2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    4,199名(単体) 21,756名(連結)
  • 平均年齢
    42.4歳(単体)
  • 平均勤続年数
    14.0年(単体)
  • 平均年収
    8,035,000円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    -0.8%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

当社グループの人財戦略については、人財を最も重要な経営資本と位置付け、人的資本経営を推進しています。従業員一人ひとりの成長を事業の成長に取り込み、その成果を人財育成や成長機会に再投資することで、個人と企業の持続的な成長の好循環を実現することを基本的な考え方としています。この方針のもと、自律的に成長するプロフェッショナル人財が多様性を尊重しながら能力を発揮できる環境を整備し、事業の持続的な成長及び中長期的な企業価値向上を目指しています。

また、当社グループの従業員の給与その他の給付の額及び内容の決定に関する方針については、人的資本経営の考え方を踏まえ、持続的な企業価値向上と従業員個々の成長を両立させるため、職責、貢献度及び専門性に基づいた公正かつ市場競争力のある報酬体系を構築しており、優秀な人財の確保・育成とモチベーションの向上をはかることを基本方針としています。また、高い職責及び専門性を報酬に反映するため、グループ幹部及び高度専門職の従業員に対し「年俸制」を導入しており、中長期的な企業価値向上及びグループ全体の持続的成長へのコミットメントを高めるため、その一部として会社業績に連動する金銭報酬を導入しています。

 

(2)【従業員の状況】

① 連結会社の状況

2026年3月31日現在

 

セグメントの名称

従業員数

LSI

21,756人

半導体素子

モジュール

その他

販売・管理部門等共通部門

 (注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であります。

2.当社グループは複数の事業セグメントに跨って事業活動を行っている部門が多く、セグメント情報と関連付けた適切な従業員数を記載することが困難であるため、合計従業員数を記載しております。

 

② 提出会社の状況

 

 

 

 

2026年3月31日現在

従業員数

平均年齢

平均勤続年数

平均年間給与

平均年間給与の

対前事業年度増減率

4,199人

42.4歳

14.0年

8,035千円

△0.8%

 

セグメントの名称

従業員数

LSI

4,199人

半導体素子

モジュール

その他

販売・管理部門等共通部門

 (注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であります。

      なお、平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

2.当社は複数の事業セグメントに跨って事業活動を行っている部門が多く、セグメント情報と関連付けた適切な従業員数を記載することが困難であるため、合計従業員数を記載しております。

 

③ 労働組合の状況

 労使関係は良好であり、特記すべき事項はありません。

 

④ 女性活躍推進法に基づく開示

会社名

採用した労働者に占める女性労働者の割合(%)※2

採用における競争倍率(倍)

労働者に占める女性労働者の割合(%)※2

係長級にある者に占める女性労働者の割合(%)

管理職に占める女性労働者の割合

(%)※4

役員に占める女性の割合(%)

摘要

男性

女性

ローム㈱

10.0

16.1

40.2

19.1

7.6

1.5

20.0

 

ローム浜松㈱

20.0

 6.7 ※3

13.2

5.0

0.0

0.0

 

ローム・ワコー㈱

16.7

3.6

2.0

12.2

2.3

0.0

0.0

 

ローム・アポロ㈱

15.6

1.8

1.4

8.2

3.4

2.4

0.0

 

ローム・メカテック㈱

37.5

12.2

9.8

14.7

0.0

0.0

0.0

 

ラピスセミコンダクタ㈱

7.7

24.7

28.6

13.4

6.3

0.0

0.0

 

 

会社名

中途採用の実績(人)

男女の賃金の差異(%)

摘要

全労働者

正規社員

 

非正規社員

男性

女性

管理職

非管理職

ローム㈱

3

0

67.0

67.5

100.3

72.7

51.9

※5

※6

ローム浜松㈱

2

0

63.6

65.2

69.1

44.5

 

ローム・ワコー㈱

0

1

70.2

70.4

76.7

67.1

 

ローム・アポロ㈱

0

0

77.8

78.6

79.0

79.7

64.1

 

ローム・メカテック㈱

3

1

62.3

64.8

66.0

76.3

 

ラピスセミコンダクタ㈱

5

2

85.1

86.8

93.3

93.7

 

 

 

会社名

平均勤続勤務年数(年)

育児休業取得率(%)

労働者一人当たりの一月当たりの平均残業時間(時間)

有給休暇

取得率

(%)

摘要

男性

女性

男性

女性

ローム㈱

13.5

12.3

78.1

100.0

13.7

84.2

 

ローム浜松㈱

10.7

7.8

87.5

100.0

32.1

87.5

 

ローム・ワコー㈱

17.0

15.8

92.3

100.0

15.9

72.0

 

ローム・アポロ㈱

12.1

7.5

76.0

100.0

16.3

89.0

 

ローム・メカテック㈱

17.9

11.8

100.0

25.1

74.3

 

ラピスセミコンダクタ㈱

18.1

14.1

70.0

100.0

15.9

80.7

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

※2.女性労働者の割合は、労働者の大半を占める技術系社員となる理工系人財の女性比率の少なさが影響しております(文部科学省「学校基本調査」参照)。

※3.ローム浜松㈱の採用における競争倍率では、社員登録されるまで性別情報を取得していないため全体の競争倍率を記載しています。

※4.女性管理職比率は、多様性確保の観点からも課題と捉え、連結並びに各社ごとの目標値を設定し対応を実施しております。

※5.ローム㈱の正規社員における男女の賃金の差異の主な要因は、男女の職種別人数比率の差異によるものであります。

※6.ローム㈱の非正規社員における男女の賃金の差異の主な要因は、男女の雇用形態別人数比率の差異によるものであります。

 

使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度については、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (8) 役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しております。

 

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティ

①ガバナンス

当社グループは、社会の変化を的確に捉え、お客様をはじめとする世界中のステークホルダーの皆様から選ばれる企業を目指し、「企業価値」を更に向上させるべく、創業当時より「企業目的」「経営基本方針」などの目的・方針を具現化し、サステナビリティの取り組みを進めています。

また、国連グローバル・コンパクト(UNGC)(※1)に加盟してUNGCの10原則を支持し、当社の製品・技術・サービスにより社会課題の解決(SDGs)(※2)に貢献しています。さらに、社会的責任に関する国際規格「ISO26000」(※3)などの国際ガイドラインに準拠するとともに、「責任ある企業同盟(RBA)による行動規範」(※4)を遵守しています。

そして、この目的・方針及び国際規範を基盤として、ステークホルダーごとに持続可能な社会に向けた対応を明言した「ロームグループ サステナビリティ方針」を定めています。

当社のサステナビリティ推進体制は、取締役会の監督のもと、経営及び執行の各階層における意思決定及び実行機能を明確化した体制として構築しております。

経営レベルでは、サステナビリティ経営委員会を設置し、年間4回の開催の中で、当社グループにおける重要なサステナビリティ課題の特定、基本方針、方向性及び中長期目標の検討を行っております。同委員会は、これらの方針に基づく各施策の進捗状況について定期的にモニタリングを行い、必要に応じて改善を指示しております。取締役会は、サステナビリティ経営委員会における審議内容及び報告を踏まえ、サステナビリティに関する重要事項について審議・決定を行うとともに、その実効性を監督しております。

執行レベルでは、EHSS統括委員会を中心として、環境(Environment)、健康・衛生(Health)、安全(Safety)、サステナビリティ(Sustainability)に関する取り組みを統括しております。同委員会は、サステナビリティ担当取締役のもと、執行役員及び各事業本部責任者を構成員として、海外拠点を含むグループ全体での施策推進を担っております。また、同委員会は、リスク管理・事業継続、サプライチェーン、労働、倫理、安全衛生、環境、情報及び品質の8つのマネジメントシステムを所管し、各領域におけるPDCAサイクルの運用状況を継続的に確認するとともに、重要なリスク及び課題については経営レベルへ報告しております。これらの取り組み状況は、サステナビリティ担当取締役を通じて取締役会へ報告され、全社的なリスク管理及び内部統制の枠組みの中で統合的に管理されています。事務局であるサステナビリティ推進室は、各マネジメントシステムの活動の進捗及び課題を集約し、全社的なサステナビリティマネジメントの高度化及び継続的な改善を推進しております。

なお、当社は株主の皆様との一層の価値共有を進めるため、取締役に対する業績連動型譲渡制限付株式報酬制度において、「温室効果ガス排出量」「ダイバーシティ&インクルージョン(グローバル女性管理職比率)」「ロームグループ従業員エンゲージメント」を業績評価指標の一つに採用しています。

当社の企業統治体制図は、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」に記載しています。

 

※1.国連グローバル・コンパクト(UNGC)

企業をはじめとする組織体が責任ある創造的なリーダーシップを発揮することによって持続可能な発展を実現することを目指した国際的なイニシアティブ。UNGCを支持する企業は、「人権」「労働」「環境」「腐敗防止」の4分野にわたる10原則を遵守することが求められます。

※2.SDGs

「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年に国連の193加盟国により採択された、2030年までに達成すべき持続可能な世界を実現するための国際目標。17のゴールと169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残されないことを誓っています。

※3.ISO26000

国際標準化機構(ISO)から発行された社会的責任に関するガイダンス規格。様々な組織体から社会的責任を果たすための手引きと位置付けられています。

※4.責任ある企業同盟(RBA)による行動規範

電子機器メーカーや納入先となる自動車、玩具、飛行機、IoTテクノロジー企業により構成される団体が策定した規範。「労働」「安全衛生」「環境」「倫理」とこれらに関連した「マネジメントシステム」から構成されています。

②戦略

当社グループは、将来にわたって環境・社会課題を解決し、ステークホルダーから選ばれ続ける会社となることを目指して「パワーとアナログにフォーカスし、お客様の省エネ小型化に寄与することで、社会課題を解決する」という経営ビジョンを2020年から掲げています。2021年4月には「ロームグループ環境ビジョン2050」を定め、温室効果ガス排出量実質ゼロ、ゼロエミッションを宣言しました。また、社会と当社の持続的成長に必要なサステナビリティ重点課題(マテリアリティ)を再特定し、その中から中期視点で達成すべき具体的な指標を、中期経営計画「MOVING FORWARD to 2025」の非財務目標として設定しています。2025年11月に策定した第2期中期経営計画「MOVING FORWARD to 2028」に伴い、重点課題の見直しを行った結果、「4.従業員のエンゲージメント強化」を「4.主体的なキャリア形成を支える人財育成基盤の強化」へ変更しています。

サステナビリティ

重点課題

リスク

機会

目指す姿

具体的な目標

1.持続可能な技術の強化、革新的な製品の開発、供給

・省エネ・小型化に寄与する製品の開発停滞による売上の低下

・省エネ・小型デバイス開発競争の激化

・新興国を含む競合の台頭によるマーケットシェアの低下

・顧客の要求品質を満たさないことによる品質の低下

・再生可能エネルギーの導入に伴う太陽光パネル向けなど産業機器市場向け売上の拡大

・省エネ化のニーズの高まり、電子機器の高機能化に伴う電子部品搭載点数の増加

・xEV市場の新車販売台数拡大による電子部品需要の高まり

・省電力化を実現する技術開発・供給を通じて、エネルギー問題の解決に貢献する

・デバイスの小型化を通じて、材料、廃棄物の削減に貢献することで地球環境負荷を最小限に抑制する

・交通事故を起こさない車を生み出す技術開発を推進する

・省エネ製品の開発、市場への供給による貢献

・小型化製品の開発供給による貢献

・機能安全を追求した製品の開発供給による貢献

2.気候変動への対応(※)

・カーボンプライシング導入によるコスト増加

・顧客の省エネ・GHG削減に寄与する製品の需要の高まり

・省エネ推進によるコスト減少

・低炭素・循環型・自然共生社会の実現に貢献できる製品・サービスを開発・普及させる

・当社グループの事業活動が与える地球環境への負荷を極力低減する

・温室効果ガス排出量削減

・エネルギー消費量削減

・再生可能エネルギーの導入促進

3.資源の有効活用

・資源不足(希少金属、水など)に伴う材料価格の高騰や生産活動の制限

・廃棄物削減、リサイクル、エネルギー供給源の見直しによるコスト削減

・環境対策先進企業としてのブランド価値の創出

・循環型経営につながる事業基盤を構築する

・水資源の有効活用

・廃棄物量の削減

(変更前)

4.従業員エンゲージメントの強化

 

 

 

 

(変更後)

4.主体的な

キャリア形成を支える人財育成基盤の強化

(変更前)

・従業員エンゲージメント低下による

-生産性の低下

-離職率の増加

-顧客満足度の低下

(変更後)

・スキルの不一致や人財配置の最適化不足、並びに能力開発の不十分による

-事業成長の停滞、イノベーション創出力の低下

-組織の競争力低下

-人財流出の増加

・従業員エンゲージメント向上による組織力の向上

・優秀な人財の獲得・維持

・従業員の能力・自律性を高めることによる生産性の向上

(変更前)

・当社グループで働く従業員が、失敗をおそれず社会・企業の成長のために挑戦できる職場環境を実現する

(変更後)

・環境及び育成体制の整備により、当社グループで働く従業員が、主体的なキャリア形成を通じて価値を発揮できる人財となることを目指す

(変更前)

・チャレンジを生み出す風土の醸成

・働きがいの向上

・従業員エンゲージメントスコアの改善

(変更後)

・チャレンジと成長を生み出す環境の整備

・人的資本基盤の強化

・人財の能力開発と活用による組織力の向上

5.ダイバーシティの推進

・旧来型人事制度・企業風土の改革の遅れによる

-定着率の低迷

-イノベーションの減退

-エンゲージメントと生産性の低下

-レピュテーションリスクの増大

・優秀な人財の獲得・維持

・ダイバーシティ経営推進による競争力の強化

・新たなイノベーションの創出

・広い視野で主体的に物事を考え、新たな価値を創造できる人財を増やす

・女性活躍の推進

・グローバルレベルでの能力開発と人財配置

6.従業員の健康と安全の確保

・労働災害、業務上疾病の発生による従業員への悪影響

・労働環境が改善しないことによる従業員エンゲージメントの低下

・労働環境改善による生産性の向上

・人財の確保・モチベーションUP

・従業員が安全に、かつ心身ともに健康に働くことができる職場環境を実現する

・安全な職場の確保

・健康経営の推進

7.コーポレートガバナンスの強化

・法令違反及び企業倫理違反等による不祥事の発生

・ESG投資の増加等による株主からのマネジメント評価の厳格化

・強固なガバナンス体制の確立による意思決定の透明性の向上

・強固な財務基盤による経営の安定性の確保と変化への適切な対応

・企業価値向上に向けた強固な経営基盤を構築する

・取締役会の多様性の確保

・中長期的企業価値向上に向けた報酬制度の見直し

・経営の実効性の担保

8.リスクマネジメント

・大規模災害の増加(地震、洪水、台風、火災など)

・セキュリティ違反による情報漏えいやサイバー攻撃への対応の遅れ

・他社の保有する特許権等の知的財産権侵害などの法的訴訟

・リスクの変容に対応したリスク管理体制の構築による、事業継続と事業成長の実現

・従業員と家族の安全確保・事業継続のために、将来予想される危機に対して有効に機能するシステムを構築する

・BCM体制の強化

9.持続可能なサプライチェーンマネジメント

・生産拠点の稼働停止や稼働率の低下による顧客への安定供給の停止

・国際情勢の変化による、海外企業との取引停止や希少金属などの材料供給停止

・サプライチェーン上の人権侵害や使用禁止物質の調達によるコンプライアンス違反

・持続可能な原材料調達によるレジリエンスの向上

・パートナー企業と共に、未曽有の事態にも対応でき、かつ高品質な商品を社会に提供するサプライチェーンを構築する

・BCM体制の強化

・グリーン調達の推進

・CSR調達活動の推進

10.製品安全・品質の強化

・品質管理体制の不備による品質トラブルの発生と顧客の離反

・法令違反による信用低下

・徹底した安全・品質管理による顧客満足度の向上

・顧客ニーズに即した新しい商品提供による販売機会の拡大

・顧客のニーズにこたえる製品品質を確保し、顧客に選ばれる商品・サービスを生み出す

・フロントローディングによる品質保証の体制構築と定着

・顧客視点を取り入れた適正品質の実現

※詳細は「(2)気候変動」に記載しています。

 

③リスク管理

上記のサステナビリティ重点課題(マテリアリティ)と中期目標は、外部評価の結果やISO26000などの国際ガイドライン・規範、社内外のステークホルダーの皆様との対話から頂いたご要望等を総合的に分析・検証した上で定めています。また、特定に当たっては、本業による社会的課題の解決(CSV)といった、機会につながる課題と、事業活動が社会に及ぼすネガティブなインパクトを把握し、ステークホルダーに与える負荷を軽減するといったリスクの観点から次のプロセスで評価・分析・検証を行っています。

 

Step1:重点課題候補の抽出

当社グループの企業理念や行動指針、ビジネスモデルを踏まえ、国際的なCSRガイドラインであるISO26000やGRIスタンダード、持続可能な開発目標(SDGs)や、DJBICI、MSCI、FTSE、Sustainalytics等のグローバルに代表的なESG評価機関による評価結果をベースに、重点課題候補を抽出。

 

Step2:ステークホルダー視点での評価

当社グループの企業活動に関わりが深いステークホルダーとしてお客様、サプライヤー、機関投資家、地域社会、従業員の5つのグループを選定。各検討課題候補について、ステークホルダーの視点からの重要性をアンケート調査を通じて確認し、結果を分析。

 

Step3:重点課題の特定と優先順位付け

当社グループが取り組むべき重要な課題の特定と優先順位付けを、社会の持続可能性への影響だけでなく、グループの企業価値向上の両視点から実施。「ステークホルダーからの期待」「当社グループが社会に及ぼす影響」の2つの側面から、当初重点課題候補として抽出された35項目(E:11項目、S:17項目、G:7項目)の重要度合いをマッピングして整理し、その結果、特に重要な課題10項目を特定。

 

 

Step4:承認

全取締役とそれに準ずる権限を持つ責任者から構成されるCSR委員会(2020年当時)※にて承認。

※2022年4月より取締役会及びサステナビリティ経営委員会とEHSS統括委員会による新ガバナンス体制に変更。

 

EHSS統括委員会は、サステナビリティ担当の取締役ならびに、執行役員及び事業本部責任者を各マネジメントシステムの責任者として構成し、環境(Environment)、健康・衛生(Health)、安全(Safety)、サステナビリティ(Sustainability)に関連するマネジメントシステムの運用を統括しています。同委員会は、これらの運用状況について取締役会に適宜報告・相談を行うとともに、取締役会から監督・指示を受けています。

EHSS統括委員会の傘下に、リスク管理・事業継続、サプライチェーン、労働、倫理、安全衛生、環境、情報、品質の各マネジメントシステムを推進する体制を構築し、それぞれ担当する分野に関して発生する経営上の諸問題やリスクに対し、その対策・指導・解決に努め、適切に管理しています。特定しているサステナビリティ重点課題(マテリアリティ)についても、該当するマネジメントシステムにて取り組みを進めています。また、その進捗はEHSS統括委員会に定期報告し、EHSS統括委員会にて取り組み実績の評価・監督を行います。この体制を通じて、会社全体でサステナビリティ重点課題(マテリアリティ)の達成に向けた活動を推進してまいります。

さらに、当社では業務執行上発生する可能性のある重要なリスクを抽出・分析・統括管理するリスク管理・BCM委員会も組織しています。突然の自然災害等不測の事態の発生に対してもその影響を回避又は極小化し、結果として事業の存続を可能とするため、リスク管理・BCM委員会において、各リスクの主管担当部署の活動状況を検証するとともに、BCPを策定し、あらゆる事前対策や準備に務めるよう、グループ全社に徹底をはかります。

 

④指標及び目標

当社グループが特定したサステナビリティ重点課題(マテリアリティ)には、本業による社会的課題の解決(CSV)といった、機会につながる課題と、事業活動が社会に及ぼすネガティブなインパクトを把握し、ステークホルダーに与える負荷を軽減するといったリスク対応としての課題があり、それぞれに目標を設定しています。目標及び実績は以下のとおりです。

 

 

1.持続可能な技術の強化、革新的な製品の開発、供給

取組背景・課題

「脱炭素」は全世界共通の達成しなければならない課題です。その課題達成に向けて、世界中で、電気自動車や再生エネルギーの活用など、環境負荷の大幅軽減に向けた技術革新が進んでいます。一方、自動運転などの技術が社会に広く浸透するに伴い、安全性の確保も大きな課題となってきています。当社の強みは「パワー」「アナログ」技術です。これらの技術を活用し、付加価値のある新たな技術・製品を開発・提供することで、地球環境問題、そして安全な社会の実現に貢献してまいります。

テーマ

①省エネ製品の開発、市場への供給による貢献

②小型化製品の開発供給による貢献

③機能安全を追求した製品の開発供給による貢献

達成目標

(達成年度:2025年度)

売上を社会貢献の総量として、売上高6,000億円※を達成する

※中期経営計画として2021年に設定した目標

2025年度目標と実績

及び

2026年度の目標

2025年度目標:4,400億円 / 実績:4,811億円 ⇒ 2026年度目標:5,100億円

 

 

2.気候変動への対応

取組背景・課題

気候変動に対する危機意識は、パリ協定の制定など、グローバル規模で高まりを見せています。またこのことを、決して他人事ではなく、私たちの事業活動そのものを脅かす課題であると強く認識し、2021年4月に「ロームグループ環境ビジョン2050」を策定しております。

地球環境をより良い状態で次世代へ引き継ぐために、当社グループでは製品を通じての課題解決はもちろん、事業活動全体での省エネルギー化の推進、再生エネルギーの導入をはかり、脱炭素社会実現に貢献してまいります。

テーマ

①温室効果ガス排出量削減

②エネルギー消費量削減

③再生可能エネルギーの導入促進

達成目標

(達成年度:2030年度)

①2030年に温室効果ガスを2018年度比50.5%以上削減する

②排出量原単位を2030年に、2018年度比45.0%以上削減する

③2050年に導入比率100%を目指し、再生可能エネルギー化を推進する

2025年度目標と実績

及び

2026年度の目標

①2025年度目標:6.8%増加に抑える(前年度比) 38.3%以上削減(2018年度比)

 2025年度実績:8.4%増加(前年度比) 37.4%削減(2018年度比)

 2026年度目標:6.4%増加に抑える(前年度比) 33.4%以上削減(2018年度比)

②2025年度目標:8.9%増加に抑える(前年度比) 44.1%以上削減(2018年度比)

 2025年度実績:1.0%増加(前年度比) 48.1%削減(2018年度比)

 2026年度目標:2025年度実績を維持、 48.1%以上削減(2018年度比)

③2025年度目標:54.0%以上

 2025年度実績:49.0%

 2026年度目標:50.0%以上

 

 

 

3.資源の有効活用

取組背景・課題

地球上の限りある資源を枯渇させず、将来に向けて持続可能な社会を創造していくためには、最小の資源やエネルギーで最大の効果を生み出すことのできる「循環型社会」の実現が求められます。当社グループにおいては、地球環境負荷を軽減する仕組み、生産技術を新たに構築することで、地球環境への負荷を最小限に抑制する、循環型経営を追求してまいります。

テーマ

①水資源の有効活用

②廃棄物量の削減

達成目標

(達成年度:2030年度)

①水の回収・再利用率を2019年度実績より5.5%向上する

②国内海外連結でゼロエミッション(再生資源化率99.0%以上)を目指す

2025年度目標と実績

及び

2026年度の目標

①2025年度目標:2024年度実績を維持、2019年度実績より4.6%向上

 2025年度実績:1.8%向上(前年度比) 6.4%向上(2019年度比)

 2026年度目標:6.4%向上(2019年度比)

②国内連結  2025年度目標:ゼロエミッションの継続

       2025年度実績:達成

       2026年度目標:ゼロエミッションの継続

 海外連結  2025年度目標:96.7%以上

       2025年度実績:97.0%

       2026年度目標:95.0%以上

 国内外連結 2025年度目標:98.6%以上

       2025年度実績:98.8%

       2026年度目標:98.0%以上

 

本項目は2025年11月策定の第2期中期経営計画に伴い、重点課題の見直しを行った結果、変更しています。

(変更前)4.従業員エンゲージメントの強化

(変更後)4.主体的なキャリア形成を支える人財育成基盤の強化

取組背景・課題

(変更前)

経営ビジョンに掲げた社会課題を解決する会社になるためには、当社グループの従業員一人ひとりが活き活きと働くことができる会社でなくてはなりません。そのためには様々なライフスタイル・ライフステージに身をおく従業員一人ひとりが、働きやすく、成果を上げることができる環境を整えることが重要です。当社グループは従業員とのエンゲージメントの強化を通じて、あらゆる職場で失敗をおそれず果敢に挑戦し続ける企業風土の醸成と、挑戦を促す職場環境の整備に取り組んでまいります。

(変更後)

経営ビジョンに掲げた社会課題を解決する企業となるためには、当社グループの持続的成長を支える人財の育成と、従業員と企業の相互成長の実現が不可欠です。そのため、従業員の成長を企業価値の向上につなげ、その成果を個人へ還元する人的資本経営を推進していく必要があります。また、多様なキャリア志向に応じた成長機会の提供や、挑戦を後押しする仕組みの整備を通じて、自律的に学び続ける人財の育成が重要です。当社グループは、人財育成と相互成長の促進を通じて、個人と組織の成長が好循環する基盤の構築に取り組んでまいります。

テーマ

(変更前)

①チャレンジを生み出す風土の醸成

②働きがいの向上

③従業員エンゲージメントスコアの改善

(変更後)

①チャレンジと成長を生み出す環境の整備

②人的資本基盤の強化

③人財の能力開発と活用による組織力の向上

達成目標

(達成年度:2025年度)

①世界で通用する次世代リーダー、プロフェッショナル人財を育成する制度を確立する

②-1.新常態において、従業員の志向やライフスタイルに適応した選択型サービスを提供する

②-2.配属後のミスマッチをなくすことでパフォーマンスの最大化をはかるため、各部門における求人に関する職務記述を明文化する

②-3.人事基幹システム内で、従業員の能力・期待・経験・資格等をデータ化し、適正な採用・配置に活用する仕組みを構築する

③ワールドワイドでのエンゲージメントサーベイ(※)を導入し、スコアを毎年改善、業界平均以上を目指す

※当社グループでは、WTW(ウイリス・タワーズワトソン)の従業員エンゲージメント調査を通して、エンゲージメントスコアを管理しております。

2025年度目標と実績

及び

2026年度の目標

①  2025年度目標:経営と組合の対話を通じて、よりチャレンジを促し、成果に報いる人事評価制度の構築を目指す。

また、当社グループを牽引する幹部従業員に対して、会社への貢献をより意識した競争力高い人事報酬制度を導入する

2025年度実績:・本社及び国内グループ幹部従業員に対し、グループ統一の人事報酬制度を導入

・本社管理職向けの賞与制度を見直し、より個人の成果に応じた設計に見直し

・会社への貢献成果により報い、時代に即した新しい人事給与制度の構築に向け、従業員組合との協議を開始

2026年度目標:・海外グループ会社の主要ポジションを特定し、ガバナンスを強化し、グループ統一の制度導入の基盤とする

・新たな人事給与制度の構築に向けた組合協議を継続し、導入までのロードマップを完成する

②-1.2025年度目標:従業員組合との対話を通じて、今の環境下でより必要とされる福利厚生施策を検討・実行する

2025年度実績:・全国内グループ会社へ福利厚生パッケージサービス「ベネフィットステーション」展開

・「遺族・家族生活保障年金」及び「業務上・通勤途上災害特別給付金」について、全グループ会社で支給金額をローム基準に統一

2026年度目標:国内グループ会社の全従業員が、ライフスタイルやキャリアステージに応じて公平に活用できる福利厚生制度の構築を目指す。

福利厚生を生活支援にとどめず、従業員一人ひとりの自立・健康・学び・成長を支える基盤と位置付け、安心して挑戦できる職場環境づくりに資するメニューを検討する

②-2.2025年度目標:達成目標に沿って作った体制を維持継続

2025年度実績:各部門へのヒアリングを丁寧に行い、求められる役割や期待値を具体的に整理した上で、職務記述を明確にした求人を作成

2026年度目標:グループ統一の採用基準を策定。適材適所のアサインメントを通じて、従業員が能力を最大限発揮し成長を実感できる環境を整えることで、個人の働きがいと組織成長を両立させる

②-3.2025年度目標:可視化されたデータに基づき、全社サクセッションプランを幹部層から構築する

2025年度実績:部門長以上ポジションの本命、緊急時代行者、次世代候補を可視化

2026年度目標:部門長以上ポジションの候補者準備度を測るスケールを制定し、よりタイムリーな人財登用、人財に適した育成支援を行うための土台づくりを行う

③   2025年度目標:従業員のエンゲージメント向上に寄与する活動を、あらゆる機会を使って検討し、実施する

2025年度実績:組織健康度調査を実施し、改善すべき注力指標を特定。HRビジネスパートナーを中心に改善支援を実施

2026年度目標:組織健康度向上に寄与する活動を、あらゆる機会を使って検討し、実施する

 

 

5.ダイバーシティの推進

取組背景・課題

世界各地に生産・販売拠点を有する当社グループでは、様々な国籍、また多様なバックグラウンドを持つ従業員が集まっています。これらの多様な人財が個性・能力を発揮し、「ONE ROHM」としてチームワークを発揮することで、イノベーションが創出され、社会課題の解決につながる商品の提供が可能となります。また、そのためには、性別や国籍等にとらわれず、主体的に物事を考え、広い視野に立って異なる文化や思想・考えを受け入れ、新たな価値をも創造できるグローバルマインドを持った従業員の人財開発が不可欠です。この考え方から、当社グループはダイバーシティ推進を重要な経営課題と特定しました。誰もが自身の能力を最大限発揮できるよう、施策を講じてまいります。

テーマ

①女性活躍の推進

②グローバルレベルでの能力開発と人財配置

達成目標

(達成年度:2025年度)

①2025年に当社グループ全体の女性管理職比率を15.0%にし、2030年には20.0%を目指す

②-1.当社グループ全体での人財開発体系を確立する

②-2.キャリアプランの充実や適切な人財配置、多様な人財の管理・登用を推進するため、混在する人事システムを統合し、グローバルシステムとしてグループ内に展開する

②-3.評価・報酬・昇進昇格・配置における戦略的データを蓄積する

2025年度目標と実績

及び

2026年度の目標

①   2025年度目標:15.0%

   2025年度実績:13.8%

   2026年度目標:15.0%

②-1.2025年度目標:これまでの選択式研修に加え、より事業部に密着し対象者とコンテンツを吟味した研修体系を構築する

2025年度実績:マーケティング本部と連携し、BtoBマーケティング研修を実施。35名が参加

2026年度目標:グループ一体化教育に向けた基盤となる、国内グループ製造関連の再編に伴う新体制下における人財要件を再定義する

②-2.2025年度目標:国内グループ会社全社の人事基幹システムの統合と、制度の統一化を目指す

2025年度実績:国内主要グループ会社に人事基幹システムを導入。人財情報の一元管理を実現

2026年度目標:人財の流動性を高め、グループ全体の組織力と価値創出力の向上を実現するため、グループ会社間のシステム統合をさらに推進する

②-3.2025年度目標:全社横断的なタレントレビュー機会を設けるとともに、主要ポストの後継者状況を可視化し、計画的育成を実践する

2025年度実績:経営人財会議を定例化し、マネジメントレビューの仕組みを整備。

国内部門長以上ポジションの本命、緊急時代行者の可視化と共に、次世代候補を可視化

2026年度目標:次世代人財向けタレントパイプライン強化のため、非管理職層の次世代リーダー育成の新たな仕組みを構築し、早期からの活躍を支援する

 

 

 

 

6.従業員の健康と安全の確保

取組背景・課題

労働現場における災害の発生は、従業員の生命を脅かし、また事業継続性にも影響を及ぼすおそれがあります。このため、当社グループは、すべての従業員、また業務に携わるステークホルダーが安全に働くことができる職場を実現することが、従業員の命や人権を守る上で重要だと捉えています。さらに、従業員一人ひとりが心身ともに健康で活き活きと働き、自身の能力を最大限に発揮するためには、従業員が心身ともに健康である必要があります。これらの考え方から、当社グループは、安心・安全で衛生的な職場の確保を重要な経営課題だと認識し、快適で安心して働ける職場環境づくりと、心身の健康の保持・増進に積極的に取り組んでまいります。

テーマ

①安全な職場の確保

②健康経営の推進

達成目標

(達成年度:2025年度)

①当社グループでの休業災害件数「0件」を達成・維持する

②-1.当社グループ一体となった健康経営推進体制を確立する

②-2.「ヘルスアップチャレンジ7」による健康度向上(4項目以上達成者65.0%以上)

②-3.心身の健康状態の向上によるプレゼンティーズムの改善をはかる

2025年度目標と実績

及び

2026年度の目標

①   2025年度目標:重篤災害(※1)「0件」

2025年度実績:重篤災害「0件」

2026年度目標:当社グループでの重篤災害「0件」

②-1.2025年度目標:当社グループ各社にて「ヘルスアップチャレンジ7(※2)」のいずれか2項目以上の改善に向けた目標設定と取り組みの実施

2025年度実績:当社グループ各社においてそれぞれ2項目以上の目標設定と取り組みを実施済

2026年度目標:当社グループ各社にて個人の健康意識と行動及び組織の風土改善のための施策を1つ以上実施する

②-2.2025年度目標:「ヘルスアップチャレンジ7」睡眠・運動の改善  睡眠で休養がとれている人:55.7%以上、運動習慣者率:70.0%以上

2025年度実績:睡眠で休養がとれている人:55.1%、運動習慣者率:66.5%

2026年度目標:ワークエンゲージメントの調査及び次年度に向けた改善施策の実施

②-3.2025年度目標:プレゼンティーズム(※3)による労働生産性損失率を前年度より改善(20.0%以下)

2025年度実績:プレゼンティーズムによる労働生産性損失率:22.8%

2026年度目標:プレゼンティーズムによる労働生産性損失率を前年度より改善(22.8%以下)

※1.死亡に至る可能性若しくは身体に欠損や障害が残る可能性があると判断された場合及び、入院が必要と判断される場合

※2.ヘルスアップチャレンジ7

睡眠・ストレス・運動・食生活・飲酒・禁煙・コミュニケーションの健康に関する7項目について一人ひとりが一つでも多くクリアするために取り組むことで、プレゼンティーズムの改善、Well-beingの実現を目指すプログラム

※3.プレゼンティーズム

心身の不調により、出社しているが生産性が低下している状態

 

 

 

7.コーポレートガバナンスの強化

取組背景・課題

企業活動全体が社会のルールを守り、多様なステークホルダーの期待にこたえるには、経営の透明性を確保しつつ、競争力の強化を目指したコーポレートガバナンスの充実が必要です。そのためには、取締役会等の役割・責務を明確にし、迅速な意思決定を行うとともに、独立・客観的な立場による社外取締役を活用することで、経営の執行と監督の分離を進め、取締役会による監視・監督機能を強化することが欠かせません。当社グループは、コーポレートガバナンスの強化をはかり、持続的な成長と企業価値・株主価値の向上を目指してまいります。

テーマ

①取締役会の多様性の確保

②中長期的企業価値向上に向けた報酬制度の見直し

③経営の実効性の担保

達成目標

(達成年度:2025年度)

①-1.女性又は外国人役員比率を10.0%にする

①-2.独立社外取締役の人数を、過半数に引き上げる

②中期経営計画(財務・非財務目標)に連動した報酬制度を導入

③外部機関による評価を3年に1回実施する

2025年度目標と実績

及び

2026年度の目標

①-1.2025年度目標:女性又は外国人の取締役会に占める割合を維持・向上(2024年度実績:計27.2%)

2025年度実績:計20.0%(女性役員比率:10.0%、外国人役員比率:10.0%)

2026年度目標:取締役会の多様性の維持・向上

①-2.2025年度目標:独立社外取締役の人数を過半数に引き上げる

2025年度実績:社外取締役比率:60.0%

2026年度目標:独立社外取締役の人数を過半数で維持

※本報告書に記載の各数値は、原則として当事業年度末(3月31日)時点の情報に基づいております。

ただし、役員の構成(社外取締役比率、女性役員比率、外国人役員比率)については、定時株主総会における選任を反映した最新の状態を示すため、第68期定時株主総会後の情報を基準としております。

②   2025年度目標:取締役報酬協議会において、導入した業績連動報酬の効果について来期に向け検証を行う

2025年度実績:中期経営計画(財務・非財務目標) に連動した報酬制度を運用

2026年度目標:第2期中期経営計画に連動した報酬制度を導入

③   2025年度目標:実効性評価における外部機関によるサポートの継続活用をするとともに、課題への対応等、外部機関活用の在り方を含めて質の向上をはかる

2025年度実績:外部機関を活用した第三者評価の分析・評価をもとに、取締役会の実効性に関する分析及び評価を取締役会において報告を実施

2026年度目標:実効性評価における外部機関によるサポートの継続活用をするとともに、課題への対応等、外部機関活用の在り方を含めて質の向上をはかる

 

 

 

8.リスクマネジメント

取組背景・課題

経済のグローバル化や社会の変化とともに、企業を取り巻くリスクが多様化するなか、事業に関する社内外の様々な不確実性を適切に管理することは、経営戦略や事業目的を遂行していく上で欠かせません。大規模な自然災害や事故、感染症等の流行等で被害を受けたとしても、重要業務が中断されないこと、また仮に中断しても可能な限り短い期間で復旧・再稼働することは、企業としての重要な責任です。当社グループは、「リスクマネジメント」を事業基盤の重要な経営課題と位置付け、業務及び業績に支障をきたすおそれのある事象を「リスク」として捉え、その発生を最小限に止めるとともに、事象が発生した場合でも円滑に事業継続・復旧を行うための対策に取り組みます。

テーマ

BCM体制の強化

達成目標

(達成年度:2025年度)

継続的なリスクの洗い出しを通じてBCP体制の強化をはかる

2025年度目標と実績

及び

2026年度の目標

2025年度目標:

・2024年度に実施した活動の継続

  2024年度に実施した活動:

・グループのリスクマネジメントに関する規定を最新に更新

・国内グループ会社において地震想定の一斉避難訓練を実施、避難時における課題を洗い出し、訓練マニュアルに反映

・本社において南海トラフ地震臨時情報発令時のBCP訓練を実施。また同様の訓練実施可能な汎用版ツールを国内グループ会社へ展開

・国内グループ会社に火災リスクアセスメント内容を展開、オンラインによる説明会を開催、生産エリア・付帯エリア・その他職場の3つのアセスメントツールが作成完了

・当社グループのBCMに関するマスターポリシーの策定

・自衛消防隊組織の再編を行い、地震を想定した一斉避難訓練を通して、避難誘導・救助・情報収集の機能強化をはかる

・国内グループ会社において南海トラフ地震臨時情報発令時のBCP訓練を実施

・工場棟全エリア、倉庫エリアを対象に国内グループ会社で火災リスクアセスメントを実施

 

2025年度実績:

・2024年度に実施した活動の継続

・当社グループのBCMに関するマスターポリシーのドラフト作成済み

・自衛消防隊組織の再編を行い、地震を想定した一斉避難訓練を通して、避難誘導・救助・情報収集の機能強化をはかった

・国内グループ会社において南海トラフ地震臨時情報発令時のBCP訓練を実施。本社では事前情報を与えずに初動対応力を確認するブラインド訓練を実施

・工場棟全エリア、倉庫エリアを対象に国内グループ会社で火災リスクアセスメントを実施

 

2026年度目標:

・当社グループのBCMに関するマスターポリシーを全社へ展開し、併せてガイドラインを策定

・自衛消防隊組織の再編を行い、地震を想定した一斉避難訓練を通して、避難誘導・救助・情報収集の機能強化をはかる

・サイバー攻撃発生時を想定したBCP訓練を実施し、情報システム障害発生時の初動対応力及び復旧体制の強化をはかる

・工場棟全エリア、倉庫エリアを対象に国内グループ会社で火災リスクアセスメントを実施

 

 

 

9.持続可能なサプライチェーンマネジメント

取組背景・課題

社会のニーズにこたえられる高品質な商品を安定的に世の中に送り出すには、強固な調達体制の確立と、重要なパートナーであるサプライヤーとの強いパートナーシップの構築が欠かせません。

また、昨今事業継続リスクの脅威となっている自然災害や感染症に備え、高品質な商品を社会に提供するためには、サプライヤーと共に品質・安全・環境・人権・BCMの点から、当社グループを取り巻くすべてのサプライヤーを総合的にマネジメントできる体制を構築し、サプライチェーン全体での経営品質を向上させることが不可欠です。

サプライヤーと共に、「相互信頼・相互繁栄」の概念のもと、高品質な商品を社会に提供するため、社会からの期待にこたえる調達体制の確立、そして健全なサプライチェーンの構築に取り組みます。

テーマ

①BCM体制の強化

②グリーン調達の推進

③CSR調達活動の推進

達成目標

(達成年度:2025年度)

①-1.購買先活動総合評価実施済みのサプライヤーからの購入比率90.0%以上

①-2.Tier1サプライヤーの生産拠点調査100.0%

①-3.重要サプライヤーの有事対応における事前合意率100.0%

②環境管理体制自己評価合格率100.0%

③CSRセルフアセスメント結果B以上のサプライヤー※からの購入比率90.0%以上

※2025年度目標値については集計対象を材料系サプライヤーのみへと見直し

2025年度目標と実績

及び

2026年度の目標

①-1. 2025年度目標:94.5% / 実績:93.1%

①-2. 2025年度目標:100.0% / 実績:100.0% ⇒ 2026年度目標:前年度実績維持

①-3. 2025年度目標:100.0% / 実績:100.0%

②  2025年度目標:100.0% / 実績:91.7%

③  2025年度目標:90.0% / 実績:94.9% ⇒ 2026年度目標:評価B以上サプライヤーからの購入比95.0%以上

 

10.製品安全・品質の強化

取組背景・課題

「われわれは、つねに品質を第一とする。」という基本理念は、当社のものづくりの基本となっています。「品質」とはお客様の満足度を表わすものであり、当社グループでは、新製品の開発、生産システムの開発、原材料の購入、そしてすべての製造プロセスからお客様対応に至るまで、従業員全員がONE ROHMとして一丸となり、「つねに品質第一」を念頭に行動することで、企業目的を達成するよう日々努めています。この基本の考えを踏まえ、当社グループは製品安全はもちろんのこと、顧客満足度の向上を目指した取り組みを行ってまいります。

テーマ

①フロントローディングによる品質保証の体制構築と定着

②顧客視点を取り入れた適正品質の実現

達成目標

(達成年度:2025年度)

品質満足度スコア10.0%改善(2020年度比)

2025年度目標と実績

及び

2026年度の目標

2025年度目標:10.0%改善

2025年度実績:

・顧客からの総合スコア:9.0%改善

・「満足」「やや満足」の回答選択率:13.9%改善

(理由:製品品質に関わる「フロントローディング」と、品質不具合対応の「トップの関わり」「報告書の頻度・早さ」「報告書の内容・納得感」で高評価率が上昇。フロントローディング活動やお客様対応の改善活動が成果として出ている。)

・「不満足」「やや不満足」の回答選択率:0.6%増加

2026年度目標:次期調査(2027年度)に向けた、品質課題に対する深堀と取り組みの実施

 

 

(2)気候変動

①ガバナンス

2021年4月、地球環境課題に対する企業の社会的責任を果たすため、「ロームグループ環境ビジョン2050」を制定しました。また、2021年5月に発表した中期経営計画「MOVING FORWARD to 2025」においても、サステナビリティ重点課題(マテリアリティ)の一つとして「気候変動への対応」を挙げています。

当社では代表取締役社長が気候変動問題に対する最高責任を有し、気候変動問題への対応は、サステナビリティ担当の取締役が委員長を務めるEHSS統括委員会において審議、決議される体制を構築しています。その傘下には8つのマネジメントシステムを設けており、その一つである環境マネジメントシステムを担当する環境保全対策委員会は、執行役員(事業本部責任者)を委員長とし、積極的に気候変動への対応に取り組んでいます。委員会では、2030年中期環境目標を作成するとともに、その達成に向けた環境マネジメントの進捗状況や再生可能エネルギーの導入などを含む気候変動問題への対策に関する課題について審議しています。また、監査等委員である取締役は、EHSS統括委員会及び毎月開催される環境保全対策委員会に出席し、環境マネジメント全体の執行状況を継続的に監視・検証しています。

また、株主の皆様との一層の価値共有を進めるため、取締役に対する業績連動型譲渡制限付株式報酬制度において、「温室効果ガス排出量」を業績評価指標の一つに採用しています。

 

②戦略

当社では、「ロームグループ環境ビジョン2050」に基づき、半導体製品の効率改善や環境配慮型の事業体制構築などの気候変動対策を加速させるため、国際エネルギー機関(IEA)や国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)などが公表しているシナリオを参考にしながら、気候変動が自動車・産業・民生その他すべての分野の事業活動に与える影響を分析しました。具体的には、社会全体が脱炭素に向けて変革を遂げ温度上昇の抑制に成功する「1.5℃/2℃シナリオ」と、経済発展を優先し世界の温度上昇とその影響が悪化し続ける「4℃シナリオ」のそれぞれについて、2050年の気候変動が当社を取り巻くステークホルダー(政府・金融機関・投資家・サプライヤー・顧客)とその事業活動に関係するバリューチェーン(コーポレート・研究開発・調達・製造・販売)にどのような影響を及ぼすのかを検討しました。

シナリオ

参考情報

移行リスク

機会

1.5℃/2℃シナリオ

Sustainable Development Scenario(SDS)

Net Zero Emissions by 2050 Scenario(NZE)

4℃シナリオ

Stated Policies Scenario(STEPS)

物理リスク

1.5℃/2℃/4℃シナリオ

代表的濃度経路(RCP)

共有社会経済経路(SSP1/5)

※1.出典:IEA「World Energy Outlook(WEO)2021」

※2.出典:IPCC「第5次評価報告書」

 

 

イ.リスクと機会別財務インパクト

上記2つのシナリオ分析に基づき特定した気候関連のリスクと機会の項目、重要度、蓋然性及び当社グループの事業活動に与える財務的な影響を以下のとおり評価しています。

 

※1.重要度:「高」「中」「低」の程度は、気候関連のリスクと機会の「発生可能性」と「影響の程度」を勘案して評価しています。

※2.発生時期:「短期」は2026年、「中期」は2027年~2030年、「長期」は2031年~2050年での発生を見込んでいます。

※3.影響度:「小」は10億円以内、「中」は10億円超100億円以内、「大」は100億円超の財務的なインパクトを見込んでいます。なお、試算が困難であるリスク・機会の影響度については、項目における定性評価に留め、「-」として表示しています。

 

ロ.気候変動への対応策

特定されたリスク・機会とそれらの影響に鑑み、種々の対応策を講じることにより経営の強靭化をはかっていきます。具体的には、リスク低減のため、サプライヤーを含めバリューチェーン全体における温室効果ガス排出量の削減に向けた取り組みを継続的に実施するとともに、BCP対策の強化などを推進していきます。また、特定された機会の最大化をはかるため、xEV向け部品などの脱炭素化に寄与する製品や、空調向け製品の研究開発・販売などを強化していきます。

※1.PFC=「Perfluorocarbon(フッ素化合物)」

※2.CDP=「Carbon Disclosure Project」国際環境非営利団体CDPによる環境に関する調査

※3.LCA=「Life Cycle Assessment」

 

 

③リスク管理

当社では、EHSS統括委員会の傘下のリスク管理・事業継続マネジメントシステムにおいて、事業継続に関わるすべての重要なリスクを統括管理しています。その中でも、著しいリスクに特定された「気候変動」について、2021年度には、グループ全社を巻き込んだプロジェクトを立ち上げ、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)(※)のフレームワークに沿って複数のシナリオにおけるリスクを抽出・分析しています。この「気候関連」のリスクを物理リスクと移行リスクに分類し、物理リスクに関してはリスク管理・事業継続マネジメントシステム、移行リスクに関しては環境マネジメントシステムが主体となり、事業部を含む全社各部門が横断的に参画するリスク管理・BCM委員会及び環境保全対策委員会がその影響度と発生可能性を勘案して重要リスクを洗い出し、分析・評価の上、対応方針を決定・実施する体制を構築しています。

さらに、両委員会は、リスク管理体制の監督を行うとともに、気候変動に関するリスクを各マネジメントシステムの責任者で構成されるEHSS統括委員会へ報告し、リスクが顕在化した場合に備えた事業継続計画(BCP)の策定とグループ全社への周知徹底をはかっています。

 

※ TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)

金融安定理事会(FSB)により、気候関連の情報開示及び金融機関の対応方法を検討する目的で設立された組織。企業等に対して気候変動関連リスク及び機会に関する「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」を把握・開示することを推奨しています。

 

 

④指標と目標

当社は、2021年4月に策定した「ロームグループ環境ビジョン2050」に基づき国内外で環境経営を推進しており、2050年までに「温室効果ガス排出量実質ゼロ」及び「ゼロエミッション」を目指しています。また、中期経営計画「MOVING FORWARD to 2025」において、「国内外のすべての事業活動で使用する電力を2050年度に100%再生可能エネルギー電源由来とする」計画を公表しました。

この中期経営計画に基づき、再生可能エネルギーの導入量を段階的に引き上げており、事業活動で使用する電力における再生可能エネルギー導入比率を2030年に65%、2050年に100%達成を目標としています。2025年度においてはラピスセミコンダクタ㈱宮崎工場、宮崎第二工場の再生可能エネルギーを導入し、累計50.1%の導入率となりました。

また、2030年環境目標は、「ロームグループ環境ビジョン2050」に掲げる「気候変動」「資源循環」「自然共生」の3つの重点課題ごとに策定しました。「気候変動」については、「事業活動に伴う温室効果ガス排出量(スコープ1、2)を2030年度に2018年度比で50.5%以上削減する」「温室効果ガス排出量原単位(スコープ1、2)を45%以上削減する」「販売した製品の使用による排出量(スコープ3:カテゴリー11)を2030年度に2018年度比で15%以上削減する」という目標を定めています。

 

これらの目標が、パリ協定の「2℃目標」を達成する上で科学的な根拠がある(1.5℃水準)と認められ、2022年2月に「SBTi(Science Based Targets initiative)」より認定を取得しています。また、2022年4月には、事業で使用する電力を100%再生可能エネルギーとすることを目指す国際企業イニシアティブ「RE100(100% Renewable Electricity)」(※)に加盟しました。さらに、気候変動のみならず、水の回収率の向上や廃棄物排出量原単位に関する目標を掲げて、資源循環の推進などにも取り組んでいます。

 

※ RE100(100% Renewable Electricity)

The Climate GroupがCDPとのパートナーシップのもとで主催し、We Mean Business連合の一部としても運営している国際企業イニシアティブ。日本では2017年より日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)が、RE100の公式地域パートナーとして日本企業の参加と活動を支援しています。

 

<再生可能エネルギーの導入実績・計画>

導入実績(一部導入含む)

導入計画(全量、一部含む)

2017~2025年度

2026~2030年度

・ローム㈱

京都本社工場(一部)、京都駅前ビル、新横浜駅前ビル

 

[国内生産拠点]

・ローム・アポロ㈱

筑後工場、行橋工場、広川工場

・ローム浜松㈱

・ローム・ワコー㈱

・ラピスセミコンダクタ㈱

宮崎工場、宮崎第二工場

 

[海外生産拠点]

・SiCrystal GmbH

・ROHM Integrated Systems (Thailand) Co., Ltd.

・ROHM Electronics Philippines, Inc.

・ROHM Mechatech Philippines, Inc.

・ROHM Electronics (Malaysia) Sdn. Bhd.(一部)

再生可能エネルギー導入比率2030年65.0%以上を目指し、順次追加導入予定

 

 

(3)人的資本経営への取組

①戦略

当社グループでは、経営基本方針の中で、「広く有能なる人材を求め、育成し、企業の恒久的な繁栄の礎とする。」と掲げています。創業以来、蓄積されてきた会社の歴史や技術、資産は会社にとって重要な財産であり、それを培ってきたのは紛れもなく人財です。だからこそ、当社グループでは、従業員一人ひとりが個々人の能力を最大限に引き出せるよう成長意欲に投資し、人財育成に注力することに加え、広く有能なる人財が活き活きと活躍できる舞台を整備することで、会社と従業員の循環的な成長の実現を目指しています。これらの実現のために人的資本経営を推進することが、事業の成長や企業価値向上につながるものとして捉えています。

当社グループでは、人的資本経営を「従業員個々の成長を企業に取り込み、企業の利益を個人の市場価値向上のために再投資することで、個人と企業の永続的成長サイクルを実現する」と定義しています。

企業が従業員に適切な成長の場や機会を提供し、その成長を積極的に支援することで魅力ある職場環境を形成し、成長意欲のある人財が集い、業務を通じて市場価値を高めて行く。その結果として企業が成長し、中長期的な企業価値の向上を実現し、更に従業員への再投資につなげて行く。このような成長サイクルを永続的に回し続けることを、当社グループの人的資本経営の基本的な考え方としています。

また、求める人財像・組織の姿としては、企業目的・方針及び目指す姿に共感し、自律的に成長し続けるプロフェッショナルな人財が、多様な個性を尊重しあいながらONE ROHMとなり、事業の成長に貢献する状態だと考えています。人的資本経営を推進することで、事業の持続的な成長と中長期的な企業価値向上につなげていきます。

半導体ビジネスにおいては、地政学リスクの高まりや技術革新の加速等を背景に、グローバル競争が一層高度化しています。こうした環境下で顧客から選ばれる製品を継続的に創出するためには、変化する需要に迅速かつ柔軟に対応できる人財の育成が一段と重要となっています。そのため、当社グループでは重点課題の見直しを行い、「主体的なキャリア形成を支える人財育成基盤の強化」「ダイバーシティの推進」「従業員の健康と安全の確保」を新たなサステナビリティ重点課題と位置付け、事業環境が大きく変化する中においても、従業員一人ひとりが能力を最大限に発揮できる環境を整備することで、人的資本の価値向上と事業成長の両立を目指しています。

「主体的なキャリア形成を支える人財育成基盤の強化」に向けて、当社グループでは従業員の自律的なキャリア形成及び能力開発を促進する仕組みと、それを支援する体制の整備に取り組んでいます。具体的には、階層別研修に加え、従業員が自身のキャリアや課題に応じて必要な知識・スキルを主体的に学ぶことができる研修制度をはじめ、グローバルな視野での経験を通じた次世代リーダー育成の仕組みを継続的に運用しています。

更に、高度な専門性を発揮する人財については、専門性を軸としたキャリアパスを明確化するとともに、社内公募制度を活用することで、注力事業や成長分野への主体的な挑戦を後押ししています。加えて、経営層に近い立場でグローバルに事業及び組織を牽引する人財については、「グローバル幹部」として明確に位置付け、組織マネジメント人財と高度な専門性を発揮する人財の双方を対象に、職務や役割の明確化を通じた計画的な育成及び配置につなげています。

これらの仕組みにより、従業員の主体的・継続的なキャリア形成が促進されるとともに、人財の内部流動性が高まり、急速な事業環境の変化に対しても機動的な人財活用が可能となっています。こうした取り組みは、注力事業の人財基盤強化を通じて、中長期的な事業成長及び企業価値向上に寄与しています。

当社グループでは、持続的な事業成長を実現するためには、多様なバックグラウンドを持つ人財が互いの違いを尊重しながら協働し、その知見を意思決定や価値創出に生かすことが不可欠であると考えています。

こうした考えのもと、「ダイバーシティの推進」を重要な取り組みの一つとして位置付け、組織の多様性を高めることで、多角的な視点に基づく議論や判断を可能とし、変化の大きい事業環境においても競争力のある意思決定につなげることを目指しています。そのため、「当社グループ全体の女性管理職比率」や「女性又は外国人役員比率」等を指標として重視し、経営・意思決定層における多様性の向上に継続的に取り組んでいます。

これらの人的資本に関する取り組みを支える基盤として、従業員が心身ともに健康で、安心して働くことができる職場環境の整備が不可欠であると認識しています。職場におけるハラスメント等の未然防止に継続して取り組むとともに、福利厚生や健康支援の在り方についても、より良い環境の実現に向けた検討を進めながら、従業員の健康増進とウェルビーイングの向上をはかり、組織の活性化につなげていきます。

今後も、会社と従業員の循環的な成長を実現するという人的資本経営の考え方のもと、多様な人財がそれぞれの強みを発揮できる環境づくりを進め、事業の持続的な成長及び中長期的な企業価値の向上をはかってまいります。

 

②指標と目標

「(1)サステナビリティ ④指標及び目標」に記載しています。