2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

電子システム事業 マイクロエレクトロニクス事業 製品開発事業
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
電子システム事業 3,060 47.2 -182 - -6.0
マイクロエレクトロニクス事業 2,122 32.7 140 - 6.6
製品開発事業 1,304 20.1 -128 - -9.8

3【事業の内容】

 当社は、半導体に関する事業分野について設計・生産・販売・サービス活動を展開しております。魚津工場及び福島事業所では、電子機器製品や半導体検査装置、システム製品、カメラモジュール製品などを生産しており、本社、東京デザインセンター、横浜デザインセンター、大阪デザインセンター、福岡デザインセンター、神奈川事業所、九州事業所及び熊本事業所の各拠点では営業、設計開発及び保守業務を行っております。また、販売については、直販を主体としております。

 なお、次の3部門は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 以下の(※)表記のある用語・内容につきましては、本項末尾の《用語解説》の項におきまして解説しておりますので、ご参照ください。

 当社の事業セグメント別の主要製品及び技術は、次のとおりです。

事業セグメント

区分

主要製品及び技術

電子システム事業

半導体検査装置関連

専用計測機器関連

バーンイン装置、バーンイン装置レンタル、バーンインボード(※1)、半導体部品の検査ボード、半導体のテストプログラム、各種電子機器検査用ボード、専用計測器、高速通信機器、電子機器の開発・設計・製造

マイクロエレクトロニクス事業

LSI(※2)設計

(アナログ・デジタル)

電源IC(※3)設計、高速I/F(※4)設計、イメージセンサ設計、画像処理系LSI設計、FPGA(※5)設計、ASIC(※6)設計、技術者派遣

IPコア(※7)

JPEG(※8)、MIPI(※9)、ISP(※10)

製品開発事業

製品開発事業

画像関連機器、CMOS(※11)カメラモジュール、画像処理システム、画像処理モジュール、見守り機器

 

(1)電子システム事業

 電子システム事業では、半導体製造工場で使用される検査関連機器及び装置を扱っております。半導体検査業務は顧客企業の製品に必要な工程であり、特に車載、データセンターやモバイル向けの顧客製品では、同工程は重要な検査工程です。

 当社は半導体検査工程のうち、半導体部品の評価や検査に必要とされるバーンイン装置とバーンインボード及び周辺機器や治具の開発・製造を行っております。

 また、半導体周辺機器開発により培われた技術で、産業顧客の製品生産工程における検査ボードや専用計測器、更には各種電子機器の開発・設計・製造を行っております。

 

(2)マイクロエレクトロニクス事業

 マイクロエレクトロニクス事業では、半導体のLSI設計(アナログ・デジタル)及びIPコアの開発などを行っております。

 LSI設計アナログ系では、回路設計、レイアウト設計、特性評価から、テスト部門との連携によるLSIテストプログラム作成までの一貫設計体制を構築しております。また、設計技術者の人材派遣を行っております。特に、高速I/F及び電源ICの設計技術で設計・評価技術を確立しております。また、LSI設計デジタル系では、画像処理及び高速I/Fをメインに設計しております。開発したLSIの主な用途としましては、デジタル情報家電(携帯電話、デジタルカメラなど)及び電気自動車関連となっております。

 ASIC開発で培った画像処理技術をベースに、オリジナルIPコアの開発を行っており、豊富な実績を誇るIPコアのライセンスから周辺回路設計やカスタマイズまで対応可能であります。

 

(3)製品開発事業

 画像技術を活用した産業用組込カメラ、画像処理カメラの開発・製造及びシステムの開発を行っております。複雑な画像処理をカメラ単体で実現可能としており、画像検査や計測、各種認識処理等、様々な用途に幅広く活用できます。専用クリーンルームを完備した国内自社工場での一貫生産による、高信頼性と中長期にわたる安定供給を実現しています。

 システム開発事業は、主に画像処理システムを開発しております。カメラを中心としたソフト開発を行っており、組み込みカメラシステム分野での技術力が強みとなっております。また、カメラシステム技術を応用した見守り用機器の商品も開発、製造しております。

 

《用語解説》

(※1) バーンインボード

 バーンインは、半導体の初期不良を除去する選別方法の一種で、半導体製品を通常の使用状態よりも高温環境下で動作させることで、通常の使用環境であれば2~3年以内で故障するおそれのある半導体を取り除くテスト工程(パッケージバーンインテスト)です。バーンイン装置は、高温環境下をつくる試験装置、バーンインボードは、半導体を動作させる周辺回路を持ち、バーンイン装置内で駆動するボードのことです。

 

(※2) LSI(Large Scale Integrated Circuit)

 「LSI」とは、シリコンウェハ(半導体製品の製造に使用される導体と絶縁体の中間の性質を持つ物質)で形成される大規模集積回路を意味しております。「LSI」は、Large Scale Integrationの略称であり、「半導体」とも呼ばれています。

 

(※3) IC(Integrated Circuit)

 半導体集積回路。トランジスタ、抵抗、コンデンサ、ダイオードなどの素子を集めて基板の上に装着し、各種の機能を持たせた電子回路のことです。

 

(※4) I/F(インターフェース)

 電気信号を送信、受信する電子回路分野の総称です。

 

(※5) FPGA(Field Programmable Gate Array)

 ユーザーが欲しい機能を作る(プログラムする)ことができる論理LSIのことです。マイクロプロセッサやASIC(ある特定用途のために設計されたIC)の設計図を書き込む事ができます。

 

(※6) ASIC(Application Specific Integrated Circuit)

 ある特定の用途のために設計されたICのことです。

 

(※7) IPコア(Intellectual Property)

 「IPコア」とは、LSIを構成するための部分的な回路情報のうち、特に単一機能でまとめられた物を指します。「IPコア」は、Intellectual Property コアの略称です。

 

(※8) JPEG(Joint Photographic Experts Group)

 静止画像データの圧縮方式の一つです。圧縮の際に若干の画像劣化を許容する(一部のデータを切り捨てる)方式と、まったく劣化のない方式を選ぶことができ、許容する場合はどの程度劣化させるかを指定することが可能です。現在のデジタルカメラのほとんどは、記録画像のファイル形式にJPEGを使用しています。

 

(※9) MIPI(Mobile Industry Processor Interface)

 非営利な企業団体MIPI Alliance(本部米国:ノキア、テキサス・インスツルメンツ等により設立)が策定する、モバイル機器のカメラやディスプレイとのインターフェイス規格です。

 

(※10) ISP(Image Signal Processor)

 「ISP」とは、カメラの中に入っている機能であり、イメージセンサからの信号を元に画像を作り処理する機能です。

 

(※11) CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)

 半導体素子の構造の一つで、金属酸化物でできた一対のP型トランジスタとN型トランジスタを組み合わせたもの。消費電力が少なく高速に動作するため、半導体製品の多くに採用されております。

 

[事業の系統図]

 

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態の状況

(資産)

 当事業年度末における資産合計は、5,765,610千円となり、前事業年度末に比べ、353,075千円増加いたしました。これは主に、契約資産が799,796千円、製品が125,173千円、電子記録債権が110,398千円、仕掛品が99,867千円増加した一方、現金及び預金が338,773千円、原材料及び貯蔵品が296,048千円、売掛金が120,253千円、ソフトウエアが39,939千円減少した影響によるものであります。

(負債)

 当事業年度末における負債合計は、3,473,809千円となり、前事業年度末に比べ、532,299千円増加いたしました。これは主に、短期借入金が800,000千円、電子記録債務が104,483千円が増加した一方、支払手形が222,574千円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)77,462千円、買掛金が71,771千円減少したことによるものであります。

(純資産)

 当事業年度末における純資産合計は、2,291,801千円となり、前事業年度末に比べ、179,224千円減少いたしました。これは主に、繰越利益剰余金が176,011千円減少したことによるものであります。

 この結果、自己資本比率は39.7%(前事業年度は45.7%)となりました。

 

② 経営成績の概況

 当事業年度における世界経済は、米国の相互関税による影響や中国における不動産市場の低迷に加え、地政学リスクとしてロシア・ウクライナの紛争問題の長期化や台湾情勢の緊迫化のほか、中東地域でも米国・イスラエルとイランとの間で戦争が勃発し、原油市場の変動リスクやエネルギー供給不安が生じるなど、先行きが不透明な状況で推移しました。国内においても雇用・所得環境の改善による個人消費の回復が期待される一方、不安定な地政学リスクに伴うエネルギー価格の変動など、先行き不透明な状況が続くものと予想されます。半導体市場においては、生成AIの活用急拡大によりデータセンター向け需要が拡大しているほか、AI機能が搭載されたパソコンやスマートフォンの普及本格化により高性能ロジック半導体やメモリの需要も堅調に推移しましたが、メモリ価格の高騰は依然として継続しています。また、車載向け半導体に関しては需要回復に足踏み感が見られることから軟調に推移しました。

 このような環境の中、電子システム事業においては、車載用半導体の在庫調整が継続しており、チャンバー式LSI向けバーンインボードを中心とする半導体後工程商材の受注が低迷しました。また、高電力LSI向けカスタムバーンイン装置は開発と製作が完了しました。一方、イメージセンサー向けカスタムバーンインボードの受注は大きく増加したため、カスタムバーンイン装置・ボードの売上は前年度比で大きく増加しました。産業機器向け計測製品では、自動車市況の不透明感により前年度までの積極投資が大きく鈍化する状態が継続しており、車載機器向け専用計測器の受注が前年度比で大幅に減少しました。防衛向け専用計測器の開発は最終フェーズに進んでおり、前年度比で伸長しました。福島製造部においては、既存顧客製品の市況低迷と米国の相互関税影響により受注が減少し、新規顧客向け開発も遅延により受注が伸び悩みました。

 マイクロエレクトロニクス事業においては、次世代電気自動車向けLSI設計受託に引き続き注力したことから、アナログLSI設計においてパワートレイン向け電源IC開発を中心に受託が堅調に推移しました。また、海外販売拡大の取り組みにおいても、既存顧客よりリピート案件を複数受注しました。デジタルLSI設計受託においては、稼働率が落ち込んでいましたが、期末にスマートグラス向けの大型開発案件を受注する見込みが立ちました。このほか、昨年製品リリースを行った画像圧縮JPEG XL-IPの派生品開発に着手し、2026年度上期での販売開始を予定しております。

 製品開発事業においては、国内ATM及び国内工場検査装置向け需要の減速、セルフレジ市場の一巡による出荷減少、一部の2025年度量産開始案件の遅れに加え、見守りシステムの市場投入時期の後ろ倒しが影響し、当事業年度の販売実績は計画を下回る結果となりました。一方、海外ATM、コンビニエンスストア向けカフェラテマシン、防衛関連分野、アミューズメント機器、公共施設点検用ドローンといった分野においては、いずれも計画を上回る受注を確保しており、次年度以降の業績拡大に向け、前向きな要因となっています。開発面では、市場投入済みの見守りシステムについて、介護ソフトウエアとの連携強化やユーザー視点に立った操作性向上など、付加価値の更なる向上に向けた取り組みを継続しており、改良版の次年度市場投入を予定しております。

 この結果、当事業年度の業績は、売上高6,485,529千円(前期比0.5%減)となり、営業損失は169,825千円(前事業年度は営業利益56,300千円)、経常損失は165,510千円(前事業年度は経常利益54,492千円)、当期純損失は109,665千円(前事業年度は当期純損失14,584千円)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

a.電子システム事業

 電子システム事業は、自動車市況の不透明感や車載用半導体の在庫調整により主要顧客の生産調整、設備投資の抑制又は凍結の状態が続き、車載向け半導体後工程商材及び専用計測器の受注は大きく低迷しました。一方で、カスタムバーンインボードや防衛向け専用計測器の受注は順調に推移しました。

 これらの結果、売上高は3,059,962千円(前期比1.3%増)、セグメント営業損失は182,127千円(前事業年度はセグメント営業損失29,293千円)となりました。

 

b.マイクロエレクトロニクス事業

 マイクロエレクトロニクス事業は、イメージセンサーと自動車向けLSI設計受託が堅調に推移しました。アナログLSIにおいては、海外顧客からの新規発注もあり順調に受注を積み重ねました。デジタルLSIにおいては、産業機器向けLSI設計受託が市場の不透明性により開発中止となったことから受注が低迷しましたが、新規顧客開拓により回復基調に向かいました。IP販売のロイヤルティについては、モバイル向けを中心に堅調に推移しましたが、ライセンスについては一部案件が遅延した事から販売を伸ばすことができませんでした。

 これらの結果、売上高は2,121,874千円(前期比2.6%増)、セグメント営業利益は140,141千円(同17.0%減)となりました。

 

c.製品開発事業

 製品開発事業は、国内ATM、工場検査装置、セルレジ向けの量産出荷減少があったものの、海外ATM及びコンビニエンスストア向けカフェラテマシン等の堅調な推移により、一定程度カバーすることができました。一方、新規に計画していた量産案件については、量産開始時期の後ろ倒し、開発進行中における量産計画の見直し及び見守りシステムの市場投入時期の遅れ等により、計画を下回る結果となりました。

 これらの結果、売上高は1,303,692千円(前期比8.7%減)、セグメント営業損失は127,839千円(前事業年度はセグメント営業損失83,306千円)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、218,367千円となりました。前事業年度末に比べて338,773千円減少いたしました。

 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、使用した資金は960,622千円(前事業年度に獲得した資金は197,325千円)となりました。これは主に、税引前当期純損失155,212千円、減価償却費139,643千円、売上債権及び契約資産の増加額770,771千円、仕入債務の減少額189,863千円、棚卸資産の減少額71,007千円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、獲得した資金は6,143千円(前事業年度に使用した資金は188,346千円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出44,997千円、投資有価証券の売却による収入65,254千円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、獲得した資金は615,702千円(前事業年度に獲得した資金は39,613千円)となりました。これは主に、短期借入金の増加額800,000千円、長期借入れによる収入100,000千円、長期借入金の返済による支出177,462千円、配当金の支払額66,124千円等によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

前年同期比(%)

電子システム事業(千円)

3,376,284

114.0

マイクロエレクトロニクス事業(千円)

2,118,113

102.1

製品開発事業(千円)

1,251,148

88.8

合計(千円)

6,745,547

104.7

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去項目はありません。

2.金額は販売価格によっております。

 

b.受注実績

 当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

電子システム事業

3,095,308

88.0

808,885

70.4

マイクロエレクトロニクス事業

1,969,127

95.3

411,184

73.5

製品開発事業

1,416,333

128.5

735,465

117.9

合計

6,480,768

97.0

1,955,536

83.8

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去項目はありません。

2.金額は販売価格によっております。

 

c.販売実績

 当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

前年同期比(%)

電子システム事業(千円)

3,059,962

101.3

マイクロエレクトロニクス事業(千円)

2,121,874

102.6

製品開発事業(千円)

1,303,692

91.3

合計(千円)

6,485,529

99.5

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去項目はありません。

2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

当事業年度

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社

690,093

10.6

700,730

10.8

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当事業年度の業績は、売上高6,485,529千円(前期比0.5%減)となり、営業損失は169,825千円(前事業年度は営業利益56,300千円)、経常損失は165,510千円(前事業年度は経常利益54,492千円)、当期純損失は109,665千円(前事業年度は当期純損失14,584千円)となりました。

 当事業年度における総資産は5,765,610千円となり、前事業年度末に比べ、353,075千円増加いたしました。当事業年度における負債合計は、3,473,809千円となり、前事業年度末に比べ、532,299千円増加いたしました。当事業年度における純資産合計は2,291,801千円となり、前事業年度末に比べ、179,224千円減少いたしました。

 なお、財政状況の詳細においては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載しております。

 当社の経営成績に重要な影響を与える主要因として、主要顧客の受注状況、販売状況が挙げられます。その対応の詳細については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境」に記載しております。

 セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、前述の「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の概況」に記載のとおりです。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.キャッシュ・フローの状況の分析

 キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

b.資金需要

 当社の運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための材料仕入、外注費の支払及び製造費用並びに販売費及び一般管理費等によるものであります。また設備資金需要のうち主なものは、生産並びに生産技術効率の向上のための設備投資であります。

 

c.財務政策

 当社の主たる市場である半導体に関連する事業分野は特有の急激な需要変動が生じやすいため、このような経営環境に対応すべく自己資本比率の向上により強固な財務体質の強化・維持に努めております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりまして、その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

a.棚卸資産

 当社は、棚卸資産の評価において原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しており、期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。また、一定期間を超えて滞留する棚卸資産については、規則的に帳簿価額を切下げる方法を採用しております。将来、市況の変動や需要動向により、追加の評価減が必要になる場合があります。

 

b.受注損失引当金

 当社は、受注契約に係る将来の損失に備えるため、当事業年度末における受注契約のうち、損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積ることが可能なものについて、損失見込額を計上しております。

なお、見積原価は見積材料費、見積外注費、見積加工費から算出しており、見積加工費の算出において、直接作業時間と、賃率及び間接費の配賦率を見積もっております。

 受注損失引当金算出に用いた見積原価は、設計、製造の過程における当初想定し得ない要因による追加の作業時間の発生や、経済状況の変化による翌事業年度予算、特に受注予測と実績の大幅な乖離による影響を受ける可能性があり、実際の損失金額が受注損失引当金計上額と異なった場合、翌事業年度の損益に重要な影響を与える可能性があります。

 

c.繰延税金資産

 当社は、繰延税金資産については、将来の課税所得の見積りにより回収可能性の評価を行っております。繰延税金資産の回収可能性に影響を与える要因の発生が予測される場合には、繰延税金資産の計上金額に影響を及ぼします。詳細は、第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

d.固定資産の減損会計

 当社は、資産を用途により事業用資産、賃貸用資産に分類しております。また、管理会計上の区分を基準に、事業用資産は事業本部別、賃貸用資産は個別資産ごとにグルーピングしております。

 減損の対象となった固定資産は、資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った差額を減損損失としております。将来、この回収可能価額が減少した場合、減損損失が発生する可能性があります。