2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 11,114 100.0 1,295 100.0 11.7

 

3 【事業の内容】

 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社と連結子会社(OKM VALVE(M)SDN.BHD.、奥村閥門(江蘇)有限公司)の計3社で構成されており、建築、発電、造船、各種プラント等、幅広い業界における流体配管に使用されるバタフライバルブを中心とした流体制御機器の製造、販売を主な事業として取り組んでおります。

なお、当社グループはバルブ製造販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別に代えて、「陸用」、「舶用」の市場区分別に示しております。「陸用」の市場区分については、工場市場や建築市場のニーズを捉えて市場に喜ばれる製品を販売し、「舶用」の市場区分については、船舶市場で多くの販売実績を基盤に、環境対策分野のニーズを捉えた製品の販売を行っております。

 

(1)事業の特徴

 当連結会計年度における当社グループ連結売上構成比は、「陸用」が42.2%、「舶用」が57.8%の割合を占めております。

 「陸用」に関しては、建築設備、石油化学、鉄鋼金属、電力ガス、機械装置、紙パルプ業界等幅広い顧客に採用いただいているのが特徴であります。「舶用」に関しては、各造船所に納入しております。なお、「舶用」の製品に関連して、世界の環境規制にてIMO(注1)がNOx(注2)3次規制での舶用排気ガス処理装置の搭載を2016年1月1日より義務付けました。当社はいち早く処理装置における世界的なライセンサー2社(当該2社で市場占有率約90%)(注3)による船舶排ガス用バルブの製造販売認証を取得しております。この船舶排ガス用バルブ市場で、当社は過半のシェア獲得を目指しております。

 「陸用」及び「舶用」いずれも、製品技術、品質管理体制、納期管理体制、メンテナンス対応等で顧客より高い評価をいただいております。

 また、当社グループの海外売上高比率は約2割を占めており、主に韓国や中国向けに船舶排ガス用バルブを販売しております。

 

(注)1.International Maritime Organization(国際海事機関)

   2.窒素酸化物

   3.日本舶用工業会「各国舶用機関の生産動向」より

 

(2)当社の取引先について

当社の製品は、空調設備、造船、半導体、石油、化学、鉄鋼、電力、水道、食品等の幅広い業界の大手顧客に納入され、高層ビル、工場、空港、船、駅、ドーム、遊園地等の最終需要先において当社の製品が使用されております。

例えば、超高層ビル「あべのハルカス」では、すべての空調設備に当社のバルブが使用されています(下右図)。

 

          最終需要先イメージ図                         超高層ビル「あべのハルカス」


 

 以上を踏まえた、当社グループの事業系統図は、次のとおりとなります。

 


(3)主な製品

a バタフライバルブ

 弁体(輪っかの中の円板)を90度回転して開閉します。中間開度での流量調整機能に優れ、幅を取らず、省スペースでの設置が可能です。また、電子制御バルブについては、コンピューターからの信号によって弁体の開度を調整し、流体をコントロールします。

 

b ナイフゲートバルブ

 鋭いエッジを有するプレートの出し入れで開閉します。各種スラリー、粉粒体、固形物、パルプストック等、一般のバルブでは処理できない流体を止めることが可能です。

 

c ピンチバルブ

 ゴムチューブを押し挟んで流路を開閉します。固形物が混入しても完全遮断が可能です。また、長寿命でメンテナンスが容易です。

 

バタフライバルブ

ナイフゲートバルブ

ピンチバルブ

 


※電子制御バルブ

 


 


 


売上構成比 84%(2026/3期)

売上構成比 16%(2026/3期)

 

 

当社は顧客ニーズに合わせたカスタマイズバルブを開発・製造・販売し、標準製品では対応できないニッチ市場を開拓しており、型式、サイズ、部品、材質、制御方法といったカスタマイズの組み合わせにより、10万種類を超える製品種類を取扱っております。

 


 

(4)新製品開発

当社グループにおける新製品開発は、さまざまな種類の試験・実験設備を活用しながら行っております。技術本部では、新商品の構想や設計・解析ソフトによる構造解析等の机上業務を行うと共に、開発項目に対する製品評価等を実施するために実流体実験装置、高温試験装置及び低温試験装置等を活用して流体制御に関する研究開発を実施しております。これら研究開発を通じて長年蓄積してきた顧客ニーズに合わせた多様な試験・実験に基づくデータが、当社グループの新製品開発の大きな手がかりとなっております。

更に、2020年10月に滋賀県野洲市に開設した研究開発センターでは、脱炭素化によるエネルギー情勢の変化や環境規制等に伴う新市場へ対応するため、5つの各種試験室を設置しています。従来の試験・実験設備にこれらの新たな試験・実験設備を加え、産官学との一層の連携強化を図ることにより、流体制御に関する研究開発体制の更なる強化を目指してまいります。

 


業績状況

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営成績等の状況の概要

①経営成績の状況

当社グループは、「独創的な技術」を軸に三方よしを追求する4つの社是のもと、パーパスである「いい流れをつくる。」の実現に取り組んでおります。さらに、2031年3月期に連結売上高200億円、営業利益20億円を目指す中長期ビジョン「Create200」を掲げ、持続的な成長と企業価値の向上を図っております。

2025年5月に公表した第2次中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)では、「既存領域の拡充」「海外市 場の展開」「新領域への挑戦」の3つを基本戦略に掲げ、引き続き国内外における安定的な収益基盤の構築を図る とともに、グローバル市場で選ばれ続ける企業として持続的な成長と企業価値の向上に取り組んでまいります。

当連結会計年度における受注高は10,926,283千円(前年同期比0.4%減)、売上高は11,114,278千円(前年同期比6.5%増)となりました。

利益面におきましては、SaaS等のクラウド型システム導入に伴う通信費増加等の減益要因はあったものの、LNG(液化天然ガス)用バルブの収益性改善や高付加価値製品の販売増加等により、営業利益は1,295,129千円(前年同期比65.3%増)、経常利益は1,287,700千円(前年同期比73.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、798,704千円(前年同期比44.3%増)となりました。

なお、新基幹システム導入に向けた取り組みの進捗状況等を総合的に評価し、計画を見直した結果、特別損失に契約解除損失98,000千円、減損損失68,012千円を計上しております。

 

②財政状態の状況

(資産)

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ167,524千円増加の13,331,335千円となりました。これは主として、現金及び預金1,230,541千円増加した一方、電子記録債権925,106千円、原材料及び貯蔵品64,341千円、保険積立金61,356千円減少したこと等によるものであります。

(負債)

 負債合計は、前連結会計年度末と比べ312,345千円減少の2,538,898千円となりました。これは主として、電子記録債務371,812千円、長期借入金216,415千円減少した一方、未払法人税等93,506千円、契約解除損失引当金84,000千円、買掛金79,723千円増加したこと等によるものであります。

(純資産)

 純資産合計は、前連結会計年度末と比べ479,869千円増加の10,792,437千円となりました。これは主として、利益剰余金594,487千円、為替換算調整勘定110,072千円増加した一方、自己株式256,935千円取得したこと等によるものであります。

 

③キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は3,286,312千円と前連結会計年度と比べ1,230,541千円の増加となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、2,002,761千円の収入となり、前連結会計年度に比べ収入が881,321千円増加しました。これは主として、売上債権の回収が進んだことによる収入増加596,381千円税金等調整前当期純利益367,254千円増加したこと等によるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、135,749千円の支出となり、前連結会計年度に比べ支出が6,447千円増加しました。これは主として、保険積立金の解約による収入68,280千円増加したものの、定期預金の払戻による収入53,014千円減少したこと、長期前払費用の取得による支出41,717千円増加したこと等によるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、709,601千円の支出となり、前連結会計年度に比べ支出が350,930千円増加しました。これは主として、自己株式の取得による支出256,935千円増加し、短期借入金の純増減額が130,550千円減少したこと等によるものであります。

 

 

 ④生産、受注及び販売の実績

生産実績、受注実績、販売実績を市場別に示すと次のとおりであります。なお、当社グループはバルブ製造販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別に代えて市場区分別に示しております。

 

 a 生産実績                             

市場区分

当連結会計年度

 (自 2025年4月1日

 至 2026年3月31日)

前年同期比(%)

全市場区分計(千円)

6,568,405

101.4

合計

6,568,405

101.4

 

(注) 1.当社グループ間の取引については簡易的に相殺消去しております。

2.製造原価を以て生産実績を示しております。

3.製造原価は、市場区分別に区別することが困難なため、全市場区分計にて示しております。

 

 b 受注実績                             

市場区分

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

  至 2026年3月31日)

前年同期比(%)

陸用(千円)

4,644,054

96.5

舶用(千円)

6,282,229

102.00

合計

10,926,283

99.6

 

(注) 当社グループ間の取引については簡易的に相殺消去しております。

 

 c 販売実績                             

市場区分

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

 至 2026年3月31日)

前年同期比(%)

陸用(千円)

4,691,233

93.6

舶用(千円)

6,423,045

118.4

合計

11,114,278

106.5

 

(注) 1.当社グループ間の取引については簡易的に相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりです。

 

相手先

前連結会計年度

(自 2024年4月1日

 至 2025年3月31日)

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

 至 2026年3月31日)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

(株)メタルワン

2,521,668

24.2

2,438,608

21.9

英和(株)

1,400,104

13.4

2,077,339

18.7

(株)YUASA

(旧 ユアサ商事(株))

1,158,375

11.1

1,148,223

10.3

 

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討内容

 a 財政状態

 「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

 b 経営成績

当連結会計年度における売上高は11,114,278千円、営業利益は1,295,129千円、経常利益は1,287,700千円、親会社株主に帰属する当期純利益は798,704千円となりました。

陸用市場は受注高、売上高ともに減少しました。これは石油化学向けが伸長した一方で、前期に鉄鋼・金属向けの大口案件を納入したことや個別案件の小口化が主な要因となります。舶用市場の受注高は微増となりましたが、売上高は期初からの受注残に支えられ大きく伸長しました。過去に大量建造された船舶の代替需要や世界的な物流量の増加に伴う新造船需要の高まりを背景に、造船向けの販売が堅調に推移しました。また、船舶排ガス用バルブでは、発電用補機向けを中心に売上高が大幅に増加しました。さらに、脱炭素への移行期の燃料として注目される液化天然ガス(LNG)を燃料とする船舶の燃料ガス供給システム(FGSS:Fuel Gas Supply System)向けのLNG用バルブについても販売先の拡大が奏功し、増収となりました。

利益面におきましては、SaaS等のクラウド型システム導入に伴う通信費増加の減益要因はあったものの、LNG(液化天然ガス)用バルブの収益性改善や高付加価値製品の販売増加等により、営業利益、経常利益、親会社に帰属する当期純利益は増益となりました。

なお、新基幹システム導入に向けた取り組みの進捗状況等を総合的に評価し、計画を見直した結果、特別損失に契約解除損失、減損損失を計上しております。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 a キャッシュ・フロー

 「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

 b 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

  当社グループの必要運転資金については、自己資金及び金融機関からの短期借入れを基本としており、設備投資や長期運転資金は、金融機関からの長期借入れを基本としております。機動的かつ効率的な資金調達をすべく、主要取引銀行と当座貸越契約を締結しております。

 

c 経営成績に重要な影響を与える要因について

  当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 連結財務諸表の作成にあたっては、期末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を行うことが必要となります。当社グループは、連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

 見積り、判断及び仮定により当社グループの連結財務諸表の作成に当たって用いた重要なものは次のとおりであります。

 

(棚卸資産の評価)

 当社グループは、将来推定される需要及び市場状況に基づく時価の見積額と原価との差額について、評価減を計上しております。今後の需要又は市場状況が悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性があります。

 

(貸倒引当金)

当社グループは、売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、貸倒引当金を計上しております。この貸倒引当金は、期末の一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を見積った金額であります。顧客の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。

 

 (繰延税金資産)

当社グループは、将来の回収可能性を十分に検討した上で、回収可能額を繰延税金資産として計上しております。なお、業績の動向によっては繰延税金資産の取崩が必要となる可能性があります。

 

 (製品保証引当金)

当社グループは、顧客に納品した製品に対して、将来の製品交換及び補修費用に備えるため、今後必要と見込まれる金額を計上しておりますが、予期せぬ不良の発生等により追加引当が必要になる可能性があります。

 

 

 

セグメント情報

 

(セグメント情報等)
【セグメント情報】

当社グループはバルブ製造販売事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

当社グループはバルブ製造販売事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

 (単位:千円)

日本

中国

韓国

その他

合計

8,354,869

773,780

702,753

606,860

10,438,263

 

(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2) 有形固定資産

 (単位:千円)

日本

中国

マレーシア

合計

2,613,048

816,942

393,841

3,823,832

 

 

3.主要な顧客ごとの情報

 (単位:千円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

(株)メタルワン

2,521,668

バルブ製造販売事業

英和(株)

1,400,104

バルブ製造販売事業

(株)YUASA

(旧 ユアサ商事(株))

1,158,375

バルブ製造販売事業

 

 

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

当社グループはバルブ製造販売事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

 (単位:千円)

日本

中国

韓国

その他

合計

9,116,955

790,650

466,847

739,826

11,114,278

 

(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2) 有形固定資産

 (単位:千円)

日本

中国

マレーシア

合計

2,546,481

814,154

448,577

3,809,214

 

 

3.主要な顧客ごとの情報

 (単位:千円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

(株)メタルワン

2,438,608

バルブ製造販売事業

英和(株)

2,077,339

バルブ製造販売事業

(株)YUASA

(旧 ユアサ商事(株))

1,148,223

バルブ製造販売事業

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

当社グループはバルブ製造販売事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

該当事項はありません。