人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数1,250名(単体) 3,956名(連結)
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平均年齢44.8歳(単体)
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平均勤続年数20.0年(単体)
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平均年収7,173,990円(単体)
従業員の状況
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1.従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員数であります。
2.従業員数欄の[外書]は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。
3.全社(共通)は、特定のセグメントに区分できない管理部門等の従業員であります。
4.ライフソリューションの従業員数の減少は、主に前連結会計年度に締結した業務提携の開始によるものです。
(2) 提出会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1.従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数であります。
2.従業員数欄の[外書]は、臨時従業員の平均雇用人員であります。
3.平均年間給与は、第78期事業年度(2023年4月1日~2024年3月31日)において、賞与及び基準外賃金を含んだものを記載しております。
4.全社(共通)は、特定のセグメントに区分できない管理部門等の従業員であります。
5.ライフソリューションの従業員数の減少は、主に前事業年度に締結した業務提携の開始によるものです。
(3) 労働組合の状況
当社グループには、マクセル株式会社にマクセル労働組合、マクセルフロンティア株式会社にマクセルフロンティア労働組合、マクセルイズミ株式会社にマクセルイズミ労働組合、マクセルクレハ株式会社にマクセルクレハ労働組合が組織されております。
上部団体には、マクセル労働組合及びマクセルフロンティア労働組合は、日立グループ労働組合連合会に加盟し、日立グループ労働組合連合会として全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会(電機連合)に加盟しております。また、マクセルイズミ労働組合は中信地区労働組合協議会に、マクセルクレハ労働組合は日本ゴム産業労働組合連合に加盟しております。
2024年3月31日現在の当社グループの組合員数は、1,921名であります。
なお、労使関係については、特に記載すべき事項はございません。
(4) 多様性に関する指標
「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)に基づいた当社及び主要な連結子会社の指標は次の通りです。なお、管理職に占める女性従業員の割合は、2030年までに10%をめざしています。
(提出会社及び主要な連結子会社) 2024年3月31日現在
(注)1.管理職に占める女性従業員の割合については、出向者を出向先の従業員として集計しております。
2.男性の育児休業取得率については、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号に基づき算出しており、出向者を出向元の従業員として集計しております。
3.男女の賃金格差については、出向者を出向元の従業員として集計しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループは事業活動を通じて、グローバル市場における社会、環境、経済の課題解決に貢献し、持続的成長と企業価値の最大化につなげるサステナビリティ経営を行うことを基本的な考えとしています。
サステナビリティを巡る諸課題は、企業価値に影響を与えるリスクであると同時に機会でもあります。「中長期的に考え、評価する(短期利益追求主義に陥らない)」「社会・環境価値創出と経済価値を両立させる」という2つのコンセプトを浸透させて、将来にわたり価値創造企業となることをめざします。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(ガバナンス)
当社グループでは2020年4月に、社会や環境のサステナビリティに関する課題への取り組み強化を目的としてサステナビリティ推進組織を立ち上げました。なお、当該組織は2024年4月より社長直轄のサステナビリティ推進本部となり、当社グループのサステナビリティに関する取り組みのさらなる強化を図っています。
具体的な活動については、事業本部やグループ会社、コーポレート部門で組織される、全社横断活動の推進委員が連携するワーキンググループを構成し、サステナビリティ推進本部主導の基に活動を行っています。
サステナビリティに関する課題への取り組みの中で重要な案件については、取締役会で審議・承認を行っています。
(戦略)
当社グループは、2020年8月に、独創技術のイノベーション追求と事業活動を通じて、人と社会が豊かに共生した 「100年先の地球」に貢献し、人々の生活や社会の課題を解決する製品・事業をグローバルに展開し、社会、環境、 経済価値を創出し続けることを宣言した「コーポレートサステナビリティビジョン」を策定しました。
さらに2021年8月に、当社グループの中長期的な価値創造と持続可能なビジネスモデルを実現するために優先的に取り組むべき7項目の経営の重要課題(マテリアリティ)を特定するとともにアクションプランを定め、2022年8月に、アクションプランを確実に実行していくための指標(KPI)を策定しました。当連結会計年度においては、マテリアリティの解決に向け、より具体的な活動を推進しています。
詳細は当社ホームページに掲載の「統合報告書2023」及び2025年3月期中に発行予定の「統合報告書2024」を参照ください。
(リスク管理)
当社グループは、全社リスクの洗い出しと見直しを行っており、各リスク項目について管理責任部門を定め、対応方針の決定と管理を行っています。
「戦略」「財務」「ハザード」「オペレーション」に関するリスク管理の重要事項の決定、各リスク管理活動の総括などを、年1回開催される「リスク管理委員会」で行い、その結果を「インターナルコントロール委員会」に報告しています。
(指標及び目標)
当社グループは、経営の重要課題である7つのマテリアリティを特定し、アクションプランを確実に実行していくための指標(KPI)と目標を策定しています。当連結会計年度においては、マテリアリティの解決に向け、より具体的な活動を推進しています。
詳細は当社ホームページに掲載の「統合報告書2023」及び2025年3月期中に発行予定の「統合報告書2024」を参照ください。
(1) 気候変動
当社グループでは、気候変動をはじめとする地球環境問題の解決を喫緊の課題と捉えています。事業活動における環境負荷低減の取り組みや独創技術による環境に配慮した製品開発、気候変動に伴うリスクと機会への対応を検討することにより、サステナブルな社会に貢献します。こうしたなかで、長期視点で環境経営のめざす姿を明確にするため、2023年7月に環境ビジョンを制定し、カーボンニュートラルを宣言しました。
気候変動に対する取り組みとして、2021年10月に、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に賛同表明し、TCFDが定めたガイダンスに則ってシナリオ分析を行い、段階的に情報開示を行うことを決定しました。
2022年3月期においては、当社のエナジー事業本部のシナリオ分析を行い、シナリオ分析の結果については2022年9月に統合報告書において開示しました。2023年3月期においては他の事業本部のシナリオ分析を行うことで横展開を進め、2023年9月に統合報告書等においてシナリオ分析の結果を開示しました。また、当連結会計年度においては、グループ会社のシナリオ分析を行うことでさらなる横展開を進め、シナリオ分析の結果については2025年3月期中に統合報告書等において開示していきます。
(ガバナンス)
気候変動に対する当社グループ全体の戦略立案と気候変動に関する目標の達成状況の管理は「環境委員会」が行っています。環境委員会は年3回実施しています。
環境委員会のトップマネジメントは社長であり、すべての環境関連の課題を当社グループの経営戦略や経営目標に反映させる責任を負っています。
また重要案件については取締役会にて審議・承認を行っています。
(戦略)
当社グループは、環境問題の解決を最優先課題のひとつと考え、長期視点で環境経営のめざす姿を明確にするために、2023年7月に環境ビジョンを制定するとともに、2051年3月期においてカーボンニュートラルを達成することを宣言しました。
環境ビジョン:
「マクセルは、イノベーションの追求を通じて“脱炭素社会”と“循環型社会”の達成をめざし、誰もが安心して暮らせる 持続可能な社会の実現に貢献します。」
気候変動に関するシナリオ分析については、2022年3月期において、当社のエナジー事業本部をモデルケースとしてシナリオ分析を開始しました。2023年3月期は、機能性部材料事業本部、光学・システム事業本部、ライフソリューション事業本部の3事業本部を対象に分析を行いました。さらに当連結会計年度はグループ会社への横展開を行い、当社グループ全体の分析が完了しました。シナリオ分析においては、当社グループで気候変動の影響を最も大きく受けると思われる生産部門を中心に、1.5℃及び4℃の気温上昇時の社会を想定し、リスク・機会の抽出と対応策を検討しました。
気候変動の顕在化は、当社グループにとってリスクになる一方、長年蓄積されたマクセルの独創技術を活用することで 機会にもなり得ます。中・長期的なリスクとしては、1.5℃上昇時は炭素税の導入により事業活動に課せられる税負担増、消費者の行動変化が事業への大きなインパクトとなることがわかりました。また4℃上昇時は暴風雨など異常気象の激甚化が事業に大きく影響を及ぼすことがわかりました。
(リスク管理)
気候変動関連のリスクに関しては、環境委員会が管理しています。
環境委員会では、気候変動に対するリスクと機会、そして戦略を統括し、グループ全体の気候変動に関する目標の達成状況を管理する役割を担っています。
重要なリスク及び機会については、取締役会で審議・承認を行っています。
(指標と目標)
当社グループは、以下を目標として設定、公表しています。
<脱炭素社会の達成に向けた取り組み>
2031年3月期目標 CO2排出量削減率50%以上 (Scope1、2 国内。2014年3月期比)
2051年3月期目標 カーボンニュートラルの達成 (Scope1、2 グローバル)
<循環型社会の達成に向けた取り組み(省資源化とプラスチックなどの資源循環)>
2031年3月期目標 廃棄物生産高原単位* 0.0450(トン/百万円)以下(2022年3月期比 19%削減)
複合プラスチック廃棄物のケミカル、マテリアルリサイクル開始
* 廃棄物生産高原単位:廃棄物質量(トン)/生産高(百万円)で表す廃棄物の発生量を示す指標
当社グループは、中長期環境目標である「CO2排出量 (Scope1、2 国内) 2031年3月期50%削減 (2014年3月期比)」 「再エネ比率2031年3月期10%」の達成に向けて、国内工場におけるより広範囲で長期的な視点での省エネ施策(製法見直し、高効率設備の導入)、及び再生可能エネルギ―の活用(太陽光、再エネ証書活用 等)によるCO2削減計画を策定し、取り組みを進めています。なお、当連結会計年度におけるCO2排出量削減率は42%(2014年3月期比)となりました。2023年3月期の47%から42%へ低下した理由は、契約している主な電力会社のCO2排出係数が大きく悪化したことが原因です。省エネ活動による電力削減、太陽光発電(PPA)の導入、非化石証書比率の向上は継続的に実施する予定であり、2031年3月期における50%削減の実現に向けて対応していきます。
また、マテリアリティKPIとして「再エネ比率2031年3月期10%」の目標を設定していましたが、2023年3月期において本目標を達成したことを受け、新たなKPIとして「再エネ比率2031年3月期15%」を設定しました。
詳細は当社ホームページに掲載の「統合報告書2023」及び2025年3月期中に発行予定の「統合報告書2024」を参照ください。
(2) 社会(サステナブル調達)
社会については、サプライチェーンにおいて環境や人権といった社会的要請に配慮しながら、持続可能な調達(SCM)を達成するための取り組みが重要と考えています。また、紛争鉱物等を含んだ部材を調達することによって紛争地域の武装集団の活動を助長することが無いように、責任ある調達活動に取り組んでいくことを方針として掲げています。
(ガバナンス)
原材料・部品、間接材、設備等の調達先であるお取引先様は、事業活動に不可欠であると同時に、ともに社会への責任を果たしていくパートナーと認識しており、お取引先様と一体となった活動を展開し、各事業活動への期待や要請に誠実に応える活動を実践しています。調達SCM本部を事務局として、当社グループ会社の調達部門を含めたメンバーで構成する「調達リスク管理委員会」がグループ全体の活動を推進しています。
(戦略)
調達ガイドライン*1に基づき、お取引先様には同ガイドライン遵守をお願いするとともにセルフアセスメントと同ガイドラインへの同意確認書にご協力いただきサステナブル調達の推進に努めています。その対象を「原材料・部品」のお取引先様からスタートしましたが、今後は「設備等」のお取引先様にも拡大し充実を図っていきます。なお、紛争鉱物についても同ガイドラインにおいて「(責任ある鉱物調達)人権等の社会問題を引き起こす原因となりうる鉱物を購入しない」と規定しています。
(リスク管理)
日本国内及び海外のお取引先様に対して、質問票*2で活動状況を確認し、現状把握と改善に取り組んでいます。
(指標と目標)
質問票の結果、4段階評価の最低グレードであるD評価のお取引先様に対して、訪問調査と改善活動支援を行います。C評価の場合は改善計画を書面で回答いただき継続フォローすることで、B評価以上となるよう推進しています。
詳細は当社ホームページの「サステナビリティ -社会への取り組み-」を参照ください。
*1 調達ガイドライン:「マクセルグループ サプライチェーンCSR調達ガイドライン」
*2 質問票:CSRセルフアセスメント質問票(SAQ)
(3) 人的資本
当社グループでは、複数事業からなるポートフォリオ経営を実現していくためにダイバーシティ&インクルージョンを重視し、従業員一人ひとりの個性を発揮しながら、働きがいを持って仕事に取り組むことができる職場づくりを進めています。当社のダイバーシティ&インクルージョン推進では、職場選抜メンバーによって構成される全社プロジェクトを2013年より継続的に推進しており、多様な人財が活躍できる土台をつくる活動を展開しています。
(ガバナンス)
経営幹部による議論を経て決定した経営方針に沿って、経営トップが主催する「予算本会議」にて人財戦略及び主要人事施策に関する議論を行っています。
人的資本に関する取り組みの中で重要な案件については、取締役会で審議・承認を行っています。
(戦略)
従業員が価値を生み出す働き方を実現することで、持続的な企業価値向上につなげていくことを目的に「a.優秀な人財の獲得」「b.適性配置と持続的育成」「c.働きがいのある職場環境の整備」「d.経営参画意識の向上」の4つを人財戦略の柱としています。
a. 優秀な人財の獲得
当社グループは、ダイバーシティ重視の観点から、異なる価値観、感性、経験を有する人財を活かし、組織力強化を図るため、外国人、女性、さまざまなキャリア経験者など、多様な人財の採用を積極的に行っています。当社の新卒採用においては、女性採用比率の目標を技術系25%、事務・営業系50%と設定しており、2024年4月入社では技術系35%、事務・営業系57%と目標を達成し、取り組みを推進しています。
b. 適性配置と持続的育成
当社グループの経営目標を実現するために人や組織全体のパフォーマンスの最大化を図る仕組みとして2023年3月期よりタレントマネジメントシステムを導入し、人財の可視化を進めています。
また、当社の人財育成においては、経営幹部にて議論した教育基本方針に従って、事業本部の部門長を中心とした、「グローバル」「営業・マーケティング」「技術」の3つの分科会にて、各分野に求められる教育の計画・実行を行っています。また、全社共通の経営管理教育においては、当連結会計年度に若年層教育体系を刷新し、課題解決を中心としたビジネススキル強化及びチームで仕事を進めるためのマインドセットについて強化を図っています。
c. 働きがいのある職場環境の整備
当社グループでは、すべての従業員がライフスタイルやライフステージに応じて柔軟な働き方ができるよう多様な勤務制度を整備しています。当社では、当連結会計年度より育児休暇制度を拡充し、男性の育児休暇の取得推進を図るとともに、職場全体としての新しい働き方への取り組みを進めています。
d. 経営参画意識の向上
当社グループでは、全社員が対象となる社員持株制度において、加入促進のための活性化施策を継続的に進めています。また、当社の管理職には経営参画意識の向上と株主との一層の価値共有を図ることを目的として2022年3月期より株式報酬制度を導入しています。
(リスク管理)
若手人財の離職を防止するために、過去の従業員サーベイ、勤務情報、給与等のさまざまなデータをAI分析することで退職に至る人財を類型化し、部門長へ自身の組織状況及び対応策をフィードバックすることでリスク低減に努めています。
(指標と目標)
当社グループの人的資本に関する指標と目標につきましては、「第1 企業の概況 5 従業員の状況 (4) 多様性に関する指標」に記載しています。