2024年3月期有価証券報告書より

リスク

3 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクについて、主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても投資者の皆様の投資判断に重要であると考えられる事項につきましては、積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)為替相場の変動に伴うリスク

海外子会社の財務諸表上の現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成にあたり円換算して計上おります。今後、事業拠点である中国の経済状況、日米経済政策等によっては換算時の為替相場により円換算後の計上額が影響を受ける可能性があります。

また、不動産再開発事業においては、事業資金の調達のため、今後日本から増資等の投資を行う予定ですが、これらの投資は現地通貨における事業資金の価値が変わらなかったとしても、払込時の為替相場によって投資額に影響を及ぼす可能性があります。

(2)地球温暖化に伴う自然環境の変化のリスク

当社グループが推進するWICプロジェクトは、海外30ヶ国から、200社を超える先進的大手外資企業を誘致することから、進出企業は入居する建物が災害に強く環境に配慮し、省エネ仕様の建築基準を求めています。しかし、昨今の地球温暖化等に伴い発生する災害が予測しえない規模で起こり得るリスクを考慮したうえで、中国緑色建築認証、国際LEED認証・国際WELL認証の高レベルな認証基準に沿った建物を構築する必要があります。

 

(3)不動産市況変動のリスク

当社グループが推進するWICプロジェクトにおいては、中国国内外の要因により景気が減速して不動産市況が悪化する局面においては、当該開発事業にも影響を与える可能性があります。

当社グループが進める当該開発事業は長期にわたり大規模な投資になるため、市況変動には注意を要するものと思われます。これらのリスクに対応し、WICの稼働率を高めるため、グループ内に特別チームを編成し、建物の建設に先行して日本、欧米亜の先進的大手企業の誘致を積極的に進めております。

(4)ウクライナ・イスラエル情勢等地政学的なリスク

ウクライナ・イスラエル情勢等の地政学的なリスクについては、当社グループの事業に大きな影響はないものと考えておりますが、それらのリスクが長期化して、世界経済の成長に影響を及ぼすことにより、日本、欧米亜の企業が新たな投資を控えるリスクには注意を要するものと思われます。

 

 

配当政策

3 【配当政策】

配当政策の基本的な方針は、株主の皆様への長期的、安定的な利益還元が重要であると考え、業績に対応した配当を実施する所存でありますが、一方で、企業体質の強化及び今後の中国における不動産開発等の事業拡大における資金需要に備え、内部留保の充実を図ることが重要であると考えております。

また、毎事業年度における配当は、中間配当及び期末配当の年2回とし、これら配当の決定機関は取締役会であります。

当事業年度の配当につきましては、誠に遺憾ながら無配とさせて頂きますが、内部留保資金の使途につきましては、不動産開発等のプロジェクト資金として投入させていただく所存であります。