2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    270名(単体)
  • 平均年齢
    40.8歳(単体)
  • 平均勤続年数
    15.1年(単体)
  • 平均年収
    5,297,072円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    -4.1%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

 労働市場をめぐる経営環境は、就労人口の減少、労働環境整備の進展、人件費の上昇等を背景に、人材の確保及び生産性向上の両立が重要な経営課題となっております。こうした環境認識のもと、当社は人材を最も重要な経営資源の一つと位置付け、人的資本への継続的な投資を通じて、中長期的な事業成長及び企業価値の向上を実現することを人材戦略の基本方針としております。

 当社の人材戦略は、事業戦略と連動しており、TAKAKITA Philosophyを基盤として従業員一人ひとりがWAY(価値観)を実践し、Vision(あるべき姿)への理解と共感を深め、自発的に行動することでPurpose(存在意義)を体現する「価値創造型人材」の育成を目指しております。

 また、人材に関する課題と機会を踏まえ、当社が求める人材像を以下のとおり定義し、採用・育成・配置・評価・処遇の各施策を一体的に推進しております。

当社が求める人材像

・部門を超えた全社的な視点で自ら考え行動できる人材

・新しい業務や未経験の領域にもチャレンジし続けられる人材

・周りを巻き込む熱量と推進力がある人材

 これらは、事業競争力の源泉となる人的資本の質の向上を図るうえで重要な指針であり、「採用」「育成」「活躍」「安全衛生」「質的向上」に関する施策を連動させることで、人材価値の最大化を図っております。

 

①ガバナンス

 人材戦略及び関連施策については、取締役会において基本方針の決定及び重要事項の報告・審議を行い、その進捗や成果を定期的にモニタリングし、必要に応じた改善を実施しております。

 

②戦略及び取組

a.採用(人材の確保)

 当社は、中期事業計画と連動した採用計画を策定し、新卒及びキャリア採用を通じて多様な人材の確保に取り組んでおります。

採用における重点領域

・スマート農業・電動化分野における開発人材、並びに水田、畑作・果樹市場への事業領域拡大、新製品開発の加速といった事業戦略を支える人材の確保

・海外事業拡大に向けたグローバル人材の確保

 これらは、技術開発力の強化及び収益基盤の多角化という事業機会の獲得に資する一方、人材不足が成長制約となるリスクへの対応として位置付けております。

b.育成(人材の成長)

 当社は、教育研修の体系化及びスキルの可視化を通じて、従業員の能力開発を継続的に支援しております。

育成における主な取り組み

・教育研修制度の整備及び継続的改善

・自発的な学習を促す組織風土の醸成

・スキル継承及び専門性強化

・PDCAサイクルによる教育効果の向上

 これにより、提案力・課題解決力を高め、組織全体の競争力向上につなげております。

c.活躍(エンゲージメント・生産性向上)

 従業員の主体的な行動を促進するため、「改善報告制度」を導入し、業務改善活動を評価・奨励しております。

 また、報奨制度の活用により従業員のエンゲージメントの向上及び組織の活性化を図るとともに、年齢・性別等にとらわれない多様な人材が能力を発揮できる環境整備を推進しております。

 

d.安全衛生(健康・働きがい)

 当社は、安全衛生を経営の重要課題と位置付け、労働災害防止及び従業員の健康維持・増進に取り組んでおります。

安全衛生における主な取り組み

・リスクアセスメント・安全教育の実施

・健康診断及びフォロー体制の強化

・メンタルヘルス対策(ストレスチェック等)

・有給休暇取得促進(取得目標70%)

 これらにより、安全で働きやすい職場環境の整備を進めております。

e.質的向上(働き方・DX)

 当社は、働き方の質的向上の一環として、仕事と子育ての両立支援等に取り組み、外部認証(プラチナくるみん)の取得を通じて職場環境の改善を推進しております。

質的向上における取り組み

・生産設備への投資による高付加価値化

・DX推進による業務効率化

・時間外労働の適正化

 これらにより、人的資本の価値向上と持続的な企業成長の両立を図っております。

 

③報酬・評価(人材への投資)

 当社は、事業成長に対する従業員の貢献、将来への期待、並びに従業員の生活設計の維持・向上及び幸福度の向上に資することを総合的に勘案し、公正かつ適切な処遇を通じて、従業員のエンゲージメント及びモチベーションの向上を図っております。

 賃金は、外部水準、業績、個人評価等を総合的に勘案し決定しており、労使交渉を通じた透明性の高いプロセスを確保しております。

 また、人事考課に基づく昇給・賞与配分により、成果及び貢献を適切に反映する仕組みとしております。

 

④人的資本の高度化に向けた取組

 当社は、人的資本のさらなる強化を目的として、人事・給与制度の改革プロジェクトを推進しております。

 本プロジェクトでは、以下を基本方針としております。

人事・給与制度の改革プロジェクト 基本方針

・役割・成果の明確化による動機づけ強化及び従業員モチベーションの向上

・組織の新陳代謝促進を通じた活性化

・多様な働き方が実現できる環境整備

・教育制度の拡充による人材成長と定着

 これらの取り組みを通じて、持続的成長を支える人的基盤の強化を図ってまいります。

 

(2)【従業員の状況】

①提出会社の状況

 

 

 

 

 

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

270

(25)

40.8

15.1

5,297,072

△4.1

 

セグメントの名称

従業員数(人)

 

農業機械事業

213

(19)

軸受事業

39

(3)

全社(共通)

18

(3)

合計

270

(25)

 (注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除く)であり、パートタイマーの人数は、年間の平均人員を( )内に外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。

4.前事業年度末に比べ、平均年間給与が減少しておりますが、従業員の中長期の資産形成を支援するライフプラン支援金制度を拡充したことにより、従来賞与として支給していた一部が福利厚生費用として経費又は販管費へ計上されたことに伴い、給与としての支給額が減少しております。

5.当事業年度の定期昇給については、前事業年度を上回る昇給額で実施いたしましたが、業績動向を踏まえた賞与月数の調整等により、給与としての支給額が減少しております。

 

②労働組合の状況

 当社労働組合(名称 :JAM タカキタ労働組合)は組合員206名(2026年3月31日現在)で、1971年9月6日より全金同盟(のちのゼンキン連合)に加入しており、1999年9月9日より名称をJAMに変更しております。現在労使関係は円満に推移しており、組合と会社間に懸案事項はありません。

③管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異

当事業年度

補足説明

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

  (注)1

男性労働者の

育児休業取得率(%)

    (注)1

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注)1,2

正規雇用

労働者

パート・有期労働者

全労働者

正規雇用

労働者

パート・有期労働者

3.2

85.7

73.6

73.7

108.9

(注)3

 (注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.パート労働者については、フルタイム労働者の所定労働時間(7時間50分/日)をもとに人員数の換算を行っております。

3.「労働者の男女の賃金の額の差異」について、賃金制度・体系において性別による差異はありません。男女の賃金の差異は、主に男女間の管理職比率及び雇用形態の差異によるものであります。

 

 なお、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画において、男女ともに全従業員が活躍できる雇用環境の整備を行うため、次のように行動計画を策定しております。

 

<計画期間>2024年4月1日から2026年3月31日までの2年間

<目標1> 計画期間内に、育児休業の取得率を次の水準以上にする。

・男性従業員:30%以上

・女性従業員:75%以上

(対策)制度内容や手続きを分かりやすく整備し、周知を実施する。

問題点や改善点の有無について、状況把握を行う。

総務部が主管となり、状況分析を行い、改善を実施する。

<目標2> 年次有給休暇の取得割合を計画期間内に平均70%以上にする。

(対策)有給休暇取得状況の定期的な報告を実施する。

社内報や経営企画会議を通じて有給休暇取得奨励活動を推進する。

 

 当社は、変化の激しい経営環境に対応していくため、異業種においてキャリアを持った人材を積極的に採用し、中途採用者の管理職への登用を実施しております。また、多様性を尊重し、性別、国籍、年齢等にかかわらず、公正・公平な人材の採用・登用の推進に取り組んでおります。

 提出日現在、女性・外国人・中途採用者の管理職への登用にかかる目標の設定は行っておりませんが、今後、経営戦略上において必要と判断した場合には、目標設定等を検討し開示してまいります。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

 当社は、創業以来「土に親しみ、土に生きる」をモットーに農業の近代化に取り組み、農業の省力化・効率化を追求し続けるとともに、地球の保全、人と自然の共存が求められている中で、地球に優しいモノづくりを通して、新しい技術と信頼と感動を創り続けることで社会貢献を果たすことを基本方針としております。

 具体的には、安全・安心な食料の供給に向けた持続可能な有機農業の更なる推進に寄与することを目的とし、耕畜連携に関連する循環型農業に対応した農業用作業機や、食料自給率向上及び食料自給力の維持向上に向けた農作業機の開発に取り組んでおります。

 また、外国人や障がい者の雇用等について多様性を推進するとともに、従業員の健康維持や労働環境の向上及び労働災害防止等安全衛生活動を通して持続可能な事業活動へ継続的に取り組んでおります。

 以上の事業活動を通じたサステナビリティに関連する取組みは、各部門がその課題要素と解決策・具体策を抽出して経営企画会議で審議し、当該課題や施策を取締役会において事業計画として決定しております。

 サステナビリティの今後の取り組みにおける重要課題として、「事業活動を通じた価値創造と社会的課題の解決」及び「持続的成長に向けた経営基盤の整備」をあげ、それぞれの項目別に次のようにマテリアリティを分類しております。

今後の取り組み

マテリアリティ

事業活動を通じた価値創造と社会的課題の解決

① 脱炭素社会に必要な設備投資

② 社会・経済に付加価値をもたらすビジネスの創出

 1)農業と食の維持(食料自給力向上に寄与する製品開発)

 2)環境と調和のとれた農業の持続的発展

  (循環型農業や有機農業を支えるソリューションと製品開発)

 3)固有技術の獲得(スマート農業等に関する技術)

持続的成長に向けた経営基盤の整備

環境(E)

気候変動対応

資源効率化

社会(S)

人的資本の強化

デジタル化対応とDXの促進

サプライチェーンマネジメント

従業員エンゲージメントと労働環境の安全衛生管理

品質保証体制

統治(G)

コーポレート・ガバナンス

コンプライアンス

リスクマネジメント

内部統制システムの一層の充実

 

(2)戦略

 持続可能な食料生産と消費を実現するための国の政策戦略である「みどりの食料システム戦略」に基づき、食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立に向け、有機農業取組面積拡大目標の達成に寄与するため、有機肥料散布機等の土づくり関連機種や食料自給率向上及び食料自給力の維持向上に向けた農業用作業機の開発を推進しております。加えて、近年の農業分野における担い手不足や高齢化、生産性向上への要請に対応するため、スマート農業の実現に資する技術の開発・活用を重要課題として位置付け、ICT技術等を活用した農業機械の高度化や省力化・効率化に資する製品開発に取り組んでおります。これにより、持続可能な農業の実現と農業現場の課題解決に貢献してまいります。

 また、人的資本の強化においては、人材の早期戦力化や生産性の向上に向けた取り組みとして、人事・給与制度の改革プロジェクトを推進し、教育・育成制度の体系的な整備を進めております。あわせて、従業員の健康維持や労働環境の向上に資する施策を実行し、持続的な事業活動を支える人的基盤の強化に取り組んでおります。

 さらに、DXの促進については、業務効率化及び生産性向上を目的としたIT投資や設備投資を実施し、デジタル技術を活用した業務改革を推進しております。これらの取組みにより、全社的な業務プロセスの最適化を図り、競争力の強化に努めております。

(3)リスク管理

 当社を取り巻く環境は、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境及び優先的に対処すべき課題」に記載のとおり、依然厳しい状況にあります。

 このような状況において、サステナビリティ関連のリスク及び機会については、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載の当社コーポレート・ガバナンス体制に基づいて識別・評価し、管理本部がリスクの総合管理を行い、「リスク管理規程」等に基づいて報告及び対策を講じる体制としております。

 また、2022年4月から2024年6月の間で各部門の中心となる実務者をメンバーとして業務改革委員会を立ち上げ、全23回の委員会を開催しました。当委員会では、将来の企業像を俯瞰的に思い描き、その領域を「理念・目標」「戦略と方向性」「人財」「競争条件」「規模」に区分し、各職場の業務内容を分析評価したうえで、企業文化や有形・無形の経営資源を投資して製品やサービスをつくり、その付加価値を一層向上させて現事業領域での競争優位性を保ち持続的なキャッシュ・フロー創出に結びつく「稼ぐ力」のあるビジネスモデルを再構築するために、全体最適化に向けた業務改革や単なるデジタル化だけにとどまらない組織横断的な機能改革や働き方改革推進等について、情報共有とディスカッションを進め、課題を洗い出し論点を整理しました。

 そして、持続的成長に向けた経営基盤の強化に係るマテリアリティのうち、優先課題として整理した「品質保証体制の一層の強化」「人材育成・教育制度の仕組みづくり」「DXを活用した業務改革・働き方改革」について、各部門における課題、具体的施策へ落とし込み推進しております。

 「品質保証体制の一層の強化」については、品質保証室が中心となり、開発本部、製造本部と連携し開発プロセス、製造プロセスの改善を継続的に実施しており、品質苦情の減少など一定の成果が現れております。「人材育成・教育制度の仕組みづくり」については、管理本部主体で人事・給与制度の改革プロジェクトを進めており、従業員の能力開発と適切な評価・処遇を実現する制度整備に取り組んでおります。また、「DXを活用した業務改革・働き方改革」については、DX業革推進室が業務プロセスの改革、デジタル化の推進に対して組織横断的に取り組み、IT投資を通じて生産性の向上に寄与しております。

 当事業年度以降も、これらの課題及び施策を各部門の事業計画に反映し、その進捗状況を経営企画会議で管理し、取締役会が監督する体制としております。

 

(4)指標及び目標

 人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績の詳細は、「第4 提出会社の状況 5.従業員の状況等」に記載しております。