2025年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 34,975 100.0 439 100.0 1.3

事業内容

3【事業の内容】

当社グループは、アオイ電子㈱(当社)、連結子会社3社および持分法適用関連会社1社により構成されており、電子部品の製造・販売を主たる事業内容としております。

なお、当社グループは、事業の特性等から単一セグメントであり、セグメント情報の記載を省略しているため、事業部門別の事業内容および当社と関係会社の当該事業における位置づけ等を示すと次のとおりであります。

[事業部門]

(1)集積回路・・IC、光学センサー、ウェハーレベルパッケージ、LED等について当社が製造、販売を行っております。連結子会社であるハイコンポーネンツ青森㈱および青梅エレクトロニクス㈱は当社からの委託により半導体製品の製造を行っております。青梅エレクトロニクス㈱の一部の製品については、当社が後工程の加工を行っております。連結子会社であるハヤマ工業㈱はICの製造工程の一部であるめっき加工を行っております。

(2)機能部品・・プリントヘッド、各種センサー等について当社が製造、販売を行っております。持分法適用関連会社である㈱ヴィーネックスは当社のセンサー部品の販売先であります。

[事業系統図]

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

① 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加などを背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、緊張が高まる不安定な国際情勢や、エネルギー・原材料価格の上昇によるコスト負担の増加に伴い物価は高水準で推移しており、経済活動の一部では依然として停滞が見られるなど先行きは不透明で厳しい状況が続いております。海外において、米国では堅調な雇用環境と個人消費の拡大などにより底堅く推移いたしました。中国では不動産市場の長期低迷を背景に全体として力強さを欠く状況が続く一方で、政府によるハイテク産業への積極的かつ大規模な投資により技術革新が加速し、国内での供給能力が急速に拡大するとともにグローバル市場における競争力も着実に高まっております。このような状況において、世界経済の先行きは依然として不確実性が高く、貿易摩擦の激化やサプライチェーンの混乱、地政学的リスクの長期化などにより不安定で不透明な状況に直面しております。

当社グループの属する電子部品業界におきましては、市況悪化による需要低迷から一部の製品においては市場環境が改善されているものの、産業機器向け部品では回復の力強さを欠き、加えて、電気自動車(EV)市場の成長鈍化により車載関連部品の需要が停滞するなど市場ごとの需給バランスや在庫調整の状況にバラつきが見られ本格的な回復とまでは至っておりません。

このような情勢の中で、当社グループの当連結会計年度の連結売上高は34,974百万円(前年同期比1,033百万円増、3.0%増)、営業利益は、原材料価格の高騰などがあったものの、前連結会計年度に実施した減損処理に伴う減価償却費の減少などにより438百万円(前年同期は営業損失1,548百万円)、経常利益は419百万円(前年同期は経常損失1,287百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は178百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失5,260百万円)となりました。

当社グループの製品の種類別区分ごとの売上高でありますが、集積回路は、携帯情報端末向け部品や民生機器向け部品の受注が増加したことなどにより30,681百万円(前年同期比670百万円増、2.2%増)となりました。機能部品は、サーマルプリントヘッドの在庫調整が進展し受注が増加したことにより4,264百万円(前年同期比340百万円増、8.7%増)となりました。

② 財政状態の状況

当連結会計年度末の資産の部につきましては、現金及び預金などが減少したものの有形固定資産などの増加により、前連結会計年度末比1,458百万円の増加となりました。負債の部につきましては、短期借入金および未払金などの増加により、前連結会計年度末比1,704百万円の増加となりました。これらの結果、純資産は42,915百万円で前連結会計年度末比245百万円の減少となり、自己資本比率は83.18%と2.91ポイントの減少となりました。

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、当連結会計年度末には16,701百万円となり、前連結会計年度末より6,355百万円の減少(27.6%減)となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、増加した資金は1,450百万円(前年同期の増加した資金は2,705百万円)となりました。主な資金増加の要因は、減価償却費1,753百万円、税金等調整前当期純利益392百万円等によるものであり、主な資金減少の要因は、売上債権の増加額715百万円、退職給付に係る資産の増加額266百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、減少した資金は7,852百万円(前年同期の減少した資金は2,964百万円)となりました。主な資金減少の要因は、定期預金の預入による支出4,000百万円、有形固定資産の取得による支出3,851百万円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、増加した資金は92百万円(前年同期の減少した資金は2,266百万円)となりました。資金増加の要因は、短期借入れによる収入2,130百万円であり、主な資金減少の要因は、長期および短期借入金の返済による支出1,373百万円、配当金の支払額604百万円等によるものであります。

 

④ 生産、受注および販売の実績

イ.生産実績

事業部門

金額(千円)

前年同期比(%)

集積回路

31,001,597

102.1

機能部品

4,391,059

113.3

その他

合計

35,392,656

103.3

(注)金額は、販売価額によっております。

ロ.受注実績

事業部門

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

集積回路

30,755,956

103.6

839,141

117.7

機能部品

4,427,356

125.0

932,107

121.2

その他

28,267

486.9

合計

35,211,580

106.0

1,771,248

119.5

(注)金額は、販売価額によっております。

ハ.販売実績

事業部門

金額(千円)

前年同期比(%)

集積回路

30,681,890

102.2

機能部品

4,264,519

108.7

その他

28,267

486.9

合計

34,974,678

103.0

(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

日亜化学工業㈱

11,422,022

33.6

11,204,376

32.0

ミツミ電機㈱

4,763,955

14.0

5,664,046

16.2

日清紡マイクロデバイス㈱

3,276,677

9.7

3,621,394

10.4

合計

19,462,655

57.3

20,489,817

58.6

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項」に記載のとおりであります。

 

 

② 当連結会計年度の財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容

イ.経営成績の分析・検討

1) 売上高

「 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。

2) 売上原価

当連結会計年度における売上原価率は85.1%となり、前連結会計年度に比べ6.8ポイント改善いたしました。これは主に、原材料の価格高騰があるものの売上高の増加により固定費負担率が減少したことによるものであります。

3) 販売費及び一般管理費

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は4,771百万円となり、前連結会計年度に比べ10.8%の増加となりました。これは主に、研究開発費の増加によるものであります。

4) 営業外収益

当連結会計年度における営業外収益は238百万円となり、前連結会計年度に比べ41.5%の減少となりました。これは主に、為替差益および受取技術料の減少によるものであります。

5) 営業外費用

当連結会計年度における営業外費用は258百万円となり、前連結会計年度に比べ76.2%の増加となりました。これは主に、シンジケートローン契約の組成に係る支払手数料125百万円の計上によるものであります。

6) 特別利益

当連結会計年度における特別利益は15百万円となりました。これは主に、投資有価証券売却益14百万円の計上によるものであります。

7) 特別損失

当連結会計年度における特別損失は41百万円となりました。これは、固定資産除却損41百万円の計上によるものであります。

なお、当社グループはROA(総資本経常利益率)15%以上、ROE(株主資本当期純利益率)10%以上を中長期的な目標としております。当連結会計年度におけるROAは0.8%(前年同期比3.2ポイント増)、ROEは0.4%(前年同期比11.6ポイント増)と業績の好転によりそれぞれ上昇いたしましたが、今後は、収益力の向上、財務体質の充実を早期に達成できるよう努めます。

ロ.資本の財源および資金の流動性

1) 資本の財源

当社グループでは、運転資金および設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することを原則としております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、生産設備などの長期資金は、固定金利の長期借入金で調達しております。

なお、借入金の増減の内訳は次のとおりであります。

 

2024年3月期

2025年3月期

増減額

短期借入金

190,000

千円

1,180,000

千円

990,000

千円

1年内返済予定の長期借入金

233,496

 

167,685

 

△65,811

 

長期借入金

474,185

 

306,500

 

△167,685

 

897,681

 

1,654,185

 

756,504

 

 

2) 資本の流動性

手元流動性(現金及び現金同等物〔期首・期末平均〕/売上高〔月平均〕)は、将来の業績変動に対応するため、連結売上高の3カ月分以上の確保が望ましいと考えており、当連結会計年度末においては、現金及び現金同等物〔期首・期末平均〕は19,878百万円であり、売上高〔月平均〕2,914百万円の約6.8カ月分を確保しております。

 

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

当社グループは、電気・電子部品の製造販売を事業内容とする単一セグメントであり、当社グループ全体で包括的な事業戦略を立案し、事業活動を展開しております。よって、セグメント情報の記載は省略しております。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

当社グループは、電気・電子部品の製造販売を事業内容とする単一セグメントであり、当社グループ全体で包括的な事業戦略を立案し、事業活動を展開しております。よって、セグメント情報の記載は省略しております。

【関連情報】

前連結会計年度(自  2023年4月1日  至  2024年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

集積回路

機能部品

その他

合計

外部顧客への売上高

30,011,763

3,923,755

5,805

33,941,324

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

 

 

 

 

(単位:千円)

日本

アジア

米州

欧州

合計

30,742,889

3,013,017

138,680

46,736

33,941,324

(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しております。

 

(2) 有形固定資産

本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

 

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

日亜化学工業㈱

11,422,022

電気・電子部品

ミツミ電機㈱

4,763,955

電気・電子部品

日清紡マイクロデバイス㈱

3,276,677

電気・電子部品

 

 

 

当連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

集積回路

機能部品

その他

合計

外部顧客への売上高

30,681,890

4,264,519

28,267

34,974,678

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

 

 

 

 

(単位:千円)

日本

アジア

米州

欧州

合計

31,706,881

3,146,885

73,772

47,138

34,974,678

(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しております。

 

(2) 有形固定資産

本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

 

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

日亜化学工業㈱

11,204,376

電気・電子部品

ミツミ電機㈱

5,664,046

電気・電子部品

日清紡マイクロデバイス㈱

3,621,394

電気・電子部品

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自  2023年4月1日  至  2024年3月31日)

当期発生額 3,060,024千円

当社グループは単一セグメントであり、報告セグメントごとの減損損失に関する情報は記載しておりません。

 

当連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自  2023年4月1日  至  2024年3月31日)

当期償却額 12,683千円、当期減損損失 110,983千円、当期末償却残高 -千円

当社グループは単一セグメントであり、報告セグメントごとののれんの償却額、減損損失、および未償却残高に関する情報は記載しておりません。

 

当連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自  2023年4月1日  至  2024年3月31日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

該当事項はありません。