リスク
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 特定業界への依存度が高いことについて
当社グループの金型事業と精密部品事業の主たる販売先は、自動車部品メーカー等の自動車関連産業向けであります。当社グループは、特定の完成車メーカー及び部品メーカーの系列には属しておりませんが、当連結会計年度における自動車関連産業向けの売上高は、全売上高の70%相当を占めております。従って、当社グループの業績は自動車メーカーの技術動向、生産動向及び部品の新規開発、共通化、海外現地調達等により影響を受ける可能性があります。
当社グループは、これまで蓄積されてきた精密鍛造技術の活用等による新規製品の開拓及びフィルタ事業の拡大を推進してまいります。
(2) 特定顧客への依存度が高いことについて
当社グループの当連結会計年度における売上高の26.5%(2023年度)を三菱重工グループが占めております。従って、三菱重工グループの受注・生産動向や外注施策が大きく変動した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。販売実績については、「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況の分析(1) ② d」をご参照ください。
(3) 特定地域における生産拠点の集中について
当社グループの国内生産拠点は、京都府下(宇治田原町、京田辺市)であり、また海外生産拠点はタイ国(チョンブリ県、ランプーン県)であります。従って、不測の自然災害等が発生した場合には、生産に大きな支障が生じ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 災害・事故等について
地震、風水害といった自然災害や火災等の事故が発生した場合、また感染症の拡大といった予測困難な事象による社会的な混乱が発生した場合には、人的、物的損害のほか、事業活動の停止等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、リスク管理規程やマニュアルに則り、速やかに危機管理体制に移行し、対策の検討及び実施を図ってまいります。
(5) 原材料や部品の調達について
当社グループは、原材料・部品等について一定の在庫を確保し、複数のグループ外の供給元から調達しております。しかしながら、市況の変化による価格の高騰や品不足、供給元での災害、倒産等の理由によって原材料や部品の調達に支障をきたし、製品の利益率の悪化や生産停止等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 情報セキュリティについて
近年、外部からのサイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウイルス感染等が多発しております。当社グループといたしましては、「情報セキュリティ管理規程」及びこれに関連する規程の整備・運用、情報セキュリティ対策製品の導入、並びに役員、従業員を対象とした情報セキュリティ教育の実施等により、その防止に努めております。しかしながら、不測の事態により情報システムに障害が生じた場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
配当政策
3 【配当政策】
当社は、利益配分につきましては、株主の皆様への利益還元を経営の重要政策と位置付け、将来の事業展開と経営体質強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を継続していくことを基本方針としております。
また、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としており、これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。
当事業年度の剰余金の配当につきましては、2024年6月25日開催の定時株主総会において1株当たり2円の配当を実施することに決定いたしました。これにより、中間配当金4円と合わせて年間配当金は1株当たり6円となりました。
内部留保金につきましては、従来以上に競争力を高めるため、宇治田原工場設備等への有効投資を行い、収益の向上と財務体質の強化に努めてまいります。
なお、当社は「取締役会の決議により、毎年9月30日を基準として、中間配当を行うことができる。」旨を定款に定めております。
(注) 基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。