2023年12月期有価証券報告書より
  • 社員数
    420名(単体)
  • 平均年齢
    43.6歳(単体)
  • 平均勤続年数
    16.4年(単体)
  • 平均年収
    6,391,484円(単体)

従業員の状況

5【従業員の状況】

(1)提出会社の状況

 

 

 

 

2023年12月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

420

(11)

43.57

16.37

6,391,484

 (注)1.当社は単一セグメントに属する事業を営んでいるため、セグメント別の従業員数は省略しております。

2.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

(2)労働組合の状況

 労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

(3)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

当事業年度

補足説明

管理職に占める

女性労働者の割合(%)(注1)

男性労働者の

育児休業取得率(%)(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)

全労働者

うち

正規雇用労働者

うち

臨時雇用者

1.4

33.3

67.4

73.6

80.9

(注3)

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.「労働者の男女の賃金の差異」について、賃金制度・体系において性別による差異はありません。男女の賃金の差異は主に男女間の管理職比率及び雇用形態の差異によるものであります。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

(1)サステナビリティ共通

 当社のサステナビリティに関する考え方及び取組みに関しては、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。

 当社は、「きれいな空気で、未来を支える。」とのパーパスのもと、「サステナビリティ基本方針」を2022年に制定しました。この方針に従って中期経営計画における目標及び方針を設定し、戦略的なサステナビリティの推進を図ります。また、進捗のモニタリングを行い、PDCAサイクルを回していくことで、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指します。

 

「サステナビリティ基本方針」

 当社は、「きれいな空気で、未来を支える。」とのパーパスのもと、各種産業及び技術開発に必要なクリーンエアーシステム技術やノウハウを生かした事業活動によって社会課題の解決に貢献し、持続可能な社会と当社の持続的成長の実現を目指します。

 

環境

・地球温暖化防止に向けた技術開発、製品の省エネルギー化、省資源化を進めると共に、サプライチェーン全体を通じた環境負荷の低減を図ります。

従業員

・従業員の健康と安全を企業成長の基盤と考え、従業員の多様性を尊重し、労働環境の整備に努め、創造と飛躍の実現が可能な働き甲斐のある職場環境を実現します。

取引先

・顧客と協力会社(サプライヤー)などを尊重した適正な取引を通じて、当社の技術力を活用した良質な製品生産と安定的な供給を継続し、取引先との信頼関係を構築します。

社会

・個人の人権と多様性を尊重し、人権侵害の加担への回避に取組みます。

・法令、社会規範、企業倫理を遵守します。

・顧客ニーズに合致する良い製品を継続的に開発し、顧客事業に貢献すると共に得られた利益により雇用も守りつつ納税義務を果たし、永続的な会社を目指し社会へ貢献します。

株主、投資家

・対話と情報開示を通じて公正かつ透明性の高い企業経営を実践し、企業価値の継続的な向上を目指します。

(ガバナンス)

 当社では、代表取締役社長を委員長とし、外部有識者及び社内・社外取締役から構成されるサステナビリティ委員会を設置し、サステナビリティ課題への取組み方針や重要課題の策定、目標の設定や達成に向けた活動の実施、活動状況の確認及び結果等を審議し、取締役会へ報告する体制としております。サステナビリティ委員会を含むコーポレート・ガバナンス体制の概要については、「第4 提出会社の状況」の「4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」を参照ください。

(リスク管理)

 当社のリスク管理体制は、「リスク管理規程」を基本とし、取締役・従業員の行動指針として「企業行動基準」及び「コンプライアンス基準」を設け、さらに「内部通報制度」を制定し、企業のリスク発生時に的確かつ迅速に対処することを可能にし、違法行為や不法行為等発生の未然防止を図っており、各拠点、事業部門単位で事業リスクの把握と管理を実施し、これを取締役会が監督する体制としております。

(戦略)

 当社では、サステナビリティに関する全社的に重要な事項(課題)を、経営における重要な課題の一つと位置付けております。サステナビリティ経営への取組みは当社の成長と同期させることが重要であると考えており、中期経営計画の中でも、特に重点的に取組む領域として、「気候変動対策」及び「人的資本の強化」を設定しております。

 

(2)気候変動対策

(ガバナンス)

 サステナビリティ委員会では、気候変動を含む、サステナビリティに関する基本方針や重要課題の策定、目標の設定や達成に向けた活動の実施、活動状況の確認を行い、適宜取締役会への報告等を行っております。

 また、サステナビリティ委員会は、当事業年度においてサステナビリティ委員会を計9回開催し、2023年2月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)による提言(TCFD提言)への賛同を表明し、TCFD提言に準拠した気候関連財務情報開示を行っております。

(戦略)

 当社ではサステナビリティに関する全社的に重要な経営課題の中から、特に重点的に取組む領域として「気候変動対策」を設定し、重要な「リスク」と「機会」を特定しました。

 

・当社における気候関連のリスクと機会

(リスク)

項目

要因

事業活動、戦略、財務への潜在的影響

期間

重要度

移行リスク

政策

炭素税等、GHG排出抑制のための

価格制度導入

調達価格が上昇し、また、顧客からは当社が脱炭素にさらに積極的に取組むことを要求される

短期

 

GHG排出量測定及び削減の規制導入

あるいは顧客等からの要求の拡大

Scope3も含めたGHG排出量報告の対応コスト、及び削減のための設備投資費用がかさむ

長期

その他、政府方針等に起因した原材料の価格上昇や供給逼迫

調達価格上昇及び安定供給が困難となるため、原価上昇及び納品遅れの原因となる

中期

 

技術

脱炭素社会実現に向けた技術開発競争の激化

他社の破壊的イノベーション技術により、当社製品へのニーズが激減する

中期

市場

顧客の求める低炭素・省エネ性能基準の拡大

既製品の改良コスト、新製品の開発費が増加する

また、製品ごとの炭素排出量算定コストがかさむ

短期

脱炭素社会実現に向けた市場の変化の中で、顧客が求める取引条件やニーズ(取引形態、保証等)の変化

変化に追従できず、商機を喪失するだけでなく、新規参入者に市場を奪われる

中期

 

脱炭素社会への移行に必要な原材料や部品等の需給逼迫

低炭素、省エネ製品製造のための部品等の安定調達が困難となり、また、原価が上昇する

短期

 

評判

顧客/最終ユーザーの取引先選定基準の変化

脱炭素化に向けた取組みと開示に消極的であると顧客を喪失するおそれがある

短期

 

脱炭素化に向けた取組みが投融資判断基準に含められることによる、証券市場、投資家及び銀行からの関連するエンゲージメントの強化

対応できないと資本コストが増加し、対応に要する管理コストが増加する

短期

 

会社と社員との関係の変化

脱炭素社会実現に向けた取組みが消極的であると、社員が会社の将来性に不安を持ち、離職率が増える

中期

 

物理的リスク

急性

極端な気温の上昇または低下

酷暑時には、屋外据え付け作業が停止する

空調設備が未整備の取引先の工場の操業停止のおそれがある

製品の運送中に樹脂材料が変形するおそれがある

短期

 

極端な大雨や強風等、浸水、河川の氾濫等

大雨等異常気象による、主力工場の浸水による製造停止、停電による生産停止、落雷によるサージによる当社製品の故障、及び雹による輸送中の当社製品の損傷のおそれがある

短期

慢性

平均気温の上昇など気候の変化

熱中症対策費用が増加し、また、工場や倉庫の冷房費が増加する
気温や湿度上昇等により当社が納入した設備の性能が出なくなるおそれがある

短期

 

 

 

(機会)

項目

要因

事業活動、戦略、財務への潜在的影響

期間

重要度

気候関連機会

資源

より効率的な在庫管理と輸送手段の使用

GHG削減効果とともに、製品の輸送コストが削減され、BCPの観点からの安定供給が実現できる

短期

 

製品

省エネ性能製品開発と拡販

Scope3の削減に寄与し、顧客・当社ともにGHG削減、これによる差別化によって業績向上や売上増加が実現できる

短期

感染症リスクの拡大に対応した製品開発と拡販

製品差別化による業績向上や売上増加が実現できる

短期

市場

新たな市場への参入機会

様々な産業が脱炭素化の取組みを進めることによる、当社製品のニーズ及び市場が拡大する

中期

 

レジリエンス

事業継続マネジメントへの取組と重要な部品の代替/多様化

サプライチェーン全体のマネジメント整備による、製品供給の安定化と他社との差別化が実現できる

短期

(注)「期間」については、短期:2025年/中期:2030年/長期:2050年をそれぞれ想定しております。

 

(リスク管理)

 気候変動は当社経営に重大な影響(リスクと機会)を及ぼすものであることに加え、現在のみならず将来のリスクであり、不確実性を伴い、また、外部環境の変化にも影響を受けます。従って、気候変動に係るリスクと機会はサステナビリティ委員会において適宜見直しを行うこととしております。なお、サステナビリティ委員会の委員には、気候変動対策を専門とする外部有識者と社外取締役が含まれることから、気候変動の現状及び関連する外部環境の変化に関する最新の情報と知見に基づくリスク管理が可能と考えております。

 

(指標及び目標)

 当社では、移行リスクの評価指標としてGHG排出量(t-CO)を設定し、評価を進めております。具体的には、グローバルな温室効果ガス(GHG)排出量の算定基準であるGHGプロトコルに従い、2021年分からGHG排出量(Scope1・2・3)の算定を開始しております。

 今後、GHG排出量の算定をより精緻なものとするための取組を進めるとともに、この結果に基づき、2024年にはGHG排出量削減に関する指標と目標を設定する予定です。

 

 自社における活動においては 、Scope1・2のネットゼロを目指し再生可能エネルギーの導入等を推進しており、新設工場には太陽光発電システム及び蓄電設備を導入しております。また既存の工場にも随時同様の対応をする計画でおります。また、販売する自社製品の省エネルギー化の目標値や売上高に占めるGHG排出量の目標などを策定するとともに、省エネ効果の可視化を主目的とした製造におけるカーボンフットプリント(CFP)算出に向けて着手し、年内に主力製品の算出を行う予定です。

 

2021年度実績

2022年度実績

Scope1排出量

287 t-CO

297 t-CO

Scope2排出量

736 t-CO

784 t-CO

Scope3排出量

179,277 t-CO

279,086 t-CO

合計排出量

180,300 t-CO

280,167 t-CO

(注)上記排出量の算定に当たっては、2022年より株式会社日本能率協会コンサルティングの助言を受けております。

 

(3)人的資本の強化

(戦略)

 当社では、「きれいな空気で、未来を支える。」とのパーパスのもと、各種産業及び技術開発に必要なクリーンエアーシステム技術やノウハウを生かした事業活動によって、環境、従業員、取引先、社会、株主・投資家に関する社会課題の解決に貢献し、持続可能な社会と当社の持続的成長の実現を目指しております。本パーパスの持続的な達成に向け、人材育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針を定めております。

 

人材育成に関する方針(一部抜粋)

・「きれいな空気で、未来を支える。」というパーパスのもと、社員一人ひとりの創造性に重点をおいた人材育成を目指し、能力発揮と成長の機会を提供します。

・自ら学び、考え、行動する人材の育成と、社員の一人ひとりのありたい姿を実現するため、成長の機会を提供します。

・社員の経営参画意識を高め、社員と会社が成長する『成長と還元』への取組みを推進します。

 

社内環境整備に関する方針(一部抜粋)

・多様な人材の多様な働き方と、新しい発想をもつ人材の挑戦を支援します。

・人材の健康管理や健康増進に取組み、安全かつ安心して働くことができる職場環境を整備し推進します。

 

(取組み)

 当社における当事業年度の取組みは以下のとおりです。

人材育成に関する施策

(A)人材育成及びスキルアップ

・マネジメントスキル研修導入

e-learning等を活用し、個々の経験・知識に応じた学習機会設定

・ビジネススキル研修等の外部講習会への参加

(B)従業員待遇向上

・昇給率を一般的な上場企業平均以上に設定

・決算賞与制度の導入

(C)働き方改革

・夏季休暇として年間休日を2日追加

・有給休暇計画的付与の導入による連続した休日の設定

(D)福利厚生拡充

・従業員持株会向け譲渡制限付株式インセンティブ付与(2023年までの3年間発行総額70百万円)

・福利厚生アウトソーシングサービス加入

・団体3大疾病保障保険加入

 

社内環境整備に関する施策

・事務所拡張及び移転

・フリーワークエリアの設定

・工場暑熱対策及び安全対策

 

(指標及び目標)

 当社は、サステナビリティを巡る課題への対応を行うことは持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するものであると認識しております。人的資本に関する「指標と実績」は以下のとおりですが、「目標」については現時点では設定しておりません。今後は目標を設定の上、達成に向けて取組みます。

指標

実績(当事業年度)

管理職に占める女性労働者の割合

1.4%

男性労働者の育児休業取得率

33.3%

労働者の男女の賃金差異

67.4%

 

このような取組みを重ね、持続的な成長と企業価値向上を図ってまいります。