2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    1,961名(単体) 3,251名(連結)
  • 平均年齢
    39.4歳(単体)
  • 平均勤続年数
    14.8年(単体)
  • 平均年収
    6,925,273円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    8.7%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

  当社グループの人財戦略は、「中長期ビジョン2028 ~期待の先をカタチに~」のもと、既存事業における収益拡大及び利益率の向上を図るとともに、防災周辺領域や隣接業界への事業拡大、新規事業の創出並びにスケール化を推進するため、これらの経営戦略を支える人財の確保・育成・活躍を柱としております。具体的には、高い技術力を有し、品質・施工・顧客対応を支える人財に加え、新規事業、DX、周辺領域拡大、M&A等を担う専門人財の確保及び育成が重要であると認識しております。これらの人財が十分に確保・育成されない場合には、既存事業における収益性の停滞や、新たな成長機会の逸失につながるリスクがあることから、①働き方(ワークライフバランスのさらなる促進)②採用(事業戦略実現に向けた必要な人財の獲得)③人事制度(働きがいがあり、働きやすい職場環境の構築)④異動配置(個人のキャリア志向を大切にした戦略的な異動配置の実現)⑤育成(早期戦力化に向けた人財育成体制の構築)⑥DE&I(多様な能力・価値観を持つ人財が活躍・成長する機会の創出)を重点的に推進してまいります。なお、これらの取組みについては、採用数、定着状況、エンゲージメント等の指標を用いてモニタリングを行い、既存事業の競争力強化及び新たな成長領域への展開を支える人的資本の充実を図ってまいります。

  また、当社グループにおける従業員の給与その他の給付の額及び内容については、上記人財戦略の実現に向けて、役割及び成果、並びに専門性や現場への貢献度を適切に評価し、処遇に反映することを基本的な考え方としております。当社では、職能資格制度を採用しており、従業員の能力、成果等に応じて昇格及び昇給を行う仕組みとしております。給与は、月例賃金及び賞与で構成しております。月例賃金については、職務遂行能力を総合的に評価し、その結果を昇給に反映しております。また、現場作業に従事する人財に対する現場手当や、当社が定める資格を保有する者に対するライセンス手当を支給する等、現場での貢献や高い専門性を有する人財に対する処遇の充実を図っております。賞与については、会社業績を基本としつつ、個人の業績や業務遂行状況を総合的に評価して支給しており、従業員の成果創出及び経営目標の達成に向けた意欲向上につなげております。今後も事業環境や人財市場の変化を踏まえながら、報酬制度の継続的な見直しを行ってまいります。

 

 

 

(2) 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

火災報知設備

1,841

                               (234)

消火設備

566

                                (67)

保守点検等

419

                                (62)

その他

82

                                (21)

全社(共通)

343

                                (31)

合計

3,251

                               (415)

 

(注) 1  従業員数は就業人員数であります。

     2  従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

     3  臨時従業員数には、嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いております。

     4  前連結会計年度に比べ従業員数が376名増加しておりますが、主として2026年2月2日付で明星電気㈱を

         連結子会社化したことによるものであります。

 

 

(2) 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

1,961

39.4

14.8

6,925,273

8.7

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

火災報知設備

933

                               (143)

消火設備

386

                                (45)

保守点検等

315

                                (50)

全社(共通)

327

                                (31)

合計

1,961

                               (269)

 

(注) 1  平均年間給与は、基準賃金に賞与を含んでおります。

     2  従業員数は就業人員数であります。

     3  従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

     4  臨時従業員数には、嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いております。

 

(3) 労働組合の状況

当社グループには、グループで組織された労働組合はなく、当社及び一部の子会社単独で組織されております。

なお、主な労働組合は次のとおりであります。

会社名

 

名称

 

組合員数

 

所属上部団体

能美防災株式会社

 

能美防災労働組合

 

1,305

 

能美エンジニアリング
株式会社

 

能美エンジニアリング
株式会社労働組合

 

61

 

明星電気株式会社

 

JAM明星電気労働組合

 

212

 

ものづくり産業労働組合JAM

 

 

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

  ①  提出会社

当事業年度

管理職に占める女性労働者の割合(%)

      (注1)

男性労働者の育児休業取得率(%)

      (注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用労働者

非正規労働者

1.3

53.7

71.7

71.1

61.7

 

(注) 1  「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したもの

         であります。

     2  「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の

         規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」

         (平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

  ②  連結子会社

当事業年度

会社

管理職に占める女性労働者の割合(%)

    (注1)

男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規労働者

非正規労働者

明星電気株式会社

5.2

83.3

86.4

88.2

78.5

日信防災株式会社

3.7

67.5

64.4

能美エンジニアリング株式会社

5.1

65.0

62.9

84.6

 

(注) 1  「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したもの

         であります。

     2  「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の

         規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」

         (平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) サステナビリティ基本方針

当社は社是及び経営理念のもとで、以下のサステナビリティ基本方針を策定しております。

 

<サステナビリティ基本方針>

私たち能美防災グループは、永年にわたり社会の安全を追求してきました。その歴史に裏打ちされた技術と信頼で、「火災被害ゼロの社会」を目指しています。そして、あらゆる災害から生命・財産を守ること、サステナブルな未来を創ることに挑戦していきます。

 

当社グループは、本基本方針のもと、事業活動が環境や社会に与える影響を認識し、個別の方針として「環境理念・環境基本方針」及び「能美防災人権方針」を策定しております。これらの方針に基づく取組みの状況や事業環境の変化を踏まえながら、持続可能な社会の実現に向け、今後もサステナビリティに関する施策の充実を図ってまいります。

 

(2) ガバナンス

当社では、2022年9月よりサステナビリティ経営推進ワーキングをスタートし、基本方針の策定、重要な社会課題(マテリアリティ)の特定、推進体制の整備等を行い、2023年3月にはサステナビリティ委員会を設置いたしました。

サステナビリティ委員会は取締役社長を委員長とし、環境や人財といったサステナビリティに関連する部門の担当役員等で構成されております。また、2025年度より常勤監査等委員が委員として参加しており、取組みに対する客観的な視点からの監督機能の強化を図っております。

年2回定例開催するほか、必要に応じて随時開催し、サステナビリティを巡る課題の審議、マテリアリティについての取組みの進捗状況の確認等を行い、重要事項については取締役会に報告することで取締役会の監督が適切に図られる体制を整えております。事務局は総務部が担当し、サステナビリティ委員会の活動補佐として情報収集・情報発信・啓蒙活動等を行っております。

 

<2025年度のサステナビリティ委員会の活動状況>

開催実績    2回

主な議題    統合報告書の発行について

CDP質問書への回答について

能美防災人権方針の策定、人権デュー・ディリジェンスの実施、苦情処理メカニズムの構築について

サステナビリティ委員会規程の改定について(委員会の監督機能強化のため、常勤監査等委員を委員に追加)

 

<サステナビリティ推進体制>

 


 

(3) 戦略

○マテリアリティ

当社は、社会課題について「社会的な重要性」、「重視する価値観」、「自社の強み」の3つの軸で評価するなどし、当社が取り組むべき重要な社会課題(マテリアリティ)を特定いたしました。今後、以下の4つのマテリアリティについての取組みを推進してまいります。

 

<4つのマテリアリティ>

①あらゆる災害から生命・財産を守るためのソリューションの提供

②自律と挑戦を重んじた人財育成と多様性の確保

③カーボンニュートラル実現をはじめとする地球環境保全への取組み

④安全・安心を担う企業にふさわしい経営の実践

 

<マテリアリティの特定プロセスとマテリアリティ候補を絞り込む評価軸>

 


 

○人的資本経営

当社の人的資本経営に関する方針及び取組みは、以下のとおりであります。

 

<人的資本経営方針>

当社は、2028年度のありたい姿と、その実現に向けた施策を「中長期ビジョン2028 ~期待の先をカタチに~」として策定しており、その柱の一つとして「飛躍的成長への人事戦略」を掲げております。これは、社員と組織双方の成長サイクルを加速させる各種施策を展開することで中長期ビジョンの実現を支えていくものです。そのためには社員一人ひとりの個性を尊重し、多様な能力・価値観を持つ人財により活躍・成長する機会を提供できる組織風土を確立させていく必要があると考えております。

これまでも「女性社員の上級職への昇格に向けた配置・担当業務の拡大」、「高い専門性を持ったキャリア採用者の積極採用」、「多様な能力・価値観を持つ人財が活躍・成長できる環境整備」といった人的資本経営の基盤整備を進めてまいりましたが、これらの取組みに継続的に注力するとともに、2025年5月に開示した「中長期ビジョン2028 ステージⅢ」において新たに定めた戦略の方向性に基づき、人的資本経営の強化を進めてまいります。

 

<戦略の方向性>

・働き方:ワークライフバランスのさらなる促進

・採用:事業戦略の実現に向けて必要な人財(施工、メンテナンス人財等)の獲得に注力

・人事制度:働きがいがあり、働きやすい職場環境を構築

・異動配置:個人のキャリア志向を大切に、戦略的な異動配置の実現、人財ポートフォリオの設定

・育成:早期戦力化に向けた人財育成体制の構築

・DE&I:多様な能力・価値観を持つ人財が活躍・成長する機会を創出

 

<ダイバーシティに係る取組み状況>

2021年度    ・女性活躍推進ワーキンググループ活動開始

- 女性社員のキャリア形成・成長支援を目的として、女性活躍のありたい姿の創出と課題抽出

- ありたい姿の実現に向けた対応策を経営層へ提言

2022年度    ・アンコンシャスバイアスに関する全社教育(e-learning  受講率82.4%)

・女性活躍推進委員会を常設で設置

- 2021年度の女性活躍推進ワーキンググループ活動を継続する形で、女性活躍推進委員会の中に課題ごとに3つの部会をおき、社外役員も含む役員との懇談、外部講師による研修、施策検討等を実施し、取締役会及び経営執行会議で活動報告

2023年度    ・部所長向けアンコンシャスバイアス理解浸透研修(WEB研修  受講率94.6%)

・女性活躍推進委員会の3つの部会を2つに統合して前年度からの活動を継続

- 仕事と子育ての両立についての交流イベント実施

- 多様な働き方紹介(シェアオフィスの紹介、社内外のリモートワーク利用と生産性等実態調査)

・外国籍新入社員に対する相談会兼交流会の実施

- 外国籍社員の職場や仕事への適応促進等を目的とした、社長・担当役員との懇談、相談会兼交流会を実施

2024年度    ・人事企画・DE&I推進グループを発足

- ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(DE&I)方針を策定

・ライン長向けアンコンシャスバイアス理解浸透研修(WEB研修  受講率98.6%)

・外国籍社員向け・外国籍社員の上司向け「異文化理解研修」

- 多様な能力・価値観を持つ人財を受け入れ、活躍・成長する風土・環境を醸成することを目的として、外国籍社員及びその上司に対する相互理解促進のための研修会を実施

・「仕事と介護の両立支援ハンドブック」の作成

- 介護に関する不安の解消や将来への備え、また、部下の仕事と介護の両立を上司が促す際に必要なポイント等にも触れ、上司の理解浸透に活用

 

2025年度    ・「えるぼし認定」の2つ星を取得

・「育児休業者向けハンドブック」の作成

- 育児に向き合う社員が安心して仕事と育児を両立し円滑に復職できるように、必要な準備事項・相談先・対処方法を周知

男性育休の取得促進に向けた啓発活動

- オンラインセミナー「父親学級」の開催(年4回)

育児・介護両立支援に関する全社教育(e-learning  受講率86.5%)

女性活躍推進イベント及びセミナー

- 女性のキャリアを考えるワークショップ(参加者35名)

- リーダーシップ養成講座(参加者24名)

- 女性の健康に関する全社教育(e-learning  受講率94.4%)

「障がい者雇用 配属部所向けハンドブック」の作成

- 障がいのある社員の活躍準備プロセスや職場定着のためのポイント、障がいに関する基礎知識等を整理し、社員本人及びその配属部所に対するフォロー体制を強化

・本社本館に「だれでもトイレ&更衣室」を設置

 

○健康経営

当社の健康経営に関する方針及び取組みは、以下のとおりであります。

 

<健康経営方針>

当社は、防災事業を通じて社会の安全に貢献することを社是に掲げ、社業に取り組んでおりますが、その礎は、会社を支える一人ひとりの従業員にあると考えます。従業員が心身ともに健康で、活き活きと働いている職場環境が会社の更なる成長と従業員の幸福につながり、ひいては社会への貢献に資するものと考えます。そのために、会社と従業員が一体となって健康経営を推進してまいります。

 

<健康経営推進体制>

委員長をはじめとする健康推進委員会の体制のもと、安全衛生委員会等で情報共有を図っております。

 


 

<健康経営優良法人2026(大規模法人部門)の認定>

当社の取組みが認められ、経済産業省及び日本健康会議より「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に7年連続で認定されました。

具体的な戦略マップや取組みの内容につきましては、当社ホームページにて開示しておりますのでご参照ください。2025年度実績は2026年7月の開示を予定しております。

https://www.nohmi.co.jp/sustainability/social/health.html

https://www.nohmi.co.jp/sustainability/social/health02.html


 

 

○気候変動への取組み

当社は気候変動への対応を重要な経営課題の一つと認識しており、重要な社会課題(マテリアリティ)として「カーボンニュートラル実現をはじめとする地球環境保全への取組み」を掲げております。こうした中、当社は気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures、以下「TCFD」)の提言への賛同を表明いたしました。

TCFD提言は、企業等に対して気候変動に関する「ガバナンス」、「戦略」、「リスク管理」、「指標と目標」の開示を推奨しており、当社はTCFD提言に沿って情報開示を進めてまいります。そして、気候変動が事業に与える影響(リスクと機会)についての分析をもとに、リスクの低減及び機会の創出に向けた対策に取り組んでまいります。

現状、具体的な取組みとしては、再生可能エネルギー由来の電気の調達を進めてきております。また、事業で使う自動車の電動車(電気自動車、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、燃料電池自動車)へのシフトを進めており、温室効果ガス排出量を削減しております。

さらに、メヌマ工場では屋上にソーラーパネルを、同敷地内の地上駐車場には防災兼用型ソーラーカーポートを設置いたしました。平時の発電やEV充電だけではなく、非常時にはマンホールトイレやコンセントの利用等ができることから災害時の地域貢献も視野に入れ、メヌマ工場がある熊谷市と「災害時における支援協力に関する協定書」を締結しております。

なお、当社は国際的なNGOであるCDPが2025年に実施した気候変動への取組みに関する調査において、2024年に引き続き、「B」スコアに認定されました。

 

<シナリオ分析>

気候変動がもたらすリスク・機会を選別し、シナリオ分析を実施いたしました。シナリオ分析においては、移行面で影響が顕在化する2℃シナリオ(※1)と物理面での影響が顕在化する4℃シナリオ(※2)の2つを選択し、IEA(※3)が発行しているWEO(※4)等のデータをもとに、2050年における財務への影響について定性的に評価しております。

 

リスク・機会評価

大分類

小分類

リスク・機会項目

影響度

時間軸※5

移行リスク
(2℃シナリオ)

政策・法規制

カーボンプライシング導入によるエネルギー及び原材料調達コスト増加

中~長期

技術

脱炭素化に対応する製品・サービスの研究開発コスト増加

中~長期

市場

脱炭素社会への移行に伴う市場変化への対応遅れによる競争力低下

長期

機会
(2℃シナリオ)

エネルギー源

脱炭素化に向けたエネルギーシステム移行に伴う市場拡大

中~長期

製品・サービス

脱炭素化に貢献する製品・サービス開発による需要拡大

長期

資源の効率性・
強靭性

製造プロセス効率化及び省エネ推進による電力コスト削減

中~長期

物理的リスク
(4℃シナリオ)

慢性

ヒートストレスによる施工・保守点検の生産性低下

中~長期

急性

気象災害激甚化による工場操業停止及び工事遅延に伴うコスト増加

中~長期

機会
(4℃シナリオ)

製品・サービス

気候変動に対応する製品・サービス開発による需要拡大

長期

 

※1    2℃シナリオ…脱炭素社会に向けた規制強化や技術革新が進み、社会が変化することで気温上昇が持続可能な範囲で収まるシナリオ

※2    4℃シナリオ…脱炭素社会に向けた有効な対策が打ち出されず、気温上昇が継続し、異常気象や自然災害が激甚化するシナリオ

※3    IEA(International Energy Agency)…国際エネルギー機関

※4    WEO(World Energy Outlook)…世界エネルギー見通し

※5    時間軸は以下のように定義しています。

       中期:2030年頃

       長期:2050年頃

 

各シナリオにおける影響と対策・方針

 

2℃シナリオ

4℃シナリオ

影響

(分析結果考察)

・カーボンプライシング導入や脱炭素化に対応する製品・サービスの研究開発によりコストが増加する可能性がある。

 

・脱炭素社会への移行に伴う市場変化対応が遅れることで競争力が低下する可能性がある。

 

・一方で、脱炭素化に向けたエネルギーシステム移行に伴う市場拡大や脱炭素化に貢献する製品・サービス開発による需要拡大が期待できる。

・気象災害激甚化により、自社工場の操業停止や工事遅延に伴うコストが発生する可能性がある。

 

・一方で、気候変動に対応する製品・サービス開発による需要拡大が期待できる。

対策・方針

・カーボンニュートラル達成に向けて再生可能エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの電力調達を促進。

 

・脱炭素社会に向けた製品・サービスの開発を促進。

・不測の事態に備え、製造・施工・保守点検等の包括的なBCP対策強化を促進。

 

・ドライミストのような気温上昇対策に有効な製品や気象災害激甚化に対応する製品・サービスの開発を促進。

 

 

(4) リスク管理

<リスク・機会の管理体制>

サステナビリティ委員会は年2回の定例開催に加え、必要に応じて随時開催する委員会において、重要な社会課題(マテリアリティ)に関連したリスク及び機会の識別、評価、各種施策の決定及び進捗確認等を行います。
  重要事項については取締役会に報告し、取締役会は報告された内容の審議、監督を行います。

また、当社はリスク統制機関としてリスクマネジメント委員会を設置しており、サステナビリティ委員会とリスクマネジメント委員会が連携しながら、全社的なリスクマネジメント体制を構築するものとしております。

 

<リスク・機会の評価プロセス>

STEP1    重要な社会課題(マテリアリティ)に関連したリスクと、リスクだけではなく機会もあわせて抽出。

STEP2    社会からの要請やステークホルダーの期待を踏まえたリスク及び機会の特定。

STEP3    重要度に応じた対応策の策定及び進捗確認。

STEP4    取締役会による審議、監督。

 

(5) 指標及び目標

○人的資本経営

上記「(3) 戦略」において記載した人的資本経営に係る指標に関して、目標及び実績は次のとおりであります。
  ただし、この指標に関する目標及び実績は主に提出会社のものを記載しております。理由といたしましては、当社においては関連する指標のデータ管理とともに具体的な取組みが行われているものの、必ずしも連結グループに属する全ての会社では行われておりません。また、会社規模として連結グループにおいては主要な事業を営む当社単体が占める割合が大きいことから、主に当社の目標及び実績を記載しております。今後は連結グループに属する全ての会社におけるデータ管理と具体的な取組みについても検討いたします。

 

<ワークライフバランスに関する評価指標>

当社は、従業員が心身ともに健康で高いパフォーマンスを発揮できる環境の整備が、持続的な企業価値向上の基盤であると認識しております。こうした認識のもと、ワークライフバランスの確保・向上に取り組んでおります。

評価指標として、①有給休暇取得率及び②男性の育児休業取得率を設定しております。

有給休暇取得率は休暇の取得促進及び取得しやすい環境の整備の状況を示す指標であり、男性の育児休業取得率は育児と仕事の両立支援の浸透度を示す指標であります。

当社は、これらの指標をモニタリングし、制度整備及び職場風土の醸成を通じて、従業員のエンゲージメント及び生産性の向上に努めてまいります。

 

項目

指標

2024年度

実績

2025年度

実績

2028年度

目標

働き方

有給休暇取得率

70.7%

74.1%

75%以上

男性育児休業取得率

29.6%

53.7%

60%以上

 

 

<事業戦略の実現に向けた人財獲得に関する評価指標>

当社は、事業戦略の実現に向けた人財確保を重要課題と位置付けており、人財基盤の強化に取り組んでおります。

評価指標として、①当社従業員増加数、②グループ会社従業員増加数、③一人当たり売上高を設定しております。

従業員に関する指標は人員規模の拡充状況を示すものであり、一人当たり売上高は人的資源の生産性を示す指標であります。

当社は、これらを総合的にモニタリングし、人員拡大と生産性向上のバランスを図りながら、人財基盤の強化を推進してまいります。

 

項目

指標

2024年度

実績

2025年度

実績

2028年度

目標

採用

当社従業員増加数※1

97名増

116名増

400名増※2

グループ会社従業員増加数※1

56名増

357名増※3

100名増※2

一人当たり売上高※4

5.5%増

5.0%増

5%増※5

 

 

※1  臨時社員及び嘱託社員を含む。

※2  2025年度から2028年度までの累計値。

※3  うち23名は2025年7月1日の北興通信株式会社の株式取得(子会社化)による増加、335名は2026年2月2日の明星電気株式会社の株式取得(子会社化)による増加。

※4  当社単体の数値

※5  2019年度から2023年度までの平均値との比較

 

<働きがいがあり、働きやすい職場環境に関する評価指標>

当社は、従業員が働きがいを持ち、その能力を発揮できる職場環境の整備が、企業価値の向上に資する重要な要素であると認識しております。

評価指標として、①職場環境の改善に向けた施策実行状況、②働き方スコア、③評価スコアを設定しております。

施策実行状況は取組みの進捗管理に活用するものであり、各スコアはエンゲージメント調査に基づき、働きやすさや働きがいの状況を把握する指標であります。

当社は、これらの指標に基づき施策の有効性を検証するとともに、エンゲージメントの向上と組織の持続的成長に努めてまいります。

 

項目

指標

2024年度

実績

2025年度

実績

目標

人事制度

職場環境の改善に向けた施策の実行

制度改定一部実施※6

2026年度までに実施

働き方スコア※7

3.7

3.8

4.0以上

(2028年度)

評価スコア※8

3.2

3.3

3.5以上

(2028年度)

 

 

※6  現場担当者を対象とした現場手当の新設、住宅手当をはじめとする各種手当の増額等を実施。

※7  社員が自分の業務に合った形で、柔軟かつ生産的に働けているかを示す指標。

※8  評価制度とその伝え方に対する社員の納得感を測る指標。

 

<戦略的な人財配置の実現に関する評価指標>

当社は、戦略的な人財配置を通じて従業員の能力発揮を最大化することが重要であると認識しております。

評価指標として、エンゲージメント調査に基づく「成長機会スコア」を設定しております。本指標は、配置・異動を通じた成長機会の実感度を示す指標であります。

当社は、本指標を継続的にモニタリングし、人財配置の最適化及び組織パフォーマンスの向上に取り組んでまいります。

 

項目

指標

2024年度

実績

2025年度

実績

2028年度

目標

異動配置

成長機会スコア※9

3.5

3.5

3.8以上

 

 

※9  社員がキャリアの方向性を描き、成長につながる挑戦や学習の機会を得られているかを測る指標。

 

(注)当社が指標として使用しているエンゲージメントスコアの説明因子について

外部ツールを用いて従業員エンゲージメントに関する調査を実施しております。本指標は5段階評価に基づく平均値であり、3は中立的な状態を示します。当社が設定している目標スコア(3.5〜4.0)は、中立的水準を一定程度上回り、従業員が概ね前向きに業務に取り組めている状態を目安として設定しており、中長期的な職場環境改善の進捗把握に活用しております。

 

<人財育成体制の構築に関する評価指標>

当社は、競争力強化に向けて従業員の専門性向上を重要課題と位置付けております。

評価指標として、「スキル(専門)教育カリキュラム数」を設定しております。本指標は専門教育機会の整備状況を示す指標であります。

当社は、本指標をモニタリングし、教育体系の充実を図るとともに、専門性の高い人財の育成に努めてまいります。

 

項目

指標

2025年度

実績

2028年度

目標

育成

スキル(専門)教育カリキュラム数※10

2024年度比11.7%増

2024年度比50%増

 

 

※10  カリキュラムごとの実施日数に基づき算定。

 

<多様な人財の活躍・成長機会の創出に関する評価指標>

当社は、多様な人財の活躍が企業価値向上に資する重要な要素であると認識しており、ダイバーシティ&インクルージョンの推進に取り組んでおります。

評価指標として、①上級職の女性社員数及び②障がい者雇用率を設定しております。

女性の登用状況は意思決定層への参画度を示すものであり、障がい者雇用率は多様な人財が働ける環境整備の状況を示す指標です。

当社は、これらの指標をモニタリングし、制度整備及び職場風土の醸成を通じて、多様な人財が能力を発揮できる環境の実現に努めてまいります。

 

項目

指標

2024年度

実績

2025年度

実績

2028年度

目標

DE&I

上級職の女性社員数

15名

15名

30名以上

障がい者雇用率

2.37%

2.48%

法定雇用率以上

 

 

<キャリア採用者の上級職への登用>

現在、当社ではキャリア採用にも注力しており、直近3年平均では年間91名を採用、年間採用者数の約54%をキャリア採用者が占めております。今後も少子高齢化の進展に伴い、新卒採用の競争が激化することが見込まれることから、即戦力の確保を目的として、年間90名程度(約50%)のキャリア採用を継続的に実施する方針であります。

一方、全社におけるキャリア採用者の比率は33%であり、上級職においては16%がキャリア採用者となっております。当社では資質及び能力に基づき、新卒採用者とキャリア採用者の区別なく上級職に登用しており、今後もこの方針を維持してまいります。このため、上級職におけるキャリア採用者の比率については、現状以上の水準を目標とし、維持、向上を図ってまいります。

 

<外国籍社員の上級職への登用>

直近3年の外国籍社員の年間平均採用数は4名で、2026年度は2名程度の採用を見込んでおります。また、入社後の定着率の向上を目的として、外国籍社員向けの相談会やその上司を対象とした研修会等を実施しております。一方で、全社に占める外国籍社員の割合は1%にとどまっており、2026年3月31日現在の上級職の外国籍社員は1名であります。外国籍社員の多くが若手社員であることから、現時点では上級職への登用に関する目標値の設定は困難であると認識しております。

 

 

(注)上級職について

当社では人事制度として職能資格制度を採用しており、本人の能力等に応じて昇格を実施しております。「上級職」とは、その中でも組織マネジメントを担うことが期待される人財であり、人事異動や組織改編等により、課レベル以上の組織のマネジメント職に就くことが想定されるため、将来の管理職候補者層を示す指標としております。

 

○健康経営

当社は健康経営推進のため、重点取組項目を定めております。重点取組項目の目標値と実績値は、当社ホームページにて開示しておりますのでご参照ください。なお、2025年度の実績値は算定中のため、2026年7月に当社ホームページにて開示予定です。

https://www.nohmi.co.jp/sustainability/social/health02.html

 

○気候変動への取組み

当社は、カーボンニュートラルの実現を目指し、温室効果ガス排出量について中長期の削減目標を設定しております。

 

<カーボンニュートラル目標>

[長期削減目標] 2045年までに温室効果ガス排出ゼロを目指す(スコープ1、2※)

[中期削減目標] 2030年度までに温室効果ガス排出量を2018年度比で45%削減する(スコープ1、2※)
    ※スコープ1・・・直接排出量(ガソリン、軽油、灯油等)

    スコープ2・・・間接排出量(電力、冷温水等)

 

2025年度の温室効果ガス排出量の実績値は算定中のため、取組み事例と合わせて2026年度発行の統合報告書にて開示予定であります。さらに、スコープ3については連結グループ全体での排出量可視化に向けた検討段階であり、現時点で実績算定及び目標設定はしておりません。提出会社のみ、スコープ3の実績算定を実施しております。今後取組みが進み次第、有価証券報告書及び統合報告書にて情報を開示いたします。

温室効果ガス排出量の過年度の実績値は、当社ホームページ上で公表している統合報告書をご参照ください。

https://www.nohmi.co.jp/ir/ir_documents/integrated_report.html