2024年12月期有価証券報告書より
  • 社員数
    630名(単体) 985名(連結)
  • 平均年齢
    42.3歳(単体)
  • 平均勤続年数
    16.5年(単体)
  • 平均年収
    6,613,000円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2024年12月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

電力部門

223

[17]

環境エネルギー部門

351

[36]

情報部門

110

[2]

サービス部門

44

[5]

その他

166

[102]

全社(共通)

91

[14]

合計

985

[176]

 

(注) 1 従業員数は、就業人員であります。

2 従業員数欄の[外書]は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

 

(2) 提出会社の状況

2024年12月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

630

[142]

42.3

16.5

6,613

 

 

セグメントの名称

従業員数(人)

電力部門

222

[17]

環境エネルギー部門

270

[22]

情報部門

1

[-]

サービス部門

1

[-]

その他

45

[89]

全社(共通)

91

[14]

合計

630

[142]

 

(注) 1  従業員数は、就業人員であります。

2  従業員数欄の[外書]は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

3  平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

(3) 労働組合の状況

当社及び一部の連結子会社の労働組合は全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会に属し、2024年12月末の組合員数は 443名(関係会社への出向者を含む)であり、労使関係は良好に推移しております。

 

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

提出会社

当事業年度

補足説明

管理職に占める
女性労働者の割合(%)
(注1)

男性労働者の

育児休業取得率(%)
(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・
有期労働者

6.7

57.1

48.0

77.5

41.2

 

 

(注) 1  「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2  「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

  当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

  なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

  当社グループは、2022年3月に公表した「中期経営計画 SEIKO IC2026」において、企業活動・事業活動を通じた社会課題解決によりサステナブルな社会の実現に貢献するという基本方針「サステナビリティ経営」のもと、以下の3つの重点方針を掲げております。

 

 

(3つの重点方針)

 ① デジタルファースト(デジタル技術を活用した社会課題解決)
 ② 脱炭素社会の実現(カーボンニュートラルへの取組)
 ③ One正興(グループ総合力の発揮)

 

(サステナビリティ基本方針)
 正興グループは、「最良の製品・サービスを以て社会に貢献す」という社是のもと、事業活動を

通じた社会課題の解決により、持続可能な社会の実現と中長期的な企業価値の向上に取り組んでま

いります。
 1.事業活動を通じて、温室効果ガス排出量の削減や省エネルギー化、省資源化に取り組むととも

   に、製品・ソリューションの提供を通じて、脱炭素社会の実現を目指します。また、デジタル

     技術を活用したスマートインフラの提供を通じて、スマート社会の実現を目指します。
 2.法令や社会規範を遵守し、誠実で公正な企業活動を遂行するとともに、適切な情報開示と積極

     的な対話を通じて、全てのステークホルダーから信頼される企業を目指します。
 3.社員のワークライフバランスや多様性を尊重し、安全で健康的に働ける快適な職場環境の整備

     に取り組みます。

 

 

 

  上記の方針に基づいてサステナビリティ活動を推進し、持続可能な社会の実現を目指してまいります。

 

 

 (1)ガバナンス

  当社グループは、「サステナビリティ委員会」を設置し、同委員会で気候変動を含むサステナビリティ課題への方針・施策の検討、進捗モニタリングを行っております。サステナビリティ委員会は、当社の代表取締役社長を委員長とし、業務執行取締役及び執行役員をメンバーとして、原則年2回開催しております。

  総務部は同委員会の事務局を担うとともに、各事業部門・グループ横断的プロジェクトと連携し、サステナビリティ関連の戦略・施策の立案・実行をサポートしております。また、同部門は、グループ全体のリスクマネジメントを主管する部門であり、リスクマネジメントを推進するグループ横断的委員会「内部統制・コンプライアンス委員会及びその小委員会」の事務局として、各リスクの所管部門及び専門委員会と連携し、全社的なリスクマネジメントの統合的な管理を行っております。

  当社の取締役会は、サステナビリティ委員会から定期的に報告を受け、上記プロセスの監視・監督を行っております。

 

(2)リスク管理

① 当社グループは、企業の社会的責任を深く自覚し、日常の職務において法令を遵守し、社会倫理に適合した行動を実践するため、2024年に行動規範ガイドを新たに制定し、全役職員が遵守しなければならない事項を定めております。そして、社会から信頼される企業になることを目指して、グループ内に周知しております。

② 当社グループは、リスク発生の未然防止及び会社損失の最小化を図る目的で、「危機管理規程」を制定し、各リスクカテゴリーに対応するリスク所管部門・専門委員会がリスクの洗い出し・特定・評価及び対応策の検討を行うとともに、総務部及びグループ横断的委員会が組織横断的リスク状況の監視や全社的対応を行っております。また、品質・環境委員会を中心に環境リスクを特定し、各部署が目標に沿った取組を進めるために、国際規格ISO9001・14001に基づく品質・環境マネジメントシステム体制を構築しております。

  総務部は、リスクカテゴリーごとのリスク管理状況を調査し、その結果を定期的に当社の取締役会及び経営会議に報告しております。

 

  (3)気候変動に関する戦略、指標・目標

    ①戦略

  当社グループは、気候変動を含む環境問題への対応を重要な経営課題の一つとして認識し、「脱炭素社会の実現」を中期経営計画 SEIKO IC2026の重点方針として掲げております。

  環境活動への取組については、環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001を運用し、環境負荷低減を組織的に推進しております。事業活動が地球環境に与える影響を的確に捉え、製品・サービスのライフサイクルを通して、環境保全と汚染の予防に努めてまいります。また、事業活動の全域で環境保全に取り組み、地域社会と地球環境に貢献してまいります。

  特に、以下の項目については、重点目標として取り組んでまいります。

 

(重点目標)

 

 a.エネルギー使用量の削減と再生可能エネルギーの導入(再エネ由来電力化)
 

 b.廃棄物等発生量の削減と再資源化の推進
 

 c.有害物質の削減推進
 

 d.環境配慮製品の設計・開発・販売
  

 e.生産性向上や製品品質の向上による環境負荷の抑制

 

  カーボンニュートラル実現に向けた取組として、当社は温室効果ガス(GHG)排出量の削減を目指し、グループ横断的なプロジェクトを立ち上げ、積極的に活動を推進しています。

  具体的な施策としましては、古賀事業所をさまざまなエネルギーソリューションの開発拠点として位置付けております。2021年には、「創エネ」「蓄エネ」を実現するエンジニアリング棟(Eサイト)を建設し、太陽光発電や当社独自の蓄電システムを活用したエネルギーマネジメントシステムによりエネルギー使用量の削減に取り組んでいます。

 

  また、北九州学術研究都市(ひびきの)では、産学官連携により最先端の製品および技術開発を推進する「ひびきの研究開発センター」の建設に着手し、2026年に完成予定です。同センターの研究開発棟(Tサイト/Technology)では、創エネ・蓄エネや省エネ設備を採用した地産地消型のゼロエネルギービルディング(ZEB)を実現するほか、次世代蓄電池(レドックスフロー電池)を活用した電力需給制御システムの開発を進めてまいります。

 古賀事業所及び「ひびきの研究開発センター」の両輪で開発・実証を進め、2050年のカーボンニュートラル実現に向け、自社の操業におけるGHG排出量削減と、製品・ソリューションを通じた社会課題解決に取り組み、脱炭素社会の実現を目指してまいります。

 

    ②指標・目標

 当社グループは、GHG排出量Scope1、Scope2について、実績の集約と毎月のモニタリングを行いながら、2050年度のカーボンニュートラル達成に向けたGHG排出量抑制目標を下記のとおり設定し、取り組んでまいります。

 (目標)

 

区分

目標年度

 

 

2030年度

2050年度

 

 

GHG排出量

(Scope1、2)

当社及び国内グループ会社の事業所内で使用する電力を実質100%再エネ由来電力化することで、国内GHG排出量を2020年度比で約80%削減

カーボンニュートラル

 

 

 

 (実績)

 

Scope1、2

単位

2021年

2022年

2023年

2024年

 

GHG排出量(国内)

t-CO2

1,888

1,971

1,935

2,008

 

再エネ由来電力の割合(国内)

2.1

8.2

8.4

8.1

 

 ※再エネ由来電力の割合:使用電力のうち、再エネ由来電力によるエネルギー自己消費量の割合

 

(4)人的資本・多様性に関する戦略、指標・目標

    ①戦略

 当社グループは、「最良の製品・サービスを以て社会に貢献す」という社是のもと、お客様や社会の現在、将来のニーズの探索から新しい価値を創造していくことができる人財の確保と育成を行うことで、持続的な成長を目指します。

 持続的な成長を実現するための原動力は人であり、「多様な人財の個の成長が企業価値創造の源泉である」と考え、人的資本経営を推進します。

 多様な人財がOne正興となって総合力を発揮し、あらゆる変革を成し遂げることができるように、以下の重点目標のもと、人財の育成と社内環境の整備に取り組んでおります。

 

(重点目標)

 ・多様な個性を尊重し、チャレンジ精神ある人財が創造性を発揮できる組織風土
 ・キャリア形成と能力開発の支援
 ・自律性、チャレンジ精神の重視と実行者への評価
 ・職場環境の改善と心身の健康

 

 当社グループの人財の多様性の確保を含む人財育成及び社内環境整備に関する方針と取組は下記のとおりであります。

    ア.人財の多様性の確保を含む人財育成に関する方針と取組

     a.人財の多様性の確保

 変化の激しい事業環境において、中長期的に企業価値を向上させていくためには、非連続的なイノベーションを生み出すことが重要であり、その原動力となるのは、多様な人財の掛け合わせです。当社では年齢、性別、国籍、人種、障がい者、宗教などに関係なく多様な人財の採用を積極的に行い、それぞれの特性や能力を最大限に活かせる職場環境の整備を行っております。

 

 

      ・女性社員の積極採用

 当社単体では、技術系採用が多く、その母数となる理系の女性学生の比率が少ないこともあり、結果として女性管理職比率が低いという課題を抱えております。そのため、サステナビリティ方針のマテリアリティとして、女性管理職比率を2040年に20%にすることを目標に掲げております。その具体的な取組として、新卒採用における女性の割合を3割以上と目標に掲げ、文系理系職問わず、女性採用を積極的に推進しております。

 

      ・事業戦略に沿った人財の採用

 今後の事業戦略の実現に必要な専門知識、技術、経験などを有する人財を計画的に採用するとともに、あらゆる業務の生産性向上や新たな価値の創出に資するGX・DX推進に向けて、全社員を対象にした教育を実施していきます。

 また、海外事業の拡大を見据え、海外人財も積極的に採用しております。その際、就業において宗教上の配慮を要する場合には、配属前に職場へ教育を行うなど、社員が職場環境に馴染みやすいように配慮を行っております。

      ・障がい者雇用

 誰もが自立した生活を送れる社会を実現するため、障がい者雇用にも積極的に取り組んでおります。特に特別支援学校からの定期的な採用等により雇用の安定確保に努めております。

 

     b.人財の育成

 「最良の製品・サービスを以て社会に貢献す」という社是のもと当社では、社員の成長が企業最大の財産(価値)と位置付けるとともに、「会社の役割は社員の自己実現の場を提供することにある」という考えのもと、「与えられる教育」から「自ら学ぶ教育」へと個々の自律性を尊重した教育体制を導入しております。また、多様な価値観、年齢、職種の者との勉強会やミーティングなど、双方向コミュニケーションを重視した独自の制度を導入し、人財育成の向上を図っております。

 

      ・評価制度

 人事評価制度においては、バランス・スコアカードを導入し、「財務・顧客・内部プロセス・組織能力」の4つの視点で目標設定と評価を行っております。特に、育成が必要な若年層には、自律的に学ぶこと、新しいことにチャレンジすることのウェイトを高くし、また、管理職には部下育成の評価指標を取り入れるなど、部下のモチベーションアップ、人財育成・能力開発等に積極的に展開しております。

 

      ・1on1の推進

 上司と部下による1on1ミーティングを定期的に行っております。部下の自発的な意見をベースとした対話型コミュニケーションを行うことにより、部下の成長促進、各部の組織力の強化に繋げております。

 

      ・エルダー制度

 入社3年未満の社員(若手社員)に他部署の先輩社員が教育係(エルダー)となり、仕事に対する考え方やメンタルケアを行っております。また、この制度により、若手社員だけでなくエルダー側のマネジメントスキルも向上し、双方のステップアップが図られております。

 

      ・管理職候補育成制度

 次世代リーダー育成を目的とした管理職育成研修に取り組んでおります。戦略策定や実行力、経営スキルやコミュニケーション能力向上、リーダーとしてのマインドの確立等により、管理職候補生の育成に努めております。

 

      ・公的資格取得推奨・業績表彰

 公的資格の中で、事業戦略上必要な資格を取得推奨資格とし、難易度を考慮したうえでランク付けをしております。ランクに応じて、取得による報奨金の支給と昇格ポイントの付与、また、顕著な功績者に対する業績表彰の施行等により、社員のモチベーション・能力アップを図るとともに、自発的に学び発展する組織風土の醸成に取り組んでおります。

 

 

    イ.社内環境整備に関する方針と取組

 当社では、社員及び全ての関係者が安全に就業することのできる職場環境の整備、また社員とその家族の心と身体の健康増進を支援する健康経営を推進しております。

 

      ・健康経営

 企業が健全であるためには、社員が心身ともに健康であることが必要と考えております。

 「健康は自分のため、ご家族のため、会社のため、全ての仕事に挑戦する第一歩の基本条件である」という考えのもと、社員の健康管理に力をいれてきました。

 その結果、「健康経営優良法人ホワイト500」に継続認定されております。

      <正興グループ健康経営宣言>

 社員の健康を重要な経営資源の一つと捉え、ご家族を含めた自発的な健康維持増進活動に対する積極的な支援と組織的な健康づくりの推進で、「社員が活き活きと仕事ができる」企業グループを目指します。

      ・安全衛生

 安全衛生業務を総括管理するため、全社総括安全衛生管理者を置き、中央安全衛生委員会を年2回開催しております。

 この委員会は、全社安全・衛生活動の評価及び改善、社員の健康管理等を調査審議、安全・衛生に関する基本方針・計画作成等を行い、各事業所の安全衛生委員会に安全衛生管理活動方針の計画等の通達を行っております。また、各安全衛生委員会は通達方針に基づき、安全衛生パトロール、リスクアセスメントの実施、長時間労働対策等に取り組んでおります。

 

      ・労働時間の管理

 ワークライフバランス実現のためには、時間外労働の削減が必須であり、そのためには、労働時間の把握と管理が不可欠です。当社においては、入退門システム等により、勤怠管理を1分単位で行っており、各部署・個人の業務量の把握と人員配置の適正化など、労働生産性の向上と時間外労働の削減に取り組んでおります。

 また、ワーク(労働時間)のみならずライフ(休日)においても、従来の年次有給休暇、半日有給休暇に加え、今年度より1時間単位での有給休暇制度を導入し、より一層社員のニーズに応じた有給休暇取得に対応しております。

 

      ・男性育休の推進

 育児と仕事を両立できるように、社内環境整備に力を入れており、女性の育児休職取得率は、100%となっています。また、2022年度からは男性の育児休暇取得の推進を行っております。男性が積極的に育児参加することで、職場全体の育児への理解が深まると同時に、性的役割分担の見直しや、業務プロセスの改善に繋がると考え、管理職への説明会を実施しております。サステナビリティ方針のマテリアリティとして、社員の育児休職取得率100%を設定し、性別に関わらず活躍できる職場、組織、会社を目指します。

 

 

    ②指標・目標

  人的資本・多様性に関する取組における、当社の主な指標及び目標と当年度の実績は以下のとおりです。


    ※当社単体、正社員の目標及び実績