2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    6,305名(単体) 25,924名(連結)
  • 平均年齢
    41.7歳(単体)
  • 平均勤続年数
    16.7年(単体)
  • 平均年収
    6,914,318円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    7.8%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

 人材戦略に関する基本方針については、「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)人的資本(人財戦略)」を参照ください。

 

  ① 連結会社の状況

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

コンポーネント事業

8,283

(393)

センサー・コミュニケーション事業

3,341

(269)

モビリティ事業

12,823

(1,155)

その他

1,477

(273)

合計

25,924

(2,090)

 

(注)1.従業員数は、就業人員(当社グループからグループ外部への出向者は除く)です。

   2.従業員数欄の( )は、臨時従業員の年間平均雇用人員を外書しています。

 

  ② 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

6,305

(1,048)

41.7

16.7

6,914,318

7.8

 

 

 総合職相当及び管理職相当(内数)

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

3,814

43.4

16.5

8,195,693

7.2

 

 

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

コンポーネント事業

2,084

(350)

センサー・コミュニケーション事業

1,486

(237)

モビリティ事業

2,735

(461)

合計

6,305

(1,048)

 

(注)1.従業員数は、就業人員(当社から社外への出向者は除く)です。

   2.従業員数欄の( )は、臨時従業員の年間平均雇用人員を外書しています。

   3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。

 

(3)労働組合の状況

当社及び連結子会社の多くは労働組合を持たず、従業員による組織にて労使交渉に当たっています。

なお、労使の関係は安定しています。

 

 

(4)管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の

    賃金の額の差異

① 提出会社

2026年3月31日現在

当事業年度

補足説明

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注)2

労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注)1

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

3.9

72.9

66.3

65.5

66.0

(注)3

 

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。

   2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。

   3.「労働者の男女の賃金の額の差異」について、賃金制度は性別に関係なく同一の基準を適用していますが、全体の人数構成や各区分内における等級別人数構成等の影響で、男女の賃金差が生じています。具体的には正規雇用労働者は管理職相当、総合職相当、一般職相当の3区分に分けることができますが、それぞれの区分内での男女の賃金の額の差異は90.2%、79.9%、83.2%となっています。しかし、正規雇用労働者でまとめて集計すると賃金の額の差異は各区分内での差よりも大きくなり、上記表のとおり65.5%となります。
これは賃金水準が相対的に高くなる管理職相当や総合職相当において男性の人数が多いことによります。この是正に向け管理職や総合職相当の女性採用強化の取り組みを継続的に行っています。
また、等級別人数構成の差には、ライフイベントによるキャリア中断や長時間労働が前提にあった過去の働き方における昇格の遅れ等も影響していると考えられます。この是正に向け、女性活躍推進の取り組みやキャリア支援、人事制度の見直し等の具体的な取り組みを行っています。

 

② 連結子会社

2026年3月31日現在

当事業年度

名称

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の育児休業取得率(%)

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注)1

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

 

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

アルパインマニュファクチャリング(株)

0.0

25.0

25.0

-

(注)2

62.3

60.9

87.7

アルパインマーケティング(株)

5.9

-

-

-

(注)3

74.2

72.3

90.2

(株)アルプスビジネスクリエーション

15.6

85.7

85.7

-

(注)2

73.1

75.7

69.3

アルプスシステムインテグレーション(株)

9.2

62.5

62.5

-

(注)2

78.9

79.1

54.0

 

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。

   2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

   3.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、実際の結果とは様々な要因により異なる可能性があります。

 

(1)サステナビリティー全般

当社グループは、企業理念である「人と地球に喜ばれる新たな価値を創造します。」の実現に向け、「価値の追究」「地球との調和」「社会への貢献」「個の尊重」「公正な経営」の5つの経営姿勢の下、サステナビリティー経営を推進しています。また、社会や顧客からの要請、法規制への対応にとどまらず、持続的な成長及び中長期的な企業価値向上の観点から、サステナビリティー課題を含む重要課題(以下、マテリアリティー)を特定し、全社並びに各本部・部門の中期経営計画に反映しています。これにより、事業活動とサステナビリティーの一体的な推進を図っています

 

① ガバナンス

当社グループは、サステナビリティー関連課題に対し、取締役会が最終的な監督責任を担う体制を構築しています。業務執行においては、各本部・部門が施策の推進及び進捗管理を行い、その内容や課題については、経営会議の一つとして位置づけるサステナビリティ委員会(執行役員会)において審議しています。同委員会では、全社横断的な観点からマテリアリティーの特定・見直し、対応方針の検討を行うことで、経営レベルでの迅速な意思決定につなげています。

取締役会は、サステナビリティ委員会からの定期報告(年4回)を受け、重要なサステナビリティー課題に関する監督を行っています。また、各マテリアリティーの担当役員を明確に定めることで、責任の所在を明確化し、実効性の高い推進体制を構築しています。

当事業年度においては、サステナビリティ委員会のテーマ別進捗の定期報告に加え、環境関連長期目標やエコロジカルフットプリント算定結果、従業員エンゲージメントサーベイ結果、人権方針の策定、グループ行動規範の改訂、情報セキュリティマネジメントシステムに関するマネジメントレビュー等を経営会議の主要議題として取り上げ、サステナビリティー課題への対応強化を図りました。

 

 <推進体制>


 

 

<サステナビリティーに係る会議体>

会議名

役割

構成メンバー

頻度

取締役会

(議長:代表取締役 社長 泉 英男)

▪サステナビリティー課題を含めた   

 中期経営計画の決議 

▪サステナビリティー課題の監督

取締役

(社外取締役含む)

1回/四半期(定期報告)及び適時課題審議

サステナビリティ委員会

(委員長:代表取締役 専務執行役員 小平 哲)

▪各本部におけるサステナビリティー

 施策の進捗管理

▪サステナビリティーに係る課題の

 議論

執行役員

1回/四半期

 

 

<2025年度の経営会議における主なサステナビリティー議題>

会議名

時期

議題

サステナビリティ

委員会

4月

・サステナビリティ委員会の建付け変更(経営会議へ移行)

・マテリアリティー別実行部門の割付け

・テーマ別2024年度実績と2025年度実行計画

・情報開示に関する最新動向

取締役会

4月

・サステナビリティ委員会報告

・2025年度労働安全衛生方針

サステナビリティ

委員会

7月

・ESG評価結果

・統合報告書:環境関連長期目標とESG関連施策/KPI一覧の開示

・エコロジカルフットプリント算定結果報告

・環境関連プロジェクト設置

・テーマ別第1四半期進捗

人的資本会議

7月

・経営人財育成に向けた取り組み関連

取締役会

7月

・サステナビリティ委員会報告

取締役会

8月

・2025年度従業員エンゲージメントサーベイ実施計画

取締役会

9月

・アルプスアルパイングループ人権方針の策定

・2025年度(上期)情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)マネジメントレビュー

サステナビリティ

委員会

10月

・環境戦略推進プロジェクト設置

・国内拠点の電力再エネ化

・コンプライアンス/CSR研修受講状況

・テーマ別第2四半期進捗

全社人材開発会議

10月

・経営リーダー育成

取締役会

10月

・サステナビリティ委員会報告

・2025年度新卒採用(2026年度入社)結果

取締役会

11月

・コンプライアンス推進委員会設置

人的資本会議

12月

・管理職への支援

全社人材開発会議

12月

・経営リーダー人財要件、人財プールの状況(全体の状況、個別の人財に関する意見交換) 

取締役会

12月

・アルプスアルパイングループ行動規範の改定

サステナビリティ

委員会

1月

・環境戦略推進プロジェクト概要と計画

・2026年度計画策定

・テーマ別第3四半期進捗

取締役会

1月

・サステナビリティ委員会報告

・アルプスアルパイン贈収賄防止方針の策定

・2026年度マテリアリティー改訂

取締役会

2月

・2025年度従業員エンゲージメントサーベイ結果報告

・2026年度機能安全方針、製品サイバーセキュリティ方針

執行役員会

2月

・2025年度(下期)情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)マネジメントレビュー

/2026年度方針

・2025年度労働安全衛生(OMS)マネジメントレビュー/2026年度方針

取締役会

3月

・2025年度人権マネジメントレビュー

・2025年度品質マネジメントレビュー/2026年度方針/重点施策/目標

中期経営計画会議

3月

・サステナビリティー課題を含む短期経営計画2026審議

 

 

 

<サステナビリティーに関連するインセンティブ>

 当社は、サステナビリティー課題への取り組みを経営の重要要素と位置づけ、役員による主体的な関与とリーダーシップの発揮を促進するため、ESG評価指標を譲渡制限付株式報酬に組み込んでいます。

 具体的には、主要な第三者評価機関であるFTSE Russell ESG Ratings及びMSCIのESG評価スコアを採用し、当社が定める評価基準に従い±20%の範囲で加減算を行っています。これにより、サステナビリティー課題への対応と役員報酬との連動性を高め、持続的な企業価値向上に資するインセンティブ設計としています。なお、詳細については、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (4)役員の報酬等」を参照ください。

 

② リスク管理

当社グループは、ビジョン2035の実現及び中期経営計画の達成に向け、サステナビリティー課題を含むマテリアリティーの特定プロセスにおいて、リスク及び機会の識別を行っています。具体的には、機関投資家との対話(SRエンゲージメント)を通じた外部視点の把握に加え、社内関係部門に対する調査及びヒアリングを実施し、多様な視点を踏まえ客観性と網羅性の確保を図りつつ、事業活動に影響を及ぼす機会とリスクを定期的に把握しています。

 

<マテリアリティーの特定プロセス>

STEP 1
企業ビジョン及び経営構造改革の結果を踏まえ、当社事業を取り巻く環境、

リスクと機会を整理

STEP 2
機関投資家等のステークホルダーとの

エンゲージメント結果を加味し、マテリアリティーを抽出

STEP 3
当社事業への影響度とステークホルダーの関心度を軸に重要性の優先順位付け

2025年10~11月

2025年12月

2026年1~2月

ステークホルダー(ヒアリング)

・機関投資家14社

・事業企画部門

・コーポレート部門

ステークホルダー(ヒアリング)

・執行役員

・社外取締役連絡会

マテリアリティーの抽出

・執行役員合宿

重要性の優先順位付け

・コーポレート部門

・執行役員会

マテリアリティーの審議/議決

・取締役会(書面報告)

 

 

<リスクと機会の識別>

リスク

機会

・事業ポートフォリオ転換の遅れ

・新技術への対応遅れ

・複合価値及び新規事業の創出遅延

・特定の顧客依存

・設計又は製造に起因する品質損失

・各国の経済安全保障強化

・地域情勢

・顧客需要の低下

・インフレによる部材価格の高騰

・サプライヤーの事業撤退及び倒産

・金融市場の変動

・自動車業界の再編

・中国/アセアン競合メーカーの台頭

・人財確保難

・技術/技能、業務ノウハウの属人化

・従業員エンゲージメントの低下

・従業員の健康、労働災害

・新興国/グローバルサウス市場ビジネス機会の拡大

・SDV化拡大/モビリティ空間価値の変化

・電動化、自動運転の進展

・次世代5G/6G移動体通信の普及

・AIエージェントの社会実装化

・エンゲージメント向上による生産性向上と優秀な人財獲得

・ダイバーシティー経営推進による競争力/イノベーションの強化

・良好なパートナーシップ構築によるSCMの安定化

・環境対応ビジネスモデルの進化・拡大

・CO2排出抑制による事業機会拡大

・経営の透明性確保による信頼獲得と内外評価/企業価値の向上

・DXによる全社/拠点/部門KPI可視化

・技術マーケティングによる新規事業創造

 

 

 

 識別されたリスクは、マテリアリティーへの取り組みを通じて低減を図る方針としています。各マテリアリティーについては担当役員を定め、その指揮命令の下、各本部・部門における重点施策及びKPIとして具体化し、必要な取り組みを推進しています。なお、これらの取り組み状況については、執行役員会及び各種委員会等の経営会議において定期的にモニタリングを行っています。取締役会は、その結果について報告を受け、マテリアリティーの進捗及びリスク低減の状況を監督しています。

 また、当社グループはESG・法務本部長をリスク管理責任者とし、リスク管理基本方針及びリスク管理規定等に基づく管理体制を構築しています。リスクマップを整備するとともに、経営に重要な影響を及ぼすリスクについては、リスク情報、想定される影響及び対応策を明確化した上で管理・報告を行っています。更に、拠点及び拠点所在地域において事業活動の停止又はその可能性がある事象が発生した場合には、全社危機対策本部を設置し、対応方針、施策及び計画の検討・決定を行う体制としています。リスク管理の詳細は「3.事業等のリスク」を参照ください。

 当連結会計年度においては、経営構造改革及び中期経営計画の重点テーマである「事業ポートフォリオの転換」や「特定の顧客への依存」、「サプライヤーの事業継続」等新たに5つのリスクを特定・追加し、重要性の評価を踏まえて各施策へ反映しました。

 

③ 戦略

 当社グループは、サステナビリティー経営の推進を社会的責任の遂行にとどまらず、持続的な成長及び中長期的な企業価値向上の実現に不可欠な経営課題と位置づけています。この認識の下、従来の事業視点に加え、ESRS(欧州サステナビリティ報告基準)に基づくダブルマテリアリティー及び人的資本経営の観点を踏まえてマテリアリティーを特定しています。特定に当たっては、「事業への影響度」と「ステークホルダーの関心度」を軸としたマテリアリティーマップを用いて整理し、各課題に対応するテーマ・施策及びKPIを設定しています。

 

<マテリアリティーマップ>


 

     ※下線テーマがサステナビリティーに係るマテリアリティー

     ※(E):環境、(S):社会、(G):ガバナンス

 

 これらのマテリアリティーは、中期経営計画及び各本部の戦略に反映しており、各施策の実行を通じて、サステナビリティー課題への対応と事業成長の両立を図っています。

 

 

④ 指標及び目標

当社グループでは、マテリアリティーごとにテーマ/施策、KPI(中期)をそれぞれ設定し、進捗管理と評価を行っています。

 

マテリアリティー

テーマ/施策

KPI(2025~2027年度)

2025年度実績

担当役員・

部門※1

気候変動への

適応と緩和

・GHG排出量の削減

・スコープ1,2削減率:△70%※2

・スコープ3削減率:△25%※3

・再エネ導入率:85%

・△64.8%

・33%増※4

・76.8%

生産本部長

技術本部長

資源循環の促進

・環境配慮製品の拡充

・再資源化

・新製品における環境配慮製品の

 割合:2025年度中に策定

・廃棄物リサイクル率:97%※6

・基準の策定

 及び発効※5

・95.6%

技術本部長

生産本部長

環境負荷低減に

向けた化学物質

管理の強化

・製品含有化学物質管理強化

・事業所関連化学物質のガバナンス

 強化

・製品含有規制物質の重大事故件数:

 0件

・事業所関連化学物質に起因する

 重大事故件数:0件

・1件

・0件

品質本部長

人事総務本部長

価値創造人財の

育成、個の能力を発揮できる風土

・企業ビジョンの展開及びアルプス

 アルパインの価値観の浸透

・個の活躍と従業員エンゲージメン

 ト向上への実効的なアプローチ

・グローバル人財活用

・エンゲージメントサーベイスコア:

 前年度比増(単体)※7

・人財育成費:前年度比増(連結)

・+3.3pt

・86.9%増

(単体)※8

人事総務本部長

労働環境、

安全衛生の向上

・安全に働ける職場環境の実現

・心身の健康増進

・サプライチェーン上の労働者の

 健康と安全、適切な労働環境

・重大労働災害件数:0件

・高ストレス職場改善実施率:100%

・取引先向けCSRアセスメント

 Cランク企業数:0社

・0件

・100%

・0社

人事総務本部長

人権の尊重

・Social Responsibility

 領域の経営リスク低減

・サプライチェーン上の人権問題の

 排除(鉱物調達調査)

・重大な人権問題の発生件数:0件

・認証精錬所使用率:

 94.0%(CMRT※9

・0件

・94.6%

人事総務本部長

製品の品質・

安全の更なる向上

・品質保証基本教育の実施

・機能安全、製品サイバー

 セキュリティー推進

・品質保証基本教育の受講率:100%

・安全要件違反件数(ISO26262):

 0件

・当社責任のサイバーセキュリティー

 要件違反件数(ISO/SAE21434):

 0件

・100%

・0件

・0件

品質本部長

サプライチェーン最適化と強靭化

・サプライチェーン調査による各種

 リスクに対する早期影響確認の

 体制構築

・生産地/製品物流のリスクマネジ

 メント強化

・有事対応の迅速化・強化

・調査実施:Tier Nまでのシステムに

 よるサプライチェーン調査完了

・リスクアセスメントの実施

 (自社内):実施及び結果展開

・BCP訓練(自社内):年1回以上実施

・1次調査

 完了

・アセスメント

 内容見直し中

・訓練実施

資材本部長

コーポレート・

ガバナンスの

更なる改革

・経営会議の実効性向上

・アルプスアルパイングループの

 ガバナンス強化

・取締役会実効性評価スコア:

 前年比改善

・社内規程類体系等の整備:

 整備完了

・横ばい

・新規程体系

  及び規程整

  備計画の原

  案策定

ESG・法務本部長

コンプライアンス強化と公正な経営実現に向けた企業風土改革

・コンプライアンス教育の強化

・階層別コンプライアンス教育の

 導入:導入完了

・管理職向け

 研修導入

ガバナンス推進室

 

※1 2025年度の担当役員、部門名で記載

※2 2021年度比

※3 2030年目標、2021年度比

※4 2次データの集計・算出結果。取引先から提出される1次データへの置き換えは翌期を予定

※5 2026年1月に環境配慮製品基準を策定。今後、同基準に基づき実態調査・検証を行い目標割合を設定予定

※6 生産拠点の廃棄物における埋め立て以外の比率

※7 連結指標は活動を開始して間もないため今後目標設定予定

※8 開示は単体実績。連結実績は活動を開始して間もないため今後集計予定

※9 CMRT(Conflict Minerals Reporting Template):紛争鉱物報告テンプレート

 

 

(2)気候変動への取り組みとTCFDへの対応

当社グループは、2020年9月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への賛同を表明しました。気候変動関連リスクと機会の分析を行い、その結果を事業戦略につなげることで持続可能な成長及びリスクへの適切な対応を目指していきます。

 

① ガバナンス

 当社グループは、気候変動が事業活動に与えるリスクと機会を重要な経営課題と認識しており、取締役会の監督の下、組織的なガバナンス体制を構築しています。社長は気候変動課題を含むサステナビリティー課題に対する最高責任と権限を有しており、サステナビリティ委員長(取締役)が全てのサステナビリティー施策を監督する責任を負っています。

 気候関連事項は、ESG・法務本部に設置した環境戦略推進プロジェクトがとりまとめを行い、サステナビリティ委員会において審議・承認されます。サステナビリティ委員会では、気候関連リスク及び機会の評価結果、気候変動への適応と緩和に向けた戦略・重要施策並びに関連KPIの進捗状況について、定期的な確認を行っています。サステナビリティ委員会における審議結果は、四半期ごとに取締役会へ報告されており、取締役会はこれらの報告を通じて、気候関連リスク及び機会への対応状況を継続的にモニタリングしています。取締役会は、進捗状況や顕在化しつつある課題について確認を行い、必要に応じて方針や施策の見直しを指示するなど、気候関連事項に対する監督機能を果たしています。

 


 

 また、気候変動への適応と緩和をマテリアリティーとして特定し、中長期的な経営戦略に関連付けて取り組みを推進しています。更に、気候関連リスクは全社的なリスクマネジメントの枠組みに組み込んでおり、省エネルギー及び脱炭素に資する戦略投資(ESG投資)については、年度予算や大型投資の判断に当たって重要な要素として考慮しています。経営会議における主な気候変動への対応に係る議題は、「(1)サステナビリティー全般 ①ガバナンス」を参照ください。

 なお、当社グループは、2050年度にバリューチェーン全体でのGHG排出実質ゼロをゴールとして掲げるとともに、単年度の目標としてスコープ1、2削減率や再生可能エネルギー比率を設定しています。

 

 

 

② 戦略

 当社グループは、気候変動を将来の不確実性として捉えるのではなく、既に顕在化しつつある事業環境の変化として認識しています。こうした認識の下、当連結会計年度にマテリアリティーの見直しを行い、「脱炭素社会の実現」から「気候変動への適応と緩和」へと変更しました。これは、今後も一定程度の気温上昇は進行すると見込まれる中で、当社事業においては、気候変動への適応がリスク及び機会の両面に与える影響が特に大きいと評価したためです。

 当社グループは、気候変動による影響を軽減するための緩和策を進めるとともに、変化する気候条件や社会環境への適応を優先的に取り組むことで、事業の持続性と競争力の確保を目指しています。

 

1)リスクと機会の分析条件

対象範囲

コンポーネント事業、センサー・コミュニケーション事業、モビリティ事業

シナリオ

IPCC AR6 WG1より示される5つのシナリオから3つを選択

SSP5-8.5 (ワーストケース)、 SSP2-4.5(現状ライン)、SSP1-1.9(ベストケース)

時間軸

短期:1年、中期:2~3年、長期:3年以上

影響度

小:売上0.5%~、中:売上3%~、大:売上10%~

 

※ Intergovernmental Panel on Climate Change

 

2)シナリオ定義

 当社グループは、気候変動が将来の事業環境に与える影響の不確実性を整理するため、気候変動の進行状況と社会の意向の方向性を組み合わせたシナリオ分析を実施しています。本分析では、縦軸に「気候変動の進行度(物理リスク)」、横軸に「規制強化度(移行リスク)」を設定し、両軸の組み合せにより4つのシナリオを定義しました。これにより、気候リスクが顕在化する局面と、政策・規制対応が進展する局面の違いを踏まえた、多面的な影響評価を可能としています。

 各シナリオにおいては、コンポーネント及びセンサー・コミュニケーション事業とモビリティ事業それぞれについて、事業環境の変化がもたらすリスク及び機会を整理・評価しました。事業特性の違いを踏まえて分析を行うことで、気候変動が当社事業に与える影響をより具体的かつ戦略的に把握することを目的としています。


 

 

(A) 急速な脱炭素移行を迫られる社会

 

コンポーネント及びセンサー・コミュニケーション事業

モビリティ事業

リスク

・サプライチェーン寸断による供給不安定

・脱炭素規制強化によるコスト増

・災害対応投資と脱炭素投資の2重負担

・災害による供給停止で顧客生産停止リスク増大

・急激なEV化によるICE(Internal Combustion Engine)

 部品の激減

・顧客からの急激な脱炭素要求

機会

・防災性能部品の需要増

・工場/インフラの強靭化向け機器市場拡大

・“適応”市場の成長

・EV/電動化部品の需要急増

 

 

(B) 気候危機に翻弄される社会

 

コンポーネント及びセンサー・コミュニケーション事業

モビリティ事業

リスク

・災害増加による操業停止

・空調/防災/在庫調整による固定費増加

・成長投資の後ろ倒し

・災害による供給停止で顧客生産停止リスク増大

・EV化の停滞

・顧客の調達シフト(国内回帰・複数調達)

機会

・監視/防災機器の需要増

・屋外行動制限に伴う巣ごもり需要増

・災害対策部品の需要拡大

・顧客の地産地消調達

 

 

(C) 積極的に脱炭素へ移行する社会

 

コンポーネント及びセンサー・コミュニケーション事業

モビリティ事業

リスク

・脱炭素関連の早期投資負担増

・グリーン調達基準の未達による失注

・認証/開示コスト増大

・ICE(Internal Combustion Engine)部品の縮小

・低炭素サプライチェーン対応遅れ

・認証・開示コスト増大

機会

・グリーンデバイス市場の拡大

・環境性能が競争力の源泉になる

・EV/電動化部品の需要拡大

・電子部品/半導体の需要増

 

 

(D) 現状維持型社会

 

コンポーネント及びセンサー・コミュニケーション事業

モビリティ事業

リスク

・脱炭素対応遅れによる競争力低下

・価格競争の激化

・EV化減速により将来リスクを内包

・EV投資抑制で先端部品の伸びが限定的

機会

・継続的省エネ改善による利益率底上げ

・継続的省エネ改善による利益率底上げ

 

  ※電動化関連部品、ADAS/自動運転関連部品、半導体/電子デバイス関連、コックピット・インフォテインメント関連

 

 

3)リスクと機会の評価

 前節で定義したシナリオを基に、当社主要事業における気候関連リスク及び機会を評価しました。

 なお、リスク評価に当たっては、事業ごとに、①リスク項目の抽出、②想定される事業への影響の特定、③発生可能性及び影響度に基づく重要度評価(定性評価)を実施し、更に補助的なデータを用いて財務影響を定量化した上で、総合的に評価しています。

 

 <リスク評価>

区分

種別

項目

具体的な影響

時間軸

影響度

対応策

政策・規制

カーボンプライシング制度の加速

・カーボンプライシング制度導

 入国増加、価格高騰に伴いコ

 スト負担が増加

長期

・直接排出量削減によるコス

  ト増加リスクの低減

・インターナルカーボンプラ

 イシング制度導入による事

 業ポートフォリオ評価への

 組み込み

政策・規制

省エネ・GHG排出量規制の強化

・報告対象拡大による管理工数

 の増加

・省エネ基準評価による設備更

 新前倒し

・上流サプライヤー含む製品カ

 ーボンフットプリント算定要

 求の拡大による管理工数の増

 加

長期

・計画的な設備更新による規

 制強化への先行対応

・サプライヤー含む社内デー

 タ管理基盤の整備による管

 理工数増大への対応

市場

低炭素製品需要の拡大

・顧客ニーズに対応できないこ

 とによる売上減少

・低炭素部材への切り替えに伴

 う調達コスト増加と価格転嫁

 できないことによる利益率の

 圧迫

長期

・低炭素製品・技術開発の強

 化による需要対応力の向上

・サプライヤーとの協働や複

 数調達先の検討によるコス

 ト上昇の抑制と安定調達の

 確保

市場

鉱物資源の需要逼迫

・調達コストの上昇・価格変動

 リスクの増大

・供給不安によるサプライチェ

 ーン途絶

中期

・代替材料の検討や使用量削

 減の検討

・調達リスク分散によるコス

 ト・価格変動リスクへの対

 応

市場

電力需要の拡大

・電力料金の上昇リスク増大

・再エネ・脱炭素電源調達の負

 担増

中期

・省エネ推進による電力需

 要・料金上昇リスクの抑制

・電力調達方法の多様化によ

 るリスク分散

急性

洪水・サイクロン・ハリケーン・台風

・工場の操業停止

・サプライチェーン寸断

・設備・在庫の破損

中期

・定量的リスク評価に基づく

 防災・減災対策の優先実施

・定量的リスク評価に基づく

 差プラチェーンリスクの可

 視化

慢性

気温上昇

・従業員の健康悪化による労働

 生産性の低下

・空調コスト・エネルギーコス

 トの増大

長期

・定量的な熱中症リスク評価

 に基づく職場環境・健康対

 策の強化

・高温環境を考慮した設備・

 建屋対策によるエネルギー

 負荷抑制

・リスク評価を踏まえた中長

 期的な拠点運営・投資計画

 への反映

 

 

 

<機会評価>

種別

項目

具体的な影響

時間軸

影響度

対応策

市場

防災/適応市場の成長に伴うコンポーネント事業及びセンサー・コミュニケーション事業製品の売上増加

防災/減災向けデバイス需要の拡大が見込まれる

長期

・防災/減災市場の成長を中長期的な事業機会と捉え、研究開発・投資・新規事業開発の検討に反映し、気候変動への適応を通じた持続的な事業成長につなげる

市場

水資源/農業向けIoT需要の増加

干ばつ、渇水、高温等農業リスクが増大しており、水・農業分野での適応ニーズが増大し、センサー・通信デバイス需要の拡大が見込まれる

長期

・干ばつや渇水、高温環境下での水管理/農業生産を支援する用途を想定し、環境データ取得や遠隔監視に適したセンサー/通信デバイスの開発/機能強化を進め、適応ニーズに応える製品提供を強化する

 

 

4)リスクマネジメント

 企業の持続的成長と企業価値の向上を実現するためには、事業を取り巻く様々なリスクについて、事業への影響度と重要度を適切に見極め、中長期的な視点で施策を立案し、対応していくことが重要であると認識しています。当社グループは、リスクマネジメントの枠組みとしてリスク管理規定を定め、全社的なリスクマップを作成しています。

 気候変動に伴う物理的リスク及び移行リスクについても、経営上の重要なリスクの一つとして、全社リスクマネジメントの対象に組み込んでいます。気候関連リスクの識別及び評価に当たっては、TCFDの枠組みに基づき、将来の気候変動が事業に与える影響を整理しています。これらのリスクについては、環境戦略推進プロジェクトが中心となり、IPCC第6次評価報告書に示される気候シナリオ等の外部情報を活用しながら、定期的に洗い出し及び評価を実施しています。洗い出された気候関連リスクは、他の経営リスクと同様の評価基準に基づき整理され、全社リスクマップに反映した上で、サステナビリティ委員会において評価及び対応方針の検討、実行状況のモニタリングを行っています。また、財務影響度が大きいと判断されたリスクについては、取締役会に報告し、必要に応じて審議を行う体制としています。

 このように当社グループでは、気候関連リスクを特別なリスクとして切り離すのではなく、全社的なリスクマネジメントプロセスの中に統合し、識別・評価・管理を行うことで、事業への影響提言及び中長期的な企業価値の維持・向上に努めています。

 

③ 指標及び目標

 当社グループは、2050年度に向けた目標としてバリューチェーン全体のGHG排出実質ゼロを掲げています。また、2030年度に向けた中期目標を定め、その目標はSBT認定を取得しています。

<GHG排出削減目標>

目標年度

目標

2050年度

バリューチェーン全体のGHG排出実質ゼロ

2040年度

スコープ1、2 :排出実質ゼロ

スコープ3    :50%削減(2021年度基準)

2030年度

スコープ1、2 :90%削減(2021年度基準)SBT認定

スコープ3   :カテゴリ1,4,11で25%削減(2021年度基準)SBT認定

 

 

 

(3)人的資本(人財戦略)

 当社グループは、創業以来の理念である「人に賭ける」を継承し、人財を価値創造の源泉と位置づけ、個人を尊重するとともに、一人ひとりの熱意や挑戦を後押しする風土の醸成を基盤として人的資本経営を推進しています。この考えの下、従業員エンゲージメントの向上を通じて労働生産性を高めることで、人財の成長と企業価値の向上の好循環を実現することを人財戦略の基本的な方針としています。具体的には、事業計画の実行に必要となる人財ニーズ(人数・スキル等)を明確化の上、採用及び人財育成を通じた適所適材の配置を進めるとともに、個々の能力が最大限発揮される風土の醸成に取り組んでいます

 中期経営計画2027においては、「多様で自律した社員が企業理念に共感し、互いに信頼・連携しながら主体的に行動することにより、個人の成長、組織成果の最大化と会社の持続的成長を実現」することを目指す姿として掲げています。同計画の初年度の取り組み状況を踏まえ、2026年度においても、①人財ポートフォリオの充実、②価値創造人財の確保と育成、③個の能力を発揮できる風土醸成の3つを重点テーマとして継続的に推進します。これらの取り組みにより、人的資本の質・量の両面での強化と活用を図り、目指す姿の実現を通じて企業価値の向上につなげていきます。


 なお、報酬については、人財の確保及び定着の観点から、外部水準及び社内の状況を踏まえ、労使間の協議を経て毎年見直しを行っています。また、物価動向等を踏まえつつ、生産性向上との両立を図ることで、事業競争力の維持・向上に資する処遇の実現に取り組んでいます。具体的な従業員数や平均年間給与及び平均年間給与の対前事業年度増減率等は「第4 提出会社の状況 5.従業員の状況等 (2)従業員の状況」を参照ください。

 また、当社では国内グループ会社(一部対象外の会社あり)を含めた、従業員持株会を導入しています。これは、福利厚生としての側面に加え、企業価値向上への関心を高めていくことを目的としています。具体的な従業員株式保有制度の状況は以下のとおりです。

                                              2026年3月末現在

加入者数

5,795人(全体)/5,691人(単体)

加入率

75%(単体)

持株数

1,848,902株

株主順位

17位

持株比率

0.95%

 

※自己株式を除く比率

 

① ガバナンス

 当社グループでは、人的資本経営を担う責任者として人事総務本部長(CHRO)を設置し、取締役及び執行役員と連携して人と組織に関する課題のリスク把握と適切なリスクマネジメントを行っています。

 人的資本に関する方針・計画等に関しては、次のとおり議論の場を分けて意見交換を実施しています。また、その重要性に応じて取締役会へ報告しています。

   人的資本会議:人的資本に関する全体方針・計画や中長期的な重要事項

   全社人材開発会議:個々人の育成や具体的な人財施策に関する事項

 なお、経営会議における主な人的資本に係る議題は、「(1)サステナビリティー全般 ①ガバナンス」を参照ください。

 

<人的資本に関連する主な経営会議の開催実績>

会議体

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

取締役会

 

 

 

 

 

 

人的資本会議

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全社人材開発会議

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   ※取締役会において人的資本に係る議題が含まれた開催月

 

② 戦略

1)人財ポートフォリオの充実

 事業戦略の実行に必要な人財を適時・適所に配置することが、企業価値向上に向けた重要な基盤であると認識しています。この認識の下、事業及び職種ごとに求められる人財要件(人数・スキル・経験等)を明確化し、人財ポートフォリオの最適化に取り組んでいます。

 具体的には、各事業における人財課題を把握し、最適な人事施策を推進するHRBP(Human Resources Business Partner)機能の強化により、事業の特性に応じた人財ニーズの把握精度を高めるとともに、タレントマネジメントシステムを活用し、従業員のスキルやケイパビリティーの可視化を進めています。これにより、事業戦略と連動した人財配置及び育成を推進し、人財ポートフォリオの高度化と事業機能の強化を図っています。これらの取り組みは現在、国内を中心に展開していますが、今後は人財データの整備・高度化を進めることでグローバルへの展開を図り、グループ全体での最適な人財活用を実現していきます。

 

2)価値創造人財の確保と育成

 自身の強みを発揮し、組織成果の創出に主体的に貢献できる人財を「価値創造人財」と定義し、その拡充を通じて企業価値の向上及び持続的な成長の実現を目指しています。

 この考え方の下、価値創造人財の確保・育成・配置を一体的に推進しています。確保においては、当社への理解促進に向けた情報発信の強化に加え、新卒採用における職種別採用の実施や勤務地確定時期の前倒し等により、採用の質及びマッチング精度の向上に取り組んでいます。また、入社後の定着支援として、パルスサーベイや面談による状況把握に加え、キャリア採用者同士のネットワーク形成を促進するなど、安心して能力を発揮できる環境整備を進めています。

 育成においては、次世代の経営リーダーや事業を構想・推進できる人財、グローバルで活躍できる人財の育成に注力するとともに、従業員一人ひとりの自律的な成長を支援するため、多様な研修機会の提供を行っています。更に配置においては、社内公募制度の活用や本人の意向を踏まえた部門横断の異動を推進し、適所適材の実現と能力発揮の最大化を図っています。

 

 

3)個の能力を発揮できる風土醸成

 企業理念及びビジョン2035等の会社が目指す姿の実現に向け、従業員一人ひとりが能力を最大限に発揮できる心理的安全性の高い風土醸成を推進しています。多様な従業員が自身のポテンシャルを発揮できる環境整備を進めるとともに、エンゲージメントの向上を通じて、組織全体の成果創出につなげていくことを目指しています。

 こうした風土醸成に向け、当社ではこれまで対話型マネジメントの浸透に取り組み、挑戦と成長を生む企業風土の実現を進めてきました。これにより、自らの働きがいや成長した姿を見出し、主体的に行動する従業員が増加しつつあります。一方で、これらの変化に伴いマネジメントに求められる役割は年々増大し、課題の高度化が進んでいます。その結果、中間管理職層において部下と向き合う時間の確保が難しくなっていることが課題となっています。このため、従業員のキャリア自律支援を継続的に行うとともに、中間管理職層がマネジメント業務に集中できる環境づくりを進めています。

 また、2024年度より国内の全従業員(単体)を対象にエンゲージメントサーベイを定期的に実施し、組織の状態や課題の可視化を進めています。サーベイ結果を踏まえた改善活動を通じて、対話の質の向上や組織風土の継続的な改善を図り、エンゲージメントの向上と行動変容の定着を推進し、更なる成果発揮につなげていきます。

 

<個の能力を発揮できる風土醸成に係る活動概要>

項目

内容

女性活躍推進

・女性リーダー育成の外部研修への派遣

シニア向けキャリア支援

・再雇用者による講演会

仕事と介護の両立

・社内セミナー開催

・当事者、上司向けの教材展開

管理職に対するDE&I浸透

・ダイバーシティー・マネジメント研修実施

・DE&Iや女性活躍について学ぶ外部研修への派遣

 

 

 なお、当社グループでは、女性活躍推進法に基づく行動計画を策定しており、女性が活躍できる社内環境の整備を計画的に実施しています。

 


 

 また、重点テーマを遂行するに当たり、その基盤となる労働環境及び安全衛生の維持・向上は欠かせない事項であると捉え「安全衛生方針」を策定し、従業員一人ひとりが安全に、そして心身ともに健康に働ける職場環境づくりに努めています。

 


 

 加えて、2021年4月に制定した「健康経営宣言」の下、従業員の健康管理を重要な経営課題と捉え、健康診断やストレスチェックの定期的な実施、特定保健指導の実施率向上をはじめとする様々な「健康経営」の実践に積極的に取り組むとともに、2022年度より健康経営ワーキンググループを発足させ、取り組みを推進しています。

 


 

③ 指標及び目標

 当社における、2025~2027年度における指標/目標及び活動実績は次のとおりです。

 

テーマ

指標

目標(2025~2027年度

2025年度実績

人財ポートフォリオの充実

付加価値創出率

130超(連結)※1

129.9%(連結)

価値創造人財の確保と育成

人財育成費

単体:前年度比増

連結:前年度比増

単体:86.9増(45,241円/人)

<参考>連結:19,567円/人※2

個の能力を発揮できる

風土醸成

エンゲージメントサーベイスコア

単体:72pt

連結:2026年度中設定予定※3

単体:67.8pt(前年度比3.3pt増)※4

連結:2026年度集計予定※3

 

※1 国内外の動向等を踏まえ今後も労務費上昇が見込まれることから、付加価値創出額も同様に上昇させていくことを想定し、

   2024年度と同程度の目標を設定

※2 2025年度より単体に加え国内外の主要グループ会社31社の人財育成費の集計を開始。参考として記載した連結値は、合計

   32社を対象とした集計結果。今後は対象範囲の拡大及び集計内容の精緻化を進める予定

※3 2026年度より連結のグループ会社を対象にeNPSを集計予定。その結果を踏まえ連結目標を設定

※4 HR Brain社のサーベイを使用し他社と比較検証を実施