事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
プレシジョンテクノロジーズ | 255,702 | 16.8 | - | - | - |
モーター・ライティング&センシング | 407,743 | 26.8 | - | - | - |
セミコンダクタ&エレクトロニクス | 527,646 | 34.7 | - | - | - |
アクセスソリューションズ | 328,081 | 21.5 | - | - | - |
その他 | 3,531 | 0.2 | - | - | - |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループは、当社及び子会社147社で構成され、プレシジョンテクノロジーズ事業、モーター・ライティング&センシング事業、セミコンダクタ&エレクトロニクス事業及びアクセスソリューションズ事業に係る製品の製造及び販売等を主な事業の内容としております。
製品の製造は、当社及び国内子会社並びに中国、タイ、フィリピン、マレーシア、カンボジア、韓国、シンガポールなどのアジア、米国、欧州の各国に所在する子会社が各製造品目を担当しております。製品の販売は、国内においては主に当社及び国内子会社より直接販売を行っております。海外においては、中国、タイ、韓国などのアジア、米国、欧州の各国に所在する子会社及び当社の支店を通じて行っております。
当社グループの事業に係わる位置付けは、次のとおりであります。
なお、次の4事業は「第5 経理の状況 1 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
プレシジョンテクノロジーズ事業
主要な製品は、ボールベアリング、ロッドエンドベアリング、ハードディスク駆動装置(HDD)用ピボットアッセンブリー等のメカニカルパーツ及び航空機用ねじであります。
モーター・ライティング&センシング事業
主要な製品は、電子デバイス(液晶用バックライト等のエレクトロデバイス、センシングデバイス(計測機器)等)、HDD用スピンドルモーター、ステッピングモーター、DCモーター、ファンモーター、車載モーター及び特殊機器であります。
セミコンダクタ&エレクトロニクス事業
主要な製品は、半導体デバイス、光デバイス、機構部品、電源部品及びスマート製品であります。
アクセスソリューションズ事業
主要な製品は、キーセット、ドアラッチ、ドアハンドル等の自動車部品のほかに、産業機器用部品であります。
その他の事業
主要な製品は、ソフトウエアの設計、開発及び自社製機械であります。
各セグメントとの関連並びに主要な生産会社及び販売会社は次のとおりであります。
セグメント |
主要な製品 |
主要な生産会社 |
主要な販売会社 |
プレシジョン テクノロジーズ事業 |
ベアリング ロッドエンドベアリン メカニカルパーツ |
当社 NMB SINGAPORE LIMITED NMB-Minebea Thai Ltd. MINEBEA ELECTRONICS & HI-TECH COMPONENTS(SHANGHAI)LTD. MINEBEA (CAMBODIA) Co., Ltd. New Hampshire Ball Bearings,Inc. NMB-MINEBEA UK LTD. myonic GmbH C&A TOOL ENGINEERING, INC. MACH AERO BRETIGNY RECTIFICATION SAS |
当社 NMB Technologies Corporation NMB-Minebea-GmbH MINEBEA(HONG KONG)LIMITED NMB KOREA CO., LTD. NMB-Minebea Thai Ltd. MINEBEAMITSUMI SHANGHAI TRADING LTD. |
モーター・ ライティング&センシング事業 |
電子デバイス モーター センシングデバイス |
当社 NMB-Minebea Thai Ltd. MINEBEA ELECTRONICS & HI-TECH COMPONENTS(SHANGHAI)LTD. MINEBEA ELECTRONIC DEVICES (SUZHOU) LTD. MINEBEA ELECTRONICS MOTOR (MALAYSIA) SDN.BHD. MINEBEA ELECTRONICS MOTOR (ZHUHAI) CO., LTD. MINEBEA (CAMBODIA) Co., Ltd. MinebeaMitsumi Technology Center Europe GmbH MOATECH CO., LTD. Minebea Intec GmbH Minebea Slovakia s.r.o. |
|
セミコンダクタ&エレクトロニクス事業 |
半導体デバイス 光デバイス 機構部品 |
当社 ミツミ電機株式会社 CEBU MITSUMI, INC. ZHUHAI MITSUMI ELECTRIC CO., LTD. QINGDAO MITSUMI ELECTRONICS CO., LTD. NMB-Minebea Thai Ltd. MINEBEA (CAMBODIA) Co., Ltd. エイブリック株式会社 ミネベアコネクト株式会社 本多通信工業株式会社 ミネベアパワーデバイス株式会社 |
当社 ミツミ電機株式会社 ABLIC Hong Kong Ltd. 本多通信工業株式会社 ミネベアパワーデバイス株式会社 |
アクセスソリューションズ事業 |
自動車部品 産業機器用部品 |
株式会社ユーシン MINEBEA ACCESSSOLUTIONS FRANCE MINEBEA ACCESSSOLUTIONS SLOVAKIA S.R.O. U-SHIN AUTOPARTS MEXICO, S.A. DE ミツミ電機株式会社 TIANJIN MITSUMI ELECTRIC CO., LTD. MITSUMI (THAILAND) CO., LTD. MITSUMI AUTOMOTIVE DE MEXICO, S.A. DE C.V. Minebea Slovakia s.r.o. ミネベア アクセスソリューションズ MINEBEA ACCESSSOLUTIONS MEXICO S.A. DE C.V. |
当社 株式会社ユーシン MINEBEA ACCESSSOLUTIONS FRANCE S.A.S. MINEBEA ACCESSSOLUTIONS SLOVAKIA S.R.O. ミツミ電機株式会社 MITSUMI (THAILAND) CO., LTD. |
その他 |
ソフトウェアの設計、開発、システム運用 |
ミネベア ソフトウェアソリューションズ株式会社 |
ミネベア ソフトウェアソリューションズ株式会社 |
事業の系統図は、主に次のとおりであります。
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度のわが国の経済は、インバウンド需要及び設備投資が堅調に推移し、景気は緩やかな回復が継続しました。米国経済は、関税発動を見越した駆け込み需要を背景とし、自動車をはじめとした国内の生産活動が拡大したものの、関税引き上げに起因する先行きの不透明感が個人消費を下押しし、景気は軟調に推移しました。欧州では、米国での関税引き上げ懸念に備えて米国向けの輸出が一時的に増加したものの、中国向けの輸出が引き続き低迷し、景気の先行きは不透明です。中国経済は、政府の補助金政策に起因した内需及び設備投資が好調となり、米国の関税引き上げに備えた駆け込み需要で輸出が増加しましたが一時的であり、景気の先行きは不透明です。東南アジアにおいては、引き続き輸出が堅調を維持し内需も増加したことで、景気は底堅く推移しました。
当社グループは、かかる経営環境下で収益力のさらなる向上を実現するために、徹底したコスト削減、高付加価値製品と新技術の開発及び拡販活動に注力してまいりました。
この結果、売上高は1,522,703百万円と前連結会計年度に比べ120,576百万円(8.6%)の増収となりました。営業利益は94,482百万円と前連結会計年度に比べ20,946百万円(28.5%)の増益、税引前利益は82,609百万円と前連結会計年度に比べ7,064百万円(9.4%)の増益、親会社の所有者に帰属する当期利益は59,457百万円と前連結会計年度に比べ5,422百万円(10.0%)の増益となりました。
上記には、2024年5月2日に取得したミネベアパワーデバイス株式会社(旧株式会社日立パワーデバイス)の損益が含まれております。
セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、「セミコンダクタ&エレクトロニクス事業」及び「アクセスソリューションズ事業」と「調整額」で一部区分を変更しております。前連結会計年度のセグメント情報は、会社組織変更後の区分に基づき作成したものを開示しております。
プレシジョンテクノロジーズ事業
プレシジョンテクノロジーズ事業は、当社グループの主力であるボールベアリングのほかに、主として航空機に使用されるロッドエンドベアリング、ハードディスク駆動装置(HDD)用ピボットアッセンブリー等のメカニカルパーツ及び航空機用のねじが主な製品であります。主力製品であるボールベアリングは、データセンター向けのサーバー需要が堅調なことからファンモーター向けが好調に推移したことにより、売上高は増加しました。また、ピボットアッセンブリーは、HDD向けの需要が堅調に推移したことにより、売上高が増加しました。ロッドエンドベアリングは、航空機関連の需要増により、売上高が増加しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は255,702百万円と前連結会計年度に比べ44,296百万円(21.0%)の増収となり、営業利益は55,696百万円と前連結会計年度に比べ17,661百万円(46.4%)の増益となりました。
モーター・ライティング&センシング事業
モーター・ライティング&センシング事業は、電子デバイス(液晶用バックライト等のエレクトロデバイス、センシングデバイス(計測機器)等)、HDD用スピンドルモーター、ステッピングモーター、DCモーター、ファンモーター、車載モーター及び特殊機器が主な製品であります。主にHDD用スピンドルモーターの需要が堅調に推移したことにより、売上高は増加しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は407,743百万円と前連結会計年度に比べ38,355百万円(10.4%)の増収となり、営業利益は22,984百万円と前連結会計年度に比べ11,117百万円(93.7%)の増益となりました。
セミコンダクタ&エレクトロニクス事業
セミコンダクタ&エレクトロニクス事業は、半導体デバイス、光デバイス、機構部品、電源部品及びスマート製品が主な製品であります。機構部品の販売が減少しましたが、ミネベアパワーデバイス株式会社の取得に伴い、売上高は増加しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は527,646百万円と前連結会計年度に比べ32,929百万円(6.7%)の増収となり、営業利益は22,003百万円と前連結会計年度に比べ13,519百万円(△38.0%)の減益となりました。
アクセスソリューションズ事業
アクセスソリューションズ事業は、キーセット、ドアラッチ、ドアハンドル等の自動車部品のほかに、産業機器用部品が主な製品であります。車載アンテナの需要が増加したことにより、売上高は増加しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は328,081百万円と前連結会計年度に比べ5,973百万円(1.9%)の増収となり、営業利益は15,924百万円と前連結会計年度に比べ5,299百万円(49.9%)の増益となりました。
その他の事業
その他の事業は、ソフトウエアの設計、開発及び自社製機械が主な製品であります。当連結会計年度の売上高は3,531百万円と前連結会計年度に比べ977百万円(△21.7%)の減収、営業損失は1,194百万円と前連結会計年度に比べ466百万円の悪化となりました。
上記以外に、各セグメントに帰属しない全社費用等20,931百万円を調整額として表示しております。前連結会計年度の調整額は21,785百万円でした。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は214,256百万円となり、前連結会計年度末に比べ67,592百万円増加しました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、133,672百万円の収入(前連結会計年度は101,759百万円の収入)となりました。これは、主に税引前利益、減価償却費及び償却費、棚卸資産の増減、営業債権及びその他の債権の増減によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、125,772百万円の支出(前連結会計年度は76,299百万円の支出)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が発生したことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、63,996百万円の収入(前連結会計年度は30,208百万円の支出)となりました。これは、主に長期借入れによる収入、短期借入金の増加によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
(ⅰ) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前年同期比(%) |
プレシジョンテクノロジーズ(百万円) |
255,533 |
117.0 |
モーター・ライティング&センシング(百万円) |
413,514 |
112.1 |
セミコンダクタ&エレクトロニクス(百万円) |
530,121 |
106.6 |
アクセスソリューションズ(百万円) |
328,846 |
101.5 |
その他(百万円) |
3,500 |
75.7 |
合計(百万円) |
1,531,514 |
108.4 |
(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の金額であります。
(ⅱ) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
プレシジョンテクノロジーズ |
288,607 |
110.6 |
199,862 |
119.7 |
モーター・ライティング&センシング |
422,173 |
116.5 |
95,201 |
117.9 |
セミコンダクタ&エレクトロニクス |
583,501 |
120.1 |
140,321 |
166.1 |
アクセスソリューションズ |
332,685 |
102.6 |
53,960 |
109.3 |
その他 |
3,453 |
87.3 |
1,051 |
93.1 |
合計 |
1,630,419 |
113.4 |
490,395 |
128.1 |
(注)1.上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の金額であります。
2.当連結会計年度末における受注残高に著しい変動がありました。これは、主にセミコンダクタ&エレクトロニクス事業における、ミネベアパワーデバイス株式会社の新規取得による増加であります。
(ⅲ) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前年同期比(%) |
プレシジョンテクノロジーズ(百万円) |
255,702 |
121.0 |
モーター・ライティング&センシング(百万円) |
407,743 |
110.4 |
セミコンダクタ&エレクトロニクス(百万円) |
527,646 |
106.7 |
アクセスソリューションズ(百万円) |
328,081 |
101.9 |
その他(百万円) |
3,531 |
78.3 |
合計(百万円) |
1,522,703 |
108.6 |
(注)1.上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の金額であります。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
||
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
Appleグループ |
241,943 |
17.3 |
238,057 |
15.6 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討事項
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要性がある会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準(IFRS)に準拠して作成されております。連結財務諸表を作成するにあたり重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたっては、資産、負債及び収益、費用の報告金額に影響を与える仮定、見積り及び判断を必要としております。特に大きな影響を及ぼすものとして、貸倒引当金、製品補償損失引当金、訴訟等の偶発事象などに関する引当金や退職給付に係る会計処理及び非上場株式の公正価値の測定については、過去の実績や当該事象の状況に照らして合理的と考えられる見積り及び判断を行い、また、のれん、固定資産の減損及び繰延税金資産の計上については、将来の回収可能性などを考慮しております。
上記の仮定、見積り及び判断については不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態、経営成績は次のとおりであります。
(財政状態の分析)
当社グループは、「財務体質の強化」を主要な経営方針とし、効率的な設備投資、資産運用及び有利子負債の削減等に取り組んでおります。高収益のコア事業への比重を高めるポートフォリオ改革や実効性の高いM&Aを実現し、適切かつ機動的な財務戦略を推進いたします。
当連結会計年度末における総資産は1,584,814百万円となり、前連結会計年度末に比べ168,692百万円の増加となりました。その主な要因は、現金及び現金同等物、棚卸資産、有形固定資産の増加であります。
当連結会計年度末における負債は830,189百万円となり、前連結会計年度末に比べ129,791百万円の増加となりました。その主な要因は、社債及び借入金、営業債務及びその他の債務の増加であります。
なお、資本は754,625百万円となり、親会社所有者帰属持分比率は46.9%と前連結会計年度末に比べ2.8ポイント減少しました。
(経営成績の分析)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ8.6%増収の1,522,703百万円となり、営業利益は28.5%増益の94,482百万円となりました。セグメント別の売上高及び営業利益については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
当連結会計年度における税引前利益は、9.4%増益の82,609百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は10.0%増益の59,457百万円となりました。
(キャッシュ・フローの分析)
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。運転資金の調達については、自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。重要な資本の支出及びその資金の調達源については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1) 重要な設備の新設等」に記載しております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は493,003百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は214,256百万円となっております。
経営方針・戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
当社グループは、2029年3月期に「売上高2.5兆円、営業利益2,500億円」の達成を目指しております。2026年3月期の業績予想につきまして、現時点で予想可能な範囲で通期連結業績予想を以下のとおりとしました。
|
(百万円) |
売上高 |
1,490,000 ~1,520,000 |
営業利益 |
85,000 ~100,000 |
親会社の所有者に帰属する当期利益 |
60,000 ~71,000 |
今後も他社にない幅広い製品ラインナップを持つ総合精密部品メーカーとして、当社が持つ技術及び製品を「相合」することで新たな価値を創出し、業績の向上に取り組んでまいります。
セグメント情報
7.セグメント情報
(1)報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会において、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっております。
当社は、超精密機械加工部品を統括するプレシジョンテクノロジーズ事業本部と小型モーター、電子機器部品、光学部品等の製品群を統括するモーター・ライティング&センシング事業本部、半導体デバイス、光デバイス、機構部品等を統括するセミコンダクタ&エレクトロニクス事業本部並びに、自動車部品及び産業機器用部品を統括するアクセスソリューションズ事業本部が国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しており、「プレシジョンテクノロジーズ事業」、「モーター・ライティング&センシング事業」、「セミコンダクタ&エレクトロニクス事業」及び「アクセスソリューションズ事業」の4つを報告セグメントとしております。事業セグメントを集約した報告セグメントはありません。
「プレシジョンテクノロジーズ事業」は、ボールベアリング、ロッドエンドベアリング、ハードディスク駆動装置(HDD)用ピボットアッセンブリー等のメカニカルパーツ及び航空機用ねじが主な製品であります。「モーター・ライティング&センシング事業」は、電子デバイス(液晶用バックライト等のエレクトロデバイス、センシングデバイス(計測機器)等)、HDD用スピンドルモーター、ステッピングモーター、DCモーター、ファンモーター、車載モーター及び特殊機器が主な製品であります。「セミコンダクタ&エレクトロニクス事業」は、半導体デバイス、光デバイス、機構部品、電源部品及びスマート製品が主な製品であります。「アクセスソリューションズ事業」は、キーセット、ドアラッチ、ドアハンドル等の自動車部品、産業機器用部品が主な製品であります。
なお、セミコンダクタ&エレクトロニクス事業に2024年5月2日に取得したミネベアパワーデバイス株式会社(旧株式会社日立パワーデバイス)の製品が含まれております。
当連結会計年度より、会社組織変更を行った結果、「セミコンダクタ&エレクトロニクス事業」及び「アクセスソリューションズ事業」と「調整額」で一部区分を変更しております。前連結会計年度及び当連結会計年度のセグメント情報は、会社組織変更後の区分に基づき作成したものを開示しております。
(2)報告セグメントに関する情報
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「3.重要性がある会計方針」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益をベースとしております。
セグメント間の売上高は市場価格、製造原価等を考慮した総合的な判断に基づく仕切価格により算定しております。
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
その他 (注)1 |
調整額 (注)2 |
連結 |
|||
|
プレシジョンテクノロジーズ |
モーター・ライティング&センシング |
セミコンダクタ&エレクトロニクス |
アクセスソリューションズ |
|||
売上高 |
|
|
|
|
|
|
|
外部顧客への売上高 |
211,406 |
369,388 |
494,717 |
322,108 |
4,508 |
- |
1,402,127 |
セグメント間の売上高 |
6,710 |
8,021 |
23,001 |
178 |
2,655 |
△40,565 |
- |
合計 |
218,116 |
377,409 |
517,718 |
322,286 |
7,163 |
△40,565 |
1,402,127 |
セグメント利益 又は損失(△) |
38,035 |
11,867 |
35,522 |
10,625 |
△728 |
△21,785 |
73,536 |
金融収益 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
6,471 |
金融費用 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
4,462 |
税引前利益 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
75,545 |
(その他の損益項目) |
|
|
|
|
|
|
|
減価償却費及び償却費 |
9,524 |
15,505 |
16,193 |
8,145 |
137 |
8,855 |
58,359 |
負ののれん発生益 |
160 |
- |
- |
- |
- |
- |
160 |
減損損失 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
セグメント資産 |
219,691 |
253,495 |
303,660 |
203,418 |
4,014 |
431,844 |
1,416,122 |
(その他の資産項目) |
|
|
|
|
|
|
|
資本的支出 |
10,214 |
18,818 |
31,401 |
11,248 |
150 |
11,739 |
83,570 |
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
その他 (注)1 |
調整額 (注)2 |
連結 |
|||
|
プレシジョンテクノロジーズ |
モーター・ライティング&センシング |
セミコンダクタ&エレクトロニクス |
アクセスソリューションズ |
|||
売上高 |
|
|
|
|
|
|
|
外部顧客への売上高 |
255,702 |
407,743 |
527,646 |
328,081 |
3,531 |
- |
1,522,703 |
セグメント間の売上高 |
7,825 |
10,333 |
23,709 |
279 |
1,962 |
△44,108 |
- |
合計 |
263,527 |
418,076 |
551,355 |
328,360 |
5,493 |
△44,108 |
1,522,703 |
セグメント利益 又は損失(△) |
55,696 |
22,984 |
22,003 |
15,924 |
△1,194 |
△20,931 |
94,482 |
金融収益 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
6,931 |
金融費用 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
18,804 |
税引前利益 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
82,609 |
(その他の損益項目) |
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減価償却費及び償却費 |
10,200 |
16,807 |
20,744 |
9,315 |
163 |
8,977 |
66,206 |
負ののれん発生益 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
減損損失 |
- |
263 |
352 |
6 |
- |
- |
621 |
セグメント資産 |
234,758 |
255,314 |
384,375 |
211,556 |
2,105 |
496,706 |
1,584,814 |
(その他の資産項目) |
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資本的支出 |
11,969 |
16,396 |
23,942 |
26,842 |
45 |
15,583 |
94,777 |
(注)1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、ソフトウエアの設計、開発及び自社製機械が主な製品であります。
2.調整額の内容は、次のとおりであります。
① セグメント利益又は損失に係る調整額は、報告セグメントに帰属しない一般管理費及び研究開発費等の全社費用(前連結会計年度△21,785百万円、当連結会計年度△20,931百万円)であります。
② セグメント資産に係る調整額は、報告セグメントに帰属しない現金及び現金同等物、有形固定資産並びに繰延税金資産等の管理部門に係る資産(前連結会計年度431,844百万円、当連結会計年度496,706百万円)であります。
③ 減価償却費に係る調整額のうち主なものは、報告セグメントに帰属しない管理部門に係る設備の減価償却費であります。
④ 資本的支出に係る調整額のうち主なものは、報告セグメントに帰属しない管理部門に係る設備に対する設備投資額であります。
3.当連結会計年度より、「セミコンダクタ&エレクトロニクス事業」及び「アクセスソリューションズ事業」と「調整額」で一部区分を変更しております。前連結会計年度のセグメント情報は、会社組織変更後の区分に基づき作成したものを開示しております。
(3)外部顧客への売上高の地域別情報
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(単位:百万円) |
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前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
日本 |
341,814 |
336,859 |
中国 |
249,021 |
287,388 |
韓国 |
40,669 |
39,399 |
タイ |
82,670 |
106,237 |
米国 |
380,702 |
398,905 |
欧州 |
158,320 |
171,948 |
その他 |
148,931 |
181,967 |
合計 |
1,402,127 |
1,522,703 |
売上高は顧客の所在地を基礎として分類しております。
(4)非流動資産(金融資産及び繰延税金資産を除く)の地域別情報
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(単位:百万円) |
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前連結会計年度 (2024年3月31日) |
当連結会計年度 (2025年3月31日) |
日本 |
239,585 |
264,899 |
タイ |
131,956 |
136,976 |
中国 |
45,100 |
52,050 |
欧州 |
44,640 |
54,846 |
フィリピン |
35,883 |
37,487 |
米国 |
26,620 |
27,950 |
その他 |
47,964 |
50,764 |
合計 |
571,748 |
624,972 |
非流動資産は当社グループ各社の所在地を基礎として分類しております。
(5)主要な顧客に関する情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
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(単位:百万円) |
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
Appleグループ |
241,943 |
モーター・ライティング&センシング事業 セミコンダクタ&エレクトロニクス事業 |
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
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(単位:百万円) |
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
Appleグループ |
238,057 |
モーター・ライティング&センシング事業 セミコンダクタ&エレクトロニクス事業 |