人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数2,104名(単体) 8,120名(連結)
-
平均年齢43.2歳(単体)
-
平均勤続年数12.7年(単体)
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平均年収6,788,035円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
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2025年12月31日現在 |
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セグメントの名称 |
従業員数(名) |
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工業部門 |
3,619 |
[326] |
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医療部門 |
4,221 |
[13] |
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全社(共通) |
280 |
[14] |
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合計 |
8,120 |
[353] |
(注)1.従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員数であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外書で記載しています。
2.臨時従業員には、パートタイマーを含み、派遣社員を除いています。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門等に所属している人員数です。
(2)提出会社の状況
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2025年12月31日現在 |
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従業員数(名) |
平均年齢(才) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
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2,104 |
[23] |
43.2 |
12.7 |
6,788,035 |
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セグメントの名称 |
従業員数(名) |
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工業部門 |
624 |
[7] |
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医療部門 |
1,228 |
[7] |
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全社(共通) |
252 |
[9] |
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合計 |
2,104 |
[23] |
(注)1.従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外書で記載しています。
2.臨時従業員には、パートタイマーを含み、派遣社員を除いています。
3.平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。
(3)労働組合の状況
労働組合は、当社に日機装労働組合があり2025年12月31日現在の組合員総数は674人です。
労使関係について特に記載すべき事項はありません。また、連結子会社においても、労使関係について特に記載すべき事項はありません。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
①提出会社
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当事業年度 |
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管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1. |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2. |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1,3 |
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全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
||
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6.1 |
82.0 |
61.1 |
60.4 |
70.6 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
3.労働者の男女の賃金の差異に関する説明
・当社の賃金制度は、同一の職務・等級であれば同一の賃金を支払うこととして、年齢、性別により賃金の差は設けておりません。
・「正規雇用労働者」における差異は、管理職および総合職(会社の総合的、管理的、専門的業務に従事する社員)に占める男性の割合が高く、専任職(会社の経験的、定型的業務に従事する社員)および製造現場で働く地域限定正社員に占める女性の割合が高いことが要因となっています。
「管理職」、「総合職」、「専任職」、「地域限定正社員」ごとの男女賃金の差異は次のとおりです。
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男女賃金の差異 |
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管理職 |
89.9% |
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総合職 |
83.5% |
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専任職 |
92.3% |
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地域限定正社員 |
77.0% |
・「パート・有期労働者」における差異は、役割・責任に応じて処遇を決定する定年後再雇用者に占める男性の割合が高く、その役割・責任が大きい傾向があることが要因となっています。
・ 人材活躍の最大化のために、女性管理職比率の引き上げ、総合職への女性の登用を図っていきます。
②連結子会社
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当事業年度 |
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名称 |
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1. |
男性労働者の育児休業取得率 (%) (注)2. |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1,3 |
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全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・ 有期労働者 |
|||
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宮崎日機装㈱ |
- |
72.0 |
79.1 |
78.1 |
40.1 |
(注)1.宮崎日機装㈱の女性正規雇用労働者の年齢層が低いことから、女性管理職は存在しません。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
3.労働者の男女の賃金の差異に関する説明
・「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
・宮崎日機装㈱の賃金制度は、同一の職務・等級であれば同一の賃金を支払うこととして、年齢、性別により賃金の差は設けておりません。
・「パート・有期労働者」における差異は、役割・責任に応じて処遇を決定する定年後再雇用者に占める男性の割合が高く、その役割・責任が大きい傾向があることが要因となっています。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(1)サステナビリティ基本方針と重要なサステナビリティ課題(マテリアリティ)
現在、世界は経済の拡大と持続可能な社会に向けた脱炭素化という難しい社会課題に直面しています。これらの社会課題の解決に貢献することは、社会の一員である企業の社会的責務であり、かつ企業にとって大きなビジネスチャンスです。また、人的資本の強化は企業の成長そのものを左右していく極めて重要な課題です。
このような基本認識のもと、当社グループは社会的責務を果たしながら、脱炭素化を大きな成長機会として捉え、社会実装を見据えた技術開発に着手しています。液化水素、液体アンモニアの制御技術、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)の加工技術など、サステナビリティ課題の解決に貢献できる技術力を保有する当社グループにとって、脱炭素化の動きは大きな成長機会になると確信しています。
また、人的資本の強化に関しては、当社グループでは従来、各々の事業が既存の事業、技術、顧客との関係構築に必要な人材育成や強化を行ない、こうした取り組みによって強化された人材によって事業の優位性は維持されてきました。しかしながら、脱炭素、DX(デジタルトランスフォーメーション)などの社会の大きな変化に対応するためには、既存の枠組みを超えて新たな事業や技術の創出に挑戦していくような組織基盤への変革が必要です。そうした課題感から、事業戦略の実現に必要な組織、人材ポートフォリオの検討を開始し、組織の中核となる人材育成方針やその活躍の最大化ができる環境整備方針を策定し、人的資本への投資を強化しています。
当社グループにおけるサステナビリティの取り組みは、私たちが大切にしてきた「人々の良質な暮らしの実現のために、流体を扱う多様な産業、航空機、透析医療など暮らしの根幹にかかわる分野で創造的な貢献を果たす」、この考えの実践そのものです。
表1に当社グループの企業理念とマテリアリティの関係を記載します。
表1≪日機装グループ企業理念とマテリアリティの関係≫
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日機装グループ企業理念 |
テーマ |
マテリアリティ |
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Healthier World すべてのいのちが、 生き生きと輝く未来。 |
■ 社会の発展に貢献する新しい価値創造 |
① 技術の活用による持続可能な社会・産業基盤の創造 ② 環境負荷低減の取り組み |
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■ 社会基盤を支える製品・サービスの安定供給 |
③ 安全・安心な製品づくり ④ サプライチェーンマネジメントの強化 |
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■ すべての従業員が力を最大限発揮できる環境づくり |
⑤ 人的資本の最大化 |
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■ 経営基盤の強化 |
⑥ リスクマネジメントの強化 |
なお、以下において将来に関する事項を記載することがありますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。
(2)サステナビリティ課題等(注1)に関する当社グループのガバナンス
[サステナビリティ委員会 によるサステナ課題関連のリスク・機会の識別、評価、管理の統合]
取締役会の監督のもと、サステナビリティ課題等に関する識別、評価および管理ならびに監督に関わる主要な組織として、サステナビリティ委員会ならびに各種専門委員会およびサステナビリティ推進室を設置しています(図1)。各組織の役割と活動の概要は次のとおりです。
■ サステナビリティ委員会
・サステナビリティ課題等およびその管理のための具体的行動計画ならびに各部門の事業・業務計画が相互に整合するよう、各部門の責任者(注2)で構成し、四半期ごとに年4回開催することを基本とします。
・本委員会の主要な役割は、取締役会の監督のもとにあって、事業に関連するサステナビリティ課題等を把握し、リスクを適切にコントロールするとともに、サステナビリティ課題の解決への貢献を通じて中長期的に当社グループの企業価値を向上させる成長機会を探索、追求することにあります。この主要な役割を果たすため、本委員会は、サステナビリティ課題等に取り組む各組織を統合する役割と責任も負います。また、本委員会は、原則として年2回、サステナビリティ課題に関する活動の進捗、成果を取締役会に報告し、その監督を受けます。当期における本委員会の活動内容と取締役会への報告内容の概要は表2に記載のとおりです。
■ 各種専門委員会
気候変動、人的資本、人権、情報セキュリティなどを含むサステナビリティ課題ならびに税務、為替変動、技術確認、サプライチェーン確保、自然災害、感染症、コンプライアンス、製品の品質保証など事業の主要なリスクと機会について、専門的に識別、評価、管理します。現在は、リスク管理・コンプライアンス委員会、環境推進委員会などを設置しています。各種専門委員会の活動の進捗、成果は定期的にサステナビリティ委員会に報告します。
■ サステナビリティ推進室
サステナビリティ委員会の事務局機能を果たすことを通じて、サステナビリティ委員会に統合される各種専門委員会や関係各部のサステナビリティ課題等の管理活動を支援します。
図1≪サステナビリティ委員会によるサステナビリティ課題等の統合的管理体制≫
(注1)サステナビリティ課題等:本章においては、気候変動、人的資本などのサステナビリティ課題に関連するリスク・機会を含むリスク全般および収益機会を総称する語として使用します。
(注2)サステナビリティ委員会の構成:本有価証券報告書提出日現在、4人の社内取締役を含む、事業本部長・コーポレート本部長らで構成します。
[取締役会によるサステナビリティ課題等の管理組織に対する監督]
・原則として期初に、サステナビリティ推進室ならびに各種専門委員会および関係部署は連携して、サステナビリティ課題等を識別し、評価し、またその管理のための具体的行動計画案を起案のうえ、サステナビリティ委員会に上程します。
・サステナビリティ委員会は、上程されたサステナビリティ課題等とこれらを管理するための具体的な行動計画について、サステナビリティ課題等を巡る社会情勢等および当社グループの存在意義等を考慮して重要事項を決定します。
・取締役会は、原則として年2回、サステナビリティ委員会からサステナビリティ課題等の取り組みに関する進捗状況の報告を受けることを通じて、サステナビリティ課題等を管理する組織およびその活動の進捗を監督します(当期における取締役会報告内容の概要は表2に記載のとおりです。)。
・取締役会は年度予算、事業計画、投資等の重要な業務執行の決定を行なう際は、サステナビリティ委員会により特定されるサステナビリティ課題等とその管理のための具体的行動計画をその他の経営に関する事情とあわせ考慮します。
表2≪当期におけるサステナビリティ委員会の活動内容および取締役会への報告内容≫
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会議体 |
審議・報告内容 |
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2025年2月 |
第1回サステナビリティ委員会 |
前期の実績報告と当期の取り組みテーマの検討 |
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2025年3月 |
取締役会 |
前期有価証券報告書において開示するガバナンス、戦略、リスク管理、指標及び目標の内容の報告 |
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2025年7月 |
第2回サステナビリティ委員会 |
当期の取り組みテーマに関する中間報告 |
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2025年9月 |
取締役会 |
当期に取り組むサステナビリティ活動(GHG排出量削減、ビジネスと人権などを含む取り組みテーマ)の中間の報告 |
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2025年12月 |
第3回サステナビリティ委員会 |
当期の取り組みテーマに関する期末の進捗報告、マテリアリティ・取り組みの見直しについての検討事項 |
(3)サステナビリティ課題等に関する当社グループのリスク管理
[サステナビリティ課題に関連するリスク・機会を識別・評価・管理するプロセスとリスク管理全体への統合]
サステナビリティ委員会は、当社のリスク管理全体のプロセスにおいて、気候変動、人的資本、人権、サイバーセキュリティなどサステナビリティ課題のリスクと機会ならびにサステナビリティ課題以外のリスクと機会を対象として、識別、評価、管理を行ないます。すなわち、当社においては、気候関連リスク・機会を含むサステナビリティ課題に関連するリスク・機会の識別、評価、管理は、リスクおよび機会の全般を識別等するためのプロセスで統合的に実施されることとしています。以下、当期における本プロセスの流れを時系列で説明します。
(4)重要なサステナビリティ課題(マテリアリティ)
サステナビリティ委員会は当社のリスク管理全体のプロセスにおいて、気候変動、人的資本、人権、サイバーセキュリティなどサステナビリティ課題のリスクと機会だけでなく、サステナビリティ課題以外のリスクと機会をも対象として、識別、評価を行ないます。
これらのサステナビリティ課題等の識別、評価の過程において、以下を実施します。
・当社グループのマテリアリティを基準として、サステナビリティとしての重要性を精査、抽出したものを当社グループの重要なサステナビリティ課題として位置づけます。
・また、当社グループの経営成績等の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの識別、評価もあわせて行ないます(このうち「事業等のリスク」の詳細は後記 3 事業等のリスク をご参照ください。)。
以下において、重要なサステナビリティ課題として、気候変動、人的資本、人権および情報セキュリティに関する当社グループの考え方および取り組みをご説明します。
① 気候変動(TCFD提言に基づく開示)
気候変動にかかわる社会課題の解決に貢献することは、社会の一員として健全な社会倫理・価値観を共有することを経営理念とする当社グループが負う社会的責務であるとともに、当社グループの経営上の重要な課題と位置づけています。
・インダストリアル事業は、低・脱炭素社会への移行に適合すべく、水素航空機向け液化水素ポンプの実液試験、火力発電利用に適合した液化アンモニアポンプ開発に成功するなど、社会実装を見据え、先行して技術開発に着手しています。
・航空宇宙事業は、脱炭素燃料への転換が求められる民間航空機や次世代移動手段向けの装置設備等の軽量化需要が収益機会になると見込んでいます。
・メディカル事業は、血液透析関連製品のサプライチェーンが気候変動に伴なう異常気象の影響をうけ、停止または切断するリスクを軽減・適合することが重要課題のひとつとなっています。
①-1 ガバナンスとリスク管理
気候変動に伴なうリスクと機会に対する監督体制およびそのプロセスは、それぞれ前記(2)および(3)の監督体制とプロセスに従っています。
①-2 戦略:リスクおよび機会の特定、経営に及ぼす影響、それらに対する経営戦略の適合性(レジリエンス)
[事業環境に関する想定]
2100年の気温上昇を産業革命前と比較し1.7℃に抑える気候関連のシナリオ、2.5℃上昇するシナリオおよび4℃上昇するシナリオを使用して、次の事業環境を想定します。
■ 低炭素社会へ移行する事業環境(「1.7℃上昇の事業環境」)
各国政府によるすべての気候変動関連の公約が完全かつ期限内に達成され、2100年の気温上昇を産業革命前と比較し、1.7℃に抑えるシナリオ(IEA World Energy Outlook 2024のAPS(注3)などを参照)に基づく。
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<想定する事業環境> ・この事業環境において、エネルギー源は原子力、再生可能エネルギー、CO2の回収・貯留(CCS)、それに利用を加えたCCUSを前提とする火力発電、再生可能エネルギー由来のグリーン水素となる。 ・太陽光、風力、原子力、電気自動車、ヒートポンプ、水素、炭素回収の7つのクリーンエネルギー技術が安価で安全なエネルギー転換の鍵となる。これらの技術は、2050年までのCO2排出削減量の4分の3を占め、バイオエネルギーや地熱など、他の再生可能エネルギーやエネルギー効率が残りを補完する。 ・とりわけ水素、アンモニアは脱炭素排出型エネルギーとして重要な選択肢となり、発電(燃料電池、タービン)、輸送(自動車、船舶、航空機、鉄道等)、産業(製鉄、化学、石油精製糖)の様々な分野の低・脱炭素化に貢献する。 |
■ 化石燃料に一部依存する社会が発展的に存続する事業環境(「2.5℃上昇の事業環境」)
再生可能エネルギーの導入は加速するものの、現在の各国の政策以外に新たな政策がない場合には、2100年の気温上昇が産業革命前と比較し、2.5℃になると予測するシナリオ(IEA World Energy Outlook 2024、同2023のSTEPS(注4)などを参照)に基づく。
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<想定する事業環境> ・この事業環境では、化石燃料の利用は一部継続される。 ・クリーンエネルギーの導入が加速、2030年までに3種類の化石燃料(石油、天然ガス、石炭)の需要すべてがピークに達する。クリーンエネルギーの供給は、2023年から2035年の間に総エネルギー需要を上回る成長を遂げる。太陽光と風力の急増に牽引され、クリーンエネルギーは2030年代半ばに最大のエネルギー源となる。 ・とはいえ、天候による発電量の変動をカバーして需給のバランスを調整するための電源として、出力をコントロールしやすい天然ガス火力の重要性が当面むしろ高まる。また、エネルギー安全保障などの観点から、水素・アンモニア関連分野への投資は継続する。 |
■ 4℃上昇する事業環境
各国が気候政策を導入しない結果、GHG排出量が非常に多く、2100年の気温上昇が1850~1900年を基準として4℃上昇するとのシナリオ(IPCC(注5) 第6次評価報告書など参照)に基づく。
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<想定する事業環境> ・この事業環境では、当社グループが事業展開するアジア、北米および欧州のほとんどの地域において、熱波を含む極端な高温、大雨、台風、洪水等自然災害の強度と頻度が増し、また海面水位が上昇し続ける。 |
[認識する事業環境における事業別のリスク・機会の及ぼす影響と経営戦略・対応策の適合性(レジリエンス)]
以下に当社グループの主要事業について実施した、気候変動に伴なうリスクおよび機会に関するシナリオ分析の結果の概要を掲載します。以下に掲載するリスクおよび機会は、サステナビリティ委員会が統合するサステナビリティ課題等に関する識別、評価のプロセスを経て、当期においてあらためて判別されたものです。
結論として、本有価証券報告書提出日現在において、合理的に入手可能な情報に基づき気候変動に伴なうリスクおよび機会に関するシナリオ分析を実施した結果、以下に記載する当社グループの経営戦略・対応策は複数の気候変動シナリオから想定される事業環境のいずれにも適合しうると判断します。
(注3)APS:IEA(International Energy Agency 国際エネルギー機関)の3つのシナリオのひとつ。APS(公約シナリオ)はNDC(国が決定する貢献)や長期的なネット・ゼロ目標を含む、各国政府によるすべての気候変動関連の公約を考慮し、それらが完全かつ期限内に達成されると仮定するシナリオ。これによれば、年間CO2排出量は2022年以降まもなくピークに達した後、2050年までに120億トンまで急速に減少し、2100年の気温上昇は1.7℃となる。
(注4)STEPS:IEAの3つのシナリオのひとつ。STEPS(既存政策シナリオ)はエネルギー、気候、関連産業政策を含む最新の政策設定に基づく見通しを提供するシナリオ。これによれば、世界全体のエネルギー由来のCO2排出量が2025年に年間370億トンでピークに達し、2050年には320億トンに減少する。その結果、2100年の気温上昇は2.5℃となる。
(注5)IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change):気候変動に関する政府間パネル。世界気象機関(WMO)および国連環境計画(UNEP)により1988年に設立された政府間組織。
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全事業に共通 |
<移行リスク>(注6)
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時間軸 (注7) |
リスクの種類 |
リスクの種類 |
財務的影響 |
|
|
内容 |
重要度 (注8) |
|||
|
中期 長期 |
政策・ 法規制 リスク |
(1.7℃上昇の事業環境) 炭素税の導入など脱炭素社会への移行に向けた法規制の変更 |
・原資材調達コスト、製造コストの上昇。 ・既存資産の早期除却、設備の早期更新負担。 |
中 |
|
評判 リスク |
(2.5℃上昇、4℃上昇の事業環境) 脱炭素移行対策の遅れ |
・顧客・取引先から選別されることによる取引の減少 ・従業員の士気低下、人材流失、人材確保の困難 |
中 |
|
|
長期 |
市場 リスク |
(1.7℃上昇の事業環境) 再生可能エネルギー価格の上昇、化石燃料の利用減少によるエネルギー価格の上昇 |
・国内よりもエネルギーコスト等の割安な国や地域へ製造拠点を移転するための先行設備投資 |
中 |
|
・原資材調達コスト、製造コストの負担 ・既存資産の早期除却、エネルギー高効率装置への更新負担 |
大 |
|||
|
◆ 経営戦略・対応策 ・業績と両立するバランスのとれたGHG排出量の削減対策を継続します。 ・費用対効果を踏まえ、長期安定的な調達の方策を検討し、再生可能エネルギーを適時に導入します。 |
||||
<機会>
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時間軸 |
機会の種類 |
機会の内容 |
財務的影響 |
|
|
内容 |
重要度 |
|||
|
中期 長期 |
資源の 効率性 |
(1.7℃上昇の事業環境) 製造方法、製品輸送手段の効率性の向上 |
工場の操業コスト、製品輸送コストの節減 |
中 |
|
◆ 経営戦略・対応策 工場の操業、輸送コストに好影響を及ぼす方策を適時に導入します。 |
||||
<物理的リスク(注9)>
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時間軸 |
リスクの種類 |
リスクの内容 |
財務的影響 |
|
|
内容 |
重要度 |
|||
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短期 中期 長期 |
急性 リスク |
(4℃上昇の事業環境) 異常気象の増加、激甚化 |
・サプライチェーン分断リスクへの対応費用の増加 ・施設、設備の保守管理、修繕コストの増加 ・異常気象を回避するサプライヤーの生産拠点移転に伴なう原材料調達コストの上昇 ・従業員の出勤率悪化、生産性低下、操業度の低下、工場閉鎖 |
大 |
|
慢性 リスク |
(4℃上昇の事業環境) 異常気象に起因する新たな疾病罹患の繰り返しの発生 |
・社内の感染対策費、従業員の福利厚生費の増加 |
中 |
|
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(4℃上昇の事業環境) ・常態的な気温上昇 ・労働条件・環境整備等に関する法規制の厳格化 |
・空調コスト増加 ・厳格化する法規制への対応コスト増加 |
中 |
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◆ 経営戦略・対応策 ・在庫の積み増し、サプライヤーの複線化、実効的なBCP対策の継続的改善による災害時における本社・本部機能の確保、漏れのない効果的な損害保険の継続的付保、拠点設置時の危険地域該当性の事前評価、在宅勤務やフレックス制の効率的活用、感染対策物品の備蓄などを維持、実施していきます。 ・血液透析事業においては、災害発生時に故障製品の状態をただちに把握できる遠隔監視および復旧作業を遠隔指示できるシステムの普及拡大とサービスの機能強化を急ぎます。 |
||||
(注6)移行リスク:低炭素社会への移行に関連したリスク(TCFD最終報告書2017年6月)。
(注7)時間軸:財務への重要な影響を与える可能性のある具体的な気候関連事項について次の時間的範囲(短期、中期、長期)で想定します。短期(現在~1年間)、中期(短期超~6年間)、長期(中期超~) 以下本文で同じ。
(注8)重要度:当該リスクと機会の発生可能性と発生した場合の財務的、人的影響度の2軸で評価します。
・大(①財務的または人的な影響の大きさにかかわらず、頻繁に発生する ②発生可能性にかかわらず、財務的または人的な影響が極めて甚大)
・中(稀にまたはしばしば発生し、財務的または人的影響が一定程度を超えると予想)
・小(大中以外)
以下本文で同じ。
(注9)物理的リスク:気候変動の物理的影響に関連したリスク(TCFD最終報告書2017年6月)。
≪低炭素社会への移行に関する計画(移行計画)≫
<目標>2019年(23,286t-CO2)を基準年とし、当社単体および国内主要連結子会社を対象として、Scope1および同2のCO2総排出量(t-CO2)について、2025年15%減、2030年30%減とすることを目標とします。
<取り組み済の削減策>
■ 金沢製作所(血液透析装置など血液透析関連製品を製造する国内基幹工場)における取り組み
○ 2024年から、同製作所において消費する電力全量を実質的な再生可能エネルギーに切り替える計画(注10)を本格的に進めています。
・オンサイトPPA(太陽光)の導入(注11):2023年3月運用開始(年間発電量 615MW h GHG年間削減量295t- CO2)
・非化石証書の購入:2024年5月から購入継続。
・オフサイト・バーチャルPPAの導入(注11):2024年9月運用開始。北陸電力㈱の委託する発電事業者が日本国内に新たに開発する10か所の太陽光発電所から、発電にともない生み出される年間3.5Gwh分の追加性のある環境価値を非化石証書として、20年間にわたり調達します。これにより、同製作所のCO2排出量は年間1,680t- CO2削減する見込みです。
■ 宮崎日機装(航空宇宙事業、インダストリアル事業の国内基幹生産拠点)における取り組み
○ 2024年6月、オンサイトPPA(太陽光)の運用開始(年間発電量 873MWh GHG年間削減量 404t- CO2)
(注10)当社金沢製作所の消費電力全量の実質再生可能エネルギー100%化:本有価証券報告書提出日現在、当社金沢製作所では電力の一部をオンサイトPPA(2023年4月から運用開始)の方法で調達するほか、エネルギー高効率の生産設備への更新などにより、消費電力節減とCO2排出削減に努めていますが、これらの施策によっても削減しきれないCO2が残ります。この残存するCO2について、オフサイト・バーチャルPPA(2024年9月から一部運用開始)による環境価値の調達や非化石証書(2024年5月から購入)の活用により、本製作所にて消費する電力全量を、CO2を排出しない実質的な再生可能エネルギー由来電力に切り替える計画を進めています。本計画の達成により、年間約7,400t-CO2の削減を目指します。
(注11)オンサイトPPA/オフサイト・バーチャルPPA:PPA(Power Purchase Agreement :電力購入契約) は、電力需要家が発電事業者から直接再生可能エネルギーを購入する契約形態であり、そのうちオンサイトPPAは需要家の敷地内に建設する発電所で発電された太陽光の電気価値と環境価値の両方を需要家が調達する手段です。これに対して、オフサイト・バーチャルPPAは、需要家の敷地外に建設する専用発電所で発電された再生可能エネルギーの環境価値のみを需要家が調達する手段とされます。
①-3 指標及び目標:温室効果ガス排出量削減に関する指標及び目標
<指標> 当社単体および国内主要連結子会社のScope1および同2におけるCO2排出量(総排出量基準・基準年2019年)
<目標> 2019年(23,286t-CO2)を基準年とし、当社単体および国内主要連結子会社を対象として、Scope1および同2のCO2総排出量(t-CO2)について、2025年15%減、2030年30%減とすることを目標とします。
<実績> 2025年(1月~12月) 12,996t-CO2(基準年比 44.19%減)
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基準年 2019年 |
実績 |
削減目標(基準年比) |
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2023年 (基準年比) |
2024年 (基準年比) |
2025年 (基準年比) |
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23,286t-CO2 |
24,787t-CO2 (6.44%増) |
14,745t-CO2 (36.68%減) |
12,996t-CO2 (44.19%減) |
2025年 |
19,793t-CO2 (15%減) |
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2030年 |
16,300t-CO2 (30%減) |
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② 人的資本
当社グループの経営戦略の実現に不可欠となる人的資本について、その考え方および取り組みを以下に記述します。
②-1 ガバナンスとリスク管理
人的資本に対する監督体制とプロセスは、それぞれ前記(2)および(3)の監督体制とプロセスに従っています。
②-2 戦略
当社グループの経営戦略の実現に必要な人材を育成・強化、維持する人材戦略(「人材活躍の最大化」)は以下のとおりです。なお、以下の人材戦略は、本有価証券報告書提出日現在、当社単体への適用を想定しています。海外子会社は労働関連規制、労働慣行、労働契約等が日本国内と異なります。そのため、各海外子会社の現状を把握したうえで、より適合する人的資本施策を立案することに向け、当期、海外子会社の担当者と実質的な意見交換、情報交換を開始しました。
イ 人材の育成等に関する戦略(中核人材と専門人材の育成等および女性の活躍推進)
■ チームメンバーや協力企業などを巻き込み組織やプロジェクトを牽引する『中核人材』の育成等
・事業単位、職種単位、職場単位で『中核人材』の候補者を定期的に選抜し、事業横断的次世代リーダーの育成プログラムを企画・遂行します。当期では、候補者を選抜し、約1年間にわたり各事業に関する経営方針や事業戦略などの情報収集および課題分析を行ない、課題解決手段と自らの役割やアクションの検討に取り組んでいます。また、付加価値の高い事業の創出、技術や製品の開発などのプロジェクトを牽引する役割を経験させ、実践的な育成に取り組みます。
・部下の自律的な成長を促す社内風土の醸成のため、管理職および管理職候補の組織マネジメント力向上に向けた教育を継続的に行ない、上司が部下のチャレンジを後押しし、積極的に仕事を任せることを促します。当期では、その一環として、中途入社者向けOJT指導員研修を開始し、中途入社者が即戦力として活躍できるよう、所属長とOJT指導員らがチームとなって中途入社者をサポートしていく体制づくりと取り組みを実施しました。
■ 事業の最前線で高度な技能・知識・経験をもって「技術の日機装」の根幹を支える『専門人材』の育成等
・創業以来、当社が大切にする価値観や技術・技能の伝承を含め、計画的に技術・技能そして現場力の向上を目指し、各事業における中長期の経営戦略の実現に必要な組織の機能と目指す人材像を事業単位、職種単位、職場単位で明確にします。そのうえで、各単位できめ細やかな人材育成体系とプログラムを策定するとともに、従業員が有する経験・スキル情報の可視化を行ないます。
・管理職向け人事制度に、マネジメントコースに加え、技術・技能・営業・サービスなどの「専門性」を職務等級基準としたプロフェッショナルコースを新設し、「専門性」による能力発揮と業績への貢献を評価する、『専門人材』の活躍を促進する制度を導入しています。
・研究開発に適した環境を整備し、持続可能な研究開発体制を構築するとともに、人材の育成や技術のイノベーション創出を図ることを目的とした新研究棟の建設を進めています。新研究棟は2027年5月に竣工する予定です。
■ 女性の活躍推進
・当社では、様々な事業領域で、営業職や技術職、技能職、事務職として多くの女性従業員が活躍しています。
・育児や介護をしながら柔軟に働ける環境を設け、また次世代リーダー育成プログラムに女性従業員も選抜し、女性管理職を育成するとともに、将来の管理職候補となる総合職への女性の登用を図っていきます。詳細については、「5 従業員の状況 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」をご参照ください。
・現在、女性総合職の採用活動には、多くの女性従業員がリクルーターとして活躍しています。
ロ 人材育成等の制度に関する戦略(適正な評価・昇降格・処遇と従業員の希望を尊重する配置転換)
・従業員の自発的なチャレンジと成長を促すために、評価段階数の細分化による評価手法を高度化することで、目標に対する成果を上げた従業員を適切に評価します。これらの仕組と運用によって、入社年次にかかわらず、昇格可能となる環境を整え、個人の能力のみならず組織全体のパフォーマンス向上、活性化、多様性確保を図っています。他方、目標達成が難しい従業員に対しても継続してフォローを行ない、パフォーマンスの底上げを図ります。
・キャリアアップを目指す従業員が他部門の業務にチャレンジする機会を提供する社内公募制度や従業員が異動希望を申告できる自己申告制度を拡充し、従業員のキャリアや仕事に関する希望を尊重し、自主性を最大限発揮できる環境を整備しています。なお、社内公募制度は、従来、求人件数や応募期間などに一定の制限を設けていましたが、制度の実効性を高めるため、制限を緩和する見直しを検討しています。
ハ 労働環境に関する戦略
■ 柔軟な働き方
・育児をしながら働くすべての従業員のため、子どもが小学校4年生に進級するまで利用できる時間短縮勤務制度のほか、新型コロナウイルス感染症の拡大を契機に、従業員のワークライフバランスを充実し、より働きやすい環境を創出するために、在宅勤務、スーパーフレックス・タイム勤務制(注12)、「時間単位の年次有給休暇」制度を導入しました。「時間単位の年次有給休暇」制度は、在宅勤務、スーパーフレックス・タイム勤務制の導入が困難な工場等の従業員にとっても、ワークライフバランスを充実することに役立っています。
・柔軟な働き方や組織運営に関する社内優良事例を水平展開・共有することにより、各制度の運用の幅を広げ、会社全体で多様かつ柔軟な働き方を促進します。
(注12)スーパーフレックス・タイム勤務:始業時刻、終業時刻を朝5時から夜10時までの時間帯に従業員が自主的に決定でき、1か月単位で労働時間を精算する当社単体に適用する制度。
■ 労働安全衛生
・「労働安全衛生マネジメントシステムに関する国際規格(ISO45001)」と同水準のシステム構築を推進し、労働環境改善を図ります。
・労働災害発生の未然防止など、健康と安全に関わるリスクを管理するために安全衛生委員会を毎月開催するほか、2か月に一度の全社単位の中央安全衛生連絡会で管理面の強化を図ります。これにより、労働安全に関する事例を共有し、組織としての確実な法令対応や類似の労働災害発生防止に努めます。当期では、拠点の労働安全衛生の担当者が定期的に他の拠点を相互に視察し、改善点を指摘し合うとともに良い取り組み事例を全社に水平展開する取り組みを開始しました。
■ 従業員の健康管理
・従業員が活き活きと働き、能力を最大限に発揮できるよう、健康管理の強化を図ります。その方策として定期健康診断の受診率100%はもちろんのこと、二次検診対象者の再受診率100%を目指し、対象者に対する受診の呼びかけや二次検診費用を会社が負担するなどフォローアップ体制を確立します。
・従業員の健康増進について、現在、社内外に相談窓口を設けていますが、試験的な運用として、一部事業所で専門知識を持った産業保健師・カウンセラーによる従業員の健康管理促進に取り組みます。さらにメンタル疾患による休務を予防するため、上司に対するラインケア教育なども行ないます。
■ 働きやすい職場づくりの実現
・すべての従業員がハラスメントに関する正しい知識を保有し、ハラスメントの早期発見や予防を目的とした研修を実施します。特に人間関係における相互の意識のズレや周囲を萎縮・不快にさせる言動に焦点を当て、ハラスメント一歩手前の問題要因の芽を摘み取ることで、心理的安全性が確保された組織の土台づくりを行ないます。当期では、全従業員を対象に、職場で発生しやすいハラスメントや相手を萎縮・不快にさせてしまうケーススタディを活用し、すべての従業員が安心して働くことができる職場環境を考える研修を実施しました。
②-3 指標及び目標
人的資本に関する方針について、当社単体に適用する指標の内容、当該指標を用いた定量的な目標及び実績は次のとおりです。
(注)1.上記指標・目標の欄に記載する実績の数値および目標の数値は、当社単体のものであり、当該年の12月末を基準日とします。
2.公募案件充足の達成率については、2025年に社内公募制度の実効性向上を目的とした見直しを実施したため、当該年は公募を行なっておらず、実績値を記載していません。
3.二次検診受診率および有給休暇取得率の対象期間は毎年4月から翌3月までの一年間としているため、2023年および2024年の実績については、当該対象期間に基づく数値を記載しています。
なお、2025年の実績(※)については、同年4月から12月末時点までの9か月間の実績値を記載しています。
③ その他の重要なサステナビリティ課題:人権 および情報セキュリティ
「ビジネスと人権」の両立は社会のあらゆる意義ある活動の目的であり、「情報セキュリティ」は安心で安全な社会を構築する根幹であり、これらなくして社会の持続的な成長は考えられません。今や気候変動、人的資本に並ぶ重要なサステナビリティ課題であると認識しています。
従来、当社グループ内部においては、人権の尊重および職場の健全性の維持に努めてきました。意思に反する労働の強制や児童労働の禁止、求人、雇用、昇進などにおける人種、国籍、宗教等による不当差別の禁止、職場における差別的言動、ハラスメントなどの敵対的な人間関係を生む行為の禁止を規定化し、従業員に対する啓もう活動を継続的に実施するなど、内部通報制度を拡充してきました。また、当社グループの事業の継続性を確保する観点から、情報セキュリティの確保、維持に努めています。
他方、国内外のサプライチェーン上の人権に対してこれまで十分な対応に努めていたとは言えず、さらに貢献すべき重要な課題と認識しています。また当社グループの事業は血液透析事業など暮らしの根幹にかかわる分野で不可欠な機能を果たしており、情報セキュリティに対するこれまでの対応をさらに強靭化する必要も再確認しています。
そこで、当期、「人権」および「情報セキュリティ」を、気候変動および人的資本に並ぶ当社グループの重要なリスクとして位置づけ、あらためて具体的な対応に着手しました。
③-1 人権
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≪ガバナンスとリスク管理≫ |
サステナビリティ委員会による統合的管理体制のもと法務部門が管理 *前記(2)および(3)の監督体制とプロセスに従っています。 |
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≪戦略≫ |
サプライチェーンにおける人権侵害リスクを把握し、優先度の高い箇所から防止/軽減を図る。 ・人権リスク対応における実施項目・内容の調査・検討 ・人権ポリシー策定と研修教育、社内外への取り組みの公表開示 ・人権デューディリジェンス実施 |
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≪指標及び目標≫ |
現状把握を踏まえ、ビジネスと人権の両立の観点から、適切な指標と目標を検討 |
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≪実績≫ |
人権ポリシーの検討および人権デューディリジェンス実施の準備 |
③-2 情報セキュリティ
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≪ガバナンスとリスク管理≫ |
サステナビリティ委員会による統合的管理体制のもと情報システム委員会が管理 *前記(2)および(3)の監督体制とプロセスに従っています。 |
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≪戦略≫ |
本社・国内関係会社および海外関係会社のITガバナンスおよび情報セキュリティ強化を推進する。 |
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≪指標及び目標≫ |
・本社・国内グループ会社の情報セキュリティ強化 ・海外グループ会社の情報セキュリティ強化 ・IT-BCPの確立 ・サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度の認定取得 |
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≪実績≫ |
・情報セキュリティ基準のリリース ・海外子会社に対する情報セキュリティ対策状況の定期実施を開始 ・ASM(Attack Surface Management、攻撃対象領域管理)の定期実行を開始 ・サイバーセキュリティインシデント対応訓練の定期実施を開始 |