給をドナーに依存する新鮮ヒト肝細胞は、元々の入手量自体が潤沢ではない上に供給時期も不定期であり、さらに、多くのケースにおいて利便性を優先し冷凍保管されています。一旦冷凍されたヒト肝細胞は、細胞の機能がある程度低下しますが、創薬研究者は、凍結ヒト肝細胞を用いた評価に頼らざるを得ない状況にあります。これに対し、当社が提供するPXB-cellsは、PXBマウスから随時灌流採取した肝細胞を、非凍結のまま新鮮な状態で提供が可能です。PXB-cellsを利用することにより、創薬研究者は、肝細胞本来の機能を保持した状態で実験・評価することが可能となり、また、PXBマウスの安定生産を背景に、創薬研究者の都合に応じて実験を実施することが可能です。

 PXBマウスの肝臓から、コラゲナーゼ灌流法によりヒト肝細胞を分離すると、約1.5×108個のヒト肝細胞が得られます。このヒト肝細胞の生存率は約85%、マウス肝細胞の混入率は5%程度です。このようにして得られたヒト肝細胞は、新鮮であるためシャーレへの接着率は非常に高く、新鮮ヒト肝細胞としての高い薬物代謝能を持ち、B型肝炎ウイルスの長期培養系としても有効です。

 

(2)PXBマウスについて

① PXBマウス

 PXBマウスは、マウス肝臓に含まれる肝細胞の70%以上がヒト肝細胞で置換されたマウスとして日本、米国、カナダ、欧州、中国等で商標登録(PXBマウス及びPXB-mouse)されています。

② PXBマウスの生産方法

 PXBマウスの生産には、cDNA-uPA/SCIDマウスと凍結ヒト肝細胞を利用します。始めに3週齢(6~9g)のcDNA-uPA/SCIDマウスの脾臓より、ヒト肝細胞を注入移植します。移植後3週目よりマウスの尾より採血し、マウス血中のヒトアルブミン(ヒト肝細胞から分泌されるタンパク質の一種)濃度を測定します。ヒトアルブミン濃度とヒト肝細胞数はほぼ相関していることから、ヒトアルブミン濃度を測定することによってマウス肝臓の中でヒト肝細胞によるマウス肝細胞の置換の程度を推定することができ、移植後概ね11週目から被移植マウスの推定置換率は70%以上となります。

 当社グループでは、年間4,000匹以上のPXBマウスをコンスタントに生産しています。また、PXBマウスの生産に用いるヒト肝細胞として、単一ドナーから得られた肝細胞を大量に購入して凍結保管しておりますので、生産を継続することが可能です。

③ PXBマウスの特徴

 PXBマウスの特徴は、マウスの生命維持に不可欠な器官の一つである肝臓において、異種であるヒトの肝細胞がマウス本来の肝細胞と70%以上入れ替わった状態を維持しつつ、実験動物として利用可能であることです。PXBマウスの肝臓の中にあるヒト肝細胞は、ヒト体内にある状態に極めて近いことを裏付けるデータが得られていますので、PXBマウスを利用することによって、ヒト肝細胞に関連する様々な実験を、同じドナーの肝細胞を持つPXBマウスを用いて繰り返し実施することが可能です。

 

《用語解説》

 

[(ヒト肝細胞)キメラマウス]

キメラとは、同一の個体内に異なる遺伝情報を持つ個体であります。当社のキメラマウス(当社製品名:PXBマウス)はマウスにヒトの肝細胞を移植し、マウス肝臓がヒトの肝細胞に置換していることから、マウスとヒトの遺伝情報を有しております。

 

[前臨床、臨床試験]

臨床試験とは、新薬候補化合物の有効性や安全性を実際にヒトに投与し確認することであり、前臨床(または非臨床)とは、臨床試験に先立ち、動物等を用いてこれらを確認することであります。

 

[代謝]

生命の維持のために生物が行う、外界から取り入れた様々な物質を素材として行う一連の合成や化学反応のことであります。

 

[酵素的酸化反応]

生物における代謝反応の一つで、酸素原子を付加することを補助する酵素により、酸素分子を物質と結合させる反応のことであります。

 

[抱合反応]

生物における代謝反応の一つで、薬物などの異物や体内由来の物質(ホルモン、胆汁酸、ビリルビンなど)に他の親水性分子(硫酸、グルクロン酸、グルタチオンなど)が付加される反応であります。

 

[加水分解]

ある一つの物質が二つの物質に分解する際、水を必要とする反応のことをいいます。

 

[体内動態]

ある物質を対象として、生物の体内への取り込みから、体内への分布、代謝を経て排出までの過程のことをいいます。

 

[ハイスループットスクリーニング]

創薬工程の初期において、膨大な化合物ライブラリーの中から、有効性のある化合物を選抜する手法のことであり、一般的にロボットを用いて自動的かつ高速で評価されています。

 

[コラゲナーゼ灌流法]

コラーゲンを分解する酵素であるコラゲナーゼ溶液を動物の肝臓へ血脈から流し、肝臓外へ放出させる過程を継続させ、肝臓内のコラーゲンを分解することにより肝細胞を分散させ単離する方法であります。

 

[cDNA]

細胞内での蛋白質合成においてDNAの遺伝子として働く部分(情報)を人工的に合成したDNAであり、complementary DNA (相補的DNA, cDNA)と呼ばれています。

 

[uPA]

ウロキナーゼ型プラスミノゲン活性化因子(uPA)は様々な蛋白質を溶かすことができる酵素の一つです。体内で凝固した血餅を溶解し除去する線溶系としての働きがよく知られています。

 

[SCID]

severe combined immune deficiency(重度複合型免疫不全)の略称です。免疫反応を司るリンパ球(T細胞、B細胞)を持たない病態のことをいいます。このことから、SCIDマウスは異種の細胞などを移植してもリンパ球や抗体などによる免疫反応が起こらず、異種細胞が生着することができます。

 

[ホスト動物]

移植における、臓器を提供する側をドナー動物といい、提供を受ける側をホスト動物、またはレシピエント動物といいます。

 

[トランスジェニックマウス]

遺伝子工学の手法を用いて、遺伝情報を変化させた遺伝子改変マウスのことをいいます。この手法により、通常のマウスが持っていない蛋白質をマウス体内で作らせたり、通常よりもある蛋白質を多く作らせたりすることにより、病態モデルマウスを作製したり、あるいは、ある特定の蛋白質の性質を調べるために利用されています。

 

[cDNA-uPA/SCIDマウス]

cDNA-uPA/SCIDマウスは、urokinase-type plasminogen activator cDNAトランスジェニックマウスであり肝障害を有し、さらにはSCIDマウスであるため免疫不全動物という特徴を持ちます。当社では、キメラマウス研究で一般的に利用されているThe Jackson Laboratory(米国)のuPAトランスジェニックマウスに代わり、cDNA-uPAマウスを、公益財団法人東京都医学総合研究所、中外製薬株式会社との共同研究で開発し(国際特許取得済み)、これをホスト動物としてPXBマウスを生産しています。このホスト動物を利用することにより、PXBマウスは、より長期間、安定的にヒト化状態を維持できるという特徴があります。

 

[CRO]

Contract Research Organization(開発業務受託機関)とは、前臨床及び臨床試験等を製薬企業に代わり、受託する機関であります。

 

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により景気は緩やかな回復基調で推移しているものの、米国の通商政策や中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格の上昇等の影響が懸念され、先行きは不透明な状況が続いております。

 当社グループの顧客が属する医薬品業界では、世界人口の増加や新興国の所得水準の向上等を背景として市場は成長しておりますが、特許切れによる後発薬の台頭、新薬開発の長期化等により製薬企業の収益性は厳しさを増しております。大手製薬企業は、新たな収益源を求めて有望なパイプラインに投資を集中しており、経済環境の変化やトランプ政権による不確実性があるなかでもM&Aによる成長を有効な手段として業界再編が行われております。また、製薬企業では新薬開発を迅速かつ効率的に実施するために、臨床試験等の開発業務を外部のCRO(開発業務受託機関)へ委託するケースが増えており、当社がターゲットとしている前臨床試験におきましてもバイオ医薬品分野などの専門的な領域では製薬企業の外部委託は拡大傾向にあります。

 このような状況のもと、当社グループでは世界の大手製薬企業が研究開発拠点を置く米国を中心に、マウスの肝臓の70%以上がヒトの肝細胞に置き換えられたヒト肝細胞キメラマウス(当社製品名:PXBマウス)を用いた受託試験サービスの提供及びPXBマウス関連製品の販売を行っております。

 新しい創薬モダリティが台頭するなかにおいて、PXBマウスは核酸医薬品や遺伝子治療等の開発で利用が増加しており、その有用性が認識されるにつれて、新規顧客からの引き合いも増加傾向にあります。しかしながら、主要顧客である米国の製薬企業においては開発予算の抑制が継続しており、海外市場での受注高及び売上高は伸び悩みました。一方で、国内市場では既存顧客へのPXBマウス販売が増加し計画値を上回ったことから、売上高全体としてはほぼ前年同期並みとなりました。損益面につきましては、売上原価は海外生産施設であった子会社のKMT Hepatech,Inc.を清算したことにより前年同期から減少し、販売費及び一般管理費においても人件費や研究開発費として利用するPXBマウスの製造単価が減少したことから、費用圧縮の効果が営業黒字の転換につながりました。

 この結果、当連結会計年度の売上高1,565,532千円(前年同期比1.6%増)、営業利益82,769千円(前年同期は営業損失142,079千円)、経常利益131,275千円(前年同期は経常損失155,182千円)、親会社株主に帰属する当期純利益125,228千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失448,933千円)となりました。

 なお、当社グループは「PXBマウス事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,215千円減少し、1,147,175千円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、獲得した資金は68,857千円(前連結会計年度は73,000千円の使用)となりました。これは主に事業整理損失引当金の減少97,515千円、前受金の減少36,503千円があった一方で、税金等調整前当期純利益131,439千円、売上債権及び契約資産の減少34,182千円、減価償却費33,750千円があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、使用した資金は13,746千円(前連結会計年度は27,985千円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出12,432千円があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、使用した資金は88,009千円(前連結会計年度は128,000千円の使用)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出79,992千円があったことによるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

生産高(千円)

前年同期比(%)

PXBマウス事業

366,737

77.2

 

b.受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

PXBマウス事業

1,039,442

53.2

616,112

56.1

(注)外貨建て取引の受注高につきましては、受注時の為替レートにより、また、受注残高につきましては、当事業年度末の為替レートによりそれぞれ換算しております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

PXBマウス事業

1,565,532

101.6

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

Alnylam Pharmaceuticals, Inc.

634,022

41.1

591,747

37.8

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営成績

 当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、主要顧客である海外製薬企業において開発予算削減の影響が継続したことから海外市場では苦戦を強いられました。一方で、国内市場はPXBマウスのリピート利用が増加しており、国内市場の受注も前年同期比で68.7%増と堅調に推移したことから、売上高全体はほぼ前年同期並みで着地いたしました。利益面については海外生産施設であったKMT Hepatech,Inc.の解散により損益分岐点が改善したことから、2期ぶりの営業黒字となりました。また、当連結会計年度は円安傾向が続いたことから、為替差益が発生し、経常利益は131,275千円、親会社株主に帰属する当期純利益は125,228千円となりました。

 

財政状態

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産は1,643,360千円となり、前連結会計年度末に比べ74,075千円減少いたしました。これは主に売掛金及び契約資産が34,182千円、原材料及び貯蔵品が24,376千円、それぞれ減少したことによるものです。また固定資産は549,321千円となり、前連結会計年度末に比べ18,585千円減少いたしました。この結果、資産合計は2,192,682千円となり、前連結会計年度末に比べ92,660千円減少となりました。

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債は373,299千円となり、前連結会計年度に比べ193,324千円減少いたしました。これは主に事業整理損失引当金が140,797千円、前受金が36,503千円、それぞれ減少したことによるものです。また固定負債は266,755千円となり、前連結会計年度末に比べ86,557千円減少いたしました。これは主に長期借入金が79,992千円減少したことによるものです。この結果、負債合計は640,054千円となり、前連結会計年度末に比べ279,881千円減少となりました。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産合計は1,552,627千円となり、前連結会計年度に比べ187,221千円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が125,228千円、為替換算調整勘定が54,900千円、それぞれ増加したことによるものです。

 

経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

 当社グループの事業は、PXBマウスを用いた受託試験サービスとPXBマウス及びPXB-cellsの販売を中心に展開しておりますが、とりわけ、PXBマウス及びPXB-cellsは薬効薬理分野における抗肝炎ウイルス薬の薬効評価ツールとして、国内外で、C型肝炎ウイルスやB型肝炎ウイルスの基礎研究、医薬品開発に貢献してまいりました。しかしながら、ここに来て肝炎分野の受託試験サービスは大きく減少しており、今後の市場回復も期待できないことから、当社グループでは、ほぼ全ての医薬候補物質が対象となり、より大きな市場である安全性等分野でのPXBマウス、PXB-cellsの普及に努めております。

 当社グループでは、重要な経営指標として分野別の売上高を採用しておりますが、今後PXBマウス、PXB-cellsの製品販売に重点を置いていくことから、サービスライン別の売上高も記載しております。

 

 当連結会計年度の分野別売上高及びサービスライン別売上高は下記のとおりであります。

分野別

当連結会計年度

(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

売上高(千円)

前年同期比(%)

薬効薬理分野

66,409

90.8

安全性等分野

1,499,123

102.1

 

サービスライン別

当連結会計年度

(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

売上高(千円)

前年同期比(%)

製品販売

1,209,942

111.9

受託試験サービス

355,590

77.3

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(キャッシュ・フローの分析・検討)

 当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ2,215千円減少の1,147,175千円となりました。内訳は営業活動で68,857千円の資金を獲得しており、投資活動で固定資産の取得等により13,746千円、財務活動で長期借入金及びリース債務の返済等により88,009千円、それぞれ資金を使用しております。

(資本の財源及び資金の流動性)

 当社グループの主な資金需要は、PXBマウス、PXB-cellsの生産ならびに受託試験にかかる製造費、PXBマウスの用途開発や有用性検証を目的とするコンソーシアム活動や南カリフォルニア大学との共同研究を含めた研究開発費、専門学会でのブース展示を含めた国内外での営業宣伝活動費、これらグループの活動を支える間接部門に係る運転資金の他、生産、受託試験及び研究開発のための設備・機器への投資とこれらの設備・機器の運転・維持、ならびに実験機器等消耗品の購買資金であります。これらのうち、運転資金につきましては内部資金を活用し、設備投資資金につきましては、投資規模により資金調達コストを勘案の上、内部資金の活用の他、金融機関からの借入金、リースによる調達によっております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。また、連結財務諸表の作成にあたり必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しておりますが、見積りには不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

当社グループは「PXBマウス事業」の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 

 

 

 

(単位:千円)

日本

米国

欧州

その他

合計

269,223

1,119,087

96,826

56,250

1,541,388

(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2)有形固定資産

 

 

(単位:千円)

日本

米国

合計

408,936

118,766

527,702

 

 

3.主要な顧客ごとの情報

 

 

(単位:千円)

顧客の氏名又は名称

売上高

関連するセグメント名

Alnylam Pharmaceuticals, Inc.

634,022

PXBマウス事業

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 

 

 

 

(単位:千円)

日本

米国

欧州

その他

合計

423,626

853,059

193,879

94,967

1,565,532

(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(表示方法の変更)

 前連結会計年度において、「その他」に含めておりました「欧州」につきましては金額的重要性が増したため、当連結会計年度から独立掲記しております。

 この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の「その他」に表示していた153,077千円は、「欧州」96,826千円、「その他」56,250千円として組替えております。

 

(2)有形固定資産

 

 

(単位:千円)

日本

米国

合計

410,427

107,930

518,357

 

3.主要な顧客ごとの情報

 

 

(単位:千円)

顧客の氏名又は名称

売上高

関連するセグメント名

Alnylam Pharmaceuticals, Inc.

591,747

PXBマウス事業

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

当社グループは「PXBマウス事業」の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

該当事項はありません。