人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数5,572名(単体) 22,617名(連結)
-
平均年齢42.2歳(単体)
-
平均勤続年数20.2年(単体)
-
平均年収7,073,724円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
|
2024年3月31日現在 |
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
日本 |
8,285 |
米州 |
5,353 |
欧州 |
5,126 |
アジア他 |
3,853 |
合計 |
22,617 |
(注)1.従業員数は、就業人員であります。
2.臨時従業員数は、従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2)提出会社の状況
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|
|
2024年3月31日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
5,572 |
42.2 |
20.2 |
7,073,724 |
(注)1.従業員数は、就業人員であります。
2.臨時従業員数は、従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。
3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
4.提出会社の従業員は、全て「日本」セグメントに含まれております。
(3)労働組合の状況
労使関係について特記すべき事項はありません。
(4)管理職に占める女性従業員の割合、男性従業員の育児休業取得率及び従業員の男女の賃金の差異
①提出会社
当社において、男女間で賃金体系及び制度上の違いはありません。ただし、主に次の理由から賃金差異が生じております。
(職種間の人員構成の男女差)
重い製品を扱う製造現場では男性従業員が多く、製造現場で働く従業員に支給する手当※の有無による賃金差異が生じております。手当の有無による違いが生じない、管理職の部長、課長職位では、部長の賃金差異が99%、課長の賃金差異が97%であります。
※手当:交替勤務や特殊作業など、特定の職務に就く従業員にかかる負荷の対価として支給する手当
(管理職比率、等級別人員構成の男女差)
相対的に賃金が高い管理職及び上位等級者に、女性よりも男性が多いことが、賃金差異につながっております。
当社の人材戦略の柱である「社員の多様性を尊重した働きがいのある環境づくり」を進める上で、製造業務の改善による多様な人材が活躍できる職場造りや、管理職や新規採用者に占める女性従業員比率の改善に取組んでおります。
当事業年度の男性従業員の育児休業取得率は前事業年度の37%から着実に増加しております。
当事業年度 |
||||
管理職に占める女性従業員の割合(%) (注)1. |
男性従業員の育児休業取得率(%) (注)2. |
従業員の男女の賃金の差異(%) (注)1. |
||
全従業員 |
従業員 |
非正規雇用従業員 |
||
4.5 |
62 |
79.2 |
81.0 |
85.3 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。なお、過年度に配偶者が出産した従業員が、当事業年度に育児休業を取得することがあるため、取得率が100%を超えることがあります。
3.従業員には、正規雇用従業員及びフルタイムの無期転換した非正規雇用従業員を含んでおります。
4.パートタイマーについては、正規雇用従業員の所定労働時間をもとに人員数の換算を行っております。
5.委託契約など契約形態及び働き方が通常従業員と異なる者は対象から除いております。
6.出向者は出向先の従業員として集計しております。
②国内連結子会社
当事業年度 |
|||||
名称 |
管理職に占める女性従業員の割合(%) (注)1. |
男性従業員の育児休業取得率 (%) (注)2. |
従業員の男女の賃金の差異(%) (注)1. |
||
全従業員 |
従業員 |
非正規雇用 従業員 |
|||
株式会社NTNセールスジャパン |
5.3 |
0 |
79.1 |
79.3 |
67.7 |
株式会社NTN三重製作所 |
0.0 |
50 |
70.6 |
81.8 |
87.9 |
株式会社NTN宝達志水製作所 |
0.0 |
100 |
98.8 |
98.8 |
- |
株式会社NTN能登製作所 |
0.0 |
0 |
76.3 |
80.9 |
77.0 |
株式会社NTN袋井製作所 |
0.0 |
36 |
76.1 |
75.0 |
121.8 |
株式会社NTN赤磐製作所 |
0.0 |
50 |
89.6 |
88.8 |
- |
株式会社NTN御前崎製作所 |
0.0 |
0 |
83.2 |
86.2 |
85.5 |
NTNアドバンストマテリアルズ株式会社 |
3.2 |
42 |
56.8 |
72.1 |
67.5 |
NTN鋳造株式会社 |
10.0 |
100 |
78.5 |
81.2 |
51.1 |
株式会社NTN紀南製作所 |
7.7 |
75 |
63.2 |
85.4 |
67.7 |
株式会社NTN上伊那製作所 |
0.0 |
50 |
80.4 |
84.3 |
100.8 |
平鍛造株式会社 |
0.0 |
- |
74.8 |
76.7 |
68.3 |
NTNテクニカルサービス株式会社 |
0.0 |
60 |
73.1 |
82.7 |
88.2 |
NTN物流株式会社 |
0.0 |
0 |
92.7 |
86.9 |
- |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。なお、過年度に配偶者が出産した従業員が、当事業年度に育児休業を取得することがあるため、取得率が100%を超えることがあります。
3.従業員には、正規雇用従業員及びフルタイムの無期転換した非正規雇用の従業員を含んでおります。
4.パートタイマーについては、正規雇用従業員の所定労働時間をもとに人員数の換算を行っております。
5.委託契約など契約形態及び働き方が通常従業員と異なる者は対象から除いております。
6.出向者は出向先の従業員として集計しております。
7.「-」は該当者が存在していないことを示しております。
③連結会社
当連結会計年度 |
|||||
名称 |
管理職に占める女性従業員の割合(%) |
男性従業員の育児休業取得率(%) |
従業員の男女の賃金の差異(%) |
||
全従業員 |
従業員 |
非正規雇用従業員 |
|||
当社及び連結子会社 |
16.8 |
* |
* |
* |
* |
当社及び国内連結子会社 |
4.0 |
60 |
71.8 |
80.8 |
74.0 |
(注)「*」は海外連結子会社の指標の定義や集計方法が異なるため、記載を省略していることを示しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2024年6月26日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ全般
[ガバナンス]
当社グループは、経営の基本方針に掲げる、「なめらかな社会」の実現に向けて、当社グループ並びに役員及び従業員が実践する以下①、②の活動をサステナビリティ活動と定め、その取組みを推進しています。
① 社会課題に向き合い、社会から信頼され必要とされる企業として、環境・社会的価値を創出する活動
② 摩擦を減らすことでエネルギー消費を抑える製品・サービスを提供することにより、企業価値を向上させ、当社グループを持続的に成長させる活動
当社グループは、「なめらかな社会」の実現に向けた課題と課題の解決に向けて必要なサステナビリティ活動に関する審議機関として、ESG推進部を担当する執行役(サステナビリティ活動の統括責任者)を委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置し、委員会の内容を定期的に取締役会に報告する体制を構築しています。
[戦略]
当社グループが「なめらかな社会」の実現(SDGsの実現を含む)に向けて優先的な対応を必要とする課題を「マテリアリティ」と定義し、現在13項目のマテリアリティを特定しています。特定されたマテリアリティについては項目ごとに年度での対応施策を策定し、「なめらかな社会」の実現に向けた取組みを推進しています。
<目指す未来に向けた社会課題の解決への貢献>
|
マテリアリティ |
関連するSDGs |
環境 |
気候変動への対応 |
|
自然エネルギーを利用した持続可能な社会の実現 |
|
|
エネルギーロスの低減 |
|
|
社会 |
安全と快適の提供 |
|
<ESG経営を支える基盤>
|
マテリアリティ |
関連するSDGs |
環境 |
資源循環・汚染防止 |
|
社会 |
製品・サービスの信頼性向上(品質保証・安定供給) |
|
環境・社会を重視した調達活動 |
|
|
労働安全衛生の推進 |
|
|
人権の尊重 |
|
|
人材育成 |
|
|
ダイバーシティの推進 |
|
|
ガバナンス |
コンプライアンスの徹底 |
|
ガバナンスの強化 |
|
[リスク管理]
サステナビリティに関連するリスクと機会の取組みについては、サステナビリティ委員会で審議を行い、取組みの状況は、リスクと機会に紐づけられたマテリアリティの対応施策として、定期的に確認しています。また、サステナビリティに関連するリスクについては、リスク管理委員会においてより具体的に対応策を報告・審議する枠組みとしています。
リスクの未然防止と危機発生時の被害極小化を図ることを目的として、ESG推進部を担当する執行役(リスク管理統括責任者)を委員長とするリスク管理委員会を設置し、当社グループの事業を取り巻くさまざまなリスクの「特定」、「分析」、「評価」、「対応」を定期的に確認しています。リスク管理委員会の内容については、定期的に取締役会に報告しています。
(気候変動(気温上昇)対応)
当社グループは、2021年5月に「TCFD提言」への賛同を表明し、気候変動が事業にもたらすリスクと機会を把握し、サステナビリティ活動に反映させています。
気候変動(気温上昇)による影響について、21世紀中の気温上昇を「4℃」、「1.5℃未満」としたシナリオ分析結果から想定されるリスクと機会は以下のとおりです。
気温上昇 |
想定されるリスク |
想定される機会 |
4℃ (現状のまま、 世界がCO2を排出) |
・異常気象(大雨、洪水、暴風)による自社工場及びサプライチェーンの操業停止 ・工場等従業員の熱中症リスク |
自然災害による電力の遮断を防ぐライフラインの確保(定置型独立電源装置、移動型独立電源装置の市場提供) |
1.5℃未満 (脱炭素社会へ 移行) |
・炭素税等による調達や操業コストの増加 |
・脱炭素社会に向けた軸受による機械装置 省エネルギー化への貢献(基盤製品によるCO2削減) ・脱炭素社会に向けた風力発電装置の安定稼働への貢献(風力発電向け大形軸受、CMSサービスの提供) ・脱炭素社会に向けた水素エネルギー活用、普及への貢献(水素エネルギーに関わる装置への軸受類の製品技術開発と市場提供) ・自動車EV,CASEに対応する製品開発を通じた安全・快適な自動車社会への貢献(電動モジュール製品の製品技術開発と市場提供) |
[指標及び目標]
上記のリスクと機会は、13項目のマテリアリティのうち、「エネルギーロスの低減」及び「気候変動への対応」等に結びついており、それぞれ対応施策を策定しています。このうち、「気候変動への対応」の長期的目標を「2035年度カーボンニュートラル(サプライチェーンを含めて2050年度)」とし、2023年3月期以降のKPI(管理指標)として「2018年度比で、2030年度に事業活動におけるCO2排出量50%削減」を設定しています。
当社グループのCO2排出量の実績は以下のとおりです。
|
2019年3月期実績 (基準) |
2023年3月期 実績 |
2024年3月期 実績 |
CO2排出量(万トン) |
72.8 |
56.4 |
53.6※ |
当事業年度のCO2排出量実績は、基準年度である2018年度比で約26%※の削減となり、長期的目標達成に向け計画どおりの進捗となりました。2023年4月にカーボンニュートラル推進の専任組織であるカーボンニュートラル戦略推進部を設置し、長期的目標達成のために必要な諸施策の推進を強化しています。
※上記実績は、有価証券報告書提出日までに入手した情報に基づく第三者検証前の見込値を記載しています。
(2)人的資本
当社グループでは、ESG課題の一つとして「豊かな人づくり」を掲げています。従業員が事業活動を通じて「成長」し、「イキイキと働く」ことができる企業グループであり続けるように企業文化を育み、人事制度や職場環境を整え人的資本の価値を最大限引き出し、成長させることで持続的に企業価値を向上させます。この「人的資本経営」の実践を通じて、様々な社会課題を解決し経済的価値、環境・社会的価値の向上に取組む組織風土を醸成し、働きがいをもって仕事に取組める多様な人材を育成することで「豊かな人づくり」の実現を目指します。
「豊かな人づくり」を実現するための人材戦略として、「変革に挑戦する次世代を担う人材の確保」「社員の多様性を尊重した働きがいのある環境づくり」「職場の学ぶ文化と育成する風土の醸成」「安全・健康に働きイノベーティブな発想ができる職場環境の実現」「人権の尊重」を5つの柱としています。
具体的な施策として、中期経営計画の基本方針である「事業構造の変革の加速」及びその変革を支える取組みを実行し、当社グループとして目指す姿を実現するため、「人材獲得と育成」と「組織風土醸成」の両面から人材戦略を策定し、「経営戦略実現のために求められる専門能力の向上」、「グループ経営をリードする経営人材の育成」、「自律的成長とキャリア自律の実現」、「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン」、「挑戦し、やりきる職場風土への変革」、「NTNスピリットに基づくマインド変革」を重点に、それぞれの取組みを推進しています。
[戦略]
人材戦略の5つの柱のもと、中期経営計画達成に向けて重点とする取組みは次の通りです。
「経営戦略実現のために求められる専門能力の向上」
事業構造を変革(事業ポートフォリオの変革)するには、ビジネスの構造を変えるような抜本的かつ主体的な行動や新領域へのチャレンジが必須であり、戦略実現に求められる組織能力や人材も変化しています。中期経営計画の基本方針である事業構造の変革や、それを支える戦略を達成するためには、それぞれに必要となる組織能力を獲得することが重要です。人材育成や適所への人材配置、採用の仕組みの強化,多角化による外部人材の獲得を組み合わせることで、組織能力の獲得を推進しています。
具体的な取組みとして、年齢・性別を問わず多様な人材、また、専門性・独自性を活かして事業に貢献する人材の活躍を推進するために、2024年4月より、管理職層の人事制度を人の能力を基準とした制度から仕事を基準とした制度へ変更するとともに、多様な人材の活躍推進と高い専門性を持つ人材の確保、育成を図ることを目的に、組織運営を担うマネジメント人材(組織の長)と特定分野・領域の専門性を磨く人材がそれぞれ活躍できるよう、各々のコースを設定しました。
今後は、この新人事制度の定着と若年層から専門能力を高めることが出来る人事制度や仕組みの確立等に取組むことで、従業員の高度な専門性獲得に向けた主体的な行動や新領域へのチャレンジを引き出し、組織能力の獲得を推進します。
[具体的な取組み(実績)]
・仕事基準の人事制度における専門系コース(エキスパート)の定着
・新卒採用における職種限定採用、配属先確定採用の拡大
・技術系スペシャリスト人材育成制度の導入
「グループ経営をリードする経営人材の育成」
不確実な時代に経営戦略を実現するためには、当社グループをリードできる経営者を計画的に育成していくことが重要と考えています。成果を上げている人材を経営人材候補として人材プールを形成し、経営トップ層と人事部門が一体となった育成を行うほか、若手層を含む管理職を対象に経営者育成プログラムを実施し、中長期的な観点から経営者の育成を図っています。
具体的な取組みとして、若手管理職を選抜し、経営に必要な思考・知識を体系的に学習するカリキュラム「NTN Next Leader Program」を実施しております。
今後は、経営層に必要なスキルの定義や、30歳台から早期選抜する仕組みを確立することで、経営人材の計画的な育成と、育成した人材の速やかな登用を実現します。
[具体的な取組み(実績)]
・執行役候補者の選抜によるサクセッションプランの定着
・経営層候補者の拡大と早期育成を目的とした選抜型研修(NTN Next Leader Program)の充実
・担うべき役割と職務の価値・報酬をリンクさせた管理職人事制度の導入
「自律的成長とキャリア自律の実現」
自律的なキャリア展望やキャリア開発に基づく成長と、キャリア展望を実現できるように支援することで、従業員と組織の持続的成長を実現します。
具体的な取組みとして、2024年4月から管理職層には仕事基準の人事制度を導入しました。年功的でない人事管理の徹底により、業務を通じて成果を生み出しステップアップすることを実現します。また、従業員一人ひとりが望むキャリアを叶えるための施策として社内公募制度を充実させました。
今後は、この社内公募制度の定着やキャリア研修、キャリアカウンセリングを始めとしたキャリア自律支援施策の充実、人材育成プログラムの強化、自己申告制度を用いた従業員のキャリア意向の把握強化により、従業員一人ひとりの自律を促し、自らの望むキャリアを実現できる体制を整え、従業員と組織の成長に繋げてまいります。
[具体的な取組み(実績)]
・社内公募制度の充実、社外への転進を支援する制度導入等の自らの意思でキャリアを選択する権利・機会の拡大
・年代別キャリア研修(20歳台から50歳台)やキャリアカウンセリングによる自律的キャリア形成の奨励
・従業員が自律的に学ぶことが出来る人材育成プログラム(AIなどのWeb研修)の充実
・部下の職務能力の育成を目的とした考課者訓練の充実(毎年実施)
「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン」
多様な専門性と経験を持つ人材で組織を構成し、その違いを力に変え、多様な視点や仮説を通じてイノベーションや日常的な価値創造を実現するために、個々人の能力を最大限発揮できる「従業員の多様性を尊重した働きがいのある環境づくり」に取組んでいます。
具体的な取組みとして、多様な専門性と経験を持つ人材の獲得を目的として、中途採用の拡大に取組んでおり、2022年3月期に6.7%だった中途採用比率を、2024年3月期には21.3%まで拡大してきました。
今後は、更なる中途採用の拡大や、多様な人材を国内外の拠点の責任あるポジションに積極的に登用できる環境や制度を整備し、個々の属性や価値観の違いを認め合い尊重し、一人ひとりが挑戦することができ、能力を十分に発揮できる環境づくりを推進します。
[具体的な取組み(実績)]
・中途採用の拡大による様々なキャリアバックグラウンドを持つ人材確保の強化
・多様な人材を国内外の拠点の責任あるポジションに積極的に登用することが出来る環境・制度の整備
・女性従業員に対するリーダー育成プログラム等のキャリアアップを実現する職場環境の整備
・従業員のライフスタイルの変化や個々の価値観に応じた選択ができる人事制度への転換
・男性従業員の育児参加に向けた啓発活動、企業の枠を超えた活動参画等の育児・介護と仕事の両立支援策の強化
「挑戦し、やりきる職場風土への変革」
厳しい環境のもとで競合優位性を維持・向上させ、持続的に成長するには、これまで以上に独創的な価値の創出が必要となり、過去の成功や前例にとらわれることなく、常に新しい発想で挑戦する姿勢とそれを可能にする職場風土が重要と考えています。
具体的な取組みとして、管理職層の新人事制度において、目標管理制度におけるチャレンジ目標や適時フォローの制度化による達成意欲の醸成、業績評価と処遇反映の仕組みの見直しによる施策必達に対するインセンティブ強化を実施しました。
今後は、新しい目標管理制度や評価制度、会社業績の管理と業績評価の仕組みを浸透させることで、挑戦意欲のある人材が働きがいを感じながら挑戦し続けられる組織へ変革しています。
[具体的な取組み(実績)]
・目標管理制度、評価制度の改革
・個人の業績管理と分配のあり方の見直し(業績連動による報酬(賞与)制度導入)
・従業員の事業を通じたESG活動に対する表彰(NTN PROUD AWARD)の実施(2023年3月期:応募者数12か国・478名)
・従業員の自発的な職場改善活動(QCサークル世界大会(2024年3月期:7か国10チーム参加)、従業員エンゲージメント調査の結果フィードバック活動)の推進
「NTNスピリットに基づくマインド変革」
長期戦略の実現には、優秀な人材を惹きつけることが不可欠であり、そのためにはエンゲージメントの高い企業風土を醸成することが重要です。目指すべき意識・行動を明文化した「NTNスピリット」を従業員全員で共有し、自社がどのように在りたいか、何のために存在するか、一人ひとりが働く意義を見出すことで、自ら考え自ら行動する従業員を増やし、変革への本気の挑戦を生み出すことが、企業価値向上に繋がることはもちろん、従業員の成長や組織の一体感、そしてエンゲージメントの向上に繋がると考えています。
具体的な取組みとして、従業員と経営層との対話により、会社が目指す理念や存在価値と従業員個人の価値観をすり合わせるタウンホールミーティングを定期的に実施しております。また、従業員エンゲージメント調査を実施し、従業員の状態や、職場状況をモニタリング、課題を抽出し、職場改善や人事施策に結び付ける活動を推進しています。
今後は、従業員エンゲージメント調査の結果等を用いた職場改善活動の推進等を通じて従業員の様々な声を聞き、従業員がNTNで働くことに誇りを持ち、「イキイキと働く」ことができるよう理念浸透とエンゲージメント向上を強化していきます。
[具体的な取組み(実績)]
・社長や執行役が各拠点を訪問し従業員との対話を深めるタウンホールミーティングの推進
・目標管理制度の見直しによる従業員の具体的な行動や姿勢と企業理念との紐づけ
・従業員エンゲージメント調査を活用した職場改善活動の推進
また、これらの中期経営計画実現に向けて重点とする取組みを推進していくためには、従業員の心身の安全と健康が確保されていることが不可欠です。当社グループで働くすべての人の安全と健康の確保は、経営の基盤として、あらゆる事業活動に優先する最も大切な価値であり、この基本姿勢のもと、「安全・健康に働きイノベーティブな発想ができる職場環境の実現」を目指しています。
[具体的な取組み(実績)]
・安全を支える仕組みづくりとしての労働安全衛生マネジメントシステムの適切な運用
・リスクアセスメント研修、危険予知研修による安全に強い人づくりの継続した推進
・労働災害防止のため、現場の安全管理状態を確認指導する安全監査の継続実施
・従業員の健康増進と疾病予防や活力ある職場環境の実現に向けた、若年層メタボ対策、禁煙施策、ストレスチェック等の実施
これらの取組みの結果、「健康経営優良法人大規模法人部門」の上位500法人に与えられる「ホワイト500」に2021年度から4年連続で認定されております。
[ガバナンス]
当社グループの人的資本経営の実行体制として、重要な人事事項は、経営層が参加する人事委員会で議論しています。重要な人事施策に関しては経営会議の審議を経て、決裁しています。また、従業員エンゲージメント調査等を活用して職場の状況をモニタリングする体制を整え、持続的な企業価値向上の推進力を高めていきます。
[リスク管理]
日本国内における、少子高齢化による労働力人口の不足に加え、変化が激しく不確実性の高い時代背景から、多様な人材の確保が年々困難の度を増しており、当社では事業継続におけるリスクと認識しております。こういったリスクに対応するために、多様な働き方やワークライフバランスを実現するための「働きやすさ」と「やりがい」を高める施策を充実させてきました。今後は、従業員一人ひとりが今まで以上に「働きがい」をもって仕事に取組むための施策を充実させることで、多様な人材の獲得と定着に繋げてまいります。
また、当社の人員構成は年齢別にみると逆ピラミッド型、男女別にみると男性中心の人員構成となっており、これらの人員構成の偏りも事業継続におけるリスクとして認識しております。これらのリスクに対応するため、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの各種施策を推し進め、多様な人材が「イキイキと働く」ことができるような環境構築を進めてまいります。
人権については、当社グループの事業活動が影響を及ぼし得る当社グループ内及びサプライチェーン上のどの国、地域においても人権尊重に努めるべく、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に掲げられた「尊重」と「救済」の2つの観点に基づき、「従業員における人権リスク対応」、「サプライチェーンにおける人権リスク対応」、「救済へのアクセスの構築」に優先的に取組んでいます。具体的な取組みとして、当社の事業活動における人権リスクを特定するため、当社の海外関係会社を対象に定期的な調査を実施しております。また、法令や業務行動規準、社内規程に違反する行為に関する相談を広く受け付ける相談窓口を社内・社外に設置し、運用しています。今後も計画的に人権デューデリジェンスや人権啓発活動に取組んでまいります。
[指標及び目標]
中期経営計画実現に向けて重点とする取組みに関する指標及び目標は次のとおりです。
いずれの指標も目標に対して概ね計画通りに進捗していると認識しております。計画に対して未達となっている指標についてはその要因を検討のうえ必要な対策を講じ、「豊かな人づくり」に向けて取組みを進めてまいります。
中期経営計画実現に向けて重点とする取組み |
指 標 |
2022年 3月期 |
2023年 3月期 |
2024年 3月期 |
目標 |
指標の 選定理由 |
|
人材獲得と育成 |
経営戦略実現のために求められる専門 能力の向上 |
エキスパート コース人数 (エキスパート: 高度専門人材)(当社)(注2) |
- |
- |
6名 |
施策を導入して間もないため、今後目標を定めます |
専門能力向上を測る指標として、エキスパートの育成状況を採用しております |
グループ経営をリードする経営人材の 育成 |
サクセッション プラン候補者数 |
19名 |
19名 |
24名 |
30名 2027年3月期 |
経営人材の育成状況を測る指標として採用しております |
|
自律的成長とキャリア自律の実現 |
従業員一人あたり研修時間(当社) |
11.6時間 |
16.2時間 |
11.9時間 |
対前年比増加 |
従業員の自律的成長を支援する教育訓練の実績を指標として採用しております |
|
従業員一人あたり研修費用(当社) (注3) |
- |
- |
19,180円 |
中期経営計画実現に向けて重点とする取組み |
指 標 |
2022年 3月期 |
2023年 3月期 |
2024年 3月期 |
目標 |
指標の 選定理由 |
||
組織風土醸成 |
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン |
女性管理職比率(当社) |
3.9% |
4.4% |
4.5% |
5% 2027年3月期 |
男女が性差なく「イキイキと働く」ための環境づくりの指標として採用しております |
|
男性育児休業 |
11% |
37% |
62% |
100% 2027年3月期 |
||||
中途採用比率 (当社) |
6.7% |
19.0% |
21.3% |
30% 2027年3月期 |
多様な人材が活躍できるキャリアや雇用制度、環境づくりの指標として採用しております |
|||
障がい者雇用率(当社) |
2.55% (法定雇用率:2.3%) |
2.57% (法定雇用率:2.3%) |
2.57% (法定雇用率:2.3%) |
その時点の法定雇用率以上 |
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挑戦し、やりきる職場風土への変革 |
従業員エンゲージメント調査における「挑戦」や「変革」に関するスコア(当社)(注4) |
学びある失敗が許容される組織がある |
肯定的 回答率 58% |
- |
肯定的 回答率 50% |
肯定的回答率80% 2027年3月期
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従業員の挑戦や変革に対する思いを測る指標として採用しております |
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新しい方法の提案が奨励される職場環境である |
肯定的 回答率 45% |
- |
肯定的 回答率 42% |
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私は期待以上の成果を上げようと挑戦する |
肯定的 回答率 76% |
- |
肯定的 回答率 65% |
中期経営計画実現に向けて重点とする取組み |
指 標 |
2022年 3月期 |
2023年 3月期 |
2024年 3月期 |
目標 |
指標の 選定理由 |
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組織風土醸成 |
NTNスピリットに基づくマインド変革 |
従業員エンゲージメント調査における「企業理念」と「協力」に関するスコア (当社)(注4) |
NTNスピリットが実践されている |
肯定的 回答率 62% |
- |
肯定的 回答率 51% |
肯定的回答率80% 2027年3月期 |
企業理念の浸透による組織の一体感の醸成を促進する指標として採用しております |
自分自身が働く意義を理解している |
肯定的 回答率 74% |
- |
肯定的 回答率 55% |
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お互いを尊重した部署間の協働がある |
肯定的 回答率 32% |
- |
肯定的 回答率 29% |
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人権 |
人権教育受講者数(延人数) (当社) |
1,213名 |
1,354名 |
1,443名 |
対前年比増加 |
人権に関する認識と理解の徹底をはかる人権教育を指標として採用しております |
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健康経営 |
適正な体重者の比率(BMI18.5 以上 25 未満の割合)(当社) |
66.0% |
65.4% |
66.0% |
70.0% 2027年3月期 |
従業員が安全に健康で長く働き続けていくための指標として採用しております |
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高ストレス者の 割合 (当社) |
8.3% |
8.6% |
9.0% |
7.0% 2027年3月期 |
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労働災害(休業)発生件数(当社)(注5) |
3件 |
4件 |
2件 |
0件 |
(注)1.上記指標の対象は、特に指定の無い限り当社及び連結子会社であります。
2.エキスパートコースが2024年3月期に新設した制度であるため、それ以前には対象者が存在しており
ません。
3.研修費用の実績は2024年3月期から調査を開始しております。
4.2023年3月期には従業員エンゲージメント調査を実施しておりません。また、2022年3月期及び2024
年3月期に実施した従業員エンゲージメント調査は、一部の従業員を対象としたものであります。
5.労働災害(休業)発生件数について、2024年3月期は2022年12月16日から2023年12月15日を同事業年
度に係る集計対象期間としており、2023年3月期以前の事業年度に係る集計対象期間もそれに準じて
おります。